JPH1073436A - 方位センサ - Google Patents
方位センサInfo
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- JPH1073436A JPH1073436A JP9750597A JP9750597A JPH1073436A JP H1073436 A JPH1073436 A JP H1073436A JP 9750597 A JP9750597 A JP 9750597A JP 9750597 A JP9750597 A JP 9750597A JP H1073436 A JPH1073436 A JP H1073436A
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- Japan
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- azimuth
- loop
- optical fiber
- turntable
- sensor
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 振動、衝撃に強く、機構が簡素で、応答が速
く、立ち上げ時間が短い方位センサを提供する。 【解決手段】 光ファイバループ1に左右両回り光を伝
搬させた後に合波してその位相差を検出し、位相差から
地球自転角速度のループに沿う方向の成分を計測する。
この光ファイバループ1をループ面に直交する回転面上
に載せた回転台3が回転することによりループ面の向き
を変えさせ、地球自転角速度成分のループ面の向きに対
する変化から仮の方位を求める。この計測を行っている
地点の緯度と回転台3に取り付けられた傾斜センサ4で
検出される複数方向の回転面の傾きとを用いて上記仮の
方位を赤道水平座標系に変換して真の方位を求める。
く、立ち上げ時間が短い方位センサを提供する。 【解決手段】 光ファイバループ1に左右両回り光を伝
搬させた後に合波してその位相差を検出し、位相差から
地球自転角速度のループに沿う方向の成分を計測する。
この光ファイバループ1をループ面に直交する回転面上
に載せた回転台3が回転することによりループ面の向き
を変えさせ、地球自転角速度成分のループ面の向きに対
する変化から仮の方位を求める。この計測を行っている
地点の緯度と回転台3に取り付けられた傾斜センサ4で
検出される複数方向の回転面の傾きとを用いて上記仮の
方位を赤道水平座標系に変換して真の方位を求める。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバジャイ
ロを利用した方位センサに係り、特に、振動、衝撃に強
く、機構が簡素で、応答が速く、立ち上げ時間が短い方
位センサに関するものである。
ロを利用した方位センサに係り、特に、振動、衝撃に強
く、機構が簡素で、応答が速く、立ち上げ時間が短い方
位センサに関するものである。
【0002】
【従来の技術】光ファイバジャイロの技術を応用した方
位センサは、光ファイバループを垂直に立て(ループ面
が重力軸に平行になるようにする)、この光ファイバル
ープを重力軸の回りに回転させてループ面の向きを複数
の方向に向け、この複数の方向においてそれぞれ地球の
自転により生じるループの角速度(地球自転角速度のル
ープに沿う方向の成分)を計測し、ループ面の向きと地
球自転角速度成分との対応から方位を求めるものであ
る。この方位センサは、図3に示されるように、地球自
転角速度成分を計測するセンサ部30と、センサ部30
の出力を演算処理して方位を求める演算部40とから構
成されている。
位センサは、光ファイバループを垂直に立て(ループ面
が重力軸に平行になるようにする)、この光ファイバル
ープを重力軸の回りに回転させてループ面の向きを複数
の方向に向け、この複数の方向においてそれぞれ地球の
自転により生じるループの角速度(地球自転角速度のル
ープに沿う方向の成分)を計測し、ループ面の向きと地
球自転角速度成分との対応から方位を求めるものであ
る。この方位センサは、図3に示されるように、地球自
転角速度成分を計測するセンサ部30と、センサ部30
の出力を演算処理して方位を求める演算部40とから構
成されている。
【0003】センサ部30は、光学系(光ファイバジャ
イロ用光学系ともいう)31、回転台(以下、ターンテ
ーブルという)32、整準装置33、傾斜計34から構
成されている。光学系31は、光ファイバループに左右
両回り光を伝搬させた後に合波してその位相差を検出す
るものである。この光学系31には、微小回転に対する
感度を最適化するために、左右両回り光間に相対的に時
間遅れのある位相変調をかけ、干渉出力中のその変調成
分を検出する位相変調方式を採用することができる。光
学系31は、光ファイバループのループ面が重力軸に平
行になるようにターンテーブル上に垂直に立てて固定さ
れ、ターンテーブル32が回転したときに、光ファイバ
ループが重力軸に平行なループ直径を軸として回転する
ようになっている。なお、光学系31の全体をターンテ
ーブル32上に載せるのではなく、光ファイバループの
みをターンテーブル32上に載せるようにしてもよい。
イロ用光学系ともいう)31、回転台(以下、ターンテ
ーブルという)32、整準装置33、傾斜計34から構
成されている。光学系31は、光ファイバループに左右
両回り光を伝搬させた後に合波してその位相差を検出す
るものである。この光学系31には、微小回転に対する
感度を最適化するために、左右両回り光間に相対的に時
間遅れのある位相変調をかけ、干渉出力中のその変調成
分を検出する位相変調方式を採用することができる。光
学系31は、光ファイバループのループ面が重力軸に平
行になるようにターンテーブル上に垂直に立てて固定さ
れ、ターンテーブル32が回転したときに、光ファイバ
ループが重力軸に平行なループ直径を軸として回転する
ようになっている。なお、光学系31の全体をターンテ
ーブル32上に載せるのではなく、光ファイバループの
みをターンテーブル32上に載せるようにしてもよい。
【0004】ループ面が重力軸から傾かないように、タ
ーンテーブル32は水平に保つ必要がある。このため
に、整準装置33は、ターンテーブルを載せた整準台、
付随する支持部品、及び整準台の傾斜を調整するモータ
(いずれも図示せず)を内蔵し、かつ傾斜計34を搭載
している。整準装置33は、ターンテーブル32の回転
軸が重力軸からずれた場合に生じる方位検出誤差を防止
するために、傾斜計34の出力に基づきターンテーブル
32を水平に保つ。このための傾斜の検出は2軸につい
て行う必要があり、傾斜計は2個使用することになる。
ーンテーブル32は水平に保つ必要がある。このため
に、整準装置33は、ターンテーブルを載せた整準台、
付随する支持部品、及び整準台の傾斜を調整するモータ
(いずれも図示せず)を内蔵し、かつ傾斜計34を搭載
している。整準装置33は、ターンテーブル32の回転
軸が重力軸からずれた場合に生じる方位検出誤差を防止
するために、傾斜計34の出力に基づきターンテーブル
32を水平に保つ。このための傾斜の検出は2軸につい
て行う必要があり、傾斜計は2個使用することになる。
【0005】光ファイバループ及びターンテーブルの地
球に対する位置関係を図4により説明する。Hは水平
線、Eは地球の自転方向、Gは重力方向(重力軸)を示
している。図4(a)と図4(b)とではターンテーブ
ル32の回転角が90°異なっている。このようにター
ンテーブル32が水平に保たれていることにより、光フ
ァイバループ31は重力軸Gを回転軸として回転するこ
とができる。
球に対する位置関係を図4により説明する。Hは水平
線、Eは地球の自転方向、Gは重力方向(重力軸)を示
している。図4(a)と図4(b)とではターンテーブ
ル32の回転角が90°異なっている。このようにター
ンテーブル32が水平に保たれていることにより、光フ
ァイバループ31は重力軸Gを回転軸として回転するこ
とができる。
【0006】一方、演算部40は、信号処理回路(光フ
ァイバジャイロ用信号処理回路ともいう)41、ターン
テーブル駆動回路42、整準装置制御回路43、CPU
44から構成されている。演算部40は、センサ部30
の各部を制御すると共にセンサ部30で検出した位相差
から方位を求めるものである。方位計測結果の一例を図
5に示す。図中のプロット(丸印)は、ターンテーブル
の回転角度36°おきに地球の自転角速度(ジャイロ出
力)を測定したデータであり、実線は、これらのデータ
を正弦関数で最小自乗近似して得た角速度出力の変動軌
跡である。図の下方には、ターンテーブル32の回転角
度に対応した光ファイバループ31の向きが示されてい
る。ここで、Tは、ターンテーブルの回転方向、Eは地
球の自転方向であり、光ファイバループ31は真上から
見ているので直線に見える。ループ面の向きとは、この
直線に直交する方向のことを言い、ループに沿う方向と
は、直線の延長方向のことを言う。
ァイバジャイロ用信号処理回路ともいう)41、ターン
テーブル駆動回路42、整準装置制御回路43、CPU
44から構成されている。演算部40は、センサ部30
の各部を制御すると共にセンサ部30で検出した位相差
から方位を求めるものである。方位計測結果の一例を図
5に示す。図中のプロット(丸印)は、ターンテーブル
の回転角度36°おきに地球の自転角速度(ジャイロ出
力)を測定したデータであり、実線は、これらのデータ
を正弦関数で最小自乗近似して得た角速度出力の変動軌
跡である。図の下方には、ターンテーブル32の回転角
度に対応した光ファイバループ31の向きが示されてい
る。ここで、Tは、ターンテーブルの回転方向、Eは地
球の自転方向であり、光ファイバループ31は真上から
見ているので直線に見える。ループ面の向きとは、この
直線に直交する方向のことを言い、ループに沿う方向と
は、直線の延長方向のことを言う。
【0007】最小自乗近似には式(1)を用いた。
【0008】 ω=k・sin(θ+a)+ω0 (1) ここで、ωはジャイロ出力、θは方位センサの基準とな
る方向(以下、主軸と言う)を原点角度とするターンテ
ーブルの回転角度、kは振幅、aは位相、ω0 は基準値
に対するオフセット値である。
る方向(以下、主軸と言う)を原点角度とするターンテ
ーブルの回転角度、kは振幅、aは位相、ω0 は基準値
に対するオフセット値である。
【0009】式(1)中の位相aは方位センサの主軸に
対する北の方向を示すものであり、従って、この位相a
を求めることにより方位センサの主軸が向いている方位
を計算することができる。このようにして、方位センサ
は、その主軸が向いている方位を方位計測結果として出
力する。
対する北の方向を示すものであり、従って、この位相a
を求めることにより方位センサの主軸が向いている方位
を計算することができる。このようにして、方位センサ
は、その主軸が向いている方位を方位計測結果として出
力する。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】従来技術にあっては、
ターンテーブルを水平に保つ必要がある。このために、
傾斜計2個、整準台、支持部品、及び整準台調整用モー
タを必要とする。しかし、これらの整準用装置は機械的
動作をするので振動、衝撃に弱く、機構が複雑なために
コストが下げられず、機械の動作速度で整準動作応答が
制限される。
ターンテーブルを水平に保つ必要がある。このために、
傾斜計2個、整準台、支持部品、及び整準台調整用モー
タを必要とする。しかし、これらの整準用装置は機械的
動作をするので振動、衝撃に弱く、機構が複雑なために
コストが下げられず、機械の動作速度で整準動作応答が
制限される。
【0011】また、土木工事等のように方位センサの用
途によっては、電源停止・再投入が頻繁なものがあり、
方位センサの立ち上げに要する時間が長いと、作業が迅
速に進められない。このため、立ち上げ時間を短縮させ
ることが望まれる。
途によっては、電源停止・再投入が頻繁なものがあり、
方位センサの立ち上げに要する時間が長いと、作業が迅
速に進められない。このため、立ち上げ時間を短縮させ
ることが望まれる。
【0012】そこで、本発明の目的は、上記課題を解決
し、振動、衝撃に強く、機構が簡素で、応答が速く、立
ち上げ時間が短い方位センサを提供することにある。
し、振動、衝撃に強く、機構が簡素で、応答が速く、立
ち上げ時間が短い方位センサを提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明は、光ファイバループに左右両回り光を伝搬さ
せた後に合波してその位相差を検出する光学系と、上記
光ファイバループをループ面に直交する回転面上に載せ
て回転することによりループ面の向きを変えさせる回転
台と、この回転台に取り付けられ回転面の水平に対する
傾きを検出する傾斜センサと、上記位相差から地球自転
角速度のループに沿う方向の成分を計測し、この地球自
転角速度成分のループ面の向きに対する変化から仮の方
位を求め、この計測を行っている地点の緯度と上記傾斜
センサで検出される複数方向の回転面の傾きとを用いて
上記仮の方位を赤道水平座標系に変換して真の方位を求
める演算部とを備えたものである。
に本発明は、光ファイバループに左右両回り光を伝搬さ
せた後に合波してその位相差を検出する光学系と、上記
光ファイバループをループ面に直交する回転面上に載せ
て回転することによりループ面の向きを変えさせる回転
台と、この回転台に取り付けられ回転面の水平に対する
傾きを検出する傾斜センサと、上記位相差から地球自転
角速度のループに沿う方向の成分を計測し、この地球自
転角速度成分のループ面の向きに対する変化から仮の方
位を求め、この計測を行っている地点の緯度と上記傾斜
センサで検出される複数方向の回転面の傾きとを用いて
上記仮の方位を赤道水平座標系に変換して真の方位を求
める演算部とを備えたものである。
【0014】上記回転台上の光学系及び傾斜センサの検
出信号を回転台外の演算部に伝送するためのスリップリ
ングを備えてもよい。
出信号を回転台外の演算部に伝送するためのスリップリ
ングを備えてもよい。
【0015】上記回転台外に置かれ回転面に平行なルー
プ面を有する第2の光ファイバループと、この第2の光
ファイバループで検出される角速度から方位の変化を求
め、上記第1の光ファイバループにより求めた方位を補
って出力する補間手段とを備えてもよい。
プ面を有する第2の光ファイバループと、この第2の光
ファイバループで検出される角速度から方位の変化を求
め、上記第1の光ファイバループにより求めた方位を補
って出力する補間手段とを備えてもよい。
【0016】また、光ファイバループに左右両回り光を
伝搬させた後に合波してその位相差を検出する光学系
と、上記光ファイバループをループ面に直交する回転面
上に載せて回転することによりループ面の向きを変えさ
せる回転台と、上記位相差から地球自転角速度のループ
に沿う方向の成分を計測し、この地球自転角速度成分の
ループ面の向きに対する変化から方位を求める演算部
と、この演算部で求めた方位を記憶し、その記憶を電源
停止後にも保持するメモリと、電源再投入時に上記方位
を求める演算を初期化するか、上記メモリに記憶されて
いる方位を用いて演算を継続するかを選択する選択手段
を設けたものである。
伝搬させた後に合波してその位相差を検出する光学系
と、上記光ファイバループをループ面に直交する回転面
上に載せて回転することによりループ面の向きを変えさ
せる回転台と、上記位相差から地球自転角速度のループ
に沿う方向の成分を計測し、この地球自転角速度成分の
ループ面の向きに対する変化から方位を求める演算部
と、この演算部で求めた方位を記憶し、その記憶を電源
停止後にも保持するメモリと、電源再投入時に上記方位
を求める演算を初期化するか、上記メモリに記憶されて
いる方位を用いて演算を継続するかを選択する選択手段
を設けたものである。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を添付
図面に基づいて詳述する。
図面に基づいて詳述する。
【0018】本発明に係る方位センサは、図1に示され
るように、ターンテーブル3上に方位検出用光ファイバ
ジャイロの光学系2と傾斜センサ4とが配置され、ター
ンテーブル3の下の基台部分6にヨー角検出用光ファイ
バジャイロの光ファイバループ5が固定されている。即
ち、光ファイバループ1に左右両回り光を伝搬させた後
に合波してその位相差を検出する光学系(方位検出用光
ファイバジャイロの光学系)2と、上記光ファイバルー
プ1をループ面Lに直交する回転面S上に載せて回転す
ることによりループ面Lの向きを変えさせる回転台(タ
ーンテーブル)3と、この回転台3に取り付けられ回転
面Sの水平に対する傾きを検出する傾斜センサ4と、上
記回転台3外に置かれ回転面Sに平行なループ面を有す
る第2の光ファイバループ(ヨー角検出用光ファイバジ
ャイロの光ファイバループ)5とを有する。なお、ヨー
角(偏揺れ角)は垂直軸回りの回転角のことである。
るように、ターンテーブル3上に方位検出用光ファイバ
ジャイロの光学系2と傾斜センサ4とが配置され、ター
ンテーブル3の下の基台部分6にヨー角検出用光ファイ
バジャイロの光ファイバループ5が固定されている。即
ち、光ファイバループ1に左右両回り光を伝搬させた後
に合波してその位相差を検出する光学系(方位検出用光
ファイバジャイロの光学系)2と、上記光ファイバルー
プ1をループ面Lに直交する回転面S上に載せて回転す
ることによりループ面Lの向きを変えさせる回転台(タ
ーンテーブル)3と、この回転台3に取り付けられ回転
面Sの水平に対する傾きを検出する傾斜センサ4と、上
記回転台3外に置かれ回転面Sに平行なループ面を有す
る第2の光ファイバループ(ヨー角検出用光ファイバジ
ャイロの光ファイバループ)5とを有する。なお、ヨー
角(偏揺れ角)は垂直軸回りの回転角のことである。
【0019】方位センサ制御回路7には、上記位相差か
ら地球自転角速度のループに沿う方向の成分を計測し、
この地球自転角速度成分のループ面Lの向きに対する変
化から仮の方位を求め、この計測を行っている地点の緯
度と上記傾斜センサ4で検出される複数方向の回転面S
の傾きとを用いて上記仮の方位を赤道水平座標系に変換
して真の方位を求める演算部8と、第2の光ファイバル
ープ5で検出される角速度から方位の変化を求め、上記
第1の光ファイバループ2により求めた方位を補って出
力する補間手段9とが設けられている。これら演算部8
や補間手段9は、ターンテーブルの回転制御系等と一緒
にCPUによって実現される。図2に、方位センサ制御
回路7の構成を示す。図示のように、方位センサ制御回
路7は、CPUを内蔵し、方位検出用光ファイバジャイ
ロ(方位検出OFG)、ヨー角検出用光ファイバジャイ
ロ(ヨー角検出OFG)、傾斜計のための入力と、ター
ンテーブルのための出力とを有する。また、方位計測結
果を出力する表示器、各種操作・設定のためのホストコ
ンピュータを接続するようになっている。
ら地球自転角速度のループに沿う方向の成分を計測し、
この地球自転角速度成分のループ面Lの向きに対する変
化から仮の方位を求め、この計測を行っている地点の緯
度と上記傾斜センサ4で検出される複数方向の回転面S
の傾きとを用いて上記仮の方位を赤道水平座標系に変換
して真の方位を求める演算部8と、第2の光ファイバル
ープ5で検出される角速度から方位の変化を求め、上記
第1の光ファイバループ2により求めた方位を補って出
力する補間手段9とが設けられている。これら演算部8
や補間手段9は、ターンテーブルの回転制御系等と一緒
にCPUによって実現される。図2に、方位センサ制御
回路7の構成を示す。図示のように、方位センサ制御回
路7は、CPUを内蔵し、方位検出用光ファイバジャイ
ロ(方位検出OFG)、ヨー角検出用光ファイバジャイ
ロ(ヨー角検出OFG)、傾斜計のための入力と、ター
ンテーブルのための出力とを有する。また、方位計測結
果を出力する表示器、各種操作・設定のためのホストコ
ンピュータを接続するようになっている。
【0020】また、図示されないが、図1の方位センサ
は、回転台3上の光学系2及び傾斜センサ4の検出信号
を回転台外の演算部8との間で伝送するためのスリップ
リングが設けられている。スリップリングは、電気的導
通を保持したまま相互に回転することのできる接続具の
ことであり、例えばターンテーブル3の軸側と軸受側と
に設ける。
は、回転台3上の光学系2及び傾斜センサ4の検出信号
を回転台外の演算部8との間で伝送するためのスリップ
リングが設けられている。スリップリングは、電気的導
通を保持したまま相互に回転することのできる接続具の
ことであり、例えばターンテーブル3の軸側と軸受側と
に設ける。
【0021】ターンテーブル3を回転させ、ループ面L
を複数方向に向けて地球自転角速度成分を計測し、方位
を求める方法は従来技術と同じであるが、ここでは仮の
方位として求める。そして、本発明にあっては、ターン
テーブル3を回転させたとき、方位センサの主軸方向と
これに直交する方向との2方向におけるターンテーブル
3の傾斜を計測する。これらの一連の操作は、方位セン
サ制御回路7により自動的に実行される。
を複数方向に向けて地球自転角速度成分を計測し、方位
を求める方法は従来技術と同じであるが、ここでは仮の
方位として求める。そして、本発明にあっては、ターン
テーブル3を回転させたとき、方位センサの主軸方向と
これに直交する方向との2方向におけるターンテーブル
3の傾斜を計測する。これらの一連の操作は、方位セン
サ制御回路7により自動的に実行される。
【0022】ここで、求めた仮の方位をφ3 ’、ロール
角をφ1 、ピッチ角をφ2 、方位計測地点の緯度をλと
する。なお、ロール角(横揺れ角)は、方位センサの主
軸方向に直交する方向の傾き、ピッチ角(縦揺れ角)
は、方位センサの主軸方向の傾きのことである。
角をφ1 、ピッチ角をφ2 、方位計測地点の緯度をλと
する。なお、ロール角(横揺れ角)は、方位センサの主
軸方向に直交する方向の傾き、ピッチ角(縦揺れ角)
は、方位センサの主軸方向の傾きのことである。
【0023】また、方位センサの主軸が示している方位
(真の方位)をφ3 とし、赤道水平座標系における地球
自転角速度ベクトルを
(真の方位)をφ3 とし、赤道水平座標系における地球
自転角速度ベクトルを
【0024】
【数1】
【0025】とすると、方位計測地点の地球自転角速度
ベクトル
ベクトル
【0026】
【数2】
【0027】は、式(2)
【0028】
【数3】
【0029】で表される。
【0030】ここで、F1 (φ1 )はロール角回転行
列、F2 (φ2 )はピッチ角回転行列、F3 (φ3 )は
ヨー角回転行列、Fλ(φλ )は緯度角回転行列であ
り、
列、F2 (φ2 )はピッチ角回転行列、F3 (φ3 )は
ヨー角回転行列、Fλ(φλ )は緯度角回転行列であ
り、
【0031】
【数4】
【0032】である。
【0033】方位計測地点の地球自転角速度ベクトルは
方位検出用光ファイバジャイロで計測される角速度で定
まることを考慮し、式(2)の関係から、真の方位φ3
は式(3)で与えられる。
方位検出用光ファイバジャイロで計測される角速度で定
まることを考慮し、式(2)の関係から、真の方位φ3
は式(3)で与えられる。
【0034】
【数5】
【0035】式(3)において、φ3 の解が2つ存在す
るが、仮の方位φ3 ’に近い値を真の方位として採用す
ることができる。
るが、仮の方位φ3 ’に近い値を真の方位として採用す
ることができる。
【0036】従って、図1の構成で、仮の方位φ3 ’ロ
ール角φ1 、ピッチ角φ2 を計測し、方位計測地点の緯
度λを入力すれば、方位センサ制御回路に内蔵されたC
PUで式(3)を解くことにより、真の方位φ3 を求め
ることができる。
ール角φ1 、ピッチ角φ2 を計測し、方位計測地点の緯
度λを入力すれば、方位センサ制御回路に内蔵されたC
PUで式(3)を解くことにより、真の方位φ3 を求め
ることができる。
【0037】本発明では、さらにヨー角検出用光ファイ
バジャイロを用いてヨー角の変化を求める。これは、上
述の方位計測に時間を要するので、その時間間隔内で方
位センサが方位を変化させた場合の補間に用いる。即
ち、補間手段は、ヨー角検出用光ファイバジャイロで検
出される角速度から方位の変化を求め、方位検出用光フ
ァイバジャイロにより求めた方位を補って出力する。こ
れによって、方位を時間的に連続して検出することがで
きる。具体的には、方位検出用光ファイバジャイロは速
い方位変化に追従できないが、静止時には安定した方位
を出力し、一方、ヨー角検出用光ファイバジャイロは静
止時に角度がドリフトしたりスケール変動により誤差を
生じるが、方位変化に対する応答は速いという、両者の
特徴を引き出すために、両者の出力を重み付け加算す
る。このために方位検出用光ファイバジャイロの出力に
はローパスフィルタを、ヨー角検出用光ファイバジャイ
ロの出力にはハイパス又はバンドパスフィルタを適用
し、両者の有効成分を足し合わせる。また、他の方法と
しては両者をカルマンフィルタで処理するなどセンサフ
ュージョンにより、それぞれの誤差を極力除くようにす
る。
バジャイロを用いてヨー角の変化を求める。これは、上
述の方位計測に時間を要するので、その時間間隔内で方
位センサが方位を変化させた場合の補間に用いる。即
ち、補間手段は、ヨー角検出用光ファイバジャイロで検
出される角速度から方位の変化を求め、方位検出用光フ
ァイバジャイロにより求めた方位を補って出力する。こ
れによって、方位を時間的に連続して検出することがで
きる。具体的には、方位検出用光ファイバジャイロは速
い方位変化に追従できないが、静止時には安定した方位
を出力し、一方、ヨー角検出用光ファイバジャイロは静
止時に角度がドリフトしたりスケール変動により誤差を
生じるが、方位変化に対する応答は速いという、両者の
特徴を引き出すために、両者の出力を重み付け加算す
る。このために方位検出用光ファイバジャイロの出力に
はローパスフィルタを、ヨー角検出用光ファイバジャイ
ロの出力にはハイパス又はバンドパスフィルタを適用
し、両者の有効成分を足し合わせる。また、他の方法と
しては両者をカルマンフィルタで処理するなどセンサフ
ュージョンにより、それぞれの誤差を極力除くようにす
る。
【0038】上述の実施形態では従来技術と同様に最小
自乗近似により方位を求めたが、フーリエ解析や関数式
を用いて方位を求めてもよく、その場合でも本発明の作
用効果は得られる。本発明のためにターンテーブル3に
載せた傾斜センサ4で任意の方向の傾斜を測定し、その
傾斜データを出力するようにしてもよい。また、ヨー角
検出用光ファイバジャイロで測定した角速度のデータを
出力するようにしてもよい。
自乗近似により方位を求めたが、フーリエ解析や関数式
を用いて方位を求めてもよく、その場合でも本発明の作
用効果は得られる。本発明のためにターンテーブル3に
載せた傾斜センサ4で任意の方向の傾斜を測定し、その
傾斜データを出力するようにしてもよい。また、ヨー角
検出用光ファイバジャイロで測定した角速度のデータを
出力するようにしてもよい。
【0039】以上の実施形態による方位センサは、ター
ンテーブル3上の傾斜センサ4でセンサ主軸方向及び主
軸と直交する方向の傾斜角を計測し、得られた傾斜角を
基に座標変換演算を実行し、仮に求めた方位を赤道水平
座標系に変換して真の方位を求める方式である。この構
成には、緯度データが必要になるが、整準装置が不要に
なる利点がある。
ンテーブル3上の傾斜センサ4でセンサ主軸方向及び主
軸と直交する方向の傾斜角を計測し、得られた傾斜角を
基に座標変換演算を実行し、仮に求めた方位を赤道水平
座標系に変換して真の方位を求める方式である。この構
成には、緯度データが必要になるが、整準装置が不要に
なる利点がある。
【0040】さらに、上記実施形態では、ヨー角光ファ
イバジャイロは連続した方位変化を求める。これは上述
の方位計測に時間を要するので、その時間間隔内で方位
センサが方位を変化させた場合の補間に用いる。具体的
には、方位検出用光ファイバジャイロは速い方位変化に
は追従できないが、静止時には安定した方位を出力し、
一方、ヨー角光ファイバジャイロは静止時に角度がドリ
フトしたりスケール変動により誤差を生じるが、方位変
化に対する応答は速いという両者の特徴を引き出すため
に、両者の出力変化を重み付け加算する。即ち、方位検
出用光ファイバジャイロの出力にはローパスフィルタ
を、ヨー角検出用光ファイバジャイロの出力にはハイパ
ス又はバンドパスフィルタを適用し、両者の有効成分を
足し合わせている。
イバジャイロは連続した方位変化を求める。これは上述
の方位計測に時間を要するので、その時間間隔内で方位
センサが方位を変化させた場合の補間に用いる。具体的
には、方位検出用光ファイバジャイロは速い方位変化に
は追従できないが、静止時には安定した方位を出力し、
一方、ヨー角光ファイバジャイロは静止時に角度がドリ
フトしたりスケール変動により誤差を生じるが、方位変
化に対する応答は速いという両者の特徴を引き出すため
に、両者の出力変化を重み付け加算する。即ち、方位検
出用光ファイバジャイロの出力にはローパスフィルタ
を、ヨー角検出用光ファイバジャイロの出力にはハイパ
ス又はバンドパスフィルタを適用し、両者の有効成分を
足し合わせている。
【0041】上記実施形態による方位センサは、図6に
示すような動作フローを実行することになる。即ち、電
源投入(又は計測開始)後、まず、仮の方位を求める概
略方位計測61を行い、次いで、真の方位を求める精密
方位計測62を行い、その後は、ヨー角光ファイバジャ
イロを用いた連続方位計測63を行う。
示すような動作フローを実行することになる。即ち、電
源投入(又は計測開始)後、まず、仮の方位を求める概
略方位計測61を行い、次いで、真の方位を求める精密
方位計測62を行い、その後は、ヨー角光ファイバジャ
イロを用いた連続方位計測63を行う。
【0042】方位センサ(方位検出用光ファイバジャイ
ロ)の立ち上げ方位精度を向上させるためには、図5に
おける正弦関数でジャイロ出力が零に近くなる領域での
計測が有効である(ターンテーブル角度に対するジャイ
ロ出力の変化が大)。一方、(1)式やフーリエ変換を
用いて方位を求める場合、4方向以上での計測が必要に
なる。そこで、上記実施形態又は従来技術では、起動時
に光ファイバループを規定の4方向に向けて概略の北方
向を求め、以後の計測は東西南北方向に光ファイバルー
プを回転させて方位を計測する。所望の精度を得るため
に、上述の計測を複数回実行し、計測値を平均処理して
立ち上げ方位を出力する。
ロ)の立ち上げ方位精度を向上させるためには、図5に
おける正弦関数でジャイロ出力が零に近くなる領域での
計測が有効である(ターンテーブル角度に対するジャイ
ロ出力の変化が大)。一方、(1)式やフーリエ変換を
用いて方位を求める場合、4方向以上での計測が必要に
なる。そこで、上記実施形態又は従来技術では、起動時
に光ファイバループを規定の4方向に向けて概略の北方
向を求め、以後の計測は東西南北方向に光ファイバルー
プを回転させて方位を計測する。所望の精度を得るため
に、上述の計測を複数回実行し、計測値を平均処理して
立ち上げ方位を出力する。
【0043】図6の動作フローにおいて、概略方位計測
61の所要時間は約4分、精密方位計測62の所要時間
は約6分となる。従って、電源投入から連続方位計測6
3が始まるまでの立ち上げ時間は約10分ということに
なる。
61の所要時間は約4分、精密方位計測62の所要時間
は約6分となる。従って、電源投入から連続方位計測6
3が始まるまでの立ち上げ時間は約10分ということに
なる。
【0044】ところで、方位センサの用途は、シールド
マシンや推進機等の掘削機の方位検出が多い。掘削工事
においては電源ケーブル延長作業や種々のトラブルによ
り電源が切れるケースが多い。上述のように約10分の
立ち上げ時間を必要とするため、センサ立ち上げまで掘
削を待つ必要がある。一方、立ち上げ中の動揺などによ
り方位誤差が発生した場合、方位検出用光ファイバジャ
イロ出力にローパスフィルタを挿入しているためフィル
タ時定数時間が経過しないと方位が真値にならないこと
がある。
マシンや推進機等の掘削機の方位検出が多い。掘削工事
においては電源ケーブル延長作業や種々のトラブルによ
り電源が切れるケースが多い。上述のように約10分の
立ち上げ時間を必要とするため、センサ立ち上げまで掘
削を待つ必要がある。一方、立ち上げ中の動揺などによ
り方位誤差が発生した場合、方位検出用光ファイバジャ
イロ出力にローパスフィルタを挿入しているためフィル
タ時定数時間が経過しないと方位が真値にならないこと
がある。
【0045】以下に説明する実施形態は、掘削機のよう
な方位が大きく変化しない用途において装置が再起動し
たときに立ち上げ時間が短縮できる構成を提供するもの
である。
な方位が大きく変化しない用途において装置が再起動し
たときに立ち上げ時間が短縮できる構成を提供するもの
である。
【0046】起動時間を短縮させるためには図6におけ
る概略方位計測61、精密方位計測62の動作を削除す
ればよい。これを実現するには、電源再投入時に電源が
切れる直前の方位を把握できる記憶手段と、どの処理か
らスタートさせるかを選択する選択手段(起動モード選
択手段)とが必要である。
る概略方位計測61、精密方位計測62の動作を削除す
ればよい。これを実現するには、電源再投入時に電源が
切れる直前の方位を把握できる記憶手段と、どの処理か
らスタートさせるかを選択する選択手段(起動モード選
択手段)とが必要である。
【0047】起動モード選択手段としては、ディップス
イッチを設け、そのディップスイッチ設定値をイニシャ
ル処理で判定するものや、通信マイコンを設け、その通
信マイコンでメモリに設定値を記憶させ、イニシャル処
理で判定するものが考えられる。
イッチを設け、そのディップスイッチ設定値をイニシャ
ル処理で判定するものや、通信マイコンを設け、その通
信マイコンでメモリに設定値を記憶させ、イニシャル処
理で判定するものが考えられる。
【0048】記憶手段としては、電気的に書き替え可能
で電源停止後にも内容を保持するメモリを設け、定時間
間隔で方位演算値を書き込む処理を加える。過去のデー
タの状況から適当な初期方位値が選択できるように、一
定時間中の方位を記憶させる方が好ましい。
で電源停止後にも内容を保持するメモリを設け、定時間
間隔で方位演算値を書き込む処理を加える。過去のデー
タの状況から適当な初期方位値が選択できるように、一
定時間中の方位を記憶させる方が好ましい。
【0049】本実施形態による方位センサ制御回路の構
成は、図8に示されるように、図2のものに電気的に書
き替え可能で電源停止後にも内容を保持する記憶素子
(EEPROM)81を追加したものである。他の基本
的部分は図1,2と同様である。
成は、図8に示されるように、図2のものに電気的に書
き替え可能で電源停止後にも内容を保持する記憶素子
(EEPROM)81を追加したものである。他の基本
的部分は図1,2と同様である。
【0050】また、整準装置を用いた従来技術に適用し
たものは図9に示されるように、図3の構成にEEPR
OM91を追加したものとなる。一方、方位演算処理ソ
フトウェアは、基本部分が前記実施形態又は従来技術と
同様であるが、イニシャルモード判定処理及び記憶内容
の読込み処理が追加になる。図6の動作フローに対して
は、図7に示す動作フローとなる。
たものは図9に示されるように、図3の構成にEEPR
OM91を追加したものとなる。一方、方位演算処理ソ
フトウェアは、基本部分が前記実施形態又は従来技術と
同様であるが、イニシャルモード判定処理及び記憶内容
の読込み処理が追加になる。図6の動作フローに対して
は、図7に示す動作フローとなる。
【0051】図7に示す動作フローによれば、電源投入
後、まず、モード確認71が行われる。モード確認71
は、起動モードがモードAかモードB,Cかを確認する
処理であり、前述のディップスイッチ等の起動モード選
択手段を読み取ることにより確認を行う。モードAの場
合、その後の動作フローは図6の動作フローと同じにな
る。即ち、仮の方位を求める概略方位計測61を行い、
次いで、真の方位を求める精密方位計測62を行い、そ
の後は、ヨー角光ファイバジャイロを用いた連続方位計
測63を行う。モードB,Cの場合、記憶内容読込処理
72にてEEPROM81に記憶されている方位を読み
込み、その方位データによりモードBかモードCかを判
定する。モードBであれば、精密方位計測62から動作
を行うことになる。モードCであれば、ただちに連続方
位計測63に移ることができる。以下に、各モードの違
いを説明する。
後、まず、モード確認71が行われる。モード確認71
は、起動モードがモードAかモードB,Cかを確認する
処理であり、前述のディップスイッチ等の起動モード選
択手段を読み取ることにより確認を行う。モードAの場
合、その後の動作フローは図6の動作フローと同じにな
る。即ち、仮の方位を求める概略方位計測61を行い、
次いで、真の方位を求める精密方位計測62を行い、そ
の後は、ヨー角光ファイバジャイロを用いた連続方位計
測63を行う。モードB,Cの場合、記憶内容読込処理
72にてEEPROM81に記憶されている方位を読み
込み、その方位データによりモードBかモードCかを判
定する。モードBであれば、精密方位計測62から動作
を行うことになる。モードCであれば、ただちに連続方
位計測63に移ることができる。以下に、各モードの違
いを説明する。
【0052】(1)シールドマシン等の掘削後にセグメ
ント組み立てによる停止時間が存在する用途では、掘削
時におけるヨー角検出用光ファイバジャイロの方位誤差
が、停止時間中に真方位へ収束することが期待できる。
従って、ヨー角検出用光ファイバジャイロの方位誤差が
収束していれば、電源が切れる直前の方位を初期値とし
てヨー角検出用光ファイバジャイロによる方位計測を継
続することができる。そこで、記憶内容読込処理72に
て、記憶してある方位データを読み込んで、その方位デ
ータから収束が完了したか判断し、完了していればモー
ドCとして立ち上げる。収束が完了していなければモー
ドBとして立ち上げ、電源が切れる直前の方位を初期値
として精密方位計測62を継続する。
ント組み立てによる停止時間が存在する用途では、掘削
時におけるヨー角検出用光ファイバジャイロの方位誤差
が、停止時間中に真方位へ収束することが期待できる。
従って、ヨー角検出用光ファイバジャイロの方位誤差が
収束していれば、電源が切れる直前の方位を初期値とし
てヨー角検出用光ファイバジャイロによる方位計測を継
続することができる。そこで、記憶内容読込処理72に
て、記憶してある方位データを読み込んで、その方位デ
ータから収束が完了したか判断し、完了していればモー
ドCとして立ち上げる。収束が完了していなければモー
ドBとして立ち上げ、電源が切れる直前の方位を初期値
として精密方位計測62を継続する。
【0053】モードBの場合、概略方位計測61の所要
時間約4分が短縮される。モードCの場合、精密方位計
測62の所要時間約6分を加えた約10分が短縮され
る。
時間約4分が短縮される。モードCの場合、精密方位計
測62の所要時間約6分を加えた約10分が短縮され
る。
【0054】(2)推進機のようにヒューム管1本を掘
削した後、電源を切りケーブルを延長して再起動する用
途では、収束に十分な停止時間がないため、モードBで
立ち上げることが好ましい。
削した後、電源を切りケーブルを延長して再起動する用
途では、収束に十分な停止時間がないため、モードBで
立ち上げることが好ましい。
【0055】(3)方位センサを設置後、初めて立ち上
げる場合にはモードAとする。
げる場合にはモードAとする。
【0056】以上(1)(2)(3)を実現するため
に、起動モード選択は、まずディップスイッチ等により
モードAとモードB,Cとを選択するのが好ましく、そ
の後、ソフトウェア処理にてモードBとモードCとを選
択するとよい。
に、起動モード選択は、まずディップスイッチ等により
モードAとモードB,Cとを選択するのが好ましく、そ
の後、ソフトウェア処理にてモードBとモードCとを選
択するとよい。
【0057】なお、測量方位や他の方位センサ(例え
ば、地磁気センサ)の値が得られる場合には、その値を
概略方位として入力し、起動させることも可能である。
ば、地磁気センサ)の値が得られる場合には、その値を
概略方位として入力し、起動させることも可能である。
【0058】電気的に書き替え可能で電源停止後にも内
容を保持する記憶素子として、バックアップ電源付きの
RAMを用いても良い。
容を保持する記憶素子として、バックアップ電源付きの
RAMを用いても良い。
【0059】
【発明の効果】本発明は次の如き優れた効果を発揮す
る。
る。
【0060】(1)整準装置が不要となり、傾斜センサ
は1個でよいので、機構が簡素で、低コスト化、小型化
が可能になる。
は1個でよいので、機構が簡素で、低コスト化、小型化
が可能になる。
【0061】(2)機械部分が少なくなるので、振動、
衝撃に強くなる。
衝撃に強くなる。
【0062】(3)機械動作が少なくなるので、計測の
応答が速くなる。
応答が速くなる。
【0063】(4)立ち上げ時間を短縮できるので、電
源停止・再投入が頻繁な用途にも支障なく使用できる。
源停止・再投入が頻繁な用途にも支障なく使用できる。
【図1】本発明の一実施形態を示す方位センサの斜視図
である。
である。
【図2】図1の方位センサの制御回路のブロック図であ
る。
る。
【図3】従来の方位センサの構成図である。
【図4】光ファイバループ及びターンテーブルの地球に
対する位置関係を示す側面図である。
対する位置関係を示す側面図である。
【図5】方位計測の様子をターンテーブル回転角対角速
度グラフ及びターンテーブル上面図で示した説明図であ
る。
度グラフ及びターンテーブル上面図で示した説明図であ
る。
【図6】図2の制御回路による動作流れ図である。
【図7】図8の制御回路による動作流れ図である。
【図8】本発明の他の実施形態を示す方位センサの制御
回路のブロック図である。
回路のブロック図である。
【図9】本発明の他の実施形態を示す方位センサの構成
図である。
図である。
1 光ファイバループ(第1の光ファイバループ) 2 光学系(方位検出用光ファイバジャイロの光学系) 3 回転台(ターンテーブル) 4 傾斜センサ 5 第2の光ファイバループ(ヨー角検出用光ファイバ
ジャイロの光ファイバループ) 8 演算部 9 補間手段
ジャイロの光ファイバループ) 8 演算部 9 補間手段
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 道正 卓基 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社日高工場内 (72)発明者 梶岡 博 茨城県日立市日高町5丁目1番1号 日立 電線株式会社日高工場内
Claims (4)
- 【請求項1】 光ファイバループに左右両回り光を伝搬
させた後に合波してその位相差を検出する光学系と、上
記光ファイバループをループ面に直交する回転面上に載
せて回転することによりループ面の向きを変えさせる回
転台と、この回転台に取り付けられ回転面の水平に対す
る傾きを検出する傾斜センサと、上記位相差から地球自
転角速度のループに沿う方向の成分を計測し、この地球
自転角速度成分のループ面の向きに対する変化から仮の
方位を求め、この計測を行っている地点の緯度と上記傾
斜センサで検出される複数方向の回転面の傾きとを用い
て上記仮の方位を赤道水平座標系に変換して真の方位を
求める演算部とを備えたことを特徴とする方位センサ。 - 【請求項2】 上記回転台上の光学系及び傾斜センサの
検出信号を回転台外の演算部に伝送するためのスリップ
リングを備えたことを特徴とする請求項1記載の方位セ
ンサ。 - 【請求項3】 上記回転台外に置かれ回転面に平行なル
ープ面を有する第2の光ファイバループと、この第2の
光ファイバループで検出される角速度から方位の変化を
求め、上記第1の光ファイバループにより求めた方位を
補って出力する補間手段とを備えたことを特徴とする請
求項1又は2記載の方位センサ。 - 【請求項4】 光ファイバループに左右両回り光を伝搬
させた後に合波してその位相差を検出する光学系と、上
記光ファイバループをループ面に直交する回転面上に載
せて回転することによりループ面の向きを変えさせる回
転台と、上記位相差から地球自転角速度のループに沿う
方向の成分を計測し、この地球自転角速度成分のループ
面の向きに対する変化から方位を求める演算部と、この
演算部で求めた方位を記憶し、その記憶を電源停止後に
も保持するメモリと、電源再投入時に上記方位を求める
演算を初期化するか、上記メモリに記憶されている方位
を用いて演算を継続するかを選択する選択手段を設けた
ことを特徴とする方位センサ。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP9750597A JPH1073436A (ja) | 1996-06-28 | 1997-04-15 | 方位センサ |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP8-169818 | 1996-06-28 | ||
JP16981896 | 1996-06-28 | ||
JP9750597A JPH1073436A (ja) | 1996-06-28 | 1997-04-15 | 方位センサ |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JPH1073436A true JPH1073436A (ja) | 1998-03-17 |
Family
ID=26438660
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP9750597A Pending JPH1073436A (ja) | 1996-06-28 | 1997-04-15 | 方位センサ |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JPH1073436A (ja) |
Cited By (6)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2008309571A (ja) * | 2007-06-13 | 2008-12-25 | Ricoh Co Ltd | 磁気センシング装置 |
JP2009147370A (ja) * | 2004-12-27 | 2009-07-02 | Asml Netherlands Bv | 複数の位置調整装置を備えるリソグラフィ装置、及び位置調整測定方法 |
JP2012058204A (ja) * | 2010-09-13 | 2012-03-22 | Japan Aviation Electronics Industry Ltd | リングレーザジャイロ装置 |
JP2014055887A (ja) * | 2012-09-13 | 2014-03-27 | Railway Technical Research Institute | 外部情報を得られない環境における装置主軸の方位計測方法 |
CN112648986A (zh) * | 2020-11-17 | 2021-04-13 | 中船航海科技有限责任公司 | 一种高精度光电摆及其倾斜角度计算方法 |
GB2629011A (en) * | 2023-04-13 | 2024-10-16 | Sezanne Marine Ltd | Systems and methods for measuring rotation and velocity |
-
1997
- 1997-04-15 JP JP9750597A patent/JPH1073436A/ja active Pending
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2009147370A (ja) * | 2004-12-27 | 2009-07-02 | Asml Netherlands Bv | 複数の位置調整装置を備えるリソグラフィ装置、及び位置調整測定方法 |
JP2009182335A (ja) * | 2004-12-27 | 2009-08-13 | Asml Netherlands Bv | 複数の位置調整装置を備えるリソグラフィ装置、及び位置調整測定方法 |
US8345245B2 (en) | 2004-12-27 | 2013-01-01 | Asml Netherlands B.V. | Lithographic apparatus with multiple alignment arrangements and alignment measuring method |
JP2008309571A (ja) * | 2007-06-13 | 2008-12-25 | Ricoh Co Ltd | 磁気センシング装置 |
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CN112648986A (zh) * | 2020-11-17 | 2021-04-13 | 中船航海科技有限责任公司 | 一种高精度光电摆及其倾斜角度计算方法 |
GB2629011A (en) * | 2023-04-13 | 2024-10-16 | Sezanne Marine Ltd | Systems and methods for measuring rotation and velocity |
WO2024213901A1 (en) * | 2023-04-13 | 2024-10-17 | Sezanne Marine Limited | Systems and methods for measuring rotation and velocity |
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