JP2006162357A - 水平方向掘削先端位置の測定装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】水平方向掘削先端位置の測定装置において、ターゲットユニット10と、このターゲットユニット10にリンク支持機構を介して支持され、所定リンク長を有するリンク3と、このリンク3の後端にリンク支持機構30を介して支持されるとともに、水平保持台23を有する計測ユニット20と、前記ターゲットユニット10、前記リンク3及び前記計測ユニット20を内蔵し、掘削機1の後端に取り付けられる弾性変形可能なスリーブ管2とを備え、前記スリーブ管2は掘削中の進路変更に伴って弾性変形し、前記計測ユニット20の位置と前記リンク3の相対角度でターゲット位置を測定する。
【選択図】図1
Description
〔1〕水平方向掘削先端位置の測定装置において、ターゲットユニットと、このターゲットユニットにリンク支持機構を介して支持され、所定リンク長を有するリンクと、このリンクの後端にリンク支持機構を介して支持されるとともに、水平保持台を有する計測ユニットと、前記ターゲットユニット、前記リンク及び前記計測ユニットを内蔵し、掘削機の後端に取り付けられる弾性変形可能なスリーブ管とを備え、前記スリーブ管は掘削中の前記掘削機の進路変更に伴って弾性変形し、前記計測ユニットの位置と前記リンクの相対角度で前記ターゲットユニットの位置を測定することを特徴とする。
このターゲットユニット10は、図2に示すように、リンク3に接続され、計測ユニット20から一定間隔離れた場所のスリーブ管2の中心にリンク先端支持点3Aを保持する。
このリンク3は、ターゲットユニット10と計測ユニット20を機械的に接続し、傾斜角に対するセンサー機能を有する。
この計測ユニット20は、図3に示すように、リンク3に接続され、ターゲットユニット10から一定間隔離れた場所のスリーブ管2の中心にリンク後端支持点3Bを保持する。また、そのリンク3の傾斜角測定および方位角の測定を行う。
このスリーブ管2は、ターゲットユニット10、リンク3、計測ユニット20を内蔵し、掘削機1の後端に取り付けられる。掘削機1の進路変更に伴ってスリーブ管2が弾性変形し、リンク角度が発生する。掘削終了後に掘削機1とともに回収する。また、塑性変形し難い材料でできていることが望ましい。
杭口(図示なし)付近にセットし、計測ユニット20の制御・計測信号を、方位座標へ変換する。また、表示装置(図示なし)に計画座標との差を表示する。
(1)地中で数日間以上稼働させる可能性があるため、バッテリ切れの心配がある。
(2)さらに、水平保持台、ジャイロコンパスなどの機械的駆動部があるため、消費電力が大きい。
(3)万一バッテリ切れなどの事態が起こった場合、装置の回収が難しい。
(1)ケーブルをスリーブ管内に通す必要がある。このため、スリーブ管の定尺毎にケーブルを接続して延長する必要があり、そのために接続用コネクタを用いる。
(2)ケーブルと掘削機用の油圧ホースとがスリーブ管内で絡まないように配置する。
(3)多数のケーブルの信頼性を維持するようにチェックを行う。
(1)複合ホース:掘削機用の油圧ホースと測定装置用の電源ケーブルを一体にまとめたホースを作る。この複合ホースの端部では油圧ホースと電源ケーブルを分け、それぞれ油圧用ワンタッチカプラと電気用コネクタに取り付ける。電気用コネクタはIP67の防水仕様であることが望ましい。このコネクタには電源の他に通信用の端子(4極程度)を装備し、制御・表示装置との通信を行う。
(2)油圧モータ式発電器:測定装置内に油圧モータで駆動する発電機を内蔵し、バッテリの充電ができるようにする。油圧は掘削機の油圧モータ駆動回路(図示なし)から分岐し、減圧弁を介して発電用油圧モータに供給する。制御・表示装置との通信はスリーブ管をダクトとして電波または超音波により行う。
(1)掘削機による掘削の進行に連動して、スリーブ管及び測定装置は地上側で送り込んだ管の長さだけ前進する。
(2)後続して送り込まれる管は、掘削機が掘った軌跡をトレースして進む。
(1)計測はリンク3の長さl毎に行う。
ψAi=ψBi+bi +di …(3)
ターゲットユニット10のリンク支点13Aの位置 BPAiを、方位座標と掘削開始位置を原点とする座標で表すと、上記式(1)を用いて下記式(4)となる。
これにより、サンプルi+1(5′)における計測ユニット7′の位置、方位 角は、図6のようにサンプルi(5)におけるターゲットユニット6の位置、方位角と同じである。従って、
ψBi+1=ψAi, PBi+1=PAi …(7)
そこで、上記式(3)と同様に、
〔1〕角度の較正は方位が既知の水平な台上に本発明の装置を置き、ジャイロコンパス25が出力する方位角と各エンコーダの角度を原点として測定装置内のEEPROM(電気的に消去可能なプログラマブルROM:electrically erasable and programmable read only memory)に記録する。
〔2〕ターゲットユニット10側を前にして装置を掘削機1の後端に取り付け、杭内に入れる。
〔3〕制御・表示装置に原点座標PB0と方位計測周期を入力し、測定を開始する。
〔4〕測定を開始した後、方位計測を行って計測ユニット20の初期方位ψB0を求める。
〔5〕次いで、前記式(3)、(6)により、ターゲットユニット10の方位角ψA0と座標PA0を求める。
〔6〕ターゲットユニット10の座標を制御・表示装置に表示する。
〔7〕リンク3の1本分の長さだけ掘削を行う。
〔8〕前記式(7)により、計測ユニット20の方位角ψBiと座標PBiを求める。
〔9〕前記式(3),(4)により、ターゲットユニット10の方位角ψAiと座標PAiを求める。
〔10〕方位計測周期に達するまで前記〔5〕から〔9〕を繰り返す。
JA−23−MA−00〔サーボ型、日本航空電子製、計測範囲±90°、角度分解能10秒、温度範囲−25〜70℃〕が適当である。
スリーブ管のたわみがわずかであること、検出精度が全体の性能に直結することから考えて高い分解能が必要と考えられる。また、測定が長時間に及び、原点を見失う可能性があるので、原点を確実に管理できるアブソリュート型が望ましい。候補部品としては、RA510(ソニープレシジョン:分解能2.5秒)、SA35(多摩川精機:分解能10秒)などを用いる。
移動速度が小さく精密な送りが必要なこと、保持トルクが必要なことなどから考えて、超音波モータかハーモニック減速機付きステッピングモータが適すると考えられる。超音波モータを使用する場合、寿命は1000時間(実運転時間)程度なので、定期的に交換が必要である。
特殊な部品であるため、選択肢が少ないが、市販されているユニットの例として日本航空電子工業株式会社製JM77を用いることができる。ターンテーブルを製作する場合には、日本航空電子株式会社製光ファイバジャイロJG−201FAが利用可能と考えられる。出力が非常に微弱であるため、増幅系のノイズ対策を十分に行う必要がある。
(1−1)方位角測定
測定装置の主軸線をx軸とする直交座標をA座標系、真北をx′軸、鉛直をz′軸とする座標をB座標系、B座標系をy′軸回りに回転してx″を地軸と一致させた座標をC座標系とする。
ただし、θは測定装置主軸とジャイロコンパス感度軸のなす角度を示している。
Rz ,Ry ,Rx はA座標からB座標への座標変換行列で、下記式(11)〜式(13)で表される。
=RL Rz Ry Rx AV …(14)
RL はB座標からC座標への変換行列で、式(15)で与えられる。
+{−cosLsinψcosβ+(cosLcosψsinα
−sinLcosα)sinβ}sinθ …(16)
一方、Eは地球自転角速度に対するジャイロコンパスの感度を示すから、回転角θにおけるジャイロコンパス出力から式(17)で求められる。
ただし、ω(θ)はジャイロコンパスで検出した角速度、ω0 は地球の自転角速度を示す。
よって、測定装置主軸の方位角ψは式(19)となる。
式(19)では、1点の観測から方位角が求まることを示すが、実際のジャイロコンパスの出力にはオフセット誤差、ゲイン誤差、ノイズ成分等の誤差要因が含まれるため、次のようにしてこれらを除去する。
上述したように、ジャイロコンパスの出力にはオフセットが含まれることが予想される。オフセットを除くため、式(17)のEは次のようにして求める。
(a)ジャイロコンパスを十分な回数だけ回転させて、回転角度に対する出力の平均を求める。
(b)上記(a)から1周期の平均を求めて各要素から差し引き、式(17)でEを求める。
この実施例の方式では相関関数から方位角を求める前出の実施例と異なり、ゲイン誤差が方位の誤差となる。このため、較正時において、次のようにゲインの補正を行う。
(2)リンク位置の計測
(2−1)ターゲットユニットの位置・方位角
図11は本発明の他の実施例を示す地中水平方向掘削先端位置の測定装置の計測ユニットの模式図である。なお、リンクおよびターゲットユニットは上記した実施例と同様であり、ここでは図示を省略する。
図12は本発明の他の実施例を示す計測ユニットとターゲットユニットの位置関係を示す模式図である。ここで、81はサンプルi、81′はサンプルi+1、81″はサンプルi+2、82はサンプルiのターゲットユニット、82′はサンプルi+1のターゲットユニット、82″はサンプルi+2のターゲットユニット、83はサンプルiの計測ユニット、83′はサンプルi+1の計測ユニット、83″はサンプルi+2の計測ユニットである。
式(25)、(26)、(30)、(31)の関係を用いると、掘削開始位置を原点とする方位基準座標で表した各サンプルのリンク支持位置座標が逐次求められる。
前述した水平保持台を用いる方法では、ジャイロコンパスの感度軸が水平面と平行に回転するため、地球自転軸とジャイロコンパス感度軸のなす角度はジャイロコンパスの感度軸が真北を向いたときに最小となり、同時にジャイロコンパスの出力は最大となる。このため、ジャイロコンパスの回転角をθ、ジャイロコンパスの出力をE(θ)として、cos(θ)とE(θ)の相関関数が最大になるθを方位角とすることができる。この相関関数による方法は、2つの信号間の位相差が求まるため、ジャイロコンパスのオフセット誤差やゲイン誤差はθの計算に影響しない。
2 スリーブ管
3,3′,3″ リンク
3A リンク先端支持点
3B リンク後端支持点
4 ケーブル
5,81 サンプルi
5′,81′ サンプルi+1
5″,81″ サンプルi+2
6,82 サンプルiのターゲットユニット
6′,82′ サンプルi+1のターゲットユニット
6″,82″ サンプルi+2のターゲットユニット
7,83 サンプルiの計測ユニット
7′,83′ サンプルi+1の計測ユニット
7″,83″ サンプルi+2の計測ユニット
10 ターゲットユニット
11,30,70 リンク支持機構
12,21 円形のリング(ケース)
13,31,71 二股状のアーム
13A,33A リンク支点
14,32,72 四角形状のリンク
15,33,73 ピッチ回転軸
16,34,74 ヨー回転軸
17,35,75 ロータリーエンコーダ(Z軸)
18,36,76 ロータリーエンコーダ(Y軸)
20,51,60 計測ユニット
22 ピッチ回転軸受
23 水平保持台
24 超音波モータ
25,62 ジャイロコンパス(角速度センサー)
26A,26B,63A,63B 傾斜センサー
27A ボールねじ
27B ボールねじ受け部
28 継ぎ手
29 中空ステッピングモータ
37,64 ピッチ回転軸受取付部
41 水平保持台に対する鉛直軸
42 角速度検出軸
43 地軸
52 x軸
53 y軸
54 z軸
55 北方向軸(x′軸)
56 y′軸
57 地軸(x″軸)
58 z″軸
61 基台
Claims (14)
- (a)ターゲットユニットと、
(b)該ターゲットユニットにリンク支持機構を介して支持され、所定リンク長を有するリンクと、
(c)該リンクの後端にリンク支持機構を介して支持されるとともに、水平保持台を有する計測ユニットと、
(d)前記ターゲットユニット、前記リンク及び前記計測ユニットを内蔵し、掘削機の後端に取り付けられる弾性変形可能なスリーブ管とを備え、
(e)前記スリーブ管は掘削中の前記掘削機の進路変更に伴って弾性変形し、前記計測ユニットの位置と前記リンクの相対角度で前記ターゲットユニットの位置を測定することを特徴とする水平方向掘削先端位置の測定装置。 - 請求項1記載の水平方向掘削先端位置の測定装置において、前記計測ユニットは、前記水平保持台上に傾斜センサーとジャイロコンパスを配置し、前記リンクの角度を重力加速度と地球自転軸を基準として求めて、前記ターゲットユニットの位置を測定することを特徴とする水平方向掘削先端位置の測定装置。
- 請求項2記載の水平方向掘削先端位置の測定装置において、前記ジャイロコンパスを用いて方位角を測定することを特徴とする水平方向掘削先端位置の測定装置。
- 請求項1記載の水平方向掘削先端位置の測定装置において、前記計測ユニットは、前記水平保持台に対して前記リンクがZ,Y軸回りに回転できるようにリンク支持機構を設け、該リンク支持機構に高分解能のロータリーエンコーダを設け、各Z,Y軸回りのリンク回転角を測定することを特徴とする水平方向掘削先端位置の測定装置。
- 請求項4記載の水平方向掘削先端位置の測定装置において、前記計測ユニットは、2個の傾斜センサーをX,Y軸方向に感度軸を向けてセットしておき、前記水平保持台が自動的に水平を保つようにすることを特徴とする水平方向掘削先端位置の測定装置。
- 請求項1記載の水平方向掘削先端位置の測定装置において、前記ターゲットユニットは前記リンクを接続し、前記計測ユニットから一定間隔離れた場所の前記スリーブ管中心にリンク支持点を保持することを特徴とする水平方向掘削先端位置の測定装置。
- 請求項1記載の水平方向掘削先端位置の測定装置において、前記ターゲットユニットはZ,Y軸回りの回転を許すように前記リンク支持機構を備えており、各軸回りに高分解能のロータリーエンコーダを備えて前記リンクの傾斜角を測定することを特徴とする水平方向掘削先端位置の測定装置。
- 請求項1記載の水平方向掘削先端位置の測定装置において、前記計測ユニットの位置と方向が、前記測定装置が前記リンク長さと同じ距離移動する前のターゲットユニットの位置と方向に一致するとみなすことによって、方位角測定回数を削減可能にすることを特徴とする水平方向掘削先端位置の測定装置。
- (a)ターゲットユニットと、
(b)該ターゲットユニットにリンク支持機構を介して支持され、所定リンク長を有するリンクと、
(c)該リンクの後端にリンク支持機構を介して支持されるとともに、基台を有する計測ユニットと、
(d)前記ターゲットユニット、前記リンク及び前記計測ユニットを内蔵し、掘削機の後端に取り付けられる弾性変形可能なスリーブ管とを備え、
(e)前記スリーブ管は掘削中の前記掘削機の進路変更に伴って弾性変形し、前記計測ユニットの位置と前記リンクの相対角度で前記ターゲットユニットの位置を測定することを特徴とする水平方向掘削先端位置の測定装置。 - 請求項9記載の水平方向掘削先端位置の測定装置において、前記計測ユニットは、前記基台上に傾斜センサーとジャイロコンパスを配置し、計測地点の緯度を参照する補正方法により、前記ターゲットユニットの位置を測定することを特徴とする水平方向掘削先端位置の測定装置。
- 請求項10記載の水平方向掘削先端位置の測定装置において、前記計測ユニットは、前記基台に対して前記リンクがZ,Y軸回りに回転できるようにリンク支持機構を設け、該リンク支持機構に高分解能のロータリーエンコーダを設け、各Z,Y軸回りのリンク回転角を測定することを特徴とする水平方向掘削先端位置の測定装置。
- 請求項9記載の水平方向掘削先端位置の測定装置において、前記ターゲットユニットは前記リンクを接続し、前記計測ユニットから一定間隔離れた場所の前記スリーブ管中心にリンク支持点を保持することを特徴とする水平方向掘削先端位置の測定装置。
- 請求項9記載の水平方向掘削先端位置の測定装置において、前記ターゲットユニットはZ,Y軸回りの回転を許すように前記リンク支持機構を備えており、各軸回りに高分解能のロータリーエンコーダを備えて前記リンクの傾斜角を測定することを特徴とする水平方向掘削先端位置の測定装置。
- 請求項9記載の水平方向掘削先端位置の測定装置において、前記計測ユニットの位置と方向が、前記測定装置が前記リンク長さと同じ距離移動する前のターゲットユニットの位置と方向に一致するとみなすことによって、方位角測定回数を削減可能にすることを特徴とする水平方向掘削先端位置の測定装置。
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