JP2006160159A - タイヤ挙動解析方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 自動車等に使用される空気入りタイヤなどのタイヤについてその挙動解析を容易にする。
【解決手段】 タイヤモデルと路面モデルとを読み取って(ステップ300)、回転接触計算での精度を維持するための制限としてタイヤモデルと路面モデルの相対的な移動量dを設定する(ステップ301)。そして、タイヤモデルと路面モデルとを接触させて相対的に移動量dだけ移動させる回転接触解析を行う(ステップ302、304)。従って、1計算ステップで複数の節点が同時接触しないように制限条件(d<h)が定められ、合致する移動量dによるメッシュサイズよりも大きい距離移動がないので、同時に複数点が接地しなくなり、精度が大幅に向上する。
【選択図】 図6

Description

本発明は、タイヤ挙動解析方法にかかり、自動車等に使用される空気入りタイヤなどのタイヤの挙動を解析するタイヤ挙動解析方法に関する。
従来、空気入りタイヤなどのタイヤ開発において、タイヤの挙動解析は実際にタイヤを設計・製造し、自動車に装着して走行することで生じた物理量やその変動量(例えば摩耗量)を実測することにより得て、それをタイヤ形状を考慮して評価していた。最近では、有限要素法等の数値解析手法や計算機環境の発達により、タイヤ内圧充填状態や荷重状態等を考慮して計算機でタイヤ形状などの計算が可能になってきている。これにより、タイヤの挙動についても、数値計算で解析することが可能になった。
特に、タイヤの挙動解析では、タイヤが接触する路面周辺の解析が重要であり、このようなタイヤの挙動解析の一例として、タイヤ表面と路面との間に液体が介在した状態で、シミュレーションを行う技術が提案されている(例えば、特許文献1参照)。この技術では、タイヤ表面の1μm〜1mmの微細な凸部または凹部を考慮してタイヤ挙動をシミュレーションしている。
ところが、実際に則したタイヤの挙動解析では、路面とタイヤとの接触部分の挙動を考慮することが前提であり、路面とタイヤとの接触部分の挙動を正確に解析するためには、高精度の解析処理が要求される。
ところで、有限要素法等の数値解析手法によりタイヤの挙動を解析する場合、その手法として、主に振動現象などの動的挙動を解析するのに適した陽解法による解析、または系のエネルギ平衡を計算して平衡状態を求めて挙動を解析するのに適した陰解法による解析が知られている。陰解法は、1ステップ毎の計算時間を非常に長く必要とするのでステップ間隔を長くしなければならないが、高精度の解析結果を得ることができる。一方、陽解法は、1ステップ毎の計算時間を短くすることができるので細かい時間刻み(ステップ間隔)を必要とする慣性力などの解析に適するが、解析結果の精度は陰解法には及ばない。ところが、タイヤの挙動解析では、時々刻々とタイヤが転動する現象を扱うので、計算負荷や扱いやすさを考慮すると、陽解法を用いることが一般的である。
特開2004−42830号公報
しかしながら、陽解法では精度的に不十分な結果しか得ることができないので、高精度の解析結果が要求される場合には、陰解法を用いる必要がある。ところが、陰解法は1ステップ毎の計算時間を非常に長く必要とするので、計算負荷を考えると時間刻み(ステップ間隔)を長くしなければならず、その時間刻みの設定次第で解析結果に大きな差異が生じる場合があった。特に、路面とタイヤとの接触部分の挙動を考慮するためには、時間刻みを短くし膨大な計算量の処理が要求される。
本発明は、上記事実を考慮して、自動車等に使用される空気入りタイヤなどのタイヤについてその挙動解析を容易にすることができるタイヤ挙動解析方法を得ることが目的である。
上記目的を達成するために本発明は、自動車等に使用される空気入りタイヤなどのタイヤについて路面モデルとタイヤモデルとの相対的な移動量と解析上の要素の大きさとの関係を規定することにより、計算負荷を増大させることなく正確なタイヤの挙動解析を可能にしたものである。
具体的には、本発明は、接地及び転動の少なくとも一方により変形を与えることが可能なように予め定めた要素サイズの多数要素に分割して形成したタイヤモデルと、前記タイヤモデルの少なくとも一部に接触するための路面モデルと、前記タイヤモデルと前記路面モデルとの間の摩擦係数を含む走行条件と、を定め、前記走行条件に基づいて、前記タイヤモデルの一部を前記路面モデルに接触させて前記タイヤモデル及び前記路面モデルを所定方向に相対的に予め定めた移動量だけ移動させる転動計算を実行し、前記転動計算の計算結果の物理量に基づいてタイヤの挙動を解析する陰解法を用いたタイヤ挙動解析方法であって、少なくとも前記移動量を前記要素サイズより小さくして解析を行うことを特徴とする。
本発明では、陰解法を用いてタイヤの挙動を解析する。このタイヤの挙動を解析するため、まず、タイヤ設計案(タイヤ形状・構造・材料・パターンの変更など)やタイヤ形状の実測値を数値解析上のモデルに落とし込むことで、数値解析が可能なタイヤモデル(数値解析モデル)を作成する。このとき、タイヤには、タイヤに接触する路面から、応力等が与えられる。そこで、路面についてもモデル化を行い、数値解析上のモデルを作成することで、タイヤの挙動について数値解析を行うことができる。ここで、タイヤと路面とは相対的に移動することで、走行することになる。この走行にあたっては、タイヤと路面との間における摩擦が関与する。そこで、数値解析のためには、摩擦係数などを定めることで、走行を模擬することが可能となる。
そこで、本発明では、タイヤの挙動を解析するため、接地及び転動の少なくとも一方により変形を与えることが可能なように予め定めた要素サイズの多数要素に分割して形成したタイヤモデルと、タイヤモデルの少なくとも一部に接触するための路面モデルと、タイヤモデルと路面モデルとの間の摩擦係数を含む走行条件と、を定める。
次に、走行条件に基づいて、タイヤモデルの一部を路面モデルに接触させてタイヤモデルを前記タイヤモデル及び前記路面モデルを所定方向に相対的に予め定めた移動量だけ移動させる転動計算を実行し、その転動計算の計算結果の物理量に基づいてタイヤの挙動を解析する。
このように陰解法を用いてタイヤの挙動を解析する場合、解析精度向上のためには要素サイズを充分に小さくしたり、転動計算の時間刻みすなわち移動量を充分に短くしたりすることが好ましい。しかし、要素サイズを小さくしたり移動量を短くしたりすればするほど、計算負荷(計算時間)が大きくなる。また、要素サイズ及び移動量の何れか一方のみでは精度向上も望めない。
そこで、本発明では、少なくとも移動量を要素サイズより小さくして解析する。これは、解析の最小単位である要素のサイズ以上の移動量で、タイヤモデルと路面モデルを相対移動させる転動計算を行うと、その解析で複数の節点が同時に路面モデルと接触する状態が発生するためである。この状態は、各節点に対する解析を前提とした解析では、同一条件下の節点が複数発生することとなり、接触部分における精度低下を招くこととなる。なお、解析の最小単位である要素のサイズ以上の移動量としては解析時の計算で1ステップ毎の時間刻みに対応する移動量を定めることが好ましい。
このように、移動量を要素サイズより小さくして解析することにより、解析時に複数の節点が同時に路面モデルと接触することがなく、解析精度を向上させることができる。
前記タイヤの挙動を解析タイヤモデルの要素サイズは、タイヤ表面のトレッド部分の要素サイズを採用することができる。
路面モデルに接触するタイヤモデルは、トレッド部分が殆どである。このため、移動量をタイヤ表面のトレッド部分の要素サイズより小さく設定するのみで、精度を向上させつつ解析することが可能となる。
なお、前記タイヤの挙動解析は、具体的には、操縦性能評価のための解析、タイヤ摩耗性能評価のための解析、タイヤパターンノイズ等のタイヤ騒音性能評価のための解析、及び応力歪解析の少なくとも1つの解析を採用することができる。
以上説明したように本発明によれば、移動量を要素サイズより小さくして解析するので、タイヤと路面との接触部分について精度低下を招くことなく正確にタイヤの挙動を解析することができる、という効果がある。
以下、図面を参照して本発明の実施の形態を詳細に説明する。
本実施の形態はタイヤの挙動解析として空気入りタイヤの性能を解析する場合に本発明を適用したものである。本実施の形態では、その空気入りタイヤの性能としてはタイヤ摩耗を採用し、タイヤの挙動としてシミュレーションする。
なお、以下の説明では、タイヤの挙動解析としてタイヤの摩耗性能を採用した場合を説明するが、本発明はこれに限定されるものではなく、操縦性能評価のための解析、パターンノイズ予測やその他応力歪解析等に適用することができる。
図1には本発明の空気入りタイヤ摩耗のシミュレーションを実施するためのパーソナルコンピュータの概略が示されている。このパーソナルコンピュータは、データ等を入力するためのキーボード10、予め記憶された処理プログラムに従ってタイヤの性能を予測するコンピュータ本体12、及びコンピュータ本体12の演算結果等を表示するCRT14から構成されている。
なお、コンピュータ本体12には、記録媒体としてのフレキシブルディスク(FD)が挿抜可能なフレキシブルディスクユニット(FDU)を備えている。なお、後述する処理ルーチン等は、FDUを用いてフレキシブルディスクFDに対して読み書き可能である。従って、後述する処理ルーチンは、予めFDに記録しておき、FDUを介してFDに記録された処理プログラムを実行してもよい。また、コンピュータ本体12にハードディスク装置等の大容量記憶装置(図示省略)を接続し、FDに記録された処理プログラムを大容量記憶装置(図示省略)へ格納(インストール)して実行するようにしてもよい。また、記録媒体としては、記録テープ、CDROMやDVD等の光ディスクや、MD,MO等の光磁気ディスクがあり、これらを用いるときには、上記FDUに代えてまたはさらに対応する読み書き装置を用いればよい。
図2は、本実施の形態のタイヤ摩耗シミュレーションプログラムの処理ルーチンを示すものである。ステップ100では、シミュレーションするタイヤの設計案(タイヤ形状、構造、材料、パターンの変更など)やタイヤの各種実測値についての初期設定を実施する。この初期設定は、タイヤ摩耗のシミュレーションをするために必要となる、各種モデルや形状、ゴムなどの物性、そして各種初期データを設定する処理である。
具体的には、図3に示す初期設定ルーチンが実行される。初期設定ルーチンでは、まず、タイヤ設計案を数値解析上のモデルに落とし込むため、タイヤモデルを作成する。このタイヤモデルの作成は、用いる数値解析手法により若干異なる。本実施の形態では数値解析手法として陰解法による有限要素法(FEM)を用いるものとする。従って、作成するタイヤモデルは、有限要素法(FEM)に対応した要素分割、例えば、メッシュ分割によって複数の要素に分割され、タイヤを数値的・解析的手法に基づいて作成されたコンピュータプログラムヘのインプットデータ形式に数値化したものをいう。この要素分割とはタイヤ及び路面等の対象物を小さな幾つかの(有限の)小部分に分割することをいう。この小部分ごとに計算を行い全ての小部分について計算した後、全部の小部分を足し合わせることにより全体の応答を得ることができる。なお、数値解析手法には差分法や有限体積法を用いても良い。
タイヤモデルの作成は、タイヤ断面のモデルを作成した後に、パターンをモデル化する。まず、ステップ200において、数値化したタイヤモデルを作成するために、有限要素法(FEM)に対応した要素分割(例えば、メッシュ分割)により複数の要素に分割するための要素の最小の大きさh(以下、メッシュサイズhという)を設定する。このメッシュサイズhの大きさとは、要素分割により分割された要素(分割要素)の体積、表面積、断面面積、一片の長さ及び最長の長さなどの分割時の頂点等である節点間の長さ等、を採用することができる。ここでは、節点間の長さをメッシュサイズhとして説明する。また、メッシュサイズhは、大きくすると計算負荷は低減するが精度が悪化する。一方メッシュサイズhを小さくすると計算負荷は増大するが精度が向上する。そこで、メッシュサイズhは、実験的または経験的に予め定めた大きさに設定することが好ましい。
次のステップ201では、タイヤ径方向断面のモデル(タイヤ断面データ)を作成する。このタイヤ断面データは、タイヤ外形をレーザー形状測定器等で計測し値を採取する。また、タイヤ内部の構造は設計図面および実際のタイヤ断面データ等から正確なものを採取する。タイヤ断面内のゴム、補教材(ベルト、プライ等、鉄・有機繊維等でできた補強コードをシート状に束ねたもの)をそれぞれ有限要素法のモデル化手法に応じてモデル化する。このようにモデル化したタイヤ径方向断面のモデルを図4に示した。
なお、通常、ベルト層のコード角度を幅方向で同一(例えば、周方向に対して24度)でモデル化するが、本実施の形態では、計算制度向上のために、ベルト層のコードをS字(幅方向端では、周方向に対する角度が大きい方向)として、計算する。これにより精度向上が期待できる。
次のステップ202では、2次元データであるタイヤ断面データ(タイヤ径方向断面のモデル)を周方向に一周分展開し、タイヤの3次元(3D)モデルを作成する。この場合、ゴム部は8節点ソリッド要素、補教材は角度を表現できる異方性シェル要素でモデル化することが望ましい。なお、この場合、上記ステップ200で設定したメッシュサイズhを基にしてタイヤの3次元モデルを作成する。
次のステップ204では、パターンをモデル化する。このパターンのモデル化は、パターンの一部または全部を別個にモデル化し、上記タイヤモデルにトレッド部分として貼りつけてパターンを作成することや、タイヤ断面データを周方向に展開する際にリブ・ラグ成分を考慮してパターンを作成することを採用できる。このようにして3次元的にモデル化した3Dモデルを図5に示した。なお、この場合、上記ステップ200で設定したメッシュサイズhを基にしてパターンのモデル化を行う。
次のステップ206では、少なくとも路面を含むタイヤに関係する物のモデルを作成する。このステップ206では、タイヤの一部および接地面、タイヤが移動・変形する領域を含む路面を分割してモデル化した路面モデルの作成と共に路面状態の入力がなされる。この路面状態とは、路面形状や路面材料である。この路面状態による摩擦の影響については後述する。なお、タイヤと路面との間に介在する流体領域を分割してモデル化してもよい。
次のステップ208では、タイヤ各部のゴム構成材料を設定する。上記のように、構造的には、タイヤ内のゴム、及び補教材をそれぞれ有限要素法によるモデル化を行ったが、そのタイヤ内のゴムすなわち、タイヤ各部のゴム構成材料はまちまちである。そこで、このステップ208においてタイヤ各部のゴム構成材料を設定する。これにより、タイヤを構成する各種データを規定することができる。
次のステップ210では、タイヤ摩耗をシミュレーションするための各種データを読み取る。この各種データは、タイヤ摩耗に関係するデータであり、代表的なものとして路面の摩擦係数μがある。この場合、路面をモデル化してそのモデル化した路面を実際の路面に近似する設定をすることに相当する。路面のモデル化は、路面形状を要素分割してモデル化し、路面の摩擦係数μを選択設定することで路面状態を入力することができる。例えば、路面状態により乾燥(DRY)、濡れ(WET)、氷上、雪上、非舗装等に対応する路面の摩擦係数μが存在するので、摩擦係数μについて適正な値を選択することで、実路面を再現させることができる。
なお、タイヤは、その接地圧に応じて摩擦係数μが変化することが知られている。そこで、本実施の形態では、摩擦係数μと接地圧Pとの関係を予め実験などにより求めた特性(μ−Pカーブ)を、データベース化して、これを用いるものとする。
このステップ210では、タイヤ摩耗をシミュレーションするにあたってのタイヤを使用するときの初期温度や使用荷重を設定することができる。また、タイヤが空気入りタイヤであるときは、内圧の充填率を設定することもできる。
このようにして、初期設定を行った後、以下のようにして、タイヤ摩耗の変化を把握する。
図2のステップ102では、削り量Dn(nは自然数)だけタイヤモデルを切削したタイヤモデルに修正する。なお、ステップ100直後のステップ102の処理は、最初のモデル修正のため、上記ステップ100で定めたモデルをそのまま用いる。次のステップ104では、回転接触解析を実行する。この回転接触解析は、路面に接触したタイヤを回転させたときの変化を解析するものであり、経時変化によって摩耗が進展する可能性を把握するために必要となる処理である。
具体的には、図6に示す処理ルーチンが実行される。まず、ステップ300では、タイヤモデルと理想平面路面モデルとを読み取る。次のステップ301では、タイヤモデルと路面モデルの相対的な移動量dを設定する。この移動量dの設定は、有限要素法によるタイヤモデルを路面モデルに接触そして転動させる回転接触計算を行う場合の精度を維持するための制限である。
この精度を維持するための制限について詳細に説明する。本実施の形態では、陰解法FEMを採用している。有限要素法には、陰解法と陽解法の2種類がある。一般的に解析というと、時間変化する物理現象を観測することになるが(タイヤの場合は、時々刻々といタイヤが転動していく現象)、この時間変化の効果の扱い方が陰解法と陽解法で異なる。
陰解法は、周知のように平衡状態を求めるためにエネルギ平衡を計算する方法であり、任意の時刻からの時間増分毎に状態を計算し、平衡状態を求めるものである。例えば、状態が既知の時刻tから時間増分Δtにおける平衡を満足する解を求める複数の連立方程式の解を求めることに相当する。従って、平衡を取れる限り時間増分Δtを大きくすることができ、高精度で状態を求めることができる。すなわち、時刻tから時間増分Δtで計算を区切り、時間増分Δt後の平衡状態を求め、これを元に新たな時間増分Δt’(Δtと同じでなくともよい)後の新たな平衡状態を求める、というように、順次状態を繰り返し求める。従って、陰解法は、解析の時間刻みを大きくすることができるが、刻み毎の解析所用時間が長くなる。これによって、解析時間刻みを非常に大きくとることで、解析所用時間を短縮することができる。
また、陽解法は、周知のように運動方程式の複雑な連立方程式の解を求める計算方法であり、収束計算するものではなく、任意の時刻から時間増分Δt毎に平衡を取らずに状態を求めるものである。一般的には、計算負荷を減少させるため、連立方程式の解を求めることに代えて、時刻tにおける運動方程式を基にして時間増分Δt後(時刻t+Δt)の解を近似的に求める。例えば、外挿により時間増分Δt後の解を求める。しかし、陽解法では、時間増分Δtは安定条件を満たすように設定しなければならないので、大きくすることはできない。
数値計算では時間を離散化して解くことになるが、この離散化したときの時間刻みが両者で大きく異なる。原理的には精度がよい陰解法を用いることが好ましいが、実用レベルでは次の事実がある。事実1は、陰解法では1ステップ毎の計算時間が非常に長い。事実2は、1ステップ毎の計算時間が非常に長いため、離散化時間間隔を大きく取らなければならない。
これに対し、陽解法は陰解法に比べて精度は落ちるものの、1ステップ毎の計算時間が非常に短いこと(利点1)、遠心力などの慣性力は細かい時間刻みでないと表現できないためにこれらの解析は陽解法に限られる(利点2)、などの利点がある。従って、高精度を望まない場合は陽解法のほうが扱いやすい。
ところが、ある程度の精度が必要とされる計算では、陰解法を用いなければならず、現実的な計算時間で解析を終了させるには、時間刻みを大きくとらなければならないが、この時間刻みの妥当な値に関しては、理論的には存在しない。
このため、精度を向上させるためには、メッシュサイズをより一層細かくする(向上1)、時間刻みを細かくする(向上2)、などの対策を施すことが一般的であるが、上記事実1及び事実2により、限りなく細かくすることはできない。従って、高精度を保証しつつ計算負荷を抑制するためには、何らかの条件が必要である。そこで、本実施の形態では、時間刻み(移動量d)と、メッシュサイズhとの関係に着目し、最低限必要な次の制限条件を設けた。
制限条件 d<h
一方、この条件を無視することにより誤差が生じる。有限要素法は、無限に要素を小さくしない限り、必ず計算誤差が発生する。従って、この制限条件を満たさない場合は、2種類の誤差を背負った計算結果を得ることになり、精度が大きく落ちることが今までの研究及び実験等から分かっている。また、メッシュ(分割要素)をいくら細かくしようとも、時間刻みを大きく設定してしまうと、精度は上がらない。
なお、ここで移動量dを小さくするとい意味は、時間刻みを細かくするということと同じ意味である。すなわち、タイヤが1000mm点移動する計算を行おうとした場合、
(1)100ステップで計算するとd=10mm/ステップ
(2)時間刻みを細かくして1000ステップで計算すると
d=1mm/ステップ(小さくなる)
この場合、計算時間は10倍になる。(1)の計算が2日かかるとすれば、(2)の計算は20日かかることになる。時間刻みは細かくすることが理想だが、計算時間に直接影響するため、最低限必要な細かさを定めるための必要があった。
より具体的には、タイヤモデルは、路面に接触そして転動させることで、任意の分割要素や節点に関しての応力、歪、滑りなどの情報を得ることができる。例えば、本実施の形態で採用するように、タイヤ表面の節点の力、滑りから摩耗エネルギーを求めて摩耗性能の分布を把握することができる。また、他の例としてはトレッドパターンが路面をたたきつけるカ(接触圧力)からパターンノイズの大きさを見積もることができる。この解析計算は陰解法を用いたFEM計算であり、計算時間の制約から、時間刻み(計算ステップの間隔)が陽解法に比べ非常に大きい。本実施の形態では、この時間刻みがタイヤ転動計算の精度を大きく左右するものであるという点に着目し、これを適宜設定して制限を与えることで精度維持が可能であるという知見に到達した。このことは、特に、摩耗性能やパターンノイズ予測など、路面とタイヤの接触・摩擦状態に着目する解析において有効な制限である。
すなわち、陰解法タイヤ転動モデルでは、基本的にホイールに固定されたタイヤを進行方向に移動させ、その際路面との摩擦によってタイヤは転動していく。着目しているのは、1回の時間刻み(1ステップ)でタイヤが前方へ進む距離(移動量d)と、路面と接触する表面上の要素のメッシュサイズhの関係である。
一般に移動量dが大きいと、一回の計算ステップで進行方向に並んだ多くの点が路面に接地することになる。しかしながらこれは実際の物理現象とはかけ離れたことである。なぜならば、ある節点は、自分よりも手前の点が接触し、その変形を受けて、その後に自分が接触するのである。しかしながら移動量dを大きく設定してしまうと、一回の計算時間で何点もの節点が同時に接触することになり、各節点の接触状態という観点から見ると精度が著しく落ちる(ここでいう接触状態とは各節点が路面とやり取りしあう3方向の圧力と滑り量である。)。また路面と接触している間は、節点は摩擦力で拘束されているので、精度の悪い位置に接地してしまうと、路面から離れるまで、精度の悪い位置に存在したことになり、踏み込みから蹴りだしまで接地状態の精度が下がる。
そこで、1回のステップで進行方向に並んだ複数の節点が一度に接地しないように、上記制限条件(d<h)を設定する。これにより、1ステップあたり、メッシュサイズよりも大きい距離前に進むことがないので、同時に複数点が接地することはなくなり、精度が大幅に向上することになる。
上述の制限条件に合致するように移動量dが設定されると、次のステップ302では、タイヤモデルと路面モデルとを接近させて、接触させる。このステップ302では、タイヤモデルを路面モデルに水平に接近(平押し)することを想定する。この平押しは、荷重値またはたわみ量で制御する。なお、キャンバー角を指定する場合は、タイヤモデルを指定するキャンバー角だけ路面モデルに対して傾斜すればよい。次のステップ304では、タイヤモデルの中心点を路面モデルに対して水平方向に上記設定した移動量dだけ移動させる。このとき、タイヤモデルとタイヤモデルの軸とは拘束されており、そしてタイヤモデルと路面モデルとの間に摩擦力が存在するため、タイヤモデルの拘束が解除されてタイヤモデルが回転する。なお、タイヤモデルの中心点の移動方向をタイヤモデルの向きから変化させることで、操舵角による方向指示をした状態について計算上で実現することができる。
図7には転動解析したときの各状態について表したタイヤモデルと路面モデルとの関係を示した。図7(A)は、タイヤモデルと理想平面路面モデルとが離間した状態を示し、図7(B)はタイヤモデルを理想平面路面モデルに水平に接近(平押し)した状態を示し、図7(C)はタイヤモデルの中心点を路面モデルに対して水平方向に移動させた状態を示している。
また、図8には転動解析時のタイヤモデルの路面モデル付近における挙動を示した。また、図9にはタイヤモデルと路面モデルとを相対的に移動量dだけ移動させたステップ前後の状態を示した。図8に示すように、同図の状態では、節点kが接触した状態で、進行方向隣の節点(k+1)は接触していない。この状態から、メッシュサイズhより小さい移動量dでタイヤモデルを移動させることで、進行方向隣の節点(k+1)のみが接触することとなる。これにより、タイヤモデルの移動によって複数の節点が同時に接触することはない。
図2のステップ106では、上記回転接触解析後の摩耗エネルギ分布を求める。摩耗エネルギEwは、タイヤ踏面の摩擦仕事量に相当し、以下のようにして求めることができる。なお、摩耗エネルギは、摩擦エネルギという場合がある。
すなわち、本出願人により提案されているタイヤ摩耗寿命予測方法(特開平11−326144号公報)にも述べられているように、摩耗エネルギEwは、摩擦力(水平応力:路面から受ける路面の接線方向応力)Tとタイヤ踏面の滑り量Sの乗算から求めることができる(Ew=T・S)。
ここで、本実施の形態におけるFEMでは、モデル内の全ての節点や要素について、応力と節点座標の変位(要素歪み)とを求めることができる。そして、上述のように、タイヤの転動計算では、タイヤモデルを路面モデルに押しつけ、水平方向に移動させようとする。このため、路面モデルとタイヤモデルの接触している領域(踏面)において摩擦力(水平応力)及び垂直応力が生じる。このとき、路面モデルと接触しているタイヤモデルの踏面内の節点は、以下のような挙動をする。
(垂直応力)×(摩擦係数μ)≧(水平応力)
の条件では、タイヤモデルは路面モデルに拘束されて、踏面内の節点は移動せずに、変位はない。
(垂直応力)×(摩擦係数μ)<(水平応力)
の条件では、タイヤモデルは路面モデルに拘束されず、踏面内の節点は路面モデルに対して相対的に移動する。この場合、タイヤモデルは水平応力を緩和する方向に変形し、変位が生じる。
上述のタイヤモデルが路面モデルに接触しているときの変位を滑り量と定める。これは、任意の節点が路面モデルと接触を開始してから接触が終了するまでの間に、節点が路面モデル内で移動した変位を、滑り量として求めるものである。従って、FEMにより求まる応力及び変位から摩耗エネルギを求めることができる。
ところで、摩耗エネルギが同じであっても、タイヤを構成する材料(例えばゴム)の組成が異なれば摩耗量が異なる。そこで、本実施の形態では、材料(例えばゴム)の組成、すなわちゴムの違いを表現するために、ゴムインデックスGiを用いている。なお、本出願人により提案されているタイヤ摩耗寿命予測方法(特開平11−326144号公報)にも述べられているように、ゴムインデックスGiは、摩耗深さWと摩耗エネルギEwの比(Gi=Ew/W)で表すことができる。従って、ゴムインデックスGiは、摩耗深さから求まる摩耗量と、上述の摩耗エネルギEwとの比で表すことができる。このゴムインデックスGiは、予めゴム試験片にて実測した値を記憶しておき、利用する。これにより、ステップ106では、摩耗エネルギEwの分布を求めることができると共に、材料(ゴム)に応じた摩耗量を求めることができる。
このように、周方向にブロックをメッシュ状に分割した際に、そのメッシュ1個が新規に踏面に入る時間に対して、1回の計算時間の長さを短くすることで、滑り量Sの精度を向上させることが可能となった。この点は、摩耗エネルギの測定をFEM計算に置き換えることが可能になったことを達成するための要因の一つである。
次のステップ108では、タイヤモデルを、微小削り量Dだけ削ったタイヤモデルに修正する。すなわち、削り量Dに対応する距離だけ各節点の座標を移動させる。この削り量Dは、摩耗エネルギEwに対応して設定することが好ましいが、削り量Dの量の程度によって次回の摩耗エネルギEwの分布が大きく変動する場合がある。大量の削り量Dを削ったタイヤモデルで上記転動解析を行うと、誤差を多く含んだ計算結果が求まることになる。そこで、ステップ108では、誤差を多く含んだ計算結果となることを回避するために、予め定めた微小削り量D(例えば0.01mmまたは0.01mm以下の微少量を設定することが好ましい)を削ったタイヤモデルに修正する。この微小削り量Dは、通常は、0.01mm以下の微少量を設定する。
次のステップ110では、上記ステップ104と同様に回転接触解析を実行し、上記削り量だけ削ったタイヤモデルについて転動解析した後の摩耗エネルギEwの分布を次のステップ112において求める。このステップ112で求めた摩耗エネルギEwの分布から、次のステップ114では、摩耗エネルギEwに対応する削り量Dnを次のようにして決定する。
上述のように微小削り量Dを極めて小さくして繰り返し計算することで、誤差を極力抑制した計算結果を得ることができるが、計算負荷(計算時間)が膨大になる。そこで、本実施の形態では、ステップ114において、精度を維持しつつ繰り返し計算の回数を抑制する条件による削り量Dnを求めている。
まず、任意の位置rにおける削り量D(例えば0.01mm)だけ切削した後のタイヤモデルで転動解析して得られる摩耗仕事量分布すなわち摩耗エネルギ分布を、EW(r,D)とする。この場合に、切削する直前のタイヤモデルに対して、削り量Dだけ切削した後のタイヤモデルと、2倍の削り量Dを切削した後のタイヤモデルと、の各々の摩耗エネルギ分布の差分dEWは、次の(1)式及び(2)式で表すことができる。
dEW(r,D)=EW(r,D)−EW(r,0) ・・・(1)
dEW(r,2D))=EW(r,2D)−EW(r,0) ・・・(2)
但し、EW(r,0)は初期(切削直前)の摩耗エネルギ、rは位置、Dは単位削り量である。これらの2式を用いて、次の(3)式を満たす削り量Dnを求める。
Dn<<D・(4・dEW(r,D)−dEW(r,2D))/(dEW(r,2D)−dEW(r,D)) ・・(3)
Dnは求める削り量。
次のステップ116では、繰り返し計算回数nが予め定めた回数Nになったか否か(n=N?)を判断し、否定された場合には、ステップ118において繰り返し計算回数nを1インクリメントした後にステップ102へ戻る。一方、ステップ116で肯定されたときはステップ120へ進み、上述の計算結果を出力する。この計算結果の一例として、最終的に修正されたタイヤモデルを表示するための表示用データがある。この表示用データによって、経時変化によって移行するタイヤについて、応力分布や摩耗エネルギ分布の状態を把握するためのイメージを表示することができる。また、ステップ142では、最終的な各種データ(例えば、設定条件、摩耗量、削り量などのパラメータ)を出力してもよい。
このように、本実施の形態では、タイヤモデルと路面モデルとを接触しつつ相対的に移動させて回転接触解析するときに、時間刻み(移動量d)と、メッシュサイズhとの関係を制限条件(d<h)を定めているので、1ステップあたり、メッシュサイズよりも大きい距離の移動がないので、同時に複数点が接触することはなくなり、精度が大幅に向上する。従って、本実施の形態では、高精度を維持しつつ計算負荷を抑制してタイヤの摩耗性能を正確にシミュレートすることができる。
なお、本実施の形態では、上記図2のステップ106において、上記回転接触解析後の摩耗エネルギ分布を求めた後に、その分布から各点の摩耗速度の分布を求めることができる。ここでの各点とは、タイヤモデル内の予め定めた任意の点や領域でよいが、FEMの計算を考慮すると節点が好ましい。
本実施の形態においてステップ106でさらに求める摩耗速度は、摩耗が進行する度合いを表すもので、ここでは、時系列的に求まる摩耗エネルギEwについて、その差分に定数を乗じたものを摩耗速度と定義する。これによって、繰り返し計算の各々の過程で、各点の摩耗速度を求めることができ、摩耗形態の進展過程をシミュレートするときに、タイヤモデルの各点について摩耗速度を把握することができる。これによって、タイヤモデル上で摩耗の進展に関してその速度として把握することができる。
また、図2のステップ112において、さらに摩耗速度を求めても良い。この場合、ステップ106とステップ112の何れの摩耗速度を利用しても良い。また、ここでは摩耗速度は前回の摩耗エネルギEwと現在の摩耗エネルギEwとの差分から求めることが好ましいが、直前と現在の摩耗エネルギEwに限定されるものではない。例えば、一定時間毎に摩耗エネルギEwを比較してもよい。
実際のタイヤを実地試験を行うと共に、そのタイヤのデータで本実施の形態のタイヤ摩耗シミュレーションを行った結果を以下に示す。本例では、モデル化及び実測したタイヤは、タイヤサイズは195/65R15の長方形状のブロックパターン形状を有するタイヤであり、タイヤショルダー部にブロックパターンを有したタイヤである。そして、一定の制動力を負荷し続けた場合のショルダーブロック内での摩耗エネルギーを求める計算によるシミュレーション、及び実際の試験装置を用いた摩耗試験を行った。
摩耗エネルギーを求める計算によるシミュレーションは、次の2種類の模擬条件を定めた。第1模擬条件は、移動量dをメッシュサイズhの2倍(d=2h)に設定するものであり、第2の模擬条件は、移動量dをメッシュサイズhの1/2倍(d=0.5h)に設定するものである。
図10及び図11には、上記模擬条件によるシミュレーション結果を示した。図10は第1模擬条件による摩耗エネルギ分布を示し、図11は第2模擬条件による摩耗エネルギ分布を示した。通常摩耗エネルギーは、タイヤの踏み込み側から蹴り出し側にかけて増大し、ヒールアンドトウ摩耗を生じる。そこで、摩耗エネルギーの踏み込みから蹴りだしまでの分布を比較すればよい。その結果、第1模擬条件では踏込から蹴出まで摩耗エネルギーがばらついているが、第2模擬条件では、精度良い形状で増大している様子が理解できる。
また、図12には、比較試験として、そのタイヤを摩耗試験機にて同様の制動力をかけて試験し、500km走行後の摩耗量の分布を測定した結果を示した。なお、測定した位置は、ショルダーブロックの内側から10mmでタイヤ周方向に沿ったラインである。これら、図11及び図12から理解できるように、タイヤ摩耗シミュレーション結果が、実測による分布に合致している。従って、上述の制限条件を考慮して回転接触解析を実施することにより、実地試験に見合うシミュレート結果を得ることができる。
本発明の実施の形態にかかる、タイヤ摩耗のシミュレーションを実施するためのパーソナルコンピュータの概略図である。 本実施の形態にかかり、タイヤ摩耗シミュレーションプログラムの処理の流れを示すフローチャートである。 初期設定処理の流れを示すフローチャートである。 タイヤ径方向断面モデルを示す斜視図である。 タイヤの3次元モデルを示す斜視図である。 回転接触解析処理の流れを示すフローチャートである。 回転接触解析時のタイヤモデル路面モデルとの関係を示し、(A)はタイヤと路面とが離間した状態、(B)はタイヤを路面に平押しした状態、(C)はタイヤの中心点を路面に対して水平方向に移動させた状態を示している。 転動解析時のタイヤモデルの路面モデル付近における挙動を示す概念図である。 タイヤモデルと路面モデルとを相対的に移動量dだけ移動させたステップ前後の状態を示すイメージ図である。 第1模擬条件による摩耗エネルギ分布を示す特性図である。 第2模擬条件による摩耗エネルギ分布を示す特性図である。 摩耗試験機による試験結果の摩耗量分布を示す特性図である。
符号の説明
10 キーボード
12 コンピュータ本体
14 CRT
30 タイヤモデル
FD フレキシブルディスク(記録媒体)

Claims (3)

  1. 接地及び転動の少なくとも一方により変形を与えることが可能なように予め定めた要素サイズの多数要素に分割して形成したタイヤモデルと、前記タイヤモデルの少なくとも一部に接触するための路面モデルと、前記タイヤモデルと前記路面モデルとの間の摩擦係数を含む走行条件と、を定め、
    前記走行条件に基づいて、前記タイヤモデルの一部を前記路面モデルに接触させて前記タイヤモデル及び前記路面モデルを所定方向に相対的に予め定めた移動量だけ移動させる転動計算を実行し、
    前記転動計算の計算結果の物理量に基づいてタイヤの挙動を解析する
    陰解法を用いたタイヤ挙動解析方法であって、
    少なくとも前記移動量を前記要素サイズより小さくして解析を行う
    ことを特徴とするタイヤ挙動解析方法。
  2. 前記タイヤの挙動を解析タイヤモデルの要素サイズは、タイヤ表面のトレッド部分の要素サイズであることを特徴とする請求項1に記載のタイヤ挙動解析方法。
  3. 前記タイヤの挙動解析は、操縦性能評価のための解析、タイヤ摩耗性能評価のための解析、タイヤ騒音性能評価のための解析、及び応力歪解析の少なくとも1つの解析であることを特徴とする請求項1または請求項2に記載のタイヤ挙動解析方法。
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