JP2006157796A - 携帯電話機、方法及びプログラム - Google Patents
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Abstract
【解決手段】 割り当てられたチャネルの送信周波数で送信を行う携帯電話機100は、受信部30及び送信部40の間の位置する温度センサ90が検知する温度を取得してその温度に近い2つの温度サンプルを特定する温度特定部63と、送信周波数が属する周波数ブロックを特定する周波数設定部65と、補正テーブル69を参照して2つの温度サンプルと周波数ブロックとから2つの温度サンプルを特定し、線形補間演算により検知温度に対応する補正値を求め、補正値に基づいてドライバアンプ41の送信電力を制御する電力設定部67とを備える。
【選択図】 図1
Description
例えば特許文献1には、周波数に応じて送信電力を補正する技術が記載されている。
そのための構成として、携帯電話機は、割り当てられたチャネルの送信周波数で送信を行う携帯電話機であって、温度を検知する温度検知手段と、前記温度検知手段により検知された温度と前記送信周波数とに応じて送信電力を補正するための補正値を特定する補正値特定手段と、前記補正値特定手段により特定された補正値に基づいて送信電力を制御する制御手段とを備える。
また前記補正値特定手段は、所定の温度範囲と所定の周波数範囲と補正値とを対応付けて記憶する補正値記憶手段と、前記補正値記憶手段より、前記検知された温度が属する温度範囲と前記送信周波数が属する周波数範囲とに対応する補正値を読み出す読出し手段とを備え、読み出された補正値を、送信電力を補正するための補正値と特定するよう構成してもよい。
また、前記補正値特定手段は、所定の周波数と所定の温度と所定の補正値とを対応付けた組を2以上記憶するサンプル記憶手段と、前記サンプル記憶手段に記憶された2以上の組の各値を利用した補間演算により、前記検知された温度と前記送信周波数とに対応する補正値を算出する補間手段とを備え、算出された補正値を、送信電力を補正するための補正値と特定するよう構成してもよい。
この構成によれば、全ての周波数と温度とに対応付けて多くの補正値を記憶しておく必要がなく、いくつかの離散値を記憶しておくだけで、それら離散値を使った補間演算によって補正値を算出することができるため、メモリ容量を節約することができる。
この構成によれば、周波数と温度と補正値とを対応付けて記憶しておく必要がなく、検知された温度と送信周波数とを数式に代入して計算するだけで補正値を特定することができる。数式であれば、周波数変化や温度変化に応じた送信電力の特性を精度高く表すことができ、より安定した補正を行うことができる。
(実施形態1)
図1は、本実施形態の携帯電話機の構成を示すブロック図である。
同図において携帯電話機100は、アンテナ10、送受信の接続経路を切替えるデュプレクサ20、受信部30、送信部40、周波数シンセサイザ50、ベースバンド(BB)処理部60、受話器70、送話器80、温度センサ90から構成される。
送信部40は、ドライバアンプ41、所望の周波数成分を抽出するRFフィルタ43、信号増幅を行うパワーアンプ45及びアイソレータ47から構成される。
受信部30と送信部40との間には、温度センサ90が配置されている。
その他、ベースバンド処理部60は、本実施形態の特徴的な構成として、温度特定部63、周波数設定部65及び電力設定部67を備える。これらの構成によって携帯電話機100は、温度センサ90が示す温度と送信周波数とに応じて送信電力を補正し、安定した送信電力を出力することを可能にしている。
補正値テーブル69は、各温度ブロックと各周波数ブロックとの組合せに対応して補正値を記憶する。
図2(a)において、補正値テーブル69は、縦に温度ブロック、横に周波数ブロックを取っている。温度ブロックの行と周波数ブロックの列とが交わる欄の値が、その温度ブロックと周波数ブロックとの組合せに対応する補正値である。
例えば、低温ブロックと周波数ブロックF13との組合せに対応する補正値は、CL13である。また高温ブロックと周波数ブロックF14との組合せに対応する補正値は、CH14である。
図2(b)は、補正値テーブル69に記憶される数値データの一例を示す。
例えば、低温ブロックと周波数ブロックF13との組合せに対応する補正値は、23.2dBmである。また高温ブロックと周波数ブロックF14との組合せに対応する補正値は、23.8dBmである。
この図2(b)の補正値の例の場合、低温ブロックも高温ブロックも周波数ブロックの帯域が低い部分では同じ補正値であるが、低温ブロックでは周波数ブロックの帯域が高くなるほど補正値が低くなり、高温ブロックでは周波数ブロックの帯域が高くなるほど補正値が高くなる。
図3(a)は、低温ブロックにおける送信電力の特性を示す。
図3(a)に示すように、受信部30及び送信部40の付近の温度が低温の場合、狙い値を23.5dBmとしてドライバアンプ41の送信電力を制御すると、周波数の低い部分では問題ないが、高い部分では、周波数が高くなるにつれてアイソレータ47及びデュプレクサ20での通過帯域損失減衰量が変化することによって送信電力が高くなる。
図3(b)は、高温ブロックにおける送信電力の特性を示す。
図3(b)に示すように、温度が高温の場合、狙い値を23.5dBmとしてドライバアンプ41の送信電力を制御すると、周波数が低い部分では問題ないが、周波数が高い部分では、周波数が高くなるにつれて送信電力が低くなる。
次に、動作を説明する。
図4は、動作を示すフローチャートである。
一方、周波数設定部65は、上りチャネルの送信周波数を取得し(ステップS33)、それがどの周波数ブロックに属するものかを特定して、結果を電力設定部67に通知する(ステップS34)。
(実施形態2)
次に、実施形態2について説明する。
図5(a)は、補正テーブル69のデータ構成を示す。
例えば、温度サンプルT1と周波数ブロックF13との組合せに対応する補正値サンプルは、C113である。また温度サンプルT2と周波数ブロックF13との組合せに対応する補正値サンプルは、C213である。
例えば、温度サンプルT1と周波数ブロックF13との組合せに対応する補正値サンプルは、−0.7である。また温度サンプルT2と周波数ブロックF13との組合せに対応する補正値サンプルは、0である。この補正値サンプルは、実施形態1のように送信電力の目標値そのものではない。目標値と基準の狙い値との差を表したものである。ドライバアンプ41は、この差を示す制御信号を電力設定部67より受けて送信電力を制御する。
電力設定部67は、温度特定部63より伝えられる2つの温度サンプル、温度信号、及び周波数設定部65から伝えられる周波数ブロックを取得すると、まず初めに、補正テーブル69を参照して、周波数ブロックと2つの温度サンプルそれぞれとに対応する2つの補正値サンプルを特定する。次に電力設定部67は、2つの温度サンプルと、それら2つの温度サンプルにそれぞれ対応する2つの補正値サンプルとから、線形補間演算により温度センサ90により検知された温度信号に対応する補正値を算出する。そして算出した補正値に応じた制御信号をドライバアンプ41に伝えることによりドライバアンプ41が出力すべき送信電力を制御する。
温度センサ90が周囲温度を検知して温度特定部63に通知すると(ステップS61)、温度特定部63は、通知された温度に近い2つの温度サンプルを特定し、検知した温度と2つの温度サンプルを電力設定部67に伝える(ステップS62)。
一方、周波数設定部65は、上りチャネルの送信周波数を取得し(ステップS63)、それがどの周波数ブロックに属するものかを特定して、結果を電力設定部67に通知する(ステップS64)。
最後に、電力設定部67は、算出した補正値に応じた制御信号をドライバアンプ41に出力し、送信電力を調整させる(ステップS67)。
以上、本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限らず、例えば以下のように構成してもよい。
(1)図2の補正テーブル69は、周波数ブロック毎、温度ブロック毎に対応させて補正値を持つ構成であるが、周波数ブロック毎ではなく周波数毎でもよいし、温度ブロック毎ではなく温度毎に補正値を持つよう構成してもよい。
(2)周波数ブロックは、図2のように送信周波数帯域が16に分割されて成るが、分割数は16に限らない。温度ブロックについても同様である。
(3)図5は、周波数ブロック毎に温度と補正値とを対応させて記憶しているが、周波数ブロック毎ではなく、周波数について温度と補正値とを対応させて記憶してもよい。そして検知された温度と送信周波数と、周波数と温度の値がより近い2つの組を選択し、その2つの組の各値を利用して線形補間演算により検知された温度と送信周波数とに対応する補正値を算出するよう構成してもよい。
(4)図2及び図5のテーブルの代わりに、温度の変数及び周波数の変数に対して1つの補正値が定まる数式を記憶し、検知された温度と送信周波数とをその数式に代入して補正値を求めるよう構成してもよい。
20 デュプレクサ
30 受信部
31 ローノイズアンプ
33 RFフィルタ
35 受信ミキサ
40 送信部
41 ドライバアンプ
43 RFフィルタ
45 パワーアンプ
47 アイソレータ
50 周波数シンセサイザ
60 ベースバンド処理部
61 受信信号処理回路
62 送信信号処理回路
63 温度特定部
65 周波数設定部
67 電力設定部
69 補正テーブル
70 受話器
80 送話器
90 温度センサ
100 携帯電話機
Claims (10)
- 割り当てられたチャネルの送信周波数で送信を行う携帯電話機であって、
温度を検知する温度検知手段と、
前記温度検知手段により検知された温度と前記送信周波数とに応じて送信電力を補正するための補正値を特定する補正値特定手段と、
前記補正値特定手段により特定された補正値に基づいて送信電力を制御する制御手段と
を備えることを特徴とする携帯電話機。 - 前記補正値特定手段は、
所定の温度範囲と所定の周波数範囲と補正値とを対応付けて記憶する補正値記憶手段と、
前記補正値記憶手段より、前記検知された温度が属する温度範囲と前記送信周波数が属する周波数範囲とに対応する補正値を読み出す読出し手段とを備え、
読み出された補正値を、送信電力を補正するための補正値と特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯電話機。 - 前記補正値特定手段は、
所定の周波数範囲毎に、所定の温度と所定の補正値とを対応付けた組を2以上記憶するサンプル記憶手段と、
前記サンプル記憶手段から前記送信周波数が属する周波数範囲における前記検知された温度により近い2つの温度と補正値の組を読出し、当該2つの温度と補正値とから線形補間演算によって前記検知された温度に対応する補正値を算出する補間手段とを備え、
前記算出された補正値を、送信電力を補正するための補正値と特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯電話機。 - 前記補正値特定手段は、
所定の周波数と所定の温度と所定の補正値とを対応付けた組を2以上記憶するサンプル記憶手段と、
前記サンプル記憶手段に記憶された2以上の組の各値を利用した補間演算により、前記検知された温度と前記送信周波数とに対応する補正値を算出する補間手段とを備え、
算出された補正値を、送信電力を補正するための補正値と特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯電話機。 - 前記補間手段は、
前記サンプル記憶手段に記憶された2以上の組の中から、前記検知された温度と前記送信周波数とに値がより近い2つの組を選択する選択手段と、
前記選択された2つの組の各値を利用して線形補間演算を行うことにより、前記検知された温度と前記送信周波数とに対応する補正値を算出する線形補間演算手段と
を備えることを特徴とする請求項4に記載の携帯電話機。 - 前記補正値特定手段は、
温度に対応する変数及び周波数に対応する変数に対して1つの補正値を示す変数が定まる数式を記憶する数式記憶手段と、
前記検知された温度と前記送信周波数とを前記数式に代入して補正値を算出する算出手段とを備え、
算出された補正値を、送信電力を補正するための補正値と特定する
ことを特徴とする請求項1に記載の携帯電話機。 - 前記温度検知手段は、
送信回路と受信回路との中間位置に配置され、
当該位置の温度を検知する
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の携帯電話機。 - 前記温度検知手段は、
サーミスタを備える
ことを特徴とする請求項7に記載の携帯電話機。 - 割り当てられたチャネルの送信周波数で送信を行う携帯電話機に用いられる方法であって、
温度センサにより検出される温度を特定する温度特定ステップと、
前記温度特定ステップにより特定された温度と前記送信周波数とに応じて送信電力を補正するための補正値を特定する補正値特定ステップと、
前記補正値特定ステップにより特定された補正値に基づいて送信電力を制御する信号を出力する制御ステップと
を備えることを特徴とする方法。 - 割り当てられたチャネルの送信周波数で送信を行う携帯電話機に備わるコンピュータが実行するコンピュータ読み取り可能なプログラムであって、
温度センサにより検出される温度を特定する温度特定ステップと、
前記温度特定ステップにより特定された温度と前記送信周波数とに応じて送信電力を補正するための補正値を特定する補正値特定ステップと、
前記補正値特定ステップにより特定された補正値に基づいて送信電力を制御する信号を出力する制御ステップと
を備えることを特徴とするプログラム。
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