JP2004125511A - ジャイロ装置及び掘削用ジャイロ装置の使用方法 - Google Patents

ジャイロ装置及び掘削用ジャイロ装置の使用方法 Download PDF

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Abstract

【課題】小型且つ小口径で、測定精度と信頼性が高く且つ価格が安いジャイロ装置を提供する。
【解決手段】掘削装置の掘削部に連結され、中心軸線Xを有する円筒状のケーシング50と、ケーシング50内でケーシング50に固着される基台10と、基台10に取り付けられ、TDG(チューンドドライジャイロ)より構成されているX,Yジャイロ11G,12G及びX,Y,Z加速度計11A,12A,13Aを含むセンサ部1と、基台10に前記中心軸線Xに沿って配置され、回転軸が基台10に対して垂直なZ軸と平行をなす複数の回転台20C,20D,20Eと、複数の回転台20C,20D,20Eを同期的に回転させるための駆動装置と、回転台の回転角を検出する方位発信器13Yと、センサ部1から出力された信号より前記基台の方位角及び姿勢を演算する方位・姿勢演算部3と、を備える。
【選択図】 図1

Description

【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、地盤改良工事で地下に直径100mm以下の小口径の穴を掘削する等に使用されるドリリングマシンのような掘削装置の先端部の位置を検出するために方位を検出するジャイロ装置に関するものであり、特に、小型でドリリングマシンのような掘削装置用として好適なジャイロ装置及び掘削装置用ジャイロ装置の使用方法に関する。
【0002】
【従来の技術】
従来、地中内に小口径の穴を掘削する穴掘削機械のように人が接近することが困難な移動体の位置を検出するために、該穴掘削機械に取り付けられる装置として、円筒状のケーシング内に固定された軸受けにより自由に回転できるように軸承されたケーシングの中心軸方向の回転軸上に設けられた基台上に、レートジャイロ及び加速度計を固定してセンサ部を構成し、軸受けに支持された部分の重心を回転軸の中心から下方へ偏心させたものが知られている(例えば、特許文献1。)。
【0003】
また、基台に、レートジャイロ及び加速度計を固定すると共に、該基台の中心軸回りの傾斜角を検出する加速度計の出力信号をサーボアンプを介してサーボモータに供給して基台を常に中心軸回りで水平の姿勢に制御するものが知られている(例えば、特許文献2。)。
【0004】
また、推進工法に使用される掘削装置の掘削刃を有する先導管に装備されるジャイロコンパス装置が本発明と同一の出願人により、特願2001−99814号(先願という)にて提案されている。図9は、先願に記載されたジャイロコンパス装置の主要部の一例を表す図であり、中心軸線を有する円筒状のケーシングと、該ケーシング内に配置された基台と、該基台に装着されXYZジャイロ、XYZ加速度計及び方位発信器を含むセンサ部と、を備えており、基台は、回転軸を介してケーシングに取り付けられており、振り子作用ないしは専用のトルクモータを用いて基台をケーシングに対して回転させることが出来るよう構成されている。これにより、方位計測時である測量時に、基台は常に同一のロール位置(水平位置)に保持されて、方位精度を確保するようにしている。
【0005】
【特許文献1】
特許第2640526号公報(特許請求の範囲、第1図参照)
【特許文献2】
特許第3002781号公報(第5欄24行〜42行、第1図参照)
【0006】
【発明が解決しようとする課題】
このように、上記従来の装置にあっては、計測精度を確保するために、基台を回転軸を介してケースに取り付け、且つ振り子作用ないしは専用のトルクモータを用いて基台をケーシングに対して回転させて、ケーシングの中心軸線に関して基台が常に水平になるように構成しており、そのための回転軸を有することで、構造が複雑化し、信頼性の向上や小型化を妨げると共に、価格の低減を困難にしているという問題がある。
【0007】
さらには、特許文献1及び特許文献2では、レートジャイロの出力値を積分することによって方位角を求めているが、レートジャイロのバイアスによって誤差が増大していく問題があり、精度良く検出することが困難である。
【0008】
本発明は、かかる課題に鑑みなされたもので、小型且つ小口径で、測定精度と信頼性が高く且つ価格が安いジャイロ装置を提供することをその目的とする。
【0009】
【課題を解決するための手段】
上記目的を達成するために本発明によるジャイロ装置は、掘削装置の掘削部に連結され、中心軸線Xを有する円筒状のケーシングと、該ケーシング内に配置され、該ケーシングに固着される基台と、該基台に取り付けられ、X,Yジャイロ及びX,Y,Z加速度計を含むセンサ部と、前記基台に前記中心軸線に沿って配置され、回転軸が基台に対して垂直なZ軸と平行をなす複数の回転台と、該複数の回転台を同期的に回転させるための駆動装置と、回転台の回転角を検出する方位発信器と、前記センサ部から出力された信号より前記基台の方位角及び姿勢を演算する方位・姿勢演算部と、を備え、
前記センサ部のX,Yジャイロ及びX,Y加速度計はその入力軸線または測定軸線がX軸とY軸が作る平面内にて回転するように前記回転台に装着されており、
前記方位・姿勢演算部は、前記回転台の回転を制御する回転制御部と、前記回転台の回転角をパラメ―タとして前記X,Yジャイロ及びX,Y,Z加速度計の出力を記憶するデータ計測記憶部と、該データ計測記憶部からの出力より、基台のX軸およびY軸回りの傾斜角を演算する姿勢演算部と、前記基台の方位を演算する方位演算部とを有し、前記回転台の複数の回転角における前記センサ部の出力より前記基台のX軸およびY軸回りの傾斜角及び基台の方位角を算出し、
前記基台は、前記掘削装置の掘削部と共に中心軸線Xの回りで回転するようになっており、方位角を検出するにあたり、必要に応じて前記基台を回転させる操作によりY加速度計からの出力が中心軸線Xの回りでほぼ水平を示すように、基台が調整維持されることを特徴とする。
【0010】
また、前記方位演算部は、X,Yジャイロそれぞれの出力より求めた方位角を平均化して、方位角を定めることとすることができる。
【0011】
また、前記X,YジャイロをTDG(チューンドドライジャイロ)より構成することができる。さらに、前記円筒状のケーシングの外径を80mm以下とすることができる。
【0012】
また、本発明による掘削装置用ジャイロ装置の使用方法は、掘削装置の掘削部に連結され、中心軸線Xを有する円筒状のケーシングと、該ケーシング内に配置され、該ケーシングに固着される基台と、該基台に取り付けられ、X,Yジャイロ及びX,Y,Z加速度計を含むセンサ部と、前記基台に前記中心軸線に沿って配置され、回転軸が基台に対して垂直なZ軸と平行をなす複数の回転台と、該複数の回転台を同期的に回転させるための駆動装置と、回転台の回転角を検出する方位発信器と、前記センサ部から出力された信号より前記基台の方位角及び姿勢を演算する方位・姿勢演算部と、を備え、
前記センサ部のX,Yジャイロ及びX,Y加速度計はその入力軸線または測定軸線がX軸とY軸が作る平面内にて回転するように前記回転台に装着された、掘削装置用ジャイロ装置の使用方法であって、
Y加速度からの出力が所定の範囲に入っていない場合には、Y加速度からの出力を参照して、基台がX軸回りに関しほぼ水平となるように、掘削装置の掘削部と共に基台をX軸回りに回転させる工程と、
回転台を回転駆動して、回転台を所定の回転角にする工程と、
X,Yジャイロ及びX,Y,Z加速度計の出力を取り込み、回転台の回転角をパラメータとして記憶する工程と、
前記記憶した回転台の複数の回転角における、X,Yジャイロ及びX,Y,Z加速度計の出力から、基台のX軸およびY軸回りの傾斜角と、基台の方位角とを演算する工程と、
を備える。
【0013】
前記方位を演算する工程は、X,Yジャイロそれぞれより求めた方位角を平均化して、方位角を定めるものとすることができる。
【0014】
ドリリングマシンのような掘削装置では、その掘削刃を備える掘削部が、掘削のために、本来回転可能となっている。ジャイロ装置によって掘削装置の方位を検出するにあたっては、掘削装置は静止させるが、この掘削装置の掘削部の回転機構を利用して、掘削部を回転させることにより基台を回転させて、Y加速度計からの出力が中心軸線Xの回りでほぼ水平になるように、つまり、基台が中心軸線Xの回りでほぼ水平になるように姿勢の制御をする。ここで、ほぼ水平であるとは、厳密に基台を水平にしなければならないという意味ではなく、方位精度との兼ね合いによって許容される程度に水平であるという意味である。そして、回転台を回転させて、その回転角をパラメ―タとしてX,Yジャイロ及びX,Y,Z加速度計の出力を取り込み、記憶し、それらのデータからX軸およびY軸回りの傾斜角及び基台の方位角を検出する。
【0015】
こうして、ケーシングに対して基台を回転可能に軸支するための回転軸を省略することができるため、構造が簡素化できると共に、小型化・小口径化を図ることができるようになり、低価格で製造することができるようになる。また、回転台を回転させて、回転角をパラメータとして、X,Yジャイロ及びX,Y,Z加速度計からの複数のデータを取ることにより、X,Yジャイロ及びX,Y,Z加速度計のドリフト・バイアスによる誤差成分が除去された方位角及び姿勢角を得ることができる。よって、センサ部の温度及び経年変化による方位誤差・姿勢誤差を低減させることができ、精度及び信頼性の高い計測を行うことができる。また、X,YジャイロをTDG(チューンドドライジャイロ)より構成することにより、その機構上、単軸ジャイロよりも小さく構成することができ、より一層、小型化に有利となる。
【0016】
【発明の実施の形態】
以下、図面を用いて本発明の実施の形態を説明する。図1に示すように、本実施形態によるジャイロ装置100は、ケーシング50と、ケーシング50内に配置された基台10を有する。ケーシング50は円筒部51と両端の円板部52を含み、全体として中心軸線を有する円筒状をなしている。円筒部51の外径は少なくとも80mm以下、好ましくは60mm以下である。基台10はケーシング50内においてケーシング50に直接的に固着されており、ケーシング50と共に一体回転するようになっている。
【0017】
ここで、ケーシング50又は基台10に座標系を設定する。ケーシング50の円筒部51の中心軸線に沿ってX軸、基台10に垂直にZ軸、X軸とZ軸に直交し且つ基台10に平行にY軸をとる。このように設定した座標系は、ジャイロ装置を装着した移動体であるドリリングマシン200に設定した座標系とみなすことができるから、これを以下に移動体座標系と称する。基台10の基準方位、即ち、移動体の方位はX軸の正の方向である。一方、地球表面に設けた座標系をローカル座標系又は局地座標系と称する。ローカル座標系とは、地球表面上の点を原点とし、水平面に沿って子午線方向にX軸、東西方向にY軸、鉛直上方にZ軸とする座標系である。
【0018】
ジャイロ装置100は、基台10に装着されたX加速度計11A、Y加速度計12A、Z加速度計13Aと、Xジャイロ11G、Yジャイロ12G及び方位発信器13Yの複数のセンサから構成されるセンサ部1を有する。図において各センサに付された矢印は入力軸線又は測定軸線の方向を示す。X、Y及びZ加速度計11A、12A、13Aと、X,Yジャイロ11G、12Gは、ケーシング50の中心軸線即ちX軸上、又はX軸に整合して配置されている。
【0019】
ここで、Xジャイロ11G及びYジャイロ12Gは、1個のTDG(チューンドドライジャイロ)からなる。TDGは互いに直交する2つの入力軸線を有するジャイロからなり、単軸のジャイロよりも寧ろ小型に構成することができるために、装置の小型化のためには適している。
【0020】
基台10には複数の回転台が設けられている。図1の例では3つの回転台20C、20D、20Eが設けられ、TDGからなるX及びYジャイロ11G、12Gは第1の回転台20C上に載置・装着され、X加速度計及びY加速度計はそれぞれ、第2、第3の回転台20D、20E上に載置・装着されている。方位発信器13Yは複数の回転台20C、20D、20Eの少なくとも1つの上に載置・装着されている。
【0021】
回転台20C、20D、20Eの回転軸線はZ軸と平行をなし、X軸に沿って配置されており、X及びYジャイロ11G、12Gと、X及びY加速度計11A、12Aの入力軸線または測定軸線は、回転台20C,20D、20Eの回転軸線と直交するように配置される。
【0022】
基台10には、複数の回転台20C、20D、20Eを回転させるために方位サーボモ―タ22が設けられ、方位サーボモータ22の回転を複数の回転台に伝達するために、適当な伝動装置、例えばバックラッシュレス歯車伝動装置23や歯付ベルト24が設けられる。方位サーボモータ22及び伝動装置は、駆動装置を構成し、全ての回転台20C、20D、20Eを同期的に回転駆動する。従って、回転台20C、20D、20Eの回転角を検出する方位発信器13Yは、ただ1つの回転台に配置すればよく、全ての回転台に装着する必要はない。
【0023】
回転台20C、20D、20Eは一定の回転速度、例えば、10°/秒にて、±180°の回転角の範囲で回転する。回転台20C、20D、20Eの回転角が±180°に限定されているため、回転台20C、20D、20Eに載置されたX及びYジャイロ11G、12Gと、X及びY加速度計11A、12Aと、方位発信器13Yからのケーブル又はワイヤは縺れることがない。
【0024】
また、図1に示すように基台10には方位・姿勢演算部3を構成する回路基板が装着されている。
【0025】
図2は、本実施形態のジャイロ装置の構成ブロック図である。ジャイロ装置100は、図1を参照して説明したセンサ部1と方位・姿勢演算部3とを有する。ここで、センサ部1の各センサの入力軸線又は測定軸線(矢印)について説明すると、回転台20の回転角が0である状態で、X加速度計11A及びXジャイロ11Gは、その入力軸線又は測定軸線が移動体座標系のX軸の正の方向に整合するように配置され、Y加速度計12A及びYジャイロ12Gは、その入力軸線が移動体座標系のY軸の正の方向に整合するように配置される。Z加速度計13A及び方位発信器13Yは、その入力軸線が移動体座標系のZ軸の負の方向に整合するように配置される。
【0026】
X加速度計11Aは移動体座標系のX軸方向の加速度を検出し、Xジャイロ11Gは移動体座標系のX軸回りの角速度ωを検出する。Y加速度計12Aは移動体座標系のY軸方向の加速度を検出し、Yジャイロ12Gは移動体座標系のY軸回りの角速度ωを検出する。Z加速度計13Aは移動体座標系のZ軸方向の加速度を検出する。Z加速度計13Aは基台10の上下(天地)判別に使用される。方位発信器13Yは移動体の方位(X軸)に対する回転台20C、20D、20Eの回転角φを検出する。尚、上述のように、Xジャイロ11GとYジャイロ12Gは、1個のTDGで構成されるるが、ここでは、説明のために別個のジャイロとして図示した。
【0027】
方位・姿勢演算部3は、本ジャイロ装置100が静止状態において、ジャイロ11G、12G及び加速度計11A、12A、13Aの出力から、以下で述べるドリリングマシン200の掘削部の方位角、及び姿勢角を演算し出力するものであり、図8に示すように、回転制御部71と、シークエンサ部72と、データ計測記憶部73と、方位演算部74と、姿勢演算部75とを有する。
【0028】
図3に示すように、ジャイロ装置100は、ドリリングマシン200に直接、装着される。ドリリングマシン200は、その先端部に掘削刃を設けた掘削部201を有しており、その後部に延長管203を有している。ジャイロ装置100は、接続部202A及び202Bを介して、掘削部201と延長管203との間にこれらと一体回転可能に取り付けられる。掘削工事にあたり、地上に設けられる駆動部204を回転駆動すると、この回転は、延長管203、接続部202B、ジャイロ装置100及び接続部202Aを介して先端部の掘削部201に伝達され、掘削部201は回転しながら地中に押し込まれつつ、掘り進む。また、掘り進むに従い、延長管203は次々と追加接続されていく。よって、延長管203、接続部202A、202B、ジャイロ装置100、掘削部201は一体的に動くことになる。ジャイロ装置100の基台10及びセンサ部1は、このドリリングマシン200の運動と共に運動し、ドリリングマシン200の掘削部の方位及び姿勢と同一の方位及び姿勢をとる。
【0029】
ジャイロ装置100は、ドリリングマシン200が移動している場合には、計測を休止しているが、ドリリングマシン200が静止している場合には、方位を計測するジャイロ装置、即ち、地球自転から北を探す測量ジャイロとして機能する。この方位計測精度を良好にするためには、方位計測を始めるに先立ちジャイロ装置100の基台10の姿勢をコントロールする必要があるが、ジャイロ装置100はドリリングマシン200の掘削部の方位及び姿勢と同一の方位及び姿勢をとり、掘削部201と共に回転するので、掘削部201を回転させる機能を用いることで、ジャイロ装置100自身及び基台10の姿勢をコントロールすることが出来る。即ち、ドリリングマシン200のオペレータは、本ジャイロ装置100のY加速度計12Aより出力される傾斜信号を見ることにより、Y軸の水平面からのずれを知ることが出来る。このずれが所望の範囲にない場合には、このずれを方位計測精度に悪影響を与えない程度、一般的には±5°以内になるように、オペレータが掘削刃を回すことで、姿勢の整合が実現される。尚、±5°の範囲は必要な方位精度との関係で変わることがあるが、この傾斜角の範囲の例は、ドリリングマシン200による掘削工事が必要とする方位精度を確保するために定めたものであり、方位精度の許容する範囲で、±5°以上とすることもできる。
【0030】
図4を参照して本実施形態のジャイロ装置100の使用方法を説明する。掘削作業にあたっては、ドリリングマシン200とジャイロ装置100の結合をはじめとする機器のセットアップを行う(ステップS10)。ジャイロ装置100とドリリングマシン200との結合は、機械的なものと電気的なものがあるが、本発明の本質ではないため、ここではその詳細には触れない。掘削工事において方位計測を行うには、ジャイロ装置100を起動する(ステップS12)。方位計測に先立ち、Y軸を水平に整合する必要があるので、Y軸の水平からのずれを示すY加速度計12Aからの傾斜信号を得る(ステップS14)。ドリリングマシン200のオペレータはY加速度計12Aからの出力を見て、その出力が示す傾斜角が±5°の範囲に収まっていない場合には、ドリリングマシン200の駆動部204を操作して傾斜角を±5°の範囲に収める(ステップS15、S16)。併せて、このときに、オペレータは、Z加速度計13Aの出力を見て、基台10の上下(天地)が逆さまになっていないことを確認する。
【0031】
姿勢整合が完了した後に、ドリリングマシン200は静止状態に入り、方位計測が可能となる。静止していない状態で方位計測を行うと、計測値に誤差が生じるため、静止状態にあることを、確認した後に、方位計測を行う(ステップS20)。本実施形態のジャイロ装置100は、後で詳述するように、方位計測を行う際に、回転台20C、20D、20Eに短い時間で、±180°の回転角の範囲内で一定角度毎のインデックス動作を行い、ここで得たデータを元に、方位・姿勢演算部3にてジャイロ11G、12Gのドリフト及び加速度計11A、12Aのバイアスの影響を除去する。このため、センサ部10の温度及び経年変化による誤差を低減させることができるようになっている。
【0032】
計測された方位と目標方位との関係を分析した上で、掘削方向を修正する必要があるなら、ドリリングマシンの掘削方向を目標とする方位に整合させ(ステップS21、S22)、掘削を行う(ステップS24)。所定の距離、掘削して、新たな延長管203を追加する必要がある場合には、延長管を追加する(ステップS26、S28)。そして、このとき、ジャイロ装置100の電源はオフとする。所望の穴が得られるまで、この工程(ステップS12〜S28)を繰り返す。
【0033】
このように、本実施形態においては、この延長管203、接続部202、ジャイロ装置100、掘削部201が一体的に動くことを利用し、従来のジャイロ装置が保有し、本発明のジャイロ装置においては取り除いたロール軸の役割である、ジャイロ装置のセンサ部をX軸回りに回転可能にすることによりY軸方向を水平に保つ作用を実現する。即ち、ジャイロ装置100から出力されるY加速度計12Aの出力をドリリングマシン200のオペレータが読み取り、Y軸方向の傾斜が所望の傾斜角に入っていない場合には、ドリリングマシン200の回転機能を利用して、延長管203を介してジャイロ装置100を回すことで、Y軸を水平に近付ける。これにより、ジャイロ装置100の構造を簡素化しながらも、方位測定精度を高めるための、水平への姿勢整合を可能にする。
【0034】
次に、図5〜図7を参照して、本実施形態のジャイロ装置100の方位計測の原理について説明する。図5に示すように、地球の北半球における緯度λの地点Pを考える。地球の中心をOとし、地点Pを通る子午線が赤道面と交わる点をPとし、地球の自転軸線をOPとする。地点Pの緯度λは∠POPである。地点Pにおける水平面Hは地球面に対する接平面である。尚、掘削に伴う地中における地点であっても、便宜的に接平面の概念を用いる。
【0035】
地球の自転角速度べクトルΩは図示のように自転軸線OP方向を向いている。地球の自転角速度べクトルΩは、水平面H上で真北方向(矢印N)の水平成分HER(Horizonta1 Earth Rate)、即ち、Ωcosλと、垂直成分VER(Vertica1 Earth Rate)、即ち、Ωsinλとに分解することができる。
【0036】
図6に示すように、地点Pの水平面H上にジャイロ装置100、即ち、ドリリングマシン200が配置されていると仮定する。ドリリングマシン200の掘削部の方位は上述のようにX軸に整合している。ドリリングマシン200の
掘削部の方位角∠NPPxをΦとする。Xジャイロ11Gの入力軸線をXGS、Yジヤイロ12Gの入力軸線をYGSとする。
【0037】
ドリリングマシン200の方位Pxに対するXジャイロ11Gの入力軸線の回転角をφとする。回転台20Cの回転角は、Xジャイロ11Gの入力軸線の回転角φに等しいとする。Xジャイロ11Gの入力軸線の方位角∠NPPXGSはΦ+φである。Yジャイロ12Gの入力軸線の方位角∠NPPYGSはΦ+φ+π/2である。
【0038】
Xジャイロ11Gは、地球の自転角速度べクトルΩの入力軸線XGS方向の成分を検出し、Yジャイロは地球の自転角速度べクトルΩの入力軸線YGS方向の成分を検出する。従って、X、Yジャイロ11G、12Gの出力ω、ωは次のように表わされる。
【0039】
【数1】
Figure 2004125511
ここに、Ωは地球の自転角速度、λは緯度である。Φはドリリングマシン200の掘削部の方位、即ち、X軸の子午線に対する角度、φはドリリングマシン200の掘削部の方位に対するXジャイロ11Gの回転角、U、UはそれぞれXジャイロ11G、Yジャイロ12Gのドリフトである。尚、本実施形態では、ジャイロ装置100が静止している時に方位計測を行うため、Y軸回りの回転角速度及びX軸回りの回転角速度はゼロである。
【0040】
上述の例はジャイロ装置100、即ち、ドリリングマシン200の掘削部が水平面H上に配置されている場合であるが、ドリリングマシン200の掘削部が傾斜した場合を考察する。ドリリングマシン200の掘削部がXジャイロ11Gの入力軸線XGS回りに傾斜角σだけ回転偏倚した場合を、図7を参照して考察する。
【0041】
図7はZ軸及びYジャイロ12Gの入力軸線YGSによって形成される面を示す。X,Yジャイロの出力ω、ωは次のように表わされる。
【0042】
【数2】
Figure 2004125511
ここに、σは水平面Hに対するドリリングマシン200の掘削部の入力軸線XGS回りの傾斜角である。傾斜角σはY加速度計12Aによって検出される。mgはジャイロロータの重心の偏侍に起因するマスアンバランス、qgは相手軸の入力角速度変化に起因するクロストーク量である。これらはTDG特有の誤差である。X、Yジャイロ11G、12Gの出力ω、ωより移動体の方位角Φを求めるためには、ジャイロ11G、12GのドリフトU、Uの影響を排除する必要がある。以下に、ジャイロ11G、12GのドリフトU、Uを排除する方法を説明する。
【0043】
回転台20C、20D、20Eを一定の回転角度△φ=2π/n毎に(例えば、n=6として60°毎に)回転させては停止し、2つのジャイロ11G、12Gの出力信号ω、ω及びY加速度計12Aの出力信号σを測定する。回転台を1回転させることによってn組の測定値ωXi、ωYi、σ(i=1〜n)が得られたものとする。これらの測定値のなかで、回転角φが互いに180°異なるデータに注目する。例えば、回転角φの場合のX、Yジャイロ11G、12Gの出力信号をωX1、ωY1、回転角φ+πの場合のX,Yジャイロの出力信号をωX2、ωY2をとすると、これらは次のように表される。
【0044】
【数3】
Figure 2004125511
ここにσ、σはそれぞれ回転台の回転角がφとφ+πの場合における、水平面Hに対する移動体又は基台10のXジャイロ11Gの入力軸線XGS回りの傾斜角である。この2つの傾斜角σ、σの間には、幾何学的に次のような関係がある。
【0045】
【数4】
Figure 2004125511
(2)式を変形し、(5)式を(4)式に代入して変形すると次の関係が得られる。
【0046】
【数5】
Figure 2004125511
これらの式より次の関係式が求められる。
【0047】
【数6】
Figure 2004125511
(8)式より、Φを求めることができる。即ち、ドリリングマシン200の掘削部の方位角Φは、
【0048】
【数7】
Figure 2004125511
と表される。
【0049】
以上は、Xジャイロ11Gの入力軸線XGSの傾斜がゼロであると仮定したが、Xジャイロ11Gの入力軸線XGSの傾斜がゼロでない場合には、Yジャイロ12Gの出力ω、(9)式より、方位角Φを求める。
【0050】
【数8】
Figure 2004125511
ここで簡略化のため、TDGの特性値であるマスアンバランスmgを既知として扱い(11)式を単純化すると次の関係が求められる。
【0051】
【数9】
Figure 2004125511
同様に、Xジャイロ11Gの入力軸線XGSの傾斜がゼロでなく、入力軸線YGS回りに傾斜角θだけ傾斜している場合に、上記(8)式は、
【0052】
【数10】
Figure 2004125511
となる。ここで簡略化のため、TDGの特性値であるマスアンバランスmgを既知として扱い(8’)式を単純化し、方位角Φを求めると、次の式となる。
【0053】
【数11】
Figure 2004125511
次にY加速度計12Aの出力信号σに含まれるバイアス△σを検出し、真のX軸回りの傾斜角σを検出する方法を説明する。回転台20Eを一定の回転角度△φ=2π/n毎に(例えば、n=6として60°毎に)回転させては停止し、Y加速度計の出力信号σを測定する。回転台を1回転させることによってn組の測定値σMi(i=1〜n)が得られたものとする。これらの測定値のなかで、回転角φが互いに180°異なるデータに注目する。例えば、回転角φの場合のY加速度計12Aの出力信号をσM1、回転角φ+πの場合のY加速度計12Aの出力信号をσM2とすると次のように表される。
【0054】
【数12】
Figure 2004125511
ここに、σ1、σ2は上述のように、バイアス△σがゼロの場合に、回転角がφの場合とφ+πの場合の回転台20EのXGS軸回りの傾斜角である。この2つのX軸回りの傾斜角σ、σの間には(5)式の関係があるので、(13)、(14)式より、次の関係が得られる。
【0055】
【数13】
Figure 2004125511
従って、回転台20Eの回転角がφのとき、XGS軸回りの真の傾斜角σは次の式によって表される。
【0056】
【数14】
Figure 2004125511
回転台20C、20D、20Eの回転角がφのとき、YGS軸回りの真の傾斜角θ及びX加速度計のバイアス△θも同様な方法によって求められ、(15)式と同様な式によって与えられるがここでは詳細に説明しない。(15)式で得られた回転角がφのときのXGS軸回りの真の傾斜角σを(12)式に用いることによりバイアス・ドリフトによる誤差成分が除去された方位角を求めることができる。
【0057】
本実施形態によると、回転台20C、20D、20Eを1回転させることによってn組の測定値ωXi、ωYi、σ、θ(i=1〜n)が得られる。従って、回転台20C、20D、20Eの回転角φが互いに180°異なる測定値はn/2組である。n/2組の測定値からn/2組のデータΦ、σ、θが得られる。従って、n/2組のデータΦの平均値、又はωXi、ωYi(i=1〜n)の最小二乗近似値を求めることによって、より正確なデータΦの値が得られる。同様に、φ=0のときの真の傾斜角σ、θが基台10のX軸回り及びY軸回りの傾斜角となるので、σ、θ(i=1〜n)の最小二乗近似値により、回転角φ=0のときのσ、θを求めることによって、より正確なデータσ、θの値が得られる。これにより、ドリリングマシン200の掘削部の方位角Φと、姿勢σ、θが求められることになる。さらに、方位角Φとドリリングマシン200の掘削部が進んだ距離から、ドリリングマシン200の掘削部の位置を求めることが可能になる。
【0058】
図8を参照して方位・姿勢演算部3の動作を説明する。回転制御部71は、回転台の回転角φが設定回転角φに等しくなるように、方位サーボモータ22を制御する。回転制御部71は、シークエンサ部72によって生成された設定回転角φを方位サーボモータ22に供給する。方位サーボモータ22が作動して回転台20C、20D、20Eが回転軸線回りに回転する。方位発信器13Yは回転台の回転角φを検出しそれを回転制御部71に出力する。方位発信器13Yの出力信号φが設定回転角φに等しくなると、データ計測記憶部73は回転台20C、20D、20Eの回転角φデータを回転台の回転角として記憶する。
【0059】
データ計測記憶部73は、回転台の設定回転角φ=φ毎に、回転角とX、Yジャイロ11G、12Gの出力信号ω、ω、及びX、Y加速度計11A、12Aより出力された傾斜角θ、σ(時計方向を+とする。)のデータを記憶する。次にシークエンサ部72は、新たな設定回転角φ=φ+△φを生成して回転制御部71に供給する。回転制御部71は方位発信器13Yの出力信号φが新たな設定回転角φに等しくなるように、方位サーボモータ22を作動させる。
【0060】
方位発信器13Yの出力信号φが新たな設定回転角φに等しくなると、デ―タ計測記憶部73は、同様に、X、Yジャイロ11G、12G、X、Y加速度計11A、12Aより出力された信号及び回転台の回転角のデータを記憶する。
【0061】
こうして、データ計測記情部73は設定回転角φ毎に、データωXi、ωYi、σ、θ(i=1〜n)を順次記憶する。データ計測記憶部73に記憶された多数のデータφ、ωXi、ωYi、σ、θ(i=1〜n)は順次、方位演算部74及び姿勢演算部75に供給される。
【0062】
姿勢演算部75は、(15)式または(15)式に準じた式を用い、最小二乗近似値により、回転角φ=0のときのσ、θを求めることによって、姿勢角σ、θを演算し、方位演算部74は、(12)式または(12’)式により、ドリリングマシン200の掘削部の方位角Φを演算する。尚、(12)式または(12)式に準じた式を用いた最小二乗近似値によれば、Yジャイロ12Gの出力ωと、回転台の回転角度φと姿勢角σによって方位角Φを求めることができ、(12’)式または(12’)式に準じた式を用いた最小二乗近似値によれば、Xジャイロ11Gの出力ωと、回転台20C、20D、20Eの回転角度φと姿勢角θによって方位角Φを求めることができる。本装置においては、TDGを使用しているので、Xジャイロ11GとYジャイロ12Gの出力によりそれぞれ方位Φを求めることが可能である。よって、方位演算部74では、Xジャイロ11GとYジャイロ12Gの出力より(12)式または(12’)式を用いて得た方位角を平均化して方位角Φを決定し、出力することで、確度の高い方位信号を出力することができる。
【0063】
以上本発明の例を説明したが、説明においては、精度と小型化の面で市場要求が厳しいドリリングマシンへのジャイロ適用を例示したが、推進工法等従来より行われている他の掘削法への本ジャイロ装置の適用は更に容易であることは言うまでもない。ジャイロ装置の他の用例としては、延長管を介してジャイロ装置100を回転しても良いが、本発明のドリリングマシン以外では、外付の回転駆動手段により円筒状ケーシング50をX軸周りに回転させても良いし、ケーシング50をジンバルで指示し、ほぼ水平を求めるようにしても良いのは当然である。このように、本発明は特許請求の範囲に記載された発明の範囲にて様々な変形例が可能であることは当業者によって理解されよう。尚、ここで、用いられている加速度計の作用は傾斜計の作用に等しく、本明細書における加速度計は、傾斜計を含む概念であることを念のため付け加えておく。
【0064】
【発明の効果】
以上説明したように、本発明によれば、ケーシングに対して基台を回転可能に軸支するための回転軸を省略することができるため、構造が簡素化すると共に、小型化、小口径化を図ることができるようになり、低価格で製造することができるようになる。また、基台に設けた回転台にX,Yジャイロ及びX,Y加速度計を装着し、回転台の回転角をパラメ―タとして前記X,Yジャイロ及びX,Y,Z加速度計の出力を記憶し、その出力から、基台の方位及び姿勢を求めているために、センサ部の温度及び経年変化による方位誤差・姿勢誤差を低減させることができ、精度及び信頼性の高い計測を行うことができる。さらに、X,YジャイロをTDG(チューンドドライジャイロ)より構成することにより、その機構上、単軸ジャイロよりも小さく構成することができ、より一層、小型化、小口径化を図ることができる。
本発明は、ドリリングマシンを例に説明しているが、地中掘削、屈伸、推進装置にも適用できるのは言を待たない。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態に係るジャイロ装置の主要部を表す斜視図である。
【図2】本発明の実施形態に係るジャイロ装置の構成例を表すブロック図である。
【図3】本発明の実施形態に係るジャイロ装置を含めたドリリングマシン全体の構成例を示す図である。
【図4】本発明の実施形態に係るジャイロ装置を含めたドリリングマシンの運用例を表すフローチャートである。
【図5】地球の自転角速度べクトルを説明するための説明図である。
【図6】X,Yジャイロによって検出する地球の自転角速度べクトルの成分を説明するための説明図である。
【図7】ジャイロ装置が傾斜した場合のX,Yジャイロによって検出する地球の自転角速度べクトルの成分を説明するための説明図である。
【図8】本発明のジャイロ装置の方位・姿勢演算部の構成例を示すブロック図である。
【図9】先願の掘削用ジャイロ装置の例の図である。
【符号の説明】
1 センサ部
3 方位・姿勢演算部
10 基台
11A、12A、13A 加速度計
11G、12G ジャイロ
13Y 方位発信器
20C、20D、20E 回転台
22 方位サーボモータ(駆動装置)
50 ケーシング
100 ジャイロ装置
200 ドリリングマシン

Claims (6)

  1. 掘削装置の掘削部に連結され、中心軸線Xを有する円筒状のケーシングと、該ケーシング内に配置され、該ケーシングに固着される基台と、該基台に取り付けられ、X,Yジャイロ及びX,Y,Z加速度計を含むセンサ部と、前記基台に前記中心軸線に沿って配置され、回転軸が基台に対して垂直なZ軸と平行をなす複数の回転台と、該複数の回転台を同期的に回転させるための駆動装置と、回転台の回転角を検出する方位発信器と、前記センサ部から出力された信号より前記基台の方位角及び姿勢を演算する方位・姿勢演算部と、を備え、
    前記センサ部のX,Yジャイロ及びX,Y加速度計はその入力軸線または測定軸線がX軸とY軸が作る平面内にて回転するように前記回転台に装着されており、
    前記方位・姿勢演算部は、前記回転台の回転を制御する回転制御部と、前記回転台の回転角をパラメ―タとして前記X,Yジャイロ及びX,Y,Z加速度計の出力を記憶するデータ計測記憶部と、該データ計測記憶部からの出力より、基台のX軸およびY軸回りの傾斜角を演算する姿勢演算部と、前記基台の方位を演算する方位演算部とを有し、前記回転台の複数の回転角における前記センサ部の出力より前記基台のX軸およびY軸回りの傾斜角及び基台の方位角を算出し、
    前記基台は、前記掘削装置の掘削部と共に中心軸線Xの回りで回転するようになっており、方位角を検出するにあたり、必要に応じて前記基台を回転させる操作によりY加速度計からの出力が中心軸線Xの回りでほぼ水平を示すように、基台が調整維持されることを特徴とするジャイロ装置。
  2. 前記方位演算部は、X,Yジャイロそれぞれの出力より求めた方位角を平均化して、方位角を定めることを特徴とする請求項1記載のジャイロ装置。
  3. 前記X,YジャイロはTDG(チューンドドライジャイロ)より構成されていることを特徴とする請求項1または2記載のジャイロ装置。
  4. 前記円筒状のケーシングの外径は80mm以下であることを特徴とする請求項1記載のジャイロ装置。
  5. 掘削装置の掘削部に連結され、中心軸線Xを有する円筒状のケーシングと、該ケーシング内に配置され、該ケーシングに固着される基台と、該基台に取り付けられ、X,Yジャイロ及びX,Y,Z加速度計を含むセンサ部と、前記基台に前記中心軸線に沿って配置され、回転軸が基台に対して垂直なZ軸と平行をなす複数の回転台と、該複数の回転台を同期的に回転させるための駆動装置と、回転台の回転角を検出する方位発信器と、前記センサ部から出力された信号より前記基台の方位角及び姿勢を演算する方位・姿勢演算部と、を備え、
    前記センサ部のX,Yジャイロ及びX,Y加速度計はその入力軸線または測定軸線がX軸とY軸が作る平面内にて回転するように前記回転台に装着された、掘削装置用ジャイロ装置の使用方法であって、
    Y加速度からの出力から、必要に応じて前記基台を回転させることで基台がX軸回りに関しほぼ水平となるように、掘削装置の掘削部と共に基台をX軸回りに回転させる工程と、
    回転台を回転駆動して、回転台を所定の回転角にする工程と、
    X,Yジャイロ及びX,Y,Z加速度計の出力を取り込み、回転台の回転角をパラメータとして記憶する工程と、
    前記記憶した回転台の複数の回転角における、X,Yジャイロ及びX,Y,Z加速度計の出力から、基台のX軸およびY軸回りの傾斜角と、基台の方位角とを演算する工程と、
    を備える掘削装置用ジャイロ装置の使用方法。
  6. 前記方位を演算する工程は、X,Yジャイロそれぞれより求めた方位角を平均化して、方位角を定める請求項5記載の掘削装置用ジャイロ装置の使用方法。
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