JP2006153214A - ガスケット、および、それを用いた管継手 - Google Patents

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Abstract


【課題】介在場所の気密性を向上できるガスケット、および、これを用いた気密性の高い管継手を提供すること。
【解決手段】管継手は、第1管ピース1と、第1管ピース1に連通して接続される第2管ピース2と、ガスケット3を挟んで第1、第2管ピース1,2を締結させる締結具とを備え、第1、第2管ピース1,2の接続面14,24の間に介在されるリング形状のガスケット3は、両接続面14,24に対向する各対向側面34の少なくとも一方に、環状かつ線状に接続面に当接する線状当接部37と、リング形状の内壁面に沿って環状に形成された収納溝と、この収納溝に収納されたリング形状のスプリングとを備えている。
【選択図】 図1

Description

本発明は、互いに接続される管ピースの間に介在され、これら管ピースの接続面における気密性を高めるガスケット、および、それを用いた管継手に関する。
従来、半導体および液晶などの製造には、薄膜成形するための材料としてアンモニア、笑気ガス、三フッ化窒素、および、フッ素等のフッ素系ガスなどのプロセスガスが用いられている。また、これらプロセスガスを、薄膜成形が行われるリアクターへ供給するガス供給装置が知られている。
これらプロセスガスは、不純物が含まれると反応の大きさが小さくなることから、高純度が求められている。そのため、ガス供給装置では、ガスタンクからリアクターまで、配管を通してプロセスガスを輸送しているが、この配管内に異物が混入しないように注意する必要がある。また、ガスは有害性であるので、配管からのガス漏れを防がなければならない。
特に異物が混入しやすい、および、ガス漏れが起きやすい配管の個所の1つとして、配管と配管を接続する管継手が挙げられる。従来の管継手の構造として、図7に示す構造や、図8に示す構造が知られている(例えば、特許文献1参照)。
図7に示す管継手は、第1管ピース10と、第1管ピース10に連通して接続される第2管ピース20と、第1、第2管ピース10,20の互いに対向する接続面140,240との間に介在されるリング状のガスケット30と、第1管ピース10および第2管ピース20を締結する袋ナット部材40とから構成される。
ガスケット30は、リング状かつ樹脂製のガスケット本体310と、ガスケット本体の外周面に沿って嵌合されたリング状かつ金属製のリング枠320とから構成されている。このガスケット本体310の両側面330が、第1、第2管ピース10,20の接続面140,240に密着している。
図8に示す管継手の構造は、基本的には図7の管継手と同様である。ただし、この管継手に用いられているガスケット30Aは、平坦な両側面330Aを有するリング状の樹脂製部材から形成されている。
特開2004−53006号公報
しかし、図7および図8に示す管継手には、ガスケット30,30Aに樹脂製部材を用いているために、周囲の熱や水分等を吸収することによって、ガスケット本体310、および、ガスケット30Aの樹脂製部材が膨潤する恐れがある。これより、ガスケット本体310、および、ガスケット30Aが変形し、第1、第2管ピースの接続面140,240に隙間が生じる恐れがある。
このような問題を解決するため、ガスケットを金属製部材から加工した例がある。例えば、図8の管継手において、ガスケット30Aが金属製である場合である。しかし、金属製のガスケットを用いた管継手には、次のような課題がある。
まず、ガスケットの側面330Aを、第1、第2管ピース10,20の接続面140,240に隙間無く密着させるため、側面330Aは、高い平面度を持つことが求められる。高い平面度を有する表面の形成は難しく、ガスケットの加工に手間がかかる。
また、ガスケットの側面330Aと、接続面140,240とは、面で接触しているため、例え、強い力で締結を行ったとしても、側面330Aに働く押圧力は、この面上で分散される。つまり、接続面140,240と、ガスケットの側面330Aとが押圧し合う力は、十分に働かない。よって、これら接続面140,240、および、側面330Aの間に隙間が生じる恐れがあり、この管継手の気密性は高いとは言えない。
本発明の目的は、介在場所の気密性を向上できるガスケット、および、これを用いた気密性の高い管継手を提供することである。
本発明のガスケットは、第1管ピース、および、第1管ピースに連通して接続される第2管ピースの互いに対向する両接続面の間に介在されるリング形状のガスケットにおいて、金属製部材から成り、両接続面に対向する各対向側面の少なくとも一方に、環状かつ線状に接続面に当接する線状当接部が設けられていることを特徴とする。
このような構成によれば、ガスケットの線状当接部は、対向する接続面に線状、つまり、線接触で当接するため、第1、第2管ピースの接続によって対向側面に与えられる押圧力は、この線接触部分に集中する。つまり、線状当接部と接続面とは、強い力で押圧しあう。さらに、線状当接部は、接続面に環状に当接することから、これら線状当接部と接続面との間に隙間が生じることは少なく、第1、第2管ピースの接続面における気密性が向上する。
また、ガスケットは金属製部材から加工されているため、つまり、周囲の熱や水分等を吸収し膨潤する部材が用いられていないため、形態が変形して接続面に隙間が生じることは少なく、第1、第2管ピースの接続面における気密性が保たれる。
ガスケットに設けられた構成、つまり、線状当接部の構成によって、第1、第2管ピースの接続面における気密性を向上させることができるので、第1、第2管ピースに特別な表面加工処理を施す必要はなく、表面処理の手間を低減できる。
本発明のガスケットは、線状当接部は、対向側面を底辺とし、この底辺より接続面側へ頂角を有する断面三角形状に形成されていることが好ましい。
このような構成によれば、線状当接部は断面三角という簡単な形状であるので、ガスケットの加工がしやすい。
本発明のガスケットは、リング形状の内壁面に沿って環状に形成された収納溝と、この収納溝に収納されたリング形状のスプリングとを備えていることが好ましい。
このような構成によれば、例えば、第1,第2管ピースの接続面の一方に円柱凸部を形成し、ガスケットが、その円柱凸部の外周に嵌合された状態で使用される場合、円柱凸部と、ガスケットとが嵌め合い状態になるような精度に、ガスケットの寸法を仕上げなくてもよいので、加工の手間やコストを低減させることができる。つまり、ガスケットの内径寸法を円柱凸部の外径寸法より大きく形成しても、スプリングが円柱凸部の外周を保持しているので、ガスケットが円柱凸部から脱落しにくく、かつ、外しやすい。また、このことは、ガスケットを円柱凸部の外周に嵌めやすい利点もある。従って、ガスケットの交換作業を容易に行うことができる。
本発明のガスケットは、スプリングを除くガスケット本体は、第1、第2管ピースよりも低い硬度を有する。
このような構成によれば、ガスケット本体は、第1、第2管ピースよりも硬度が低いことから、接続時の押圧力等によって、第1、第2管ピースを傷つける恐れが少ない。
本発明の管継手は、第1管ピースと、この第1管ピースに連通して接続される第2管ピースと、第1、第2管ピースの互いに対向する両接続面の間に介在されるリング形状のガスケットと、このガスケットを挟んで第1、第2管ピースを締結させる締結具とを備えた管継手において、ガスケットは、金属製部材から成り、両接続面に対向する各対向側面の少なくとも一方に、環状かつ線状に接続面に当接する線状当接部が設けられていることを特徴とする。
このような構成によれば、本発明の管継手は、前述した効果を備えることができる。
本発明の管継手は、線状当接部は、対向側面を底辺とし、この底辺より接続面側へ頂角を有する断面三角形状に形成されており、接続面には、線状当接部の断面三角形状部分と対向して、環状に形成されたV字溝が設けられ、このV字溝は、断面三角形状部分の頂角よりも小さい開き角と、断面三角形状部分の底辺よりも小さい溝幅とを有することが好ましい。
このような構成によれば、線状当接部が断面三角形状を持ち、接続面には、この断面三角形状部分の頂角に対向して、環状に形成されたV字溝が設けられ、このV字溝は、頂角よりも小さい開き角と、断面三角形状部分の底辺よりも小さい溝幅とを有することから、管継手の締結時に、この線状当接部およびV字溝は、頂角の両側傾斜面と、V字溝の溝口の角とが当接して押圧される。つまり、線状当接部およびV字溝は、線接触で当接する。このように、環状の線接触が2箇所で行われることから、管継手の接続面における隙間が生じにくくなる。また、締結による押圧力が2箇所に分散されることから、線状当接部が、強い押圧力によって押し潰されすぎてしまうことを防ぐことができる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて説明する。
図1〜図3には、本実施形態が示されている。図1は管継手の軸方向断面図、図2は管継手の分解斜視図、図3はガスケットの厚み方向断面図である。
本実施形態の管継手は、これらの図に示すように、第1管ピース1と、第1管ピース1に連通して接続される第2管ピース2と、第1、第2管ピース1,2の互いに対向する接続面14,24の間に介在されるリング形状のガスケット3と、このガスケット3を挟んで第1、第2管ピース1,2を締結させる締結具としての袋ナット部材4と、この袋ナット部材4および第2管ピース2の間に介在されたベアリング5とから構成される。
第1管ピース1は、ステンレス製であり、半径約1cmの円筒状の管本体11と、管本体11の基端面から軸方向へ向かって延設されたパイプ12と、これら管本体11およびパイプ12の内部に軸方向に沿って形成された第1管通路13とから構成される。
管本体11は、先端面に設けられた第1接続面14と、外周面に先端側から形成された雄ねじ15と、基端部外周に形成された六角部16とから構成されている。
第1接続面14には、第1管通路13に連通する第1管口141と、第1管口141の外周に沿って環状に形成された第1V字溝142とが設けられている。
第2管ピース2は、ステンレス製であり、図2に示すように、半径約1cmの円筒状の管本体21と、管本体21の基端面から軸方向へ向かって延設されたパイプ22と、これら管本体11およびパイプ22の内部に軸方向に沿って形成された第2管通路23とから構成される。
管本体21は、先端面に第2接続面24を備えており、第2接続面24には、同心円柱状に凸設された円柱凸部241と、円柱凸部241の上面に形成され、第2管通路23に連通する第2管口242と、円柱凸部241の底面外周に沿って環状、かつ、第1V字溝142と対向するように形成された第2V字溝243とが設けられている。
ガスケット3は、図2および図3に示すように、リング形状であり、両側面が緩やかな山となる六角形状断面を有するガスケット本体31と、ガスケット本体31の内壁面側に取付けられるリング形状のスプリング32とから構成される。
ガスケット本体31は、熱処理を施すことで、第1、第2管ピース1,2よりも硬度を下げたステンレス製部材であり、電解研磨された滑らかな表面を持つ。ガスケット本体31には、図3に示すように、ガスケット口33と、第1,第2管ピース1,2の第1、第2接続面14,24にそれぞれ対向する対向側面34と、ガスケット口33の内壁面に沿って環状、かつ、断面矩形状に形成された収納溝35とが設けられている。
対向側面34には、対向側面34を底辺とし、この底辺より、それぞれ対向する第1、第2接続面側へ頂角部36を有する断面三角形状に形成された線状当接部37が設けられている。
線状当接部37の頂角部36、および、第1、第2V字溝142,243は、互いに対向する位置に形成されており、第1、第2V字溝142,243は、対向する頂角部36の角度よりも小さい開き角と、線状当接部37の断面三角形状部分の底辺よりも小さい溝幅とを持つ。
スプリング32は、C字状に歪曲させたステンレス製の線条材である。スプリング32は、周方向に変形および復元する弾性を有し、この復元力によって、収納溝35に保持される。
袋ナット部材4は、管面が六角形断面を持つステンレス製の六角筒部材であり、部外周に形成された六角部41と、先端側内壁面に形成された雌ねじ42とを備えている。袋ナット部材4の筒内には、ベアリング5を介して、第2管ピース2が収納される。さらに、雌ねじ42が、第1管ピース10の雄ねじ15に螺合することにより、第1管ピース10と第2管ピース20とが締結される。収納された第2管ピース2の外周面、および、袋ナット部材4の内壁の間には、シール部材43が介在されている。
上述のガスケット3、および、袋ナット部材4等を用いて、第1、第2管ピースを締結させる管継手の組立方法を説明する。
まず、ガスケット本体31の収納溝35に、スプリング32を、その半径が小さくなるように変形させながら収納する。そして、第2管ピース2の円柱凸部241にガスケット3を嵌合する。このとき、ガスケット3の第2管ピース2と対向する対向側面34における頂角部36は、第2接続面24に形成されたV字溝243に当接している。次に、第2管ピース2を、袋ナット部材4の筒内へ収納する。
第2管ピース2を完全に収納させてから、第1管ピース1の雄ねじ15と雌ねじ42とを螺合させていく。このとき、第1管ピース1および袋ナット部材4にそれぞれ形成された六角部16,41をレンチ等で挟み、袋ナット部材4の六角部41を挟んだレンチを回して、袋ナット部材4を回転させながらねじ15,42の螺合を行う。このとき、第2管ピース2および袋ナット部材4との間には、ベアリング5が介在されているため、袋ナット部材4のみが回転し、第2管ピース2は回転しない。ねじ15,42を完全に締め付けるために必要なトルクは、100〜300kgf.cm程度である。
ねじ15,42が締め付けられるにつれて、各管ピース1,2の基端側から先端側へ向かう軸方向の押圧力が、それぞれの第1、第2接続面14,24に働く。これによって、第1、第2接続面14,24が、ガスケット3を挟んで互いに強い力で押圧し合う。第1、第2接続面14,24のV字溝142,243にそれぞれ当接していたガスケット3の線状当接部37は、断面三角形状部分の頂角部36の両側傾斜面が、V字溝243の溝口の角とに当接して押圧される。ガスケット3は、第1,第2管ピース1,2よりも低い硬度を持つことから、この押圧によりV字溝243の溝口の角が押し潰されるという恐れを低減できる。
ねじ15,42が完全に締め付けられると、線状当接部37の線接触部は、幅0.1cm程度の環線となる。この線接触部の幅は、0.05cm〜0.2cm程度であることが望ましいが、管継手の寸法、または、管継手を流れる流体の流量などに合わせて選択するのがよい。
このようにすると、第1、2管ピース1,2の締結が完了し、第1、第2管通路13,23が高い気密性で連通される。
このような構成によれば、本実施形態の管継手は、次のような効果を期待できる。
(1)ガスケット3の線状当接部37は、対向する第1、第2接続面14,24に幅1mm程度の線状、つまり、線接触で当接するため、第1、第2管ピース1,2の締結によって対向側面34に与えられる押圧力は、この線接触部に集中する。つまり、線状当接部37と第1、第2接続面14,24とは、強い力で押圧しあう。さらに、線状当接部37は、第1、第2接続面14,24に環状に当接することから、これら線状当接部37と第1、第2接続面14,24との間に隙間が生じることは少なく、第1、第2管ピース1,2の第1、第2接続面14,24における気密性が向上する。
(2)ガスケット3は金属製部材から加工されているため、つまり、周囲の熱や水分等を吸収し膨潤する部材が用いられていないため、形態が変形して第1,第2接続面14,24に隙間が生じることは少なく、第1、第2管ピースの第1、第2接続面14,24における気密性を保つことができる。
(3)ガスケット3に設けられた構成、つまり、線状当接部37によって、第1、第2管ピース1,2の第1、第2接続面14,24における気密性を向上させることができるので、第1、第2管ピース1,2に特別な表面加工処理を施す必要はなく、表面処理の手間を低減できる。
(4)ガスケット3は、弾性を有する合成樹脂製部材等が、第1、第2接続面14,24、および、円状凸部241に密着しているわけではないので、ガスケット3を第1、第2接続面14,24に着脱しやすい。このため、ガスケット3の交換作業を容易に行うことができる。
(5)線状当接部37は断面三角という簡単な形状であるので、ガスケット3の加工がしやすい。
(6)スプリング32が円柱凸部241の外周を保持していることから、円柱凸部と、ガスケット3とが嵌め合い状態になるような精度に、ガスケット3の寸法を仕上げなくてもよいので、加工の手間やコストを低減させることができる。つまり、ガスケット3の内径寸法を円柱凸部241の外径寸法より大きく形成しても、ガスケット3は、円柱凸部241から脱落しにくく、かつ、外しやすい。また、このことは、ガスケット3を円柱凸部241の外周に嵌めやすい利点もある。従って、ガスケット3の交換作業を容易に行うことができる
(7)ガスケット本体31は、第1、第2管ピース1,2よりも硬度が低いことから、締結時の押圧力等によって、第1、第2管ピース1,2を傷つける恐れが少ない。
(8)線状当接部37が断面三角形状を持ち、第1、第2接続面14,24には、この断面三角形状部分の頂角部36に対向して、環状に形成されたV字溝243が設けられ、このV字溝243は、頂角部36の角度よりも小さい開き角と、断面三角形状部分の底辺よりも小さい溝幅とを有することから、管継手の締結時に、この線状当接部37およびV字溝243は、頂角部36の両側傾斜面と、V字溝243の溝口の角とが当接して押圧される。つまり、線状当接部37およびV字溝243は、線接触で当接する。このように、環状の線接触が2箇所で行われることから、管継手の第1、第2接続面14,24における隙間が生じにくくなる。また、締結による押圧力が2箇所に分散されることから、線状当接部37が、強い押圧力によって押し潰されすぎてしまう恐れを低減できる。
(9)スプリング32は、C字形状であり、周方向へ変形および復元する弾性を備えているため、ガスケット3の収納溝35に収納する際に、その半径が小さくなるように変形させることで、環状の収納溝35よりも半径を小さくすることができるため、収納溝35に入れやすくなる。また、同様の作用により、収納溝35から外しやすい。これより、ガスケット3の交換作業がしやすくなる。
(10)スプリング32は、C字形状であり、周方向へ変形および復元する弾性を備えているため、この弾性によって、(6)に示すように、円柱凸部241の外周を保持しやすい。
<変形例>
なお、本発明は前述の実施形態に限定されるものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変形、改良等は本発明に含まれるものである。
例えば、本実施形態では、第1、第2管ピース1、2の第1、第2接続面14,24にV字溝142,243が形成されているとしたが、本発明では、このV字溝142,243を形成しなくともよく、つまり、第1、第2接続面14,24は平坦であってもよい。
本発明では、ガスケット本体31の線状当接部37の形状は、ガスケット3の対向側面34が、第1、第2管ピース1,2の第1、2接続面14,24に、線状かつ環状に当接するように形成されていればよい。例えば、図4〜図6に示す例などが考えられる。
図4に示す線状当接部37Aは、対向側面34を底辺とし、かつ、対向する接続面(14,24)側へ頂角部36Aを有する三角形状部が2つ並列した断面を持つ。この2つの頂角部36Aが、接続面(14,24)に当接し、押圧されて押し潰される。この押し潰された部分によって、線状当接部37Aは、接続面(14,24)に対し線状、かつ、環状の線接触を行う。
図5に示す線状当接部37Bは、対向する接続面(14,24)側へ凸となる緩やかな円周断面を持つ。この円周の最大突出部分361Bが、接続面(14,24)に当接し、押圧されて押し潰される。この押し潰された部分によって、線状当接部37Bは、接続面(14,24)に対し線状、かつ、環状の線接触を行う。
図6に示す線状当接部37Cは、対向側面34の断面中央に形成され、対向する接続面(14,24)側へ突出した三角状突起361Cを有する断面を持つ。この三角状突起361Cが、接続面(14,24)に当接し、押圧されて押し潰される。この押し潰された部分によって、線状当接部37Cは、接続面(14,24)に対し線状、かつ、環状の線接触を行う。
図4〜図6に示すガスケット本体31A〜31Cに対向する第1,第2接続面140,240は、各ガスケット本体31A〜31Cに設けられた線状当接部36A〜36Cが、線状、かつ、環状に当接される面形状を有しておればよく、例えば、図5に示す線状当接部36Bと、V字溝37を有する接続面140,240との組み合わせでもよい。
本発明は、2つの管ピースを締結する管継手に利用できる他、ある2つの部材を、隙間無く接続するための接続具にも利用することができる。
本発明の実施形態にかかる管継手の軸方向断面図。 同上の実施形態の管継手の分解斜視図。 同上の実施形態のガスケットの厚み方向断面図。 同上の実施形態のガスケットの変形例を示す厚み方向断面図。 同上の実施形態のガスケットの変形例を示す厚み方向断面図。 同上の実施形態のガスケットの変形例を示す厚み方向断面図。 従来の管継手を示す軸方向断面図。 図7とは異なる従来の管継手を示す軸方向断面図。
符号の説明
1…第1管ピース、14,24…接続面、142,243…V字溝、2…第2管ピース、3…ガスケット、31…ガスケット本体、32…スプリング、34…対向側面、35…収納溝、36…頂角部、37…線状当接部

Claims (6)

  1. 第1管ピース、および、第1管ピースに連通して接続される第2管ピースの互いに対向する両接続面の間に介在されるリング形状のガスケットにおいて、
    金属製部材から成り、前記両接続面に対向する各対向側面の少なくとも一方に、環状かつ線状に前記接続面に当接する線状当接部が設けられている
    ことを特徴とするガスケット。
  2. 請求項1に記載のガスケットにおいて、
    前記線状当接部は、前記対向側面を底辺とし、この底辺より前記接続面側へ頂角を有する断面三角形状に形成されている
    ことを特徴とするガスケット。
  3. 請求項1または請求項2に記載のガスケットにおいて、
    リング形状の内壁面に沿って環状に形成された収納溝と、
    この収納溝に収納されたリング形状のスプリングとを備えている
    ことを特徴とするガスケット。
  4. 請求項1〜請求項3のいずれかに記載のガスケットにおいて、
    前記スプリングを除くガスケット本体は、前記第1、第2管ピースよりも低い硬度を有する
    ことを特徴とするガスケット。
  5. 第1管ピースと、この第1管ピースに連通して接続される第2管ピースと、前記第1、第2管ピースの互いに対向する両接続面の間に介在されるリング形状のガスケットと、このガスケットを挟んで前記第1、第2管ピースを締結させる締結具とを備えた管継手において、
    前記ガスケットは、金属製部材から成り、前記両接続面に対向する各対向側面の少なくとも一方に、環状かつ線状に前記接続面に当接する線状当接部が設けられている
    ことを特徴とする管継手。
  6. 請求項5に記載の管継手において、
    前記線状当接部は、前記対向側面を底辺とし、この底辺より前記接続面側へ頂角を有する断面三角形状に形成されており、
    前記接続面には、前記線状当接部の断面三角形状部分と対向して、環状に形成されたV字溝が設けられ、
    このV字溝は、前記断面三角形状部分の頂角よりも小さい開き角と、前記断面三角形状部分の底辺よりも小さい溝幅とを有する
    ことを特徴とする管継手。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008045730A (ja) * 2006-12-06 2008-02-28 Masukawa:Kk ガスケット
JP2013024343A (ja) * 2011-07-22 2013-02-04 Sanko Kogyo Kk ガスケット及び管継手

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