JP2006148249A - 原稿読取装置 - Google Patents
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Abstract
シートスルー方式の原稿読取装置において、非接触式による汚れの付着等の抑制と共に画質劣化を抑えることが可能な原稿読取装置を提供すること。
【解決手段】
プラテンガラス50と、不図示の基台に固定されレジストローラ30からの原稿をプラテンガラス50に接触しないように原稿搬送路31に沿って読取位置Pに向けて案内する搬送ガイド612とを備え、原稿読取中には、プラテンガラス50を原稿搬送方向(矢印D方向)に平行な方向に距離L1のストロークで往復運動させる。
【選択図】
図4
Description
ところが、シートスルー方式の場合、プラテンガラス上の読取位置がごみ等の付着により汚れると、この汚れがたとえ点状であったとしても、原稿を読み取る際にこの汚れを常時読み取るため、原稿が端から端まですじ状に汚れているのと同じ結果となり、読み取って得られた画像データから再現された画像に副走査方向に連続するすじ状のノイズが発生するという問題がある。
本発明は、上記の問題点に鑑みてなされたものであって、シートスルー方式の原稿読取装置において、非接触式による汚れの付着等の抑制と共に画質劣化を抑えることが可能な原稿読取装置を提供することを目的としている。
また、前記案内手段は、前記読取位置よりも原稿搬送方向上流側に所定距離だけ離れた位置に配置され、前記透光性部材表面に対し段差をつけて当該段差の分だけ前記原稿を前記透光性部材表面から浮かせて搬送させる段差部材であることを特徴としている。
また、前記段差部材は、前記透光性部材の前記原稿搬送路側の面にスライド自在に接触していることを特徴としている。
このようにすれば段差部材を簡易な構成で保持できる。
さらに、前記段差部材と前記透光性部材との接触部分における動摩擦係数が0.3以下であることを特徴としている。
さらに、前記透光性部材の移動量をL1、前記読取位置から前記段差部材までの原稿搬送方向における距離をL2としたとき、L1<L2の関係を満たすことを特徴としている。
また、前記段差部材は、前記透光性部材と非接触であることを特徴としている。
このようにすれば、透光性部材の移動により振動が生じたとしても、その振動が搬送中の原稿に伝わることを防止できる。
このようにすれば、省スペース化のため透光性部材の往復のストロークを長く取ることができない構成であっても、透光性部材に付着したごみは再現画像において副走査方向に断続したノイズとなって現れるだけで済み、副走査方向に一端から他端まで連続したノイズが現れることに比べてユーザに画質劣化と認識され難くなる。
このようにすれば、透光性部材にごみが付着しても当該ごみは原稿読取中に読取位置を1回通過するだけなので、再現画像に極めて小さなノイズとして現れるだけで済み、ユーザに認識され難い。
図1は、複写機10の概略構成を示す図である。
同図に示すように複写機10は、大きく分けて、原稿画像を読み取る原稿読取装置としてのイメージリーダ部12と、読み取った画像を記録シート上にプリントして再現するプリンタ部14とから構成される。
自動原稿搬送装置16は、原稿給紙トレイ18にセットされた原稿束から原稿を1枚ずつ分離してシートスルー用プラテンガラス(以下、単に「プラテンガラス」という。)50上を通過させた後、原稿排紙トレイ22に排出するものである。
シートスルー方式で原稿を読み取る場合には、スキャナ38は、プラテンガラス50下方の破線で示す位置(シートスルーポジション)に移動される。プラテンガラス50と非接触の状態で搬送される原稿は、当該シートスルーポジションで静止しているスキャナ38のランプ40によって照射される。原稿面からの反射光は、第1ミラー42、第2ミラー44および第3ミラー46により光路変更され、集光レンズ48によってCCDセンサ49の受光面で結像される。
上述したように、シートスルースキャン方式で原稿を読み取る場合には、スキャナ38は、プラテンガラス50下方の破線で示すシートスルーポジションに移動され、この位置で自動原稿搬送装置16により搬送されてくる原稿を照射し、その原稿画像を読み取る。
制御部120は、受信した画像信号にシェーディング補正等の公知の補正処理を施して、補正処理されたデータに基づいてレーザダイオード駆動信号を生成し、レーザダイオード78を発光させる。
感光体ドラム88の周囲には、イレーサランプ90、帯電チャージャ92、シアン(C)、マゼンタ(M)、イエロー(Y)、ブラック(K)の各再現色別のトナー現像器94,96,98,100および転写チャージャ102が配されており、当該感光体ドラム88は、上記露光走査を受ける前に、イレーサランプ90による照射を受けて除電された後、帯電チャージャ92によって一様に帯電される。一様に帯電された感光面が露光されると、静電潜像が形成され、当該静電潜像は、上記いずれかのトナー現像器によってトナー像として顕像化される。
4色分のトナー像が転写された記録シートは、分離除電チャージャ114により、転写ドラム112への吸着力が解かれて、当該転写ドラム112から離脱し、定着装置116によってトナー像の定着がなされた後、トレイ118に排出される。
図2は、ガラス駆動部60の構成を示す斜視図である。
ガラスホルダー601は、プラテンガラス50を保持するものであり、原稿搬送方向(矢印D方向)上流側の辺には、アーム603,604が取着されている。アーム603,604には、円筒部6031,6041が設けられている。
図3は、カム606が円筒部6041に内挿されている様子を図2の矢印E方向から見たときの図である。
同図に示すように、カム606は、その長軸が円筒部6041の内径に略等しく、かつ回転軸607の軸心がカム606の長軸上で中心からずれた位置に来るように回転軸607に固定されている。回転軸607の回転により、カム606が回転し、カム606の回転により円筒部6041も、その中心軸(不図示)の軌跡が回転軸607周りを円を描くように回転し、いわゆるクランク機構となって、アーム604が矢印D方向に沿って図3(a)の位置と図3(b)の位置の間を往復運動する。この構成は、アーム603についても同様である。
ギア609は、ベルト610を張架させるためのプーリ6091と一体形成されたものであり、不図示の軸部材に回転自在に軸支されている。ベルト610は、プーリ6091とモータ611の回転軸に張架されている。制御部120は、原稿読取中にモータ611の回転軸を矢印F方向に回転駆動させる。
搬送ガイド612は、搬送される原稿をプラテンガラス50と非接触の状態(離間させた状態)で読取位置に案内する部材であり、段差部材621と押圧部材622からなる。
段差部材621は、超高分子量ポリエチレンまたはフッ素樹脂からなり、押圧部材622の下面(プラテンガラス50との対向面)の原稿搬送方向下流側端部に固着されている。
搬送ガイド612は、ガラスガイド602を介して不図示の基台に固定されているので、プラテンガラス50の往復運動に拘らず、その位置が固定された状態で維持される。
図4(a)は、プラテンガラス50の往復運動において、プラテンガラス50が最も原稿搬送方向上流側に位置したときの図を示し、図4(b)は、プラテンガラス50が最も原稿搬送方向下流側に位置したときの図を示すものであり、プラテンガラス50は、図4(a)の位置と図4(b)の位置の間を副走査方向に往復運動することになる。
両図では、横軸が時間を、縦軸が原稿搬送速度を示している。本実験では、原稿搬送速度を測定する測定器具、具体的にはレーザドップラー速度計をプラテンガラス50の下方に配置し、読取位置Pを通過する原稿の実際の原稿搬送速度を測定し、これをプロットしたものである。同図は、基本原稿搬送速度が219[mm/秒]の場合の例であり、読取範囲と記されている部分が原稿の原稿搬送方向における有効画像読取範囲を示している。
以上、本発明を実施の形態に基づいて説明してきたが、本発明は、上述の実施の形態に限定されないのは勿論であり、以下のような変形例が考えられる。
(1)上記実施の形態では、プラテンガラス50を往復運動させるとしたが、例えば1枚の原稿についてその読取中に一方向にのみプラテンガラス50を移動させる構成、具体的には1枚の原稿ごとに、その読取開始に合わせてプラテンガラス50を、例えば図4(b)の位置(ホーム位置)から図4(a)の位置まで移動させ、読取が終了するとホーム位置に戻すといった動作を行う構成としても良い。この構成の場合、汚れ33は、読取中に1回だけ読取位置Pを通過することになるから、再現画像にはその1回の通過時に瞬間的に読取られた1つの極小ノイズ(例えば、図5において1つのノイズ331)だけが現れることになり、ノイズがより認識され難くなるという効果を奏する。
なお、汚れが読取位置Pを通過するときの当該通過時間がより短い方が汚れとして読取られ難くなることを考慮すると、プラテンガラス50の移動速度をより速くすることが望まれるが、例えば一方向への移動の構成とする場合、当該移動速度を速くするほどプラテンガラス50の移動距離(ストローク)を大きくとる必要が生じ、装置が大型化することになってしまう。また、装置の構成上からプラテンガラス50に付着する可能性がある塵等が極めて小さなものでしかあり得ないと推定されるような場合には、プラテンガラス50の移動速度をある程度下げても実際にはユーザが再現画像内においてノイズとして認識できない場合もあり得る。したがって、想定される塵等の大きさ、プラテンガラス50等の設置のための許容スペース、原稿搬送速度等に基づいて最適なプラテンガラスの移動速度が実験等から予め求められることになる。また、プラテンガラス50を副走査方向に平行移動する構成に限られず、例えば主走査方向成分をある程度含む、すなわち副走査方向に対しある角度だけ斜めの方向にプラテンガラス50を移動させるとしても、ノイズ減少について一定の効果を期待できる。
(5)また、段差部材を設ける構成にも限定されない。すなわち、読取位置Pに向かう原稿をプラテンガラス50から離した状態で(浮かせて)案内する手段(案内手段)であれば、その構成は特に限定されない。
31 原稿搬送路
49 CCDセンサ
50 プラテンガラス(透光性部材)
60 ガラス駆動部
120 制御部
612 搬送ガイド(案内手段)
621 段差部材
Claims (8)
- 原稿を搬送する搬送手段と、
原稿搬送路に沿って配設される透光性部材と、
前記透光性部材の前記原稿搬送路とは反対側に配置され、搬送中の原稿の画像を固定の読取位置で前記透光性部材を介して読み取る読取手段と、
前記読取位置に向かう原稿を前記透光性部材から離した状態で案内する案内手段と、
原稿読取中に前記透光性部材を移動させる駆動手段と、
を備えることを特徴とする原稿読取装置。 - 前記案内手段は、
前記読取位置よりも原稿搬送方向上流側に所定距離だけ離れた位置に配置され、前記透光性部材表面に対し段差をつけて当該段差の分だけ前記原稿を前記透光性部材表面から浮かせて搬送させる段差部材であることを特徴とする請求項1に記載の原稿読取装置。 - 前記段差部材は、
前記透光性部材の前記原稿搬送路側の面にスライド自在に接触していることを特徴とする請求項2に記載の原稿読取装置。 - 前記段差部材と前記透光性部材との接触部分における動摩擦係数が0.3以下であることを特徴とする請求項3に記載の原稿読取装置。
- 前記透光性部材の移動量をL1、前記読取位置から前記段差部材までの原稿搬送方向における距離をL2としたとき、L1<L2の関係を満たすことを特徴とする請求項3または4に記載の原稿読取装置。
- 前記段差部材は、
前記透光性部材と非接触であることを特徴とする請求項2に記載の原稿読取装置。 - 前記駆動手段は、
前記透光性部材を所定位置から副走査方向に平行な第1の方向に所定量移動させた後、前記第1の方向と反対の第2の方向に前記所定位置まで戻す往復動作を所定回数実行させることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の原稿読取装置。 - 前記駆動手段は、
1枚の原稿ごとに、当該1枚の原稿の読取中に前記透光性部材を所定位置から副走査方向に平行な第1の方向またはその反対の第2の方向に所定量移動させることを特徴とする請求項1乃至6のいずれか1項に記載の原稿読取装置。
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