JP2006159730A - インクジェット記録ヘッド用ワイパーブレード部材およびインクジェット記録方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 IJ記録ヘッドにおいて長期に渡り安定したワイピング性能を維持するワイパーブレードを提供する。
【解決手段】 ワイパーブレード表面に撥水層を形成し上記目的を達成する。ワイパーブレードの撥水材料としてフルオロシランを含むsol−gel法による撥水材料が有用。
【選択図】 図1

Description

本発明はインクジェット記録方式における、インク吐出面のワイパーブレード部材およびインクジェット記録方法に関する。
インクジェット記録ヘッドにおいては、インク吐出面の状態を常に清浄化し、安定した吐出状態を維持する必要がある。
従来より、クリーニング機構に関してはさまざまな提案がなされている。
ワイパーブレード部材については、特開平09-076517は、ワイパーブレードのゴム硬度を最適範囲に設定することで、クリーニング性能の向上を図っている。
特開平05-201014は、ワイパーブレードの最適材料としてエーテル系ポリウレタンゴムを開示しており、更に前記明細書は前記エーテル系ポリウレタンゴムに撥水性能を付与することでインク吐出口からのインクの引き出しを抑えることによりワイピング性能の向上を開示している。
近年、インクジェット記録においては、使用するインク、特に黒インクの色材として顔料を用いる場合が増えている。
これは、顔料を用いることで、高い発色濃度、記録物の耐水性を向上するためである。
ここで、顔料インクを用いた場合、従来のワイパーブレードでは、長期の使用に際して印字品位に劣化が生じる場合がある。
前記特開平05-201014のワイパーブレードは優れた性能を示すものであるが、顔料インクの使用に際しては更なる改善が望まれている。
前記特開平05−201014は、ワイパーブレードの対摩耗性およびインクに対する撥水性に着目したものである。インクに対する撥水性に関しては、ワイパーブレードを構成するポリウレタンプレポリマーに対して撥水性物質を添加してワイパーブレードの撥水性を向上させている。
しかしながら、前記手法においては、記録インクとして顔料インクを用いた場合、高い撥水性を維持する事は困難な場合がある。一般的にインクジェット記録に用いられる顔料インクは、およそ中心粒径として50−150nm程度に分散されたものを用いるが、インク中には十数nmもしくはそれ以下の粒径の粒子も多数存在し、このような小さな粒径の粒子がワイパーブレード表面に付着し、撥水性の劣化を引き起こすためと考えられる。その原因としては以下の項目が上げられる。
前記ワイパーブレードでは、撥水性物質の添加量には限界があり、かつワイパーブレード表面はポリウレタンと撥水性物質の混在となり、ウレタン化合物は基本的に親水性のウレタン結合を含むため、親水性の部分に前記の小さな粒径の顔料粒子が付着する。
ワイパーブレードの成形時に、表面にナノメートルオーダーの凹凸が形成され、小さな粒径の顔料粒子が付着する。前記特開平05−201014においては、その実施例の中で形成したワイパーブレード表面の顕微鏡観察で撥水性物質の存在が認められたものを「粒子」、粒子分の存在が認められなかったものを「相溶」としているが、「相溶」と記載されたものの中にもナノメートルオーダーでは、凹凸を有するものが存在すると考えられる。
本発明は、上記諸点に鑑みなされたもので、インクジェット記録ヘッドのインク吐出面に付着した付着物を除去するワイパーブレード部材において、該クリーニング部材がフッ素含有加水分解性化合物の縮合体からなる撥水処理がなされていることを特徴とするインクジェット記録ヘッド用ワイパーブレード部材によって達成される。
更に、インクジェット記録方法において、ノズル表面の撥水処理とワイパーブレード部材の撥水処理が共に、フッ素含有加水分解性化合物の縮合体である事を特徴とするインクジェット記録方法によって達成される。
以上説明したように、本発明によるワイピングブレードを用いる事で、長期にわたり安定したクリーニング特性を維持できる事が確認された。
以下に本発明を詳細に説明する。
ワイパーブレードの撥水処理としては、前述のごとくブレード材内部に撥水性物質を添加する方法ではワイパーブレード表面の親水性部分を完全になくす事は困難であり、またブレード表面の凹凸を小さくする事は困難である。従って、ブレードを作成した後に、表面コートにより撥水層を形成する事が好ましい。
しかしながら、ブレードを形成後に表面コートで撥水層を形成する場合、以下の点に考慮する必要がある。
・ワイパーブレードと撥水層の密着力が十分に保たれる事
・撥水層がワイパーブレード表面の凹凸を吸収し、フラットに形成される事
・撥水層の形成過程で、ワイパーブレードの特性(ゴム弾性)などを失わせない事
上記特性を満足させるものとして、本件発明者らは鋭意検討の結果、特表平10−502096記載の撥水性化合物が有用である事を見出し、本発明に至った。
前記、特表平10−502096の撥水性化合物は、フッ素含有基を有する加水分解性のケイ素化合物および非加水分解性基を有するケイ素化合物の縮合物を基本とし、必要に応じて非加水分解性基の一部に光硬化あるいは熱硬化性の官能基を導入する事で光もしくは熱硬化性を持たせるものである。 前記縮合物においては、フッ素含有量を大幅に高めると同時に、加水分解性基の存在により基材側(ブレード側)との密着力に優れる。更に、加水分解による縮合反応のみでも基材側(ブレード側)に強く密着するが、光もしくは熱硬化でその密着力更に向上させる事も可能である。その際に比較的低温での硬化反応が可能であり、基材であるブレードにダメージを与える事は無い。特開平9−202650、特開2001−152139では、撥水材としてのフッ素系シランカップリング材を単独で用いその有用性を開示しているが、基材との十分な密着を得るには600−700℃の高温処理が必要としている。ゴム弾性が必須であるブレード材がこのような高温処理に持たない事は言うまでもない。また、前記特表平10−502096の撥水性化合物は、加水分解性基を縮合させる際に水の存在が必須であり、水溶性の溶媒もしくは無溶媒で反応を行う。更に加水分解時には、アルコール系の化合物が反応物として生じるのが一般的である。即ち、前記撥水化合物は、アルコール系の溶媒に可溶であり、ブレードに撥水層を形成する際にディプコーティングを使用してもブレード側に悪影響を及ぼす事が無い。一方、一般的なフッ素系もしくはシリコン系の撥水材料は、ケトン、エステル、エーテル等の極性溶媒に可溶で、アルコール系の溶媒には不溶である。ここで前記極性溶媒を用いた撥水材料をディプコーティングを使用してブレード側に撥水層を形成しようとすると、極性溶媒によってブレードが溶解もしくは著しい膨潤を引き起こす場合が有り好ましくない。また、ディプコーティングを使用してブレードに撥水層を形成する事で、撥水表面の凹凸を抑える事が可能である。一般的に、加熱成形されたブレードにおいて表面の凹凸を制御するのは困難であり、後処理で成膜性の高い撥水層を形成する事が好ましい。本件発明者の検討によれば、ブレードの表面粗さRaは、100nm以下、更に好ましくは50nm以下にする必要がある。 即ち、100nm以上の表面粗さでは、凹凸の凹部に細かな顔料粒子が入り込み結果的にブレード表面の撥水性を劣化させる事が明らかになった。ここで言う表面粗さRaとは、凹凸の凹部から凸部までの距離の標準偏差をとった場合の中線の高さの事であり、AFM(原子間力顕微鏡)で計測可能なパラメーターである。
次いで本件発明のインクジェット記録方法について説明する。
上述のごとく、ワイパーブレードの撥水性はワイピング性能に大きく影響するが、同時にワイパーブレードとノズル表面の撥水性を同等にする事がワイピング性能に対して重要な事が本件発明者の検討により明らかになった。ここで言う「同等」とは、ノズル表面およびワイパーブレード表面のインクに対する後退接触角の差の絶対値が20°以下である事を示す。
ここで言う後退接触角とは、図3に示すように、シリンジよりインク滴を形成し、測定表面に接触させた状態で計測を行う。後退接触角とは、シリンジよりインクを吸引しインク液滴が測定表面を一定速度で移動する際に測定表面とインク液滴の形成する角度を示す。図4は、測定表面とインク液滴の形成する角度がインク吸引の時間と共に変化する様子を示したもので、角度が一定になった領域は、インク液滴が測定表面を一定速度で移動している事を示し、この角度を後退接触角とする。即ち、後退接触角とは、測定表面が測定する液体の履歴を受けた後の液体の移動のし易さ示す指標の一つであり、インクジェットノズル表面においては、インクのワイピング性のし易さの指標の一つである。後退接触角が高いほど、インク液滴を移動させるための仕事は少ないと考えられる。本件発明者の検討によれば、ノズル表面のインクに対する後退接触角が高い場合においてもワイパーブレードのインクに対する後退接触角が低いと、ワイピングの性能を長期に渡って維持する事が困難な場合が有る事が見出された。逆に、ワイパーブレードに対する後退接触角が高く、ノズル表面に対する後退接触角が低い場合にも同様にワイピングの性能を長期に渡って維持する事が困難な場合が有る。これら理由については、明確ではないが、ノズル表面もしくはワイパーブレード表面の一方がインクに対して濡れやすい場合、インク溜りが偏析し、かつ偏析した状態でワイピング動作が繰り返し行われるため、インク中の小さな顔料粒子が吸着し易い状態を作り出していると思われる。本件発明者の検討によれば、ノズル表面のインクに対する後退接触角Θr(ノズル表面)とワイパーブレード部材のインクに対する後退接触角Θr(ワイパーブレード部材)の差の絶対値が20°以内である事が好ましい。
また、ノズル表面、ワイパーブレード表面の撥水材層は、長期の使用に際しては、その撥水性(後退接触角)を完全に維持するのは困難であり、ある程度の劣化は想定されるべきである。ここで、撥水性の劣化は、撥水材そのものの特性でも有りノズル表面とワイパーブレード表面を同一の撥水材で形成しておけば、ノズル表面、ワイパーブレード表面の撥水性劣化は同程度に進行し、前述のようにノズル表面のインクに対する後退接触角Θr(ノズル表面)とワイパーブレード部材のインクに対する後退接触角Θr(ワイパーブレード部材)の差の絶対値が20°以内に保持する事ができる。即ち、ある程度の撥水性の劣化が生じた場合でも、ノズル表面とワイパーブレード表面が同程度に劣化し、極端なワイピング特性の劣化を招かない。
以上、本発明の作用として、記録インクに顔料を使用した場合について説明したが、無論、記録インクとして染料を用いたインクを使用した場合にも本発明は有効である。
以下に実施例を説明する。
(ワイパーブレードの作成)
イソシアネート含有ポリウレタンポリマーと硬化材として、ポリエチレングリコールおよび1,4−ブタンジオールを加熱、攪拌、混合し、あらかじめ加熱した遠心成形機に注入、加熱硬化を行い、ワイパーブレードのシート状成形物(厚さ1mm)を得た。このシート状成形物を打ち抜きワイパーブレード1とした。
同様にワイパーブレード作成時に撥水性物質として3−(2パーフルオロへキシル)エトキシー1.2−ジヒドロキシプロパンを添加したものを作成しワイパーブレード2とした。
(撥水材料の調整)
メタクリルオキシプロピルトリメトキシシランおよびメチルトリエトキシシランを水の存在下、加水分解、縮合を行わせ、次いでパーフルオロオクチルトリエトキシシランを添加し更に加水分解、縮合を行わせ、原液を得た。ついで、非揮発成分の濃度が10%になるようにエタノールで希釈を行い、光重合開始剤としてIrgacure165(チバガイギー社製)を、1.5%添加し最後にポアサイズ1.0μmのフィルターを通して濾過を行い調整液を得た。
(ワイパーブレード上への撥水層の形成)
前記ワイパーブレード1を前記調整液に浸漬ディプコートを行った。浸漬は2分間行い、調整液の溶媒を乾燥後、UV硬化炉にてUV照射を行い更に90℃/10min加熱する事で撥水層の硬化を行いワイパーブレード3とした。撥水層はおよそ1μmの厚みで形成されていた。
こうして得られた撥水層が形成されたワイパーブレード1−3に対して以下の計測を行った。
「後退接触角の測定」
共和界面科学社製全自動接触角測定器CA−Wを用い、前述のようにインクに対する後退接触角の測定を行った。
尚、インクは
カーボンブラック分散液 30部
トリメチロールプロパン 6部
ジエチレングリコール 6部
イソプロピルアルコール 5部
界面活性剤 0.2部
水 52.8部
の組成からなる黒色顔料インクを用いた。
「表面粗さRaの測定」
日本電子社製走査プローブ顕微鏡(AFM)JSPM-4210を用いACモードにて表面粗さRaを計測した。
以下表1に撥水層形成前後のワイパーブレードの計測値を示す。
Figure 2006159730
表1より理解されるように、撥水層を形成したワイパーブレード3は、撥水層無しのワイパーブレード1および撥水性物質を内添したワイパーブレード2に対してインクに対する後退接触角が向上しているのは勿論、表面粗さが大きく改善されている事が理解できる。 また、ゴム硬度は、撥水層の形成によって失われていない。
(インクジェットノズルの作成)
図1−(1)〜(6)においては、ノズル形成工程を説明する。図1(1)は、基体1上に電機熱変換素子2を配置した図である。(電極等は不図示)図1−(2)は、図1−(1)B−B'断面図である。
基体1上に、ポジ型レジストによりインク流路パターン3を配置し(図1−(3))、次いで前記インク流路パターン上にネガ型レジストからなるノズル材料4、フッ素およびシロキサン分子を含むネガ型レジストである撥水材料5を形成し(図1−(4))、ホトリソグラフィーにより、インク吐出口6を形成する。(図1−(5))
次いで、ノズル表面を適宜保護し、基体1の裏面よりシリコンの異方性エッチングによりインク供給口7を形成し(図1−(6))、最後にインク流路パターンを溶出させ、インクジェットノズルを完成させる。(図1−(7))
最後に、電気的実装及びインク供給部材を配置して、インクジェット記録ヘッドを完成させる。
ここで、前述の評価を行うにあたって使用したインクジェット記録装置について概略的に説明する。図2は、ブレードが取りつけられるインクジェット記録装置の一例を示す外観斜視図である。
図において、501はプラテン507上に送紙されてきた記録紙の記録面に対向してインク吐出を行うノズル群を備えたインクジェットヘッドカートリッジ(IJC)である。502はIJC501を保持するキャリッジ(HC)であり、駆動モーター503の駆動力を伝達する駆動ベルト504の一部と連結し、互いに平行に配設された2本のガイドシャフト505及び506と摺動可能とすることにより、記録紙の全幅にわたるインクジェットヘッドによる往復移動が可能となる。
508はヘッド回復装置であり、IJC501の移動経路の一端、例えばホームポジションと対向する位置に配設される。伝動機構509を介したモーター510の駆動力によって、ヘッド回復装置508を動作せしめ、IJC501のキャッピングを行う。このヘッド回復装置508のキャップ部511によるIJC501へのキャッピングに関連させて、ヘッド回復装置508内に設けた適宜の吸引手段によるインク吸引もしくはIJC501へのインク供給経路に設けた適宜の加圧手段によるインク圧送を行い、インクを吐出口より強制的に排出させることによりノズル内の増粘インクを除去する等の吐出回復処理を行う。また、記録終了時等にキャッピングを施すことにより記録ヘッドが保護される。
512はヘッド回復装置508の側面に配設される本発明の撥水層が形成されたワイパーブレードである。ブレード512はブレード保持部材513にカンチレバー形態で保持され、ヘッド回復装置508と同様、モーター510及び伝動機構509によって作動し、IJC501の吐出面との係合が可能となる。これにより、IJC501の記録動作における適切なタイミングで、あるいはヘッド回復装置508を用いた吐出回復処理後に、ブレード512をIJC501の移動経路中に突出させ、IJC501の移動動作に伴ってIJC501の吐出面における結露、濡れあるいは塵埃等を拭き取る。
まず、使用前のインクジェットノズル表面の前記顔料インクに対する接触角を測定した。次いで、上述の図2に示す装置を用いて、ワイパーブレードの自由長4mm、ヘッド表面に対する侵入量1.5mmに設定し、キヤップに対して100発の吐出を行い、その後1回ワイピング(クリーニング)を行うシーケンスを1万回、5万回、10万回行い、それぞれの時点でのインクジェットノズル表面の前記顔料インクに対する接触角を測定した。結果を下記表2に示す。
Figure 2006159730
表2より明らかなように、本発明によるワイパーブレード3の使用により、ワイピング試験でのノズル表面の後退接触角の劣化の程度が大きく異なる事が理解される。
次いで、実施例1と同様にして、実際の画像評価を行った。ワイピング20000回毎に、所定のパターンの印字を行い、10万回ワイピング後まで継続した。結果を表3に示す。
Figure 2006159730
本発明によるワイパーブレード3の有用性は明らかである。
次いで、上記実施例に記載のインクジェットノズルの作成において撥水材料層5にワイパーブレードの撥水層に用いた材料を用いて、インクジェットノズルを作成した。ノズル表面の前記黒色顔料インクに対する接触角は72°で有った。ついで実施例1と同様にワイパーブレード3を用い、ワイピング試験における画像評価を行った。結果を表4に示す。
Figure 2006159730
表4より理解されるように、ノズル表面とワイパーブレードの撥水層を同一の撥水材で形成する事で、より一層の効果が確認できた。
本発明による緻密化された保護膜を有するインクジェット記録用の基体を用いたインクジェット記録ヘッドの製造工程を示す模式図 インクジェット記録装置 シリンジよりインク滴を形成し、測定表面に接触させた状態の図 測定表面とインク液滴の形成する角度がインク吸引の時間と共に変化する様子を示した図
符号の説明
1 基体
2 発熱抵抗体
3 インク流路パターン
4 ノズル材料
5 撥水材料
6 吐出口
7 インク供給口

Claims (8)

  1. インクジェット記録ヘッドのインク吐出面に付着した付着物を除去するワイパーブレード部材において、該ワイパーブレード部材が撥水処理されていることを特徴とするインクジェット記録ヘッド用ワイパーブレード部材。
  2. 前記撥水処理がフッ素含有加水分解性化合物の縮合体である事を特徴とする請求項1記載のインクジェット記録ヘッド用ワイパーブレード部材。
  3. 前記撥水処理されたワイパーブレード部材の表面平均粗さRaが100nm以下である事を特徴とする請求項1−2項記載のインクジェット記録ヘッド用ワイパーブレード部材。
  4. インクジェット記録に用いるインクが顔料インクであることを特徴とする請求項1から3に記載のワイパーブレード部材。
  5. インクジェット記録方法において、ノズル表面の撥水処理とワイパーブレード部材の撥水処理が共に、フッ素含有加水分解性化合物の縮合体である事を特徴とするインクジェット記録方法。
  6. インクジェット記録方法において、ノズル表面の撥水性能とワイパーブレード部材の撥水能力が同等である事を特徴とするインクジェット記録方法。
  7. インクジェット記録方法において、ノズル表面のインクに対する前進接触角Θr(ノズル表面)とワイパーブレード部材のインクに対する後退接触角Θr(ワイパーブレード)が
    |Θr(ノズル表面)−Θr(ワイパーブレード)|≦20°
    である事を特徴とするインクジェット記録方法。
  8. インクジェット記録に用いるインクが顔料インクであることを特徴とする請求項5から7に記載のインクジェット記録方法。
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