JP2006152567A - ロール保持装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】建築物の側面にハウスラップを張り付ける作業を、一人で効率良く良好に行うことができる実用性に秀れたロール保持装置を提案する。
【解決手段】シート材sを引き出し自在に巻回したロール1を取付保持したい取付面aに着脱自在に固定する固定部2に、前記取付面aに沿って上下方向にスライド自在にスライド部3を設け、このスライド部3の上下にロール1の係止部を設けた保持具を少なくとも上下一組設け、この一対の保持具の夫々の係止部4で前記ロール1を回動自在に上下方向に保持してこのロール1を回転させつつ前記シート材sを側方へ引き出し張設し得るように構成し、この保持具に前記固定部2を所定高さで前記スライド部3のスライド移動を係止固定・解除し得るスライド固定部を設けたロール保持装置。
【選択図】図4
【解決手段】シート材sを引き出し自在に巻回したロール1を取付保持したい取付面aに着脱自在に固定する固定部2に、前記取付面aに沿って上下方向にスライド自在にスライド部3を設け、このスライド部3の上下にロール1の係止部を設けた保持具を少なくとも上下一組設け、この一対の保持具の夫々の係止部4で前記ロール1を回動自在に上下方向に保持してこのロール1を回転させつつ前記シート材sを側方へ引き出し張設し得るように構成し、この保持具に前記固定部2を所定高さで前記スライド部3のスライド移動を係止固定・解除し得るスライド固定部を設けたロール保持装置。
【選択図】図4
Description
本発明は、シート材を引き出し自在に巻回したロールを回動自在に取付保持するロール保持装置に関するものである。
建築物の内壁と外壁の間には、建築用の防水透湿シートなどのハウスラップが設けられている。
このハウスラップは、引き出し自在に巻回されたロール状で市販されており、このロール状のハウスラップを上下方向に保持し、回転させると共に側方へと巻きだして建築物の側面(建築物の側壁の内側部分など)に対して横方向に張り付けられるものである。
また、建築物の側面に下方側から上方側へと複数並設状態に張り付ける際には、防水性を考慮して、下方側に張り付けたハウスラップの上側縁と、その上方側に張り付けられたハウスラップの下側縁とが重なり合うように張り付けられ、従ってハウスラップの上下の側縁には、隣り合うハウスラップと重合させるための重ねしろが設けられている。
ところで、このロール状のハウスラップは、一般的に用いられるもので最も小さいサイズのものでも軸方向長さが約1mと非常に大きく(重く)、これを建築物の側面に張り付ける作業は、一人で行うのは極めて困難且つ効率が悪く、それ故、ハウスラップ張付作業は作業者二人で行うのが一般的である。
具体的には、例えば、一人の作業者(補助者)がハウスラップを上下方向に保持し、もう一人の作業者が保持されたハウスラップを側方に引き出して建築物の側面に横方向に張り付けるなどして行われる。
しかし、一つの作業に二人の作業者を要すため、それだけ効率が悪く作業性に乏しいという問題があった。特に、人手の少ない小規模な工務店などでは、ハウスラップ張付作業に人手を割かれ、建築作業の作業効率を損ねる要因となってしまう。
そこで、より効率良くハウスラップ張付作業を行えるように、ロール状のハウスラップを地面など建築物の下方側に横方向に保持し、このロール状のハウスラップを回転させつつハウスラップを上方に引き出し、建築物の側面に対して縦方向にハウスラップを張り付けるという方法を採用する場合もある。
この張り付け方法は、ハウスラップを建築物の側面に対して横方向に張り付けるのではなく、縦方向に張り付けるので、たとえ効率良く張付作業を行えたとしてもハウスラップの防水性が損なわれてしまうという点で実用性に乏しい張り付け方法であった。
このように、作業効率が悪く厄介なハウスラップ張付作業を一人でも効率良く、しかも建築物の側面に対して横方向に張り付けることが出来るように、従来から様々なハウスラップ保持装置が提案されている。
このハウスラップ保持装置は、例えば、ロール状のハウスラップを建築物の周囲に架設した足場や、建築物の柱又は間柱などの設置箇所に回動自在に上下方向に取付保持し、このロール状のハウスラップを回転させつつハウスラップを側方に引き出して建築物の側面に対して横方向に一人で張り付けられるように構成したものである。
しかし、ハウスラップの保持位置を上方へ移動させる際に一々該従来装置を取り外し、上方へ設置し直さなければならず、しかもこの際、隣り合うハウスラップ同士、重ねしろを的確に重合させ得る位置に従来装置を設置し直さなければならず非常に煩わしかった。
更に、これらの煩雑な作業を簡略化を図った構成としたハウスラップ保持装置は従来までにはなく、従って、このハウスラップ保持装置を使用してハウスラップ張付作業を行ったとしても、仮に該従来装置を用いずに二人の作業者で手作業によって張付作業を行った場合と比して、作業の効率化が実現されないなど、実用性に乏しかった。
よって、現在、多くの建築現場では、ハウスラップ張付作業を、二人掛かりで効率悪く行うか、若しくは、防水性の損なわれる縦張りで行うのが現状である。
本発明は、従来にない画期的なロール保持装置であって、ロール状のハウスラップを所定の取付面に上下方向に回動自在に保持し、このロール状のハウスラップを回転させつつハウスラップを側方に引き出して、ハウスラップを建築物の側面に対して横方向に張り付ける作業を一人で簡単に行うことができ、更に、このロール保持装置の設置固定位置を簡易操作で上方へと段階的に移動させることができるが故に、ハウスラップの取付保持位置を上方へと移動させて建築物の側面に対して横方向、且つ、下方側から上方側に並設状態に次々と張り付けていくことが可能で、更に、ロール保持装置の設置固定位置を上方側に移動させる際に、下方に張り付けられたハウスラップとその上方隣側に張り付けられたハウスラップとの互いの側縁(重ねしろ)が的確に重合する設置固定位置に設定することも簡易操作で極めて簡単に行うことができるなど、ハウスラップ張付作業を、最も防水性に秀れる張り付け方で一人で簡単且つ効率良く行うことができる極めて作業性に秀れた画期的で商品価値の高いロール保持装置を提案することを目的とする。
添付図面を参照して本発明の要旨を説明する。
シート材sを引き出し自在に巻回したロール1を取付保持したい取付面aに着脱自在に固定する固定部2に、前記取付面aに沿って上下方向にスライド自在にスライド部3を設け、このスライド部3の上面部に前記ロール1の片側端部の軸芯孔部1aに係止して前記ロール1を回動自在に係止する係止部4を設けると共にこのスライド部3の下面部に前記係止部4と突出方向が逆の係止部4を設けた保持具Aを、少なくとも上下一組設けて、この一対の保持具Aの夫々の係止部4で前記ロール1を回動自在に上下方向に保持してこのロール1を回転させつつ前記シート材sを側方へ引き出し張設し得るように構成し、この保持具Aには、前記固定部2の所定高さで前記スライド部3のスライド移動を係止固定・解除し得るスライド固定部5を設け、ロール1の上側端部を保持した保持具Aは、スライド部3を下方に所定距離スライド移動させて係止固定し、このスライド部3でロール1の下側端部を保持し得るように構成したことを特徴とするロール保持装置に係るものである。
また、シート材sを引き出し自在に巻回したロール1を取付保持したい取付面aに着脱自在に固定する固定部2に、この取付面aに沿って上下スライド方向にスライド自在にスライド部3を少なくとも上下一組設けて、これらのスライド部3夫々の上面部に前記ロール1の片側端部の軸芯孔部1aに係止して前記ロール1を回動自在に係止する係止部4を設けると共にこれらのスライド部3夫々の下面部に前記係止部4と突出方向が逆の係止部4を設け、これらのスライド部3の夫々の係止部4で前記ロール1を回動自在に上下方向に保持してこのロール1を回転させつつ前記シート材sを側方へ引き出し張設し得るように構成し、前記固定部2の所定高さで前記スライド部3のスライド移動を係止固定・解除し得るスライド固定部5を設け、前記ロール1の上側端部を保持していたスライド部3は、下方に所定距離スライド移動して係止固定し、このスライド部3で前記ロール1の下側端部を保持し得るように構成したことを特徴とするロール保持装置に係るものである。
また、前記ロール保持装置は、前記取付面aに該ロール保持装置を上下一対に設けた際、上下一対のロール保持装置のうちの下側のロール保持装置に設けた複数の前記スライド部3のうちの上端側のスライド部3でロール1の下側端部を保持し、上下一対のロール保持装置のうちの上側のロール保持装置に設けた複数の前記スライド部3のうちの下端側のスライド部3でロール1の上側端部を保持して、上下一対に設けたロール保持装置間に前記ロール1を回動自在に上下方向に保持してこのロール1を回転させつつ前記シート材sを側方へ引き出し張設し得るように構成したことを特徴とする請求項2記載のロール保持装置に係るものである。
また、前記スライド部3は、前記固定部2にスライド自在に突出状態に設けたスライド板部3aの上面部及び下面部に前記ロール1の片側端部の軸芯項部1aに嵌挿して回動自在に係止する前記係止部4を突出状態に設け、このスライド板部3aの上面部を前記ロール1の底部を水平に支承し得るように形成した構成としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のロール保持装置に係るものである。
また、前記ロール1は、前記シート材sとして建築用の防水シートや防水透湿シートなどのハウスラップを引き出し自在に巻回したロール状のハウスラップを採用し、このロール状のハウスラップを回動自在に保持し得るように構成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のロール保持装置に係るものである。
本発明は上述のように構成したから、ロールを取付面に回動自在に上下方向に取付保持できるから、従来例のようにロールを上下方向に保持する補助者が必要なく、一人で簡単にシート材を側方に引き出し張設することができ、また、上方から下方へと次々と取付保持位置を移動させることも簡易操作で効率良く行うことができるから、このように取付保持位置を上方へ移動させつつ、下方から上方へと並設状態に次々とシート材を張設することができ、しかも、下側のシート材の上側縁に、上側のシート材の下側縁が重合するように並設状態にはりつけることができる。
従って、ロール状のハウスラップを保持し、ハウスラップを建築物の側面に対して横方向に一人で良好に張り付けることができるのは勿論、ロール状のハウスラップの保持位置を下方から上方へと移動させつつ、下方から上方へと複数並設状態に次々と張り付ける作業も、極めて効率良く簡単に行うことができ、しかも、ロール状のハウスラップの保持位置を上方へ移動させる際に、隣り合うハウスラップ同士、互いの重ねしろが的確に重合するような保持位置に位置決めする作業も、極めて簡易な操作で、簡単且つ確実に行うことができ、よって、ハウスラップの防水性が損なわれない最適な貼り付け方法でのハウスラップ張付作業を、一人で効率良く簡単に行うことができる。
従って、本発明は、従来にはない、極めて効率が良く作業性に秀れたハウスラップ張付作業を行い得る画期的で商品価値の高いロール保持装置である。
更に、本発明に係るロール保持装置は、複数の保持具からなる分割された構成であるため、それだけ無駄な部位が省かれ、コンパクト化による省コストや軽量化を図り得、例えば建築現場に架設された足場などの不安定な場所へも良好に持ち運びでき、設置固定箇所への取付,取り外しなどの取り扱い作業も一層簡易となり、しかも、前記ロールの軸方向長さに合わせて、保持具同士を接離自在に配置できるから、様々なサイズのロールを保持できるなど、この点においても一層実用性に秀れた商品価値の高いロール保持装置である。
また、請求項2,3記載の発明においては、少なくとも上下一組設けたスライド部3間にロールを保持して、一人で簡単にシート材を側方に引き出し張設できることは勿論、例えば、これらのスライド部3間にロール状のハウスラップを保持することで、ハウスラップを建築物の側面に対して横方向に一人で良好に張り付けることができるのは勿論、ロール状のハウスラップの保持位置を下方から上方へと移動させつつ、下方から上方へと複数並設状態に次々と張り付ける作業も、極めて効率良く簡単に行うことができ、しかも、ロール状のハウスラップの保持位置を上方へ移動させる際に、隣り合うハウスラップ同士、互いの重ねしろが的確に重合するような保持位置に位置決めする作業も、極めて簡易な操作で、簡単且つ確実に行うことができ、よって、従来にはない、極めて効率が良く作業性に秀れたハウスラップ張付作業を行い得る画期的で商品価値の高いロール保持装置である。
また、請求項4記載の発明においては、ロールの底部を水平に支承して該ロールを回動自在に垂直な方向に保持できるから、シート材を水平な側方に引き出すことができ、該シート材を張り付けたい張付面に対して横方向に水平に張り付けることができる。
また、係止部をロールの片側端部の軸芯孔部に嵌挿するだけの簡易操作で該ロールを回動自在に係止でき、上下一組に設けた保持具間にロールを簡単に取付保持したり取り外したりでき、作業性に秀れる。
また、請求項5記載の発明においては、ハウスラップ張付作業を一人で効率良く簡易に行い得る実用性に秀れたロール保持装置となる。
好適と考える本発明の実施形態を、図面に基づいて本発明の作用を示して簡単に説明する。
シート材sを引き出し自在に巻回したロール1を取付保持したい取付面aに、少なくとも上下一組の保持具Aを固定部2によって着脱自在に固定し、これら一対の保持具A間にロール1を配する。
これら上下一組の保持具Aには夫々、前記取付面aに沿って上下方向にスライド自在にスライド部3が設けられており、このスライド部3には前記ロール1の片側端部の軸芯孔部1aに係止して前記ロール1を回動自在に係止する係止部4が設けられているので、上下一組の保持具Aのうちの下側の保持具Aのスライド部3の上面部に設けた係止部4をロール1の下側端部の軸芯孔部1aに回動自在に係止し、上下一組の保持具Aのうちの上側の保持具Aのスライド部3の下面部に設けた係止部4をロール1の上側端部の軸芯孔部1aに回動自在に係止することによって、一対の保持具A間に配されたロール1は、各保持具Aに設けたスライド部3間に回動自在に上下方向に保持されて、前記取付面aに回動自在に取付保持されることとなるので、このロール1を回転させつつ前記シート材sを側方に引き出し張設することができる。
また、前記保持具Aのスライド部3には、上面部及び下面部の両面部に前記係止部4を設けており、各保持具Aのスライド部3によってロール1の下端を保持したり、上端を保持したりできる構成である。
従って、例えば、前記ロール1を回動自在に保持する一対の保持具Aのうちの下側の保持具Aを取付面aから取り外して上側に設置固定し直せば、位置関係が上下逆転したこれら一対の保持具Aによってロール1を保持できる。しかも、この際、ロール1の保持位置は上方へ移動することとなる。
即ち、一対の保持具Aのうちの下側の保持具Aを上側へ設置し直すだけで、簡易にロール1の保持位置を上方へ移動させることが可能で、この作業を繰り返すことで前記シート材sを、下方から並設状態に上方へと次々と張り付け張設することが可能となる。
しかも、ロール1の上側端部を保持した保持具Aは、スライド部3を下方に所定距離スライド移動させて係止固定し、このスライド部3でロール1の下側端部を保持し得るので、この所定距離下方にスライド移動させた分だけロール1の保持位置が低い位置となり、その結果、下方に張り付け張設したシート材sの上側縁と、上方隣側に張り付け張設したシート材sの下側縁とが、所定の幅だけ重なることとなる。
従って、前記シート材sを、壁面などに対して横方向に、下方から上方へと並設状態に張り付ける際、下方のシート材sと上方のシート材sとの互いの側縁を重合させたい場合には、簡易操作で簡単にこれら隣り合うシート材s同士を重合させられる。
よって、例えば、本発明のロール保持装置を使用すれば、取付面aとして建築物の柱の側面に前記保持具Aを上下一組に設置固定し、この柱の側面にロール状のハウスラップを回動自在に取付保持して、建築物の側面に対して横方向にハウスラップを張り付ける作業を一人で簡単に行うことができることはもちろん、ロール状のハウスラップの保持位置を上方へ移動させる作業も、極めて簡易な操作で行うことができ、保持位置を下方から上方へと次々と移動させて、効率良くハウスラップを下方から上方へと複数並設状態に張り付けていくことができ、しかも、上述の通り、保持具Aのスライド部3を所定距離だけ下方にスライド移動させることで隣り合うハウスラップ同士、互いの側縁を所定の幅だけ重ね合わせることが可能なので、ハウスラップの重ねしろの幅が互いに重ね合わさるように前記スライド部3を所定距離下方にスライド移動させて、簡単且つ的確に互いの重ねしろを重合させながらハウスラップを張り付けることができる。
即ち、従来例の通り極めて作業性が悪く煩わしいハウスラップ張付作業を、一人で簡単且つ効率良く、しかも最も適したハウスラップ張り付け方法で張り付けることが可能な極めて作業性に秀れたロール保持装置となる。
また、本発明は複数の保持具Aから成る分割された構成であるが故に、それだけ余計な部位が省かれ、コンパクト化による省コストや軽量化を図り得、また、建築物の周囲に架設される足場など、不安定で危険な作業場所へも、コンパクトで持ち運び性に秀れた保持具Aなので容易に持ち運びでき、設置固定・解除作業も容易に行うことができることとなり、更に、複数の保持具Aは互いの離間距離を接離自在に設定して取付面aに固定できるから、保持したいロール1の軸方向長さに合わせて互いの距離を設定することで、様々なサイズのロールを保持可能となるなど、一層実用性に秀れたロール保持装置となる。
また、例えば、前記スライド部3は、前記固定部2にスライド自在に突出状態に設けたスライド板部3aの上面部及び下面部に前記ロール1の片側端部の軸芯項部1aに嵌挿して回動自在に係止する前記係止部4を突出状態に設け、このスライド板部3aの上面部を前記ロール1の底部を水平に支承し得るように形成した構成とした場合には、スライド板部3a間にロール1を保持した際に、該ロール1の底部を水平に支承して該ロール1を垂直な上下方向に保持できることとなるから、この垂直に保持されたロール1から、水平な側方へとシート材sを引き出し張設することができる。
また、例えば、上下一組に設けた保持具Aにロール1を保持する際、この一対の保持具Aのうちの上側の保持具Aのスライド部3を邪魔にならないように上方にスライド移動させておき、これら一対の保持具A間に前記ロール1を配して、下側の保持具Aのスライド部3の係止部4をロール1の軸芯孔部1aに嵌挿させつつスライド板部3aに該ロール1の底部を支承させ、次いで、上方にスライド移動させておいた上側の保持具Aのスライド部3を下方にスライド移動させつつ該スライド部3の係止部4を前記ロール1の上側端部の軸芯孔部1aに嵌挿することで、該ロール1を両スライド部3間に前記係止部4を軸に回動自在に保持することができる。
即ち、上下一組に設けた保持具Aの上側の保持具Aのスライド部3を上方にスライド移動させておき、下側の保持具Aにロール1を支承保持させ、上側の保持具Aのスライド部3を下方にスライド移動させる簡易操作で、これら一対の保持具A間にロール1を簡単に保持できると共に、保持状態のロール1は上側の保持具Aのスライド部3を上方にスライド移動させて簡単に保持状態を解除し取り外せる。
また、例えば、前記シート材sとして建築用の防水シートや防水透湿シートなどのハウスラップを引き出し自在に巻回したロール状のハウスラップを採用し、このロール状のハウスラップを回動自在に保持し得るように構成した場合には、従来にない、極めて効率良く作業性に秀れたハウスラップ張付作業を実現可能な、実用性に秀れたロール保持装置となる。
また、請求項2記載の発明においては、シート材sを引き出し自在に巻回したロール1を取付保持したい取付面aに固定部2によって着脱自在に固定し、この取付面aに沿って上下方向にスライド自在に少なくとも上下一組設けたスライド部3間にロール1を配し、該ロール1の上側端部の軸芯孔部1aに上側のスライド部3の係止部4を嵌挿し、該ロール1の下側端部の軸芯孔部1aに下側のスライド部3の係止部4を嵌挿して、これら上下に一対のスライド部3間にロール1を回動自在に上下方向に保持することができ、このロール1を回転させつつシート材sを側方に引き出し張設することができる。
また、例えば、スライド部3を上下一組に二体設けるだけでなく、更に上方に一体、若しくは複数体設けた構成とした場合には、固定部2を柱に取付けたり取り外したりといった作業を行わずとも、上下方向に複数設けられたスライド部3によってロール1の保持位置を簡単に上方へ移動させることができる。
また、ロール1の上側端部を保持していたスライド部3を下方に所定距離スライド移動させて係止固定しておき、次いで、このスライド部3でロール1の下側端部を保持して該ロール1を回動自在に保持した場合には、下方に張り付けたシート材sの上側縁に、上方隣側に張り付けたシート材sの下側縁を重合させることができる。
また、例えば、前記取付面aに該ロール保持装置を上下一対に設けた際、上下一対のロール保持装置のうちの下側のロール保持装置に設けた複数の前記スライド部3のうちの上端側のスライド部3でロール1の下側端部を保持し、上下一対のロール保持装置のうちの上側のロール保持装置に設けた複数の前記スライド部3のうちの下端側のスライド部3でロール1の上側端部を保持して、上下一対に設けたロール保持装置間に前記ロール1を回動自在に上下方向に保持してこのロール1を回転させつつ前記シート材sを側方へ引き出し張設し得るように構成した場合には、これらの上下に配されたロール保持装置によって、ロール1の保持位置を上方へ移動させる作業をスピーディーに効率良く行うことができる。
また、前記スライド固定部5によって、前記ロール1の上側端部を保持していたスライド部3を、下方に所定距離スライド移動して係止固定し、このスライド部3で前記ロール1の下側端部を保持することによって、上下方向に隣り合って張り付けられたシート材sは隣り合う側縁を重合させることとなる。即ち、簡易操作で、隣り合うシート材s同士の側縁を重合させながらの並設状態での張り付け作業を行えることとなる。
従って、ロール1を一人で簡単に側方へ引き出し張設できることは勿論、例えば、ロール1としてロール状のハウスラップを保持した場合には、建築物の側壁に対して横方向に、下方から上方へと複数並設状態に、互いの重ねしろを重合させながら次々とハウスラップを張り付けることができ、煩雑なハウスラップ張付作業を一人で効率良く簡易に行うことができる秀れたロール保持装置となる。
本発明の具体的な実施例1について図面に基づいて説明する。
本実施例は、シート材sを引き出し自在に巻回したロール1を取付保持したい取付面aに着脱自在に固定する固定部2に、前記取付面aに沿って上下方向にスライド自在にスライド部3を設け、このスライド部3の上面部に前記ロール1の片側端部の軸芯孔部1aに係止して前記ロール1を回動自在に係止する係止部4を設けると共にこのスライド部3の下面部に前記係止部4と突出方向が逆の係止部4を設けた保持具Aを、少なくとも上下一組設けて、この一対の保持具Aの夫々の係止部4で前記ロール1を回動自在に上下方向に保持してこのロール1を回転させつつ前記シート材sを側方へ引き出し張設し得るように構成し、この保持具Aには、前記固定部2の所定高さで前記スライド部3のスライド移動を係止固定・解除し得るスライド固定部5を設け、ロール1の上側端部を保持していた保持具Aは、スライド部3を下方に所定距離スライド移動させて係止固定し、このスライド部3でロール1の下側端部を保持し得るように構成したロール保持装置である。
シート材sは、図1に図示したように、建築物の内壁と外壁との間(外壁の内側部分)に設けられる防水シートや防水透湿シートなどのハウスラップであり、ロール1は、前記ハウスラップを引き出し自在に巻回したロール状のハウスラップである。
また、本実施例では、ロール状のハウスラップ(ロール1)として、軸方向長さ約1mのものを採用している。
保持具Aは、図2に図示したように、固定部2と、係止部4を設けたスライド部3とから成る構成である。
固定部2は、図2に図示したように、断面L字形の板体形状に形成し、一方のL字片側面には止めネジ9(十字穴付き丸さら木ネジ)のネジ頭が丁度嵌合するようにL字外側面に向かって拡径した皿穴8を上下方向に並設状態に3箇所に形成し、もう一方のL字片側面の外面側に前記スライド部3のスライド移動を案内するスライド案内部6を付設した構成である。
即ち、この固定部2は、図4に図示したように、該固定部2のL字内面側を建築物の柱若しくは間柱の角部に当接し、一方のL字片側面に形成した皿穴8から挿通した前記止めネジ9(十字穴付き丸さら木ネジ)を柱若しくは間柱に螺入させて該固定部2を螺着固定する構成である。
また、この固定部2に付設した前記スライド案内部6は、図2及び図4に図示したように、平板材の長手方向両側部に長手方向に長さを有するガイド凹条10を曲成し、中央部に長手方向に長さを有する凹条11を曲成した形状である。また、ガイド凹条10にスライド案内されてスライド移動するスライド部3が、下方にスライド移動して下端から外れ落ちることを阻止する止め部16をスライド案内部6の底部に溶接接合した構成である。
また、このスライド案内部6の前記凹条11の背側面を前記固定部2のL字片側部の外面側に、溶接によって付設状態に接合している。尚、本実施例では、前記固定部2のL字片側部の外面側に前記スライド案内部6を設けた構成としたが、前記固定部2のL字左右両側部の外面側に夫々前記スライド案内部6を設けた構成としても良い。
また、この固定部2は、ステンレス製の部材で形成した構成とし、全長を約45cmに形成している。
尚、固定部2はステンレス製の部材に限らず、例えばアルミニウム製の部材など、他の部材で形成した構成としても良く、また、本実施例では固定部2の全長を約45cmに形成したが、固定部2の形状は、本実施例の機能を発揮し得る形状であれば良い。
尚、本実施例では固定部2を断面L字状の板体形状に形成し、L字内面側を柱若しくは間柱の角部に設置固定する構成としたが、固定部2の形状はこれに限らず、例えば、平板状に形成して柱若しくは間柱の角部ではなく平面部に貼設状態に設置固定する構成としても良い。また、建築物の周囲に架設された足場に取り付け可能な構成としても良い。
スライド部3は、取付面aに対して直交方向に突出するスライド板部3aを設け、このスライド板部3aに前記ロール1の底部を水平に支承し得る略水平な上面部及び下面部を形成し、この上面部及び下面部夫々に前記係止部4を、前記ロール1の片側端部の軸芯孔部1aに該係止部4を嵌挿して該係止部4を軸に回動自在に係止し得るように突出状態に設けた構成である。
スライド板部3aは、図3に図示したように、ステンレス製の平板材で形成した平板体形状である。
また、このスライド板部3aには、図3に図示したように、平板材を90°曲折して形成したL字板体形状のステンレス製の装着部13が溶接によって貼設状態に接合されて設けられている。また、この装着部13には後述のスライド固定部5の固定ネジ19が挿通するネジ通孔20を形成している。
尚、スライド板部3a及び装着部13はステンレス製の部材に限らず、例えばアルミニウム製の部材など、他の部材で形成した構成としても良い。
即ち、スライド部3は、この装着部13を前記固定部2のガイド凹条10にスライド自在に嵌挿し、前記スライド板部3aを前記装着部13を介して前記スライド案内部6に上下方向にスライド自在に装着する構成である。
この際、該スライド板部3aは前記スライド案内部6にスライド自在に略垂直方向に突出し、上面部及び下面部は略水平面となるように構成している。
また、このスライド部3の前記スライド板部3aの略中央位置には、該スライド板部3aの上面部及び下面部に対して垂直上下方向に突出する係止部4を設けている。
この係止部4は、具体的には、筒状に形成し、前記ロール状のハウスラップの片側端部の軸芯孔部1aに嵌挿して該ロール状のハウスラップをこの筒状の係止部4を軸に回動自在に係止し得るように形成した。
また、この係止部4は、具体的には前記支持部12の略中央位置において該支持部12を上下方向に貫通した状態に係止して、該支持部12の両側表面から突出するように設けた。
尚、本実施例では、この係止部4は、前記支持部12の形成表面からの突出長さを約5cmとし、また、外径を約1cmに形成している。尚、この係止部4の外形は本実施例の約1cmに限らず、この係止部4の形状は、ロール状のハウスラップの片側端部の軸芯孔部1aに該係止部4を嵌挿したり脱嵌したりする際に、該係止部4を軸芯孔部1aに嵌挿しやすいように短く、且つ、短すぎて保持状態のハウスラップが不意に脱嵌しない程度の長さに形成し、また、径の小さい軸芯孔部1aにも良好に嵌挿し得るような外径状に形成するのが好ましい。
スライド固定部5は、図3に図示したように、後述の固定ネジ19が螺合する螺合部5aをネジきり形成して、この螺合部5aを中央位置に上下方向へ複数並設状態に設けた螺合板15を、前記固定部2のスライド案内部6に形成した凹条11に嵌挿して溶接接合した構成である。
即ち、スライド固定部5は、前記スライド案内部6に上下方向にスライド自在に設けたスライド部3の装着部13に形成したネジ通孔20と、前記螺合板15に形成した複数の螺合部5aのうちの一つとを重合合致させ、図4に図示したように、前記ネジ通孔20に固定ネジ19を挿通させると共に該固定ネジ19を前記螺合部5aに螺合させることによって、装着部13を固定し、スライド板部3aをスライド固定し得る構成である。
即ち、スライド固定部5は、前記螺合板15に形成した複数の螺合部5aに対応した複数の高さ位置に前記スライド部3を係止固定できる構成である。
尚、スライド固定部5は本実施例の構成に限らず、本実施例の機能を発揮し得る構成であれば、どのように前記スライド部3のスライド移動を係止固定する構成でも良い。
上記構成から成る保持具Aは、図4に図示したように、建築物の柱や間柱の角部に固定部2のL字内面側を当接させ、該固定部2に形成した皿穴8から前記止めネジ9を柱若しくは間柱に螺入させて螺着固定して該保持具Aを設置固定するように構成している。
また、本実施例では、上述のようにして設置固定した保持具Aを、図1に図示したように、上下一組に二体設けた構成である。尚、本実施例では前記保持具Aを上下一組に設けた構成であるが、この保持具Aは、上下に三体若しくは四体設けた構成など、少なくとも上下一組に設けた構成であれば良い。
本実施例は、上述のように構成したから、図1に図示したように、取付面aとなる柱の角部に上下一対に二体の保持具A1,A2を設置固定し、下側の保持具A2のスライド体3aはスライド固定部5によってスライド案内部3bの所定の位置に固定し、上側の保持具A1のスライド部3の下方に突出する係止部4が邪魔にならないようにこのスライド部3を上方にスライドさせておき、上下一対に配されたスライド板部3a間にロール状のハウスラップ(ロール1)を配し、係止部4をロール状のハウスラップの下側端部の軸芯孔部1aに嵌挿させつつ下側のスライド板部3aに該ロール状のハウスラップの底部を支承させ、係止部4をロール状のハウスラップの上側端部の軸芯孔部1aに嵌挿させつつ上側のスライド板部3aを下方にスライド移動させて、上下一対のスライド板部3a間にハウスラップを前記係止部4を軸に回動自在に保持することができる。
従って、この取付保持したロール状のハウスラップを、図5(a)に図示したように、前記係止部4を軸に回転させつつ、ハウスラップ(シート材s)を横方向に引き出して、建築物の側面に横方向に張り付けることが可能である。
また、上側の保持具A1のスライド板部3aを上方にスライドさせてロール状のハウスラップの上側端部の軸芯孔部1aから係止部4を脱嵌して、ロール状のハウスラップを上方に持ち上げて下側端部の軸芯孔部1aからも係止部4を脱嵌することで、簡単に該ロール状のハウスラップを上下一対に配された保持具A1,A2間から取り外せる。
また、このようにロール状のハウスラップを取り外した後、上下一対の保持具A1,A2のうちの、下側の保持具A2を柱から取り外し、図5(b)に図示したように、上側の保持具A1の更に大体1m程上方(目測で大体の位置に設置すれば良い)に設置固定し直す。また、もう一方の保持具A1は、図5(b)に図示したように、下方に所定間隔Lスライド移動させて、その位置でスライド固定部5によって係止固定しておき、位置関係が上下逆転したこれらの一対の保持具A1,A2の上下一対のスライド板部3a間に、前記した手順同様にロール状のハウスラップを回動自在に取付保持することができ、更に、前記の通り、ロール状のハウスラップの上側端部を保持していた保持具A1のスライド板部3aを下方に所定距離Lスライド移動させた位置に係止固定し、このスライド板部3aでロール状のハウスラップの下側端部を保持しているので、図5(c)に図示したように、前記所定距離Lだけ下方に下がった位置でロール状のハウスラップが保持されることとなり、その結果、図5(c)に図示したように、図5中、下方に張り付けたハウスラップの上側縁と、図5中、上方に張り付けたハウスラップの下側縁とが所定距離Lと略同じ幅だけ重合することとなる。
本実施例においては、前記スライド板部3aは殆ど無視できる程度の肉厚なので、前記所定間隔Lを10cm(ハウスラップの重ねしろの幅と同様の距離)に設定すれば、下方に張り付けたハウスラップと上方隣側に設けたハウスラップとが約10cmだけ互いの側縁を重合させることとなる。即ち、前記スライド板部3aを約10cm下方にスライド移動させて係止固定しておくだけの簡易操作で、隣り合うハウスラップ同士の互いの重ねしろを簡単且つ確実に重合させながら張り付け作業を行うことができる。
また、これら上下一対の保持具A1,A2間からロール状のハウスラップを取り外し、ロール状のハウスラップの底部を支承保持していた方の保持具A1、即ち、図5(c)中、下側の保持具A1を上方ヘ移動させて設置固定し直し、上記手順を繰り返すことによって、ハウスラップを建築物の側面に対して横方向に、次々と上方側へ並設状態に貼り付けていくことができる。
従って、前記上下一組設けた保持具Aによって、ロール状のハウスラップを柱の側面などの取付面aに回動自在に取付保持することができ、係止部4を軸に回転させつつ、側方にハウスラップ(シート材s)を引き出して、この引き出したハウスラップを張り付けていくことができ、従来例のようにロール状のハウスラップを保持する作業者と、張り付ける作業者の二人の人手を要さず、一人でもハウスラップ張付作業を行うことができる。
しかも、単に一人で行えるだけでなく、図1に図示したような、建築物の側面に対して横方向に、且つ下方側から上方側へと複数並設状態に、且つ下方に張り付けられたハウスラップの上側縁に上方隣側に張り付けたハウスラップの下側縁が重合するように(互いの重ねしろが重合するように)張り付けるという、極めて面倒なハウスラップ張付作業を、簡易操作で、一人で簡単に、効率良く行うことができる。
よって、本実施例は、ロール状のハウスラップを回動自在に柱や間柱に取付保持して、一人で建築物の側面に張り付けることができることは勿論、従来例のようにハウスラップを建築物の側面に対して横方向に張り付ける作業は極めて面倒だからといって該ハウスラップを建築物の側面に対して縦方向に張り付けるなどする必要なく、本実施例のロール保持装置を使用すれば、ハウスラップを建築物の側面に対して横方向に、且つ下方から上方へと複数並設状態に、且つ互いの重ねしろを確実に重合させながら張り付けるという極めて面倒な作業を一人で簡単に効率良くスピーディーに行うことができ、極めて作業性に秀れた画期的なハウスラップ張付作業を実現可能な極めて実用性に秀れた商品価値の高いロール保持装置である。
また、本実施例は、上述の通り、上下二体の保持具Aから成る分割された構成なので、余計な部位を省くことができ、各保持具Aの大きさはロール状のハウスラップに比して非常に小さいコンパクトな形状とすることができ、従って、省コスト化や軽量化が図り得、例えば、図1に図示したような建築物の周囲に架設された足場などの不安定な場所への持ち運びや、柱への固定及び取り外しなどの作業を行う際にも取り扱いが容易で、この点においても一層実用性に秀れる。
また、本実施例は、前記スライド部3のスライド板部3aの上面部及び下面部を略水平に形成しており、該スライド板部3aの上面部にロール状のハウスラップの底部を水平に支承し、保持したロール状のハウスラップを垂直な方向に保持するから、引き出したハウスラップも水平な横方向に引き出されることとなり、建築物の側面に対してより正確に水平な横方向に張り付けることができる。
また、ロール状のハウスラップの底部を前記スライド板部3の上面部に支承させた際に、該ロール状のハウスラップの安定性が得られ傾動しにくく、一層スムーズにハウスラップを上下一対の保持具A間に取付保持したり取り外したりできる。
また、本実施例は、前記保持具Aの固定部2を断面L字形の板体形状に形成し、この固定部2の前記スライド体3を設けた方のL字片側面ではなく、直交するもう一方のL字片側面の前記皿穴8から止めネジ9を挿通し柱若しくは間柱の角部に設置固定する構成としたので、前記保持具Aにロール状のハウスラップを保持した状態のまま、即ち、スライド体3aにロール状のハウスラップが保持された状態のままでも前記止めネジ9をドライバーなどで螺動操作でき、前記ロール状のハウスラップは邪魔にならず、一層作業性に秀れる。
更に、上下一対の二体の保持具A間にロール状のハウスラップを保持させる際に、二体の保持具Aを予め柱若しくは間柱に設置固定しておく必要がなく、例えば、ロール状のハウスラップの下側端部を保持する保持具Aのみを予め柱に設置固定しておき、この保持具Aでロール状のハウスラップの下側端部を保持し、この下側端部のみが保持されたロール状のハウスラップの上方から、上部端部の軸芯孔部1aに係止部4を嵌挿させつつロール状のハウスラップの上側にも保持具Aを配して、この状態でハウスラップの上側端部を保持する保持具Aを柱に設置固定するなども可能である。
尚、本実施例では、前記スライド固定部5は、前記螺合板15に螺合部5aを複数設け前記スライド部3を前記固定部2の様々な高さ位置に係止固定し得る構成としたが、これに限らず、前記固定部2の少なくとも上下二箇所(ロール状のハウスラップの上側端部を保持したスライド部3を下方に所定距離スライド移動させて係止固定し、このスライド部3でロール1の下側端部を保持する為。)でスライド部3のスライド移動を係止固定し得る構成とすれば良い。ただし、この場合の上下二箇所とは、隣り合うハウスラップの互いの重ねしろ(側縁の10cm幅の部分)を良好に重合させられるように、約10cm若しくは約10cmと更にスライド部3のスライド板部3aの肉厚のぶんとを足した距離だけ上下に間隔を介した上下二箇所とするのが好ましい。
また、本実施例は、前記筒状の係止部4の外径を約1cmと非常に小さく設定した構成のため、たとえ前記ロール状のハウスラップの片側端部の軸芯孔部1aの径が小さくても係止部4を良好に嵌挿させることができ、従って、例えば、所謂芯無しタイプのロール状のハウスラップは巻回中心の付近までハウスラップが巻回されているので軸芯孔部1aが非常に小さく、係止部4を嵌挿させにくいなどの問題も生じない。
また、この外形が約1cmと非常に小さい係止部4に、市販の塩ビパイプなど、該係止部4に丁度被嵌若しくは嵌合し得る形状(例えば市販の内径1.2cm〜1.6cmの塩ビパイプなど)の長筒体(図示省略)を、互いに対向する突出方向で上下一対に配された係止部4間に架設状態に設けた構成としても良い。この場合は、前記長筒体も係止部4と同様に小さい径に設定できるから、芯無しタイプのロール状のハウスラップの軸芯孔部1aに簡単に嵌挿させることができ、また、この芯無しタイプのロール状のハウスラップが、巻回残量が少なくなって自重によって撓む(く字状に折り曲がる)現象も阻止でき、一層実用性に秀れる。尚、仮に前記係止部4の外経を約1cmより大きい径に設定した場合には、前記長筒体の径も係止部4の径に対応する大きいものを採用すれば良い。
本発明の具体的な実施例2について図面に基づいて説明する。
本実施例は、実施例1の別例であって、具体的には、実施例1の保持具Aの固定部2を上下方向に延長し、この固定部2のスライド案内部6にスライド部3を少なくとも上下一組設けて、この一体の長尺な固定部2と少なくとも上下一対に設けたスライド部3とから成る構成のロール保持装置Hとした場合である。
本実施例においては、ロール保持装置H、即ち、前記固定部2の全長を約130cm程度に形成し、この固定部2のスライド案内部6にスライド部3を二体設け、上下一対のスライド部3間に軸方向長さ1mのロール状のハウスラップや、軸方向長さ1m以下のロール状のハウスラップを保持し得る構成である。
また、このロール保持装置Hを上下に一対に設けた場合には、上下一対のロール保持装置Hのうちの下側のロール保持装置Hの上端側のスライド部3でロール状のハウスラップの下側端部を保持し、上下一対のロール保持装置Hのうちの上側のロール保持装置Hの下端側のスライド部3でロール状のハウスラップの上側端部を保持し、該ロール状のハウスラップを上下一対のロール保持具H間に回動自在に上下方向に保持し得る構成である。
従って、本実施例に係るロール保持装置Hは、ロール状のハウスラップ(ロール1)を回動自在に保持でき、柱若しくは間柱などにロール状のハウスラップを取付保持して、該ロール状のハウスラップを回転させつつハウスラップ(シート材s)を引き出して、一人で簡単に建築物の側面にハウスラップを張り付けることができる。
また、ロール保持装置Hを上下方向に二体配し、先ず、図6(a)に図示したように、下側に設置したロール保持装置H1にロール状のハウスラップを保持して貼り付け作業を行い、次いで、図6(b)に図示したように、下側に設置したロール保持装置H1の上下二体のスライド板部3aのうちの上側のスライド板部3aと、上側に設置したロール保持装置H2の上下二体のスライド板部3aのうちの下側のスライド板部3aとで前記ロール状のハウスラップを保持して張付作業を行うことができる。この際、図6(b)に図示したように、前記下側のロール保持装置H1の上下二体のスライド板部3aのうちの上側のスライド板部3aを、所定間隔Lだけ(ハウスラップの重ねしろの分だけ)下方にスライドさせた位置にスライド固定しておくことで、隣り合う(下方の)ハウスラップと、互いの重ねしろを重合させながら張付作業を行うことができる。
次いで、上側に設置したロール保持装置H2のスライド板部3aを所定間隔Lだけ下方にスライドさせた位置にスライド固定し、該ロール保持装置H2でロール状のハウスラップを保持して張付作業を行うと共に、下側に設置したロール保持装置H1を柱から取り外して、図6(c)に図示したように、前記上側に設置したロール保持装置H2の更に上方に設置固定し直して、上記手順を繰り返す。
このようにして、隣り合うハウスラップの互いの重ねしろを簡易操作でしかも確実に重合させながら、スピーディーにハウスラップ張付作業を行うことができる。
従って、本実施例は、ロール状のハウスラップの保持位置を上方へ段階的に移動させて張付作業を行う際に、前記ロール保持装置Hを柱から取り外して、設置固定位置を移動させて設置固定し直す作業の回数を減らすことができ、それだけ作業効率に秀れたハウスラップ張付作業を行うことができ、しかも、ロール状のハウスラップの保持位置を上方へと移動させる際に、簡易操作によって、隣り合うハウスラップ同士の重ねしろが確実に重合し得る最適な保持位置へと移動させることができる。
よって、本発明は、建築物の側壁に対して横方向に、且つ下方から上方へと複数並設状態に、且つ隣り合うハウスラップの互いの重ねしろを重合させつつ張り付けるという極めて面倒なハウスラップ張付作業を、一人で簡単に効率良くスピーディーに行うことができ、ハウスラップ張付作業の作業効率を向上させることができる作業性に秀れた画期的なロール保持装置である。
尚、本実施例では前記固定部2を全長約130cmに形成し、スライド部3を上下に二体スライド自在に設けた構成としたが、例えば、前記固定部2を全長約3m程度に形成した構成としても良い。この場合は、前記固定部2を柱に設置固定したり取り外したりする作業を省き一層作業性に秀れる。
本発明の具体的な実施例3について図面に基づいて説明する。
本実施例は、実施例1の別例であって、具体的には、図7に図示したように、実施例1の保持具Aの前記固定部2に対して、前記スライド案内部6の付設位置が異なる別例である。
即ち、実施例1においては、図2に図示したように、固定部2に対して、前記スライド案内部6は、断面L字形に形成された該固定部2の一方のL字片側面の外面側に付設された構成であるが、本実施例においては、図7に図示したように、断面L字形の固定部2の一方のL字片側面と他方のL字片側面との連設箇所に、この連設箇所から外側へ突設状態に付設した構成である。
本実施例は、上述のように構成したから、保持具Aの前記固定部2を柱の角部に固定した場合、図7に図示したように、スライド案内部6を介してスライド部3が柱の角部から外側(図7中、下方向)へ突出した位置に配されることとなる。従って、当然、ロール状のハウスラップの保持位置も、柱の角部から外側へと突出した位置となる。
その為、この柱の角部を介した左右両側の建築物側面の、左右どちら側にもハウスラップを引き出せることとなる。
よって、本実施例においては、図7に図示したように、スライド部3が柱の角部から外側へと突出した位置に配されることとなるので、当然、ロール状のハウスラップも、柱の角部から外側に突出した位置に保持されることとなり、従って、保持位置を移動させることなく、柱の角部を介して左右両側に(図7中、右上側にも、左上側にも)ハウスラップを引き出すことができるので、一層効率良くハウスラップ張付作業を行うことができ、一層作業性に秀れる。
また、その余は実施例1と同様である。
1 ロール
1a 軸芯孔部
2 固定部
3 スライド部
3a スライド板部
4 係止部
5 スライド固定部
A 保持具
a 取付面
s シート材
1a 軸芯孔部
2 固定部
3 スライド部
3a スライド板部
4 係止部
5 スライド固定部
A 保持具
a 取付面
s シート材
Claims (5)
- シート材を引き出し自在に巻回したロールを取付保持したい取付面に着脱自在に固定する固定部に、前記取付面に沿って上下方向にスライド自在にスライド部を設け、このスライド部の上面部に前記ロールの片側端部の軸芯孔部に係止して前記ロールを回動自在に係止する係止部を設けると共にこのスライド部の下面部に前記係止部と突出方向が逆の係止部を設けた保持具を、少なくとも上下一組設けて、この一対の保持具の夫々の係止部で前記ロールを回動自在に上下方向に保持してこのロールを回転させつつ前記シート材を側方へ引き出し張設し得るように構成し、この保持具には、前記固定部の所定高さで前記スライド部のスライド移動を係止固定・解除し得るスライド固定部を設け、ロールの上側端部を保持した保持具は、スライド部を下方に所定距離スライド移動させて係止固定し、このスライド部でロールの下側端部を保持し得るように構成したことを特徴とするロール保持装置。
- シート材を引き出し自在に巻回したロールを取付保持したい取付面に着脱自在に固定する固定部に、この取付面に沿って上下スライド方向にスライド自在にスライド部を少なくとも上下一組設けて、これらのスライド部夫々の上面部に前記ロールの片側端部の軸芯孔部に係止して前記ロールを回動自在に係止する係止部を設けると共にこれらのスライド部夫々の下面部に前記係止部と突出方向が逆の係止部を設け、これらのスライド部の夫々の係止部で前記ロールを回動自在に上下方向に保持してこのロールを回転させつつ前記シート材を側方へ引き出し張設し得るように構成し、前記固定部の所定高さで前記スライド部のスライド移動を係止固定・解除し得るスライド固定部を設け、前記ロールの上側端部を保持していたスライド部は、下方に所定距離スライド移動して係止固定し、このスライド部で前記ロールの下側端部を保持し得るように構成したことを特徴とするロール保持装置。
- 前記ロール保持装置は、前記取付面に該ロール保持装置を上下一対に設けた際、上下一対のロール保持装置のうちの下側のロール保持装置に設けた複数の前記スライド部のうちの上端側のスライド部でロールの下側端部を保持し、上下一対のロール保持装置のうちの上側のロール保持装置に設けた複数の前記スライド部のうちの下端側のスライド部でロールの上側端部を保持して、上下一対に設けたロール保持装置間に前記ロールを回動自在に上下方向に保持してこのロールを回転させつつ前記シート材を側方へ引き出し張設し得るように構成したことを特徴とする請求項2記載のロール保持装置。
- 前記スライド部は、前記固定部にスライド自在に突出状態に設けたスライド板部の上面部及び下面部に前記ロールの片側端部の軸芯項部に嵌挿して回動自在に係止する前記係止部を突出状態に設け、このスライド板部の上面部を前記ロールの底部を水平に支承し得るように形成した構成としたことを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のロール保持装置。
- 前記ロールは、前記シート材として建築用の防水シートや防水透湿シートなどのハウスラップを引き出し自在に巻回したロール状のハウスラップを採用し、このロール状のハウスラップを回動自在に保持し得るように構成したことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載のロール保持装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2004340813A JP2006152567A (ja) | 2004-11-25 | 2004-11-25 | ロール保持装置 |
Applications Claiming Priority (1)
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JP2004340813A JP2006152567A (ja) | 2004-11-25 | 2004-11-25 | ロール保持装置 |
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Publication Number | Publication Date |
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JP2006152567A true JP2006152567A (ja) | 2006-06-15 |
Family
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JP2004340813A Pending JP2006152567A (ja) | 2004-11-25 | 2004-11-25 | ロール保持装置 |
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2004
- 2004-11-25 JP JP2004340813A patent/JP2006152567A/ja active Pending
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