JP2006155960A - 負極および電池 - Google Patents

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健介 山本
Kenichi Kawase
賢一 川瀬
Yukiko Iijima
由紀子 飯嶋
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勇 小西池
Tomoo Takada
智雄 高田
Masayuki Iwama
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Abstract

【課題】 サイクル特性を向上させることができる負極およびそれを用いた電池を提供する。
【解決手段】 負極活物質層12は、構成元素としてSiまたはSnを含む粒子状の負極活物質を含有している。負極活物質層12の表面は、格子状の溝12Aにより複数のブロック12Bに分割されている。ブロック12Bの1つ当たりの面積は1.0×10-6cm2 〜1.0×10-2cm2 である。溝12Aは、負極活物質と結着剤とを含む前駆層を負極集電体11に形成したのち、凸状部を形成したローラーにより圧延することにより形成する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電極反応物質を吸蔵および放出することが可能であり、構成元素として金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を含む粒子状の負極活物質を含む負極およびそれを用いた電池に関する。
近年、モバイル機器の高性能化および多機能化に伴い、それらの電源である二次電池の高容量化が要求されている。この要求に応える二次電池としてはリチウムイオン二次電池があるが、現在実用化されているものは負極に黒鉛を用いているので、電池容量は飽和状態にあり、大幅な高容量化は難しい。そこで、負極にケイ素(Si)あるいはスズ(Sn)などを用いることが検討されており、最近では、気相法,液相法あるいは焼成法などにより負極集電体に負極活物質層を形成することも報告されている(例えば、特許文献1〜3参照)。ケイ素あるいはスズなどは充放電に伴う膨張収縮が大きいので、微粉化によるサイクル特性の低下が問題であったが、これらの方法によれば、微細化を抑制することができると共に、負極集電体と負極活物質層とを一体化することができるので負極における電子伝導性が極めて良好となり、容量的にもサイクル寿命的にも高性能化が期待されている。
しかし、このように負極集電体と負極活物質層とを一体化した負極においても、充放電を繰り返すと、負極活物質層の激しい膨張および収縮により負極集電体と負極活物質層との間に応力がかかり、負極活物質層の脱落などが生じてサイクル特性が低下するなど問題があった。そこで、負極集電体を粗化することにより、負極集電体との密着性を向上させることが検討されている(例えば、特許文献4参照)。このように粗化した負極集電体に気相法により負極活物質層を形成する場合には、負極集電体の凹凸に応じて複数の1次粒子が成長するので、充放電時には、この1次粒子が分離して膨張収縮することにより応力が緩和される。
特開平8−50922号公報 特許第2948205号公報 特開平11−135115号公報 特開2002−83594号公報
しかしながら、焼成法により負極活物質層を形成する場合には、そのような1次粒子が形成されないので、充放電を数十サイクル繰り返したのちに負極活物質層に不規則な割れが生じ、負極活物質層の形状崩壊やあるいは負極集電体からの剥離などが生じてしまうという問題があった。また、それにより負極において電解質の分解反応などが更に生じてしまうという問題もあった。よって、十分な特性を得ることが難しかった。
本発明はかかる問題点に鑑みてなされたもので、その目的は、負極活物質層の形状崩壊および電解質の分解反応を抑制し、サイクル特性などの電池特性を向上させることができる負極およびそれを用いた電池を提供することにある。
本発明による負極は、負極集電体と、この負極集電体に設けられた負極活物質層とを備え、負極活物質層は、電極反応物質を吸蔵および放出することが可能であり、構成元素として金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を含む粒子状の負極活物質を含有し、負極活物質層の表面は、溝により複数のブロックに分割されており、ブロックの1つ当たりの表面における面積は1.0×10-6cm2 以上1.0×10-2cm2 以下のものである。
本発明による電池は、正極および負極と共に電解質を備えたものであって、負極は、負極集電体と、この負極集電体に設けられた負極活物質層とを備え、負極活物質層は、電極反応物質を吸蔵および放出することが可能であり、構成元素として金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を含む粒子状の負極活物質を含有し、負極活物質層の表面は、溝により複数のブロックに分割されており、ブロックの1つ当たりの表面における面積は1.0×10-6cm2 以上1.0×10-2cm2 以下のものである。
本発明の負極によれば、溝により1つ当たりの面積が1.0×10-6cm2 以上1.0×10-2cm2 以下のブロックに分割するようにしたので、例えば電池に用いた場合、電解質の分解反応を抑制しつつ、充放電による膨張を吸収することができ、負極の形状崩壊を抑制することができる。よって、サイクル特性などの電池特性を向上させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照して詳細に説明する。
図1は、本発明の一実施の形態に係る負極10の概略構成を表すものである。負極10は、例えば、負極集電体11に負極活物質層12が設けられた構造を有している。
負極集電体11は、電極反応物質との反応性が低い金属元素を含む金属材料により構成されていることが好ましい。例えば、電極反応物質としてリチウム(Li)を用いる場合には、リチウムと金属間化合物を形成しない金属元素を含むものが好ましい。電極反応物質との反応により負極集電体11の構造が破壊してしまうからである。リチウムと金属間化合物を形成しない金属元素としては、例えば、銅(Cu),ニッケル(Ni),チタン(Ti),金(Au),コバルト(Co),鉄(Fe)あるいはクロム(Cr)が挙げられる。なお、金属材料には、金属元素の単体だけでなく、2種以上の金属元素あるいは1種以上の金属元素と1種以上の半金属元素とからなる合金も含める。
また、負極集電体11は、負極活物質層12と合金化する金属元素を含むことが好ましい。合金化により負極集電体11と負極活物質層12との密着性を向上させることができるからである。例えば、後述するように負極活物質として、ケイ素またはスズを構成元素として含むものを用いる場合には、リチウムと金属間化合物を形成せず、負極活物質層12と合金化する金属元素としては、銅,ニッケルあるいは鉄が挙げられる。これらは負極集電体11の強度および導電性の観点からも望ましい。
負極集電体11を構成する金属材料は、非晶質もしくは微細結晶構造を有することが好ましい。負極集電体11の表面の算術平均粗さ(Ra)は、0.1μm以上であることが好ましい。負極活物質層12との密着性を向上させることができるからである。
負極活物質層12は、負極活物質として、電極反応物質を吸蔵および放出することが可能であり、金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を構成元素として含む粒子状負極材料を含有している。この負極材料は金属元素あるいは半金属元素の単体でも合金でも化合物でもそれらを一部に有するようなものでもよく、非晶質または微細結晶構造を有するものが好ましい。
この負極材料を構成する金属元素あるいは半金属元素としては、例えば電極反応物質としてリチウムを用いる場合であれば、リチウムと合金を形成可能なものが挙げられ、例えば、マグネシウム(Mg),ホウ素(B),アルミニウム(Al),ガリウム(Ga),インジウム(In),ケイ素,ゲルマニウム(Ge),スズ,鉛(Pb),ビスマス(Bi),カドミウム(Cd),銀(Ag),亜鉛(Zn),ハフニウム(Hf),ジルコニウム(Zr),イットリウム(Y),パラジウム(Pd)あるいは白金(Pt)などが挙げられる。
中でも、この負極材料としては、ケイ素,ゲルマニウム,スズ,鉛あるいはインジウムを構成元素として含むものが好ましく、特に好ましいのはケイ素またはスズを構成元素として含むものである。高いエネルギー密度を得ることができるからである。
ケイ素の合金またはスズの合金としては、例えば、ケイ素またはスズ以外の第2の構成元素として、銅,ニッケル,コバルト,鉄,亜鉛,ジルコニウム,マンガン(Mn),チタンおよびニオブ(Nb)からなる群のうちの少なくとも1種を含むものが挙げられる。中でも、第2の構成元素としては、銅,ニッケル,チタンあるいはコバルトが好ましい。導電性を高めることができるからである。
この負極材料の粒径は100μm以下であることが好ましく、5μm以下であればより好ましい。優れたサイクル特性を得ることができるからである。
負極活物質層12は、また、必要に応じて結着剤を含んでいる。負極活物質層12は、負極活物質と結着剤とを含む混合物を負極集電体11に塗布することにより作製されたものでもよいが、負極活物質と結着剤とを含む前駆層を負極集電体11に形成したのち、焼成することにより作製されたものであることが好ましい。負極活物質層12の膨張・収縮による破壊を抑制することができると共に、負極集電体11と負極活物質層12との密着性を向上させることができるからである。
負極活物質層12の表面には複数の溝12Aが形成されており、それにより負極活物質層12は複数のブロック12Bに分割されている。負極活物質層12の膨張を溝12Aにより吸収することができ、応力を緩和することができるからである。なお、負極活物質層12の表面というのは、負極集電体11と反対側の面である。溝12Aは負極活物質層12の表面から負極集電体11まで形成されていてもよいが、その一部まででもよい。負極活物質層12は特に表面側において大きく膨張するからである。
溝12Aは例えば格子状に形成されており、ブロック12Bは例えば規則的に配置されている。ブロック12Bの1つ当たりの表面における面積は、1.0×10-6cm2 以上1.0×10-2cm2 以下の範囲内であることが好ましく、1.0×10-5cm2 以上1.0×10-4cm2 以下の範囲内であればより好ましい。これよりも小さいと負極活物質層12の表面積が大きくなり電解質などの分解反応が大きくなってしまい、これよりも大きいと溝12Aが少なくなり負極活物質層12の膨張を十分に吸収することができないからである。なお、ブロック12Bの表面における面積というのは、図1において梨子地で示したように、溝12Aの部分を含まない負極活物質層12の最表面側に位置する面の面積である。
負極活物質層12は、また、負極集電体11との界面の少なくとも一部において負極集電体11と合金化していることが好ましい。具体的には、界面において負極集電体11の構成元素が負極活物質層12に、または負極活物質層12の構成元素が負極集電体11に、またはそれらが互いに拡散していることが好ましい。密着性を向上させることができ、負極活物質層12Bが膨張収縮により負極集電体12Aから脱落してしまうことを抑制することができるからである。
負極10は、例えば、次のようにして製造することができる。
まず、上述した粒子状の負極材料と結着剤とを分散媒を用いて混合し、スラリーとしたのち、負極集電体11に塗布し、前駆層を形成する。次いで、例えば格子状の凸状部が形成されたローラーを用いて前駆層を圧延することにより、溝12Aおよびブロック12Bを形成する。続いて、必要に応じて前駆層を焼成する。これにより図1に示した負極10が得られる。
この負極10は、例えば、次のような二次電池の負極に用いられる。
図2は、その二次電池の構成を表すものである。この二次電池は、いわゆるコイン型といわれるものであり、外装カップ21に収容された負極10と、外装缶22の内に収容された正極23とが、セパレータ24を介して積層されたものである。
外装カップ21および外装缶22の周縁部は絶縁性のガスケット25を介してかしめることにより密閉されている。外装カップ21および外装缶22は、例えば、ステンレスあるいはアルミニウムなどの金属によりそれぞれ構成されている。
正極23は、例えば、正極集電体23Aと、正極集電体23Aに設けられた正極活物質層23Bとを有しており、正極活物質層23Bの側が負極活物質層12と対向するように配置されている。正極集電体23Aは、例えば、アルミニウム,ニッケルあるいはステンレスなどにより構成されている。
正極活物質層23Bは、例えば、正極活物質としてリチウムを吸蔵および放出することが可能な正極材料のいずれか1種または2種以上を含んでおり、必要に応じて炭素材料などの導電材およびポリフッ化ビニリデンなどの結着剤を含んでいてもよい。リチウムを吸蔵および放出することが可能な正極材料としては、例えば、一般式Lix MIO2 で表されるリチウム含有金属複合酸化物が好ましい。リチウム含有金属複合酸化物は、高電圧を発生可能であると共に、高密度であるため、二次電池の更なる高容量化を図ることができるからである。なお、MIは1種類以上の遷移金属であり、例えばコバルトおよびニッケルのうちの少なくとも一方が好ましい。xは電池の充放電状態によって異なり、通常0.05≦x≦1.10の範囲内の値である。このようなリチウム含有金属複合酸化物の具体例としては、LiCoO2 あるいはLiNiO2 などが挙げられる。
なお、正極23は、例えば、正極活物質と導電材と結着剤とを混合して分散媒に分散させてスラリーとしたのち、正極集電体23Aに塗布し乾燥させ、圧縮成型して正極活物質層23Bを形成することにより作製することができる。
セパレータ24は、負極10と正極23とを隔離し、両極の接触による電流の短絡を防止しつつ、リチウムイオンを通過させるものである。このセパレータ24は、例えば、ポリエチレンやポリプロピレンにより構成されている。
セパレータ24には、液状の電解質である電解液が含浸されている。この電解液は、例えば、溶媒と、この溶媒に溶解された電解質塩とを含んでおり、必要に応じて添加剤を含んでいてもよい。溶媒としては、例えば、炭酸エチレン,炭酸プロピレン,炭酸ジメチル,炭酸ジエチルあるいは炭酸エチルメチルなどの非水溶媒が挙げられる。溶媒はいずれか1種を単独で用いてもよいが、2種以上を混合して用いてもよい。
電解質塩としては、例えば、LiPF6 ,LiCF3 SO3 あるいはLiClO4 などのリチウム塩が挙げられる。電解質塩は、いずれか1種を単独で用いてもよいが、2種以上を混合して用いてもよい。
この二次電池は、例えば、負極10、電解液が含浸されたセパレータ24および正極23を積層して、外装カップ21と外装缶22との中に入れ、それらをかしめることにより製造することができる。
この二次電池では、充電を行うと、例えば、正極23からリチウムイオンが放出され、電解液を介して負極10に吸蔵される。放電を行うと、例えば、負極10からリチウムイオンが放出され、電解液を介して正極23に吸蔵される。本実施の形態では、負極活物質層12の表面が溝12Aにより所定の大きさのブロック12Bに分割されているので、負極12における電解液の分解反応が抑制されると共に、充電による負極活物質層12の膨張が吸収される。
本実施の形態に係る負極10は、次のような二次電池に用いてもよい。
図3は、その二次電池の構成を表すものである。この二次電池は、リード31,32が取り付けられた電極巻回体30をフィルム状の外装部材41内部に収容したものであり、小型化,軽量化および薄型化が可能となっている。
リード31,32は、それぞれ、外装部材41の内部から外部に向かい例えば同一方向に導出されている。リード31,32は、例えば、アルミニウム,銅,ニッケルあるいはステンレスなどの金属材料によりそれぞれ構成されており、それぞれ薄板状または網目状とされている。
外装部材41は、例えば、ナイロンフィルム,アルミニウム箔およびポリエチレンフィルムをこの順に貼り合わせた矩形状のアルミラミネートフィルムにより構成されている。外装部材41は、例えば、ポリエチレンフィルム側と電極巻回体30とが対向するように配設されており、各外縁部が融着あるいは接着剤により互いに密着されている。外装部材41とリード31,32との間には、外気の侵入を防止するための密着フィルム42が挿入されている。密着フィルム42は、リード31,32に対して密着性を有する材料、例えば、ポリエチレン,ポリプロピレン,変性ポリエチレンあるいは変性ポリプロピレンなどのポリオレフィン樹脂により構成されている。
なお、外装部材41は、上述したアルミラミネートフィルムに代えて、他の構造を有するラミネートフィルム,ポリプロピレンなどの高分子フィルムあるいは金属フィルムにより構成するようにしてもよい。
図4は、図3に示した電極巻回体30のI−I線に沿った断面構造を表すものである。電極巻回体30は、負極10と正極33とをセパレータ34および電解質層35を介して積層し、巻回したものであり、最外周部は保護テープ36により保護されている。
負極10は、負極集電体11の両面に負極活物質層12が設けられた構造を有している。正極33も、正極集電体33Aの両面に正極活物質層33Bが設けられた構造を有しており、正極活物質層33Bと負極活物質層12とが対向するように配置されている。正極集電体33A,正極活物質層33Bおよびセパレータ34の構成は、それぞれ上述した正極集電体23A,正極活物質層23Bおよびセパレータ24と同様である。
電解質層35は、高分子化合物よりなる保持体に電解液を保持させたいわゆるゲル状の電解質により構成されている。ゲル状の電解質は高いイオン伝導率を得ることができると共に、電池の漏液を防止することができるので好ましい。電解液の構成は、図2に示したコイン型の二次電池と同様である。高分子材料としては、例えばポリフッ化ビニリデンが挙げられる。
この二次電池は、例えば、次のようにして製造することができる。
まず、負極10および正極33のそれぞれに、保持体に電解液を保持させた電解質層35を形成し、リード31,32を取り付ける。次いで、電解質層35が形成された負極10と正極33とをセパレータ34を介して積層し、巻回して、最外周部に保護テープ36を接着して電極巻回体30を形成する。続いて、例えば、外装部材41の間に電極巻回体30を挟み込み、外装部材41の外縁部同士を熱融着などにより密着させて封入する。その際、リード31,32と外装部材41との間には密着フィルム42を挿入する。これにより、図3および図4に示した二次電池が完成する。
また、次のようにして製造してもよい。まず、負極10および正極33のそれぞれにリード31,32を取り付けたのち、負極10と正極33とをセパレータ34を介して積層して巻回し、最外周部に保護テープ36を接着して、電極巻回体30の前駆体である巻回体を形成する。次いで、この巻回体を外装部材41に挟み、一辺を除く外周縁部を熱融着して袋状としたのち、電解液と、高分子化合物の原料であるモノマーと、重合開始剤と、必要に応じて重合禁止剤などの他の材料とを含む電解質用組成物を、外装部材41の内部に注入する。続いて、外装部材41の開口部を真空雰囲気下で熱融着して密封し、熱を加えてモノマーを重合させて高分子化合物とすることによりゲル状の電解質層35を形成する。これにより、図3および図4に示した二次電池が完成する。
この二次電池の作用は、図2に示したコイン型の二次電池と同様である。
このように本実施の形態によれば、負極活物質層12の表面を溝12Aにより所定の大きさのブロック12Bに分割するようにしたので、負極12における電解液の分解反応を抑制しつつ、充電による負極活物質層12の膨張を吸収することができ、負極12の形状崩壊を抑制することができる。よって、サイクル特性などの電池特性を向上させることができる。
更に、本発明の具体的な実施例について図面を参照して詳細に説明する。
(実施例1−1〜1−4)
図1に示した負極10を作製した。まず、ケイ素と銅との元素組成がモル比で90:10の銅−ケイ素合金を溶融急冷(単ロール)法により合成し、メノウ製ポットおよびジルコニア製ボールを用いてメカニカルミリング処理により平均粒径1μmの粉末を得た。次いで、この銅−ケイ素合金粉末を負極活物質として用い、銅−ケイ素合金粉末9質量部と結着剤であるポリフッ化ビニリデン1質量部とを混合し、分散媒であるN−メチル−2−ピロリドンを加えてスラリーとした。続いて、このスラリーを厚み18μmの粗化した銅箔よりなる負極集電体11に塗布して前駆層を形成した。
そののち、この前駆層を格子状の凸状部を形成したローラーを用いて圧延し、溝12Aおよびブロック12Bを形成した。その際、格子幅が異なるローラーを用いることにより、実施例1−1〜1−4で表1に示したようにブロック12Bの1つ当たりの表面における面積を変化させた。溝12Aを形成したのち、前駆層を真空雰囲気中において400℃で12時間加熱して焼成した。これにより実施例1−1〜1−4の負極10を得た。
実施例1−1〜1−4に対する比較例1−1,1−2として、ブロックの面積を変化させたことを除き、他は実施例1−1〜1−4と同様にして負極を作製した。
作製した実施例1−1〜1−4および比較例1−1,1−2の負極10を用いて、図2に示したコイン型の二次電池を作製した。その際、正極23は、正極活物質としてコバルト酸リチウム(LiCoO2 )を用い、カーボンブラックおよびポリフッ化ビニリデンと混合してアルミニウム箔よりなる正極集電体23Aに塗布し、圧縮成型して正極活物質層23Bを形成することにより作製した。電解液には、炭酸エチレン30質量%と炭酸ジエチル60質量%と炭酸ビニレン10質量%とを混合した溶媒に、LiPF6 を1.0mol/kgとなるように溶解させたものを用いた。セパレータ24にはポリプロピレン製の微多孔膜を用いた。
作製した実施例1−1〜1−4および比較例1−1,1−2の二次電池について、上限電圧4.2V、電流密度1mA/cm2 の条件で定電流定電圧充電を行ったのち、電流密度1mA/cm2 、終止電圧2.5Vの条件で定電流放電を行うという充放電を繰り返し、1サイクル目の放電容量および1サイクル目に対する50サイクル目の放電容量維持率を求めた。その結果を表1に示す。
Figure 2006155960
表1に示したように、ブロック12Bの面積を増加させると、容量維持率は極大値まで向上しそれ以降は低下に転じる傾向が見られた。すなわち、負極活物質層12の表面を溝12Aにより面積が1.0×10-6cm2 以上1.0×10-2cm2 以下のブロック12Bに分割するようにすれば、サイクル特性を向上させることができることが分かった。
(実施例2−1)
銅−ケイ素合金粉末の平均粒径を5μmとしたことを除き、他は実施例1−2と同様にして二次電池を作製した。実施例2−1の二次電池についても、実施例1−2と同様にして充放電を行い、1サイクル目の放電容量および50サイクル目の容量維持率を求めた。その結果を表2に示す。
Figure 2006155960
表2に示したように、負極活物質である銅−ケイ素合金粉末の平均粒径を5μm以下とすれば高いサイクル特性を得られることが分かった。
(実施例3−1〜3−3,4−1〜4−4)
実施例3−1〜3−3では、負極活物質として、銅−ケイ素合金粉末に代えてケイ素粉末を用い、表3に示したように焼成温度を変化させたことを除き、他は実施例1−2と同様にして負極10および二次電池を作製した。実施例4−1〜4−4では、負極活物質として、銅−ケイ素合金粉末に代えて、単ロール法を用いて作製した銅−スズ合金粉末を用い、200℃で焼成したことを除き、他は実施例1−1〜1−4と同様にして負極10および二次電池を作製した。その際、ブロック12Bの面積は実施例1−1〜1−4と同様に表4に示したように変化させた。
実施例3−1〜3−3に対する比較例3−1,3−2、および実施例4−1〜4−4に対する比較例4−1,4−2として、ブロックの面積を変化させたことを除き、他は実施例3−1〜3−3または実施例4−1〜4−4と同様にして負極および二次電池を作製した。
作製した実施例3−1〜3−3,4−1〜4−4および比較例3−1,3−2,4−1,4−2の二次電池についても、実施例1−1〜1−4と同様にして充放電を行い、1サイクル目の放電容量および50サイクル目の容量維持率を求めた。その結果を表3,4に示す。
Figure 2006155960
Figure 2006155960
表3,4に示したように、実施例3−1〜3−3,4−1〜4−4によれば、比較例3−1,3−2,4−1,4−2に比べてサイクル特性を向上させることができた。すなわち、他の負極活物質を用いた場合においても、負極活物質層12の表面を溝12Aにより上述した大きさのブロック12Bに分割するようにすれば、サイクル特性を向上させることができることが分かった。
以上、実施の形態および実施例を挙げて本発明を説明したが、本発明は上記実施の形態および実施例に限定されるものではなく、種々変形可能である。例えば、上記実施の形態および実施例では、液状の電解質である電解液、またはいわゆるゲル状の電解質を用いる場合について説明したが、他の電解質を用いるようにしてもよい。他の電解質としては、イオン伝導性を有する固体電解質、固体電解質と電解液とを混合したもの、あるいは固体電解質とゲル状の電解質とを混合したものが挙げられる。
なお、固体電解質には、例えば、イオン伝導性を有する高分子化合物に電解質塩を分散させた高分子固体電解質、またはイオン伝導性ガラスあるいはイオン性結晶などよりなる無機固体電解質を用いることができる。高分子固体電解質の高分子化合物としては、例えば、ポリエチレンオキサイドあるいはポリエチレンオキサイドを含む架橋体などのエーテル系高分子化合物、ポリメタクリレートなどのエステル系高分子化合物、アクリレート系高分子化合物を単独あるいは混合して、または共重合させて用いることができる。また、無機固体電解質としては、窒化リチウムあるいはリン酸リチウムなどを含むもの用いることができる。
また、上記実施の形態および実施例では、コイン型および巻回ラミネート型の二次電池について説明したが、本発明は、円筒型,角型,ボタン型,薄型,大型あるいは積層ラミネート型などの他の形状を有する二次電池についても同様に適用することができる。加えて、二次電池に限らず、一次電池についても適用することができる。
本発明の一実施の形態に係る負極の構成を表す斜視図である。 図1に示した負極を用いた二次電池の構成を表す断面図である。 図1に示した負極を用いた他の二次電池の構成を表す分解斜視図である。 図3に示した二次電池のI−I線に沿った構造を表す断面図である。
符号の説明
10…負極、11…負極集電体、12…負極活物質層、12A…溝、12B…ブロック、21…外装カップ、22…外装缶、23,33…正極、23A,33A…正極集電体、23B,33B…正極活物質層、24,34…セパレータ、25…ガスケット、31,32…リード、30…電極巻回体、35…電解質層、36…保護テープ

Claims (10)

  1. 負極集電体と、この負極集電体に設けられた負極活物質層とを備え、
    前記負極活物質層は、電極反応物質を吸蔵および放出することが可能であり、構成元素として金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を含む粒子状の負極活物質を含有し、
    前記負極活物質層の表面は、溝により複数のブロックに分割されており、
    前記ブロックの1つ当たりの表面における面積は1.0×10-6cm2 以上1.0×10-2cm2 以下である
    ことを特徴とする負極。
  2. 前記負極活物質として、スズ(Sn)およびケイ素(Si)のうちの少なくとも一方を構成元素として含む材料を含有することを特徴とする請求項1記載の負極。
  3. 前記ブロックは、規則的に配置されていることを特徴とする請求項1記載の負極。
  4. 前記負極活物質層は、前記負極活物質と結着剤とを含む前駆層を前記負極集電体に形成したのち、前記溝を圧延により形成して作製されたことを特徴とする請求項1記載の負極。
  5. 前記負極活物質層は、前記前駆層を焼成することにより作製されたことを特徴とする請求項4記載の負極。
  6. 正極および負極と共に電解質を備えた電池であって、
    前記負極は、負極集電体と、この負極集電体に設けられた負極活物質層とを備え、
    前記負極活物質層は、電極反応物質を吸蔵および放出することが可能であり、構成元素として金属元素および半金属元素のうちの少なくとも1種を含む粒子状の負極活物質を含有し、
    前記負極活物質層の表面は、溝により複数のブロックに分割されており、
    前記ブロックの1つ当たりの表面における面積は1.0×10-6cm2 以上1.0×10-2cm2 以下である
    ことを特徴とする電池。
  7. 前記負極活物質として、スズ(Sn)およびケイ素(Si)のうちの少なくとも一方を構成元素として含む材料を含有することを特徴とする請求項6記載の電池。
  8. 前記ブロックは、規則的に配置されていることを特徴とする請求項6記載の電池。
  9. 前記負極活物質層は、前記負極活物質と結着剤とを含む前駆層を前記負極集電体に形成したのち、前記溝を圧延により形成して作製されたことを特徴とする請求項6記載の電池。
  10. 前記負極活物質層は、前記前駆層を焼成することにより作製されたことを特徴とする請求項9記載の電池。
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