JP2006152496A - 防水布帛 - Google Patents

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Norihisa Tanaka
礼央 田中
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吉田  誠
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Abstract

【課題】 繊維、特に紡績糸由来の外観、質感を有しており、かつ、耐水性にも優れた防水布帛を提供する。
【解決手段】 基布Aに樹脂が含浸または塗布されてなる防水布帛において、該基布のカバーファクターを1500〜3600の範囲とし、該防水布帛の少なくとも一方の表面に、基布表面の凸部Cが該樹脂からの露出した状態で存在するようにする。
【選択図】 図1

Description

本発明は、幌用防水シート、ターポリン、軒出しテント、日除けテント、中・大型テントに用いられる防水布帛に関する。
従来から、防水性を有する布帛からなる製品としては、ターポリンやテントなどがよく知られている。上記防水布帛としては、ポリエステルやビニロンなどの紡績糸あるいは長繊維を製織した基布に、塩化ビニルなどの合成樹脂を、ディッピング、コーティング、あるいはラミネートなどの種々の方法により付与されている。さらに、基布は上記樹脂によって完全に覆い尽くされるため、該基布としては、一般的に織密度が粗いものが使用されている。また、特許文献1には、アクリル系ペーストゾルを基布に塗工するような方法も提案されている。
一方、近年、繊維の風合いを楽しむテント、特に紡績糸織物の外観、質感を重要視したテントが展開されている。しかし、このようなテントは日除けのために用いられているだけなので、防水樹脂層を有しておらず、雨漏りするなどの問題がある。
これに対して、本発明者らは、例えば特許文献1にあるように、基布に防水樹脂を塗布する方法を検討したが、たとえ基布の裏面から防水樹脂を塗布したとしても、基布の表面まで樹脂がしみ出し、織物の外観、質感ともに著しく損なわれた防水布帛しか得られないことがわかった。
特開2004−9683号公報
本発明は、このような現状に鑑みて行われたもので、繊維、特に紡績糸由来の外観、質感を有しており、かつ、耐水性にも優れた防水布帛を提供することを目的とする。
本発明者らは、上記課題を達成するため鋭意検討した結果、異なるカバーファクターを有する布帛に樹脂を塗布などして種々の防水布帛を成形したところ、製造条件によっては、高い防水性を維持しつつ、しかも風合いにも優れた防水布帛が得られることをつきとめた。
かくして本発明によれば、基布に樹脂が含浸または塗布されてなる防水布帛であって、該基布のカバーファクターが1500〜3600の範囲であり、かつ、該防水布帛の少なくとも一方の表面に、基布表面の凸部が該樹脂からの露出した状態で存在していることを特徴としている防水布帛が提供される。
本発明の防水布帛は、繊維、特に紡績糸由来の外観、質感を有しているだけでなく、耐水性にも極めて優れている。このため、上記防水布帛は一般資材をはじめ、店舗、レジャー用テントなどとして幅広い用途に用いることができる。
本発明の防水布帛は、基布に樹脂を含浸または塗布されなる防水布帛である。上記の基布に用いられる繊維としては特に制限はないが、ポリエステル繊維、アクリル繊維、ナイロン繊維、アラミド繊維、ポリエチレンナフタレート繊維、ビニロン繊維などの合成繊維などが挙げられ、特に、強度、コストパフォーマンスを考慮するとポリエステル繊維が好ましい。上記ポリエステル繊維は、ポリエチレンテレフタレート、あるいはポリエチレンテレフタレートを主たる成分とし、ポリエチレンテレフタレートの特性を保持する程度に第3成分を共重合、もしくは混合したポリエステルを溶融紡糸し、さらに必要に応じて延伸、熱処理して得られる繊維である。
また、上記繊維の単繊維繊度は特に限定されるものではないが、0.33〜5.56dtexの範囲にあるものが好ましく使用される。該単繊維繊度が0.33dtex未満の場合は、紡績性が著しく悪化し、一方、該単繊維繊度が5.56dtexを越える場合には、紡績糸とした際の太さムラが顕著になる恐れがある。上記繊維は長繊維や短繊維、及びそれらの複合繊維や加工糸、あるいは紡績糸などの繊維糸条となし、該繊維糸条を用いて公知の繊維集合体である編織物の形態にして用いられる。テントなどに用いる場合は、特に外観、質感の点から紡績糸が好ましい。該繊維糸条には帯電防止剤、難燃剤、及び顔料などが重合時、あるいは紡糸時に添加されていてもよい。
このような繊維を製編織した布帛を防水布帛の基布として用いる。また、基布は織物及び編物のどちらでもよく、用途に応じて所望の組織で製編織することができるが、テントなどの緊張状態で用いる用途に使用するのであれば織物が好ましい。織物の織組織は平織、綾織、朱子織、斜子織、及びこれらの変化織が好ましく用いられる。
一方、基布に含浸または塗布する樹脂は公知の樹脂を使用できる。例えば、アクリル樹脂、ウレタン樹脂、メラミン樹脂、塩化ビニル樹脂、ポリエステル樹脂などが挙げられ、さらにはこれらの変性樹脂等を用いることができる。また、これらの樹脂を目的に応じて二種以上複合することも可能である。耐候性やコストパフォーマンスを考慮するとウレタン樹脂が好ましい。
本発明においては、基布のカバーファクターが1500〜3600の範囲であり、かつ、該防水布帛の少なくとも一方の表面に、基布表面の凸部が該樹脂から露出した状態で存在していることが肝要である。これにより、繊維由来の外観、質感を有し、かつ、耐水性にも優れた防水布帛とすることができる。
本発明の布帛について、より具体的に説明する。図1及び2は、本発明の防水布帛の断面を示す概略図であり、図3は樹脂により完全に基布が覆われた従来の防水布帛の断面図を示す概略図である。また、Aは基布を、Bは樹脂が基布中に浸透し固化してできた樹脂層を、Cは基布表面の凸部を示している。
つまり、本発明の防水布帛においては、樹脂層から基布の一部露出させることにより、従来の防水布帛では得られなかった繊維由来の外観、質感を防水布帛に付与することができる。
この際、繊維布帛のカバーファクターが1500より小さいと、樹脂層を形成する際、樹脂を含浸または塗布した面とは反対の面にまで樹脂が裏漏れを起こし、基布全体が樹脂が覆われ、本発明の目的とする外観、質感を有する布帛が得られない。逆に3600より大きいと、樹脂が浸透し難くなり基布表面部に樹脂層が成形され易くなるだけでなく、風合いも低下す。また、製織性が極端に悪くなる。より好ましいカバーファクターは2000〜2700の範囲である。
以上に説明した、本発明の防水布帛を製造する方法としては、次の方法により製造することができる。すなわち、繊維布帛に前述した樹脂を、布帛の片面のみ含浸されるようにディップする方法、噴霧する方法などが挙げられるが、特にナイフコーティング法にて片面にのみ塗布する方法が好ましく採用される。
この際、防水布帛の少なくとも一方の表面に、基布表面の凸部が露出して存在するように樹脂層を形成するには、前述したシルクファクターを有する繊維布帛を用いることで達成できるが、繊維布帛に含浸あるいは塗布する樹脂液の粘度を3,000〜200,000mPa・sとする方法も好ましく採用することができる。上記粘度が3,000mPa・sより小さいと、樹脂液の塗布時に、基布の空隙から樹脂液がしみ出しやすくなる。一方、200,000mPa・sより大きいと、基布に樹脂液が浸透し難くなり基布表面に樹脂層が形成され易くなるだけでなく、樹脂液中に難燃剤などの機能剤を付与する場合もこれらの均一混合し難くなる。
また、上記の樹脂液の粘度の範囲で、粘度を3,000〜80,000と低めに設定し、樹脂が防水布帛の内部まで含浸した状態でこれを乾燥することで、図1に示すような防水布帛の両面に基布表面の凸部が露出したもの成形することができる。一方、樹脂液の粘度を80,000〜200,000と高めに設定し、樹脂を防水布帛の一方の面だけに含浸した状態で乾燥することで、図2に示すような防水布帛の一方の面のみに基布表面の凸部が露出したもの成形することができる。また、前述したカバーファクターによっても、図1又は2のいずれかの構造を有する防水布帛とすることができる。
前述したナイフコーティング法にて片面にのみ塗布する方法を採用した場合、ナイフの先端は、曲率Rを0.1〜0.5mmとすることが好ましい。該曲率Rが、0.1mmより小さいと、塗工面にスジなどが発生し易く、0.5mmより大きいと、樹脂液がしみ出す可能性がある。
樹脂層の厚みは1.0〜250μmが好ましい。1.0μm未満では樹脂層が破壊されやすくなる。一方、上記厚みが250μmを超えると防水布帛が硬くなり取り扱い性が低下する傾向にある。
また、耐水圧をより向上させるために、裏面に樹脂層を2層形成させることもできる。あるいは、基布表面の凸部を樹脂から露出することができれば、両面に樹脂を塗布してもよいが、その際、表面には透明で粘度が低い樹脂を塗布することが望ましい。
防水布帛に様々な機能を付与するため、難燃剤、UV吸収剤、遮熱剤、顔料、導電フィラー、可塑剤などの機能剤を適宜、樹脂中に混合させることができる。さらに、防水布帛に撥水性を付与するためにフッ素系などの撥水剤を含浸することもできる。
本発明においては、防水布帛の耐水圧は800mmHO以上であることが好ましい。耐水圧が800mmHO未満であると防水布帛として使用する際に水漏れする可能性があり好ましくない。
以下、本発明を実施例によりさらに詳細に説明する。なお、実施例中で用いた物性は以下の方法により評価した。
(1)カバーファクター
経糸カバーファクター=経糸密度(本/インチ)×(経糸繊度(Dtex))1/2
緯糸カバーファクター=緯糸密度(本/インチ)×(緯糸繊度(Dtex))1/2
トータルカバーファクター=経糸カバーファクター+緯糸カバーファクター
(2)耐水圧
JIS L1092の低水圧法にて測定した。
(3)外観
紡績糸織物由来の外観、風合いを判定した。基布表面の凸部が樹脂から露出し、紡績糸織物由来の外観、質感を有するものを「良好」、樹脂の塗布面からの反対の面にも樹脂が浸透し防水布帛の両方の表面が外観不良であるものは「不良」として格付けした。
[実施例1]
短繊維ポリエステル(帝人テクノプロダクツ(株)製、単繊維繊度:2.4デニール)からなる紡績糸(20/2)を用い、経糸密度35本/インチ及び緯糸密度35本/インチで平組織に製織した。該織物のトータルカバーファクターは1701であった。
該織物に溶剤系ウレタン樹脂100部、触媒1部、トルエン25部、難燃剤125部を混合した樹脂液を、織物裏面にブレードを接触させながら、フローティングナイフ方式でコーティングし、樹脂被膜の厚さが5.0μmの樹脂層を形成させた。この際、樹脂液の粘度は50,000mPa・sであった。その後、130℃雰囲気下のオーブンにて3分乾燥し、防水布帛を得た。結果を表1に示す。
[実施例2]
経糸密度を70本/インチ、緯糸密度を70本/インチに変更した以外は実施例1と同様にして防水布帛を得た。結果を表1に示す。
[比較例1]
経糸密度を30本/インチ、緯糸密度を30本/インチに変更した以外は実施例1と同様にして防水布帛を得た。結果を表1に示す。
[比較例2]
実施例1記載の経糸密度が70本/インチ及び緯糸密度が40本/インチであることと、フローティングナイフ方式で樹脂を両面にコーティングし、繊維の頂点部が両面ともに露出しないようにしたこと以外は実施例1と同様に試験を行った。
Figure 2006152496
本発明の防水布帛は、繊維、特に紡績糸由来の外観、質感を有しているだけでなく、耐水性にも極めて優れている。このため、上記防水布帛は一般資材をはじめ、店舗、レジャー用テントなどとして幅広い用途に用いることができ、産業的価値が極めて高いものである。
本発明の布帛について、より具体的に説明する。図1及び2は、本発明の防水布帛の断面を示す概略図であり、図3は樹脂により完全に基布が覆われた従来の防水布帛の断面図を示す概略図である。また、Aは基布を、Bは樹脂が基布中に浸透し固化してできた樹脂層を、Cは基布表面の凸部を示している。
本発明の防水布帛断面の一例を示す概略図である。 本発明の防水布帛断面の他の一例を示す概略図である。 従来の防水布帛の断面を示す概略図である。
符号の説明
A 基布
B 樹脂が基布中に浸透し固化してできた樹脂層
C 基布表面の凸部

Claims (3)

  1. 基布に樹脂が含浸または塗布されてなる防水布帛であって、該基布のカバーファクターが1500〜3600の範囲であり、かつ、該防水布帛の少なくとも一方の表面に、基布表面の凸部が該樹脂からの露出した状態で存在していることを特徴としている防水布帛。
  2. 繊維布帛が紡績糸織物である請求項1記載の防水布帛。
  3. 繊維布帛がポリエステル繊維からなる布帛である請求項1または2に記載の防水布帛。
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Citations (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2001316982A (ja) * 2000-05-10 2001-11-16 Toyobo Co Ltd コーティング布帛
JP2003201674A (ja) * 2002-01-07 2003-07-18 Teijin Ltd 防水布帛及びその製造方法

Patent Citations (2)

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