(第1実施例)
以下、本発明の実施形態を示す実施例について図面を用いて説明する。本発明の遊技機をコイン式アレンジボール遊技機(組合せ式遊技機)に適用した実施例を図1〜図18に示す。
図1は、本実施例のコイン式アレンジボール遊技機(以下、単に遊技機という)1の正面図である。図1に示すように、遊技機1の前面部は、本体枠2、中枠3、前面枠4、操作部5、受皿部6、施錠装置9、遊技盤20等を備えている。なお、図1では遊技盤20の詳細な図示を省略している。また、中枠3は前面枠4等が前面側に配置されているため、図1においては明示されていない。
本体枠2は木製の板状体を略長方形の枠状に組立てたものであり、遊技機1の外枠を構成している。中枠3はプラスチック製であり、本体枠2の内側にはめ込まれて設置されており、本体枠2に対して開閉可能に左端で軸支されている。中枠3は、上側2/3程度を占める枠体部と下側1/3程度を占める下板部とから構成されている。枠体部の前面側には遊技盤20と前面枠4とが重なるように設けられており、下板部の前面側には操作部5と受皿部6が設けられている。
下板部には、遊技機1内に封入された遊技球を遊技盤20に発射する遊技球発射装置を構成する発射装置ユニット(図示略)、遊技球を発射装置ユニットに供給する球送り装置(図示略)が設けられている。さらに下板部には、図示を省略しているが、発射装置ユニットに供給される遊技球を検知する球送りカウントスイッチ、発射装置ユニットから発射される遊技球を検知する発射球カウントスイッチ、発射装置ユニットから発射された遊技球のうち遊技盤20の盤面に到達しなかった遊技球を検知するファール球検出スイッチが設けられている。さらに、下板部には、遊技状態に応じた効果音等を発生させるスピーカ266(図15参照)が設けられている。
前面枠4は、中枠3の前面側に配置され、中枠3の左端で開閉可能に支持されている。前面枠4はプラスチック製であり、奥側に配置される遊技盤20の盤面を視認可能にするために、円形状の開口部4aが形成されている。前面枠4の裏面には、開口部4aに対応したガラス板等の透明板を備える略長方形状の透明板枠(図示略)が装着されている。
前面枠4には、遊技効果等のためのランプ類として、左LED表示部4b、右LED表示部4c、左上LED表示部4d、右上LED表示部4e、上LED表示部4fが設けられている。左LED表示部4bと右LED表示部4cは、開口部4aの周囲の右側と左側にそれぞれ円弧状に設けられている。左上LED表示部4dは左LED表示部4aの左上方に設けられ、右上LED表示部4eは右LED表示部4cの右上方に設けられている。上LED表示部4fは円形状に形成され、左LED表示部4bの上端部と右LED表示部4cの上端部との間に2個設けられている。これらのLED表示部4a〜4fは、遊技効果を高めるためにゲーム進行に応じて点灯・消灯あるいは点滅する。
また、2個の上LED表示部4fの間には、2個の賞コインLED表示部4gが設けられている。賞コイン表示LED表示部4gの上方には、扇形のエラーLED表示部4hが設けられている。本実施例のエラーLED表示部4hは、後述のように複数段階のエラー表示が可能に構成されている。エラーLED表示部4hは、重度のエラー発生の場合は赤色に、軽度のエラー発生の場合はオレンジ色に点灯あるいは点滅する。なお、本実施例では、例えば復旧のために前面枠4を開放して作業を行う必要があったり、あるいは部品を交換したりする必要があるような場合を重度のエラーとし、それ以外の場合を軽度のエラーとしている。
前面枠4には、図示しないドアスイッチが設けられている。ドアスイッチにて前面枠4が所定時間(本例では1秒)以上開放していることが検知された場合には、後述する払出制御部230は前面枠開放エラーが発生したと判断し、エラーLED表示部4hをオレンジ色に点灯させ、発射装置ユニットによる発射停止を行う。前面枠開放エラーは、ドアスイッチにて前面枠4が所定時間(本例では1秒)以上閉鎖していることが検知された場合に解除される。
操作部5は、前面枠4の下側に設けられ、中枠3の左端に開閉可能に支持されている。操作部5には、コインの貸出に関する操作・表示部としてのコイン貸出ボタン(図示略)、カード返却ボタン(図示略)、3桁の7セグメント表示器からなるカード度数表示器242(図10、図11参照)、貸出許可ランプ243(図10、図11参照)等が設けられた外縁部5aを備えている。コイン貸出ボタンおよびカード返却ボタンの内部には、それぞれボタンを押下されたことを検知するコイン貸出スイッチ240(図10参照)とカード返却スイッチ241(図10参照)が設けられている。さらに、操作部5の外縁部5aには、コインを投入するためのコイン投入口(図示略)が設けられている。なお、コイン式アレンジボール遊技機では、1ゲームを成立させるために所定枚数(本例では3枚)のコイン枚数が設定されており、コイン投入口に3枚のコインが投入されることにより1ゲームが開始される。
また、操作部5の略中央部には複数の長孔とその上部に多数の小穴が形成された第1音声出力部5cが形成されている。第1音声出力部5cは、スピーカ266のうち中高音用スピーカ(ツィータ)とダクトを介して接続されており、中高音用スピーカからの音声がダクトを介して出力される。操作部5の裏面には音量スイッチ基板267(図15参照)が設けられている。
受皿部6は、操作部5の下方に設けられている。受皿部6の略中央には、遊技機1の内部からコインを排出するための排出口6aが設けられている。また、受皿部6の底面には図示しないコイン抜き穴が設けられている。コイン抜き穴は通常時には閉鎖しており、受皿部6に貯留されたコインを排出する際に開放する。
受皿部6の右端には、遊技者が発射装置ユニットを操作するための発射ハンドル8が設けられている。上述の発射装置ユニットには、発射モータにより往復移動して遊技球を打撃する槌が設けられており、遊技者が発射ハンドル8の回転量を調整することで、槌による遊技球の打撃力(発射力)を調整することができる。
発射ハンドル8には、遊技者が触れていることを検出する接触検知手段としてのタッチスイッチ8aが設けられている。発射ハンドル8の左側面には、遊技者が操作して遊技球の発射を一時的に停止する発射停止スイッチ8bが配置されている。
施錠装置9は、中枠3の右端中央に設けられており、前面枠4を閉じた場合にこれを施錠するためのものである。また、遊技機1の左側には、プリペイドカードユニット10(CRユニット)が装着されている。CRユニット10は、貸し出し用のコインを購入可能な度数を示す情報(残度数)が記録されたプリペイドカードを読み取り可能に構成されている。プリペイドカードの残度数は、操作部5のカード度数表示部242に表示される。
図2は、コイン払出装置11を説明するための遊技機1の下方部分の内部構造を示す説明図である。図2において、左側が遊技者側であり、右側が背面側である。図2に示すように、遊技機1の内部にはコイン払出装置11が設けられている。コイン払出装置11はコインを貯留するとともに、遊技者に対してコインを払い出すように構成されている。コイン払出装置11によるコインの払い出しには、得点獲得に起因して払い出される場合と、遊技者がコイン貸出ボタンを押すことによるコイン貸出要求に起因して払い出される場合とがある。得点獲得に起因して払い出されるコインを賞コインといい、コイン貸出要求に起因して払い出されるコインを貸コインという。
コイン払出装置11は、コインを貯留する本体部11aと、操作部5のコイン投入口と連通するコイン投入通路11bと、受皿部6の排出口6aと連通するコイン払出通路11cとを備えている。
遊技者がコイン投入口から投入したコインは、コイン投入通路11b内を流下してコイン払出装置11の本体部11a内に流入する。コイン投入通路11bには、コインの通過(コインの投入)を検知するコイン検知センサ11dが設けられ、コイン排出通路11cには、コインの通過(コインの払出)を検知する払出センサ11fが設けられている。なお、コイン検知センサ11dの検知信号は、後述する主制御部200に出力され、払出センサ11fの検知信号は、後述する払出制御部230に出力される。
さらに、コイン払出装置11の本体部11aには、コイン払出機構(図示略)が内蔵されている。コイン払出機構は、内部に貯留されたコインをコイン払出通路11cを介して受皿部6の排出口6aに排出するためのものであり、コインを1枚ずつ排出可能な払出用回転体(図示略)とこれを駆動する払出モータ11e(図10参照)とから構成することができる。
次に、遊技盤20の構成について図3に基づいて説明する。図3は、遊技盤20の盤面を模式的に示した正面図である。遊技盤20は、中枠3の前面側に着脱可能に取り付けられている。
図3に示すように、遊技盤20は、外レール22と内レール23により形成される略円形状の遊技領域21が設けられている。遊技領域21には、16連入球口(入球領域)24、左入球口26、誘導図柄作動ゲート(図柄作動口)29、第2役物誘導装置作動ゲート30、図柄表示装置31、第1役物作動口(可変入球口)32、第2役物作動口33、特別遊技装置36等が設けられている。また、遊技領域21には、多数の障害釘(図示略)が設けられている。なお、16連入球口24、左入球口26、誘導図柄作動ゲート29、第2役物誘導装置作動ゲート30、第1役物作動口32、第2役物作動口33におけるそれぞれの内部には、遊技球の入球又は通過を検知する入球検知スイッチ(図示略)が設けられている。
16連入球口24は、遊技領域21の下方領域に設けられ、16個の入球口が横方向に並んで配置されている。16連入球口24の前面側には、疑似入賞図柄表示部としての16連入球口LED表示部25が設けられている。16連入球口LED表示部25は、後述する図柄表示装置31内に設けられた入賞図柄表示部31c(図4)に対応して点灯するものである。16連入球口24のいずれかの入球口に入球した場合には、その入球口に対応する入賞図柄表示部31cの入賞図柄が入賞表示するとともに16連入球口LED表示部25のLEDが点灯表示する。また、図示していないが、少なくとも3番、5番、11番、13番、15番の各入球口は、障害釘により直接の入球が困難な難入球口とされている。
左入球口26は、16連入球口24の上方左側に設けられている。本実施例では、左入球口26に入球すると、16連入球口24における5番の入球口に入球したのと同様の効果が得られ、入賞図柄表示部31cの5番の入賞図柄が入賞表示する。
本実施例の遊技機1は、遊技球15個の発射を単位遊技(1ゲーム)として、1ゲーム中に点灯表示した入賞図柄の組合せにより賞態様が決定(得点が成立)し、賞態様に対応する賞遊技価値の付与としてコインの払い出しが行われる。例えば入賞図柄が4個連続して点灯表示された場合には1点が付与され、1点につき規定数(本例では3枚)の賞コインが払い出される。
本発明の賞遊技価値付与装置は、後述の主制御部200を主体として構成される。また、本実施例では、所定の入賞図柄の連続した組合せ(本例では12・13・14・15番、又は13・14・15番・16番)である特別賞態様に対して3点が付与されるジャックポットが設定されている。ただし、1ゲームにおいて獲得できる賞コイン数は、規定数の10倍(30枚)が上限となっている。
16連入球口24のうち、16番の入賞図柄に対応する入球口24aは得点増加装置作動口としての機能も有しており、入球口24aに入球した場合には、16番の入賞図柄が表示されるとともに得点増加装置が作動する。賞態様増加装置としての得点増加装置は、後述の主制御部200を主体として構成され、当該ゲームにおいて1得点当りに払い出される賞コイン数を増加(本例では2倍)させるものである。得点増加装置は、当該ゲームが終了したときに作動を終了する。入球口24aは、16個の入球口が横方向に一列に並んで配置される16連入球口24の右端部に位置し、遊技球が難入球口に比べ比較的入球し易い普通入球口であるので、遊技者は、遊技領域21の右方側に設けられた第2役物誘導装置作動ゲート30、第2役物作動口33などを狙って弾発する、いわゆる右打ちを行うことにより、特別遊技状態が発生しているときはもちろんのこと、特別遊技が発生していない通常遊技状態においても、入球口24aに遊技球を容易に入球させることができる。ここで、入球口24aは、複数の入球領域のうち予め定められた所定の入球領域を構成している。
誘導図柄作動ゲート29は、遊技領域21の左上方に設けられている。また、遊技領域21の中央部には、任意の図柄を表示可能な画面を有する図柄表示装置31が設けられている。本実施例の図柄表示装置31は、液晶(LCD)にて構成されている。図柄表示装置31は、その他ドットマトリクス等を用いて構成することもできる。図柄表示装置31は本発明の可変表示装置の一具体例を示すものである。
図4は、図柄表示装置31の画面構成を示す正面図である。図4に示すように、図柄表示装置31には、誘導図柄表示部(可変表示手段)31a、31b、入賞図柄表示部(入賞図柄表示手段)31c、残り球表示部31d等が設けられている。本実施例では、誘導図柄表示部として、本図柄表示部(本図柄表示手段)31aおよび疑似図柄表示部(疑似図柄表示手段)31bを備えている。本図柄表示部31aは本図柄を表示するものであり、図柄表示装置31内の右下に配置されている。本図柄表示部31aは、複数(本例では2つ)の図柄表示領域を備え、それぞれ赤色、青色、緑色の3色で表示可能に構成されており、6通りの本図柄の組合せを表示できる。
疑似図柄表示部31bは、図柄表示装置31の上側1/3程度を占めており、複数(本例では3つ)の図柄表示領域を備えている。本図柄表示部31aで停止表示された本図柄が予め定められた当り図柄(特定の図柄)の組合せである場合には、疑似当り図柄を表示するとともに、本図柄が当り図柄以外の組合せである場合には、疑似外れ図柄を表示するようになっている。具体的には、疑似図柄表示部31bの3つの図柄表示領域はそれぞれ「三」「七」「玉」「花」からなる4通りの図柄を表示可能であり、64通りの疑似図柄の組合せを表示できる。
識別図柄としての誘導図柄(本図柄および疑似図柄)は、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過することにより変動開始し、所定時間変動表示した後で停止表示を行う。誘導図柄変動時間の経過後、遊技者が誘導図柄を確認するために誘導図柄停止表示時間が設定されている。誘導図柄変動時間は、例えば本図柄は1.1秒とし、疑似図柄は1.4秒とする。また、当りの場合および誘導増加装置作動中の場合の誘導図柄停止表示時間は、例えば本図柄6.8秒、疑似図柄6.5秒とし、外れの場合の誘導図柄停止表示時間は、例えば本図柄は0.5秒とし、疑似図柄は0.2秒とする。
本図柄表示部31aで停止表示された本図柄が、予め定められた当り図柄の組合せである場合には、誘導図柄停止表示時間の経過時に第1役物誘導装置(可変入球装置)が作動開始し、遊技領域21に設けられた可変入球口としての第1役物作動口32が、遊技球が入球し易い開放状態となる。本実施例では、本図柄が「赤−赤」の組合せを当り図柄の組合せとし、それ以外の組合せを外れ図柄の組合せとしている。なお、第1役物誘導装置とは、後述の主制御部200を主体として構成され、第1役物作動口32の状態を変化させるものである。
本実施例で用いられる乱数には、当否判定用乱数、図柄表示用乱数等がある。当否判定用乱数は、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過した際に、第1役物作動装置を作動させるか否かの判定(当否判定)と、当否判定にて当りと判定されたときに本図柄表示部31aで停止表示される本図柄の当り図柄を決定するために用いられる。図柄表示用乱数は、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過した際に、疑似図柄表示部31bで停止表示される疑似図柄を決定するために用いられるとともに、当否判定にて外れと判定されたときに本図柄表示部31aで停止表示される本図柄の外れ図柄を決定するために用いられる。
具体的には、当否判定用乱数は、予め当否判定用の当り値が設定されており、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過したタイミングで取得された当否判定用乱数が、当り値と一致する場合に当りと判定される。そして、当りと判定された場合には、本図柄表示部31aで停止表示される本図柄は「赤−赤」の当り図柄の組合せに決定される。一方、外れと判定された場合には、本図柄表示部31aで停止表示される本図柄は図柄表示用乱数を用いて決定され、具体的には「青−青」、「青−赤」、「青−緑」、「緑−緑」、「緑−赤」、「緑−青」、「赤−青」、「赤−緑」のいずれかに決定される。なお、当りと判定される確率は、約1/150〜1/200に設定されている。
疑似図柄表示部31bで停止表示される疑似図柄は、図柄表示用乱数を用いて決定される。具体的には、当否判定にて当りと判定された場合には、「三・三・三」、「七・七・七」のいずれかの組合せからなる疑似当り図柄に決定され、当否判定にて外れと判定された場合には、上記疑似当り図柄以外の組合せからなる疑似外れ図柄に決定される。
図4に示すように、図柄表示装置31内の下方には、入賞図柄表示部31cが設けられている。入賞図柄表示部31cは、上述の16連入球口24に対応するものであり、16個の入賞図柄を備えている。入賞図柄表示部31cでは、16連入球口24のいずれかの入球口に入球した場合に、その入球口に対応する入賞図柄にて入賞表示を行う。なお、遊技球15個がすべて入球した後、遊技者が入賞図柄を確認する入賞図柄確認時間(本例では0.5秒)が設定されている。
図柄表示装置31の左側中央付近には、そのゲームにおける遊技球の残り数を表示する残り球表示部31dが設けられている。さらに、図4では図示を省略しているが、図柄表示装置31には、1ゲーム中で成立した得点が表示される得点表示部、特別遊技状態が途中で終了(いわゆるパンク)した際に表示されるパンク報知部が設けられている。パンク報知部の表示が消えるタイミングは、次に特別遊技状態が発生したとき、表示後所定ゲーム回数(例えば、3〜4ゲーム)が経過したとき、あるいは、表示後所定時間(例えば、10〜30秒)が経過したときである。
さらに図柄表示装置31には、図示を省略しているが、誘導増加装置が作動開始してからのゲーム数(ラウンド数)を示すラウンド数表示部や遊技の進行に応じて任意にメッセージを表示する遊技情報報知部が設けられている。遊技情報報知部には、例えば遊技者の利益に関連する情報および不利益に関連する情報を指示報知する指示報知情報を表示して、ナビゲーションを行うことができる。具体的には、遊技情報報知部では遊技者が狙うべきところ、あるいは狙うべきでないところを指示報知することができる。なお、メッセージを表示する際には、必要に応じて疑似図柄表示部31bを小さく表示するようにしてもよい。
第1役物誘導装置は、第1役物誘導装置の作動中に第1役物作動口32に入球があった場合、あるいは作動開始時を含めて3ゲームが終了した場合に作動を終了し、第1役物作動口32を閉鎖する。第1役物作動口32は遊技領域21内の上方中央付近に設けられている。第1役物作動口32は一対の可動片を備え、これらの可動片が左右に作動することにより第1役物作動口32が開放して入球し易くなる。
第1役物作動口32は、入賞図柄表示部31cにおける4つの入賞図柄を同時に表示させる第1役物を作動させるものである。第1役物作動口32に入球した場合には、第1役物が作動して12・13・15・16番の入賞図柄が点灯表示する。第1役物は、当該ゲームが終了したときに作動を終了する。
第2役物誘導装置作動ゲート30は遊技領域21の右上方に設けられており、後述する誘導増加装置が作動すると、第2役物誘導装置作動ゲート30が有効になる。また、第2の可変入球口としての第2役物作動口33は第2役物誘導装置作動ゲート30の右下方である遊技領域21内の右方に設けられており、第2役物誘導装置作動ゲート30が有効なとき、すなわち誘導増加装置が作動しているときに遊技球が第2役物誘導装置作動ゲート30を通過し、第2役物誘導装置(第2可変入球装置)が作動開始すると、第2役物作動口33が、遊技球が入球し易い開放状態となる。第2役物作動口33は一つの可動片を備え、この可動片が左に作動することにより第2役物作動口33が開放して入球し易くなる。
第2役物誘導装置作動ゲート30は、各単位ゲームにおいて最初に遊技球が通過して第2役物作動口33が開放状態となるまでは有効であるが、第2役物作動口33が一旦開放状態になってから次の単位ゲームが開始されるまでは無効となる。
第2役物誘導装置は、第2役物誘導装置の作動中に第2役物作動口33に入球があった場合、あるいは当該ゲームが終了したときに作動を終了し、第2役物作動口33を閉鎖する。
第2役物作動口33は、入賞図柄表示部31cにおける4つの入賞図柄を同時に表示させる第2役物を作動させるものである。第2役物作動口33に入球した場合には、第2役物が作動して11・13・14・15番の入賞図柄が点灯表示する。第2役物は、当該ゲームが終了したときに作動を終了する。
第1役物作動口32は、特別遊技装置36への入球を可能とする特定入球口としての機能も有する。特別遊技装置36は、図柄表示装置31の下方に設けられている。
図5は、特別遊技装置36の全体構成を示す斜視図である。図5に示すように、特別遊技装置36は、2つの遊技球通路37、39と、これらの間に配置された1つの往復動体38とを備えている。
遊技球通路37、39は、その上面を遊技球が流下するように構成されている。第1役物作動口32に入球した遊技球は、図5中の左側から第1の遊技球通路37上に流れてくる。第1の遊技球通路37の上面はU字状の溝になっていて、遊技球は、揺れながら往復動体38側に向かい、往復動体38に到達する時点では第1の遊技球通路37の略中央部を通るようになっている。第2の遊技球通路39については後述する。
2つの遊技球通路37、39の間に配置された往復動体38は、橋の形状を模したものであり、遊技球が通過可能な幅の通路38aを備えている。往復動体38は、図示しないモータとウォームギヤとにより駆動されて、前後方向(遊技者から見て手前側と奥側を結ぶ方向)に往復動する。具体的には、往復動体38は、2〜3秒で1往復し、手前側と、奥側と、前後方向の中央部で、それぞれ一時的に停止するように駆動される。そして、第1の遊技球通路37を流下した遊技球が往復動体38に到達した際に、往復動体38が前後方向の中央部に停止している場合、ないしは前後方向の中央部に近い位置にある場合、遊技球は、往復動体38の通路38aに乗り、通路38aを通って第2の遊技球通路39上に流下する。一方、往復動体38の通路38aに乗らなかった遊技球は下方に落下する。
第2の遊技球通路39には、遊技球が入球可能な誘導増加装置作動領域(特定の領域)39aが設けられている。誘導増加装置作動領域39aは、上方が開口して遊技球が通過可能に構成されている。第2の遊技球通路39の上面はすり鉢状になっていて、第2の遊技球通路39に流下した遊技球は、必ず誘導増加装置作動領域39aに入球するようになっている。図示を省略しているが、誘導増加装置作動領域39aには、誘導増加装置作動領域39aの遊技球の通過を検知する誘導増加装置作動領域スイッチ214(図8参照)が設けられている。
なお、特別遊技装置36の下方には遊技球が入球可能な排出口40が設けられている。誘導増加装置作動領域39aに到達せず、途中で落下したすべての遊技球は、排出口40に入球し、誘導増加装置非作動領域(特定の領域以外の領域)を通過したことを誘導増加装置非作動領域スイッチ215(図8参照)により検知される。
誘導増加装置作動領域39aは、誘導増加装置を作動させる特定の領域を構成している。誘導増加装置とは、後述の主制御部200を主体として構成され、遊技状態を変化させて遊技者に有利な特別遊技状態(大当り状態)を発生させるものである。なお、誘導増加装置は本発明の特別遊技状態発生装置の一具体例を示すものである。
具体的には、誘導増加装置の作動により、第2役物誘導装置作動ゲート30を有効にするとともに、第1役物作動口32が開放する確率(第1役物誘導装置が作動する確率)を1/1に増加させる。第1役物誘導装置を作動させるか否かの判定は、遊技球の誘導図柄作動ゲート29への通過に基づいて行われるので、誘導増加装置作動中に遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過して、誘導図柄の変動停止表示が行われることにより、1/1の確率で第1役物誘導装置が作動して、第1役物作動口32が開放される。誘導増加装置の作動は、作動開始から所定回数の14ゲーム(14ラウンド)が終了した場合、あるいは作動中に新たに遊技球が誘導増加装置作動領域39aを通過(いわゆるパンク)した場合に終了する。
次に、本実施例の遊技機1の電子制御装置について、図6に基づいて説明する。図6は、電子制御装置の概略構成を示すブロック図である。
図6に示すように、電子制御装置は、主制御部(遊技制御部)200と、その主制御部200に接続された副制御部230、260及び280とを含んで構成されている。副制御部は、払出制御部230、音ランプ制御部260及び図柄制御部280から構成される。主制御部200は主制御基板200aを備え、副制御部230、260及び280は周辺制御基板として払出制御基板230a、音ランプ制御基板260a及び図柄制御基板280aをそれぞれ備えている。また、払出制御部230には、発射制御部250が接続されており、発射制御部250は発射制御基板250aを備えている。
なお、発射制御部250には主制御部200から指令信号が直接送信されることはなく、発射制御に係る指令信号は払出制御部230に送信され、発射制御部250は払出制御部230に送信された指令信号に基づいて制御を行うように構成されている。これは、後述するように発射制御部250はCPUを備えておらず、払出制御部230のCPUによって発射制御部250が行う制御を司るように構成されているからである。
主制御部200は、遊技の進行を司るものであり、各副制御部230、260及び280に処理内容を指示する指令信号(コマンドデータ)を送信し、各副制御部230、260及び280は指令信号に基づいて各種制御を行うように構成されている。
例えば、主制御部200から払出制御部230には、得点成立に基づいて賞コイン払出を指示するコイン払出指示信号、遊技開始許可を指示する遊技開始許可信号、各種発射制御コマンド等のコマンドが送信される。各種発射制御コマンドには、球送り許可・禁止、発射許可・禁止、遊技開始許可等が含まれている。なお、払出制御部230が本発明の払出制御手段に相当している。
また、主制御部200から音ランプ制御部260には、各種ランプ制御コマンド及び各種音声制御コマンドが送信される。主制御部200から図柄制御部280には、音ランプ制御部260を介して、本図柄の表示を指示する誘導図柄表示制御コマンド、1〜16の入賞図柄の表示を指示する入賞図柄表示コマンド、すべての図柄表示の消灯を指示する入賞図柄消灯コマンド等の各種図柄制御コマンドが送信される。なお、疑似図柄の表示を指示する表示制御コマンドは、音ランプ制御部260から図柄制御部280に送信される。なお、図柄制御部280が本発明の副制御部に相当している。
各制御部200、230、260及び280には、主電源129と接続された電源受電基板128から電源基板127と電源中継基板121とを介して電源が供給されている。また、電源立上げ時には、システムリセット信号が電源基板127および電源中継基板121を介して各制御部200、230、260及び280に送信される。なお、本実施例の遊技機1は、電源断時に主制御部200及び払出制御部230に作動電圧を供給する図示しないバックアップ電源部(図示略)を備えており、電源断時にも主制御部200及び払出制御部230のRAMデータが保持される。
図7は、主制御部200の主制御基板200aに設けられたCPU400の構成を示すブロック図である。図7に示すように、CPU400は、CPUコア401、内蔵RAM402(以下、単にRAMともいう)、内蔵ROM403(以下、単にROMともいう)、メモリ制御回路404、クロック発生器405、アドレスデコーダ406、ウォッチドッグタイマ407、カウンタ/タイマ408、パラレル入出力ポート409、リセット/割り込みコントローラ410、外部バスインターフェース411及び出力制御回路412を備えている。
CPU400は、ROM403に格納された制御プログラムにより、RAM402をワークエリアとして遊技機1全体の作動制御(遊技の基本進行制御)を司る。また、主制御部200は、CPU400が主体となって、ROM403に格納された当否判定プログラムにより当否判定を行う当否判定手段を構成している。なお、本実施例の主制御部200の制御周期は4msに設定されている。
また、RAM402には、遊技機1で用いられる各種乱数の乱数カウンタが設定されている。本実施例で用いられる乱数には、当否判定用乱数、図柄表示用乱数等がある。当否判定用乱数は、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過した際に、役物誘導装置を作動させるか否かの判定(当否判定)に用いられる。予め当否判定用の当り値が設定されており、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過したタイミングで取得された当否判定用乱数が、当り値と一致する場合に当りと判定される。図柄表示用乱数は、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過した際に、図柄表示装置31で停止表示される誘導図柄を決定するために用いられる。
図6に戻り、主制御部200には、盤用外部端子基板201、16連スイッチ中継基板202、誘導図柄作動ゲートスイッチ204、盤面中継基板210及び遊技枠中継基板220が接続されている。盤用外部端子基板201には、図示しない外部の試験装置を接続するための試験信号端子が複数設けられている。
16連スイッチ中継基板202には、16連入球口24の各入球口への入球を検知する16連入球口検知スイッチ203が接続され、16連入球口検知スイッチ203からの検知信号が主制御部200に送信される。そして、16連入球口検知スイッチ203からの検知信号により、16番の入賞図柄に対応する16番入球口24a(図3参照)への入球を検知した場合には得点増加装置の作動を開始する。誘導図柄作動ゲートスイッチ204は、遊技球が誘導図柄作動ゲート29を通過したことを検出するものである。
次に、盤面中継基板210を図8に基づいて説明する。図8は、盤面中継基板210に接続された各種遊技装置を示すブロック図である。盤面中継基板210は、遊技盤20面に設けられた各種スイッチ等と主制御部200との間で、スイッチ信号等を中継するものである。
図8に示すように、盤面中継基板210には、左入球口スイッチ211、役物作動口スイッチ212a及び212b、誘導増加装置作動領域スイッチ214、誘導増加装置非作動領域スイッチ215、各種ソレノイド216、第2役物誘導装置作動ゲートスイッチ218が接続されている。
左入球口スイッチ211は、左入球口26の内部に設けられ、遊技球の入球を検知するものである。役物作動口スイッチ212a及び212bは、第1役物作動口32及び第2役物作動口33の内部にそれぞれ設けられ、遊技球の入球を検知するものである。誘導増加装置作動領域スイッチ214は、誘導増加装置作動領域39aへの遊技球の通過を検知するものである。
誘導増加装置非作動領域スイッチ215は、誘導増加装置非作動領域への遊技球の通過を検知するものである。また、第2役物誘導装置作動ゲートスイッチ218は、遊技球が第2役物誘導装置作動ゲート30を通過したことを検出するものである。これらの遊技球検知スイッチや位置検知スイッチは、近接スイッチあるいはフォトセンサ等により構成することができる。
各種ソレノイド216としては、第1役物作動口32および第2役物作動口33をそれぞれ開閉するものがあり、開放ソレノイドと閉鎖ソレノイドとから構成されている。
次に、遊技枠中継基板220を図9に基づいて説明する。図9は、遊技枠中継基板220に対する信号の入出力を示すブロック図である。遊技枠中継基板220は、主に中枠3に設けられた各種スイッチ等と主制御部200との間で、スイッチ信号等を中継するものである。
図9に示すように、枠中継基板220には、発射球カウントスイッチ221、ファール球検出スイッチ222が接続されている。さらに枠中継基板220には、後述の球送り中継基板251を介して球送りカウントスイッチ255が接続されている。
発射球カウントスイッチ221は、発射装置ユニットにて発射された遊技球を検知するものである。ファール球検出スイッチ222は、発射装置ユニットから発射された遊技球が遊技領域21に到達しないで、発射位置に戻ってきた遊技球を検知するものである。球送りカウントスイッチ255は、発射装置ユニットに送られた遊技球をカウントするものである。
次に、図6に戻り、払出制御部230について説明する。図6に示すように、払出制御部230には、枠用外部端子基板122、スイッチ中継端子基板231、CR接続基板234、発射制御部250等が接続されている。スイッチ中継端子基板231には、コイン切れスイッチ232、受皿満タンスイッチ233が接続されている。コイン切れスイッチ232は、枠用外部端子基板122にも接続されている。
コイン切れスイッチ232は、コイン払出装置11内のコインがなくなったことを検知するものである。コイン切れスイッチ232からの信号は、枠用外部端子基板122を介して外部の補給装置に送信され、補給装置からコイン払出装置11にコインが補給される。受皿満タンスイッチ233は、受皿部6が満タン状態になったことを検知するものである。なお、払出制御部230の払出制御基板230aは、上記図7で示した主制御基板200aのCPU400と同様の構成を有するCPUを備えている。
払出制御部230を図10に基づいてさらに説明する。図10は、払出制御部230に対する信号の入出力を示すブロック図である。図10に示すように、払出制御部230には、払出ユニット中継端子板234を介して払出モータ11e及び払出センサ11fが接続され、状態表示LED中継端子板235を介して賞コイン表示LED基板236及びエラー表示LED基板237が接続されている。払出センサ11eは、コイン払出装置11で払い出されたコイン数を計数するものである。コイン払出装置11で払い出されるコインには、入賞(得点)に対して払い出す賞コインと、遊技者に貸し出す貸コインとが含まれている。
また、払出制御部230には、CR接続基板238を介してプリペイドカードユニット10及びCR表示基板239が接続されている。CR表示基板239には、操作部5に設けられたコイン貸出に関する操作・表示部としてのコイン貸出スイッチ240、返却スイッチ241、カード度数表示器242、貸出許可ランプ243が接続されている。CR接続基板238およびCR表示基板239は、払出制御基板230a、CRユニット10、コイン貸出スイッチ240等との間で信号のやりとりをするための中継基板である。なお、コイン貸出スイッチ240は本発明のコイン貸出信号出力手段の一具体例を示すものであり、CR表示基板239は本発明の中継手段の一具体例を示すものである。
ここで、払出制御部230とCRユニット10との間の信号について説明する。まず、遊技機1の電源が投入されると、払出制御部230はCRユニット10に遊技機動作信号(PRDY信号)を出力する。また、CRユニット10は、払出制御部230に電源信号(VL信号)を出力する。払出制御部230では、このVL信号の入力状態に基づいてCRユニット10の接続あるいは未接続を判定する。
払出制御部230にてCRユニット10の未接続が検知された場合には、払出制御部230はエラーLED表示部4hを赤色に点灯させ、発射装置ユニット10による発射停止を行う。CRユニット10の未接続エラーは、払出制御部230にてCRユニット10の接続が検知された場合に解除される。
CRユニット10にプリペイドカードがセットされ、遊技者が操作部5のコイン貸出ボタンを操作すると、コイン貸出スイッチ240からコイン貸出信号(TDS信号)がCR表示基板239およびCR接続基板238を介してCRユニット10に出力される。CRユニット10は、コイン貸出信号(TDS信号)に基づいて払出制御部230に貸出要求信号を出力するように構成されている。
まず、CRユニット10は、コイン貸出信号(TDS信号)を受け取ると、払出制御部230にカードユニットREADY信号(BRDY信号)を出力する。更に、この時点から所定の遅延時間経過後、CRユニット10は払出制御部230に貸出要求信号(BRQ信号)を出力する。
そして、払出制御部230はCRユニット10に出力する貸出完了信号(EXS信号)を立ち上げておき、上記貸出要求信号(BRQ信号)の立ち下がりを検出したら払出モータ11eを作動させ、所定数の貸コインを遊技者に払い出す。払出制御部230は、貸球払出が完了したら、EXS信号を立ち下げ、その後、CRユニット10からのBRDY信号の立ち下がりを検出したら、貸コイン払出制御を終了する。なお、本実施例では、プリペイドカードユニットの1度数当り5枚の貸コインを払い出すものとしており、コイン貸出ボタン1回の操作につき10度数分(50枚)の貸コインを払い出すものとしている。
図10に示すように、本実施例のCR表示基板239は、払出制御基板230aと信号線で接続されており、主制御基板200aから出力される貸出許可信号が払出制御基板230aを介してCR表示基板239に入力されるように構成されている。また、CR表示基板239には、コイン貸出信号無効化回路手段としてのコイン貸出無効化回路239aが設けられている。コイン貸出無効化回路239aは、主制御基板200aからの貸出許可信号に基づいて、コイン貸出スイッチ240からのコイン貸出信号の有効・無効を切り替えるように構成されている。
図11は、CR表示基板239の回路図である。図11において、第1コネクタCN1はCR接続基板238に接続され、第2コネクタCN2はコイン貸出スイッチ240に接続され、第3コネクタCN3はコイン返却スイッチ241に接続され、第4コネクタCN4は払出制御基板230aに接続されている。
図11に示すように、本実施例では、コイン貸出無効化回路239aとして発光ダイオードとNPN型のトランジスタとから構成されるフォトカプラを用いている。具体的には、主制御部200から出力される貸出許可信号(CR−EN信号)の信号線はフォトカプラを構成する発光ダイオードのアノード側に接続され、該発光ダイオードのカソード側はグランド(GND)に接続される。また、コイン貸出スイッチ240から出力されるコイン貸出スイッチ240から出力されるコイン貸出信号(TDS1信号)の信号線はフォトカプラを構成するフォトトランジスタのエミッタ側に接続され、該フォトトランジスタのコレクタ側は、CR表示基板239に設けられたコイン貸出信号端子(TDS)に接続される。このような構成によるコイン貸出無効化回路239aによれば、貸出許可信号がオン(High)となっている場合には、発光ダイオードが発光してフォトトランジスタは導通状態となり、コイン貸出が有効となる。一方、貸出許可信号がオフ(Low)となっている場合には、発光ダイオードが発光せずフォトトランジスタは非導通状態となり、コイン貸出が無効となる。したがって、貸出許可信号がオン(High)となっている場合に遊技者がコイン貸出ボタンを操作すると、コイン貸出信号がオフからオンに切り替わるが、貸出許可信号がオフ(Low)となっている場合に遊技者がコイン貸出ボタンを操作すると、コイン貸出信号がオフのまま切り替わらない。
カード度数表示器242は、3桁の7セグメント表示器からなり、CR接続基板238を介してCRユニット10からプリペイドカードの残度数に関する信号を受け取り、カード残度数を表示する。さらにCR表示基板239には、コイン貸出無効化回路239aと同様のフォトカプラから構成される貸出許可ランプ無効化回路239bが設けられている。貸出許可ランプ無効化回路239bは、貸出許可信号がオン(High)の場合に、貸出許可ランプ243を点灯させ、貸出許可信号がオフ(Low)の場合に、貸出許可ランプ243を消灯させるためのものである。
図12は、主制御部200における貸出許可信号の切り替え処理を示すフローチャートである。まず、遊技中であるか否かを判定し(S10)、遊技中であると判定された場合には(S10:YES)、遊技の結果が得られたか否か、すなわち1ゲームが終了したか否かを判定する(S11)。この結果、遊技の結果が得られていないと判定された場合には(S11:NO)、そのままリターンし、遊技の結果が得られたと判定された場合には(S11:YES)、貸出許可信号をオン(High)にする(S12)。
上記ステップS10で遊技中でないと判定された場合には(S10:NO)、規定数のコインの投入が完了したか否かを判定する(S13)。この結果、規定数のコインの投入が完了していないと判定された場合には(S13:NO)、ステップS12に移行し、規定数のコインの投入が完了したと判定された場合には(S13:YES)、コイン貸出をオフ(Low)にする(S14)。
このように、主制御部200は、遊技中には貸出許可信号をオフとし、遊技中以外には貸出許可信号をオンとするように構成されている。ここで「遊技中」とは、規定数のコインの投入が完了したときから遊技の結果が得られたときまでの間、または規定数のコインの投入が完了し、遊技球の発射が開始されてから遊技の結果が得られたときまでの間をいう。
なお、遊技の結果は、以下のすべての要件を満たしている場合に限られる。すなわち、「遊技球15個がすべて発射されたこと」、「後述するインターバル時間が経過したこと」、「遊技盤20に設けられた各入球口(16連入球口24、左入球口26、第1役物作動口32、第2役物作動口33)に遊技球15個がすべて入球したこと」、「入賞図柄確認時間が経過したこと」、「図柄表示装置31が作動終了したこと」、「第1役物作動口32に遊技球が入球した場合、その入球した遊技球が誘導増加装置作動領域39aまたは排出口40(誘導増加装置非作動領域)を通過したこと」、および「賞コインの払い出し(コイン払出装置11の作動)が完了したこと」の要件をすべて満たしている場合に、遊技の結果が得られる。
図13は、コイン貸出に関する信号のタイミングチャートである。図13に示すように、遊技機1の電源がオンとなりCPUの初期設定が行われると、主制御部200は貸出許可信号をオン(High)にする。同時に貸出許可ランプ243が点灯する。貸出許可信号がオンになっている状態では、コイン貸出無効化回路239aはコイン貸出信号を有効にするので、遊技者がコイン貸出ボタンを押下すると、コイン貸出信号がオンになる。これにより、コイン払出装置11によるコインの払い出しが行われる。
その後、遊技者がコイン投入口から規定数のコインを投入すると、主制御部200は貸出許可信号をオフ(Low)にする。同時に貸出許可ランプ243が消灯する。貸出許可信号がオフ(Low)となっている状態では、コイン貸出無効化回路239aはコイン貸出信号を無効にするので、遊技者がコイン貸出ボタンを押下しても、コイン貸出信号はオフのままとなる。これにより、コイン払出装置11によるコインの払い出しが行われない。この後、遊技者が発射ハンドル8を操作してゲーム(単位遊技)を開始し、当該ゲームが終了すると、主制御部200は前述した貸出許可信号の切り替え処理(図12参照)によって、貸出許可信号をオン(High)にする。
以上の構成より、単位遊技中以外で遊技が行われていない場合に遊技者がコイン貸出ボタンを操作すると、コイン貸出信号がオン(High)となって、コイン払出装置11によるコインの払い出しを行うことが可能となる。一方、単位遊技中で遊技が行われている場合に遊技者がコイン貸出ボタンを操作しても、コイン貸出信号がオフ(Low)のままであり、コイン払出装置11によるコインの払い出しを行うことができない。なお、出力状態を切り替えて貸出許可信号を出力する主制御部200は、本発明の貸出許可信号出力手段の一具体例を示すものである。
次に、発射制御部250を図14に基づいて説明する。図14は、発射制御部250に接続された各種遊技装置を示すブロック図である。図14に示すように、発射制御部250には、発射ハンドル8、原点センサ251、発射モータ252、球送り中継端子板253等が接続されている。発射ハンドル8から発射制御部250には、遊技者が発射ハンドル8を所定量以上回動させたかどうかを示す発射スタートスイッチからの発射スタート信号、遊技者が発射ハンドル8に触れているかどうかを示すタッチスイッチ8aからのタッチ信号等が入力する。
上述のように、発射停止スイッチ8bはタッチスイッチ8aと直列的に接続されており、発射停止スイッチ8bのオン/オフはタッチ信号として出力される。遊技者がタッチスイッチ8aに触れていて、かつ、発射停止スイッチ8bが押されていない場合に、タッチ信号がオンになる。遊技者がタッチスイッチ8aに触れていないか、あるいは発射停止スイッチ8bを押した場合に、タッチ信号がオフになる。
原点センサ251は、発射モータ252の回転軸が所定の原点位置(原点角度)にあるかどうかを検知するものである。発射モータ252は、発射位置に送り込まれた遊技球を遊技領域21に打ち込むための槌10aを稼働させるものであり、遊技者が発射ハンドル8を操作することにより作動する。本実施例では、発射モータ252の駆動パルス信号の周波数を固定値とし、発射モータ252の回転周期、すなわち1回転に要する時間を固定値(本例では500ms)としている。
球送り中継端子板253には、操作部5に貯留された遊技球を1個ずつ発射装置ユニットの発射位置に送り込むための球送りソレノイド254、球送りカウントスイッチ255が接続されている。上述のように、球送りカウントスイッチ255からの信号は遊技枠中継基板220を介して主制御部200に送信される。
上記原点センサ251の信号は、発射制御部250を介して、払出制御部230に送信される。払出制御部230は、原点センサ251にて原点が検出された場合に、上記球送り許可信号を所定期間(本例では60ms)だけ許可状態(L出力)にするように構成されている。
次に、音ランプ制御部260を図15に基づいて説明する。図15は、音ランプ制御部260に接続された各種遊技装置を示すブロック図である。音ランプ制御部260に設けられた音ランプ制御基板260aには、CPU、ROM、RAM、入出力ポート等を有する演算回路構成要素(図示略)とサウンドジェネレータ(図示略)が設けられており、入出力ポートにおいて主制御部200に接続されている。
図15に示すように、音ランプ制御部260には、ランプインタフェース基板261を介して、各種盤面LED基板263、各種遊技枠部LED基板264等が接続されている。ランプインターフェース基板261は、各種ランプ類の駆動回路が設けられており、音ランプ制御基板260aから独立した別基板として構成されている。
盤面LED基板263および遊技枠LED基板264には、遊技効果LED基板等が接続されている。これらのランプ類はゲームの進行に対応して点灯・消灯又は点滅し、遊技効果を高めている。
さらに、音ランプ制御部260にはアンプ基板265が接続されている。アンプ基板265にはスピーカ266および音量スイッチ基板267が接続されている。スピーカ266からは、遊技の進行に対応して各種サウンド、音声等が出力される。音量スイッチ基板267は、図示しない音量スイッチの操作に従ってスピーカ266の出力音量の設定を行うものである。また、音ランプ制御基板260には、モード切替スイッチ268が設けられている。モード切替スイッチ268はディップスイッチとして構成されており、電源投入時に遊技場従業員が操作する。モード切替スイッチ268により、図柄表示装置31における背景や出現するキャラクタの変更等を行うことができる。
次に、図柄制御部280を図16に基づいて説明する。図16は、図柄制御部280に接続された各種遊技装置を示すブロック図である。図柄制御部280に設けられた図柄制御基板280aには、CPU、RAM、ROM、入出力ポート、VDP(ビデオディスプレイプロセッサ)等を有する演算回路構成要素(図示略)が設けられ、入出力ポートにおいて主制御部200に接続されている。
図16に示すように、図柄制御部280には、図柄表示装置31を作動させる図柄表示装置基板281とが接続されている。図柄制御部280は、CPUがROMに格納された制御プログラムに従ってRAMをワークエリアとして図柄表示装置31の表示制御を行う。また、図柄制御部280には、図示しない外部の試験装置を接続するための図示しない試験信号端子が複数設けられている。これらの試験信号端子は、入賞図柄用あるいは誘導図柄用として使用されるものであり、入賞図柄信号、図柄変動中信号、あるいは図柄確定信号などの信号を試験装置に送出することができる。
次に、遊技確認時間を図17に基づいて説明する。本実施例の遊技機1では、ゲームとゲームとの間に遊技確認時間(本例では16ms)が設けられている。図17は主制御部200から外部検査装置に出力される遊技中信号の出力タイミングチャートであり、(a)は電源投入時、(b)は遊技中を示している。
電源投入時には、図17(a)に示すように、電源投入から遊技の結果が得られるまで、主制御部200から外部の検査装置に遊技中であることを示す遊技中信号が試験信号端子から出力される。次回のゲーム以降は、図17(b)に示すように、遊技確認時間終了後から次のゲームの遊技の結果が得られるまで遊技中信号が出力される。この遊技中信号が出力されていない時間が遊技確認時間となる。この遊技確認時間により、外部検査装置側で1ゲームの開始及び終了を明確に把握することが可能となる。
また、遊技確認時間は、前のゲームにおける15個の遊技球すべてが複数の入球口(例えば、16連入球口24、第1役物作動口32、第2役物作動口33、左入球口26、誘導増加装置作動領域39a、誘導増加装置非作動領域)へ入球・通過した後、後述の2秒間(一定時間)のインターバル時間の経過後または/および前述の0.5秒の入賞図柄確認時間の経過後において、遊技の結果が得られた際に設定される。このため、15個の遊技球の上記各入球口等への入球・通過以外に遊技機1に備えられた各遊技装置(例えば、遊技球払出装置109、役物誘導装置、誘導増加装置等)の作動・非作動状況をも明確化して1ゲームの区切りを完全に明確化できる。
また、本実施例の遊技機1では、1ゲームにおいて遊技球15個のすべての発射が行われた後、次のゲームに進む前に所定のインターバル時間(例えば2秒)が設けられている。主制御部200は、発射球カウントスイッチ221により15個すべての遊技球が発射されたことを検出すると、インターバル機能を開始する。主制御部200は、インターバル機能の開始により払出制御部230に発射禁止コマンドを送信する。これにより、払出制御部230から発射制御部250への発射許可信号がオフとなり、発射制御部250は発射モータ252の動作を禁止する。この結果、インターバル機能作動中は発射装置ユニットが停止する。インターバル機能は作動を開始してから2秒後に停止し、インターバル時間が終了する。
次に、本実施例の遊技機1の作動を図18のフローチャートに基づいて説明する。図18は、主制御部200のROMに格納されたプログラムに基づいてCPU400が実行するメインジョブの一例を示している。図18に示すメインジョブは、電源投入処理S100を実行した後、遊技開始処理S200、ゲーム管理処理S300、入賞図柄処理S400、役物処理S500、得点増加装置処理S600、誘導増加装置処理S700、誘導図柄および役物誘導装置処理S800の各ステップが、タイマリセットされる毎に繰り返し実行される。なお、本実施例では、リセット周期は4msに設定されている。
電源投入処理S100は、電源投入時と電源断発生後の復電時に行われるものであり、電源投入時に必要な各種設定、RAM初期化処理等を行う。遊技開始処理S200では、スイッチの読み込み、各種乱数の更新、賞コイン払出制御等を行う。ゲーム管理処理S300では、ゲーム開始時には、ゲーム開始時の設定を行い、ゲーム開始時でない場合には、球送りの監視、発射球の監視、ファール球の監視、複数の入球口(16連入球口24、左入球口26、役物作動口32、33)における入球の監視、ゲーム終了チェック処理、ゲーム終了処理を行う。
入賞図柄処理S400では、遊技球が入賞した場合に入賞図柄の点灯処理を行い、遊技の結果が得られた場合に入賞図柄の消灯処理を行う。役物遊技処理S500では、遊技球が第1役物作動口32に入球した場合に第1役物を作動開始させ、遊技球が第2役物作動口33に入球した場合に第2役物を作動開始させ、遊技の結果が得られた場合に第1役物および第2役物の作動を終了させる。
得点増加装置処理S600では、遊技球が16番の入球口24aに入球した場合に得点増加装置を作動開始させ、遊技の結果が得られた場合に得点増加装置を作動終了させる。誘導増加装置処理S700では、遊技球が誘導増加装置作動領域39aを通過した場合に誘導増加装置の作動を開始させ、遊技球が誘導増加装置作動領域39aを通過した場合、あるいは誘導増加装置の作動開始から14ゲーム終了した場合には、誘導増加装置の作動を停止させる。
誘導図柄および役物誘導装置処理S800では、誘導図柄の変動・停止処理、当否判定処理等を行う。当否判定が当りである場合には、第1役物誘導装置を作動させ、第1役物作動口32に入球したか、あるいは遊技の結果が3回得られた場合には、第1役物誘導装置の作動を停止させる。電源断発生処理S900は、停電等によって電源断が発生してノンマスカブル割り込みが発生した場合に行われ、使用レジスタの退避、スタックポインタ値の保存、賞コイン払出残数の確認等が行われる。
以上のように、中継基板であるCR表示基板238に貸出許可信号に基づいてコイン貸出信号を無効化するためのコイン貸出無効化回路239aをCR表示基板239に設けることで、遊技中にコインの貸出を行うことができないようにすることができる。これにより、払い出されたコインが得点獲得によるものか貸出によるものかを明確にすることができる。また、払出制御部230は遊技中にコイン貸出に関する制御を行う必要がなくなり、賞コインの払い出しと貸コインの払い出しとが同時に発生することもなくなるので、払出制御部230の負担を軽減することができる。さらに、中継基板であるCR表示基板238にコイン貸出無効化回路239aというハード構成を設け、これにより貸出許可信号に基づいてコイン貸出の有効・無効を切り替えることで、中継基板に余分なCPUを設ける必要がない。これにより、ソフト制御を行う必要がないので遊技機の開発工程を簡素化できるとともに、中継基板の構成を簡素化することができる。
また、貸出許可信号に基づいてコイン貸出を無効化するためのコイン貸出無効化手段をCR表示基板239に設けることで、コインの貸出に直接関与する信号(PRDY信号、BRDY信号、BRQ信号、EXS信号等)にノイズ等の影響を与えにくくなり、コイン貸出を正常に行うことができる。
(第2実施例)
次に、本発明の第2実施例について図19に基づいて説明する。本第2実施例は、上記第1実施例に比較してコイン貸出信号無効化回路手段がCR接続基板238に設けられている点が異なるものである。
図19は、本第2実施例の払出制御基板に接続される各種遊技装置を示すブロック図であり、上記第1実施例の図10に対応している。図19に示すように、本第2実施例では、CR接続基板238にコイン貸出無効化手段としてのコイン貸出無効化回路238aが設けられている。コイン貸出無効化回路238aの構成は、上記第1実施例と同様であるので説明を省略する。なお、本第2実施例のCR接続基板238は、本発明の中継手段の一具体例を示すものである。
このように、CR接続基板238にコイン貸出無効化回路238aを設ける構成によっても、上記第1実施例と同様の効果を得ることができる。
また、CR表示基板238は、もともと主制御基板200aや払出制御基板230aから出力される信号を入力する構成でないため、上記第1実施例の構成では、主制御基板200aから出力される貸出許可信号の入力部(コネクタ)をCR表示基板238に設ける必要があり、さらにそのためのハーネスも必要となる。これに対して、本第2実施例の構成によれば、CR接続基板238には、もともと主制御基板200aからの信号が入力される払出制御基板230aとの間で信号をやりとりするための入出力部(コネクタ)を備えているので、既存のコネクタのピン数を増やすだけで、構成を大幅に変更することなく貸出許可信号に基づいてコイン貸出の無効化を図ることができる。
(他の実施形態)
なお、上記実施例において本発明を組合せ式遊技機に適用した場合、遊技球15個の発射を単位遊技としたが、本発明は遊技球16個の発射を単位遊技とする組合せ式遊技機にも適用可能である。
また、上記実施例では、コイン貸出信号無効化回路手段として、フォトカプラを用いたが、これに限らず、主制御基板200aからの貸出許可信号に基づいてコイン貸出スイッチ240のコイン貸出信号を無効化できればよく、例えばトランジスタ、フォトMOSリレー、機械式リレー等のスイッチ素子やリレーを用いることができる。
また、上記実施例では、貸出許可信号に基づいて単位遊技中はコイン貸出を無効化していたが、これに加えて、中枠3が本体枠2に対して開放することにより受皿部6が開放状態にあるときは、コイン貸出を無効化するようにしてもよい。例えば、中枠3の開放状態を検知する中枠開放検知スイッチを枠用外部端子基板122に接続して設け、この中枠開放検知スイッチの検知信号が開放状態を示している場合には、主制御部200から出力される貸出許可信号を払出制御部230がオフ(Low)として、コイン貸出を無効にする構成とする。もしくは、中枠開放検知スイッチの検知スイッチの検知信号を主制御基板200aに入力するものとして、この中枠開放検知スイッチの検知信号が開放状態を示している場合には、主制御部200が貸出許可信号をオフ(Low)にして、コイン貸出を無効にする構成とする。以上の構成により、受皿部6が開放状態のときはコイン貸出を無効化することができる。
このように、受皿部6が開放状態のときにコイン貸出を無効化すれば、次のような効果が得られる。コイン払出装置11のコイン払出通路11c(図2参照)と、受皿部6の排出口6aとが離れた状態、すなわち、上記したように受皿部6が開放状態にあるときにコイン払出装置11が作動すると、払い出されたコインは排出口6aに到達することができず、遊技機外に落下してしまう。そこで、受皿部6が開放状態にある場合にはコイン貸出を無効化することにより、遊技者が誤ってコイン貸出ボタンを操作しても、コイン貸出信号はオフのまま切り替わらないので、貸コインが払い出されることがなく、これによりコインが遊技機外に落下することを防止できる。
1…遊技機、10…プリペイドカードユニット(CRユニット)、20…遊技盤、21…遊技領域、24…16連入球口(入球領域)、25…入賞図柄表示装置、29…誘導図柄作動ゲート、31…図柄表示装置(可変表示装置)、32…第1役物作動口(可変入球口)、36…特別遊技装置、200…主制御部(可変入球装置、特別遊技発生装置、貸出許可信号出力手段)、230…払出制御部(払出制御手段)、238…CR接続基板(中継手段)、238a…コイン貸出信号無効化回路(コイン貸出信号無効化回路手段)、239…CR表示基板(中継手段)、239a…コイン貸出信号無効化回路(コイン貸出信号無効化回路手段)、240…コイン貸出スイッチ(コイン貸出信号出力手段)、250…発射制御部、260…音ランプ制御部、280…図柄制御部。