JP2006156222A - カラー受像管 - Google Patents
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Abstract
【課題】 十分なマスク強度を有したシャドウマスクを備えているとともに、生産効率のよいカラー受像管を提供する。
【解決手段】 シャドウマスク7は、電子ビームが通過する多数の開孔21が形成された略矩形状の有孔部23を備える主マスク20と、主マスク20の有孔部23の全域に重ね合わされた、電子ビームが通過する多数の開孔31が形成された有孔部33を有する補助マスク30とからなる。主マスク20と補助マスク30とは多数の溶接点にて溶接されている。主マスクの有孔部23の長辺方向をX軸方向、短辺方向をY軸方向としたとき、主マスクの有孔部23内の溶接点40は、格子状に配置された、Y軸方向に沿った複数の溶接点列41及びX軸方向に沿った複数の溶接点行42のそれぞれに沿って配置されており、溶接点列41の間隔が溶接点行42の間隔よりも小さい。
【選択図】 図5
【解決手段】 シャドウマスク7は、電子ビームが通過する多数の開孔21が形成された略矩形状の有孔部23を備える主マスク20と、主マスク20の有孔部23の全域に重ね合わされた、電子ビームが通過する多数の開孔31が形成された有孔部33を有する補助マスク30とからなる。主マスク20と補助マスク30とは多数の溶接点にて溶接されている。主マスクの有孔部23の長辺方向をX軸方向、短辺方向をY軸方向としたとき、主マスクの有孔部23内の溶接点40は、格子状に配置された、Y軸方向に沿った複数の溶接点列41及びX軸方向に沿った複数の溶接点行42のそれぞれに沿って配置されており、溶接点列41の間隔が溶接点行42の間隔よりも小さい。
【選択図】 図5
Description
本発明はカラー受像管に関する。特に、強度および生産効率が向上したシャドウマスクを備えたカラー受像管に関する。
一般にカラー受像管は、ほぼ矩形状のパネルの内面に設けられた蛍光体スクリーンに対向してほぼ矩形状のシャドウマスクが配置されている。シャドウマスクは、外周部に折り曲げ形成されたスカート部を介して、マスクフレームに固定される。このシャドウマスクの蛍光体スクリーンと対向する面には、多数の開孔(電子ビーム通過孔)が所定の配列で形成された有孔部を備える。この各開孔により電子銃から放出された3電子ビームを選別して、蛍光体スクリーンを構成する3色蛍光体層に入射させる。
近年、カラー受像管のパネル外面の曲率半径を10,000mm以上と実質的に平坦にした完全フラット管が普及してきている。通常、シャドウマスクの電子ビーム通過孔が形成されている有孔部はパネルの内面形状に対応した形状とされる。従って、完全フラット管用のシャドウマスクの曲率は、従来のパネル外面が曲率を有するカラー受像管用のシャドウマスクの曲率よりも小さい。
シャドウマスクの曲率が小さくなると、シャドウマスク自体がその自重または外力に対して所望するマスク曲面を保持することが難しくなる。シャドウマスクが所望するマスク曲面を保持する力(以下、「マスク強度」という)が低い場合、製造中および輸送中に加わる僅かな外力によりマスク曲面が変形してしまう。このマスク曲面の変形は電子ビーム通過孔位置とパネル内面との距離の関係を崩すことになるため、電子ビームが所定の蛍光体に入射せず、色ずれを引き起こす。
また、マスク強度の低下は、上述のマスク曲面の変形に至らずとも、TVセットなどに組み込まれた場合、スピーカからの音声などの振動に対してマスク曲面が共振しやすくなり、この共振は画面上に不要な明暗を映し出してしまう。
そこで、このようなマスク強度の低下を防止する方法として、蛍光体スクリーンの全領域に対応する有孔部を備えた主マスクに、帯状の補助マスクを、補助マスクの長手方向を主マスクの短辺方向と平行にして、主マスクの有孔部の長辺方向の中央部のみに重ね合わせて溶接により固定したシャドウマスクが特許文献1に開示されている。
このシャドウマスクにおいて、主マスクと補助マスクとの溶接点では、両者が密着し一体化しているため擬似的にマスク板厚が厚い状態となっている。一方、溶接されていない部分では、溶接点の間隔が大きい場合、主マスクと補助マスクとは完全に密着しておらず、擬似的にマスク板厚が厚い状態にはなっていない。このため、溶接点以外の部分のマスク強度は単層のマスク強度と変わらないため、溶接点でのマスク強度に比べて弱い。従って、製造中および輸送中にシャドウマスクに衝撃が加わると、この部分が座屈の起因となり、マスク曲面の変形に至ってしまう。
そこで、重ね合わされた主マスクと補助マスクとが離れないようにするために、多数の溶接点を一直線上に配置した溶接点列(又は溶接点行)を短辺方向及び長辺方向の少なくとも一方に沿って配置し、溶接点列(又は溶接点行)の間隔を20mm以下、溶接点列(又は溶接点行)における溶接点間隔を2mm以下としたシャドウマスクが特許文献2に開示されている。
特開2002−197989号公報
特開2004−171998号公報
しかしながら、上記の特許文献1、2に開示されたシャドウマスクでは、主マスクの有孔部の全領域で二重構造とはなっておらず、マスク強度の強い領域と弱い領域とが存在する。従って、マスク強度のバランスが悪く、マスク強度向上の効果は不十分である。
また、マスク強度を向上させるために主マスクの有孔部の全領域で二重構造とした場合には、溶接点の数が非常に多くなり、シャドウマスクの製造時間が大幅にかかるため、生産効率が悪くなってしまうという問題があった。
本発明は、上記問題点を解決するためになされたものであり、十分なマスク強度を有したシャドウマスクを備えているとともに、生産効率のよいカラー受像管を提供することを目的とする。
本発明のカラー受像管は、内面に蛍光体スクリーンが設けられたパネルと、前記蛍光体スクリーンに向かって電子ビームを放出する電子銃と、前記パネルの内側に前記蛍光体スクリーンに対向して配置されたシャドウマスクとを備える。
前記シャドウマスクは、前記電子ビームが通過する多数の開孔が形成された略矩形状の有孔部を備えた主マスクと、前記電子ビームが通過する多数の開孔が形成された有孔部を備えた補助マスクとを有し、前記主マスクの前記開孔の位置と前記補助マスクの前記開孔の位置とを一致させて、前記主マスクの少なくとも前記有孔部の全域に前記補助マスクが重ね合わされている。前記主マスクと前記補助マスクとは多数の溶接点にて溶接されている。
本発明の第1のカラー受像管は、前記主マスクの前記有孔部の長辺方向をX軸方向、短辺方向をY軸方向としたとき、前記主マスクの前記有孔部内の前記溶接点は、格子状に配置された、Y軸方向に沿った複数の溶接点列及びX軸方向に沿った複数の溶接点行のそれぞれに沿って配置されており、X軸方向に隣り合う前記溶接点列の間隔が、Y軸方向に隣り合う前記溶接点行の間隔よりも小さいことを特徴とする。
本発明の第2のカラー受像管は、前記主マスクの前記有孔部の長辺方向をX軸方向、短辺方向をY軸方向としたとき、前記主マスクの前記有孔部内の前記溶接点は、格子状に配置された、Y軸方向に沿った複数の溶接点列及びX軸方向に沿った複数の溶接点行のそれぞれに沿って配置されており、前記溶接点列のそれぞれにおいてY軸方向に隣り合う前記溶接点の間隔が、前記溶接点行のそれぞれにおいてX軸方向に隣り合う前記溶接点の間隔よりも小さいことを特徴とする。
本発明の第3のカラー受像管は、前記主マスクの前記有孔部の長辺方向をX軸方向、短辺方向をY軸方向としたとき、前記主マスクの前記有孔部内の前記溶接点は、Y軸方向に沿った複数の溶接点列のみに沿って配置されていることを特徴とする。
本発明によれば、十分なマスク強度を備えているとともに生産効率の良いカラー受像管を提供する事が出来る。
以下、図面を参照してこの発明の実施の形態について説明する。
図1及び図2は本発明の一実施形態に係るカラー受像管の全体構成を示す断面図である。管軸をZ軸、略矩形状のスクリーンの長辺と平行でZ軸と直交する軸をX軸(長軸、水平方向軸)、略矩形状のスクリーンの短辺と平行でZ軸及びX軸と直交する軸をY軸(短軸、垂直方向軸)とする。図1はXZ面での断面図、図2はYZ面での断面図である。
カラー受像管は、長辺がX軸方向と平行である矩形状のパネル1、パネル1の側壁2に接合された漏斗状の形状を持つファンネル3、およびファンネル3から延びるネック4からなる外囲器を有している。パネル1の内面には蛍光体スクリーン5が形成されている。蛍光体スクリーン5に対向して、色選別電極であるシャドウマスク構体6がパネル1に保持されている。
シャドウマスク構体6は、電子ビーム通過孔となる開孔が多数形成されたシャドウマスク7と、L字型断面を有し矩形枠形状のマスクフレーム8とからなる。シャドウマスク7は、その周辺のスカート部がマスクフレーム8に固定されることで、マスクフレーム8に保持されている。シャドウマスク構体6は、マスクフレーム8の側壁に設けられた弾性支持体(図示せず)をパネル側壁2の内壁面に植設されたスタッドピン(図示せず)に係止することで、パネル1の内面に支持されている。
ネック4内にはX軸上にインライン配列された3本の電子ビーム9R、9G、9Bを放出する電子銃10が収納されている。この電子銃10から放出された電子ビーム9R、9G、9Bは、ファンネル3の外周面上に取り付けられた偏向ヨーク11により偏向され、シャドウマスク構体6を通過して、蛍光体スクリーン5を水平方向及び垂直方向に走査して画像を表示する。シャドウマスク7に形成された電子ビーム通過孔の開孔形状は、用途に応じて矩形状または円形状である。
画面アスペクト比16対9で画面有効径76cmの32インチワイドタイプのカラー受像管での一例を挙げれば、パネル1の外面は曲率半径100,000mmと実質的に平坦であり、パネル1の内面は、XZ面での曲率半径が約7,000mm、YZ面での曲率半径が約1,500mmであり、実質的に円筒面状である。
図3〜図5に本発明の一実施形態に係るカラー受像管に搭載されるシャドウマスク7の概略構成を示す。シャドウマスク7は、電子銃側に位置する主マスク20と、蛍光体スクリーン側に位置する補助マスク30とが重ね合わされてなる。主マスク20は、電子ビームの形状を規定する開孔21が多数形成されている領域である有孔部23と、有孔部23の周囲を取り囲む、開孔21が形成されていない無孔部24と、無孔部24と連続し、Z軸に対してほぼ平行になるように無孔部24に対して折り曲げられたスカート部25とを備える。同様に、補助マスク30は、電子ビームの形状を規定する開孔31が多数形成されている領域である有孔部33と、有孔部33の周囲を取り囲む、開孔31が形成されていない無孔部34と、無孔部34と連続し、Z軸に対してほぼ平行になるように無孔部34に対して折り曲げられたスカート部35とを備える。
主マスク20の有孔部23の全領域と補助マスク30の有孔部33の全領域とが、それぞれの開孔21及び開孔31の位置が合致するようにして重ね合わされており、その結果、シャドウマスク7は、開孔が形成された有孔部の全領域において、主マスク20と補助マスク30とが重ね合わされた二重構造を有している。更に、本実施形態のシャドウマスク7は、無孔部24と無孔部34とが重ね合わされ、スカート部25とスカート部35とが重ね合わされた全二重構造を有している。
以下、主マスク20と補助マスク30の構成について詳細に説明する。
主マスク20及び補助マスク30は、鉄材または低膨張材として良く知られるインバー材(Fe−36%Ni合金)などからなり、厚さ0.1〜0.25mm程度の金属板材を、所望する形状にプレス加工することにより得ることができる。補助マスク30を構成する素材は、主マスク20を構成する素材と熱膨張係数が近い方が良い。カラー受像管の製造工程中では400℃程度の熱を受けるため、主マスク20と補助マスク30とで熱膨張係数が大きく異なると、シャドウマスク7がバイメタル化し、熱処理を受けたシャドウマスク7が変形したり、完全に変形しないまでもマスク形状にバラツキを生じたりするためである。
図5(B)に示すように、補助マス30の各開孔31は、略矩形状の有孔部33の短辺方向であるY軸方向を長手方向とするほぼ矩形状に形成されている。開孔31は、Y軸方向に沿って一直線上に配置されて開孔列36を形成している。Y軸方向に隣り合う開孔31の間にはブリッジ37が形成されている。このような開孔列36が、有孔部33の長辺方向であるX軸方向に複数配置されている。
主マスク20の各開孔21も、補助マスク30の開孔31と同様に、Y軸方向を長手方向とするほぼ矩形状に形成されている。開孔21は、Y軸方向に沿って一直線上に配置されて開孔列を形成し、この開孔列が、X軸方向に複数配置されている。
主マスク20及び補助マスク30の各開孔21,31のZ軸方向に沿った断面形状は、いずれも蛍光体スクリーン側表面に形成された大孔と電子銃側表面に形成された小孔とが連通した連通孔形状であり、Z軸から有孔部23,33の周辺にいくにしたがって、大孔の中心位置が小孔の中心位置に対して相対的に周辺側にΔだけオフセットしている。このような開孔21,31を備えたシャドウマスクは、一般にオフセットマスクと呼ばれる。また、Z軸に沿って見たとき、補助マスク30の開孔31の中心位置はこれに対応する主マスク20の開孔21の中心位置に対して、電子ビームの入射角に合致するように、周辺側にオフセットされている。
主マスク20と補助マスク30とは、有孔部23,33及び無孔部24,34内に設けられた多数の溶接点にてレーザー溶接されている。有孔部23,33内の溶接点の数が多いほど、有孔部23,33での主マスク20と補助マスク30との密着性が向上するので、シャドウマスク7の有孔部の強度が向上し、また、主マスク20と補助マスク30との位置ずれを防止できる。
有孔部23,33での溶接は、補助マスク30側からレーザーを照射して行う。レーザーの照射位置は、Y軸方向に沿って略直線状に延びた各開孔列36の間の領域である。レーザーの照射は、主マスク20及び補助マスク30を溶接装置に固定し、レーザー照射装置を搭載したレーザー移動台をあらかじめ与えている位置データに合わせて移動させて行う。
しかし、溶接装置に対する開孔21,31の位置は、製造誤差、溶接装置に対する主マスク20及び補助マスク30の固定位置ズレなどの理由により、あらかじめ与えている位置データからずれている場合がほとんどであり、上記位置データのみに基づいてレーザーを照射しても所望の位置で溶接することは困難である。例えば、レーザー照射位置が所望位置からずれて、主マスク20の開孔21の端縁近傍にレーザーを照射してしまい、その端縁形状を変形させてしまった場合には、画面に微小な白いシミが発生してしまう。また、補助マスク30の開孔31の端縁近傍にレーザーを照射してしまい、レーザーの熱により溶けた補助マスク30の材料が主マスク20の開孔21に流れ込み開孔21をふさいでしまった場合には、画面上に微小な黒いシミが発生してしまう。これらは、いずれも画面品位を著しく劣化させてしまう。
従って、レーザーの照射位置には高い精度が求められる。
レーザーの照射位置をX軸方向に沿って移動させながら溶接する場合、溶接前に主マスク20及び補助マスク30を撮像し、画像処理等にて、溶接点1点毎に、X軸方向にこれを挟む開孔の位置及び幅を測定して、開孔列間の中心位置を計算しておき、かつ、溶接時には、溶接点1点毎にレーザー移動台を停止させて上記中心位置にレーザーを照射しなければならない。
一方、レーザーの照射位置をY軸方向に沿って移動させながら溶接する場合、有孔部のY軸方向における両端縁での開孔列の位置を画像処理等により認識しておけば、Y軸方向に沿った開孔列を構成する各開孔のX軸方向位置を把握できるため、溶接点1点毎にその周囲の開孔位置を計算する必要がない。また、レーザー移動台の進行方向、つまりY軸方向にレーザー照射位置がずれても開孔21,31の端縁近傍にレーザーが照射されるおそれはないから、レーザー移動台をY軸方向に連続移動させながら、所望の溶接点間隔となるようにその移動速度に応じた適当なタイミングでレーザーを間欠的に照射すれば良い。
このように、レーザーの照射位置をY軸方向に移動させながら溶接する場合は、X軸方向に移動させながら溶接する場合に比べて、溶接に要する時間を大幅に短縮することが可能である。
そこで、レーザー光の照射位置、即ち溶接点を以下のように配置することが好ましい。
図5(A)及び図5(B)に示すように、格子状に配置された、Y軸方向に沿った複数の溶接点列41及びX軸方向に沿った複数の溶接点行42のそれぞれに沿って溶接点40を配置する。
そして、第1の溶接点配置では、X軸方向に隣り合う溶接点列41の間隔を、Y軸方向に隣り合う溶接点行42の間隔よりも小さくする。
第2の溶接点配置では、各溶接点列41においてY軸方向に隣り合う溶接点40の間隔を、各溶接点行42においてX軸方向に隣り合う溶接点40の間隔よりも小さくする。
以上の第1及び第2の溶接点配置によれば、全溶接点の数に対する溶接点列41に沿った溶接点の数の割合が、全溶接点の数に対する溶接点行42に沿った溶接点の数の割合よりも大きくなるので、主マスク20の有効部23の全域と補助マスク30の有効部33の全域との密着性を確保するのに必要な溶接点数を有しているにもかかわらず、全溶接時間を短縮することができ、シャドウマスク7の生産性を向上させることができる。従って、シャドウマスク7の有孔部の強度の向上とシャドウマスク7の生産性の向上とが両立する。
あるいは、第3の溶接点配置として、図6(A)及び図6(B)に示すように、Y軸方向に沿った複数の溶接点列41のみに沿って溶接点40を配置しても良い。この第3の溶接点配置によれば、全溶接点がいずれかの溶接点列41に沿って配置されるので、第1及び第2の溶接点配置に比べて、更に全溶接時間を短縮することができる。この第3の溶接点配置では、X軸方向に隣り合う溶接点列41の間隔は、各溶接点列41においてY軸方向に隣り合う溶接点40の間隔よりも大きいことが好ましい。全溶接時間の短縮化を実効あるものにするためである。
一般的にパネル1の外面の曲率半径が10,000mm以上であれば平坦であると認識される。このような平坦な外面を有するパネル1に対しては、曲率半径が大きな有孔部を有するシャドウマスク7を適用させる必要がある。一般に、シャドウマスク7の有孔部の曲率半径が大きくなると、その強度は低下する。本発明は、シャドウマスク7の生産性の低下を抑えながら、その有孔部の強度を向上させることができるから、本発明をパネル1の外面が実質的に平坦なカラー受像管に適用すると、本発明の効果が顕著に発現される。
本発明は上述した実施形態に限定されることなく、種々に変形可能である。例えば、上記の説明では、二重構造のシャドウマスク7において、蛍光体スクリーン5側に配置された部材を補助マスク30とし、電子銃10側に配置された部材を主マスク20としたが、蛍光体スクリーン5側に配置された部材を主マスク20とし、電子銃10側に配置された部材を補助マスク30として上記の説明を適用しても良い。
また、上記のシャドウマスク7では主マスク20に1枚の補助マスク30を重ね合わせたが、複数枚の補助マスクを重ね合わせてもよい。
また、上記のシャドウマスク7では、有孔部のみならず、無孔部及びスカート部においても主マスク20及び補助マスク30が重ね合わされた全二重構造を有していた。このような全二重構造はシャドウマスク7の強度及びそのバランスの点からは有利であるが、本発明はこれに限定されず、少なくとも有孔部の全域において二重構造を有していればよい。
本発明の利用分野は特に制限はないが、本発明のカラー受像管は、生産効率の低下を防ぎながら強度が向上したシャドウマスクを備えていることから、シャドウマスクの強度の向上が望まれる、平坦なパネル外面を有するカラー受像管に特に好ましく利用することができる。
1:パネル
2:パネルの側壁
3:ファンネル
4:ファンネルのネック
5:蛍光体スクリーン
6:シャドウマスク構体
7:シャドウマスク
8:マスクフレーム
9B、9G、9R:電子ビーム
10:電子銃
11:偏向ヨーク
20:主マスク
30:補助マスク
21,31:開孔
23,33:有孔部
24,34:無孔部
25,35:スカート部
36:開孔列
37:ブリッジ
40:溶接点
41:溶接点列
42:溶接点行
2:パネルの側壁
3:ファンネル
4:ファンネルのネック
5:蛍光体スクリーン
6:シャドウマスク構体
7:シャドウマスク
8:マスクフレーム
9B、9G、9R:電子ビーム
10:電子銃
11:偏向ヨーク
20:主マスク
30:補助マスク
21,31:開孔
23,33:有孔部
24,34:無孔部
25,35:スカート部
36:開孔列
37:ブリッジ
40:溶接点
41:溶接点列
42:溶接点行
Claims (4)
- 内面に蛍光体スクリーンが設けられたパネルと、
前記蛍光体スクリーンに向かって電子ビームを放出する電子銃と、
前記パネルの内側に前記蛍光体スクリーンに対向して配置されたシャドウマスクと
を備えたカラー受像管であって、
前記シャドウマスクは、前記電子ビームが通過する多数の開孔が形成された略矩形状の有孔部を備えた主マスクと、前記電子ビームが通過する多数の開孔が形成された有孔部を備えた補助マスクとを有し、
前記主マスクの前記開孔の位置と前記補助マスクの前記開孔の位置とを一致させて、前記主マスクの少なくとも前記有孔部の全域に前記補助マスクが重ね合わされており、
前記主マスクと前記補助マスクとは多数の溶接点にて溶接されており、
前記主マスクの前記有孔部の長辺方向をX軸方向、短辺方向をY軸方向としたとき、
前記主マスクの前記有孔部内の前記溶接点は、格子状に配置された、Y軸方向に沿った複数の溶接点列及びX軸方向に沿った複数の溶接点行のそれぞれに沿って配置されており、
X軸方向に隣り合う前記溶接点列の間隔が、Y軸方向に隣り合う前記溶接点行の間隔よりも小さいことを特徴とするカラー受像管。 - 内面に蛍光体スクリーンが設けられたパネルと、
前記蛍光体スクリーンに向かって電子ビームを放出する電子銃と、
前記パネルの内側に前記蛍光体スクリーンに対向して配置されたシャドウマスクと
を備えたカラー受像管であって、
前記シャドウマスクは、前記電子ビームが通過する多数の開孔が形成された略矩形状の有孔部を備えた主マスクと、前記電子ビームが通過する多数の開孔が形成された有孔部を備えた補助マスクとを有し、
前記主マスクの前記開孔の位置と前記補助マスクの前記開孔の位置とを一致させて、前記主マスクの少なくとも前記有孔部の全域に前記補助マスクが重ね合わされており、
前記主マスクと前記補助マスクとは多数の溶接点にて溶接されており、
前記主マスクの前記有孔部の長辺方向をX軸方向、短辺方向をY軸方向としたとき、
前記主マスクの前記有孔部内の前記溶接点は、格子状に配置された、Y軸方向に沿った複数の溶接点列及びX軸方向に沿った複数の溶接点行のそれぞれに沿って配置されており、
前記溶接点列のそれぞれにおいてY軸方向に隣り合う前記溶接点の間隔が、前記溶接点行のそれぞれにおいてX軸方向に隣り合う前記溶接点の間隔よりも小さいことを特徴とするカラー受像管。 - 内面に蛍光体スクリーンが設けられたパネルと、
前記蛍光体スクリーンに向かって電子ビームを放出する電子銃と、
前記パネルの内側に前記蛍光体スクリーンに対向して配置されたシャドウマスクと
を備えたカラー受像管であって、
前記シャドウマスクは、前記電子ビームが通過する多数の開孔が形成された略矩形状の有孔部を備えた主マスクと、前記電子ビームが通過する多数の開孔が形成された有孔部を備えた補助マスクとを有し、
前記主マスクの前記開孔の位置と前記補助マスクの前記開孔の位置とを一致させて、前記主マスクの少なくとも前記有孔部の全域に前記補助マスクが重ね合わされており、
前記主マスクと前記補助マスクとは多数の溶接点にて溶接されており、
前記主マスクの前記有孔部の長辺方向をX軸方向、短辺方向をY軸方向としたとき、
前記主マスクの前記有孔部内の前記溶接点は、Y軸方向に沿った複数の溶接点列のみに沿って配置されていることを特徴とするカラー受像管。 - 前記パネルの外面の曲率半径が10,000mm以上である請求項1〜3のいずれかに記載のカラー受像管。
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080205 |