JP2006154398A - カラーフィルタの修正方法 - Google Patents

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茂 平山
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Abstract

【課題】ピンホール等色ヌケ部、異物混入、付着と言ったカラーフィルタの欠陥を、容易、且つ、良好に修復し、製造コスト削減が可能なカラーフィルタの修正方法を提供すること。
【解決手段】ピンホール部31、41及び周辺部に表面張力調整層13を形成し、ピンホール部内のみ表面張力調整層を除去し、遮光層11若しくは着色層12に対応する着色材料をインクジェットヘッドから吐出してピンホール欠陥を修正した後、ピンホール周辺部の表面張力調整層を除去する。異物欠陥32、42及び周辺部に表面張力調整層を形成し、紫外〜赤外レーザ光照射で異物欠陥と一緒に表面張力調整層を除去し、遮光層11若しくは着色層12に対応する着色材料をインクジェットヘッドから吐出して欠陥を修正した後、修正部の周辺部の表面張力調整層を除去する。
【選択図】図4

Description

本発明は、カラーテレビ、パーソナルコンピュータに使用されるカラー液晶ディスプレイ(LCD)の構成部材であるカラーフィルタ(CF)の製造工程に於いて、ピンホール欠陥及び,異物欠陥部分の修正に好適なカラーフィルタの修正方法に関する。
近年、パーソナルコンピュータや薄型カラーテレビの発達に伴い、カラーLCDの需要が増加しており、特に、後者は大型化が進展している。しかしながら、基板の大型化に対して、LCDやカラーフィルタ工程で高い歩留りを維持する事は困難であり、加えて、部材の中でもコスト比重が高いCFはカラーLCDの普及に向け一層のコストダウンが要求されている。
カラーフィルタは透明基板上に、カラー表示に不可欠な、例えば、R(赤)、G(緑)、B(青)各色の着色層と、カラーLCDの表示コントラスト向上目的で設けられる金属皮膜やBk(黒)の遮光層を所定のパターンに配列したものであり、多くの製造方法が知られている。以下に幾つかの方法を説明する。
カラーフィルタの製造方法として染色法、顔料分散法、電着法、印刷法などが挙げられる。染色法は、透明基板上に染色性高分子材料を塗布し、所定形状にフォトリソ法でパターニングした後、染色液に浸漬して着色する工程をR、G、B各色で繰り返し着色層を形成する方法である。
顔料分散法は、透明基板上に顔料を分散した感光性樹脂材料をスピンコーターなどで塗布後、フォトリソグラフィ法でパターニングする工程をR、G、B各色で繰り返し着色層を形成する方法である。
また、電着法は、透明基板上に透明電極パターンを形成した後、顔料、樹脂、電解液等の入った電着塗装液に浸漬して電着する工程を各色で繰り返し着色層を得る方法である。
また、印刷法は、顔料が分散された熱硬化型インキをパターニングされた印刷板に転移させた後、透明基板上に直接印刷若しくはオフセット印刷によってパターン形成する工程を各色で繰り返して着色層を形成する方法である。必要に応じて、これらの方法による着色層形成前に、透明基板上にCr等の金属膜や黒(Bk)色顔料からなる遮光層パターンが形成される。
前記の方法によってカラーフィルタの製造は可能であるが、現状は、良好な色特性、位置精度、コストなどから、顔料分散法が良く用いられている。但し,どの製造方法であっても、基板の大型化に伴うカラーフィルタ面内のゴミや異物の増加によって、全くの無欠陥でカラーフィルタを製造することが困難になるため、大型基板使用などの材料コスト上昇と合わせて考慮すると、将来に渡るコスト低減が難しい状況になりつつある。
そこで、カラーフィルタに発生したピンホール欠陥や異物欠陥を修正して良品化し、全体的な製造コストを低減させることが製造歩留りの向上と共に重要となってくる。
カラーフィルタの遮光層や着色層にピンホール等の色ヌケが発生した場合は、適切な色濃度を有するインキを修正用針先に付けた後、修正部に塗布して乾燥させて修正する方法(特許文献1参照)や、適切な色の感光性着色フィルムを必要部位に熱転写した後、露光/現像/乾燥させて修正する方法(特許文献2参照)などが知られている。しかし、インキ塗布量不足を補う重ね塗布に時間が掛かったり、修正に要する部材や工程が多くて、時間とコストが掛かると言う問題がある。
また、インクジェットヘッドから着色インキをピンホール等色ヌケ部に吐出して修正する方法が提案されている(特許文献3、4参照)。インクジェット方式のカラーフィルタ修正は、高速なインク吐出が可能であり、修正部へのインク重ね打ちで塗布量増加させて色濃度を上げる場合でも、短時間の修正が可能と言う特徴を有する。
しかし、遮光層や着色層をインクジェット方式以外の方法、前記顔料分散法や他方法で形成した場合は、インクと遮光層、着色層間の表面張力差から修正インクがピンホール等色ヌケ部から周辺部へと流動し易く、必要な色濃度を得難いと言う問題がある。
また、遮光層や着色層中や上に埋め込まれたり、付着した異物を除去する方法として、レーザ光照射で異物を除去し再度着色する方法が提案されている(特許文献5参照)が、異物除去後のピンホール等色ヌケ部を着色する時に、前記の問題が発生することには変わりない。
特開平08−182949号公報 特開平05−210009号公報 特開平11−271752号公報 特開2003−66218号公報 特開平05−72528号公報
本発明は、ピンホール等色ヌケ部、異物混入、付着と言ったカラーフィルタの欠陥を、容易、且つ、良好に修復し、製造コスト削減が可能なカラーフィルタの修正方法を提供することを課題とする。
本発明は、透明基板上に、遮光層、及び各色の着色層を定められたパターンで配列して構成されたカラーフィルタの遮光層若しくは着色層に発生したピンホール欠陥を、インクジェット法によって着色部を形成し被覆する修正方法において、ピンホール部及び周辺部に表面張力調整層を形成し、ピンホール部内のみ表面張力調整層を除去し、当該遮光層若しくは着色層に対応する着色材料をインクジェットヘッドから吐出してピンホール欠陥を修正した後、ピンホール周辺部の表面張力調整層を除去することを特徴とするカラーフィルタの修正方法である。
また、本発明は、透明基板上に、遮光層、及び各色の着色層を定められたパターンで配列して構成されたカラーフィルタの遮光層若しくは着色層に発生した異物欠陥を、紫外〜赤外レーザ光照射で除去した後、インクジェット法で着色部を形成して被覆する修正方法において、異物欠陥及び周辺部に表面張力調整層を形成し、紫外〜赤外レーザ光照射で異物欠陥と一緒に表面張力調整層を除去し、当該遮光層若しくは着色層に対応する着色材料をインクジェットヘッドから吐出して欠陥を修正した後、修正部の周辺部の表面張力調整層を除去することを特徴とするカラーフィルタの修正方法である。
また、本発明は、上記発明によるカラーフィルタの修正方法において、前記表面張力調整層は、インクジェットヘッドからの吐出適性を有するよう調合された有機溶剤と、有機
シリコーン成分またはフッ素化合物若しくは昇華性樹脂を含有して撥インク性を有し、インクジェットヘッドからピンホール部若しくは異物欠陥、及び周辺部への吐出、乾燥により形成され、インクジェットヘッドからの着色材料の吐出により欠陥が修正された後に、加熱又はアルカリ洗浄、若しくは加熱及びアルカリ洗浄によって除去されることを特徴とするカラーフィルタの修正方法である。
また、本発明は、上記発明によるカラーフィルタの修正方法において、前記ピンホール部内の表面張力調整層を除去する手段として、紫外レーザ光を照射することを特徴とするカラーフィルタの修正方法である。
また、本発明は、上記発明によるカラーフィルタの修正方法において、前記インクジェットヘッド用の着色材料は、顔料を含有する液体であり、所定厚に於ける周辺着色層との色差がΔEab<5以下であることを特徴とするカラーフィルタの修正方法である。
また、本発明は、上記発明によるカラーフィルタの修正方法において、前記インクジェットヘッドは、電圧を印加すると変形するピエゾ素子を用いてインクを吐出させるピエゾ方式のヘッドであることを特徴とするカラーフィルタの修正方法である。
本発明によれば、表面張力調整層を修正部周辺に形成する事によって、インクジェットヘッドから吐出される着色材料が、修正部上や周辺で過剰に流動すること無く、修正部内へと有効に堆積されて、修正部と周辺部の色差が少ない事、加えて、欠陥修正後に表面張力調整層が除去されるため、より一層、修正部が目立たないカラーフィルタの欠陥修正が可能となる。
また、本発明によれば、カラーフィルタ基板大型化による欠陥増加に対しても、高い修正能力を持って対応できるため、最終歩留まりが良好で、コスト低減が可能であると共に、表面張力調整層が除去されて、欠陥修正部周辺の膜厚差が少ないので、LCDパネルでの液晶の配向を乱す事の少ない、良好なカラーフィルタの修正方法を提供することが可能となる。
本発明に使用するインクジェットヘッドは、機械的圧力でインクを吐出するピエゾ方式なので、インク加熱に対する考慮が不要であり、欠陥修正用の着色材料の選択肢を狭める事がない。
以下に、本発明によるカラーフィルタの修正方法を、その実施形態に基づいて詳細に説明する。
図1は、カラーフィルタ1の基本構造を示す縦断面図である。ガラスなどの透明基板10の表面上に、金属膜あるいは黒色顔料(カーボン等)を用いた遮光層11が形成され、その格子間には、赤色(R)、緑色(G)及び青(B)顔料、若しくは、同色の染料を含有する着色層12が形成されている。この着色層12の表面上には、必要に応じて透明樹脂からなる保護膜13が被覆され、その上にITO(Indium Tin Oxide)からなる透明電極14が形成される。ITOのパターン形状による液晶配向が必要となる場合には、フォトリソ法やレーザ光加工によって、透明電極14にパターニングを施す。
また、最近は、LCDの性能向上要求に伴い、透明電極14上に、液晶配向を制御するMVA(Multi Vertical Alignment)層15や、カラーフィルタ基板とTFT(Thin Film Transistor)基板間距離を、適正な値に規制するためのPS(Photo Spacer)層16を、別途、ITO上設ける事がある。
図2は、カラーフィルタでストライプ配列とした平面図である。モザイク配列や、デルタ配列にする場合もある。
カラーフィルタの修正方法、ここでは顔料分散法で形成されたカラーフィルタの修正について説明する。他方式によって形成されたカラーフィルタの場合も、修正方法の差は特に無い。
1)遮光層11の修正は、遮光層製造ラインに付随する光学的な検査機(図示せず)を用いて、遮光層内外の異物と、遮光層内のピンホールを検出し、欠陥種類、位置、大きさで分類、NG規格となる欠陥位置情報を記録した後、レーザリペア機構及び、インクジェットヘッドを使用して実施する。光学的な検査機による欠陥の検出は、遮光層11が形成されている上面から検査光を照射し、反射光及び透過光をCCDカメラで受光し、カラーフィルタ全体を走査しながら、CCDカメラからの信号強度を、パターン毎に比較解析することで実施する。
図3、図4、及び図6に、遮光層11の修正の様子を示した。遮光層11の外に有るNG規格の異物欠陥33は、遮光層用レジストに内在する異物や、製造装置による発塵、異物の付着などに起因するもので、前記、光学的な検査機から欠陥位置情報を修正装置2に取得し、レーザリペア機構21を必要位置に移動させた後、紫外〜赤外レーザ光による異物欠陥除去で、
良品化できる。
次に、遮光層11内に有るNG規格の異物欠陥32の場合は、前記と同様に欠陥位置情報を修正装置2に取得、表面張力調整層用の溶液を、専用のインクジェットヘッド23から異物欠陥部に吐出して、周辺部を含めて被覆した後、紫外〜赤外レーザ光によるレーザリペア機構21によって、異物欠陥を除去する。異物欠陥の除去後に、黒色顔料若しくは染料を含有する黒色の着色材を、インクジェットヘッド24から除去部分に吐出、被覆した後、表面張力調整層を、組成により、加熱又はアルカリ液洗浄を単独で、若しくは組合せて除去する。除去手段としては、図4に示すように、レーザリペア機構21の赤外レーザ光や、赤外線ランプ等による加熱、専用インクジェットヘッドや、ノズルからのアルカリ液供給による洗浄で行う。
また、黒色着色材の光学濃度が低く、修正部の規格濃度に不足する場合には、黒色着色材の吐出回数を増加させて修正するが、インク吐出毎にレーザリペア機構21の赤外レーザ光による加熱を行い、被覆インク径の増加を抑制する事も、修正部の光学濃度向上に有効である。
遮光層内のピンホール欠陥31は、前記、光学的な検査機から位置情報を修正装置2に取得、インクジェットヘッド23をピンホール欠陥部に移動させ、表面張力調整層用の溶液を吐出して、ピンホール欠陥及び欠陥周辺部を被覆した後、レーザリペア機構22の紫外レーザ光によって、ピンホール欠陥内の表面張力調整層を除去し、黒色の着色材をインクジェットヘッド24から吐出、被覆して修正を行う。その後に、上述した手段によって、表面張力調整層の除去を行う。
2)着色層12の修正は、前記、遮光層と同様に、RGB各色の着色層製造ラインに付随する光学的な検査機(図示せず)を用いて、着色層内の異物とピンホールを検出し、欠陥種類、位置、大きさで分類、NG規格となる欠陥位置情報を記録した後、レーザリペア機構及び、インクジェットヘッドを使用して実施する。通常は、RGB各色の着色層、場合によっては、反射表示用RGBを含めた各色の着色層が形成された後、透明電極14が形成される前に、修正が行われる。
図5及び図6に、着色層12の修正の様子を示した。着色層12にあるNG規格の異物欠陥42は、着色層用レジストに内在する異物や、製造装置による発塵、各工程で付着するレジスト滓や異物などに起因するもので、前記、光学的な検査機から欠陥位置情報を修正装置2に取得、必要な修正機構を必要位置に移動させた後、表面張力調整層用の溶液を、専用のインクジェットヘッド23から異物欠陥部に吐出して、周辺部を含めて被覆し、次に、紫外〜赤外レーザ光によるレーザリペア機構21によって、異物欠陥を除去する。異物欠陥の除去後に、RGB各色顔料若しくは染料を含有するRGBの各色着色材の内、必要な色のインクジェットヘッド25を、修正位置に移動させ、異物除去部分に吐出、被覆する。
次に、表面張力調整層を、組成により、加熱又はアルカリ液洗浄を単独で、若しくは組合せて除去する。除去手段としては、レーザリペア機構21の赤外レーザ光や、赤外線ランプ等による加熱、専用インクジェットヘッドや、ノズルからのアルカリ液供給による洗浄で行う。
また、この時、RGB各色の着色材の光学濃度が低く、修正部の規格濃度に不足する場合には、インクの吐出回数を増加させて修正を行う。
ここでも、遮光層と同様に、インク吐出毎にレーザリペア機構21の赤外レーザ光によって加熱を行っても良い。
着色層内のピンホール欠陥41は、前記、光学的な検査機から位置情報を修正装置2に取得、インクジェットヘッド23をピンホール欠陥部に移動させ、表面張力調整層用の溶液を吐出して、ピンホール欠陥及び欠陥周辺部を被覆した後、レーザリペア機構22の紫外レーザ光によって、ピンホール欠陥内の表面張力調整層を除去し、RGBの着色材の内、修正に必要な色のインクジェットヘッド25を移動させ、ピンホール欠陥部に吐出、被覆して、修正を行い、さらに、表面張力調整層を、組成により、加熱、アルカリ液洗浄を単独、若しくは組合せて、除去する。除去手段としては、レーザリペア機構21の赤外レーザ光や、赤外線ランプ等による加熱、専用インクジェットヘッドや、ノズルからのアルカリ液供給による洗浄で行う。
この時、レーザリペア機構21と22のレーザが、紫外レーザである場合には、一つのレーザリペア機構で代用することが可能であり、紫外レーザとしては、He-CdレーザやYAGレーザの3倍以上の高調波レーザなどが使用される。
着色層の修正に使用する着色材は、着色層と同じ顔料や染料であることが、修正部と周囲との濃度差、色差を抑えられるので望ましいが、周囲との色差がΔEab<5であれば、判別が困難となるので、インクジェットヘッドからの吐出、被覆量を調整することによって、着色材に使用する顔料や染料は着色層と異なることも差し支えない。
また、修正後のカラーフィルタは、次工程処理、例えば、遮光層の修正後の着色層形成工程や、着色層形成後の透明電極形成工程前に、修正部を局所的に、若しくはカラーフィルタ全体に熱処理を施して、修正部を熱硬化させておく事が、次工程での修正部の膨潤や剥離防止の上から、望ましい。必要に応じて、光硬化剤を混合した着色材を使用し、光硬化を併用する事も可能である。
表面張力調整層は、樹脂と表面張力を調整する撥インク成分を含有しており、含有する樹脂材料としては、加熱による昇華性があって、加熱でほぼ消失する事、または、アルカリ性溶液への可溶性が要求される。その代表例としては、アダマンタン等の非縮合架橋環系化合物や、樟脳等の環式モノテルペン、テルペノイドの架橋炭素環系化合物、ポリアルファオレフィン系樹脂、アルカリ可溶性のアクリル樹脂などが挙げられるが、前記要求性能が満たされるものであれば、ワックスを含むような熱可塑性樹脂等の材料も用いること
ができる。
撥インク成分としては、前記、透明樹脂材料との相溶性が良好で、着色材との接触角が60°以上となるものが望ましく、主鎖または側鎖に有機シリコーンを有するシロキサン成分を含有するシリコーン樹脂やシリコーンゴムなどのシリコン系化合物や、フッ化ビニリデン、フッ化ビニル、三フッ化エレレンなどのフッ素系化合物が用いられる。
表面張力調整層用の溶液は、前記、透明樹脂と撥インク成分を、適性な表面張力と溶解性を有する有機溶剤に溶解して得られる。有機溶剤としては、インクジェット吐出時の安定性や、ノズル詰まり耐性から、表面張力範囲35mN/m以下で、且つ、沸点が130℃以上のものが好ましく、具体的には、2−メトキシエタノール、2−エトキシエタノール、2−ブトキシエタノール、2−エトキシエチルアセテート、2−ブトキシエチルアセテート、2−メトキシエチルアセテート、2−エトキシエチルエーテル、2−(2−エトキシエトキシ)エタノール、2−(2−ブトキシエトキシ)エタノール、2−(2−エトキシエトキシ)エチルアセテート、2−(2−ブトキシエトキシ)エチルアセテート、2−フェノキシエタノール、ジエチレングリコールジメチルエーテルなどを挙げることができるが、これらに限定されるものではなく、前記要件を満たす溶剤ならば用いることができる。必要に応じて2種類以上の溶剤を混合して用いても良い。
また、表面張力調整層の形成を、インクジェット方式以外の方式、例えば、ディスペンス方式で行う場合には、トルエン、キシレン、シクロヘキサノン、エチルセルソルブなどの沸点と表面張力の異なる溶剤の使用が可能である。
表面張力調整層形成後の欠陥部の修正に使用する遮光層、及び着色層用の着色材は、インクジェットヘッドからの吐出適性を有するように、着色用顔料、分散用樹脂、分散剤、溶媒などから構成されている。
着色用顔料の具体例としては、遮光層用には、カーボンブラック、着色層用には、PigmentRed9、19、38、43、97、122、123、144、149、166、168、177、179、180、192、215、216、208、216、217、220、223、224、226、227、228、240、 PigmentBlue15、15:6、16、22、29、60、64、 PigmentGreen7、36、 PigmentRed20、24、86、81、83、93、108、109、110、117、125、137、138、139、147、148、153、154、166、168、185、 PigmentOrange36、 PigmentViolet23などがあり、要求の色相を得るために2種類以上が混合されることもある。また、これらの顔料に限定されるものではない。
分散用の樹脂としては、カゼイン、ゼラチン、ポリビニールアルコール、カルボキシメチルアセタール、ポリイミド樹脂、アクリル樹脂、エポキシ樹脂、メラニン樹脂などが用いられ、顔料分散性との関係で適宜選択される。耐熱性や耐光性を考慮すると、アクリル樹脂が好ましい。
顔料の分散向上に分散剤を用いる場合は、非イオン性界面活性剤として、例えば、ポリオキシエチレンアルキルエーテルなどが、また、イオン性界面活性剤として、例えば、アルキルベンゼンスルホン酸ナトリウム、ポリ脂肪酸塩、脂肪酸塩アルキルリン酸塩、テトラアルキルアンモニウム塩などが、その他、有機顔料誘導体、ポリエステルなどがあげられる。一種類の分散剤を単独で、また、二種類以上を混合してもよい。
溶媒は、前記した表面張力調整層用の有機溶剤と同様のものが使用可能であり、要求さ
れる溶解性、経時安定性、乾燥性などの特性と、顔料分散性、樹脂溶解性の関係から適宜選択される。
インクジェットヘッドは、ピエゾ方式であり、インクの粒子化周波数は5〜100KHz程度、ノズル径は5〜80μm程度であり、インクの詰まりなどを考慮して、1ヘッドにノズルを10以上組み込んだ装置が好適である。表面張力調整液、遮光層着色材、着色層用RGB各着色材用に専用のヘッドを5個配置して、混色を防止する必要がある。
以下に本発明の実施例を具体的に説明する。
<実施例1>
[着色材の調製]メタクリル酸20部、メチルメタクリレート10部、ブチルメタクリレート55部、ヒドロキシエチルメタクリレート15部を、乳酸ブチル300gに溶解し、窒素雰囲気下でアゾビスイソブチルニトリル0.75部を加え70℃にて5時間の反応によりアクリル共重合樹脂を得た。アクリル共重合樹脂を樹脂濃度が10%になるようにプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートで希釈し、アクリル共重合樹脂の希釈液とした。希釈液80.1gに対し、RGB用顔料及びカーボンブラック各19.0g、分散剤0.9gを添加し、3本ロールにて混練し、黒色、R、G、Bの各着色ワニスを得た。各色の着色ワニスに、プロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートを添加して顔料濃度が12〜15%、粘度が15cpsとなるよう調整し、黒色、R、G、B各色の着色材を製作した。
[表面張力調整液の調製]ジシクロペンタジエンと、それに対して5%重量のジメチルポリシランを添加し、粘度が15cpsとなるようプロピレングリコールモノメチルエーテルアセテートの添加量を調整した。
[カラーフィルタの修正]前記、着色材と同等の顔料を使用し、顔料分散方式で製造されたカラーフィルタを使用して修正を行った。
製造ラインの光学検査装置で位置データを取得した遮光層、着色層の異物欠陥周辺に、12pl、180dpiヘッド(セイコーインスツルメンツ社製)を搭載したインクジェット修正装置により、表面張力調整液を吐出、被覆して、異物欠陥の約150μm周辺に表面張力調整層を形成した。
次に、前記、遮光層、R、G、B各色着色層の異物欠陥に、第三高調波YAGレーザ光355nm、2mJ/パルス、HOYA社製を照射して、異物欠陥を除去して、50μm□のピンホールを形成した。
黒色、R、G、B各色毎に異なるインク供給系を有する12pl、180dpiヘッド(セイコーインスツルメンツ社製)のインクジェット修正装置から、形成された各色のピンホールに、前記、黒色、R、G、B各色の着色材を吐出し、ピンホールを着色材で被覆した。この時、G色の着色材については、光学濃度が不足していたため、3回36plの重ね打ちを行った。
修正後のカラーフィルタは、オーブンによる200℃15分の乾燥で、各色着色材の熱硬化と、表面張力調整層の昇華を行った後、ITO工程以降の後工程を実施し、修正部と周囲との色差が5以下であり、目視では修正部を認識し得ず、修正部周辺の平坦性が良好なカラーフィルタを得ることができた。
なお、実施例において、カラーLCD用カラーフィルタで説明したが、これに限定されるものではなく、色を分離して表示させるで用途あれば、どのようなカラーフィルタで実施してもよい。例えば、CCD用カラーフィルや、投影装置用カラーフィルタに、本発明を適用してもよい。
以上説明した様に、本発明によれば、表面張力調整層を形成する事で、インクジェットヘッドから吐出される着色材が、過剰に流動すること無く、修正部内へと有効に堆積されるため、修正部と周辺部の色差が少なく、また、修正後に表面張力調整層を除去するので、修正部が目立たないカラーフィルタの欠陥修正が可能である。加えて、高い修正能力を持っているため、大板化などによる欠陥数増加に対しても、少ない台数の修正装置で対応可能なため、高い最終歩留まりの維持と共に、コスト低減が可能である。
カラーフィルタの基本構造を示す縦断面図である。 図1に示したカラーフィルタの平面図である。 カラーフィルタの遮光層での欠陥状態と修正状態を示した説明図である。 図3の修正後、表面張力調整層の除去の状態を示した説明図である。 カラーフィルタの着色層での欠陥状態と修正状態を示した説明図である。 カラーフィルタの修正装置の概略図である。
符号の説明
1・・カラーフィルタ
2・・修正装置
10・・ガラス基板
11・・遮光層
12・・着色層
13・・表面張力調整層
14・・透明電極
15・・MVA層
16・・PS層
20・・移動ステージ
21・・レーザリペア機構(紫外〜赤外レーザ)
22・・レーザリペア機構(紫外レーザ)
23・・インクジェットヘッド(表面張力調整層形成用)
24・・インクジェットヘッド(遮光層修正用)
25・・インクジェットヘッド(RGB着色層修正用)
31・・ピンホール欠陥(遮光層内)
32・・異物欠陥(遮光層内)
33・・異物欠陥(遮光層外)
34・・修正部(遮光層内)
41・・ピンホール欠陥(着色層内)
42・・異物欠陥(着色層内)
43・・修正部(着色層内)

Claims (6)

  1. 透明基板上に、遮光層、及び各色の着色層を定められたパターンで配列して構成されたカラーフィルタの遮光層若しくは着色層に発生したピンホール欠陥を、インクジェット法によって着色部を形成し被覆する修正方法において、ピンホール部及び周辺部に表面張力調整層を形成し、ピンホール部内のみ表面張力調整層を除去し、当該遮光層若しくは着色層に対応する着色材料をインクジェットヘッドから吐出してピンホール欠陥を修正した後、ピンホール周辺部の表面張力調整層を除去することを特徴とするカラーフィルタの修正方法。
  2. 透明基板上に、遮光層、及び各色の着色層を定められたパターンで配列して構成されたカラーフィルタの遮光層若しくは着色層に発生した異物欠陥を、紫外〜赤外レーザ光照射で除去した後、インクジェット法で着色部を形成して被覆する修正方法において、異物欠陥及び周辺部に表面張力調整層を形成し、紫外〜赤外レーザ光照射で異物欠陥と一緒に表面張力調整層を除去し、当該遮光層若しくは着色層に対応する着色材料をインクジェットヘッドから吐出して欠陥を修正した後、修正部の周辺部の表面張力調整層を除去することを特徴とするカラーフィルタの修正方法。
  3. 前記表面張力調整層は、インクジェットヘッドからの吐出適性を有するよう調合された有機溶剤と、有機シリコーン成分またはフッ素化合物若しくは昇華性樹脂を含有して撥インク性を有し、インクジェットヘッドからピンホール部若しくは異物欠陥、及び周辺部への吐出、乾燥により形成され、インクジェットヘッドからの着色材料の吐出により欠陥が修正された後に、加熱又はアルカリ洗浄、若しくは加熱及びアルカリ洗浄によって除去されることを特徴とする請求項1又は2記載のカラーフィルタの修正方法。
  4. 前記ピンホール部内の表面張力調整層を除去する手段として、紫外レーザ光を照射することを特徴とする請求項1記載のカラーフィルタの修正方法。
  5. 前記インクジェットヘッド用の着色材料は、顔料を含有する液体であり、所定厚に於ける周辺着色層との色差がΔEab<5以下であることを特徴とする請求項1又は2記載のカラーフィルタの修正方法。
  6. 前記インクジェットヘッドは、電圧を印加すると変形するピエゾ素子を用いてインクを吐出させるピエゾ方式のヘッドであることを特徴とする請求項1〜5のいずれか1項に記載のカラーフィルタの修正方法。
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JP2008281696A (ja) * 2007-05-09 2008-11-20 Dainippon Printing Co Ltd 透明導電性膜付きカラーフィルタ基板の欠陥修正方法および透明導電性膜付きカラーフィルタ基板
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