JP2006157074A - 映像及び音声信号記録装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】フラッシュメモリを用いたメモリカード等においては、累積書込回数が増加するとフラグメンテーション(ブロック分断)が発生する。このような場合、データ書き込みに際し内部フラッシュメモリの書き込み可能な連続領域の検索に時間がかかり、期待通りの速度で記録できない可能性がある。
【解決手段】CODEC7からのデータをメモリカードコントローラ9を介してメモリカード11に書き込む際や、機器の電源投入時などに、メモリカードコントローラ9は、メモリカード11に対し消去処理を施す。これにより、メモリカード11内の書き込み可能な連続領域を検索するまでの時間を短縮し、常に高速なデータ書き込みが可能となる。
【選択図】 図1
【解決手段】CODEC7からのデータをメモリカードコントローラ9を介してメモリカード11に書き込む際や、機器の電源投入時などに、メモリカードコントローラ9は、メモリカード11に対し消去処理を施す。これにより、メモリカード11内の書き込み可能な連続領域を検索するまでの時間を短縮し、常に高速なデータ書き込みが可能となる。
【選択図】 図1
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明は、動画および静止画などの映像信号、および音声信号を着脱可能な記録媒体に記録するための映像及び音声信号記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、動画や静止画などの映像を記録する機器においては、記録媒体が従来の磁気テープやフィルムから、半導体メモリを使用したメモリカードへと切り替わろうとしている。
【0003】
特に、デジタルスチルカメラ商品は、その低価格もさることながら、上記メディアへの切り替わりによって、通常ならば36枚程度の撮影枚数の上限を1000枚近くに引き上げ、パーソナルコンピュータとのデータ連携など、従来の機械式カメラ(フィルムを用いるカメラ)ではなしえなかった新たな使い方を利用者に提案し、市場に急速に浸透していったことは記憶に新しい。また、データ容量の大きな動画においても同様に、これをメモリカードに記録する技術が提案・実用化されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
具体的には、特許文献1の例においては、静止画撮影時の画像信号も動画撮影時の画像信号も共にブロック型の信号に変換し同じ圧縮回路でデータ圧縮することで、静止画及び動画の両方を撮影可能で、且つ記録媒体により多くの画像を記録させることが可能な機器が開示されている。
【0005】
このような機器においては、記録媒体としてフラッシュメモリ(フラッシュEEPROM)を内蔵したメモリカードを使用する例がほとんどである。これは着脱可能なメモリカードが小さく軽量であるため可搬性に優れており、記録中の耐衝撃性にも秀でているという有利な点が認められるからである。しかし、ここで1つ課題が存在する。このフラッシュメモリは、その構造上、メモリカードに対する累積書き込み回数が増加するとともに、フラグメンテーション(ブロック分断)の発生も増加することが一般的に知られており、このフラグメンテーションが発生しているメモリカードに対しては、内部フラッシュメモリの書き込み可能な連続領域の検索に時間がかかり、期待通りの速度で記録できない可能性がある。
【0006】
そのため、高い速度でのデータ転送を保証する手段としては、フラッシュメモリのデータをあらかじめ消去しておくことが考えられる。しかし、フラッシュメモリの消去に関しては、当然のことながら一定の時間が必要であり(例えば、特許文献2参照)、フラッシュメモリの全容量が大きければ大きいほど、メモリカード全体の消去時間も長くなる。これは例えば、機器の使用者がメモリカードを使用するに先立って、メモリカードの全消去を行うとすると、長時間にわたって消去完了を待つことになり、機器の利便性が損なわれる結果となる。しかしながら、メモリカードの消去を行わなければ、高速度でのデータ記録が保証されがたい状況も発生し得るため、例えばデータ量の大きい動画像の記録などを行う際に、正常にデータを記録できない可能性がある。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−253251号公報(第3頁〜第4頁、図1〜図3)
【特許文献2】
特開平5−54682号公報(第5頁)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このように、例えば特許文献1に挙げた従来の技術においては、静止画及び動画の両方を撮影可能な機器を提案しているが、この機器で生成されたデータを高速で、且つ正常にメモリカードに書き込む技術に関しては、何ら提案されていない。そのため、上記に述べたようにメモリカードに対するデータ消去が行われていない状況では、データ量の大きな動画像の記録などを行う際に、正常にデータを記録できないという課題は解決されていない。
【0009】
本発明はこのような従来の課題を解決するもので、メモリカードへのデータ書込みに先立ち、メモリカードに対するデータ消去処理を行い、フラグメンテーションが発生している状況を解消することで、メモリカードへのデータ書込みが常時、最適な状況下で実行され得る映像および音声信号記録装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
以上に述べた従来の課題を解決するために、本発明の映像及び音声信号記録装置は、メモリ手段へ書き込むデータを転送する前に、メモリ手段に対して消去処理を行うことで、フラグメンテーション発生状況を解消するものである。
【0011】
これにより、フラッシュメモリを内蔵したメモリ手段に映像もしくは音声信号の少なくともいずれか一方を記録する装置において、書き込み可能な連続領域を検索するまでの時間を短縮し、最も高速にデータ書き込みが可能な状況を提供でき、メモリカードなどのメモリ手段に対して安定した転送速度を実現できるという有利な効果が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、映像信号もしくは音声信号の少なくともいずれか一方の入力信号に対し、加工処理を施す信号処理手段と、前記信号処理手段で加工処理されたデータを、着脱自在なメモリ手段に書き込むためのインターフェース手段とを有し、特定の条件において前記インターフェース手段が前記メモリ手段に対して消去処理を行うことを特徴としたものであり、これにより、フラッシュメモリを内蔵したメモリ手段に映像もしくは音声信号の少なくともいずれか一方を記録する装置において、書き込み可能な連続領域を検索するまでの時間を短縮し、最も高速にデータ書込が可能な状況を提供でき、メモリカードに対して安定した転送速度を実現できるという作用を有する。
【0013】
また、本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に係る発明において、前記信号処理手段は、前記映像信号もしくは音声信号の少なくともいずれか一方の入力信号に対し、1つもしくは複数のデータ転送速度でデータ圧縮処理を施すことを特徴としたものであり、これにより、データ転送サイズを減少させることで転送時間を短縮できるという作用を有する。
【0014】
また、本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または2に係る発明において、前記インターフェース手段は、前記メモリ手段内部の未消去領域のサイズを読み出す手段を有し、前記メモリ手段内部の未消去領域のサイズと略同一サイズもしくはそれ以下の消去サイズでの消去処理を行うことを特徴としたものであり、これにより、書込み可能な連続領域を検索するまでの時間を短縮し、最も高速にデータ書込が可能な状況を提供でき、メモリカードに対して安定した転送速度を実現できるという作用を有する。
【0015】
また、本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1または2に係る発明において、前記インターフェース手段は、前記メモリ手段内部の未消去領域のサイズおよび消去済領域のサイズを読み出す手段を有し、前記メモリ手段内部の未消去領域のサイズと消去済領域のサイズとの比率に応じた消去サイズで消去処理を行うことを特徴としたものであり、これにより、書込み可能な連続領域を検索するまでの時間を短縮し、最も高速にデータ書込が可能な状況を提供でき、メモリカードに対して安定した転送速度を実現できるという作用を有する。
【0016】
また、本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1または2に係る発明において、前記インターフェース手段が前記メモリ手段に対して消去処理を行う際の消去サイズは予め決められた特定サイズであることを特徴としたものであり、これにより、書き込み可能な連続領域を検索するまでの時間を短縮し、最も高速にデータ書込が可能な状況を提供でき、メモリカードに対して安定した転送速度を実現できるという作用を有する。
【0017】
また、本発明の請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに係る発明において、前記特定の条件とは、前記インターフェース手段が前記メモリ手段に対してデータを書き込む以前であることを特徴としたものであり、これにより、書き込み可能な連続領域を検索するまでの時間を短縮し、最も高速にデータ書き込みが可能な状況を提供でき、メモリカードに対して安定した転送速度を実現できるという作用を有する。
【0018】
また、本発明の請求項7に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに係る発明において、前記インターフェース手段は、一定の時間を繰り返し計測する時間計測手段を有し、前記特定の条件とは、この一定の時間が経過するごとであることを特徴としたものであり、これにより、書き込み可能な連続領域を検索するまでの時間を短縮し、最も高速にデータ書き込みが可能な状況を提供でき、メモリカードに対して安定した転送速度を実現できるという作用を有する。
【0019】
また、本発明の請求項8に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに係る発明において、前記インターフェース手段は、書込回数を記憶する手段を有し、前記特定の条件とは、一定の書込回数が経過するごとであることを特徴としたものであり、これにより、書き込み可能な連続領域を検索するまでの時間を短縮し、最も高速にデータ書込が可能な状況を提供でき、メモリカードに対して安定した転送速度を実現できるという作用を有する。
【0020】
また、本発明の請求項9に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに係る発明において、前記インターフェース手段は、電源投入検出手段を有し、前記特定の条件とは、電源投入が検知された場合であることを特徴としたものであり、これにより、書き込み可能な連続領域を検索するまでの時間を短縮し、最も高速にデータ書込が可能な状況を提供でき、メモリカードに対して安定した転送速度を実現できるという作用を有する。
【0021】
また、本発明の請求項10に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに係る発明において、前記インターフェース手段は、前記メモリ手段が前記インターフェース手段に挿入されたのを検知する手段を有し、挿入が検知された場合に前記メモリ手段に対して消去処理を行うことを特徴としたものであり、これにより、書き込み可能な連続領域を検索するまでの時間を短縮し、最も高速にデータ書き込みが可能な状況を提供でき、メモリカードに対して安定した転送速度を実現できるという作用を有する。
【0022】
また、本発明の請求項11に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに係る発明において、前記インターフェース手段は、映像信号および音声信号記録処理の開始と終了を検知する手段を有し、当該記録処理の開始または終了が検知された場合に前記メモリ手段に対して消去処理を行うことを特徴としたものであり、これにより、書き込み可能な連続領域を検索するまでの時間を短縮し、最も高速にデータ書き込みが可能な状況を提供でき、メモリカードに対して安定した転送速度を実現できるという作用を有する。
【0023】
また、本発明の請求項12に記載の発明は、請求項1〜11のいずれかに係る発明において、前記メモリ手段は、電気的に消去、書き換え可能なフラッシュEEPROMであることを特徴としたものであり、これにより、小さく軽量であるため可搬性に優れており、記録中の耐衝撃性にも秀でるという作用を有する。
【0024】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0025】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による音声および映像信号記録装置の基本構成を示すブロック図である。同図において、1は撮像レンズ、2はCCD(撮像素子、Charge Coupled Device)、3はCCD2からの映像信号を受けるデジタル演算処理回路(DSP、Digital Signal Processor)、4は音声信号を受けるマイク(MIC)、5はシステムバス、6はシステムの作業領域として利用されるRAM(Random Access Memory)、7はデジタル化された映像情報等を圧縮および伸張するCODEC(圧縮伸張処理回路)、8はユーザー向けの各種情報を表示するディスプレイ、9はメモリカードとのインターフェースを提供するメモリカードコントローラ、10はメモリカードソケット、11はメモリ手段としての着脱可能なメモリカードを示す。メモリカード11はカードソケット10を介し電気的に接続され、自由に着脱でき、その内部にデータを読み書きするフラッシュメモリを有する。12はシステム全体を制御するCPU(Central Processing Unit)である。
【0026】
撮像レンズ1を介して得た撮影情報は、CCD2によって光電変換されCCD信号として出力される。CCD信号はデジタル演算処理回路3で、マイク4から受けたアナログ音声信号とともにデジタル信号に変換され、CCD2から得られたCCD信号に対してはゲイン調整、ノイズ除去、ガンマ補正、アパーチャ処理、ニー処理等の周知のカメラ信号処理が施され、マイク4から得た音声信号に対しては、不要なノイズや風切り音の除去等の周知の音声信号処理が施される。そして、デジタル演算処理回路3で処理された信号は、システムバス5を経由してRAM6に格納される。RAM6に格納されたデジタル信号はCODEC7によって画像圧縮および音声圧縮処理されブロックデータに変換される。CODEC7は、映像信号または音声信号を圧縮処理する際、1つまたは複数の中から選択された所定のデータ転送速度でデータ圧縮を行うものである。同時にCODEC7はディスプレイ8に記録画像を出力する。圧縮処理されたブロックデータは、CODEC7からメモリカード11に対してカード制御コマンドを発行するためのコントローラ制御コマンドとともにメモリカードコントローラ9に転送され、メモリカードコントローラ9によってメモリカード11に記録される。これら一連のシーケンスはCPU12によって制御される。
【0027】
図2は、メモリカード11の内部構造の概要を示すブロック図である。同図において、201は外部ホストコントローラ(メモリカードコントローラ9)とのインターフェースを提供するホストインターフェース、202はカード内部コントローラ、203はメモリカードコントローラ9から転送されるカード制御コマンドやブロックデータを一時的に保存するデータバッファ、204はデータの書き込み時のブロックサイズなどメモリカードの属性を格納した読み出し専用の内部情報レジスタ、205は内部情報レジスタ204に記録されたブロックサイズにて読み書きが行われるフラッシュメモリ(フラッシュEEPROM)である。
【0028】
メモリカードコントローラ9から転送されたカード制御コマンドおよびブロックデータは、ホストインターフェイス201を介して、データバッファ203に一旦保存される。データバッファ203に保存されたカード制御コマンドやデータは、カード内部コントローラ202によって、カード制御コマンドの場合は、そのコマンド機能が実行され、データの場合は、データバッファ203の内容がフラッシュメモリ205に書き込まれる。
【0029】
図3は、画像信号及び音声信号の記録時において、CODEC7がRAM6に格納されたデジタル信号を圧縮処理によって変換したブロックデータをメモリカードコントローラ9に転送し、メモリカードコントローラ9がメモリカード11に記録する際のタイミングチャートである。
【0030】
図3において、IOWRはシステムバス5とメモリカードコントローラ9の間の信号を示し、ここでは、メモリカードコントローラ9に入力されるデータ(コントローラ制御コマンドやブロックデータ)の状態を示し、WRITE ENABLEはメモリカードコントローラ9とCODEC7の間の信号を示し、メモリカードコントローラ9が書き込み可能な状態になったことをCODEC7に通知する状態を示し、CARD READYはメモリカードコントローラ9とメモリカード11の間の信号を示し、メモリカード11がコマンドおよびデータを受け付け可能な状態になったことをメモリカードコントローラ9に通知する状態を示し、CMD/DATAはメモリカードコントローラ9とメモリカード11の間の信号(カード制御コマンドやデータ)を示し、メモリカードコントローラ9とメモリカード11の間のデータバスの状態を示す(以下の図においても同様とする)。
【0031】
また、時間301はCODEC7が圧縮処理後のブロックデータをコントローラ制御コマンドとともにメモリカードコントローラ9に転送する時間、時間302はメモリカードコントローラ9がカード制御コマンドをメモリカード11のデータバッファ203に転送する時間、時間303はメモリカード11の内部コントローラ202がメモリカード制御コマンドを処理する時間、時間304はメモリカードコントローラ9がデジタル信号をメモリカード11のデータバッファ203に転送する時間、時間305はメモリカード11の内部コントローラ202がフラッシュメモリ205の連続領域を検索してからデータバッファ203に格納されたデジタル信号をフラッシュメモリ205に転送する時間、時間306はメモリカードコントローラ9がメモリカード11からのCARD READY信号がHレベル(1)であることを検知してホストにWRITE ENABLE信号をHレベル(1)出力するまでの時間、時間307はCODEC7がメモリカードコントローラ9からシステムバスに対してWRITE ENABLE信号をHレベル(1)出力したのを検知して次のデジタル信号の書き込みを開始するまでの時間である。時間308は、CODEC7がメモリカードコントローラ9からのWRITE ENABLE信号がHレベル(1)であるのを検知して書き込みを開始した時点から、同じくCODEC7が、メモリカードコントローラ9が次にWRITE ENABLE信号がHレベル(1)であるのを検知して次のブロックデータの書き込みを開始する時点までの時間を示し、具体的には時間301、時間302、時間303、時間304、時間305、時間306、時間307の総和である。
【0032】
RAM6に格納されたデジタル信号は、CODEC7によって圧縮処理されてブロックデータに変換され、CODEC7がコントローラ制御コマンドとともにメモリカードコントローラ9に転送する。メモリカードコントローラ9は、メモリカード11がCARD READY信号をHレベル(1)出力しているのを確認してからメモリカード11に対してWRITEコマンド(カード制御コマンドの1つ)、ブロックデータの順に転送する。メモリカード11はWRITEコマンドを受信すると、CARD READY信号をLレベル(0)出力し、メモリカードコントローラ9からブロックデータが転送されるのを待機する。図では、便宜的にWRITEコマンド入力と同時に、CARD READY信号がLレベルに変化している様に示しているが、本来は若干の遅延が生じる。メモリカードコントローラ9からブロックデータを受け取ったメモリカード11は、内部フラッシュメモリ205の連続領域を検索し、データバッファ203からフラッシュメモリ205への転送を開始する。転送が完了したら、メモリカード11はCARD READY信号をHレベル(1)出力する。
【0033】
以上の様に、通常は、ある程度の連続領域の検索時間(時間305)を含んだ状態で、データが書き込まれることになる。
【0034】
図4は、CODEC7がRAM6に格納されたデジタル信号を圧縮処理によって変換したブロックデータをメモリカードコントローラ9に転送し、メモリカードコントローラ9がフラグメンテーションによる転送遅延が発生しているメモリカード11に記録する際のタイミングチャートの一例である。
【0035】
図示する時間401、時間402、時間403、時間404、時間405、時間406、時間407、時間408は、それぞれ図3における時間301、時間302、時間303、時間304、時間305、時間306、時間307、時間308に対応する。
【0036】
時間409は、メモリカードコントローラ9に対してCODEC7がブロックデータの転送を開始する本来のタイミングから、フラグメンテーションの影響を受けてCODEC7がメモリカードコントローラ9に対して当該ブロックデータの転送を開始したタイミングまでの区間であり、転送開始タイミングの遅延時間を示している。この場合、メモリカード11内部でのフラグメンテーション発生により、連続した空きブロックの検索に、さらに多くの時間を消費するようになり、図4におけるメモリカード11の内部コントローラ202がフラッシュメモリ205の空きブロックを検索する時間およびデータバッファ203に格納されたデジタル信号をフラッシュメモリ205に転送する時間の合計時間である時間305に対応する時間405が長くなり、安定した転送状況である図3の状態と比較して、時間409相当の遅延を発生させ、結果として転送効率を下げている。
【0037】
図5は、画像および音声信号記録時において、CODEC7がRAM6に格納されたデジタル信号を圧縮処理によって変換したブロックデータをメモリカードコントローラ9に転送し、メモリカードコントローラ9がメモリカード11に記録する前に消去処理を繰り返し行うことによってフラグメンテーションが全く発生していない状況になったメモリカード11に記録する際のタイミングチャートである。
【0038】
図示する時間501、時間502、時間503、時間504、時間505、時間506、時間507、時間508は、それぞれ図3における時間301、時間302、時間303、時間304、時間305、時間306、時間307、時間308に対応する。図5において、時間505が限りなくゼロに近い理由はフラグメンテーション発生による空き領域検索時間分の遅延が存在しないため、メモリカードコントローラ9からのメモリカード11のデータバッファ203への転送が完了すると同時にメモリカード内部フラッシュメモリ205への転送も完了するためである。時間509はメモリカードコントローラ9から発行されたERASEコマンド(消去コマンド)の処理時間を示す。
【0039】
ここで、ERASEコマンドは、空き領域を確保するためのコマンドであり、単にフラッシュメモリ205に記録されたデータを消去するものではなく、例えば、有効論理ブロックを集約し、空き(消去済み)領域を確保する最適化処理である。
【0040】
RAM6に格納されたデジタル信号は、CODEC7によって圧縮処理されてブロックデータに変換され、メモリカードコントローラ9に転送される。メモリカードコントローラ9は、メモリカード11がCARD READY信号をHレベル(1)出力しているのを確認してからメモリカード11に対して、ERASEコマンド、WRITEコマンド、ブロックデータの順に転送する。メモリカード11はERASEコマンドを受信すると、CARD READY信号をLレベル(0)にし、ブロックの消去処理を行い、消去処理が終了した時点でCARD READY信号をHレベル(1)に変化させる(時間509)。図では、便宜的にERASEコマンド入力と同時に、CARD READY信号がLレベル(0)に変化している様に示しているが、本来は若干の遅延が生じる。メモリカード11はデータWRITEコマンドを受信すると、CARD READY信号をLレベル(0)出力し、メモリカードコントローラ9からブロックデータが転送されるのを待機する。メモリカードコントローラ9からブロックデータを受け取ったメモリカード11は、内部フラッシュメモリ205の連続領域を検索し、データバッファ203からフラッシュメモリ205への転送を開始する。この場合、連続領域を検索する時間505は、無視できる程度である。フラッシュメモリ205への転送が完了したら、メモリカード11はCARD READY信号をHレベル(1)出力する。
【0041】
この様に、本実施の形態による理想的な状態では、図5に示すようにフラグメンテーションが全く発生しない状況でデータを記録することができる。なお、より詳細には、以下に図6及び図7を用いて説明する。
【0042】
図6は本発明の実施の形態1における映像及び音声信号記録装置において、CODEC7がRAM6に格納されたデジタル信号を圧縮処理したブロックデータを、メモリカードコントローラ9を経由してメモリカード11に書き込むまでのデータ処理のフローチャートを示している。
【0043】
ステップ601はRAM6に格納されたデジタル信号をCODEC7が圧縮処理したブロックデータをメモリカードコントローラ9に対して繰り返し転送する前に行う消去処理のための初期化処理を示す。変数WRITE_BLKは要求されたデータを書き込むのに必要なブロック数であり、転送するブロックデータのサイズをメモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリの書込ブロックサイズで除算した値の小数部分を繰り上げた整数値によって算出される。変数ERASE_BLKは、フラッシュメモリの消去ブロックサイズであり、WRITE_BLKと同じ値に設定される。
【0044】
ステップ602はメモリカード11に対してステップ601において設定された変数ERASE_BLKブロック分の消去処理を要求するコマンドの発行処理を示す。
【0045】
ステップ603はRAM6に格納されたデジタル信号をCODEC7が圧縮処理したブロックデータをメモリカードコントローラ9に対して繰り返し転送する場合のWRITE処理の初期化処理を示す。変数iは繰り返し処理中における転送済みブロック数を示す。変数nは、1回のコマンド発行にて複数ブロックにわたるデータ転送をおこなうMULTI WRITEコマンドを実行する場合の処理ブロック数であり、たとえば、256のように1以上の任意の整数値をとる。変数TOTAL_SIZEは、繰り返し処理中における、その時点での転送済みデータサイズを示す。
【0046】
ステップ604はステップ603において設定された繰り返し処理(以降、「当該繰返し処理」と記述する)におけるメモリカード11に対して、nブロック分書き込む処理を要求するコマンドの発行処理を示す。
【0047】
ステップ605は当該繰返し処理における作業変数の内容更新処理を示す。
【0048】
ステップ606は当該繰返し処理における処理の完了あるいは未完了の判断処理を示す。
【0049】
CODEC7から転送が開始されると、図6に記述したデータ処理のフローチャートに従い、メモリカードコントローラ9からは、最初に、WRITE_BLK指定されたブロック数をデータ消去するERASEコマンドをメモリカード11に対して発行しERASE処理を行う。次に変数nで指定されたブロック数を書き込むWRITEコマンドをメモリカード11に対して発行し、WRITE処理が完了したら、転送済みブロック数を示す変数iにnを加算し、変数TOTAL_SIZEに転送したnブロック分のデータサイズを加算する。これらステップ604、ステップ605、ステップ606に示される一連のWRITE処理を変数iが変数WRITE_BLK以上になるまで繰り返す。
【0050】
以上の一連のシーケンスを実行することにより、理想的には図5に示したフラグメンテーションの発生しない効率的な書き込みを実現することができる。なお、図6における一連のシーケンスは、ソフトウェアにより実現する場合を示しているが、これに限らずハードウェアによる実現でもかまわない。
【0051】
図7は、画像および音声信号記録時において、RAM6に格納されたデジタル信号をCODEC7が圧縮処理したブロックデータを、図8におけるデータ処理のフローチャートを適用して、メモリカードコントローラ9がメモリカード11に対して書き込む前に、その書き込みサイズ分と略同一サイズのブロック数の消去処理をあらかじめ行ってから、ブロックデータを連続転送する際のタイミングチャートである。
【0052】
時間701、時間702、時間703、時間704、時間705、時間706、時間707、時間708は、それぞれ図3における時間301、時間302、時間303、時間304、時間305、時間306、時間307、時間308に対応する。時間709は、メモリコントローラ9からメモリカード11に対して発行されているERASEコマンドの処理時間を示している。
【0053】
RAM6に格納されたデジタル信号は、CODEC7によって圧縮処理されてブロックデータに変換され、メモリカードコントローラ9に転送される。メモリカードコントローラ9は、メモリカード11がCARD READY信号をHレベル(1)出力しているのを確認してからメモリカード11に対して、ERASEコマンド、WRITEコマンド、ブロックデータの順に転送する。
【0054】
メモリカード11はERASEコマンドを受信すると、CARD READY信号をLレベル(0)にし、ブロックの消去処理を行い、消去処理が終了した時点でCARD READY信号をHレベル(1)に変化させる(時間709)。図では、便宜的にERASEコマンド入力と同時に、CARD READY信号がLレベルに変化している様に示しているが、本来は若干の遅延が生じる。
【0055】
メモリカード11はデータWRITEコマンドを受信すると、CARD READY信号をLレベル(0)出力し、メモリカードコントローラ9からブロックデータが転送されるのを待機する。メモリカードコントローラ9からブロックデータを受け取ったメモリカード11は、データバッファ203からフラッシュメモリ205への転送を開始する。転送が完了したら、メモリカード11はCARD READY信号をHレベル(1)出力する。
【0056】
以上のように構成された映像及び音声信号記録装置について、以下その動作を詳細に説明する。
【0057】
撮像レンズ1を介して得た撮影情報はCCD2によって光電変換されCCD信号として出力される。CCD信号はデジタル演算処理回路3で、マイク4を介して得たアナログ音声信号とともにデジタル信号に変換される。この変換されたデジタル信号はシステムバス5を経由してRAM6に格納される。RAM6に格納されたデジタル信号はCODEC7によって画像圧縮および音声圧縮され、元のデータ量と比較してデータ量が削減される。
【0058】
なお、このときの圧縮方式については特に限定されるものではないが、例えばMPEG(Motion Picture Experts Group)2方式が考えられる。次に圧縮処理後の映像信号および音声信号は時間的同期をとって多重化され、ひとつのまとまったブロックデータに変換され、RAM6に格納される。同時にCODEC7は圧縮処理前の画像をディスプレイ8に出力する。このひとつにまとめられたブロックデータは、CODEC7によって、コントローラ制御コマンドとともにメモリカードコントローラ9に転送される。
【0059】
CODEC7から転送が開始されると、図6に記述したデータ処理のフローチャートに従い、メモリカードコントローラ9からは、最初に、変数WRITE_BLKに指定されたブロック数をデータ消去するERASEコマンドをメモリカード11に対して発行し、次にnブロックを書込むWRITEコマンドをメモリカード11に対して発行する。ERASE処理、WRITE処理が完了したら、転送済みブロック数を示す変数iにnを加算し、変数TOTAL_SIZEに、転送したnブロック分のデータサイズを加算する。この一連の処理を変数iが変数WRITE_BLK以上になるまで繰り返す。
【0060】
この様な処理を繰り返しながら、書き込み処理を行うと、ERASE処理により空きの連続領域が増えるので、連続領域を検索する時間705が短くなる確率が高くなる。従って、段々と時間705が短くなり、理想的には図5に示したように連続領域を検索する時間705(時間505)が限りなくゼロに近い状態になる。
【0061】
以上のように本実施の形態によれば、メモリカードに書き込むサイズと略同一サイズの消去処理を行うことで、フラグメンテーション発生を解消し、メモリカードのフラグメンテーション発生状況による転送遅延の影響を受けずに効率よく映像および音声信号を記録できるという有利な効果を得られる。また、1回のコマンド発行で複数ブロックの転送を実行できるMULTI WRITE(マルチライト)コマンドと併用すれば、コマンド発行時のオーバーヘッド発生回数も減らすことができるという有利な効果を得られる。また、利用者が明示的にメモリカードに対して消去処理を実行する必要がないため、操作に対する利便性が向上するという有利な効果も得られる。
【0062】
なお、本発明の実施の形態1においては、図6における一連の処理のシーケンスはCPU12によって制御されるが、もちろん、ハードウェア自身によって処理を行い、CPUは各ハードウェア間の処理タイミングの調停のみを行うという構成でもかまわない。
【0063】
(実施の形態2)
実施の形態2は、実施の形態1の改良にかかるものであり、そのデータの書込み処理に関する部分のフローは図6と同様であり、同図に示したメモリカード11への消去動作が異なるため、実施の形態1と同様の構成部分に関しては同一の符号を付して説明は省略し、実施の形態1と異なる部分のみを以下に説明する。
【0064】
図8は、本発明の実施の形態2における映像及び音声信号記録装置で使用される、RAM6に格納されたデジタル信号をCODEC7が圧縮処理したブロックデータを、メモリカードコントローラ9を経由してメモリカード11に書き込むまでのデータ処理のフローチャートを示している。
【0065】
ステップ801はRAM6に格納されたデジタル信号をCODEC7が圧縮処理したブロックデータをメモリカードコントローラ9に対して繰り返し転送する前に行う消去処理のための初期化処理を示す。変数WRITE_BLKは要求されたデータを書き込むのに必要なブロック数であり、転送するブロックデータのサイズをメモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリの書込ブロックサイズで除算した値の小数部分を繰り上げた整数値によって算出される。変数ERASE_BLKはメモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリの未消去領域サイズを、メモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリの書込ブロックサイズで除算した値の小数部分を繰り上げた整数値によって算出される。
【0066】
ステップ802はメモリカード11に対してステップ801において設定された変数ERASE_BLKブロック分の消去処理を要求するコマンドの発行処理を示し、図6におけるステップ602に対応する。
【0067】
ステップ803は、RAM6に格納されたデジタル信号をCODEC7が圧縮処理したブロックデータをメモリカードコントローラ9に対して繰り返し転送する場合のWRITE処理を示し、図6におけるステップ603、ステップ604、ステップ605、ステップ606の処理をひとつにまとめたものに対応する。
【0068】
このように、メモリカード11内部の情報レジスタ204に記録されているカード内部の未消去領域サイズを取得して消去処理を1回で完了させることにより、フラグメンテーション発生を解消し、メモリカードのフラグメンテーション発生状況による転送遅延の影響を受けずに効率よく映像および音声信号を記録できるという有利な効果を得られる。また、1回のコマンド発行で複数ブロックの転送を実行できるMULTI WRITEコマンドと併用すれば、WRITEコマンド発行時のオーバーヘッド発生回数も減らすことができるという有利な効果を得られる。また、利用者が明示的にメモリカードに対して消去処理を実行する必要がないため、操作に対する利便性が向上するという有利な効果も得られる。
【0069】
(実施の形態3)
実施の形態3は、実施の形態2の改良にかかるものであり、そのデータの書込み処理に関する部分及び消去処理に関する部分のフローは図8と同様であり、同図に示したメモリカード11への消去動作が異なるため、実施の形態2と同様の構成部分に関しては同一の符号を付して説明は省略し、実施の形態2と異なる部分のみを以下に説明する。
【0070】
図9は、本発明の実施の形態3における映像および音声信号記録装置で使用されるメモリカード11内部のフラッシュメモリ205における消去済領域サイズと未消去領域サイズとの比率から当該メモリカードの消去ブロックサイズを取得するための変換テーブルを示す。
【0071】
図10は、本発明の実施の形態3における映像及び音声信号記録装置で使用される、RAM6に格納されたデジタル信号をCODEC7が圧縮処理したブロックデータを、メモリカードコントローラ9を経由してメモリカード11に書き込むまでのデータ処理のフローチャートを示している。
【0072】
ステップ1001はRAM6に格納されたデジタル信号をCODEC7が圧縮処理したブロックデータをメモリカードコントローラ9に対して繰り返し転送する前に行う消去処理のための初期化処理を示す。編集ERASED_SIZEはメモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリ205の消去済み領域のサイズであり、変数UNERASED_SIZEはメモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリ205の未消去領域のサイズであり、変数WRITE_BLKは要求されたデータを書き込むのに必要なブロック数であり、転送するブロックデータのサイズをメモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリの書込ブロックサイズで除算した値の小数部分を繰り上げた整数値によって算出される。変数Rは、変数ERASED_SIZEおよび変数UNERASED_SIZEとの比率を示すERASED_SIZEをUNERASED_SIZEで除算した値から算出される。ただし、UNERASED_SIZE=0の場合はR=0となる。変数ERASE_BLKは、Rの値から消去ブロックサイズを算出するために用意されている図9で示される変換テーブルから算出される。
【0073】
このように、メモリカード11内部の情報レジスタ204に記録されているカード内部の消去済み領域サイズと未消去領域サイズを取得して、その比率から最適な消去サイズを決定し、消去処理を行うことで、フラグメンテーション発生を解消し、メモリカードのフラグメンテーション発生状況による転送遅延の影響を受けずに効率よく映像および音声信号を記録できるという有利な効果を得られる。また、1回のコマンド発行で複数ブロックの転送を行うMULTI WRITEコマンドと併用すれば、WRITEコマンド発行時のオーバーヘッド発生回数も減らすことができるという有利な効果を得られる。また、利用者が明示的にメモリカードに対して消去処理を実行する必要がないため、操作に対する利便性が向上するという有利な効果も得られる。
【0074】
また、本発明の実施の形態3においては、図10における一連の処理のシーケンスはCPU12によって制御されるが、もちろん、ハードウェア自身によって処理を行い、CPUは各ハードウェア間の処理タイミングの調停のみを行うという構成でもかまわない。
【0075】
また、本発明の実施の形態3においては、メモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリ205の消去済み領域サイズと未消去領域のサイズの比率Rから消去ブロックサイズを求めているが、フラッシュメモリ205の全領域サイズに対する未消去領域の比率から消去ブロックサイズに変換する変換テーブルを用いてもかまわない。
【0076】
また、本発明の実施の形態3においては、メモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリ205の消去済み領域サイズと未消去領域のサイズの比率Rから消去ブロックサイズを求めるために、図9に示されるような変換テーブルを用いているが、変換対象となる比率Rの区分をさらに細かくしてもかまわない。
【0077】
また、本発明の実施の形態3においては、メモリカードコントローラ9がメモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリ205の消去済み領域サイズと未消去領域サイズを取得しているが、これら一連の消去ブロックサイズ決定からERASE処理までをメモリカード11自身に行わせて、メモリカードコントローラはERASE処理開始のトリガを出すような構成にしてもかまわない。
【0078】
(実施の形態4)
実施の形態4は、実施の形態2の改良にかかるものであり、その全体の構成は図1と同様である。ただし、時間計測手段(TIMER)1113を追加した点および同図に示したメモリカード11への消去動作が異なるため、実施の形態2と同様の構成部分に関しては同一の符号を付して説明は省略し、実施の形態2と異なる部分のみを以下に説明する。
【0079】
図11は本発明の実施の形態4における映像および音声信号記録装置のブロック図である。同図において、時間計測手段1113は一定時間の経過をメモリカードコントローラ9に繰り返し通知する手段であり、メモリカードコントローラ9によって起動や停止が行われる。
【0080】
図12は、本発明の実施の形態4における映像及び音声信号記録装置で使用される、RAM6に格納されたデジタル信号をCODEC7が圧縮処理したブロックデータを、メモリカードコントローラ9を経由してメモリカード11に書き込むまでのデータ処理のフローチャートを示している。なお、同図において、図8と同じ処理については同一の符号を付して説明は省略し、実施の形態2と異なる部分を以下に説明する。
【0081】
ステップ1201は時間計測手段1113の時間値が前回計測時より一定時間経過しているかどうか調べる処理を示す。一定時間が経過しているのであれば、消去処理が必要であると判断してステップ802を実行し、経過していなければ、不要であると判断してステップ803に実行を移す。
【0082】
このように、本実施の形態によれば、時間計測手段1113を用いることによって、一定時間の経過を検知した後に、定期的にメモリカード11に対する消去処理を行うことが可能であり、フラグメンテーション発生を解消し、メモリカードのフラグメンテーション発生状況による転送遅延の影響を受けずに効率よく映像および音声信号を記録できるという有利な効果を得られる。また、1回のコマンド発行で複数ブロックの転送を行えるMULTI WRITEコマンドと併用すれば、WRITEコマンド発行時のオーバーヘッド発生回数も減らすことができるという有利な効果を得られる。また、利用者が明示的にメモリカードに対して消去処理を実行する必要がないため、操作に対する利便性が向上するという有利な効果も得られる。
【0083】
(実施の形態5)
実施の形態5は、実施の形態1の改良にかかるものであり、その全体の構成は図1と同様である。ただし、同図に示したメモリカード11への消去動作が異なるため、実施の形態1と同様の構成部分に関しては同一の符号を付して説明は省略し、実施の形態1と異なる部分のみを以下に説明する。
【0084】
図13は、本発明の実施の形態5における映像及び音声信号記録装置で使用される、RAM6に格納されたデジタル信号をCODEC7が圧縮処理したブロックデータを、メモリカードコントローラ9を経由してメモリカード11に書き込むまでのデータ処理のフローチャートを示している。なお、同図において、図6と同じ処理については同一の符号を付して説明は省略し、実施の形態1と異なる部分を以下に説明する。
【0085】
ステップ1301はRAM6に格納されたデジタル信号をCODEC7が圧縮処理したブロックデータをメモリカードコントローラ9に対して繰り返し転送する前に行う消去処理のための初期化処理を示す。変数WRITE_BLKは要求されたデータを書き込むのに必要なブロック数であり、転送するブロックデータのサイズをメモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリの書込ブロックサイズで除算した値の小数部分を繰り上げた整数値によって算出される。変数ERASE_BLKはメモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリの未消去領域サイズを、メモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリの書込ブロックサイズで除算した値の小数部分を繰り上げた整数値によって算出される。変数TOTAL_COUNTは、メモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリへの累積書込回数である。定数BOUNDARY_COUNTは、消去処理のトリガとなる特定の書込回数を示し、たとえば100のような1より大きな整数値を指定する。
【0086】
ステップ1302はメモリカード11に対してステップ1301において設定された変数ERASE_BLKブロック分の消去処理を要求するERASEコマンドの発行処理が必要かどうか判断する処理を示し、変数TOTAL_COUNTを定数BOUNDADY_COUNTで除算した場合の剰余値が0(ゼロ)である場合にのみ、消去コマンドの発行処理が必要であると判断してステップ602に実行を移し、当該剰余値が0以外の値をとる場合には、ERASEコマンドの発行が不要であるとし、ステップ603に実行を移す。
【0087】
ステップ603、ステップ604は、それぞれ、図6におけるステップ603、ステップ604と同様である。
【0088】
ステップ1306は、図6におけるステップ605に、メモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリへの累積書込回数に1加算した値を当該情報レジスタに書き戻す処理を追加したものである。
【0089】
これらステップ604、ステップ1306およびステップ606に示される一連のWRITE処理を変数iが変数WRITE_BLK以上になるまで繰り返す。
【0090】
このように、メモリカード11内部の情報レジスタ204に記録されている、累積書込回数を参照して一定書込回数ごとに消去処理を行うことにより、フラグメンテーション発生を解消し、メモリカードのフラグメンテーション発生状況による転送遅延の影響を受けずに効率よく映像および音声信号を記録できるという有利な効果を得られる。また、マルチブロックWRITEコマンドと併用すれば、WRITEコマンド発行時のオーバーヘッド発生回数も減らすことができるという有利な効果を得られる。また、利用者が明示的にメモリカードに対して消去処理を実行する必要がないため、操作に対する利便性が向上するという有利な効果も得られる。
【0091】
なお、本発明の実施の形態5においては、図13における一連の処理のシーケンスはCPU12によって制御されるが、もちろん、ハードウェア自身によって処理を行い、CPUは各ハードウェア間の処理タイミングの調停のみを行うという構成でもかまわない。
【0092】
また、本発明の実施の形態5においては、メモリカードコントローラ9がメモリカード11の内部情報レジスタ204に記録されている累積書込回数を参照しているが、これを、たとえば、システムが起動してからの累積書込回数を参照するようにしてもかまわない。
【0093】
また、本発明の実施の形態5においては、個別のメモリカード識別手段と各カードの累積記録回数を記憶する手段をその構成に追加して、メモリカード11の内部情報レジスタ204以外にその累積記録回数を記録して、それを参照するようにしてもかまわない。
【0094】
また、本発明の実施の形態5においては、メモリカードコントローラ9がメモリカード11内部の情報レジスタ204に記録されている累積書込回数を取得しているが、これら一連の累積書込回数取得、消去処理の実行判断およびERASE処理までをメモリカード11自身に行わせて、メモリカードコントローラ9はERASE処理開始のトリガを出すような構成にしてもかまわない。
【0095】
(実施の形態6)
実施の形態6は、実施の形態2の改良にかかるものであり、その全体の構成は実施の形態2と同様に図1と同じである。ただし、電源投入検知手段1413を追加した点および同図に示したメモリカード11への消去動作が異なるため、実施の形態2と同様の構成部分に関しては同一の符号を付して説明は省略し、実施の形態2と異なる部分のみを以下に説明する。
【0096】
図14は本発明の実施の形態6における映像及び音声信号記録装置の構成を示すブロック図である。同図において、電源投入検知手段1413は電源投入の検知をシステムバス5に接続されている各デバイス(各ブロック)に通知する手段であり、具体的には使用者が機器の電源を投入した場合に、メモリカードコントローラ9が電源投入イベントを受信できる手段である。
【0097】
図15は本発明の実施の形態6における映像及び音声信号記録装置で使用される、電源投入を検知してメモリカードコントローラ9がメモリカード11に対して消去処理を行うまでのデータ処理のフローチャートを示している。なお、同図において、図8と同じ処理については同一の符号を付して説明は省略し、実施の形態2と異なる部分を以下に説明する。
【0098】
ステップ1501は消去処理のための初期化処理を示す。変数ERASE_BLKはメモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリの未消去領域サイズを、メモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリの書込ブロックサイズで除算した値の小数部分を繰り上げた整数値によって算出される。
【0099】
ステップ1502は、電源が投入されたかどうかを判断する処理を示す。電源投入を検知したらメモリカード11に対して消去処理が必要であると判断し、ステップ802に処理を移し、消去処理を行う。
【0100】
以上のように構成された映像及び音声信号記録装置において、以下その動作について詳細に説明する。
【0101】
まず、使用者によって機器の電源が投入された後、電源投入検知手段1413は、自身の動作を開始するとともに、システムバス5に接続されている各デバイスに対し、システムバス5を介して機器電源の投入通知イベントを発行する。メモリカードコントローラ9は当該イベントを受信した後、メモリカード11に対する消去処理を実行する。
【0102】
このように本実施の形態によれば、電源投入検知手段1413を用いることによりメモリカード11に対する消去処理を電源投入時に自動的に実施することが可能になり、フラグメンテーション発生を解消し、メモリカードのフラグメンテーション発生状況による転送遅延の影響を受けずに効率よく映像および音声信号を記録できるという有利な効果を得られる。また、利用者が明示的にメモリカードに対して消去処理を実行する必要がないため、操作に対する利便性が向上するという有利な効果も得られる。
【0103】
なお、本発明の実施の形態6においては、図15における一連の処理のシーケンスはCPU12によって制御されるが、もちろん、ハードウェア自身によって処理を行い、CPUは各ハードウェア間の処理タイミングの調停のみを行うという構成でもかまわない。
【0104】
(実施の形態7)
実施の形態7は、実施の形態2の改良にかかるものであり、その全体の構成は実施の形態2と同様に図1と同じである。ただし、メモリカード挿入検知手段1613を追加した点および同図に示したメモリカード11への消去動作が異なるため、以下実施の形態2と同様の構成部分に関しては同一の符号を付して説明は省略し、実施の形態2と異なる部分のみを以下に説明する。
【0105】
図16は本発明の実施の形態7における映像及び音声信号記録装置の構成を示すブロック図である。同図において、メモリカード挿入検知手段1613はメモリカード挿入の検知をメモリカードコントローラ9に通知する手段であり、具体的には使用者がメモリカード9を挿入した場合に、メモリカードコントローラ9がメモリカード挿入イベントを受信できる手段である。
【0106】
図17は本発明の実施の形態7における映像及び音声信号記録装置で使用される、電源投入を検知してメモリカードコントローラ9がメモリカード11に対して消去処理を行うまでのデータ処理のフローチャートを示している。なお、同図において、図8と同じ処理については同一の符号を付して説明は省略し、実施の形態2と異なる部分を以下に説明する。
【0107】
ステップ1701は消去処理のための初期化処理を示す。変数ERASE_BLKはメモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリの未消去領域サイズを、メモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリの書込ブロックサイズで除算した値の小数部分を繰り上げた整数値によって算出される。
【0108】
ステップ1702は、電源が投入されたかどうかを判断する処理を示す。電源投入を検知したらメモリカード11に対して消去処理が必要であると判断し、ステップ802に処理を移し、消去処理を行う。
【0109】
以上のように構成された映像及び音声信号記録装置において、以下その動作について詳細に説明する。
【0110】
まず、使用者によってメモリカード11が挿入された後、メモリカード挿入検知手段1613は、メモリカードコントローラ9に対してメモリカード11の挿入を通知するイベントを発行する。メモリカードコントローラ9は当該イベントを受信した後、メモリカード11に対する消去処理を実行する。
【0111】
このように本実施の形態によれば、メモリカード挿入検知手段1613を用いることによりメモリカード11に対するERASE処理をメモリカード挿入時に自動的に実施することが可能になり、フラグメンテーション発生を解消し、メモリカード11のフラグメンテーション発生状況による転送遅延の影響を受けずに効率よく映像および音声信号を記録できるという有利な効果を得られる。また、利用者が明示的にメモリカードに対して消去処理を実行する必要がないため、操作に対する利便性が向上するという有利な効果も得られる。
【0112】
なお、本発明の実施の形態7において、電源投入検知手段はハードウェアによる実装を用いて説明しているが、もちろんCPU12のために記述された基本ソフトウェア内部における実装による実現でもかまわない。
【0113】
(実施の形態8)
実施の形態8は、実施の形態2の改良にかかるものであり、その全体の構成は実施の形態2と同様に図1と同じである。ただし、同図に示したメモリカード11への消去動作が異なるため、実施の形態2と異なる部分のみを以下に説明する。
【0114】
図18は、本発明の実施の形態8における映像及び音声信号記録装置で使用される、RAM6に格納されたデジタル信号をCODEC7が圧縮処理したブロックデータを、メモリカードコントローラ9を経由してメモリカード11に書き込むまでのデータ処理のフローチャートを示している。なお、同図において、図8と同じ処理については同一の符号を付して説明は省略し、実施の形態2と異なる部分を以下に説明する。
【0115】
ステップ1802はメモリカード11に対してステップ801において設定された変数ERASE_BLKブロック分の消去処理を要求するERASEコマンドの発行処理が必要かどうか判断する処理を示し、具体的にはCPU12がRAM6に格納されている機器の動作状況を示す遷移状態の変化を取得し、映像および音声信号記録状態から停止(ポーズ)状態、および停止(ポーズ)状態から映像および音声信号記録状態への遷移状態移動の場合にERASEコマンドの発行が必要と判断する。ERASEコマンドの発行が不要であれば、ステップ803にジャンプする。
【0116】
このように本実施の形態によれば、映像および音声信号記録処理の開始と終了を検知する手段を用いることによりメモリカード11に対するERASE処理を、映像および音声信号記録状態から停止(ポーズ)状態、および停止(ポーズ)状態から映像および音声信号記録状態への遷移状態移動の場合に自動的に実施することが可能でありフラグメンテーション発生を解消し、メモリカードのフラグメンテーション発生状況による転送遅延の影響を受けずに効率よく映像および音声信号を記録できるという有利な効果を得られる。また、マルチブロックWRITEコマンドと併用すれば、WRITEコマンド発行時のオーバーヘッド発生回数も減らすことができるという有利な効果を得られる。また、利用者が明示的にメモリカードに対して消去処理を実行する必要がないため、操作に対する利便性が向上するという有利な効果も得られる。
【0117】
なお、本発明の実施の形態8においては、図18における一連の処理のシーケンスはCPU12によって制御されるが、もちろん、ハードウェア自身によって処理を行い、CPUは各ハードウェア間の処理タイミングの調停のみを行うという構成でもかまわない。
【0118】
また、本発明の実施の形態8においては、映像信号の開始または終了を検知する手段の実現をソフトウェアによる実装に説明しているが、もちろんハードウェアによる実現でもかまわない。
【0119】
また、本発明の全ての実施の形態において、映像信号及び音声信号はCCD2及びマイク4を使って得る構成を説明したがこれに限るものではなく、例えばTVチューナーや外部ビデオ入力手段を有し、TV放送や他の機器を経由して入力される映像信号及び音声信号を圧縮処理してメモリカード11に記録するような構成でも、本発明が有効であることは明らかである。
【0120】
また、本発明の全ての実施の形態において、メモリカード11は半導体メモリ、例えばフラッシュメモリ(フラッシュEEPROM)を内蔵するメモリ手段として説明しているがこれに限るものではなく、他の記憶媒体でもフラグメンテーションが発生することでデータ転送速度が変わる媒体においては本発明が有効であることはいうまでもない。
【0121】
また、本発明の全ての実施の形態において、映像信号及び音声信号を記録する機器をもとに説明を行ったがこれに限るものではなく、映像信号のみ、もしくは音声信号のみを記録する機器においても本発明が有効であることはいうまでもない。また、映像信号は動画、もしくは静止画のいずれを撮影する場合でも同様である。
【0122】
また、本発明の全ての実施の形態において、映像信号及び音声信号の圧縮方法としてMPEG2方式を挙げているがこれに限るものではなく、例えば、映像信号に関してはMPEG4方式、モーションJPEG方式、JPEG方式、JPEG2000方式等の他の圧縮方式を用いた場合でも本発明が有効であることはいうまでもない。
【0123】
また、本発明の全ての実施の形態において、各種エラー、たとえば、メモリカードの着脱への対応や繰り返し処理の最終回でメモリカード11の内部情報レジスタ204に記録されている既定のブロックサイズに満たない転送が発生することも予想されるため、対応するエラー処理などを追加してもかまわない。
【0124】
また、本発明の実施の形態4ないし8のいずれかにおいて、消去サイズはメモリ11の内部フラッシュメモリから読み出すことができるカード未消去領域全体のサイズに限定するものではなく、例えば、消去処理に時間がかかると予想される場合には、略同一サイズ以下の消去処理を実行してもかまわない。
【0125】
また、本発明の実施の形態4ないし8を組み合わせる、もしくは、本発明の実施の形態1に対し、実施の形態4ないし8のいずれか、あるいは複数を組み合わせる構成も考えられ、この場合、フラグメンテーション発生を解消し、メモリカードのフラグメンテーション発生状況による転送遅延の影響を受けずに効率よく映像および音声信号を記録できるという効果を、より高めることができる。
【0126】
【発明の効果】
以上のように本発明の映像及び音声信号記録装置によれば、カード書込時にあらかじめ消去処理を行うことによりフラグメンテーション発生を解消し、メモリカードのフラグメンテーション発生状況による転送遅延の影響を受けず効率よく映像および音声信号を記録できるという有利な効果を得られる。また、利用者が明示的にメモリカードに対して消去処理を実行する必要がないため、操作に対する利便性が向上するという有利な効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1〜3,5及び8における映像及び音声信号記録装置の基本構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態1におけるメモリカードの内部の基本構成を示すブロック図
【図3】同実施の形態1におけるメモリカードに対する通常のデータ転送手順を示すタイミングチャート
【図4】同実施の形態1におけるフラグメンテーションが発生したメモリカードに対するデータ転送手順を示すタイミングチャート
【図5】同実施の形態1におけるフラグメンテーションが全く発生していないメモリカードに対するデータ転送手順を示すタイミングチャート
【図6】同実施の形態1におけるRAMに格納されたデジタル信号がメモリカードコントローラを経由してメモリカードに書き込まれるまでのデータ処理のフローチャート
【図7】同実施の形態1におけるメモリカードに対する通常のデータ転送手順に対して、メモリカードコントローラがメモリカードに対して消去処理をあらかじめ行ってからブロックデータを記録する際のタイミングチャート
【図8】同実施の形態2におけるRAMに格納されたデジタル信号がメモリカードコントローラを経由してメモリカードに書き込まれるまでのデータ処理のフローチャート
【図9】同実施の形態3におけるメモリカード内部のフラッシュメモリの消去済みブロックサイズと未消去領域ブロックサイズとの比から消去ブロックサイズを算出するためのテーブルを示す図
【図10】同実施の形態3におけるRAMに格納されたデジタル信号がメモリカードコントローラを経由してメモリカードに書き込まれるまでのデータ処理のフローチャート
【図11】同実施の形態4による映像及び音声信号記録装置の基本構成を示すブロック図
【図12】同実施の形態4におけるRAMに格納されたデジタル信号がメモリカードコントローラを経由してメモリカードに書き込まれるまでのデータ処理のフローチャート
【図13】同実施の形態5におけるRAMに格納されたデジタル信号がメモリカードコントローラを経由してメモリカードに書き込まれるまでのデータ処理のフローチャート
【図14】同実施の形態6による映像及び音声信号記録装置の基本構成を示すブロック図
【図15】同実施の形態6におけるRAMに格納されたデジタル信号がメモリカードコントローラを経由してメモリカードに書き込まれるまでのデータ処理のフローチャート
【図16】同実施の形態7による映像及び音声信号記録装置の基本構成を示すブロック図
【図17】同実施の形態7におけるRAMに格納されたデジタル信号がメモリカードコントローラを経由してメモリカードに書き込まれるまでのデータ処理のフローチャート
【図18】同実施の形態8におけるRAMに格納されたデジタル信号がメモリカードコントローラを経由してメモリカードに書き込まれるまでのデータ処理のフローチャート
【符号の説明】
1 撮像レンズ
2 CCD
3 デジタル演算処理回路
4 マイク
5 システムバス
6 RAM
7 CODEC
8 ディスプレイ
9 メモリカードコントローラ
10 カードソケット
11 メモリカード
12 CPU
【発明の属する技術分野】
本発明は、動画および静止画などの映像信号、および音声信号を着脱可能な記録媒体に記録するための映像及び音声信号記録装置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】
近年、動画や静止画などの映像を記録する機器においては、記録媒体が従来の磁気テープやフィルムから、半導体メモリを使用したメモリカードへと切り替わろうとしている。
【0003】
特に、デジタルスチルカメラ商品は、その低価格もさることながら、上記メディアへの切り替わりによって、通常ならば36枚程度の撮影枚数の上限を1000枚近くに引き上げ、パーソナルコンピュータとのデータ連携など、従来の機械式カメラ(フィルムを用いるカメラ)ではなしえなかった新たな使い方を利用者に提案し、市場に急速に浸透していったことは記憶に新しい。また、データ容量の大きな動画においても同様に、これをメモリカードに記録する技術が提案・実用化されている(例えば、特許文献1参照)。
【0004】
具体的には、特許文献1の例においては、静止画撮影時の画像信号も動画撮影時の画像信号も共にブロック型の信号に変換し同じ圧縮回路でデータ圧縮することで、静止画及び動画の両方を撮影可能で、且つ記録媒体により多くの画像を記録させることが可能な機器が開示されている。
【0005】
このような機器においては、記録媒体としてフラッシュメモリ(フラッシュEEPROM)を内蔵したメモリカードを使用する例がほとんどである。これは着脱可能なメモリカードが小さく軽量であるため可搬性に優れており、記録中の耐衝撃性にも秀でているという有利な点が認められるからである。しかし、ここで1つ課題が存在する。このフラッシュメモリは、その構造上、メモリカードに対する累積書き込み回数が増加するとともに、フラグメンテーション(ブロック分断)の発生も増加することが一般的に知られており、このフラグメンテーションが発生しているメモリカードに対しては、内部フラッシュメモリの書き込み可能な連続領域の検索に時間がかかり、期待通りの速度で記録できない可能性がある。
【0006】
そのため、高い速度でのデータ転送を保証する手段としては、フラッシュメモリのデータをあらかじめ消去しておくことが考えられる。しかし、フラッシュメモリの消去に関しては、当然のことながら一定の時間が必要であり(例えば、特許文献2参照)、フラッシュメモリの全容量が大きければ大きいほど、メモリカード全体の消去時間も長くなる。これは例えば、機器の使用者がメモリカードを使用するに先立って、メモリカードの全消去を行うとすると、長時間にわたって消去完了を待つことになり、機器の利便性が損なわれる結果となる。しかしながら、メモリカードの消去を行わなければ、高速度でのデータ記録が保証されがたい状況も発生し得るため、例えばデータ量の大きい動画像の記録などを行う際に、正常にデータを記録できない可能性がある。
【0007】
【特許文献1】
特開平6−253251号公報(第3頁〜第4頁、図1〜図3)
【特許文献2】
特開平5−54682号公報(第5頁)
【0008】
【発明が解決しようとする課題】
このように、例えば特許文献1に挙げた従来の技術においては、静止画及び動画の両方を撮影可能な機器を提案しているが、この機器で生成されたデータを高速で、且つ正常にメモリカードに書き込む技術に関しては、何ら提案されていない。そのため、上記に述べたようにメモリカードに対するデータ消去が行われていない状況では、データ量の大きな動画像の記録などを行う際に、正常にデータを記録できないという課題は解決されていない。
【0009】
本発明はこのような従来の課題を解決するもので、メモリカードへのデータ書込みに先立ち、メモリカードに対するデータ消去処理を行い、フラグメンテーションが発生している状況を解消することで、メモリカードへのデータ書込みが常時、最適な状況下で実行され得る映像および音声信号記録装置を提供することを目的とする。
【0010】
【課題を解決するための手段】
以上に述べた従来の課題を解決するために、本発明の映像及び音声信号記録装置は、メモリ手段へ書き込むデータを転送する前に、メモリ手段に対して消去処理を行うことで、フラグメンテーション発生状況を解消するものである。
【0011】
これにより、フラッシュメモリを内蔵したメモリ手段に映像もしくは音声信号の少なくともいずれか一方を記録する装置において、書き込み可能な連続領域を検索するまでの時間を短縮し、最も高速にデータ書き込みが可能な状況を提供でき、メモリカードなどのメモリ手段に対して安定した転送速度を実現できるという有利な効果が得られる。
【0012】
【発明の実施の形態】
本発明の請求項1に記載の発明は、映像信号もしくは音声信号の少なくともいずれか一方の入力信号に対し、加工処理を施す信号処理手段と、前記信号処理手段で加工処理されたデータを、着脱自在なメモリ手段に書き込むためのインターフェース手段とを有し、特定の条件において前記インターフェース手段が前記メモリ手段に対して消去処理を行うことを特徴としたものであり、これにより、フラッシュメモリを内蔵したメモリ手段に映像もしくは音声信号の少なくともいずれか一方を記録する装置において、書き込み可能な連続領域を検索するまでの時間を短縮し、最も高速にデータ書込が可能な状況を提供でき、メモリカードに対して安定した転送速度を実現できるという作用を有する。
【0013】
また、本発明の請求項2に記載の発明は、請求項1に係る発明において、前記信号処理手段は、前記映像信号もしくは音声信号の少なくともいずれか一方の入力信号に対し、1つもしくは複数のデータ転送速度でデータ圧縮処理を施すことを特徴としたものであり、これにより、データ転送サイズを減少させることで転送時間を短縮できるという作用を有する。
【0014】
また、本発明の請求項3に記載の発明は、請求項1または2に係る発明において、前記インターフェース手段は、前記メモリ手段内部の未消去領域のサイズを読み出す手段を有し、前記メモリ手段内部の未消去領域のサイズと略同一サイズもしくはそれ以下の消去サイズでの消去処理を行うことを特徴としたものであり、これにより、書込み可能な連続領域を検索するまでの時間を短縮し、最も高速にデータ書込が可能な状況を提供でき、メモリカードに対して安定した転送速度を実現できるという作用を有する。
【0015】
また、本発明の請求項4に記載の発明は、請求項1または2に係る発明において、前記インターフェース手段は、前記メモリ手段内部の未消去領域のサイズおよび消去済領域のサイズを読み出す手段を有し、前記メモリ手段内部の未消去領域のサイズと消去済領域のサイズとの比率に応じた消去サイズで消去処理を行うことを特徴としたものであり、これにより、書込み可能な連続領域を検索するまでの時間を短縮し、最も高速にデータ書込が可能な状況を提供でき、メモリカードに対して安定した転送速度を実現できるという作用を有する。
【0016】
また、本発明の請求項5に記載の発明は、請求項1または2に係る発明において、前記インターフェース手段が前記メモリ手段に対して消去処理を行う際の消去サイズは予め決められた特定サイズであることを特徴としたものであり、これにより、書き込み可能な連続領域を検索するまでの時間を短縮し、最も高速にデータ書込が可能な状況を提供でき、メモリカードに対して安定した転送速度を実現できるという作用を有する。
【0017】
また、本発明の請求項6に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに係る発明において、前記特定の条件とは、前記インターフェース手段が前記メモリ手段に対してデータを書き込む以前であることを特徴としたものであり、これにより、書き込み可能な連続領域を検索するまでの時間を短縮し、最も高速にデータ書き込みが可能な状況を提供でき、メモリカードに対して安定した転送速度を実現できるという作用を有する。
【0018】
また、本発明の請求項7に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに係る発明において、前記インターフェース手段は、一定の時間を繰り返し計測する時間計測手段を有し、前記特定の条件とは、この一定の時間が経過するごとであることを特徴としたものであり、これにより、書き込み可能な連続領域を検索するまでの時間を短縮し、最も高速にデータ書き込みが可能な状況を提供でき、メモリカードに対して安定した転送速度を実現できるという作用を有する。
【0019】
また、本発明の請求項8に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに係る発明において、前記インターフェース手段は、書込回数を記憶する手段を有し、前記特定の条件とは、一定の書込回数が経過するごとであることを特徴としたものであり、これにより、書き込み可能な連続領域を検索するまでの時間を短縮し、最も高速にデータ書込が可能な状況を提供でき、メモリカードに対して安定した転送速度を実現できるという作用を有する。
【0020】
また、本発明の請求項9に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに係る発明において、前記インターフェース手段は、電源投入検出手段を有し、前記特定の条件とは、電源投入が検知された場合であることを特徴としたものであり、これにより、書き込み可能な連続領域を検索するまでの時間を短縮し、最も高速にデータ書込が可能な状況を提供でき、メモリカードに対して安定した転送速度を実現できるという作用を有する。
【0021】
また、本発明の請求項10に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに係る発明において、前記インターフェース手段は、前記メモリ手段が前記インターフェース手段に挿入されたのを検知する手段を有し、挿入が検知された場合に前記メモリ手段に対して消去処理を行うことを特徴としたものであり、これにより、書き込み可能な連続領域を検索するまでの時間を短縮し、最も高速にデータ書き込みが可能な状況を提供でき、メモリカードに対して安定した転送速度を実現できるという作用を有する。
【0022】
また、本発明の請求項11に記載の発明は、請求項1〜5のいずれかに係る発明において、前記インターフェース手段は、映像信号および音声信号記録処理の開始と終了を検知する手段を有し、当該記録処理の開始または終了が検知された場合に前記メモリ手段に対して消去処理を行うことを特徴としたものであり、これにより、書き込み可能な連続領域を検索するまでの時間を短縮し、最も高速にデータ書き込みが可能な状況を提供でき、メモリカードに対して安定した転送速度を実現できるという作用を有する。
【0023】
また、本発明の請求項12に記載の発明は、請求項1〜11のいずれかに係る発明において、前記メモリ手段は、電気的に消去、書き換え可能なフラッシュEEPROMであることを特徴としたものであり、これにより、小さく軽量であるため可搬性に優れており、記録中の耐衝撃性にも秀でるという作用を有する。
【0024】
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら詳細に説明する。
【0025】
(実施の形態1)
図1は、本発明の実施の形態1による音声および映像信号記録装置の基本構成を示すブロック図である。同図において、1は撮像レンズ、2はCCD(撮像素子、Charge Coupled Device)、3はCCD2からの映像信号を受けるデジタル演算処理回路(DSP、Digital Signal Processor)、4は音声信号を受けるマイク(MIC)、5はシステムバス、6はシステムの作業領域として利用されるRAM(Random Access Memory)、7はデジタル化された映像情報等を圧縮および伸張するCODEC(圧縮伸張処理回路)、8はユーザー向けの各種情報を表示するディスプレイ、9はメモリカードとのインターフェースを提供するメモリカードコントローラ、10はメモリカードソケット、11はメモリ手段としての着脱可能なメモリカードを示す。メモリカード11はカードソケット10を介し電気的に接続され、自由に着脱でき、その内部にデータを読み書きするフラッシュメモリを有する。12はシステム全体を制御するCPU(Central Processing Unit)である。
【0026】
撮像レンズ1を介して得た撮影情報は、CCD2によって光電変換されCCD信号として出力される。CCD信号はデジタル演算処理回路3で、マイク4から受けたアナログ音声信号とともにデジタル信号に変換され、CCD2から得られたCCD信号に対してはゲイン調整、ノイズ除去、ガンマ補正、アパーチャ処理、ニー処理等の周知のカメラ信号処理が施され、マイク4から得た音声信号に対しては、不要なノイズや風切り音の除去等の周知の音声信号処理が施される。そして、デジタル演算処理回路3で処理された信号は、システムバス5を経由してRAM6に格納される。RAM6に格納されたデジタル信号はCODEC7によって画像圧縮および音声圧縮処理されブロックデータに変換される。CODEC7は、映像信号または音声信号を圧縮処理する際、1つまたは複数の中から選択された所定のデータ転送速度でデータ圧縮を行うものである。同時にCODEC7はディスプレイ8に記録画像を出力する。圧縮処理されたブロックデータは、CODEC7からメモリカード11に対してカード制御コマンドを発行するためのコントローラ制御コマンドとともにメモリカードコントローラ9に転送され、メモリカードコントローラ9によってメモリカード11に記録される。これら一連のシーケンスはCPU12によって制御される。
【0027】
図2は、メモリカード11の内部構造の概要を示すブロック図である。同図において、201は外部ホストコントローラ(メモリカードコントローラ9)とのインターフェースを提供するホストインターフェース、202はカード内部コントローラ、203はメモリカードコントローラ9から転送されるカード制御コマンドやブロックデータを一時的に保存するデータバッファ、204はデータの書き込み時のブロックサイズなどメモリカードの属性を格納した読み出し専用の内部情報レジスタ、205は内部情報レジスタ204に記録されたブロックサイズにて読み書きが行われるフラッシュメモリ(フラッシュEEPROM)である。
【0028】
メモリカードコントローラ9から転送されたカード制御コマンドおよびブロックデータは、ホストインターフェイス201を介して、データバッファ203に一旦保存される。データバッファ203に保存されたカード制御コマンドやデータは、カード内部コントローラ202によって、カード制御コマンドの場合は、そのコマンド機能が実行され、データの場合は、データバッファ203の内容がフラッシュメモリ205に書き込まれる。
【0029】
図3は、画像信号及び音声信号の記録時において、CODEC7がRAM6に格納されたデジタル信号を圧縮処理によって変換したブロックデータをメモリカードコントローラ9に転送し、メモリカードコントローラ9がメモリカード11に記録する際のタイミングチャートである。
【0030】
図3において、IOWRはシステムバス5とメモリカードコントローラ9の間の信号を示し、ここでは、メモリカードコントローラ9に入力されるデータ(コントローラ制御コマンドやブロックデータ)の状態を示し、WRITE ENABLEはメモリカードコントローラ9とCODEC7の間の信号を示し、メモリカードコントローラ9が書き込み可能な状態になったことをCODEC7に通知する状態を示し、CARD READYはメモリカードコントローラ9とメモリカード11の間の信号を示し、メモリカード11がコマンドおよびデータを受け付け可能な状態になったことをメモリカードコントローラ9に通知する状態を示し、CMD/DATAはメモリカードコントローラ9とメモリカード11の間の信号(カード制御コマンドやデータ)を示し、メモリカードコントローラ9とメモリカード11の間のデータバスの状態を示す(以下の図においても同様とする)。
【0031】
また、時間301はCODEC7が圧縮処理後のブロックデータをコントローラ制御コマンドとともにメモリカードコントローラ9に転送する時間、時間302はメモリカードコントローラ9がカード制御コマンドをメモリカード11のデータバッファ203に転送する時間、時間303はメモリカード11の内部コントローラ202がメモリカード制御コマンドを処理する時間、時間304はメモリカードコントローラ9がデジタル信号をメモリカード11のデータバッファ203に転送する時間、時間305はメモリカード11の内部コントローラ202がフラッシュメモリ205の連続領域を検索してからデータバッファ203に格納されたデジタル信号をフラッシュメモリ205に転送する時間、時間306はメモリカードコントローラ9がメモリカード11からのCARD READY信号がHレベル(1)であることを検知してホストにWRITE ENABLE信号をHレベル(1)出力するまでの時間、時間307はCODEC7がメモリカードコントローラ9からシステムバスに対してWRITE ENABLE信号をHレベル(1)出力したのを検知して次のデジタル信号の書き込みを開始するまでの時間である。時間308は、CODEC7がメモリカードコントローラ9からのWRITE ENABLE信号がHレベル(1)であるのを検知して書き込みを開始した時点から、同じくCODEC7が、メモリカードコントローラ9が次にWRITE ENABLE信号がHレベル(1)であるのを検知して次のブロックデータの書き込みを開始する時点までの時間を示し、具体的には時間301、時間302、時間303、時間304、時間305、時間306、時間307の総和である。
【0032】
RAM6に格納されたデジタル信号は、CODEC7によって圧縮処理されてブロックデータに変換され、CODEC7がコントローラ制御コマンドとともにメモリカードコントローラ9に転送する。メモリカードコントローラ9は、メモリカード11がCARD READY信号をHレベル(1)出力しているのを確認してからメモリカード11に対してWRITEコマンド(カード制御コマンドの1つ)、ブロックデータの順に転送する。メモリカード11はWRITEコマンドを受信すると、CARD READY信号をLレベル(0)出力し、メモリカードコントローラ9からブロックデータが転送されるのを待機する。図では、便宜的にWRITEコマンド入力と同時に、CARD READY信号がLレベルに変化している様に示しているが、本来は若干の遅延が生じる。メモリカードコントローラ9からブロックデータを受け取ったメモリカード11は、内部フラッシュメモリ205の連続領域を検索し、データバッファ203からフラッシュメモリ205への転送を開始する。転送が完了したら、メモリカード11はCARD READY信号をHレベル(1)出力する。
【0033】
以上の様に、通常は、ある程度の連続領域の検索時間(時間305)を含んだ状態で、データが書き込まれることになる。
【0034】
図4は、CODEC7がRAM6に格納されたデジタル信号を圧縮処理によって変換したブロックデータをメモリカードコントローラ9に転送し、メモリカードコントローラ9がフラグメンテーションによる転送遅延が発生しているメモリカード11に記録する際のタイミングチャートの一例である。
【0035】
図示する時間401、時間402、時間403、時間404、時間405、時間406、時間407、時間408は、それぞれ図3における時間301、時間302、時間303、時間304、時間305、時間306、時間307、時間308に対応する。
【0036】
時間409は、メモリカードコントローラ9に対してCODEC7がブロックデータの転送を開始する本来のタイミングから、フラグメンテーションの影響を受けてCODEC7がメモリカードコントローラ9に対して当該ブロックデータの転送を開始したタイミングまでの区間であり、転送開始タイミングの遅延時間を示している。この場合、メモリカード11内部でのフラグメンテーション発生により、連続した空きブロックの検索に、さらに多くの時間を消費するようになり、図4におけるメモリカード11の内部コントローラ202がフラッシュメモリ205の空きブロックを検索する時間およびデータバッファ203に格納されたデジタル信号をフラッシュメモリ205に転送する時間の合計時間である時間305に対応する時間405が長くなり、安定した転送状況である図3の状態と比較して、時間409相当の遅延を発生させ、結果として転送効率を下げている。
【0037】
図5は、画像および音声信号記録時において、CODEC7がRAM6に格納されたデジタル信号を圧縮処理によって変換したブロックデータをメモリカードコントローラ9に転送し、メモリカードコントローラ9がメモリカード11に記録する前に消去処理を繰り返し行うことによってフラグメンテーションが全く発生していない状況になったメモリカード11に記録する際のタイミングチャートである。
【0038】
図示する時間501、時間502、時間503、時間504、時間505、時間506、時間507、時間508は、それぞれ図3における時間301、時間302、時間303、時間304、時間305、時間306、時間307、時間308に対応する。図5において、時間505が限りなくゼロに近い理由はフラグメンテーション発生による空き領域検索時間分の遅延が存在しないため、メモリカードコントローラ9からのメモリカード11のデータバッファ203への転送が完了すると同時にメモリカード内部フラッシュメモリ205への転送も完了するためである。時間509はメモリカードコントローラ9から発行されたERASEコマンド(消去コマンド)の処理時間を示す。
【0039】
ここで、ERASEコマンドは、空き領域を確保するためのコマンドであり、単にフラッシュメモリ205に記録されたデータを消去するものではなく、例えば、有効論理ブロックを集約し、空き(消去済み)領域を確保する最適化処理である。
【0040】
RAM6に格納されたデジタル信号は、CODEC7によって圧縮処理されてブロックデータに変換され、メモリカードコントローラ9に転送される。メモリカードコントローラ9は、メモリカード11がCARD READY信号をHレベル(1)出力しているのを確認してからメモリカード11に対して、ERASEコマンド、WRITEコマンド、ブロックデータの順に転送する。メモリカード11はERASEコマンドを受信すると、CARD READY信号をLレベル(0)にし、ブロックの消去処理を行い、消去処理が終了した時点でCARD READY信号をHレベル(1)に変化させる(時間509)。図では、便宜的にERASEコマンド入力と同時に、CARD READY信号がLレベル(0)に変化している様に示しているが、本来は若干の遅延が生じる。メモリカード11はデータWRITEコマンドを受信すると、CARD READY信号をLレベル(0)出力し、メモリカードコントローラ9からブロックデータが転送されるのを待機する。メモリカードコントローラ9からブロックデータを受け取ったメモリカード11は、内部フラッシュメモリ205の連続領域を検索し、データバッファ203からフラッシュメモリ205への転送を開始する。この場合、連続領域を検索する時間505は、無視できる程度である。フラッシュメモリ205への転送が完了したら、メモリカード11はCARD READY信号をHレベル(1)出力する。
【0041】
この様に、本実施の形態による理想的な状態では、図5に示すようにフラグメンテーションが全く発生しない状況でデータを記録することができる。なお、より詳細には、以下に図6及び図7を用いて説明する。
【0042】
図6は本発明の実施の形態1における映像及び音声信号記録装置において、CODEC7がRAM6に格納されたデジタル信号を圧縮処理したブロックデータを、メモリカードコントローラ9を経由してメモリカード11に書き込むまでのデータ処理のフローチャートを示している。
【0043】
ステップ601はRAM6に格納されたデジタル信号をCODEC7が圧縮処理したブロックデータをメモリカードコントローラ9に対して繰り返し転送する前に行う消去処理のための初期化処理を示す。変数WRITE_BLKは要求されたデータを書き込むのに必要なブロック数であり、転送するブロックデータのサイズをメモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリの書込ブロックサイズで除算した値の小数部分を繰り上げた整数値によって算出される。変数ERASE_BLKは、フラッシュメモリの消去ブロックサイズであり、WRITE_BLKと同じ値に設定される。
【0044】
ステップ602はメモリカード11に対してステップ601において設定された変数ERASE_BLKブロック分の消去処理を要求するコマンドの発行処理を示す。
【0045】
ステップ603はRAM6に格納されたデジタル信号をCODEC7が圧縮処理したブロックデータをメモリカードコントローラ9に対して繰り返し転送する場合のWRITE処理の初期化処理を示す。変数iは繰り返し処理中における転送済みブロック数を示す。変数nは、1回のコマンド発行にて複数ブロックにわたるデータ転送をおこなうMULTI WRITEコマンドを実行する場合の処理ブロック数であり、たとえば、256のように1以上の任意の整数値をとる。変数TOTAL_SIZEは、繰り返し処理中における、その時点での転送済みデータサイズを示す。
【0046】
ステップ604はステップ603において設定された繰り返し処理(以降、「当該繰返し処理」と記述する)におけるメモリカード11に対して、nブロック分書き込む処理を要求するコマンドの発行処理を示す。
【0047】
ステップ605は当該繰返し処理における作業変数の内容更新処理を示す。
【0048】
ステップ606は当該繰返し処理における処理の完了あるいは未完了の判断処理を示す。
【0049】
CODEC7から転送が開始されると、図6に記述したデータ処理のフローチャートに従い、メモリカードコントローラ9からは、最初に、WRITE_BLK指定されたブロック数をデータ消去するERASEコマンドをメモリカード11に対して発行しERASE処理を行う。次に変数nで指定されたブロック数を書き込むWRITEコマンドをメモリカード11に対して発行し、WRITE処理が完了したら、転送済みブロック数を示す変数iにnを加算し、変数TOTAL_SIZEに転送したnブロック分のデータサイズを加算する。これらステップ604、ステップ605、ステップ606に示される一連のWRITE処理を変数iが変数WRITE_BLK以上になるまで繰り返す。
【0050】
以上の一連のシーケンスを実行することにより、理想的には図5に示したフラグメンテーションの発生しない効率的な書き込みを実現することができる。なお、図6における一連のシーケンスは、ソフトウェアにより実現する場合を示しているが、これに限らずハードウェアによる実現でもかまわない。
【0051】
図7は、画像および音声信号記録時において、RAM6に格納されたデジタル信号をCODEC7が圧縮処理したブロックデータを、図8におけるデータ処理のフローチャートを適用して、メモリカードコントローラ9がメモリカード11に対して書き込む前に、その書き込みサイズ分と略同一サイズのブロック数の消去処理をあらかじめ行ってから、ブロックデータを連続転送する際のタイミングチャートである。
【0052】
時間701、時間702、時間703、時間704、時間705、時間706、時間707、時間708は、それぞれ図3における時間301、時間302、時間303、時間304、時間305、時間306、時間307、時間308に対応する。時間709は、メモリコントローラ9からメモリカード11に対して発行されているERASEコマンドの処理時間を示している。
【0053】
RAM6に格納されたデジタル信号は、CODEC7によって圧縮処理されてブロックデータに変換され、メモリカードコントローラ9に転送される。メモリカードコントローラ9は、メモリカード11がCARD READY信号をHレベル(1)出力しているのを確認してからメモリカード11に対して、ERASEコマンド、WRITEコマンド、ブロックデータの順に転送する。
【0054】
メモリカード11はERASEコマンドを受信すると、CARD READY信号をLレベル(0)にし、ブロックの消去処理を行い、消去処理が終了した時点でCARD READY信号をHレベル(1)に変化させる(時間709)。図では、便宜的にERASEコマンド入力と同時に、CARD READY信号がLレベルに変化している様に示しているが、本来は若干の遅延が生じる。
【0055】
メモリカード11はデータWRITEコマンドを受信すると、CARD READY信号をLレベル(0)出力し、メモリカードコントローラ9からブロックデータが転送されるのを待機する。メモリカードコントローラ9からブロックデータを受け取ったメモリカード11は、データバッファ203からフラッシュメモリ205への転送を開始する。転送が完了したら、メモリカード11はCARD READY信号をHレベル(1)出力する。
【0056】
以上のように構成された映像及び音声信号記録装置について、以下その動作を詳細に説明する。
【0057】
撮像レンズ1を介して得た撮影情報はCCD2によって光電変換されCCD信号として出力される。CCD信号はデジタル演算処理回路3で、マイク4を介して得たアナログ音声信号とともにデジタル信号に変換される。この変換されたデジタル信号はシステムバス5を経由してRAM6に格納される。RAM6に格納されたデジタル信号はCODEC7によって画像圧縮および音声圧縮され、元のデータ量と比較してデータ量が削減される。
【0058】
なお、このときの圧縮方式については特に限定されるものではないが、例えばMPEG(Motion Picture Experts Group)2方式が考えられる。次に圧縮処理後の映像信号および音声信号は時間的同期をとって多重化され、ひとつのまとまったブロックデータに変換され、RAM6に格納される。同時にCODEC7は圧縮処理前の画像をディスプレイ8に出力する。このひとつにまとめられたブロックデータは、CODEC7によって、コントローラ制御コマンドとともにメモリカードコントローラ9に転送される。
【0059】
CODEC7から転送が開始されると、図6に記述したデータ処理のフローチャートに従い、メモリカードコントローラ9からは、最初に、変数WRITE_BLKに指定されたブロック数をデータ消去するERASEコマンドをメモリカード11に対して発行し、次にnブロックを書込むWRITEコマンドをメモリカード11に対して発行する。ERASE処理、WRITE処理が完了したら、転送済みブロック数を示す変数iにnを加算し、変数TOTAL_SIZEに、転送したnブロック分のデータサイズを加算する。この一連の処理を変数iが変数WRITE_BLK以上になるまで繰り返す。
【0060】
この様な処理を繰り返しながら、書き込み処理を行うと、ERASE処理により空きの連続領域が増えるので、連続領域を検索する時間705が短くなる確率が高くなる。従って、段々と時間705が短くなり、理想的には図5に示したように連続領域を検索する時間705(時間505)が限りなくゼロに近い状態になる。
【0061】
以上のように本実施の形態によれば、メモリカードに書き込むサイズと略同一サイズの消去処理を行うことで、フラグメンテーション発生を解消し、メモリカードのフラグメンテーション発生状況による転送遅延の影響を受けずに効率よく映像および音声信号を記録できるという有利な効果を得られる。また、1回のコマンド発行で複数ブロックの転送を実行できるMULTI WRITE(マルチライト)コマンドと併用すれば、コマンド発行時のオーバーヘッド発生回数も減らすことができるという有利な効果を得られる。また、利用者が明示的にメモリカードに対して消去処理を実行する必要がないため、操作に対する利便性が向上するという有利な効果も得られる。
【0062】
なお、本発明の実施の形態1においては、図6における一連の処理のシーケンスはCPU12によって制御されるが、もちろん、ハードウェア自身によって処理を行い、CPUは各ハードウェア間の処理タイミングの調停のみを行うという構成でもかまわない。
【0063】
(実施の形態2)
実施の形態2は、実施の形態1の改良にかかるものであり、そのデータの書込み処理に関する部分のフローは図6と同様であり、同図に示したメモリカード11への消去動作が異なるため、実施の形態1と同様の構成部分に関しては同一の符号を付して説明は省略し、実施の形態1と異なる部分のみを以下に説明する。
【0064】
図8は、本発明の実施の形態2における映像及び音声信号記録装置で使用される、RAM6に格納されたデジタル信号をCODEC7が圧縮処理したブロックデータを、メモリカードコントローラ9を経由してメモリカード11に書き込むまでのデータ処理のフローチャートを示している。
【0065】
ステップ801はRAM6に格納されたデジタル信号をCODEC7が圧縮処理したブロックデータをメモリカードコントローラ9に対して繰り返し転送する前に行う消去処理のための初期化処理を示す。変数WRITE_BLKは要求されたデータを書き込むのに必要なブロック数であり、転送するブロックデータのサイズをメモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリの書込ブロックサイズで除算した値の小数部分を繰り上げた整数値によって算出される。変数ERASE_BLKはメモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリの未消去領域サイズを、メモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリの書込ブロックサイズで除算した値の小数部分を繰り上げた整数値によって算出される。
【0066】
ステップ802はメモリカード11に対してステップ801において設定された変数ERASE_BLKブロック分の消去処理を要求するコマンドの発行処理を示し、図6におけるステップ602に対応する。
【0067】
ステップ803は、RAM6に格納されたデジタル信号をCODEC7が圧縮処理したブロックデータをメモリカードコントローラ9に対して繰り返し転送する場合のWRITE処理を示し、図6におけるステップ603、ステップ604、ステップ605、ステップ606の処理をひとつにまとめたものに対応する。
【0068】
このように、メモリカード11内部の情報レジスタ204に記録されているカード内部の未消去領域サイズを取得して消去処理を1回で完了させることにより、フラグメンテーション発生を解消し、メモリカードのフラグメンテーション発生状況による転送遅延の影響を受けずに効率よく映像および音声信号を記録できるという有利な効果を得られる。また、1回のコマンド発行で複数ブロックの転送を実行できるMULTI WRITEコマンドと併用すれば、WRITEコマンド発行時のオーバーヘッド発生回数も減らすことができるという有利な効果を得られる。また、利用者が明示的にメモリカードに対して消去処理を実行する必要がないため、操作に対する利便性が向上するという有利な効果も得られる。
【0069】
(実施の形態3)
実施の形態3は、実施の形態2の改良にかかるものであり、そのデータの書込み処理に関する部分及び消去処理に関する部分のフローは図8と同様であり、同図に示したメモリカード11への消去動作が異なるため、実施の形態2と同様の構成部分に関しては同一の符号を付して説明は省略し、実施の形態2と異なる部分のみを以下に説明する。
【0070】
図9は、本発明の実施の形態3における映像および音声信号記録装置で使用されるメモリカード11内部のフラッシュメモリ205における消去済領域サイズと未消去領域サイズとの比率から当該メモリカードの消去ブロックサイズを取得するための変換テーブルを示す。
【0071】
図10は、本発明の実施の形態3における映像及び音声信号記録装置で使用される、RAM6に格納されたデジタル信号をCODEC7が圧縮処理したブロックデータを、メモリカードコントローラ9を経由してメモリカード11に書き込むまでのデータ処理のフローチャートを示している。
【0072】
ステップ1001はRAM6に格納されたデジタル信号をCODEC7が圧縮処理したブロックデータをメモリカードコントローラ9に対して繰り返し転送する前に行う消去処理のための初期化処理を示す。編集ERASED_SIZEはメモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリ205の消去済み領域のサイズであり、変数UNERASED_SIZEはメモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリ205の未消去領域のサイズであり、変数WRITE_BLKは要求されたデータを書き込むのに必要なブロック数であり、転送するブロックデータのサイズをメモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリの書込ブロックサイズで除算した値の小数部分を繰り上げた整数値によって算出される。変数Rは、変数ERASED_SIZEおよび変数UNERASED_SIZEとの比率を示すERASED_SIZEをUNERASED_SIZEで除算した値から算出される。ただし、UNERASED_SIZE=0の場合はR=0となる。変数ERASE_BLKは、Rの値から消去ブロックサイズを算出するために用意されている図9で示される変換テーブルから算出される。
【0073】
このように、メモリカード11内部の情報レジスタ204に記録されているカード内部の消去済み領域サイズと未消去領域サイズを取得して、その比率から最適な消去サイズを決定し、消去処理を行うことで、フラグメンテーション発生を解消し、メモリカードのフラグメンテーション発生状況による転送遅延の影響を受けずに効率よく映像および音声信号を記録できるという有利な効果を得られる。また、1回のコマンド発行で複数ブロックの転送を行うMULTI WRITEコマンドと併用すれば、WRITEコマンド発行時のオーバーヘッド発生回数も減らすことができるという有利な効果を得られる。また、利用者が明示的にメモリカードに対して消去処理を実行する必要がないため、操作に対する利便性が向上するという有利な効果も得られる。
【0074】
また、本発明の実施の形態3においては、図10における一連の処理のシーケンスはCPU12によって制御されるが、もちろん、ハードウェア自身によって処理を行い、CPUは各ハードウェア間の処理タイミングの調停のみを行うという構成でもかまわない。
【0075】
また、本発明の実施の形態3においては、メモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリ205の消去済み領域サイズと未消去領域のサイズの比率Rから消去ブロックサイズを求めているが、フラッシュメモリ205の全領域サイズに対する未消去領域の比率から消去ブロックサイズに変換する変換テーブルを用いてもかまわない。
【0076】
また、本発明の実施の形態3においては、メモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリ205の消去済み領域サイズと未消去領域のサイズの比率Rから消去ブロックサイズを求めるために、図9に示されるような変換テーブルを用いているが、変換対象となる比率Rの区分をさらに細かくしてもかまわない。
【0077】
また、本発明の実施の形態3においては、メモリカードコントローラ9がメモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリ205の消去済み領域サイズと未消去領域サイズを取得しているが、これら一連の消去ブロックサイズ決定からERASE処理までをメモリカード11自身に行わせて、メモリカードコントローラはERASE処理開始のトリガを出すような構成にしてもかまわない。
【0078】
(実施の形態4)
実施の形態4は、実施の形態2の改良にかかるものであり、その全体の構成は図1と同様である。ただし、時間計測手段(TIMER)1113を追加した点および同図に示したメモリカード11への消去動作が異なるため、実施の形態2と同様の構成部分に関しては同一の符号を付して説明は省略し、実施の形態2と異なる部分のみを以下に説明する。
【0079】
図11は本発明の実施の形態4における映像および音声信号記録装置のブロック図である。同図において、時間計測手段1113は一定時間の経過をメモリカードコントローラ9に繰り返し通知する手段であり、メモリカードコントローラ9によって起動や停止が行われる。
【0080】
図12は、本発明の実施の形態4における映像及び音声信号記録装置で使用される、RAM6に格納されたデジタル信号をCODEC7が圧縮処理したブロックデータを、メモリカードコントローラ9を経由してメモリカード11に書き込むまでのデータ処理のフローチャートを示している。なお、同図において、図8と同じ処理については同一の符号を付して説明は省略し、実施の形態2と異なる部分を以下に説明する。
【0081】
ステップ1201は時間計測手段1113の時間値が前回計測時より一定時間経過しているかどうか調べる処理を示す。一定時間が経過しているのであれば、消去処理が必要であると判断してステップ802を実行し、経過していなければ、不要であると判断してステップ803に実行を移す。
【0082】
このように、本実施の形態によれば、時間計測手段1113を用いることによって、一定時間の経過を検知した後に、定期的にメモリカード11に対する消去処理を行うことが可能であり、フラグメンテーション発生を解消し、メモリカードのフラグメンテーション発生状況による転送遅延の影響を受けずに効率よく映像および音声信号を記録できるという有利な効果を得られる。また、1回のコマンド発行で複数ブロックの転送を行えるMULTI WRITEコマンドと併用すれば、WRITEコマンド発行時のオーバーヘッド発生回数も減らすことができるという有利な効果を得られる。また、利用者が明示的にメモリカードに対して消去処理を実行する必要がないため、操作に対する利便性が向上するという有利な効果も得られる。
【0083】
(実施の形態5)
実施の形態5は、実施の形態1の改良にかかるものであり、その全体の構成は図1と同様である。ただし、同図に示したメモリカード11への消去動作が異なるため、実施の形態1と同様の構成部分に関しては同一の符号を付して説明は省略し、実施の形態1と異なる部分のみを以下に説明する。
【0084】
図13は、本発明の実施の形態5における映像及び音声信号記録装置で使用される、RAM6に格納されたデジタル信号をCODEC7が圧縮処理したブロックデータを、メモリカードコントローラ9を経由してメモリカード11に書き込むまでのデータ処理のフローチャートを示している。なお、同図において、図6と同じ処理については同一の符号を付して説明は省略し、実施の形態1と異なる部分を以下に説明する。
【0085】
ステップ1301はRAM6に格納されたデジタル信号をCODEC7が圧縮処理したブロックデータをメモリカードコントローラ9に対して繰り返し転送する前に行う消去処理のための初期化処理を示す。変数WRITE_BLKは要求されたデータを書き込むのに必要なブロック数であり、転送するブロックデータのサイズをメモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリの書込ブロックサイズで除算した値の小数部分を繰り上げた整数値によって算出される。変数ERASE_BLKはメモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリの未消去領域サイズを、メモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリの書込ブロックサイズで除算した値の小数部分を繰り上げた整数値によって算出される。変数TOTAL_COUNTは、メモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリへの累積書込回数である。定数BOUNDARY_COUNTは、消去処理のトリガとなる特定の書込回数を示し、たとえば100のような1より大きな整数値を指定する。
【0086】
ステップ1302はメモリカード11に対してステップ1301において設定された変数ERASE_BLKブロック分の消去処理を要求するERASEコマンドの発行処理が必要かどうか判断する処理を示し、変数TOTAL_COUNTを定数BOUNDADY_COUNTで除算した場合の剰余値が0(ゼロ)である場合にのみ、消去コマンドの発行処理が必要であると判断してステップ602に実行を移し、当該剰余値が0以外の値をとる場合には、ERASEコマンドの発行が不要であるとし、ステップ603に実行を移す。
【0087】
ステップ603、ステップ604は、それぞれ、図6におけるステップ603、ステップ604と同様である。
【0088】
ステップ1306は、図6におけるステップ605に、メモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリへの累積書込回数に1加算した値を当該情報レジスタに書き戻す処理を追加したものである。
【0089】
これらステップ604、ステップ1306およびステップ606に示される一連のWRITE処理を変数iが変数WRITE_BLK以上になるまで繰り返す。
【0090】
このように、メモリカード11内部の情報レジスタ204に記録されている、累積書込回数を参照して一定書込回数ごとに消去処理を行うことにより、フラグメンテーション発生を解消し、メモリカードのフラグメンテーション発生状況による転送遅延の影響を受けずに効率よく映像および音声信号を記録できるという有利な効果を得られる。また、マルチブロックWRITEコマンドと併用すれば、WRITEコマンド発行時のオーバーヘッド発生回数も減らすことができるという有利な効果を得られる。また、利用者が明示的にメモリカードに対して消去処理を実行する必要がないため、操作に対する利便性が向上するという有利な効果も得られる。
【0091】
なお、本発明の実施の形態5においては、図13における一連の処理のシーケンスはCPU12によって制御されるが、もちろん、ハードウェア自身によって処理を行い、CPUは各ハードウェア間の処理タイミングの調停のみを行うという構成でもかまわない。
【0092】
また、本発明の実施の形態5においては、メモリカードコントローラ9がメモリカード11の内部情報レジスタ204に記録されている累積書込回数を参照しているが、これを、たとえば、システムが起動してからの累積書込回数を参照するようにしてもかまわない。
【0093】
また、本発明の実施の形態5においては、個別のメモリカード識別手段と各カードの累積記録回数を記憶する手段をその構成に追加して、メモリカード11の内部情報レジスタ204以外にその累積記録回数を記録して、それを参照するようにしてもかまわない。
【0094】
また、本発明の実施の形態5においては、メモリカードコントローラ9がメモリカード11内部の情報レジスタ204に記録されている累積書込回数を取得しているが、これら一連の累積書込回数取得、消去処理の実行判断およびERASE処理までをメモリカード11自身に行わせて、メモリカードコントローラ9はERASE処理開始のトリガを出すような構成にしてもかまわない。
【0095】
(実施の形態6)
実施の形態6は、実施の形態2の改良にかかるものであり、その全体の構成は実施の形態2と同様に図1と同じである。ただし、電源投入検知手段1413を追加した点および同図に示したメモリカード11への消去動作が異なるため、実施の形態2と同様の構成部分に関しては同一の符号を付して説明は省略し、実施の形態2と異なる部分のみを以下に説明する。
【0096】
図14は本発明の実施の形態6における映像及び音声信号記録装置の構成を示すブロック図である。同図において、電源投入検知手段1413は電源投入の検知をシステムバス5に接続されている各デバイス(各ブロック)に通知する手段であり、具体的には使用者が機器の電源を投入した場合に、メモリカードコントローラ9が電源投入イベントを受信できる手段である。
【0097】
図15は本発明の実施の形態6における映像及び音声信号記録装置で使用される、電源投入を検知してメモリカードコントローラ9がメモリカード11に対して消去処理を行うまでのデータ処理のフローチャートを示している。なお、同図において、図8と同じ処理については同一の符号を付して説明は省略し、実施の形態2と異なる部分を以下に説明する。
【0098】
ステップ1501は消去処理のための初期化処理を示す。変数ERASE_BLKはメモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリの未消去領域サイズを、メモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリの書込ブロックサイズで除算した値の小数部分を繰り上げた整数値によって算出される。
【0099】
ステップ1502は、電源が投入されたかどうかを判断する処理を示す。電源投入を検知したらメモリカード11に対して消去処理が必要であると判断し、ステップ802に処理を移し、消去処理を行う。
【0100】
以上のように構成された映像及び音声信号記録装置において、以下その動作について詳細に説明する。
【0101】
まず、使用者によって機器の電源が投入された後、電源投入検知手段1413は、自身の動作を開始するとともに、システムバス5に接続されている各デバイスに対し、システムバス5を介して機器電源の投入通知イベントを発行する。メモリカードコントローラ9は当該イベントを受信した後、メモリカード11に対する消去処理を実行する。
【0102】
このように本実施の形態によれば、電源投入検知手段1413を用いることによりメモリカード11に対する消去処理を電源投入時に自動的に実施することが可能になり、フラグメンテーション発生を解消し、メモリカードのフラグメンテーション発生状況による転送遅延の影響を受けずに効率よく映像および音声信号を記録できるという有利な効果を得られる。また、利用者が明示的にメモリカードに対して消去処理を実行する必要がないため、操作に対する利便性が向上するという有利な効果も得られる。
【0103】
なお、本発明の実施の形態6においては、図15における一連の処理のシーケンスはCPU12によって制御されるが、もちろん、ハードウェア自身によって処理を行い、CPUは各ハードウェア間の処理タイミングの調停のみを行うという構成でもかまわない。
【0104】
(実施の形態7)
実施の形態7は、実施の形態2の改良にかかるものであり、その全体の構成は実施の形態2と同様に図1と同じである。ただし、メモリカード挿入検知手段1613を追加した点および同図に示したメモリカード11への消去動作が異なるため、以下実施の形態2と同様の構成部分に関しては同一の符号を付して説明は省略し、実施の形態2と異なる部分のみを以下に説明する。
【0105】
図16は本発明の実施の形態7における映像及び音声信号記録装置の構成を示すブロック図である。同図において、メモリカード挿入検知手段1613はメモリカード挿入の検知をメモリカードコントローラ9に通知する手段であり、具体的には使用者がメモリカード9を挿入した場合に、メモリカードコントローラ9がメモリカード挿入イベントを受信できる手段である。
【0106】
図17は本発明の実施の形態7における映像及び音声信号記録装置で使用される、電源投入を検知してメモリカードコントローラ9がメモリカード11に対して消去処理を行うまでのデータ処理のフローチャートを示している。なお、同図において、図8と同じ処理については同一の符号を付して説明は省略し、実施の形態2と異なる部分を以下に説明する。
【0107】
ステップ1701は消去処理のための初期化処理を示す。変数ERASE_BLKはメモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリの未消去領域サイズを、メモリカード11内部の情報レジスタ204から読み出したフラッシュメモリの書込ブロックサイズで除算した値の小数部分を繰り上げた整数値によって算出される。
【0108】
ステップ1702は、電源が投入されたかどうかを判断する処理を示す。電源投入を検知したらメモリカード11に対して消去処理が必要であると判断し、ステップ802に処理を移し、消去処理を行う。
【0109】
以上のように構成された映像及び音声信号記録装置において、以下その動作について詳細に説明する。
【0110】
まず、使用者によってメモリカード11が挿入された後、メモリカード挿入検知手段1613は、メモリカードコントローラ9に対してメモリカード11の挿入を通知するイベントを発行する。メモリカードコントローラ9は当該イベントを受信した後、メモリカード11に対する消去処理を実行する。
【0111】
このように本実施の形態によれば、メモリカード挿入検知手段1613を用いることによりメモリカード11に対するERASE処理をメモリカード挿入時に自動的に実施することが可能になり、フラグメンテーション発生を解消し、メモリカード11のフラグメンテーション発生状況による転送遅延の影響を受けずに効率よく映像および音声信号を記録できるという有利な効果を得られる。また、利用者が明示的にメモリカードに対して消去処理を実行する必要がないため、操作に対する利便性が向上するという有利な効果も得られる。
【0112】
なお、本発明の実施の形態7において、電源投入検知手段はハードウェアによる実装を用いて説明しているが、もちろんCPU12のために記述された基本ソフトウェア内部における実装による実現でもかまわない。
【0113】
(実施の形態8)
実施の形態8は、実施の形態2の改良にかかるものであり、その全体の構成は実施の形態2と同様に図1と同じである。ただし、同図に示したメモリカード11への消去動作が異なるため、実施の形態2と異なる部分のみを以下に説明する。
【0114】
図18は、本発明の実施の形態8における映像及び音声信号記録装置で使用される、RAM6に格納されたデジタル信号をCODEC7が圧縮処理したブロックデータを、メモリカードコントローラ9を経由してメモリカード11に書き込むまでのデータ処理のフローチャートを示している。なお、同図において、図8と同じ処理については同一の符号を付して説明は省略し、実施の形態2と異なる部分を以下に説明する。
【0115】
ステップ1802はメモリカード11に対してステップ801において設定された変数ERASE_BLKブロック分の消去処理を要求するERASEコマンドの発行処理が必要かどうか判断する処理を示し、具体的にはCPU12がRAM6に格納されている機器の動作状況を示す遷移状態の変化を取得し、映像および音声信号記録状態から停止(ポーズ)状態、および停止(ポーズ)状態から映像および音声信号記録状態への遷移状態移動の場合にERASEコマンドの発行が必要と判断する。ERASEコマンドの発行が不要であれば、ステップ803にジャンプする。
【0116】
このように本実施の形態によれば、映像および音声信号記録処理の開始と終了を検知する手段を用いることによりメモリカード11に対するERASE処理を、映像および音声信号記録状態から停止(ポーズ)状態、および停止(ポーズ)状態から映像および音声信号記録状態への遷移状態移動の場合に自動的に実施することが可能でありフラグメンテーション発生を解消し、メモリカードのフラグメンテーション発生状況による転送遅延の影響を受けずに効率よく映像および音声信号を記録できるという有利な効果を得られる。また、マルチブロックWRITEコマンドと併用すれば、WRITEコマンド発行時のオーバーヘッド発生回数も減らすことができるという有利な効果を得られる。また、利用者が明示的にメモリカードに対して消去処理を実行する必要がないため、操作に対する利便性が向上するという有利な効果も得られる。
【0117】
なお、本発明の実施の形態8においては、図18における一連の処理のシーケンスはCPU12によって制御されるが、もちろん、ハードウェア自身によって処理を行い、CPUは各ハードウェア間の処理タイミングの調停のみを行うという構成でもかまわない。
【0118】
また、本発明の実施の形態8においては、映像信号の開始または終了を検知する手段の実現をソフトウェアによる実装に説明しているが、もちろんハードウェアによる実現でもかまわない。
【0119】
また、本発明の全ての実施の形態において、映像信号及び音声信号はCCD2及びマイク4を使って得る構成を説明したがこれに限るものではなく、例えばTVチューナーや外部ビデオ入力手段を有し、TV放送や他の機器を経由して入力される映像信号及び音声信号を圧縮処理してメモリカード11に記録するような構成でも、本発明が有効であることは明らかである。
【0120】
また、本発明の全ての実施の形態において、メモリカード11は半導体メモリ、例えばフラッシュメモリ(フラッシュEEPROM)を内蔵するメモリ手段として説明しているがこれに限るものではなく、他の記憶媒体でもフラグメンテーションが発生することでデータ転送速度が変わる媒体においては本発明が有効であることはいうまでもない。
【0121】
また、本発明の全ての実施の形態において、映像信号及び音声信号を記録する機器をもとに説明を行ったがこれに限るものではなく、映像信号のみ、もしくは音声信号のみを記録する機器においても本発明が有効であることはいうまでもない。また、映像信号は動画、もしくは静止画のいずれを撮影する場合でも同様である。
【0122】
また、本発明の全ての実施の形態において、映像信号及び音声信号の圧縮方法としてMPEG2方式を挙げているがこれに限るものではなく、例えば、映像信号に関してはMPEG4方式、モーションJPEG方式、JPEG方式、JPEG2000方式等の他の圧縮方式を用いた場合でも本発明が有効であることはいうまでもない。
【0123】
また、本発明の全ての実施の形態において、各種エラー、たとえば、メモリカードの着脱への対応や繰り返し処理の最終回でメモリカード11の内部情報レジスタ204に記録されている既定のブロックサイズに満たない転送が発生することも予想されるため、対応するエラー処理などを追加してもかまわない。
【0124】
また、本発明の実施の形態4ないし8のいずれかにおいて、消去サイズはメモリ11の内部フラッシュメモリから読み出すことができるカード未消去領域全体のサイズに限定するものではなく、例えば、消去処理に時間がかかると予想される場合には、略同一サイズ以下の消去処理を実行してもかまわない。
【0125】
また、本発明の実施の形態4ないし8を組み合わせる、もしくは、本発明の実施の形態1に対し、実施の形態4ないし8のいずれか、あるいは複数を組み合わせる構成も考えられ、この場合、フラグメンテーション発生を解消し、メモリカードのフラグメンテーション発生状況による転送遅延の影響を受けずに効率よく映像および音声信号を記録できるという効果を、より高めることができる。
【0126】
【発明の効果】
以上のように本発明の映像及び音声信号記録装置によれば、カード書込時にあらかじめ消去処理を行うことによりフラグメンテーション発生を解消し、メモリカードのフラグメンテーション発生状況による転送遅延の影響を受けず効率よく映像および音声信号を記録できるという有利な効果を得られる。また、利用者が明示的にメモリカードに対して消去処理を実行する必要がないため、操作に対する利便性が向上するという有利な効果も得られる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態1〜3,5及び8における映像及び音声信号記録装置の基本構成を示すブロック図
【図2】本発明の実施の形態1におけるメモリカードの内部の基本構成を示すブロック図
【図3】同実施の形態1におけるメモリカードに対する通常のデータ転送手順を示すタイミングチャート
【図4】同実施の形態1におけるフラグメンテーションが発生したメモリカードに対するデータ転送手順を示すタイミングチャート
【図5】同実施の形態1におけるフラグメンテーションが全く発生していないメモリカードに対するデータ転送手順を示すタイミングチャート
【図6】同実施の形態1におけるRAMに格納されたデジタル信号がメモリカードコントローラを経由してメモリカードに書き込まれるまでのデータ処理のフローチャート
【図7】同実施の形態1におけるメモリカードに対する通常のデータ転送手順に対して、メモリカードコントローラがメモリカードに対して消去処理をあらかじめ行ってからブロックデータを記録する際のタイミングチャート
【図8】同実施の形態2におけるRAMに格納されたデジタル信号がメモリカードコントローラを経由してメモリカードに書き込まれるまでのデータ処理のフローチャート
【図9】同実施の形態3におけるメモリカード内部のフラッシュメモリの消去済みブロックサイズと未消去領域ブロックサイズとの比から消去ブロックサイズを算出するためのテーブルを示す図
【図10】同実施の形態3におけるRAMに格納されたデジタル信号がメモリカードコントローラを経由してメモリカードに書き込まれるまでのデータ処理のフローチャート
【図11】同実施の形態4による映像及び音声信号記録装置の基本構成を示すブロック図
【図12】同実施の形態4におけるRAMに格納されたデジタル信号がメモリカードコントローラを経由してメモリカードに書き込まれるまでのデータ処理のフローチャート
【図13】同実施の形態5におけるRAMに格納されたデジタル信号がメモリカードコントローラを経由してメモリカードに書き込まれるまでのデータ処理のフローチャート
【図14】同実施の形態6による映像及び音声信号記録装置の基本構成を示すブロック図
【図15】同実施の形態6におけるRAMに格納されたデジタル信号がメモリカードコントローラを経由してメモリカードに書き込まれるまでのデータ処理のフローチャート
【図16】同実施の形態7による映像及び音声信号記録装置の基本構成を示すブロック図
【図17】同実施の形態7におけるRAMに格納されたデジタル信号がメモリカードコントローラを経由してメモリカードに書き込まれるまでのデータ処理のフローチャート
【図18】同実施の形態8におけるRAMに格納されたデジタル信号がメモリカードコントローラを経由してメモリカードに書き込まれるまでのデータ処理のフローチャート
【符号の説明】
1 撮像レンズ
2 CCD
3 デジタル演算処理回路
4 マイク
5 システムバス
6 RAM
7 CODEC
8 ディスプレイ
9 メモリカードコントローラ
10 カードソケット
11 メモリカード
12 CPU
Claims (12)
- 映像信号もしくは音声信号の少なくともいずれか一方の入力信号に対し、加工処理を施す信号処理手段と、
前記信号処理手段で加工処理されたデータを、着脱自在なメモリ手段に書き込むためのインターフェース手段とを有し、特定の条件において前記インターフェース手段が前記メモリ手段に対して消去処理を行うことを特徴とする映像及び音声信号記録装置。 - 前記信号処理手段は、前記映像信号もしくは音声信号の少なくともいずれか一方の入力信号に対し、1つもしくは複数のデータ転送速度でデータ圧縮処理を施すことを特徴とする請求項1記載の映像及び音声信号記録装置。
- 前記インターフェース手段は、前記メモリ手段内部の未消去領域のサイズを読み出す手段を有し、前記メモリ手段内部の未消去領域のサイズと略同一サイズもしくはそれ以下の消去サイズでの消去処理を行うことを特徴とする請求項1または2記載の映像及び音声信号記録装置。
- 前記インターフェース手段は、前記メモリ手段内部の未消去領域のサイズおよび消去済領域のサイズを読み出す手段を有し、前記メモリ手段内部の未消去領域のサイズと消去済領域のサイズとの比率に応じた消去サイズで消去処理を行うことを特徴とする請求項1または2記載の映像及び音声信号記録装置。
- 前記インターフェース手段が前記メモリ手段に対して消去処理を行う際の消去サイズは、予め決められた特定サイズであることを特徴とする請求項1または2記載の映像及び音声信号記録装置。
- 前記特定の条件とは、前記インターフェース手段が前記メモリ手段に対してデータを書き込む以前であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の映像及び音声信号記録装置。
- 前記インターフェース手段は、一定の時間を繰り返し計測する時間計測手段を有し、前記特定の条件とは、この一定の時間が経過するごとであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の映像及び音声信号記録装置。
- 前記インターフェース手段は、書込回数を記憶する手段を有し、前記特定の条件とは、一定の書込回数が経過するごとであることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の映像及び音声信号記録装置。
- 前記インターフェース手段は、電源投入検出手段を有し、前記特定の条件とは、電源投入が検知された場合であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の映像及び音声信号記録装置。
- 前記インターフェース手段は、前記メモリ手段が前記インターフェース手段に挿入されたのを検知する手段を有し、前記特定の条件とは、挿入が検知された場合であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の映像及び音声信号記録装置。
- 前記インターフェース手段は、映像信号および音声信号記録処理の開始と終了を検知する手段を有し、前記特定の条件とは、当該記録処理の開始または終了が検知された場合であることを特徴とする請求項1ないし5のいずれかに記載の映像及び音声信号記録装置。
- 前記メモリ手段は、電気的に消去、書き換え可能なフラッシュEEPROMであることを特徴とする請求項1ないし11のいずれかに記載の映像及び音声信号記録装置。
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