JP2006158633A - 電気ポット - Google Patents

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Hisateru Fujikawa
尚輝 藤川
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Abstract

【課題】 電気ポットにおいて、内容器外壁面に装着されている温度センサーと内容器内の実際の湯温との間に保温モードの相違によって誤差が生じることがあるのを簡易な方法で補正すること。
【解決手段】 貯湯用の内容器と、該内容器内の湯水を加熱および保温する保温加熱手段と、上記内容器の外壁面に装着された温度センサーの検知温度を内容器内の湯温として検出する湯温検出手段と、保温時において上記温度センサーの検知温度を内容器内の湯温として演算表示する湯温演算表示手段と、上記内容器内の湯温を異なる保温モードにしたがって所定の目標保温温度に設定する保温モード設定手段と、上記保温加熱手段の出力を制御する保温加熱制御手段とをそなえてなる電気ポットにおいて、上記湯温演算表示手段は、異なる保温モードに対応して上記温度センサーによる検知温度を上記内容器内の湯温として演算する演算式が異なるようにしている。
【選択図】 図5

Description

本願発明は、貯湯された湯水を所定の温度で保温する機能をもつ電気ポットに関するものである。
電気ポットは、貯湯用の内容器内の湯水を所定の高温度(たとえば、沸騰状態まで)に加熱したあと、所定の設定温度で保温する機能をそなえているとともに、貯湯容器内の湯水の温度を外部に表示する機能をそなえているものが多い。
ところで、このような電気ポットでは内容器の外壁面(多くの場合は底面)に温度センサーを装着して、該温度センサーの検知温度を内容器内の湯温に換算して外部に表示するようにしているのが通例である。この場合、温度センサーが感知する内容器外壁面の温度と内容器内部の実際の湯温とは、ヒーター使用の有無によりある程度異なってくるため、温度センサーの検知温度を貯湯容器内の湯温として表示する場合に、ヒーター使用時の湯温外部表示の数値に対してヒーター不使用時の湯温表示の数値に補正値を加えるようにしたものがある(本件出願人の先願にかかる特開2002−27614=特許文献1)。
特開2002−27614 実開平4−32629
ところで、内容器の外壁面に装着した温度センサーの検知温度を内容器内の湯温として表示する場合、上記特許文献1のように、単にヒーターの使用、不使用だけで温度表示の補正を考えれば実用上十分であるかというと、本願発明者の研究によれば、たとえば、ヒーターの使用、不使用にかかわりなく、同じ保温モードの中でも温度表示の補正を行う必要があることが知見された。
また、電気ポットの中には、内容器内の湯水を沸騰させてカルキ抜きしたあと、急速に温度降下させて素早く使用に適した湯温(たとえば、粉ミルク調合用の電気ポットの場合、60℃程度)にするようにしたものがある(いわゆる調乳ポット、等)。そのような電気ポットの場合、湯温を急降下させるために、電気ポットの容器本体内に冷却ファン等の内容器冷却手段を設けて、湯水沸騰後の所定時間だけ、内容器を冷却するようにしたものがある(たとえば、上記実開平4−32629)。
このように、同じ保温モードの中で、内容器を冷却する冷却併用保温モードと冷却を伴わないで保温を行う自然放冷保温モードがある場合は、特に、内容器外壁面に装着されている温度センサーと内容器内の実際の湯温との間にそれらの保温モードの相違によってセンサー検知温度に差異が生じることが懸念される。
本願発明は、上記のような知見にもとずいてなされたもので、貯湯用の内容器と、該内容器内の湯水を加熱および保温する保温加熱手段と、上記内容器の外壁面に装着された温度センサーの検知温度を内容器内の湯温として検出する湯温検出手段と、保温時において上記温度センサーの検知温度を内容器内の湯温として演算表示する湯温演算表示手段と、上記内容器内の湯温を異なる保温モードにしたがって所定の目標保温温度に設定する保温モード設定手段と、上記保温加熱手段の出力を制御する保温加熱制御手段とをそなえてなる電気ポットにおいて、上記湯温演算表示手段は、異なる保温モードに対応して上記温度センサーによる検知温度を上記内容器内の湯温として演算する演算式が異なるようにされていることを第1の構成とするものである。
また、本願発明は、貯湯用の内容器と、該内容器内の湯水を加熱および保温する保温加熱手段と、上記内容器の湯水の温度が所定の高温度から所定の目標保温温度まで降下するように上記内容器を冷却する内容器冷却手段と、上記内容器の外壁面に装着された温度センサーの検知温度を内容器内の湯温として検出する湯温検出手段と、保温時において上記温度センサーの検知温度を内容器内の湯温として演算表示する湯温演算表示手段と、上記内容器内の湯温を異なる保温モードに対応して所定の目標保温温度に設定する保温モード設定手段と、上記保温加熱手段の出力を制御する保温加熱制御手段とをそなえてなる電気ポットにおいては、上記湯温演算表示手段は、上記内容器が上記内容器冷却手段によって冷却されて所定の高温度から上記目標保温温度まで移行中である保温モード移行時(冷却併用保温モード時)と、上記内容器冷却手段による上記内容器の冷却が行われないで保温される自然放冷保温モード時とで、上記温度センサーによる検知温度を上記内容器内の湯温として演算する演算式が異なるようにされていることを第2の構成とするものである。
さらに、本願発明では、上記第2の構成において、内容器冷却手段作動中の湯温降下率が予じめ設定した値に達しない場合に、該内容器冷却手段に異常があるものとしてその異常を報知する内容器冷却手段異常報知手段をそなえることができる(第3の構成)。
本願発明では、また、上記第3の構成において、内容器冷却手段による内容器冷却開始後における所定時間経過後または所定温度到達時までは、上記内容器冷却手段異常報知手段を作動させないようにすることができる(第4の構成)。
本願発明の上記第1の構成のように、貯湯用の内容器と、該内容器内の湯水を加熱および保温する保温加熱手段と、上記内容器の外壁面に装着された温度センサーの検知温度を内容器内の湯温として検出する湯温検出手段と、保温時において上記温度センサーの検知温度を内容器内の湯温として演算表示する湯温演算表示手段と、上記内容器内の湯温を異なる保温モードにしたがって所定の目標保温温度に設定する保温モード設定手段と、上記保温加熱手段の出力を制御する保温加熱制御手段とをそなえてなる電気ポットにおいて、上記湯温演算表示手段が、異なる保温モードに対応して上記温度センサーによる検知温度を上記内容器内の湯温として演算する演算式が異なるようにされていると、保温モードが異なる場合でも温度センサーの各検知温度が、それぞれの保温モードに対応した適切な演算式にしたがって(湯温演算表示手段)によって適切な湯温として表示できる効果がある。
また、本願発明の上記第2の構成のように、貯湯用の内容器と、該内容器内の湯水を加熱および保温する保温加熱手段と、上記内容器の湯水の温度が所定の高温度から所定の目標保温温度まで降下するように上記内容器を冷却する内容器冷却手段と、上記内容器の外壁面に装着された温度センサーの検知温度を内容器内の湯温として検出する湯温検出手段と、保温時において上記温度センサーの検知温度を内容器内の湯温として演算表示する湯温演算表示手段と、上記内容器内の湯温を異なる保温モードに対応して所定の目標保温温度に設定する保温モード設定手段と、上記保温加熱手段の出力を制御する保温加熱制御手段とをそなえてなる電気ポットにおいて、上記湯温演算表示手段が、上記内容器が上記内容器冷却手段によって冷却されて所定の高温度から上記目標保温温度まで移行中である保温モード移行時(冷却併用保温モード時)と、上記内容器冷却手段による上記内容器の冷却が行われないで保温される自然放冷保温モード時とで、上記温度センサーによる検知温度を上記内容器内の湯温として演算する演算式が異なるようにされていると、それぞれの保温モードにあわせて、温度センサーによる検知温度をそれぞれの保温モードに対応した演算式によって適切な湯温として湯温演算表示手段によって表示することができる。
さらに、本願発明の上記第3の構成のようにすれば、上記第2の構成において、内容器冷却手段作動中の湯温降下率が予じめ設定した値に達しない場合に、該内容器冷却手段に異常があるものとしてその異常を報知する内容器冷却手段異常報知手段をそなえることができ、その場合は、上記第2の構成の作用に加えて、内容器冷却手段の作動異常を検知することができる。
また、本願発明の上記第4の構成のようにすれば、上記第3の構成において、内容器冷却手段による内容器冷却開始後における所定時間経過後または所定温度到達時までは、上記内容器冷却手段異常報知手段を作動させないようにすることができ、その場合は、上記第2,第3の構成の作用に加えて、内容器冷却手段の不必要な異常報知によるトラブルを防止し得るという効果がある。
以下、添付の図面を参照して、本願発明の実施例にかかる電気ポットの構成と作用について説明する。
(電気ポット本体部の構成)
図1ないし図3には、本願発明の実施例にかかる電気ポットの本体および要部の構成が示されている。
この電気ポットは、先ず図1および図2に示すように、貯湯用の内容器3を備えた容器本体1と、該容器本体1の上部側開口部を開閉する蓋体2と、上記内容器3を湯沸し時において加熱する加熱手段である湯沸しヒータ4Aと、上記内容器3を保温時において加熱する加熱手段である保温ヒータ4Bと、上記内容器3内の湯を外部へ給湯するための給湯通路5と、AC電源が接続されている状態において上記給湯通路5を介して上記内容器3内の湯を外部に送り出す電動給湯ポンプ6とを備えて構成されている。
上記容器本体1は、外側面部を構成する合成樹脂製の筒状の外ケース7と、内側面部を構成する上記内容器3と、上記外ケース7と内容器3とを上部側で一体に結合固定する合成樹脂製の環状の肩部材8と、底面部を構成する合成樹脂製の皿状の底部材9とからなっている。
上記内容器3の底板3aの下面側には、上記湯沸しヒータ4Aと保温ヒータ4B(例えば雲母板にワット数の異なる2組の発熱体を保持させたマイカヒータよりなる)が取り付けられている。
符号12は、上記内容器3の温度(換言すれば、内容器3内の湯温)を検出する湯温検出手段として作用する温度センサー(湯温センサー又は底センサー)であり、サーミスタよりなっている。さらに、符号13は上記内容器3の満水位を表示する凸状の満水位表示部である。
上記蓋体2は、合成樹脂製の上板14と該上板14に対して外周縁が結合された合成樹脂製の下板15とからなっており、上記肩部材8の後部に設けられたヒンジ受け16に対してヒンジピン17を介して上下方向に開閉自在且つ着脱自在に支持されている。
なお、符号21a〜21cは、下方から上方に向けて相互に連通した蓋体2の蒸気排出通路、22は同蒸気排出通路21a〜21cの蒸気導出部21a側途中に配設された転倒時止水弁である。
上記蓋体2における下板15の下面には、金属製の内カバー部材23が固定されており、該内カバー部材23の外周縁には、上記蓋体2の閉蓋時において上記内容器3の給水口3bの上面に圧接される耐熱ラバー製のシールパッキン24が設けられている。
上記給湯通路5の上流端側である上記内容器3の下部位置には、内容器3側湯導入筒6a、給湯ポンプ側湯吸入口6bを介して直流型の電動給湯ポンプ6が配設されており、この給湯通路5においては上記湯導入筒6aを介して湯吸入口6bより吸入された湯が当該電動給湯ポンプ6のポンピング作用により、その吐出口6cから吐出され、同給湯通路5の湯注出口5aに導かれる。
さらに、符号35は、後述する各種スイッチ類の操作面や液晶表示部の表示面を備えた操作パネル部である。
上記操作パネル部35には、給湯スイッチ38、給湯ロック解除スイッチ39、再沸騰タイマースイッチ40、保温選択スイッチ41、再沸騰表示用LED44、保温動作表示用LED45、給湯ロック解除表示用LED46、液晶表示部47等が設けられている。
上記液晶表示部47には、例えば時刻/時間/湯温/作動状態等兼用表示部47a、保温設定温度表示部47b等が設けられており、各種の便利な情報表示がなされるようになっている。
この電動給湯型の電気ポットは、上記給湯スイッチ38を押し続ける限り、連続的に上記電動給湯ポンプ6を駆動して湯を注出できる連続給湯モードを備えて構成されている。
図示実施例の電気ポットは、粉ミルク調合用の貯湯ポット(いわゆる、調乳ポット)として機能するように構成されており、容器本体1内の底部ほぼ中央に、内容器内の湯温を所定温度(約60℃)まで急速に降下させるための冷却ファン62とその駆動用モータ61が設置されている。この冷却ファン62は、容器本体1の背面側に形成した空気吸込口26と容器本体1の背面側に形成した空気吸込口27とから空気A1を容器本体1内に吸込み、内容器3の外周面を冷却したあと、同空気を容器本体1の底部に形成された空気排出口28から排気A2として排出する。容器本体1の底部材9の下部には、排気A2の出口となる切欠部29が形成されている。
(制御回路部の構成)
次に図4は、上記構成の電気ポット本体における制御回路部の構成を示すブロック図である。
図4中、符号53は例えば平滑コンデンサおよび電源ICよりなり、マイコン制御部60および加熱制御部54、ポンプ電源部55、ファンモータ電源部63等に直流電源を供給する直流安定化電源部、また54は湯沸しヒータ4Aおよび保温ヒータ4Bの出力制御(ON,OFF制御)用の加熱制御部、4A,4Bは上述した湯沸しヒータ4Aおよび保温ヒータ4Bよりなる加熱手段、55は上記電動給湯ポンプ6のポンプ電源部、38は上述の給湯スイッチ、6は上述の直流型の電動給湯ポンプ、61は冷却ファン62を駆動する冷却ファンモータである。
上記湯沸しヒータ4Aは、例えば上記マイコン制御部60から、上記加熱制御部54に湯沸しヒータON信号が出力されると、例えば図示しないトランジスタを介して電源リレーを作動させ、それに対応して電源スイッチがONになることにより、駆動される。
また、上記保温ヒータ4Bは、上記マイコン制御部60から、上記加熱制御部54に保温ヒータON信号が出力されると、例えば図示しないトランジスタがONになることにより、トライアックを駆動させて駆動される。
また、上記マイコン制御部60には、さらに液晶表示部47、再沸騰表示用LED44、保温動作表示用LED45、給湯ロック解除表示用LED46等の各種LED表示部や給湯スイッチ38、再沸騰タイマースイッチ40、給湯ロック解除スイッチ39、保温選択スイッチ41等の各種操作部や底センサ(サーミスタ)よりなる温度センサー12などの各種センサー部等が、各々図示しない入出力ポートを介して接続されている。
そして、以上の電気ポットでは、湯沸時には上記湯沸しヒータ4Aを使用して高加熱出力で速やかに沸とう状態まで加熱した後に、ブザー音による沸とう報知(湯沸し完了報知)を行って湯沸しヒータ4AをOFFにし、その後、保温工程に移行する。
この実施例の電気ポットは、通常の保温機能(95℃又は80℃での湯温維持)のほかに、調乳ポットとしての機能(60℃での湯温維持)を有しており、保温選択スイッチ41の操作により、95℃,80℃又は60℃のいずれかの湯温を選択して保温を行わせることができるようになっている。
すなわち、この実施例の電気ポットは、内容器を強制冷却する内容器冷却手段(冷却ファン62)を有しており、内容器3内の水を沸騰させてカルキ抜きしたあと、冷却ファン62により内容器3内の湯を急速冷却して調乳に適した湯温(60℃)まで急速降下させることができるようにされている。
図5は、図示実施例の電気ポットにおける保温工程時の保温ヒータ4Bの制御、冷却ファン62の制御と内容器内の湯温変化ならびに温度センサー12の検知温度の変化とを関連づけて示すグラフである。
図5中、曲線Twoは、内容器3内の水沸騰後にそのまま自然放冷して保温する場合の内容器3内の平均湯温の変化を示す曲線、曲線Tsoは、上記自然放冷保温モード時に温度センサー12が感知する温度変化曲線、曲線Twcは、内容器3内の水沸騰後に冷却ファン62によって内容器3を強制冷却しながら保温する場合の内容器3内の平均湯温の変化を示す温度変化曲線、曲線Tscは上記強制冷却併用保温モード時に温度センサー12が感知する温度変化曲線を示している。
以上からわかるように、自然放冷保温モード時には温度センサー12が感知する温度(センサー検知温度)Tsoと実際の湯温(平均湯温)Twoとの間には、ΔTo=Two−Tsoだけの偏差があり、したがって、自然放冷保温モード時に液晶表示部47において表示する温度(Tno)は、温度センサー12の検知温度Tsoに偏差ΔToを加えた温度(Tno=Tso+ΔTo)とする必要がある。一方、冷却ファン62を駆動しながら行う強制冷却併用保温モード時における温度センサー12のセンサー検知温度Tscと内容器3内の実際の湯温(平均温度)Twcとの間には、ΔTc=Twc−Tscだけの偏差があり、したがって、強制冷却併用保温モード時に液晶表示部47において表示する温度(Tnc)は、温度センサー12の検知温度Tscに偏差ΔTcを加えた温度(Tnc=Tsc+ΔTc)とする必要がある。
なお、上記の温度偏差(ΔTo,ΔTs)は同じ保温モードの期間中において、常に一定ということはなく、たとえば同じ自然放冷保温モード時であっても、内容器3内の湯量や保温温度帯の変化によって変化する(たとえば、保温温度90℃でのΔTo(90℃)と保温温度60℃でのΔTo(60℃)は同じではない)。
以上のように図示実施例の電気ポットでは、自然放冷保温モード時に液晶表示部47に表示する湯温の演算式
Tno=Tso+ΔTo
と、冷却ファン62による強制冷却併用保温モード時に液晶表示部47に表示する湯温の演算式
Tnc=Tsc+ΔTc
とを異ならせている(ΔTo,ΔTcは、予じめ作成して記憶させている演算テーブルから引き出す)。
表1は、図示実施例の電気ポットにおいて使用する温度表示用演算テーブルである。
Figure 2006158633
この表1に示す温度表示用演算テーブルについて説明すると、この実施例の電気ポットでは、温度下降時に、たとえば、自然放冷保温モード時のセンサー検知温度Tsoが63.8℃〜56.2℃、強制冷却併用保温モード時のセンサー検知温度Tscが57.4℃〜53.0℃の場合に、それぞれ液晶表示部47においてTno,Tncが60℃と表示される(※部分)ように、それぞれの保温モードが異なるのにしたがって使用する温度表示用演算テーブルが異なるようにされている。
表1についてさらに詳しく説明すると、この実施例では、液晶表示部47における表示温度(Tno,Tnc)は5℃きざみとされており、それぞれの表示温度に対応するセンサー検知温度の帯域が自然放冷保温モード時と、強制冷却併用保温モード時で異なるようにされている。
すなわち、同じ表示温度に対応するセンサー検知温度の帯域が自然放冷保温モードの方が強制冷却併用保温モードの場合より約1℃〜約5℃高く設定されている(実際には、温度上昇時又は温度降下時に、5℃ごとの表示温度移行のためのそれぞれのセンサー検知温度のしきい値を変化させるだけで対応できる)。
次に、図5のグラフ及び図6のフローチャートを使用して図示実施例の電気ポットの制御の態様を説明すると、図示実施例の電気ポットは、給水状態で電源を入れると沸騰モードか否かの判別が行われ(ステップS1)、沸騰モードYESの場合は、表1の温度表示用演算テーブル中の自然放冷保温モード時のセンサー検知温度欄(「通常モード閾値テーブル」という)にしたがって、温度(Tno)の表示が行われ(ステップS2)その表示方法が沸騰検知(ステップS3)まで継続される。
沸騰検知後は、その後の保温工程を冷却ファン62駆動による強制冷却併用保温モード(「冷却モード」という)で行うか、自然放冷保温モード(冷却ファン62非駆動)で行うかの判別が行われ(ステップS4)、冷却モードNOの場合は加熱時と同様、温度表示用演算テーブル中の自然放冷保温モード時のセンサー検知温度Tso欄(「通常モード閾値テーブル」)の数値にしたがって温度Tnoの表示を行いながら、所定の設定温度(たとえば、95℃、80℃)での保温が行われる(保温ヒータ4BのON,OFF制御による:ステップS5,S6)。
これに対して、ステップS4で冷却モードYESが判別された場合は、以後の温度表示は表1の温度表示用演算テーブル中の強制冷却併用保温モード時のセンサー検知温度Tsc欄(「冷却モード閾値テーブル」という)の数値にしたがって温度Tncの表示を行いながら、所定の設定温度(この実施例では60℃)での保温が行われる。その場合の保温ヒータ4Bや冷却ファン62の制御態様を図5を参照して説明すると、この実施例の電気ポットでは、沸騰検知後、カルキ抜きに必要な時間だけ経過したあと、冷却ファン62を駆動して、内容器3の強制冷却を開始する。その場合は、上記したように、内容器3内の湯温(平均湯温)は図5中の温度曲線Twcのように変化するのに、温度センサー12の検知温度は図5中の温度曲線Tscのように変化する。このため、表1に示す強制冷却併用保温モード時のセンサー検知温度Tscを表示温度Tncとして液晶表示部47に表示する。
冷却ファン62による冷却開始後、温度センサー12の検知温度が60℃になったところ(実際の平均湯温は65℃程度)でタイマーを作動させて時間計測を開始し、その後13分間は冷却ファン62と保温ヒータ4Bを併用して温度制御を行うとともに、その間は、液晶表示部47での温度表示は65℃で固定する。
そしてタイマー作動終了(13分後)になると(そのころ、内容器3内の平均湯温が約60℃になる)冷却ファン62を停止させて保温ヒータ4Bだけでの通常の保温モードに移行する(ステップS9,S5,S6)。そしてそれ以後は、表1の温度表示用演算テーブル中の自然放冷保温モード用のセンサー検知温度Tsoを使用しての温度表示とする。
なお、沸騰モード判定ステップS1でNOの判定がされた場合(すなわち、100℃未満の湯温、たとえば95℃から調乳用の湯温60℃まで急速温度降下させたい場合)は、ステップS7の冷却モードYESへ進み、冷却ファン62が駆動される。その場合の温度表示は、上記したステップS4の冷却モードYESの場合と同様であるので説明を省略する。
(図示実施例の電気ポットのその他の構成または変形例)
続いて、図示実施例の電気ポットのその他の構成または変形例を説明する。
(1) 図示実施例の電気ポットでは、冷却ファン62による強制冷却モード時に、温度センサー12で検知する温度の降下率が所定の値を外れた場合に、内容器冷却手段系統に異常があるものとして(たとえば、冷却ファン62それ自体の異常や、冷却空気の吸込口26,27や排気口28の目詰まり等があるものとして)、警報音や、警報ランプ(LED)等で報知する。その場合、異常検知は所定の温度又は時間単位で測定し、複数回異常を検知することによって異常報知するようにすることができる。
(2) 冷却ファン62による冷却時以外や、冷却ファン62による冷却終了後には、上記異常報知機能が無効となるようにするとよい。
(3) 図示の実施例において、加熱ヒータ4Aや保温ヒータ4BがONになっていて湯温が上昇しているときと、ヒータ4A,4BがOFFになっていて湯温が降下中であるときとでは、複数種類の異なる通常モード閾値テーブルを使用して液晶表示部47に温度表示させるようにすることができる。
(4) 図示実施例の電気ポットにおいて、保温設定温度を変える場合(たとえば95℃保温から80℃保温にする場合など)、当初は従前の閾値テーブルを用いて温度表示し、一定の条件を検知すると(たとえば新たな閾値テーブルにおける特定の閾値とクロスすると)、新たな閾値テーブルに移行して温度表示を行う。
(5) 操作パネル部35に静音モード選択ボタンを設けて、該ボタンを押したときは、沸騰報知用ブザー等の各種報知音が出ないようにする(乳幼児の睡眠を妨げないようにするため)。ただし、各種異常警報音は出るようにしておく。なお、静音モードは専用スイッチを設けても良いが、他の操作スイッチを一定時間(3秒程度)同時に押すようにしても良い。
(6) 複数の温度設定を有する場合で、静音モードでも、最低温度設定時(たとえば、調乳用湯温である60℃)には設定温度到達報知を行うようにすることができる。
(7) 静音モード時には、ファン冷却モードであってもファンは駆動させないか、または低速駆動に切り替えるようにすることができる。
(8) 最低温度設定時(調乳温度設定)時で設定温度への降下途中にロック解除操作が行われた場合にロックは解除されるが、静音モードでもブザー報知を行う。
(9) 静音モード時にプラグ外れが発生するとブザーで報知し、プラグの再セット後は非静音モードで制御を行うようにすることができる。
(10) 静音モードは一回を含む所定回数の湯沸し(沸騰検知)で解除されるようにすることができる。
(11) 静音モードは給湯又はロック解除の操作で解除されるようにすることができる。
(12) 静音モードは手動でも解除されるようにすることができる。
(13) 調乳温度設定を最低設定温度として複数の設定温度を有する場合、初期設定は最低設定温度とするとよい。
(14) 調乳用湯温(たとえば60℃)まで冷却している途中の湯吐出注意報知として、設定保温温度として上記湯温(60℃)選択中で、湯温がまだ60℃まで降下していないときにロック解除キーが押されると、ブザー報知(たとえば、「ピ」音 3回)をおこなうようにとともに、ヤケド防止のために湯を吐出禁止とすることができる。あるいは、これとは逆に、ブザー報知は行いつつ、給湯可能状態とすることができる(60℃保温設定時でも、場合によっては高温の湯が使いたいこともあるため)。図7は、この実施態様に対応したフローチャートである。
これについて簡単に説明すると、先ず、ステップS1において給湯ロック解除キー39が押されると、60℃保温選択中であるか否かの判別が行われ(ステップS2)、YESであるとステップS3において内容器3内の湯温表示が「65℃」表示以上であるか否かの判別が行われ、YESであると「ピピピ」の警報ブザー音が鳴り(ステップS4)、続いてロック解除LED49が点灯するとともに給湯ロックが解除される(ステップS5,S6)。
一方、ステップS2又はステップS3においてNOの判定が行われると、単音ブザー音「ピ」が鳴るのみで、そのままステップS5、S6へ進むことができる。
(15) 上記(14)の場合に、使用者に直接的に危険状態を知らせるために、ブザー報知にかえて、電動給湯ポンプ6を断続的に作動させて使用者に気付かせることができる。図8は、この実施態様に対応したフローチャートである。
これについて簡単に説明すると、先ずステップS1,S2において保温設定中であるか否か、また60℃保温設定中であるか否かの判別が行われ、それぞれYESであると、内容器3内の水温(湯温)測定が行われ(ステップS3)、さらに湯温が60℃以上であるか否かの判別が行われ(ステップS4)、YESであると続いて給湯ロックを解除するか否か(給湯ロック解除スイッチ39が押されているか否か)の判別が行われる(ステップS5)。そしてステップS5においてYES判別であると給湯可能状態となり、給湯ボタン38を押す(ステップS6=YES)ことにより給湯が開始される。
そして、この給湯は以下の制御により継続的に行われることになる。
すなわち、給湯開始とともにタイマ・カウントが開始され(ステップS7)、そのあと、たとえば5秒ごとに給湯ポンプ6による給湯又は給湯停止が繰り返される(ステップS8,S9,S10,S11,S12)。電気ポットのユーザーは、この異常な湯吐出状態によって危険を察知することができる。この異常な給湯ポンプ動作は、タイマ・クリアされることによって終了する(ステップS13)。
本願発明の実施例にかかる電気ポットの内部構造図である。 図1に示す電気ポットの前半部上面図である。 図1に示す電気ポットの後面図である。 図1に示す電気ポットにおける制御回路部の構成を示すブロック図である。 図1に示す電気ポットにおける保温工程時の保温ヒータ4Bの制御、冷却ファン62の制御と内容器内の湯温変化ならびに温度センサー12の検知温度の変化とを関連づけて示すグラフである。 図1に示す電気ポットにおける温度表示系の作用を説明するためのフローチャートである。 図1に示す電気ポットにおいて、給湯ロック解除キーが入力されたときの制御用フローチャートである。 図1に示す電気ポットにおいて、60℃保温設定中で、まだ60℃まで温度降下していないときに給湯ボタンが押されたときの制御用フローチャートである。
符号の説明
1は容器本体、2は蓋体、3は内容器、4Aは湯沸しヒータ、4Bは保温ヒータ、5は給湯通路、6は電動給湯ポンプ、7は外ケース、8は肩部材、9は底部、12は温度センサー、21a〜21cは蒸気排出通路、26,27は空気吸込口、28は空気排出口、35は操作パネル部、38は給湯スイッチ、39は給湯ロック解除スイッチ、40は再沸騰タイマースイッチ、41は保温選択スイッチ、44は再沸騰表示用LED、45は保温動作表示用LED、46は給湯ロック解除表示用LED、47は液晶表示部、54は加熱制御部、61は駆動用モータ、62は冷却ファンである。

Claims (4)

  1. 貯湯用の内容器と、該内容器内の湯水を加熱および保温する保温加熱手段と、上記内容器の外壁面に装着された温度センサーの検知温度を内容器内の湯温として検出する湯温検出手段と、保温時において上記温度センサーの検知温度を内容器内の湯温として演算表示する湯温演算表示手段と、上記内容器内の湯温を異なる保温モードにしたがって所定の目標保温温度に設定する保温モード設定手段と、上記保温加熱手段の出力を制御する保温加熱制御手段とをそなえてなる電気ポットであって、上記湯温演算表示手段は、異なる保温モードに対応して上記温度センサーによる検知温度を上記内容器内の湯温として演算する演算式が異なるようにされていることを特徴とする電気ポット。
  2. 貯湯用の内容器と、該内容器内の湯水を加熱および保温する保温加熱手段と、上記内容器の湯水の温度が所定の高温度から所定の目標保温温度まで降下するように上記内容器を冷却する内容器冷却手段と、上記内容器の外壁面に装着された温度センサーの検知温度を内容器内の湯温として検出する湯温検出手段と、保温時において上記温度センサーの検知温度を内容器内の湯温として演算表示する湯温演算表示手段と、上記内容器内の湯温を異なる保温モードに対応して所定の目標保温温度に設定する保温モード設定手段と、上記保温加熱手段の出力を制御する保温加熱制御手段とをそなえてなる電気ポットであって、上記湯温演算表示手段は、上記内容器が上記内容器冷却手段によって冷却されて所定の高温度から上記目標保温温度まで移行中である保温モード移行時と、上記内容器冷却手段による上記内容器の冷却が行われないで保温される非冷却保温モード時とで、上記温度センサーによる検知温度を上記内容器内の湯温として演算する演算式が異なるようにされていることを特徴とする電気ポット。
  3. 内容器冷却手段作動中の湯温降下率が予じめ設定した値に達しない場合に、該内容器冷却手段に異常があるものとしてその異常を報知する内容器冷却手段異常報知手段をそなえていることを特徴とする請求項2記載の電気ポット。
  4. 内容器冷却手段による内容器冷却開始後における所定時間経過後または所定温度到達時までは、上記内容器冷却手段異常報知手段を作動させないようにされていることを特徴とする請求項3記載の電気ポット。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012501278A (ja) * 2008-07-21 2012-01-19 ネステク ソシエテ アノニム 原料特性の監視付き液体食品調製装置または飲料調製装置
CN104566991A (zh) * 2013-09-03 2015-04-29 广东美的生活电器制造有限公司 液体加热装置及其控制方法
JP2016022230A (ja) * 2014-07-22 2016-02-08 株式会社テックスイージー 調乳装置
CN107198454A (zh) * 2016-06-21 2017-09-26 九阳股份有限公司 一种烹饪器具及其加热控制方法

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