JP2006154063A - 磁性トナー及び画像形成方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】 デジタルな潜像に忠実な現像を行うことが可能であり、長期にわたり連続使用した際にも初期の性能を維持することのできる画像形成方法に用いられる磁性トナーを提供することにある。
【解決手段】 本発明は、少なくとも結着樹脂および平均粒径が0.05乃至0.5μmである磁性体を含有する磁性トナー粒子とSiO微粉体とを有し、重量平均径が4.5乃至10.0μmであり、個数粒径4.0μm以下の粒子のトナー全体に占める割合が40%以下であり、残留磁化が0.5乃至16Am/kgであり、SiO微粉体含有量aが0.2乃至2.0質量%であり、かつ磁性トナーを開口径149μmのスクリーンを通過させたときの前記スクリーン上に残存する微粉体中のSiO微粉体含有量bが0.4乃至4.0質量%であり、b/aが1.1乃至2.0を満足することを特徴とする磁性トナーに関する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、電子写真法、静電記録法、静電印刷法、の如き画像形成方法に用いられる磁性トナー及び磁性トナーを用いる画像形成方法に関する。
近年においては、複写機及びプリンターの多機能化、コピー画像の高画質化、高速化、白黒機からカラー機へ等市場からの要求は多岐にわたっている。複写機又はプリンターに適用される現像方式としては、小型化、耐久安定性、及び低ランニングコストの面で、磁性トナーを用いる画像形成方法が好ましいものの一つである。
上記の磁性トナーを用いる画像形成方法には、用いる磁性トナーに関わる不安定要素がある。それは、磁性トナー中には微粉末状の磁性体が相当量混合分散されており、前記磁性体の一部が磁性トナー粒子の表面に露出しているため、磁性体の種類が、磁性トナーの流動性及び摩擦帯電性に影響し、結果として、磁性トナーの現像特性、耐久性等の磁性トナーに要求される種々の特性に影響を与えるというものである。
さらに近年においては、複写機のデジタル化及び磁性トナーの小粒径化により、コピー画像又はプリント画像の高画質化が望まれている。
磁性トナー粒子径を小さくすることにより、単位質量当りの磁性トナーの表面積が増えることにより、磁性トナーの帯電特性が、環境の影響を受け易くなる。
このように磁性トナー粒子径を小さくすると、磁性体や着色剤の分散状態及び、磁性体の磁気特性や、表面特性が磁性トナーの帯電性に影響を及ぼす。
この様な小粒径の磁性トナーでは、低湿環境下では特に帯電過剰となり、カブリや濃度低下を生じることがある。
例えば、特許文献1、特許文献2参照。
特開平08-184990号公報 特開2003-156874号公報
本発明の目的は、デジタルな潜像に忠実な現像を行なわしめることも可能である画像形成方法に用いられる磁性トナー及び磁性トナーを画像形成方法を提供することにある。
さらに他の目的は、トナーを長期にわたり連続使用した際にも初期の性能を維持する画像形成方法に用いられる磁性トナー及び磁性トナーを画像形成方法を提供することにある。
さらに他の目的は、温度・湿度の変化に影響を受けにくい安定した画像を再現する画像形成方法に用いられる磁性トナー及び磁性トナーを画像形成方法を提供することにある。
本発明は磁性トナーを収納するトナー容器と前記トナー容器に着脱自在なトナー担持体を有する現像装置から構成され静電潜像担持体の鉛直方向下方から転写材を搬送するプロセススピード100乃至200mm/secの画像形成方法に用いられる前記磁性トナーが少なくとも結着樹脂および平均粒径が0.05乃至0.5μmである磁性体からなり前記磁性トナーがSiO微粉体を含有し重量平均径が4.5乃至10.0μmであり個数粒径4.0μm以下の粒子のトナー全体に占める割合が40%以下である磁性トナーであり前記磁性トナーの残留磁化が0.5乃至16Am/kgであり前記磁性トナーは、SiO微粉体含有量aが0.2乃至2.0質量%であり、かつ磁性トナーを開口径149μmのスクリーンを通過させたときの前記スクリーン上に残存する微粉体中のSiO微粉体含有量bが0.4乃至4.0質量%であり、b/aが1.1乃至2.0を満足することを特徴とする磁性トナーに関する。
また、本発明においては、前記磁性トナーは、開口径34μmのスクリーンを通過しない微粉体粒子を、磁性トナー5g当たり10個乃至500個含有することを特徴とする磁性トナーに関する。
また、本発明においては、前記磁性トナーは、3μm以上の粒径において、下記式(1)より求められる円形度aが0.900以上の粒子を個数基準の累積値で90%以上有することを特徴とする磁性トナーに関する。
円形度a=L0/L (1)
[式中、L0は粒子像と同じ投影面積を持つ円の周囲長を示し、Lは粒子像の周囲長を示す]
また、本発明においては、前記磁性トナーは、シリコーンオイルで処理された無機微粉体を含有することを特徴とする磁性トナーに関する。
また、本発明においては、前記磁性トナーは、アゾ構造を有する化合物を含有することを特徴とする磁性トナーに関する。
また、本発明においては、磁性トナーを用いる画像形成方法において前記磁性トナーが少なくとも結着樹脂および平均粒径が0.05乃至0.5μmである磁性体からなり前記磁性トナーがSiO微粉体を含有し重量平均径が4.5乃至10.0μmであり個数粒径4.0μm以下の粒子のトナー全体に占める割合が40%以下である磁性トナーであり前記磁性トナーの残留磁化が0.5乃至16Am/kgであり前記磁性トナーは、SiO微粉体含有量aが0.2乃至2.0質量%であり、かつ磁性トナーを開口径149μmのスクリーンを通過させたときの前記スクリーン上に残存する微粉体中のSiO微粉体含有量bが0.4乃至4.0質量%であり、b/aが1.1乃至2.0を満足することを特徴とする磁性トナーであり、前記磁性トナーを用いる画像形成方法は磁性トナーを収納するトナー容器と前記トナー容器に着脱自在なトナー担持体を有する現像装置から構成され静電潜像担持体の鉛直方向下方から転写材を搬送するプロセススピード100乃至200mm/secであることを特徴とする画像形成方法に関する。
また、本発明に関しては、磁性トナーを用いる画像形成方法において前記磁性トナーが、開口径34μmのスクリーンを通過しない微粉体粒子を、磁性トナー5g当たり10個乃至500個含有することを特徴とする画像形成方法に関する。
また、本発明に関しては、磁性トナーを用いる画像形成方法において前記磁性トナーが、3μm以上の粒径において、下記式(1)より求められる円形度aが0.900以上の粒子を個数基準の累積値で90%以上有することを特徴とする画像形成方法に関する。
円形度a=L0/L (1)
[式中、L0は粒子像と同じ投影面積を持つ円の周囲長を示し、Lは粒子像の周囲長を示す]
また、本発明に関しては、磁性トナーを用いる画像形成方法において前記磁性トナーが、シリコーンオイルで処理された無機微粉体を含有することを特徴とする画像形成方法に関する。
また、本発明に関しては、磁性トナーを用いる画像形成方法において前記磁性トナーは、アゾ構造を有する化合物を含有することを特徴とする画像形成方法に関する。
本発明によればデジタルな潜像に忠実な現像を行わしめることが可能であり、トナーを長期にわたり連続使用した際にも初期の性能を維持し、温度・湿度の変化に影響を受けにくい安定した画像を再現する画像形成方法に用いられる磁性トナー及び磁性トナーを用いる画像形成方法を提供することができる。
本発明者は、粉砕法にて製造される磁性トナーに関して検討を進め、磁性トナーを収納するトナー容器と前記トナー容器に着脱自在なトナー担持体を有する現像装置から構成され静電潜像担持体の鉛直方向下方から転写材を搬送するプロセススピード100乃至200mm/secの画像形成方法において高画質に対して有効な磁性トナーの開発に至った。
本発明においては、磁性トナーが少なくとも結着樹脂および平均粒径が0.05乃至0.5μmである磁性体からなり磁性トナーがSiO微粉体を含有し重量平均径が4.5乃至10.0μmであり個数粒径4.0μm以下の粒子のトナー全体に占める割合が40%以下である磁性トナーであり磁性トナーの残留磁化が0.5乃至16Am/kgであり前記磁性トナーは、SiO微粉体含有量aが0.2乃至2.0質量%であり、かつ磁性トナーを開口径149μmのスクリーンを通過させたときの前記スクリーン上に残存する微粉体中のSiO微粉体含有量bが0.4乃至4.0質量%であり、b/aが1.1乃至2.0を満足することを特徴とする磁性トナーであることが重要である。
本発明において磁性体の平均粒径が0.05μmを下回ると磁性体の色見が赤味を帯びやすくなりまた、トナーの帯電特性レベルが低めとなるため、画像濃度低下を引き起こしやすくなる。
磁性体の平均粒径が0.5μmを上回ると磁性体の粒度が粗めとなるためトナー中での分散状態が悪くなりやすくなるため、トナーの帯電性が不安定となることが多く、画像面でのカブリのレベルが悪くなることがある。
磁性トナーの重量平均径が4.5μmを下回ると磁性トナーの流動性が悪くなりやすく、また、トナーの帯電性が不安定となることが多く、画像面でのカブリのレベルが悪くなることがある。
磁性トナーの重量平均径が10.0μmを上回るとトナーの帯電特性レベルが低めとなるため、画像濃度低下を引き起こしやすくなり、また、トナーの粒子径が大であるため、画質面でのレベルが悪くなることがある。
磁性トナーの個数粒径4.0μm以下の粒子のトナー全体に占める割合が40%を上回ると磁性トナーの流動性が悪くなりやすく、また、トナーの帯電性が不安定となることが多く、画像面でのカブリのレベルが悪くなることがある。
磁性トナーの残留磁化が0.5Am/kgを下回ると磁性トナーのトナー担持体への磁気的拘束力が弱くなるため不必要なトナーまでもが感光体に無理やり現像されることが多くなり画像面でのカブリのレベルが悪くなることがある。
磁性トナーの残留磁化が16Am/kgを上回ると磁性トナーのトナー担持体への磁気的拘束力が強くなるため上記とは逆にトナーの感光体への現像が磁気的に拘束されることが多くなり画像濃度低下を引き起こしやすくなる。
磁性トナーのSiO微粉体含有量aが0.2質量%を下回ると磁性トナーの流動性が悪くなりやすく、また、トナーの帯電性が不安定となることが多く、画像面でのカブリのレベルが悪くなることがある。
磁性トナーのSiO微粉体含有量aが2.0質量%を上回ると磁性トナーの流動性が良好となりすぎ、また、トナーの帯電レベルが上昇しすぎるため、トナーのチャージアップ現象が発生しやすく、その結果、画像濃度低下を引き起こしやすくなる。
磁性トナーを開口径149μmのスクリーンを通過させたときに開口径149μmのスクリーン上に残存する微粉体中のSiO微粉体含有量bが0.4質量%を下回ると磁性トナーの流動性が悪くなりやすく、また、トナーの帯電性が不安定となることが多く、画像面でのカブリのレベルが悪くなることがある。
磁性トナーを開口径149μmのスクリーンを通過させたときに開口径149μmのスクリーン上に残存する微粉体中のSiO微粉体含有量bが4.0質量%を上回ると磁性トナーの流動性が良好となりすぎ、また、トナーの帯電レベルが上昇しすぎるため、トナーのチャージアップ現象が発生しやすく、その結果、画像濃度低下を引き起こしやすくなる。
前記微粉体中のSiO微粉体含有量bと微粉体中のSiO微粉体含有量aの関係式b/aが1.1を下回ると磁性トナーの流動性が悪くなりやすく、また、トナーの帯電性が不安定となることが多く、画像面でのカブリのレベルが悪くなることがある。
前記微粉体中のSiO微粉体含有量bと微粉体中のSiO微粉体含有量aの関係式b/aが2.0を上回ると磁性トナーの流動性が良好となりすぎ、また、トナーの帯電レベルが上昇しすぎるため、トナーのチャージアップ現象が発生しやすく、その結果、画像濃度低下を引き起こしやすくなる。
本発明での画像形成方法の一例としての概略図が図1に示されるものである。
図1に示される通り本発明での画像形成方法では磁性トナーを収納するトナー容器と前記トナー容器に着脱自在なトナー担持体を有する現像装置から構成され静電潜像担持体の鉛直方向下方から転写材を搬送する方法でありプロセススピード100乃至200mm/secの画像形成方法である。
前記磁性トナーを本発明の画像形成方法に適用することによりトナー担持体上の磁性トナーの帯電状態がより安定化し、画像形成での画質面での解像力が向上する。
また、本発明においてはプロセススピード100乃至200mm/secと特定のプロセススピードの画像形成方法とすることにより転写時の画像中抜け性向上効果や画像形成でのトナー消費量が低減する効果を得ることができた。(本発明での相乗効果)
上記理由についての詳細は、現在のところ不明であるが、上記特定の画像形成方法において上記特定の磁性トナーを用いることにより、磁性トナー全体としての電荷の蓄積と放出のバランスが良好となり、磁性トナーの帯電量分布がコントロールできるようになり、磁性トナーの個々の粒子の帯電がより均一化する、といった現象が発現するためではないかと考えられる。
また、本発明の画像形成方法では静電潜像担持体の鉛直方向下方から転写材を搬送する方法のため転写材上に静電潜像担持体上の磁性トナーが転写される時に静電潜像担持体上の磁性トナーが鉛直下方に重力を受けるため転写時の磁性トナー像の平滑性が変化することが考えられる。
このため本発明での相乗効果が発現されるのではと推測している。
また、本発明においては、前記磁性トナーを開口径34μmのスクリーンを通過しない微粉体粒子を、磁性トナー5g当たり10個乃至500個含有することを特徴とする磁性トナーとすることにより上記本発明での相乗効果を向上させることができる。
また、本発明においては、前記磁性トナーを3μm以上の粒径において、下記式(1)より求められる円形度aが0.900以上の粒子を個数基準の累積値で90%以上有することを特徴とする磁性トナー
円形度a=L0/L (1)
[式中、L0は粒子像と同じ投影面積を持つ円の周囲長を示し、Lは粒子像の周囲長を示す]
とすることにより上記本発明での相乗効果を向上させることができる。
また、本発明においては、前記磁性トナーを、シリコーンオイルで処理された無機微粉体を含有することを特徴とする磁性トナーとすることにより上記本発明での相乗効果を向上させることができる。
また、本発明においては、前記磁性トナーを、アゾ構造を有する化合物を含有することを特徴とする磁性トナーとすることにより上記本発明での相乗効果を向上させることができる。
本発明において、平均粒径が0.05μm乃至0.5μmである磁性体を得る方法は特に限定されるものではないが一例としては、次の方法があげられる。
第一鉄塩水溶液と前記第一鉄塩水溶液中のFe2+に対し0.90〜0.99当量の水酸化アルカリ水溶液とを反応させて得られた水酸化第一鉄コロイドを含む第一鉄塩反応水溶液に、酸素含有ガスを通気することにより磁性体粒子を生成させるにあたり、70〜100℃の温度範囲で加熱しながら、酸素含有ガスを通気して酸化反応をすることにより、磁性体を生成させる。
その後、酸化反応終了後の懸濁液中に残存するFe2+に対して1.00当量以上の水酸化アルカリ水溶液を添加して、更に70〜100℃の温度範囲で加熱しながら、酸素含有ガスを通気して酸化反応して磁性体を生成させる。
次いでロ過、水洗、乾燥、解砕することにより、本発明の磁性体を得る方法において酸素含有ガス通気量をコントロールすることにより平均粒径が0.05μm乃至0.5μmである磁性体を得る方法があげられる。
本発明においては、重量平均径が4.5乃至10.0μmであり個数粒径4.0μm以下の粒子のトナー全体に占める割合が40%以下である磁性トナーを得る方法においては、特に限定されるものではなく、粉砕分級条件を任意にコントロールすることにより得ることができる。
本発明においては、残留磁化が0.5乃至16Am/kgである磁性トナーを得る方法は特に限定されるものではないが一例としては、磁性体の磁性トナー中への含有量や平均粒径が0.05μm乃至0.5μmである磁性体を磁性トナーに用いることによることにより得ることができる。
本発明においては、SiO微粉体含有量aが0.2乃至2.0質量%であり、かつ磁性トナーを開口径149μmのスクリーンを通過させたときの前記スクリーン上に残存する微粉体中のSiO微粉体含有量bが0.4乃至4.0質量%であり、b/aが1.1乃至2.0を満足する磁性トナーを得る方法は特に限定されるものではないが一例としては、SiO微粉体のトナー分級品への外添量のコントロールや本発明に用いられる磁性体にケイ素元素やアルミニウム元素を含有させる方法により得ることができる。
本発明においては、磁性トナーの開口径149μmのスクリーンを通過させる方法は磁性トナー50gを開口径149μmのスクリーン上に載せた後開口径149μmのスクリーンを水平方向に2回往復させてスクリーン上の磁性トナーをスクリーンを通過させる。
その後、スクリーン上の磁性トナーとスクリーン下の磁性トナーについてSiO微粉体含有量の測定を行う。
次に本発明の磁性トナーにおいて、目開き34μmのメッシュを通過しない磁性粒子をトナー5g当り10個乃至500個含有させる方法としては、特に限定されるものではないが図2、図3及び図4に示したような機械式粉砕機を用いることが、粉体原料の粉砕処理及び表面処理を行うことができるので効率向上が図られ、好ましい。この粉砕機において、粉砕時の温度を調整することで、磁性トナーの表面の磁性体の量を制御できる。
以下、図2、図3及び図4に示した機械式粉砕機について説明する。図2は、本発明において使用される機械式粉砕機の一例の概略断面図を示しており、図3は図2におけるD−D’面での概略的断面図を示しており、図4は図2に示す回転子214の斜視図を示している。前記装置は、図2に示されているように、ケーシング213、ジャケット216、ディストリビュータ220、ケーシング213内にあって中心回転軸215に取り付けられた回転体からなる高速回転する表面に多数の溝が設けられている回転子214、回転子214の外周に一定間隔を保持して配置されている表面に多数の溝が設けられている固定子210、更に、被処理原料を導入するための原料投入口211、処理後の粉体を排出するための原料排出口202とから構成されている。
これら機械式粉砕機の回転子214や固定子210の母材には、S45Cなどの炭素鋼やSCM材などのクロムモリブデン鋼などが用いられることが多いが、耐摩耗性能に問題があり、回転子および固定子の交換頻度が高いという問題があるため、これらの表面を、耐摩耗性を有するめっきでコーティングして用いることが安定したトナー表面の性質を得る上で好ましい。
耐摩耗性を有するめっきでコーティングすることにより、表面硬さが大きく、耐摩耗性が高くなり、長寿命の回転子や固定子となる。めっきにより表面を均一かつ滑らかに仕上げ、摩擦係数を小さくして耐摩耗性を向上させることが可能となり、また、粉砕されるトナーの品質においても、より均一性の高い品質のトナーを得ることが可能となる。めっき処理した後、回転子や固定子の表面粗さを整えるために、バフ研磨の如き研磨処理やショットブラストの如きブラスト処理を施しても良い。
前記回転子および/または固定子の表面硬さはHV400乃至1300(ビッカース硬さ400乃至1300)であることが好ましい。更に好ましい表面硬さはHV500乃至1250であり、特に好ましくはHV900乃至1230である。本発明における表面硬さは、荷重0.4903Nを30秒間保持する条件で測定した。
表面硬さがHV400乃至1300の範囲であることにより、粉砕面の摩耗量を極力少なくすることができ、回転子や固定子の交換頻度を少なくすることができる。表面硬さがHV400未満では耐摩耗性が低下し始め、また粉砕能力を向上させることができなくなり、また、トナーの表面性が不均一なものになりやすくなる。表面硬さがHV1300を超える場合には表面が硬すぎて脆くなるため剥離・クラックが生じやすくなり、回転子や固定子の交換頻度が増加し始める。
上述のような、回転子および/または固定子の表面が、耐摩耗性を有するめっきでコーティングされている機械式粉砕機によって粉砕すると、回転子および/または固定子の粉砕面の摩耗を少なくし、その寿命を長くするだけでなく、トナー品質、特にトナー表面に起因する帯電性や環境安定性をより安定化させることが可能となる。
本発明の特徴とする性質の磁性トナーを得るための方法としては、特に限定される方法はないが、一例としては原料排出口202排出口の温度を結着樹脂のガラス転移点Tgから−25〜−5℃に設定し、実際の粉砕状態では結着樹脂のガラス転移点Tgの−20〜±0℃の温度にして、粉砕後磁性トナー表面に存在する磁性体の一部を樹脂が覆う状態となるように粉砕を行う方法があげられる。
この方法により、磁性トナー表面での原材料の存在分布が適正な値となりやすく、本発明の特徴とする磁性トナーを得るのに好ましい方法である。
本発明のトナー製造方法に使用される粉砕手段として好ましく用いられる機械式粉砕機としては、例えば、川崎重工業(株)製粉砕機KTM、クリプトロン、ターボ工業(株)製ターボミルなどを挙げることができ、これらの装置をそのまま、あるいは適宜改良して使用することが好ましい。
ここで、開口径34μmのスクリーンを通過しない微粉体粒子の個数のカウントは、図5に示すような治具を用いて容易に行うことが可能である。治具上部(1)と治具下部(2)の間に所定の目開きのメッシュ(3)をはさみ固定する。目開き34μmのメッシュは、400meshとして市販されているものを使用することができる。治具下部(2)の下方から、吸引ホース(5)などの手段により、メッシュ(3)の目開きよりも小さな粒径のトナーを十分に吸引できる吸引圧で吸引しながら、サンプルトナーの吸引口(4)よりトナー5gを静かに投入する。完全に吸引させたのち、静かに治具上部(1)を取り外し、メッシュ上にある磁性粒子をテーピングによりサンプリングする。テーピングしたサンプルを紙上に貼り付け、ルーペもしくは顕微鏡などで拡大してカウントする。
次に本発明の磁性トナーにおいて、トナーの3μm以上の粒子において、下記式(1)より求められる円形度aが0.900以上の粒子を個数基準の累積値で90%以上存在することが好ましい。
円形度a=L0/L (1)
[式中、L0は粒子像と同じ投影面積を持つ円の周囲長を示し、Lは粒子像の周囲長を示す。]
させる方法としては、特に限定されるものではないが冷却装置、機械式粉砕機内の回転子の周速、負荷、又は回転子と、粉砕機内の固定子との最小間隔の微調整することや粉砕時の供給フィード量などをコントロールして製造する方法によって円形度を制御する方法があげられる。
なお、本発明においては、粒度分布については、以下の方法で行った。
粒度分布については、種々の方法によって測定できるが、本発明においてはコールターカウンターのマルチサイザーを用いて行った。
測定装置としては、コールターカウンターのマルチサイザーII型或いはIIE型(コールター社製)を用い、個数分布・体積分布を出力するインターフェイス(日科機製)及び一般的なパーソナルコンピューターを接続し、電解液は特級又は1級塩化ナトリウムを用いて1%NaCl水溶液を調製する。測定法としては前記電解水溶液100〜150ml中に分散剤として界面活性剤(好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩)を0.1〜5ml加え、更に測定試料を2〜20mg加える。試料を懸濁した電解液は超音波分散器で約1〜3分間分散処理を行い、前記コールターカウンターのマルチサイザーII型により、100μmアパーチャーを用いて測定する。トナーの体積・個数を測定して、体積分布と個数分布とを算出し、体積分布から求めた重量基準の重量平均径を求める。
本発明においてトナーの平均円形度は、フロー式粒子像測定装置「FPIA−2100型」(シスメックス社製)を用いて測定を行い、下記式(2)(3)を用いて算出する。
Figure 2006154063
ここで、「粒子投影面積」とは二値化されたトナー粒子像の面積であり、「粒子投影像の周囲長」とは前記トナー粒子像のエッジ点を結んで得られる輪郭線の長さと定義する。
測定は、512×512の画像処理解像度(0.3μm×0.3μmの画素)で画像処理した時の粒子像の周囲長を用いる。
本発明における円形度はトナー粒子の凹凸の度合いを示す指標であり、トナー粒子が完全な球形の場合に1.000を示し、表面形状が複雑になる程、円形度は小さな値となる。
また、円形度頻度分布の平均値を意味する平均円形度Cは、粒度分布の分割点iでの円形度(中心値)をci、測定粒子数をmとすると、下記式(4)から算出される。
Figure 2006154063
また、円形度標準偏差SDは、平均円形度C、各粒子における円形度ci、測定粒子数をmとすると下記式(5)から算出される。
Figure 2006154063
なお、本発明で用いている測定装置である「FPIA−2100」は、各粒子の円形度を算出後、平均円形度及び円形度標準偏差の算出に当たって、得られた円形度によって、粒子を円形度0.4〜1.0を0.01ごとに等分割したクラスに分け、その分割点の中心値と測定粒子数を用いて平均円形度及び円形度標準偏差の算出を行う。
具体的な測定方法としては、容器中に予め不純固形物などを除去したイオン交換水10mlを用意し、その中に分散剤として界面活性剤、好ましくはアルキルベンゼンスルホン酸塩を加えた後、更に測定試料を0.02g加え、均一に分散させる。分散させる手段としては、超音波分散機「Tetora150型」(日科機バイオス社製)を用い、2分間分散処理を行い、測定用の分散液とする。その際、該分散液の温度が40℃以上とならない様に適宜冷却する。また、円形度のバラツキを抑えるため、フロー式粒子像分析装置FPIA−2100の機内温度が26〜27℃になるよう装置の設置環境を23℃±0.5℃にコントロールし、一定時間おきに、好ましくは2時間おきに2μmラテックス粒子を用いて自動焦点調整を行う。
トナー粒子の円形度測定には、前記フロー式粒子像測定装置を用い、測定時のトナー粒子濃度が3000〜1万個/μlとなる様に該分散液濃度を再調整し、トナー粒子を1000個以上計測する。計測後、このデータを用いて、円相当径2μm未満のデータをカットして、トナー粒子の平均円形度を求める。
さらに本発明で用いている測定装置である「FPIA−2100」は、従来よりトナーの形状を算出するために用いられていた「FPIA−1000」と比較して、処理粒子画像の倍率の向上、さらに取り込んだ画像の処理解像度を向上(256×256→512×512)によりトナーの形状測定の精度が上がっており、それにより微粒子のより確実な補足を達成している装置である。従って、本発明のように、より正確に形状を測定する必要がある場合には、より正確に形状に関する情報が得られるFPIA2100の方が有用である。
本発明においては、トナーの結着樹脂としては、特に限定されるものではないが、ポリエステル樹脂、スチレン−アクリル系樹脂が好ましい。
ポリエステル樹脂としては、特に限定されるものではなく従来公知のポリエステル樹脂が使用できる。ポリエステル樹脂を構成する単量体としては、従来公知の下記物質を使用することができるが、何らこれらに限定されるものではない。
アルコール成分としては、エチレングリコール、プロピレングリコール、1,3−ブタンジオール、1,4−ブタンジオール、2,3−ブタンジオール、ジエチレングリコール、ジプロピレングリコール、トリエチレングリコール、1,5−ペンタンジオール、1,6−ヘキサンジオール、ネオペンチルグリコール、ペンタエリスリトールジアリルエーテル、トリメチレングリコール、2−エチル−1,3−ヘキサンジオール、水素化ビスフェノールA、また下記式(6)で表されるビスフェノール誘導体等のジオール類が挙げられる。
Figure 2006154063
(式中Rはエチレン又はプロピレン基であり、x、yはそれぞれ1以上の整数であり、かつx+yの平均値は2〜10である。)
また、酸成分としてはフマル酸、マレイン酸、シトラコン酸、イタコン酸などの不飽和ジカルボン酸類又はこれらの酸無水物、コハク酸、アジピン酸、セバシン酸、アゼライン酸などのジカルボン酸類又はこれらの酸無水物、フタル酸、テレフタル酸等の芳香族系ジカルボン酸などが挙げられる。
さらに三価以上のアルコールとしてグリセリン、ソルビット、ソルビタン等、三価以上の酸としてはトリメリット酸、ピロメリット酸等及びこれらの酸無水物等が挙げられる。
また、本発明で用いるポリエステル系樹脂の製造法は、特に限定されることはなく、従来公知の製造法が適用される。
本発明において、スチレン−アクリル系樹脂としては、特に限定されるものではなく、従来公知のスチレン−アクリル系樹脂が使用できる。スチレン−アクリル系樹脂を構成する単量体としては、従来公知の下記物質を使用することができるが、何らこれに限定されるものではない。
上記単量体としては例えば、スチレン、o−メチルスチレン、m−メチルスチレン、p−メチルスチレン、p−フェニルスチレン、p−エチルスチレン、2,4−ジメチルスチレン、p−n−ブチルスチレン、p−tert−ブチルスチレン、p−n−ヘキシルスチレン、p−n−オクチルスチレン、p−n−ノニルスチレン、p−n−デシルスチレン、p−n−ドデシルスチレン、p−メトキシスチレン、p−クロルスチレン、3,4−ジクロルスチレン、m−ニトロスチレン、o−ニトロスチレン、p−ニトロスチレン等のスチレン誘導体;メタクリル酸メチル、メタクリル酸エチル、メタクリル酸プロピル、メタクリル酸n−ブチル、メタクリル酸イソブチル、メタクリル酸n−オクチル、メタクリル酸ドデシル、メタクリル酸−2−エチルヘキシル、メタクリル酸ステアリル、メタクリル酸フェニルなどのα−メチレン脂肪族モノカルボン酸エステル類;アクリル酸メチル、アクリル酸エチル、アクリル酸n−ブチル、アクリル酸イソブチル、アクリル酸プロピル、アクリル酸n−オクチル、アクリル酸ドデシル、アクリル酸2−エチルヘキシル、アクリル酸ステアリル、アクリル酸2−クロルエチル、アクリル酸フェニルなどのアクリル酸エステル類;アクリロニトリル、メタクリロニトリル、アクリルアミド等のアクリル酸若しくはメタクリル酸誘導体;アクロレイン類;アクリル酸、メタクリル酸、クロトン酸、イタコン酸、無水マレイン酸、フマル酸、マレイン酸及びそれらのメチル、エチル、ブチル、2−エチルヘキシル等のモノエステル等のカルボキシル基含有ビニル系モノマーが挙げられる。
本発明では、スチレン系モノマー、メタクリルあるいは、アクリル系モノマーとカルボキシル基含有モノマーの組み合わせが好ましい。
トナーの結着樹脂としてはポリエステル系樹脂、スチレン−アクリル系樹脂のほかに、スチレン−ビニルメチルエーテル共重合体、スチレン−ブタジエン共重合体、スチレン−ビニルメチルケトン共重合体、スチレン−アクリロニトリル−インデン共重合体などのスチレンと他のビニル系モノマーとのスチレン系共重合体;ポリメチルメタクリレート、ポリブチルメタクリレート、ポリ酢酸ビニル、ポリアミド、エポキシ樹脂、ポリビニルブチラール、ポリアクリル酸、フェノール樹脂、脂肪族又は脂環族炭化水素樹脂、石油樹脂、塩素化パラフィン等を混合して使用することができる。
本発明においては、必要に応じて帯電制御剤を含有させることもでき、従来公知の帯電制御剤が用いられる。今日、当該分野で知られている帯電制御剤としては、以下のものが挙げられる。
例えば、有機金属錯体、キレート化合物が有効で、モノアゾ金属錯体、アセチルアセトン金属錯体、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族ダイカルボン酸系の金属錯体がある。他には、芳香族ヒドロキシカルボン酸、芳香族モノ及びポリカルボン酸及びその金属塩、無水物、エステル類;ビスフェノール等のフェノール誘導体類などが挙げられる。
本発明では、帯電制御剤として有機金属化合物を用いることが好ましく、特に気化性や昇華性に富む有機化合物を配位子や対イオンとして含有するものが有用である。このような有機金属化合物としては、帯電性の観点からアゾ系金属錯体化合物が好ましく用いられる。
本発明においては、アゾ構造を有する化合物を含有することが好ましく、アゾ構造を有する化合物としては、本発明においては、特に限定されるものはないが、上記一般式(7)、一般式(8)で示されるアゾ系金属錯体化合物であることが好ましい。
Figure 2006154063
[式中、Mは、Cr、Co、Ni、Mn、Fe、Ti及びAlからなるグループから選択される配位中心金属を示す。Arは、ニトロ基、ハロゲン基、カルボキシル基、アニリド基、炭素数1乃至18のアルキル基及び炭素数1乃至18のアルコキシ基からなるグループから選択される置換基を有しても良いアリール基を示す。X、X’、Y及びY’は、−O−、−CO−、−NH−又は−NR26−(R26は炭素数1乃至4のアルキル基)を示す。A+は、水素、ナトリウムイオン、カリウムイオン、アンモニウムイオン又は脂肪族アンモニウムイオンを示す。]
Figure 2006154063
[式中、X1及びX2は水素原子、低級アルキル基、低級アルコキシ基、ニトロ基又はハロゲン原子を示し、X1とX2は同じであっても異なっていても良い。m及びm’は1乃至3の整数を示す。R12及びR14は水素原子、炭素数1乃至18のアルキル、アルケニル、スルホンアミド、メシル、スルホン酸、カルボキシエステル、ヒドロキシ、炭素数1乃至18のアルコキシ、アセチルアミノ、ベンゾイルアミノ基又はハロゲン原子を示し、R12とR14は同じであっても異なっていても良い。n及びn’は1乃至3の整数を示す。R13及びR15は水素原子又はニトロ基を示す。A +はアンモニウムイオン、水素イオン、ナトリウムイオン、カリウムイオン及びそれらの混合イオンからなるグループから選択されるカチオンイオンを示す。]
上記アゾ系金属錯体化合物の含有量は、結着樹脂100質量部に対し0.5乃至5質量部が好ましく、特に0.2乃至3質量部が好ましい。
また、本発明においてワックスは、熱ロール定着時の耐オフセット性を良くすることとトナーの接触角をコントロールする目的で添加される。本発明に用いられるワックスとして、DSC測定での吸熱ピークが60乃至150℃に存在するワックスとしては、例えば低分子量ポリエチレン、低分子量ポリプロピレン、マイクロクリスタリンワックス、パラフィンワックスなどの脂肪族炭化水素系ワックスを挙げることができる。
脂肪族炭化水素系ワックスとしては、例えばアルキレンを高圧下でラジカル重合あるいは低圧下でチーグラー触媒で重合した低分子量のアルキレンポリマー、高分子量のアルキレンポリマーを熱分解して得られるアルキレンポリマー、一酸化炭素・水素からなる合成ガスからアーゲ法により得られる炭化水素の蒸留残分から、あるいはこれらを水素添加して得られる合成炭化水素などのワックスを用いることができる。更に、プレス発汗法、溶剤法、真空蒸留の利用や分別結晶方式により炭化水素ワックスの分別を行ったものを用いることができる。
脂肪族炭化水素系ワックスの一例としては、示差走査熱量計により、測定されるDSC曲線において、昇温時の吸熱ピーク及び降温時の発熱ピークに関し、吸熱のオンセット温度が50乃至110℃の範囲にあり、温度70乃至130℃の領域に少なくとも一つの吸熱ピークがあり、該吸熱ピークのピーク温度±9℃の範囲内に降温時の最大発熱ピークがある脂肪族系炭化水素系ワックスを挙げることができる。
母体としての炭化水素は、金属酸化物系触媒(多くは2種以上の多元系)を使用した、一酸化炭素と水素の反応によって合成されるもの、例えばジントール法、ヒドロコール法(流動触媒床を使用)、あるいはワックス状炭化水素が多く得られるアーゲ法(固定触媒床を使用)により得られる炭素数が数百ぐらいまでの炭化水素や、エチレンなどのアルキレンをチーグラー触媒により重合した炭化水素を用いることができる。また、アルキレンの重合によらない方法により合成されたワックスを用いることができる。
更に本発明において用いられるワックスとしては、酸化ポリエチレンワックスの如き脂肪族炭化水素系ワックスの酸化物、又はそれらのブロック共重合物、カルナバワックス、モンタン酸エステルワックスの如きエステル結合を有する構造のワックス類、及び脱酸カルナバワックスの如きエステル類を一部又は全部を脱酸化したものなどを用いることができる。
さらに、パルミチン酸、ステアリン酸、モンタン酸の如き飽和直鎖脂肪酸類;ブラシジン酸、エレオステアリン酸、バリナリン酸の如き不飽和脂肪酸類;ステアリルアルコール、アラルキルアルコール、ベヘニルアルコール、カルナウビルアルコール、セリルアルコール、メリシルアルコールの如き飽和アルコール類;ソルビトールの如き多価アルコール、リノール酸アミド、オレイン酸アミド、ラウリン酸アミドの如き脂肪酸アミド、メチレンビスステアリン酸アミド、エチレンビスカプリン酸アミド、エチレンビスラウリン酸アミド、ヘキサメチレンビスステアリン酸アミドの如き飽和脂肪酸ビスアミド;エチレンビスオレイン酸アミド、ヘキサメチレンビスオレイン酸アミド、N,N’−ジオレイルアジピン酸アミド、N,N’−ジオレイルセバシン酸アミドの如き不飽和脂肪酸アミド;m−キシレンビスステアリン酸アミド、N,N’−ジステアリルイソフタル酸アミドの如き芳香族系ビスアミド;ステアリン酸カルシウム、ラウリン酸カルシウム、ステアリン酸亜鉛、ステアリン酸マグネシウムの如き脂肪酸金属塩(一般に金属石けんといわれるもの);脂肪族炭化水素系ワックスにスチレンやアクリル酸の如きビニル系モノマーを用いてグラフトさせたグラフトワックス類;ベヘニン酸モノグリセリドの如き脂肪酸と多価アルコールの部分エステル化物;植物性油脂に水素添加を行って得られるヒドロキシル基を有するメチルエステル化合物などを挙げることができる。
更に、本発明において用いられるワックス状物質としては、脂肪族系アルコールワックス、アルキルモノカルボン酸ワックスを挙げることができる。脂肪族系アルコールワックスは、下記一般式(9)で示されるものである。またアルキルモノカルボン酸ワックスは、下記一般式(10)で示されるものである。
CH3(CH2X3CH2OH (9)
(式中、X3は平均値を示し20乃至250である)
CH3(CH2Y4CH2COOH (10)
(式中、Y4は平均値を示し20乃至250である)
本発明において用いられるワックス状物質の結着樹脂への添加量は、結着樹脂100質量部あたり0.1乃至20質量部を添加することができる。
本発明のトナー中に含有される磁性体としては、特に限定されるものではないが、例えばマグネタイト、フェライト、酸化鉄などが挙げられる。
また、鉄、コバルト、ニッケルのような金属あるいはこれらの金属のアルミニウム、コバルト、銅、鉛、マグネシウム、スズ、亜鉛、アンチモン、ベリリウム、ビスマス、カドミウム、カルシウム、マンガン、セレン、チタン、タングステン、バナジウムのような金属の合金及びその混合物等の磁性体を併用してもよい。
上記含有させることができる磁性体については特に限定されないが、平均粒径が0.1乃至2μm、好ましくは0.1乃至0.5μm程度のものが好ましく、トナー中に含有させる量としては、結着樹脂成分100質量部に対し約20乃至200質量部であることが好ましい。また必要に応じてカップリング剤等の表面処理剤によって表面を疎水化処理したものを用いることもできる。
さらに、本発明に用いられるトナーに使用してもよい着色剤としては、トナーの色に応じて種々の着色剤を用いることができ、任意の適当な顔料又は染料が挙げられる。トナー着色剤は周知であって、例えば顔料としてカーボンブラック、アニリンブラック、アセチレンブラック、ナフトールイエロー、ハンザイエロー、ローダミンレーキ、アリザリンレーキ、ベンガラ、フタロシアニンブルー、インダスレンブルー等が挙げられる。これらは定着画像の光学濃度を維持するのに必要十分な量を用いることができ、結着樹脂100質量部に対し0.l乃至20質量部、好ましくは2乃至10質量部の添加量がよい。また、同様の目的で、さらに染料を用いることもできる。例えばアゾ系染料、アントラキノン系染料、キサンテン系染料、メチン系染料等があり、結着樹脂100質量部に対して0.1乃至20質量部、好ましくは0.3乃至3質量部の添加量がよい。
本発明のトナーにおいては、帯電安定性、現像性、流動性、耐久性向上のため無機微粉体を含有することが好ましく、このような無機微粉体としてシリカ微粉末を外添することが好ましい。
本発明に用いられるシリカ微粉末は、BET法で測定した窒素吸着による比表面積が30m2/g以上(特に50乃至400m2/g)の範囲内のものが良好な結果を与える。トナー100質量部に対してシリカ微粉体0.01乃至8質量部、好ましくは0.1乃至5質量部使用するのが良い。
また、本発明に用いられるシリカ微粉末は、必要に応じて、疎水化、帯電性コントロールなどの目的でシリコーンワニス、各種変性シリコーンワニス、シリコーンオイル、各種変性シリコーンオイル、シランカップリング剤、官能基を有するシランカップリング剤、その他の有機ケイ素化合物等の処理剤等によって表面が処理されていることも好ましい。
特に本発明では、シリコーンオイルによって、シリカ微粉末の表面を処理することが好ましい。
さらに、他の添加剤としては、例えば、ポリフッ化エチレン、ステアリン酸亜鉛、ポリフッ化ビニリデンなどの滑剤を用いることができる。また、酸化セリウム、炭化ケイ素、チタン酸ストロンチウム等の研磨剤を用いることができ、中でもチタン酸ストロンチウムが好ましい。あるいは例えば酸化チタン、酸化アルミニウム等の流動性付与剤が用いられ、中でも特に疎水性のものが好ましい。ケーキング防止剤、あるいは例えばカーボンブラック、酸化亜鉛、酸化アンチモン、酸化スズ等の導電性付与剤、又は逆極性の白色微粒子及び黒色微粒子を現像性向上剤として適量用いることもできる。
本発明に係るトナーは、前述した物性を有していればその製造方法については特に限定されないが、いわゆる粉砕法を利用して作製することができる。すなわち、結着樹脂、必要に応じて磁性体、着色剤としての顔料又は染料、帯電制御剤、その他の添加剤等をヘンシェルミキサー、ボールミル等の混合機により十分混合してから加熱ロール、ニーダー、エクストルーダーの如き熱混練機を用いて溶融、捏和及び練肉して樹脂類を互いに相溶せしめた中に顔料や染料を分散又は溶解せしめ、冷却固化後粉砕及び分級を行い、本発明の複合粒子をヘンシェルミキサー等の混合機により十分混合し本発明に係わるトナーを得ることができる。
本発明の実施の形態の画像形成方法の構成図については図1に示されるものが一例である。
図1において、現像装置10は、静電潜像担持体としての感光体ドラム4に対向して配置され、磁性トナーTを収容するトナー収納部を有する現像装置10と、この現像装置10内の磁性トナーTを現像装置10から静電潜像担持体4に対面した現像域へと担持、搬送する図示矢印方向に回転するトナー担持体9とを含む。
前記トナー担持体9は任意の構造とし得るが、通常は非磁性材料によりスリーブ上或はベルト状に形成され、内部には磁石が配置されている。また、非磁性材料としてはアルミニウム或はステンレス鋼が用いられる。
さらに、現像装置10は、トナー担持体9にて担持され、現像域へと搬送される磁性トナーTを所定の厚さに規制し、トナー担持体9上に磁性トナーの薄層を形成するためのトナー規制部材を備えている。
本発明において、画像形成は以下の手順により行われる。
まず、図1において、静電潜像担持体4が時計回りに回転した状態において帯電ローラー6により静電潜像担持体4が一様に帯電される。
次に光学手段8により静電潜像担持体4上に静電荷像が形成される。
この静電荷像は現像装置10により現像される。
即ち、間隙をおいて静電潜像担持体4と対設したトナー担持体9にトナー規制部材が圧接している。
トナー担持体9は矢印の反時計回りに回転し内部に固定磁石を内蔵している。
そこでトナー規制部材によって層厚が規制され、摩擦帯電された磁性トナー層がトナー担持体9上に形成される。
この磁性トナー層をトナー担持体9にDCバイアスにACバイアスが重畳された現像バイアスが印加され、トナー担持体9の磁性トナーは静電潜像担持体4側に飛翔して潜像をトナー像として顕像化する。
一方、給紙カセット1に積載された記録媒体P(転写材 例えば用紙、OHPシート等)を送り出しローラー2が回転して送り出す。そして給紙カセット1から送り出された1枚の記録媒体Pをレジストローラー3を経由して記録媒体搬送部(転写材搬送部)13を搬送させ、静電潜像担持体4の回転と光学手段8のスキャンのタイミングとを同期させて、記録媒体Pを静電潜像担持体4へ搬送する。
そして、記録媒体Pは、転写ローラー5によって、静電潜像担持体4上の、トナー像が転写される。
静電潜像担持体4上の転写残トナーは、クリーナー7により除去される。
その後、記録媒体Pは静電潜像担持体4から分離される。そして、記録媒体Pは記録媒体搬送部(転写材搬送部)13により、搬送されて定着部12に到る。
そして、定着部12で熱と圧力により、記録媒体P上のトナー像が定着される。
以下、具体的実施例によって本発明を説明するが、本発明は何らこれらに限定されるものではない。
本発明に係わる物性の好ましい測定方法を以下に示す。
後述の実施例では下記の測定方法に基づいて測定した結果を示している。
1)磁性体の平均粒径の測定方法
本発明においては、磁性体の平均粒径の測定は透過型電子顕微鏡TEMにより得られた3万倍の写真から任意の100個をデジタイザにより、粒径を測定し、100個の粒径測定結果の平均値を本発明での磁性体の平均粒径とした。
2)磁性トナー中でのSiO微粉体含有量の定量
本発明においては、磁性トナー中でのSiO微粉体含有量の測定は磁性トナーをプレス成型機を用いて加圧力20MPa、加圧時間2minの加圧条件にてプレス成型した後、得られたサンプルを蛍光X線分析装置例えば理学電機工業社製ZSX100eによって、定量分析を行った。
3)磁性トナーの残留磁化測定方法
本発明においては、磁性トナーの残留磁化の測定は、VSMP−1−10(東英工業社製)を用いて、外部磁場796kA/mで測定を行った。
本発明実施例においての評価項目については下記方法にて評価を行った。
1)耐久後の画像濃度
常温常湿(23.5℃、60%)の環境条件下にて10000枚の画出し耐久評価終了後に画像濃度は「マクベス反射濃度計」(マクベス社製)を用いて、原稿濃度が0.00の白地部分のプリントアウト画像に対する相対濃度を測定した。
2)カブリの評価方法
A4紙を用いて、ベタ白複写画像を形成し、複写機に通紙した紙と同一ロットの紙との反射率の差によリカブリの値を評価した。
尚、反射率の測定は、東京電色製反射濃度計TC−6MCを用いて紙の任意の9点につき行い、9点平均値をカブリの値とした。
カブリの評価基準を次に示す。
Figure 2006154063
3)解像力
複写画像の解像力の評価は画出し耐久終了後に次の方法によって行った。
線幅及び間隔の等しい5本の細線よりなるパターンで、1mmの間に2.8,3.2,3.6,4.0,4.5,5.0,5.6,6.3,7.1,8.0,9.0,10.0本あるように描かれているオリジナル画像をつくる。
この12種類の線画像を有するオリジナル原稿を適正なる複写条件でコピーした画像を拡大鏡にて観察し、細線間が明確に分離している画像の本数(本/mm)を評価の手段に用いた。
ここで、細線間が明確に分離している画像の本数(本/mm)の値が大きい値であるほど、複写画像の線画像のツブレ具合のレベルが良好であり、解像力が高く、高画質である。
解像力の評価基準は、次の表に示すとおりである。
Figure 2006154063
4)転写中抜け性の評価
転写中抜け性の評価は下記方法により評価した。
画像面積比率6%画像を2500枚連続出力後A4紙に1ドット1スペースのドット画像を出力しドット画像でのドットの白抜け度合いを評価した。
ドット画像のドットを100個数え、その中でのドット白抜け欠損の個数により転写中抜けのレベルを評価した。
転写中抜け性とは転写時に画像中での画像欠損の発生のことであり上記出力後画像の転写中抜けでは画像の中で白抜け欠損部分が発生する。
Figure 2006154063
5)トナー消費量
常温常湿(23.5℃,60%)の環境条件下にて10000枚の画出し耐久評価を行った後、印字比率6%の原稿を用いて500枚連続複写画出しを行い、印字比率6%の原稿の1枚の画像形成に消費されたトナー量を計算した。トナー消費量の評価基準は、次の表に示すとおりである。
Figure 2006154063
〈磁性体の製造例1〉
硫酸第一鉄水溶液中に、Fe2+に対して0.96当量の水酸化ナトリウム水溶液とを混合した後、Fe(OH)2を含む第一鉄塩水溶液の生成を行った。その後、ケイ酸ナトリウムを鉄元素に対してケイ素元素換算で、0.98%となるように添加した。
次いでFe(OH)2を含む第一鉄塩水溶液に温度85℃において空気を100L/minの通気量にて通気して酸化反応をすることにより、ケイ素元素を含有する磁性体粒子を生成した。
更にこの懸濁液に、ケイ酸ナトリウム0.08%(鉄元素に対してケイ素元素換算)を溶解した水酸化ナトリウム水溶液を残存Fe2+に対して1.07当量添加して、更に温度85℃で加熱しながら、空気を100L/minの通気量にて通気して酸化反応してケイ素元素を含有した磁性体粒子を生成させた。
次に硫酸アルミニウムを加え、pHを6〜8の範囲に調整して、磁性体の表面処理を行い、生成した磁性体粒子を常法により洗浄、ロ過、乾燥し、平均粒径0.15μmの磁性体Aを得た。
〈磁性体の製造例2〉
硫酸第一鉄水溶液中に、Fe2+に対して0.96当量の水酸化ナトリウム水溶液とを混合した後、Fe(OH)2を含む第一鉄塩水溶液の生成を行った。その後、ケイ酸ナトリウムを鉄元素に対してケイ素元素換算で、0.98%となるように添加した。次いでFe(OH)2を含む第一鉄塩水溶液に温度85℃において空気を200L/minの通気量にて通気して酸化反応をすることにより、ケイ素元素を含有する磁性体粒子を生成した。
更にこの懸濁液に、ケイ酸ナトリウム0.08%(鉄元素に対してケイ素元素換算)を溶解した水酸化ナトリウム水溶液を残存Fe2+に対して1.05当量添加して、更に温度85℃で加熱しながら、空気を200L/minの通気量にて通気して酸化反応してケイ素元素を含有した磁性体粒子を生成させた。
次に硫酸アルミニウムを加え、pHを6〜8の範囲に調整して、磁性体の表面処理を行い、生成した磁性体粒子を常法により洗浄、ロ過、乾燥し、平均粒径0.03μmの磁性体Bを得た。
〈磁性体の製造例3〉
硫酸第一鉄水溶液中に、Fe2+に対して0.96当量の水酸化ナトリウム水溶液とを混合した後、Fe(OH)2を含む第一鉄塩水溶液の生成を行った。その後、ケイ酸ナトリウムを鉄元素に対してケイ素元素換算で、0.98%となるように添加した。次いでFe(OH)2を含む第一鉄塩水溶液に温度85℃において空気を50L/minの通気量にて通気して酸化反応をすることにより、ケイ素元素を含有する磁性体粒子を生成した。
更にこの懸濁液に、ケイ酸ナトリウム0.08%(鉄元素に対してケイ素元素換算)を溶解した水酸化ナトリウム水溶液を残存Fe2+に対して1.05当量添加して、更に温度85℃で加熱しながら、空気を50L/minの通気量にて通気して酸化反応してケイ素元素を含有した磁性体粒子を生成させた。
次に硫酸アルミニウムを加え、pHを6〜8の範囲に調整して、磁性体の表面処理を行い、生成した磁性体粒子を常法により洗浄、ロ過、乾燥し、平均粒径0.55μmの磁性体Cを得た。
〈磁性体の製造例4〉
硫酸第一鉄水溶液中に、Fe2+に対して0.96当量の水酸化ナトリウム水溶液とを混合した後、Fe(OH)2を含む第一鉄塩水溶液の生成を行った。その後、ケイ酸ナトリウムを鉄元素に対してケイ素元素換算で、0.98%となるように添加した。次いでFe(OH)2を含む第一鉄塩水溶液に温度85℃において空気を100L/minの通気量にて通気して酸化反応をすることにより、ケイ素元素を含有する磁性体粒子を生成した。
更にこの懸濁液に、ケイ酸ナトリウム0.08%(鉄元素に対してケイ素元素換算)を溶解した水酸化ナトリウム水溶液を残存Fe2+に対して1.05当量添加して、更に温度85℃で加熱しながら、空気を50L/minの通気量にて通気して酸化反応してケイ素元素を含有した磁性体粒子を生成させた。
生成した磁性体粒子を常法により洗浄、ロ過、乾燥し、平均粒径0.2μmの
磁性体Dを得た。
〈磁性体の製造例5〉
硫酸第一鉄水溶液中に、Fe2+に対して0.96当量の水酸化ナトリウム水溶液とを混合した後、Fe(OH)2を含む第一鉄塩水溶液の生成を行った。その後、ケイ酸ナトリウムを鉄元素に対してケイ素元素換算で、0.98%となるように添加した。次いでFe(OH)2を含む第一鉄塩水溶液に温度85℃において空気を200L/minの通気量にて通気して酸化反応をすることにより、ケイ素元素を含有する磁性体粒子を生成した。
更にこの懸濁液に、ケイ酸ナトリウム5.3%(鉄元素に対してケイ素元素換算)を溶解した水酸化ナトリウム水溶液を残存Fe2+に対して1.05当量添加して、更に温度85℃で加熱しながら、空気を50L/minの通気量にて通気して酸化反応してケイ素元素を含有した磁性体粒子を生成させた。
生成した磁性体粒子を常法により洗浄、ロ過、乾燥し、平均粒径0.21μmの磁性体Eを得た。
〈磁性体の製造例6〉
硫酸第一鉄水溶液中に、Fe2+に対して0.96当量の水酸化ナトリウム水溶液とを混合した後、Fe(OH)2を含む第一鉄塩水溶液の生成を行った。
次いでFe(OH)2を含む第一鉄塩水溶液に温度85℃において空気を100L/minの通気量にて通気して酸化反応をすることにより、磁性体粒子を生成した。
更にこの懸濁液に、水酸化ナトリウム水溶液を残存Fe2+に対して1.05当量添加して、更に温度85℃で加熱しながら、空気を150L/minの通気量にて通気して酸化反応して磁性体粒子を生成させた。
次に硫酸アルミニウムを加え、pHを6〜8の範囲に調整して、磁性体の表面処理を行い、生成した磁性体粒子を常法により洗浄、ロ過、乾燥し、平均粒径0.13μmの磁性体Fを得た。
〈磁性体の製造例7〉
硫酸第一鉄水溶液中に、Fe2+に対して0.96当量の水酸化ナトリウム水溶液とを混合した後、Fe(OH)2を含む第一鉄塩水溶液の生成を行った。
次いでFe(OH)2を含む第一鉄塩水溶液に温度85℃において空気を100L/minの通気量にて通気して酸化反応をすることにより、磁性体粒子を生成した。
更にこの懸濁液に、水酸化ナトリウム水溶液を残存Fe2+に対して1.05当量添加して、更に温度85℃で加熱しながら、空気を150L/minの通気量にて通気して酸化反応して磁性体粒子を生成させた。
生成した磁性体粒子を常法により洗浄、ロ過、乾燥し、平均粒径0.17μmの磁性体Gを得た。
Figure 2006154063
〈トナーの製造例1〉
・結着樹脂
(プロピレンオキサイド付加ビスフェノールA、
エチレンオキサイド付加ビスフェノールA、フマル酸、テレフタル酸、
トリメリット酸から合成されるポリエステル系樹脂 ガラス転移点Tg
60℃) 100質量部
・磁性体A 100質量部
・ジターシャルブチルサリチル酸亜鉛錯体 2質量部
・ワックス(ポリエチレンワックス、融点135℃) 5質量部
上記混合物を、125℃に加熱された二軸エクストルーダーで溶融混練し、冷却した混練物をハンマーミルで粗粉砕した。
前記粗粉砕物を図3に示される機械式粉砕機であるターボ工業社製ターボミルT−250型を用いて表6に示される粉砕条件にて粉砕後、分級して重量平均径7.1μmのトナー分級品Aを得た。
上記トナー分級品A 100質量部にヘキサメチルジシラザンで処理された疎水性シリカ微粉体1.2質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、トナーAを得た。
トナーAの重量平均粒径は7.1μmであり、目開き34μmのメッシュを通過しない磁性粒子のトナー5g当りの個数は、7個であった。
トナーAについては式(1)での円形度aが0.900以上の粒子を個数基準の累積値で88%含有していた。
Figure 2006154063
〈トナーの製造例2〉
トナーの製造例1において粗粉砕物を図3に示される機械式粉砕機であるターボ工業社製ターボミルT−250型を用いて粉砕する条件、分級する条件を表6に示される粉砕条件にて変更することを除いては、トナーの製造例1と同様の方法にて重量平均径7.5μmのトナー分級品Bを得た。
上記トナー分級品B 100質量部にヘキサメチルジシラザンで処理された疎水性シリカ微粉体1.3質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、トナーBを得た。
トナーBの重量平均粒径は7.5μmであり、目開き34μmのメッシュを通過しない磁性粒子のトナー5g当りの個数は、15個であった。
トナーBについては式(1)での円形度aが0.900以上の粒子を個数基準の累積値で87%含有していた。
〈トナーの製造例3〉
トナーの製造例1において粗粉砕物を図3に示される機械式粉砕機であるターボ工業社製ターボミルT−250型を用いて粉砕する条件、分級する条件を表6に示される粉砕条件にて変更することを除いては、トナーの製造例1と同様の方法にて重量平均径7.2μmのトナー分級品Cを得た。
上記トナー分級品C 100質量部にヘキサメチルジシラザンで処理された疎水性シリカ微粉体1.4質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、トナーCを得た。
トナーCの重量平均粒径は7.2μmであり、目開き34μmのメッシュを通過しない磁性粒子のトナー5g当りの個数は、6個であった。
トナーCについては式(1)での円形度aが0.900以上の粒子を個数基準の累積値で93%含有していた。
〈トナーの製造例4〉
トナーの製造例1において得られたトナー分級品A 100質量部に25℃での動粘度350mm/Sであるジメチルシリコーンオイルで処理された疎水性シリカ微粉体1.2質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、トナーDを得た。
トナーDの重量平均粒径は7.1μmであり、目開き34μmのメッシュを通過しない磁性粒子のトナー5g当りの個数は、7個であった。
トナーDについては式(1)での円形度aが0.900以上の粒子を個数基準の累積値で88%含有していた。
〈トナーの製造例5〉
トナーの製造例1において
・ジターシャルブチルサリチル酸亜鉛錯体 2質量部
を下記式(11)で示されるアゾ構造を有する荷電制御剤
Figure 2006154063
2質量部
とすること以外はトナーの製造例1において粗粉砕物を図3に示される機械式粉砕機であるターボ工業社製ターボミルT−250型を用いて粉砕する条件、分級する条件を表6に示される粉砕条件にて変更することを除いては、トナーの製造例1と同様の方法にて重量平均径7.3μmのトナー分級品Dを得た。
上記トナー分級品D 100質量部にヘキサメチルジシラザンで処理された疎水性シリカ微粉体1.7質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、トナーEを得た。
トナーEの重量平均粒径は7.3μmであり、目開き34μmのメッシュを通過しない磁性粒子のトナー5g当りの個数は、6個であった。
トナーEについては式(1)での円形度aが0.900以上の粒子を個数基準の累積値で86%含有していた。
〈トナーの製造例6〉
トナーの製造例1において粗粉砕物を図3に示される機械式粉砕機であるターボ工業社製ターボミルT−250型を用いて粉砕する条件、分級する条件を表6に示される粉砕条件にて変更することを除いては、トナーの製造例1と同様の方法にて重量平均径7.0μmのトナー分級品Eを得た。
上記トナー分級品E 100質量部にヘキサメチルジシラザンで処理された疎水性シリカ微粉体1.1質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、トナーFを得た。
トナーFの重量平均粒径は7.0μmであり、目開き34μmのメッシュを通過しない磁性粒子のトナー5g当りの個数は、20個であった。
トナーFについては式(1)での円形度aが0.900以上の粒子を個数基準の累積値で94%含有していた。
〈トナーの製造例7〉
トナーの製造例1において粗粉砕物を図3に示される機械式粉砕機であるターボ工業社製ターボミルT−250型を用いて粉砕する条件、分級する条件を表6に示される粉砕条件にて変更することを除いては、トナーの製造例1と同様の方法にて重量平均径6.9μmのトナー分級品Fを得た。
上記トナー分級品F 100質量部に25℃での動粘度350mm/Sであるジメチルシリコーンオイルで処理された疎水性シリカ微粉体1.2質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、トナーGを得た。
トナーGの重量平均粒径は6.9μmであり、目開き34μmのメッシュを通過しない磁性粒子のトナー5g当りの個数は、5個であった。
トナーGについては式(1)での円形度aが0.900以上の粒子を個数基準の累積値で92%含有していた。
〈トナーの製造例8〉
トナーの製造例5において粗粉砕物を図3に示される機械式粉砕機であるターボ工業社製ターボミルT−250型を用いて粉砕する条件、分級する条件を表6に示される粉砕条件にて変更することを除いては、トナーの製造例1と同様の方法にて重量平均径7.6μmのトナー分級品Gを得た。
上記トナー分級品G 100質量部にヘキサメチルジシラザンで処理された疎水性シリカ微粉体1.0質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、トナーHを得た。
トナーHの重量平均粒径は7.6μmであり、目開き34μmのメッシュを通過しない磁性粒子のトナー5g当りの個数は、6個であった。
トナーHについては式(1)での円形度aが0.900以上の粒子を個数基準の累積値で93%含有していた。
〈トナーの製造例9〉
トナーの製造例1において粗粉砕物を図3に示される機械式粉砕機であるターボ工業社製ターボミルT−250型を用いて粉砕する条件、分級する条件を表6に示される粉砕条件にて変更することを除いては、トナーの製造例1と同様の方法にて重量平均径6.8μmのトナー分級品Hを得た。
上記トナー分級品H 100質量部に25℃での動粘度350mm/Sであるジメチルシリコーンオイルで処理された疎水性シリカ微粉体1.5質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、トナーIを得た。
トナーIの重量平均粒径は6.8μmであり、目開き34μmのメッシュを通過しない磁性粒子のトナー5g当りの個数は、25個であった。
トナーIについては式(1)での円形度aが0.900以上の粒子を個数基準の累積値で85%含有していた。
〈トナーの製造例10〉
トナーの製造例5において粗粉砕物を図3に示される機械式粉砕機であるターボ工業社製ターボミルT−250型を用いて粉砕する条件、分級する条件を表6に示される粉砕条件にて変更することを除いては、トナーの製造例1と同様の方法にて重量平均径6.6μmのトナー分級品Iを得た。
上記トナー分級品I 100質量部にヘキサメチルジシラザンで処理された疎水性シリカ微粉体1.8質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、トナーJを得た。
トナーJの重量平均粒径は6.6μmであり、目開き34μmのメッシュを通過しない磁性粒子のトナー5g当りの個数は、6個であった。
トナーJについては式(1)での円形度aが0.900以上の粒子を個数基準の累積値で93%含有していた。
〈トナーの製造例11〉
トナーの製造例5において粗粉砕物を図3に示される機械式粉砕機であるターボ工業社製ターボミルT−250型を用いて粉砕する条件、分級する条件を表6に示される粉砕条件にて変更することを除いては、トナーの製造例1と同様の方法にて重量平均径6.9μmのトナー分級品Dを得た。
上記トナー分級品100質量部に25℃での動粘度350mm/Sであるジメチルシリコーンオイルで処理された疎水性シリカ微粉体1.4質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、トナーKを得た。
トナーKの重量平均粒径は6.9μmであり、目開き34μmのメッシュを通過しない磁性粒子のトナー5g当りの個数は、6個であった。
トナーKについては式(1)での円形度aが0.900以上の粒子を個数基準の累積値で86%含有していた。
〈トナーの製造例12〉
トナーの製造例5において粗粉砕物を図3に示される機械式粉砕機であるターボ工業社製ターボミルT−250型を用いて粉砕する条件、分級する条件を表6に示される粉砕条件にて変更することを除いては、トナーの製造例1と同様の方法にて重量平均径7.0μmのトナー分級品Jを得た。
上記トナー分級品J 100質量部に25℃での動粘度350mm/Sであるジメチルシリコーンオイルで処理された疎水性シリカ微粉体1.3質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、トナーLを得た。
トナーLの重量平均粒径は7.0μmであり、目開き34μmのメッシュを通過しない磁性粒子のトナー5g当りの個数は、30個であった。
トナーLについては式(1)での円形度aが0.900以上の粒子を個数基準の累積値で94%含有していた。
〈トナーの比較製造例1〉
トナーの製造例1において
・磁性体A 100質量部

・磁性体B 100質量部
とすること以外はトナーの製造例1において粗粉砕物を図3に示される機械式粉砕機であるターボ工業社製ターボミルT−250型を用いて粉砕する条件、分級する条件を表6に示される粉砕条件にて変更することを除いては、トナーの製造例1と同様の方法にて重量平均径7.2μmのトナー分級品Kを得た。
上記トナー分級品K 100質量部にヘキサメチルジシラザンで処理された疎水性シリカ微粉体1.1質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、トナーMを得た。
トナーMの重量平均粒径は7.2μmであり、目開き34μmのメッシュを通過しない磁性粒子のトナー5g当りの個数は、6個であった。
トナーMについては式(1)での円形度aが0.900以上の粒子を個数基準の累積値で87%含有していた。
〈トナーの比較製造例2〉
トナーの製造例1において
・磁性体A 100質量部

・磁性体C 100質量部
とすること以外はトナーの製造例1において粗粉砕物を図3に示される機械式粉砕機であるターボ工業社製ターボミルT−250型を用いて粉砕する条件、分級する条件を表6に示される粉砕条件にて変更することを除いては、トナーの製造例1と同様の方法にて重量平均径7.3μmのトナー分級品Lを得た。
上記トナー分級品L 100質量部にヘキサメチルジシラザンで処理された疎水性シリカ微粉体1.3質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、トナーNを得た。
トナーNの重量平均粒径は7.3μmであり、目開き34μmのメッシュを通過しない磁性粒子のトナー5g当りの個数は、8個であった。
トナーNについては式(1)での円形度aが0.900以上の粒子を個数基準の累積値で85%含有していた。
〈トナーの比較製造例3〉
トナーの製造例1において粗粉砕物を図3に示される機械式粉砕機であるターボ工業社製ターボミルT−250型を用いて粉砕する条件、分級する条件を表6に示される粉砕条件にて変更することを除いては、トナーの製造例1と同様の方法にて重量平均径4.1μmのトナー分級品Mを得た。
上記トナー分級品M 100質量部にヘキサメチルジシラザンで処理された疎水性シリカ微粉体1.4質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、トナーOを得た。
トナーOの重量平均粒径は4.1μmであり、目開き34μmのメッシュを通過しない磁性粒子のトナー5g当りの個数は、5個であった。
トナーOについては式(1)での円形度aが0.900以上の粒子を個数基準の累積値で84%含有していた。
〈トナーの比較製造例4〉
トナーの製造例1において粗粉砕物を図3に示される機械式粉砕機であるターボ工業社製ターボミルT−250型を用いて粉砕する条件、分級する条件を表6に示される粉砕条件にて変更することを除いては、トナーの製造例1と同様の方法にて重量平均径10.5μmのトナー分級品Nを得た。
上記トナー分級品N 100質量部にヘキサメチルジシラザンで処理された疎水性シリカ微粉体1.0質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、トナーPを得た。
トナーPの重量平均粒径は10.5μmであり、目開き34μmのメッシュを通過しない磁性粒子のトナー5g当りの個数は、7個であった。
トナーPについては式(1)での円形度aが0.900以上の粒子を個数基準の累積値で88%含有していた。
〈トナーの比較製造例5〉
トナーの製造例1において粗粉砕物を図3に示される機械式粉砕機であるターボ工業社製ターボミルT−250型を用いて粉砕する条件、分級する条件を表6に示される粉砕条件にて変更することを除いては、トナーの製造例1と同様の方法にて重量平均径7.5μmのトナー分級品Oを得た。
上記トナー分級品O 100質量部にヘキサメチルジシラザンで処理された疎水性シリカ微粉体0.8質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、トナーQを得た。
トナーQの重量平均粒径は7.5μmであり、目開き34μmのメッシュを通過しない磁性粒子のトナー5g当りの個数は、5個であった。
トナーQについては式(1)での円形度aが0.900以上の粒子を個数基準の累積値で87%含有していた。
〈トナーの比較製造例6〉
トナーの製造例1において
・磁性体A 100質量部

・磁性体A 20質量部
とすること以外はトナーの製造例1において粗粉砕物を図3に示される機械式粉砕機であるターボ工業社製ターボミルT−250型を用いて粉砕する条件、分級する条件を表6に示される粉砕条件にて変更することを除いては、トナーの製造例1と同様の方法にて重量平均径7.6μmのトナー分級品Pを得た。
上記トナー分級品P 100質量部にヘキサメチルジシラザンで処理された疎水性シリカ微粉体0.9質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、トナーRを得た。
トナーRの重量平均粒径は7.6μmであり、目開き34μmのメッシュを通過しない磁性粒子のトナー5g当りの個数は、6個であった。
トナーRについては式(1)での円形度aが0.900以上の粒子を個数基準の累積値で88%含有していた。
〈トナーの比較製造例7〉
トナーの製造例1において
・磁性体A 100質量部

・磁性体A 150質量部
とすること以外はトナーの製造例1において粗粉砕物を図3に示される機械式粉砕機であるターボ工業社製ターボミルT−250型を用いて粉砕する条件、分級する条件を表6に示される粉砕条件にて変更することを除いては、トナーの製造例1と同様の方法にて重量平均径7.2μmのトナー分級品Qを得た。
上記トナー分級品Q 100質量部にヘキサメチルジシラザンで処理された疎水性シリカ微粉体1.0質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、トナーSを得た。
トナーSの重量平均粒径は7.2μmであり、目開き34μmのメッシュを通過しない磁性粒子のトナー5g当りの個数は、5個であった。
トナーSについては式(1)での円形度aが0.900以上の粒子を個数基準の累積値で85%含有していた。
〈トナーの比較製造例8〉
トナーの製造例1において得られたトナー分級品A 100質量部にヘキサメチルジシラザンで処理された疎水性シリカ微粉体0.15質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、トナーTを得た。
トナーTの重量平均粒径は7.1μmであり、目開き34μmのメッシュを通過しない磁性粒子のトナー5g当りの個数は、7個であった。
トナーについては式(1)での円形度aが0.900以上の粒子を個数基準の累積値で85%含有していた。
〈トナーの比較製造例9〉
トナーの製造例1において得られたトナー分級品A 100質量部にヘキサメチルジシラザンで処理された疎水性シリカ微粉体2.2質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、トナーUを得た。
トナーUの重量平均粒径は7.1μmであり、目開き34μmのメッシュを通過しない磁性粒子のトナー5g当りの個数は、8個であった。
トナーについては式(1)での円形度aが0.900以上の粒子を個数基準の累積値で87%含有していた。
〈トナーの比較製造例10〉
トナーの製造例1において
・磁性体A 100質量部

・磁性体D 100質量部
とすること以外はトナーの製造例1において粗粉砕物を図3に示される機械式粉砕機であるターボ工業社製ターボミルT−250型を用いて粉砕する条件、分級する条件を表6に示される粉砕条件にて変更することを除いては、トナーの製造例1と同様の方法にて重量平均径7.2μmのトナー分級品Rを得た。
上記トナー分級品R 100質量部にヘキサメチルジシラザンで処理された疎水性シリカ微粉体1.6質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、トナーVを得た。
トナーVの重量平均粒径は7.2μmであり、目開き34μmのメッシュを通過しない磁性粒子のトナー5g当りの個数は、7個であった。
トナーVについては式(1)での円形度aが0.900以上の粒子を個数基準の累積値で88%含有していた。
〈トナーの比較製造例11〉
トナーの製造例1において
・磁性体A 100質量部

・磁性体E 100質量部
とすること以外はトナーの製造例1において粗粉砕物を図3に示される機械式粉砕機であるターボ工業社製ターボミルT−250型を用いて粉砕する条件、分級する条件を表6に示される粉砕条件にて変更することを除いては、トナーの製造例1と同様の方法にて重量平均径7.8μmのトナー分級品Sを得た。
上記トナー分級品S 100質量部にヘキサメチルジシラザンで処理された疎水性シリカ微粉体1.7質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、トナーWを得た。
トナーWの重量平均粒径は7.8μmであり、目開き34μmのメッシュを通過しない磁性粒子のトナー5g当りの個数は、7個であった。
トナーWについては式(1)での円形度aが0.900以上の粒子を個数基準の累積値で86%含有していた。
〈トナーの比較製造例12〉
トナーの製造例1において
・磁性体A 100質量部

・磁性体F 100質量部
とすること以外はトナーの製造例1において粗粉砕物を図3に示される機械式粉砕機であるターボ工業社製ターボミルT−250型を用いて粉砕する条件、分級する条件を表6に示される粉砕条件にて変更することを除いては、トナーの製造例1と同様の方法にて重量平均径7.5μmのトナー分級品Tを得た。
上記トナー分級品T 100質量部にヘキサメチルジシラザンで処理された疎水性シリカ微粉体1.5質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、トナーXを得た。
トナーXの重量平均粒径は7.5μmであり、目開き34μmのメッシュを通過しない磁性粒子のトナー5g当りの個数は、5個であった。
トナーXについては式(1)での円形度aが0.900以上の粒子を個数基準の累積値で88%含有していた。
〈トナーの比較製造例13〉
トナーの製造例1において
・磁性体A 100質量部

・磁性体G 100質量部
とすること以外はトナーの製造例1において粗粉砕物を図3に示される機械式粉砕機であるターボ工業社製ターボミルT−250型を用いて粉砕する条件、分級する条件を表6に示される粉砕条件にて変更することを除いては、トナーの製造例1と同様の方法にて重量平均径7.4μmのトナー分級品Uを得た。
上記トナー分級品U 100質量部にヘキサメチルジシラザンで処理された疎水性シリカ微粉体1.3質量部を加え、ヘンシェルミキサーで混合し、トナーYを得た。
トナーYの重量平均粒径は7.4μmであり、目開き34μmのメッシュを通過しない磁性粒子のトナー5g当りの個数は、8個であった。
トナーYについては式(1)での円形度aが0.900以上の粒子を個数基準の累積値で84%含有していた。
〈実施例1〉
トナーAをキヤノン製レーザービームプリンターLBP−3800を画像読み取り装置(スキャナー)を具備する図1に示されるように改造されたプロセススピード150mm/secの画像形成装置(レーザービームプリンターを複写機に改造した図1に示される画像形成装置)に適用して常温常湿(23.5℃、60%)の環境条件下にて10000枚の画出し耐久評価ならびに画像性などについての上記各種評価を行った。
評価結果を表7に示す。
Figure 2006154063
〈実施例2〉
トナーBをキヤノン製レーザービームプリンターLBP−3800を画像読み取り装置(スキャナー)を具備する図1に示されるように改造されたプロセススピード150mm/secの画像形成装置(レーザービームプリンターを複写機に改造した図1に示される画像形成装置)に適用して常温常湿(23.5℃、60%)の環境条件下にて10000枚の画出し耐久評価ならびに画像性などについての上記各種評価を行った。
評価結果を表7に示す。
〈実施例3〉
トナーCをキヤノン製レーザービームプリンターLBP−3800を画像読み取り装置(スキャナー)を具備する図1に示されるように改造されたプロセススピード150mm/secの画像形成装置(レーザービームプリンターを複写機に改造した図1に示される画像形成装置)に適用して常温常湿(23.5℃、60%)の環境条件下にて10000枚の画出し耐久評価ならびに画像性などについての上記各種評価を行った。
評価結果を表7に示す。
〈実施例4〉
トナーDをキヤノン製レーザービームプリンターLBP−3800を画像読み取り装置(スキャナー)を具備する図1に示されるように改造されたプロセススピード150mm/secの画像形成装置(レーザービームプリンターを複写機に改造した図1に示される画像形成装置)に適用して常温常湿(23.5℃、60%)の環境条件下にて10000枚の画出し耐久評価ならびに画像性などについての上記各種評価を行った。
評価結果を表7に示す。
〈実施例5〉
トナーEをキヤノン製レーザービームプリンターLBP−3800を画像読み取り装置(スキャナー)を具備する図1に示されるように改造されたプロセススピード150mm/secの画像形成装置(レーザービームプリンターを複写機に改造した図1に示される画像形成装置)に適用して常温常湿(23.5℃、60%)の環境条件下にて10000枚の画出し耐久評価ならびに画像性などについての上記各種評価を行った。
評価結果を表7に示す。
〈実施例6〉
トナーFをキヤノン製レーザービームプリンターLBP−3800を画像読み取り装置(スキャナー)を具備する図1に示されるように改造されたプロセススピード150mm/secの画像形成装置(レーザービームプリンターを複写機に改造した図1に示される画像形成装置)に適用して常温常湿(23.5℃、60%)の環境条件下にて10000枚の画出し耐久評価ならびに画像性などについての上記各種評価を行った。
評価結果を表7に示す。
〈実施例7〉
トナーGをキヤノン製レーザービームプリンターLBP−3800を画像読み取り装置(スキャナー)を具備する図1に示されるように改造されたプロセススピード150mm/secの画像形成装置(レーザービームプリンターを複写機に改造した図1に示される画像形成装置)に適用して常温常湿(23.5℃、60%)の環境条件下にて10000枚の画出し耐久評価ならびに画像性などについての上記各種評価を行った。
評価結果を表7に示す。
〈実施例8〉
トナーHをキヤノン製レーザービームプリンターLBP−3800を画像読み取り装置(スキャナー)を具備する図1に示されるように改造されたプロセススピード150mm/secの画像形成装置(レーザービームプリンターを複写機に改造した図1に示される画像形成装置)に適用して常温常湿(23.5℃、60%)の環境条件下にて10000枚の画出し耐久評価ならびに画像性などについての上記各種評価を行った。
評価結果を表7に示す。
〈実施例9〉
トナーIをキヤノン製レーザービームプリンターLBP−3800を画像読み取り装置(スキャナー)を具備する図1に示されるように改造されたプロセススピード150mm/secの画像形成装置(レーザービームプリンターを複写機に改造した図1に示される画像形成装置)に適用して常温常湿(23.5℃、60%)の環境条件下にて10000枚の画出し耐久評価ならびに画像性などについての上記各種評価を行った。
評価結果を表7に示す。
〈実施例10〉
トナーJをキヤノン製レーザービームプリンターLBP−3800を画像読み取り装置(スキャナー)を具備する図1に示されるように改造されたプロセススピード150mm/secの画像形成装置(レーザービームプリンターを複写機に改造した図1に示される画像形成装置)に適用して常温常湿(23.5℃、60%)の環境条件下にて10000枚の画出し耐久評価ならびに画像性などについての上記各種評価を行った。
評価結果を表7に示す。
〈実施例11〉
トナーKをキヤノン製レーザービームプリンターLBP−3800を画像読み取り装置(スキャナー)を具備する図1に示されるように改造されたプロセススピード150mm/secの画像形成装置(レーザービームプリンターを複写機に改造した図1に示される画像形成装置)に適用して常温常湿(23.5℃、60%)の環境条件下にて10000枚の画出し耐久評価ならびに画像性などについての上記各種評価を行った。
評価結果を表7に示す。
〈実施例12〉
トナーLをキヤノン製レーザービームプリンターLBP−3800を画像読み取り装置(スキャナー)を具備する図1に示されるように改造されたプロセススピード150mm/secの画像形成装置(レーザービームプリンターを複写機に改造した図1に示される画像形成装置)に適用して常温常湿(23.5℃、60%)の環境条件下にて10000枚の画出し耐久評価ならびに画像性などについての上記各種評価を行った。
評価結果を表7に示す。
〈比較例1〉
トナーAをキヤノン製レーザービームプリンターLBP−3800を画像読み取り装置(スキャナー)を具備する図1に示されるように改造されたプロセススピード90mm/secの画像形成装置(レーザービームプリンターを複写機に改造した図1に示される画像形成装置)に適用して常温常湿(23.5℃、60%)の環境条件下にて10000枚の画出し耐久評価ならびに画像性などについての上記各種評価を行った。
評価結果を表7に示す。
〈比較例2〉
トナーAをキヤノン製レーザービームプリンターLBP−3800を画像読み取り装置(スキャナー)を具備する図1に示されるように改造されたプロセススピード220mm/secの画像形成装置(レーザービームプリンターを複写機に改造した図1に示される画像形成装置)に適用して常温常湿(23.5℃、60%)の環境条件下にて10000枚の画出し耐久評価ならびに画像性などについての上記各種評価を行った。
評価結果を表7に示す。
〈比較例3〉
トナーMをキヤノン製レーザービームプリンターLBP−3800を画像読み取り装置(スキャナー)を具備する図1に示されるように改造されたプロセススピード150mm/secの画像形成装置(レーザービームプリンターを複写機に改造した図1に示される画像形成装置)に適用して常温常湿(23.5℃、60%)の環境条件下にて10000枚の画出し耐久評価ならびに画像性などについての上記各種評価を行った。
評価結果を表7に示す。
〈比較例4〉
トナーNをキヤノン製レーザービームプリンターLBP−3800を画像読み取り装置(スキャナー)を具備する図1に示されるように改造されたプロセススピード150mm/secの画像形成装置(レーザービームプリンターを複写機に改造した図1に示される画像形成装置)に適用して常温常湿(23.5℃、60%)の環境条件下にて10000枚の画出し耐久評価ならびに画像性などについての上記各種評価を行った。
評価結果を表7に示す。
〈比較例5〉
トナーOをキヤノン製レーザービームプリンターLBP−3800を画像読み取り装置(スキャナー)を具備する図1に示されるように改造されたプロセススピード150mm/secの画像形成装置(レーザービームプリンターを複写機に改造した図1に示される画像形成装置)に適用して常温常湿(23.5℃、60%)の環境条件下にて10000枚の画出し耐久評価ならびに画像性などについての上記各種評価を行った。
評価結果を表7に示す。
〈比較例6〉
トナーPをキヤノン製レーザービームプリンターLBP−3800を画像読み取り装置(スキャナー)を具備する図1に示されるように改造されたプロセススピード150mm/secの画像形成装置(レーザービームプリンターを複写機に改造した図1に示される画像形成装置)に適用して常温常湿(23.5℃、60%)の環境条件下にて10000枚の画出し耐久評価ならびに画像性などについての上記各種評価を行った。
評価結果を表7に示す。
〈比較例7〉
トナーQをキヤノン製レーザービームプリンターLBP−3800を画像読み取り装置(スキャナー)を具備する図1に示されるように改造されたプロセススピード150mm/secの画像形成装置(レーザービームプリンターを複写機に改造した図1に示される画像形成装置)に適用して常温常湿(23.5℃、60%)の環境条件下にて10000枚の画出し耐久評価ならびに画像性などについての上記各種評価を行った。
評価結果を表7に示す。
〈比較例8〉
トナーRをキヤノン製レーザービームプリンターLBP−3800を画像読み取り装置(スキャナー)を具備する図1に示されるように改造されたプロセススピード150mm/secの画像形成装置(レーザービームプリンターを複写機に改造した図1に示される画像形成装置)に適用して常温常湿(23.5℃、60%)の環境条件下にて10000枚の画出し耐久評価ならびに画像性などについての上記各種評価を行った。
評価結果を表7に示す。
〈比較例9〉
トナーSをキヤノン製レーザービームプリンターLBP−3800を画像読み取り装置(スキャナー)を具備する図1に示されるように改造されたプロセススピード150mm/secの画像形成装置(レーザービームプリンターを複写機に改造した図1に示される画像形成装置)に適用して常温常湿(23.5℃、60%)の環境条件下にて10000枚の画出し耐久評価ならびに画像性などについての上記各種評価を行った。
評価結果を表7に示す。
〈比較例10〉
トナーTをキヤノン製レーザービームプリンターLBP−3800を画像読み取り装置(スキャナー)を具備する図1に示されるように改造されたプロセススピード150mm/secの画像形成装置(レーザービームプリンターを複写機に改造した図1に示される画像形成装置)に適用して常温常湿(23.5℃、60%)の環境条件下にて10000枚の画出し耐久評価ならびに画像性などについての上記各種評価を行った。
評価結果を表7に示す。
〈比較例11〉
トナーUをキヤノン製レーザービームプリンターLBP−3800を画像読み取り装置(スキャナー)を具備する図1に示されるように改造されたプロセススピード150mm/secの画像形成装置(レーザービームプリンターを複写機に改造した図1に示される画像形成装置)に適用して常温常湿(23.5℃、60%)の環境条件下にて10000枚の画出し耐久評価ならびに画像性などについての上記各種評価を行った。
評価結果を表7に示す。
〈比較例12〉
トナーVをキヤノン製レーザービームプリンターLBP−3800を画像読み取り装置(スキャナー)を具備する図1に示されるように改造されたプロセススピード150mm/secの画像形成装置(レーザービームプリンターを複写機に改造した図1に示される画像形成装置)に適用して常温常湿(23.5℃、60%)の環境条件下にて10000枚の画出し耐久評価ならびに画像性などについての上記各種評価を行った。
評価結果を表7に示す。
〈比較例13〉
トナーWをキヤノン製レーザービームプリンターLBP−3800を画像読み取り装置(スキャナー)を具備する図1に示されるように改造されたプロセススピード150mm/secの画像形成装置(レーザービームプリンターを複写機に改造した図1に示される画像形成装置)に適用して常温常湿(23.5℃、60%)の環境条件下にて10000枚の画出し耐久評価ならびに画像性などについての上記各種評価を行った。
評価結果を表7に示す。
〈比較例14〉
トナーXをキヤノン製レーザービームプリンターLBP−3800を画像読み取り装置(スキャナー)を具備する図1に示されるように改造されたプロセススピード150mm/secの画像形成装置(レーザービームプリンターを複写機に改造した図1に示される画像形成装置)に適用して常温常湿(23.5℃、60%)の環境条件下にて10000枚の画出し耐久評価ならびに画像性などについての上記各種評価を行った。
評価結果を表7に示す。
〈比較例15〉
トナーYをキヤノン製レーザービームプリンターLBP−3800を画像読み取り装置(スキャナー)を具備する図1に示されるように改造されたプロセススピード150mm/secの画像形成装置(レーザービームプリンターを複写機に改造した図1に示される画像形成装置)に適用して常温常湿(23.5℃、60%)の環境条件下にて10000枚の画出し耐久評価ならびに画像性などについての上記各種評価を行った。
評価結果を表7に示す。
本発明の実施の形態の画像形成方法の構成図である 機械式粉砕機 機械式粉砕機 機械式粉砕機 開口径34μmのスクリーンを通過しない微粉体粒子の個数カウント用治具の説明図である
符号の説明
P 記録媒体(転写材)
1 給紙カセット
2 送り出しローラー
3 レジストローラー
4 静電潜像担持体としての感光ドラム
5 転写ローラー
6 帯電ローラー
7 クリーナー
8 光学手段
9 トナー担持体
10 現像装置
11 トナー容器
12 定着部
13 記録媒体搬送部(転写材搬送部)
T 磁性トナー
201 機械式粉砕機
210 固定子
212 渦巻室
213 ケーシング
214 回転子
215 回転軸
216 ジャケット
219 パイプ
220 ディストリビュータ
222 バグフィルター
224 吸引ブロワー
229 捕集サイクロン
235 定量供給機

Claims (6)

  1. 磁性トナーを収納するトナー容器と、前記トナー容器に着脱自在なトナー担持体を有する現像装置から構成され、静電潜像担持体の鉛直方向下方から転写材が搬送され、プロセススピード100乃至200mm/secの画像形成方法に用いられる磁性トナーであって、前記磁性トナーは、少なくとも結着樹脂および平均粒径が0.05乃至0.5μmである磁性体を含有する磁性トナー粒子とSiO微粉体とを有し、重量平均径が4.5乃至10.0μmであり個数粒径4.0μm以下の粒子のトナー全体に占める割合が40%以下であり、残留磁化が0.5乃至16Am/kgであり、前記磁性トナーは、SiO微粉体含有量aが0.2乃至2.0質量%であり、かつ磁性トナーを開口径149μmのスクリーンを通過させたときの前記スクリーン上に残存する微粉体中のSiO微粉体含有量bが0.4乃至4.0質量%であり、b/aが1.1乃至2.0を満足することを特徴とする磁性トナー。
  2. 前記磁性トナーは、開口径34μmのスクリーンを通過しない微粉体粒子を、磁性トナー5g当たり10個乃至500個含有することを特徴とする請求項1に記載の磁性トナー。
  3. 前記磁性トナーは、3μm以上の粒径において、下記式(1)より求められる円形度aが0.900以上の粒子を個数基準の累積値で90%以上有することを特徴とする請求項1乃至2に記載の磁性トナー。
    円形度a=L0/L (1)
    [式中、L0は粒子像と同じ投影面積を持つ円の周囲長を示し、Lは粒子像の周囲長を示す]
  4. 前記磁性トナーは、シリコーンオイルで処理された無機微粉体を含有することを特徴とする請求項1乃至3に記載の磁性トナー。
  5. 前記磁性トナーは、アゾ構造を有する化合物を含有することを特徴とする請求項1乃至4に記載の磁性トナー。
  6. 磁性トナーを用いる画像形成方法において、前記磁性トナーが、少なくとも結着樹脂および平均粒径が0.05乃至0.5μmである磁性体とを含有するトナー粒子とSiO微粉体を含有し、重量平均径が4.5乃至10.0μmであり、個数粒径4.0μm以下の粒子のトナー全体に占める割合が40%以下であり、残留磁化が0.5乃至16Am/kgであり、前記磁性トナーは、SiO微粉体含有量aが0.2乃至2.0質量%であり、かつ磁性トナーを開口径149μmのスクリーンを通過させたときの前記スクリーン上に残存する微粉体中のSiO微粉体含有量bが0.4乃至4.0質量%であり、b/aが1.1乃至2.0を満足することを特徴とする磁性トナーであり、前記磁性トナーを用いる画像形成方法は、磁性トナーを収納するトナー容器と前記トナー容器に着脱自在なトナー担持体を有する現像装置とを有し、静電潜像担持体の鉛直方向下方から転写材を搬送し、プロセススピード100乃至200mm/secである画像形成装置を用いることを特徴とする画像形成方法。
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Cited By (1)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
KR101216096B1 (ko) * 2009-01-13 2012-12-26 후지제롯쿠스 가부시끼가이샤 화상 형성장치

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