JP2006146507A - 不動産管理システム及びその方法 - Google Patents
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Abstract
【課題】 利用者からの建築物に関する問い合わせに対して24時間対応可能な不動産管理システム及びその方法を提供する。
【解決手段】 建築物に関する多数の質問案件及び質問案件に対してそれぞれ予め作成された回答を保存する回答群保存手段12と、建築物の入居者A又は仲介業者Bからなる利用者Cが利用者用の電話機19、20から電話回線21を介してかけた電話の音声から質問事項を認識する音声認識手段24と、音声認識手段24で認識された質問事項と実質的に一致する回答群保存手段12に保存された質問案件を検索し、質問案件に対する回答を抽出する検索抽出手段26とを備え、検索抽出手段26によって抽出された回答を音声合成手段27によって音声に変換して、利用者用の電話機19、20に自動的に送信する。
【選択図】 図1
【解決手段】 建築物に関する多数の質問案件及び質問案件に対してそれぞれ予め作成された回答を保存する回答群保存手段12と、建築物の入居者A又は仲介業者Bからなる利用者Cが利用者用の電話機19、20から電話回線21を介してかけた電話の音声から質問事項を認識する音声認識手段24と、音声認識手段24で認識された質問事項と実質的に一致する回答群保存手段12に保存された質問案件を検索し、質問案件に対する回答を抽出する検索抽出手段26とを備え、検索抽出手段26によって抽出された回答を音声合成手段27によって音声に変換して、利用者用の電話機19、20に自動的に送信する。
【選択図】 図1
Description
本発明は、利用者からの建築物に関する問い合わせに対し、音声認識手段を備えた機械管理によって24時間対応可能な不動産管理システム及びその方法に関する。
従来、マンション、アパート、借家、及びビル等の建築物に問題が起こった場合、その建築物の入居者又は仲介業者等の利用者は、建築物の管理者(管理業者を含む)と電話、ファックス、又は電子メール等を用いて連絡を行って回答を得ていた。また、管理者が予めインターネット上に問題点の解決方法のWebページ(ホームページ)を作成し、利用者がそのWebページを閲覧して問題を解決していた。また、特許文献1には、ホストサーバ内に住宅の契約から施工、及び完成後の保守管理に至るまで住宅に関する所定の住宅情報を記憶する住宅情報データベースを備え、該住宅情報を住宅内に設置したユーザ端末装置と通信回線を介してデータ通信を行って所望する住宅情報をユーザに提供する住宅情報提供システムが開示されている。
しかしながら、電話、ファックス、及び電子メールでは、管理者の就業時間内でないと連絡が取れず、インターネットでは、利用者側がインターネットへ接続していなければならないという問題があった。また、特許文献1の発明では、通信回線を介してデータ通信で情報を得るのでデータ通信可能な端末、例えば、コンピュータが必要であるという問題があった。
本発明はかかる事情に鑑みてなされたもので、利用者からの建築物に関する問い合わせに対して24時間対応可能な不動産管理システム及びその方法を提供することを目的とする。
前記目的に沿う第1の発明に係る不動産管理システムは、建築物に関する多数の質問案件及び該質問案件に対してそれぞれ予め作成された回答を保存する回答群保存手段と、
前記建築物の入居者又は仲介業者からなる利用者が利用者用の電話機から電話回線を介してかけた電話の音声から質問事項を認識する音声認識手段と、
前記音声認識手段で認識された質問事項と実質的に一致する前記回答群保存手段に保存された前記質問案件を検索し、該質問案件に対応する回答を抽出する検索抽出手段とを備え、
前記検索抽出手段によって抽出された回答を音声合成手段によって音声に変換して前記利用者用の電話機に自動的に送信する。
前記建築物の入居者又は仲介業者からなる利用者が利用者用の電話機から電話回線を介してかけた電話の音声から質問事項を認識する音声認識手段と、
前記音声認識手段で認識された質問事項と実質的に一致する前記回答群保存手段に保存された前記質問案件を検索し、該質問案件に対応する回答を抽出する検索抽出手段とを備え、
前記検索抽出手段によって抽出された回答を音声合成手段によって音声に変換して前記利用者用の電話機に自動的に送信する。
第2の発明に係る不動産管理システムは、建築物に関する多数の質問案件及び該質問案件に対してそれぞれ予め作成された音声データによる回答を保存する回答群保存手段と、
前記建築物の入居者又は仲介業者からなる利用者が利用者用の電話機から電話回線を介してかけた電話の音声から質問事項を認識する音声認識手段と、
前記音声認識手段で認識された質問事項と実質的に一致する前記回答群保存手段に保存された前記質問案件を検索し、該質問案件に対応する回答を抽出する検索抽出手段とを備え、
前記検索抽出手段によって抽出された音声データによる回答を前記利用者用の電話機に自動的に送信する。
前記建築物の入居者又は仲介業者からなる利用者が利用者用の電話機から電話回線を介してかけた電話の音声から質問事項を認識する音声認識手段と、
前記音声認識手段で認識された質問事項と実質的に一致する前記回答群保存手段に保存された前記質問案件を検索し、該質問案件に対応する回答を抽出する検索抽出手段とを備え、
前記検索抽出手段によって抽出された音声データによる回答を前記利用者用の電話機に自動的に送信する。
第3の発明に係る不動産管理システムは、第1及び第2の発明に係る不動産管理システムにおいて、前記回答群保存手段には、更に、前記建築物の在空室情報に関する質問案件及びその回答を含む。
第4の発明に係る不動産管理システムは、第1〜第3の発明に係る不動産管理システムにおいて、前記検索抽出手段によって抽出された回答を前記利用者のコンピュータにデータ通信回線を介して文書データで送信するデータ送信手段を有している。
第4の発明に係る不動産管理システムは、第1〜第3の発明に係る不動産管理システムにおいて、前記検索抽出手段によって抽出された回答を前記利用者のコンピュータにデータ通信回線を介して文書データで送信するデータ送信手段を有している。
第5の発明に不動産管理システムは、第1〜第3の発明に係る不動産管理システムにおいて、前記利用者の質問事項に対応する回答が前記回答群保存手段に保存されてない場合には、前記利用者用の電話機を、前記電話回線を介して担当者用の電話機に接続する電話転送手段が設けられている。
第6の発明に係る不動産管理システムは、第1〜第3の発明に係る不動産管理システムにおいて、前記利用者の質問事項に対応する回答が前記回答群保存手段に保存されてない場合には、前記質問事項を記憶する質問事項記憶手段が設けられている。
第6の発明に係る不動産管理システムは、第1〜第3の発明に係る不動産管理システムにおいて、前記利用者の質問事項に対応する回答が前記回答群保存手段に保存されてない場合には、前記質問事項を記憶する質問事項記憶手段が設けられている。
第7の発明に係る不動産管理システムは、第1〜第6の発明に係る不動産管理システムにおいて、主コンピュータとなる音声応答装置に、前記音声認識手段及び前記検索抽出手段を備えると共に、該音声応答装置に前記利用者用の電話機が前記電話回線で接続され、前記主コンピュータとデータ通信回線で接続される補助コンピュータに前記回答群保存手段が設けられている。
第8の発明に係る不動産管理システムは、第1〜第6の発明に係る不動産管理システムにおいて、主コンピュータとなる音声応答装置に、前記音声認識手段、前記検索抽出手段、及び前記回答群保存手段が設けられ、該音声応答装置に前記利用者用の電話機が前記電話回線で接続されている。
第8の発明に係る不動産管理システムは、第1〜第6の発明に係る不動産管理システムにおいて、主コンピュータとなる音声応答装置に、前記音声認識手段、前記検索抽出手段、及び前記回答群保存手段が設けられ、該音声応答装置に前記利用者用の電話機が前記電話回線で接続されている。
第9の発明に係る不動産管理システムは、第1〜第8の発明に係る不動産管理システムにおいて、前記回答群保存手段には、データ通信回線を介して前記利用者のコンピュータが接続され、前記コンピュータに入力される前記利用者の質問事項と実質的に一致する前記回答群保存手段に保存された前記質問案件を検索し、該質問案件に対応する回答を抽出して、前記質問事項の回答を音声データ、文書データ及び画像データの1又は2以上として得る。
そして、第10の発明に係る不動産管理方法は、建築物に関する多数の質問案件及び該質問案件に対してそれぞれ予め作成された回答を回答群保存手段に保存する第1工程と、
前記建築物の入居者又は仲介業者からなる利用者が利用者用の電話機から電話回線を介してかけた電話の音声を受信し、音声認識手段によって該音声から該利用者の質問事項を認識する第2工程と、
検索抽出手段によって前記音声認識手段で認識された質問事項と実質的に一致する前記回答群保存手段に保存された前記質問案件を検索し、該質問案件に対応する回答を抽出する第3工程と、
前記検索抽出手段によって抽出された回答を直接音声で又は音声合成手段を介した音声で、前記利用者用の電話機に送信する第4工程とを有する。
前記建築物の入居者又は仲介業者からなる利用者が利用者用の電話機から電話回線を介してかけた電話の音声を受信し、音声認識手段によって該音声から該利用者の質問事項を認識する第2工程と、
検索抽出手段によって前記音声認識手段で認識された質問事項と実質的に一致する前記回答群保存手段に保存された前記質問案件を検索し、該質問案件に対応する回答を抽出する第3工程と、
前記検索抽出手段によって抽出された回答を直接音声で又は音声合成手段を介した音声で、前記利用者用の電話機に送信する第4工程とを有する。
本発明に係る不動産管理システム及びその方法においては、利用者がかけた電話の音声から質問事項を認識し、予め作成し保存した多数の質問案件及びその回答の中から対応する回答を抽出して、利用者の電話機に音声を送信するので、利用者からの問い合わせに24時間対応できる。また、利用者のコンピュータにデータ通信回線を介して回答を送信した場合には、利用者は回答を文書データとして受信でき、回答を書きとめることなく保存できると共に、保存された回答を繰り返し見ることもできる。更に、利用者用の電話機を質問事項の回答を行う担当者用の電話機に接続した場合には、詳しい説明を聞くことができる。
また、本発明に係る不動産管理システムにおいて、回答群保存手段に建築物の在空室情報に関する質問案件及びその回答を含めた場合には、空室の住居が確認でき、入居の契約を速やかに行うことができる。更に、質問事項を記憶する質問事項記憶手段を設けた場合には、新たな質問案件とその回答を保存でき、多種多様な質問事項に対して回答を用意することができる。また、、音声認識手段及び検索抽出手段を有する音声応答装置を、回答群保存手段とはデータ通信回線で接続すると共に、利用者用の電話機とは電話回線で接続した場合には、システムが分散して故障等の影響を最小限に抑えることができる。更に、回答群保存手段にデータ通信回線を介して利用者のコンピュータを接続し、コンピュータによって質問事項の回答を得た場合には、データ通信回線からも回答を得ることができる。
続いて、添付した図面を参照しつつ、本発明を具体化した実施の形態につき説明し、本発明の理解に供する。
ここで、図1は本発明の一実施の形態に係る不動産管理システムの説明図、図2は同不動産管理システムによる不動産管理方法のフローチャートである。
ここで、図1は本発明の一実施の形態に係る不動産管理システムの説明図、図2は同不動産管理システムによる不動産管理方法のフローチャートである。
図1示すように、本発明の一実施の形態に係る不動産管理システム10は、マンション、アパート、借家、及びビル等の建築物の入居者A及び仲介業者B(利用者Cとして代表することもある)の電話による質問に対して音声で自動的に回答するシステムである。この実施の形態では、利用者用の電話機が電話回線21を介して接続される主コンピュータを用いて構成される音声応答装置22と、この音声応答装置22にデータ通信回線のイッターネット17を介して接続され、管理者側にある補助コンピュータ13を用いて構成している。
不動産管理システム10は、建築物の管理者Dが予め利用者Cの多数の質問案件を予測して、それぞれの質問案件に対して回答を作成し、表1〜表6に示すように、それぞれの対となる質問案件と回答とを連結した回答群11として保存する回答群保存手段の一例であって、処理(入力、保存、出力)を行う周知のプログラムとそのデータ(各質問案件とその回答)が記録された記録媒体12(具体的には、ハードディスク)を有している。
不動産管理システム10は、建築物の管理者Dが予め利用者Cの多数の質問案件を予測して、それぞれの質問案件に対して回答を作成し、表1〜表6に示すように、それぞれの対となる質問案件と回答とを連結した回答群11として保存する回答群保存手段の一例であって、処理(入力、保存、出力)を行う周知のプログラムとそのデータ(各質問案件とその回答)が記録された記録媒体12(具体的には、ハードディスク)を有している。
記憶媒体12は、管理者Dの補助コンピュータ(以下、単にコンピュータともいう)13に搭載され、コンピュータ13の中央処理装置(CPU)13aと接続されている。また、コンピュータ13は、中央処理装置13aに接続される入出力装置(I/O)13b、随時書込み読出しメモリ(random-access memory、RAM)13c、及び読出し専用メモリ(read only memory、ROM)13dを有している。管理者Dは、コンピュータ13の操作によって、記憶媒体12内に回答群11を入力し保存する。回答群11は、表1〜表4に示す入居者用回答部14と、表5及び表6に示す仲介業者用回答部15とに分けて保存されている。管理者Dは、回答群11に質問案件及びその回答を随時追加することができる。
また、記憶媒体12は、利用者Cが、入居者A又は仲介業者Bのいずれであるかを区別するため、利用者Cが電話をかけた際に自動的に「あなたは入居者ですか。それとも仲介業者ですか」と音声で出力できるように、「入居者」及び「仲介業者」の選択に関する質問データが保存されている利用者認識部16を有している。利用者Cが入居者Aである場合には入居者用回答部14での検索を行い、利用者Cが仲介業者Bである場合には仲介業者用回答部15での検索を行なう。
入居者用回答部14には、入居者Aからの問い合わせであると判明した場合、「あなたのお住まいの物件名及び部屋番号を入力して下さい」と自動的に出力される質問データが保存されている。これに対する入居者Aの応答によって、入居者Aの入居している物件が特定され、個々の物件に合わせた対応ができるようになっている。また、表1〜表4に示すように、入居者用回答部14には、入居している建築物の物件に関する項目、及び駐車場等の共用施設に関する項目等が保存されている。
仲介業者用回答部15には、仲介業者Bからの問い合わせであると判明した場合、「あなたの認識番号を入力して下さい」と自動的に出力される質問データが保存されている。これに対する仲介業者Bの応答によって、仲介業者Bの特定ができる。また、表5に示すように、仲介業者用回答部15は、建築物の在空室に関する項目を有している。この在空室情報によって、仲介業者Bは、空室の物件の情報が得られると共に、個々の空室の物件に合わせた対応ができるようになっている。仲介業者用回答部15には、空室の物件に関する入居の契約に関する項目、家賃等の金銭に関する項目、及び付帯設備等に関する項目等がある。
回答群11の回答は、テキストデータ及び録音された音声データとして保存することができる。
回答群11の回答は、テキストデータ及び録音された音声データとして保存することができる。
表1〜表6中の回答において、鉤括弧内には、各物件によって対応が異なるためそれぞれ異なる内容が入る。例えば、表1に示すように、入居者用回答部14の物件に関する項目の「鍵を紛失した」との質問案件の回答において、「電話番号1」とは、入居者Aの入居している物件の鍵の業者の電話番号であり、それぞれの物件に対して電話番号を登録して対応することができる。また、表2に示す「オートロックが解除できない」との質問案件の回答の「使用方法の説明1」は、使用方法の説明を音声によって作成した音声データが入居者用回答部14に保存されていることを示している。
また、コンピュータ13はインターネット17に接続されており、利用者Cのパーソナルコンピュータ(以下、単にコンピュータともいう)18もインターネット17に接続されているので、利用者Cがコンピュータ18からインターネット17を介してコンピュータ13に接続して、記憶媒体12内の回答群11から利用者Cの質問事項と実質的に一致する質問案件を検索し、それに対応する回答を得ることもできる。この場合、回答は音声データ、文書データ、及び画像データのいずれか1又は2以上として得ることができる。
なお、記憶媒体12としては、ハードディスクの他に、フロッピー(登録商標)ディスク、Zip(登録商標)、及びSuperDisk(登録商標)等の磁気ディスク、光磁気ディスク(MO)、コンパクトディスク(D−ROM、D−R、及びD−RWを含む)、DigitalVersatileDisk(DVD−ROM、DVD−RM、DVD−R、DVD+R、DVD−RW、及びDVD+RWを含む)等の光ディスク、また、磁気テープ等を使用することができる。
また、不動産管理システム10は、コンピュータ13内の記憶媒体12とインターネット17を介して接続されると共に、入居者A及び仲介業者Bのそれぞれの電話機19、20と電話回線21を介して接続される音声応答装置22(主コンピュータ)を有している。音声応答装置22は、電話機19、20と、電話回線21を介して音声の入出力を行う音声入出力部23と、音声入出力部23に入力される音声から質問事項を認識する音声認識手段24とを有している。
音声認識手段24は、入力された音声(音声信号)から音素テキスト(発生された文字列)を認識して出力する装置であって、入力された音声を音響的に分析する分析部(図示せず)、分析部によって得られた特徴量から音素等の小さな単位に対する類似度を計算する計算部(図示せず)、及びいくつかの音素を最適に配列し単語や文として候補、すなわち、質問事項を出力する出力部(図示せず)を備えている。
また、音声応答装置22は、コンピュータ13とインターネット17を介してデータの入出力を行うデータ入出力部25と、データ入出力部25を介して、音声認識手段24で認識された質問事項に一致する記憶媒体12内の回答群11に保存された質問案件を検索して、該当する質問案件の回答を抽出する検索抽出手段26を有している。
更に、音声応答装置22は、検索抽出手段26によって抽出された回答を音声に変換する音声合成手段27を備えている。音声合成手段27は、回答群11に保存されたテキストデータの構文解析、音韻処理、韻律制御、及びパラメータ計算を行うテキスト合成部(図示せず)、及び録音された音声データを合成したい言葉に応じて繋ぎ合わせて文章を生成する録音編集部(図示せず)を有している。なお、音声データをそのまま出力してもよい。また、記憶媒体12内の回答が音声データとして保存されている場合は、音声合成手段27を省略することもできる。
更に、音声応答装置22は、利用者Cからの質問事項と一致する質問案件及びその回答が回答群11に保存されていない場合に、電話機19、20からの電話を、その質問事項に対して電話で回答を行う担当者Eの電話機28に接続する電話転送手段29を有し、電話回線21及び音声入出力部23を介して、入居者A及び仲介業者Bと担当者Eとが会話できるようになっている。また、音声応答装置22は、利用者Cからの質問事項の回答が回答群11に保存されてなく、担当者Eがいない場合に、利用者Cの質問事項を音声そのもの又は音声を音声認識手段24によってデータ化したテキストデータとして保存する質問事項記憶手段30を有している。
ここで、入居者A、仲介業者B、及び担当者Eの電話機19、20、28は、固定電話及び携帯電話のいずれでもよい。また、入居者A及び仲介業者Bの電話機19、20は、公衆電話であってもよい。音声応答装置22は、検索抽出手段26によって抽出された回答を文書として利用者Cが予め登録した電子メールアドレスに、データ入出力部25及びインターネット17を介して電子メールを送信するデータ送信手段31を有している。音声応答装置22には、音声入出力部23、音声認識手段24、データ入出力部25、検索抽出手段26、音声合成手段27、電話転送手段29、質問事項記憶手段30、及びデータ送信手段31の動作を制御する制御部32が設けられている。
次に、図1及び図2を参照して、不動産管理システム10を使用した不動産管理方法について説明する。
(第1工程)
まず、建築物に関する多数の質問案件、及びこれらの質問案件に対してそれぞれ回答を予め作成して、例えば、記憶媒体12内の入居者用回答部14及び仲介業者用回答部15に、質問案件及びその回答からなる回答群11を、インターネット17に接続されたコンピュータ13の図示しない入力手段(例えば、キーボード等)を使用して入力し、保存する。なお、インターネット17を介してコンピュータ13に接続された図示しない別のコンピュータによって、回答群11を記憶媒体12に保存してもよい。また、同様にして、記憶媒体12の利用者認識部16に必要な質問データを保存する。
(第1工程)
まず、建築物に関する多数の質問案件、及びこれらの質問案件に対してそれぞれ回答を予め作成して、例えば、記憶媒体12内の入居者用回答部14及び仲介業者用回答部15に、質問案件及びその回答からなる回答群11を、インターネット17に接続されたコンピュータ13の図示しない入力手段(例えば、キーボード等)を使用して入力し、保存する。なお、インターネット17を介してコンピュータ13に接続された図示しない別のコンピュータによって、回答群11を記憶媒体12に保存してもよい。また、同様にして、記憶媒体12の利用者認識部16に必要な質問データを保存する。
(第2工程)
利用者Cが電話機19、20から電話回線21を介して不動産管理システム10にかけた電話の音声を音声入力部23で受信する。受信された音声は音声認識手段24に入力される。音声認識手段24では、まず分析部によって入力された音声が音響的に分析され、計算部によって得られた特徴音を音素等の小さな単位に対する類似度が計算され、出力部によっていくつかの音素が最適に配列されて単語や文として質問事項が出力され、利用者Cの質問事項が認識される。
利用者Cが電話機19、20から電話回線21を介して不動産管理システム10にかけた電話の音声を音声入力部23で受信する。受信された音声は音声認識手段24に入力される。音声認識手段24では、まず分析部によって入力された音声が音響的に分析され、計算部によって得られた特徴音を音素等の小さな単位に対する類似度が計算され、出力部によっていくつかの音素が最適に配列されて単語や文として質問事項が出力され、利用者Cの質問事項が認識される。
(第3工程)
検索抽出手段26によって、第2工程で認識された質問事項に一致する記憶媒体12内に保存された回答群11中の質問案件を検索し、該当する質問案件の回答を抽出する。ここで、まず、始めに不動産管理システム10では、自動的に制御部32が、記憶媒体12の利用者認識部16に保存された「あなたは入居者ですか。それとも仲介業者ですか」との質問を検出し、音声合成手段27で音声に変換して、音声入出力部23及び電話回線21を介して利用者用の電話機19、20に音声で出力する。利用者Cが入居者Aである場合には、記憶媒体12の入居者用回答部14中から一致する質問案件を検索し、利用者Cが仲介業者Bである場合には、記憶媒体12の仲介業者回答部15中から一致する質問案件を検索するので、それぞれの利用者Cの質問事項に対する回答が効率よく抽出できる。また、仲介業者用回答部15には建築物の在空室情報が含まれているので、仲介業者Bは仲介可能な物件を知ることができ、取り引きがスムーズにできる。
検索抽出手段26によって、第2工程で認識された質問事項に一致する記憶媒体12内に保存された回答群11中の質問案件を検索し、該当する質問案件の回答を抽出する。ここで、まず、始めに不動産管理システム10では、自動的に制御部32が、記憶媒体12の利用者認識部16に保存された「あなたは入居者ですか。それとも仲介業者ですか」との質問を検出し、音声合成手段27で音声に変換して、音声入出力部23及び電話回線21を介して利用者用の電話機19、20に音声で出力する。利用者Cが入居者Aである場合には、記憶媒体12の入居者用回答部14中から一致する質問案件を検索し、利用者Cが仲介業者Bである場合には、記憶媒体12の仲介業者回答部15中から一致する質問案件を検索するので、それぞれの利用者Cの質問事項に対する回答が効率よく抽出できる。また、仲介業者用回答部15には建築物の在空室情報が含まれているので、仲介業者Bは仲介可能な物件を知ることができ、取り引きがスムーズにできる。
(第4工程)
更に、音声合成手段27によって、第3工程で抽出された回答を音声に変換する。ここで、抽出された回答がテキストデータの場合には、テキスト合成部によって音声に変換され、また、録音された音声データの場合には、録音編集部によって音声データを繋ぎ合わせて文章が生成される。なお、音声データの場合には、編集せずにそのままでもよい。変換された音声は、音声入出力部23及び電話回線21を介して利用者用の電話機19、20に送信される。
更に、音声合成手段27によって、第3工程で抽出された回答を音声に変換する。ここで、抽出された回答がテキストデータの場合には、テキスト合成部によって音声に変換され、また、録音された音声データの場合には、録音編集部によって音声データを繋ぎ合わせて文章が生成される。なお、音声データの場合には、編集せずにそのままでもよい。変換された音声は、音声入出力部23及び電話回線21を介して利用者用の電話機19、20に送信される。
更に、データ送信手段31によって、検索抽出手段26で抽出された回答を文書データとして利用者Cが予め登録した電子メールアドレスに、電子メールを送信することもできる。これによって、利用者Cは回答を書きとめることなく保存できると共に、保存された回答を繰り返し見ることもできる。なお、電子メールには、音声合成手段27で得られた音声を送信してもよい。
ここで、第3工程で回答群11中に質問案件の回答がない場合には、電話転送手段29によって利用者用の電話機19、20が質問事項の回答を行う担当者用の電話機28に接続され、利用者Cと担当者Eとが会話して問題の解決ができるようになっている。なお、利用者Cが回答群11の回答によっても問題が解決しない場合、また、更に詳細な回答を求めたい場合は、利用者用の電話機19、20を担当者Eの電話機28に転送できる機能を備えてもよい。
また、勤務時間外等で担当者Eに電話が繋がらない場合には、利用者Cの質問事項を音声そのもの、又は音声を音声認識手段24によってデータ化したテキストデータとして、質問事項記憶手段30に保存することもできる。なお、担当者Eの電話機28に質問機構記憶手段を設けてもよい。電話転送手段29及び質問事項記憶手段30よって、管理者Dは、回答群11中に回答がない場合にも対処することができると共に、これらの質問事項に対する回答を作成して新たに回答群11に追加することができる。また、質問事項記憶手段30に記憶された質問事項を管理者Dが聞いた後、利用者Cの質問事項に対してすぐに対応することもできる。
(実施例1)
本発明の不動産管理システムを使用して、利用者である入居者が鍵の紛失についての問い合わせを行う場合について説明する。
まず、入居者は、例えば、携帯電話で不動産管理システムの音声応答装置に付与された電話番号に電話をかける。不動産管理システムは、音声入出力部で電話を受信し、まず、予め管理者によって記憶された利用者認識部の質問データによって、電話をかけた利用者が入居者及び仲介業者のいずれであるかという質問を音声で自動的に出力する。入居者から入力された「入居者」という音声は、音声入出力部から音声認識手段に送信されて解析され、利用者が入居者であると認識される。
本発明の不動産管理システムを使用して、利用者である入居者が鍵の紛失についての問い合わせを行う場合について説明する。
まず、入居者は、例えば、携帯電話で不動産管理システムの音声応答装置に付与された電話番号に電話をかける。不動産管理システムは、音声入出力部で電話を受信し、まず、予め管理者によって記憶された利用者認識部の質問データによって、電話をかけた利用者が入居者及び仲介業者のいずれであるかという質問を音声で自動的に出力する。入居者から入力された「入居者」という音声は、音声入出力部から音声認識手段に送信されて解析され、利用者が入居者であると認識される。
次に、利用者が入居者であると判断されたので、記憶媒体の入居者用回答部の質問データによって、入居者の入居している建築物のビル名及び部屋番号を自動的に質問し、音声認識手段によって入居者が答えたビル名及び部屋番号が認識される。次に、不動産管理システムは、入居者が解決したい問題点に関する質問事項を問う。入居者は、「鍵を紛失した」と言う(入力する)と、音声認識手段が、「鍵」及び「紛失」の音素を出力する。更に、検索抽出手段によって、入居者用回答部から「鍵」及び「紛失」を含む質問案件を検索してその回答を抽出する。この抽出された回答、すなわち、『「電話番号1」に電話して対応して下さい』(「電話番号1」には、鍵の業者が設定されている)を音声合成手段で音声として生成し、音声入出力手段を介して入居者に伝えることができる。更に、入居者は、鍵の紛失以外の物件に関する項目、及び駐車場等の共用施設に関する項目について質問を行うことができる。
(実施例2)
本発明の不動産管理システムを使用して、利用者である仲介業者が建築物の空き部屋について問い合わせを行う場合について説明する。
実施例1と同様に仲介業者が音声応答装置に電話をかけ、「仲介業者」である旨を音声で入力し、個々の仲介業者に付与された認識番号を音声で入力する。次に、空き物件に関しての質問を行う。この場合、地区、ビル、又は部屋に関して質問を行う。例えば、部屋について質問を行う場合には、「○ビルの△号室は空室ですか」と音声で入力する。
本発明の不動産管理システムを使用して、利用者である仲介業者が建築物の空き部屋について問い合わせを行う場合について説明する。
実施例1と同様に仲介業者が音声応答装置に電話をかけ、「仲介業者」である旨を音声で入力し、個々の仲介業者に付与された認識番号を音声で入力する。次に、空き物件に関しての質問を行う。この場合、地区、ビル、又は部屋に関して質問を行う。例えば、部屋について質問を行う場合には、「○ビルの△号室は空室ですか」と音声で入力する。
音声認識手段は、「○ビル」、「△号室」、及び「空室」を認識し、検索抽出手段によって、抽出された検索結果、例えば、「空室です」の回答を得た後、音声合成手段で音声に変換して仲介業者に出力することができる。更に、その物件に関しての入居の契約に関する項目、家賃等の金銭に関する項目、及び付帯設備等に関する項目等について同様に質問を行うことができる。
本発明は、前記した実施の形態に限定されるものではなく、本発明の要旨を変更しない範囲での変更は可能であり、例えば、前記した実施の形態や変形例の一部又は全部を組み合わせて本発明の不動産管理システム及びその方法を構成する場合も本発明の権利範囲に含まれる。
例えば、前記実施の形態の不動産管理システムにおいて、音声応答装置は音声認識手段及び検索抽出手段を有し、音声応答装置と回答群保存手段とはデータ通信回線で接続したが、主コンピュータとなる音声応答装置に音声認識手段、検索抽出手段及び回答群保存手段を設けて、1つの装置としてもよい。また、前記実施の形態では、不動産管理システムは、電話転送手段及び質問事項記憶手段を有していたが、いずれか1又は両方を省略してもよい。
前記実施の形態においては、音声応答装置(主コンピュータ)12として、日本電信電話株式会社に提供されている簡易音声認識プラットホームサービス「Vポータルダイレクト(商品名)」を使用することもできる。
例えば、前記実施の形態の不動産管理システムにおいて、音声応答装置は音声認識手段及び検索抽出手段を有し、音声応答装置と回答群保存手段とはデータ通信回線で接続したが、主コンピュータとなる音声応答装置に音声認識手段、検索抽出手段及び回答群保存手段を設けて、1つの装置としてもよい。また、前記実施の形態では、不動産管理システムは、電話転送手段及び質問事項記憶手段を有していたが、いずれか1又は両方を省略してもよい。
前記実施の形態においては、音声応答装置(主コンピュータ)12として、日本電信電話株式会社に提供されている簡易音声認識プラットホームサービス「Vポータルダイレクト(商品名)」を使用することもできる。
10:不動産管理システム、11:回答群、12:記憶媒体、13:補助コンピュータ、13a:中央処理装置、13b:入出力装置、13c:随時書込み読出しメモリ、13d:読出し専用メモリ、14:入居者用回答部、15:仲介業者用回答部、16:利用者認識部、17:インターネット、18:パーソナルコンピュータ、19、20:電話機、21:電話回線、22:音声応答装置、23:音声入出力部、24:音声認識手段、25:データ入出力部、26:検索抽出手段、27:音声合成手段、28:電話機、29:電話転送手段、30:質問事項記憶手段、31:データ送信手段、32:制御部
Claims (10)
- 建築物に関する多数の質問案件及び該質問案件に対してそれぞれ予め作成された回答を保存する回答群保存手段と、
前記建築物の入居者又は仲介業者からなる利用者が利用者用の電話機から電話回線を介してかけた電話の音声から質問事項を認識する音声認識手段と、
前記音声認識手段で認識された質問事項と実質的に一致する前記回答群保存手段に保存された前記質問案件を検索し、該質問案件に対応する回答を抽出する検索抽出手段とを備え、
前記検索抽出手段によって抽出された回答を音声合成手段によって音声に変換して前記利用者用の電話機に自動的に送信することを特徴とする不動産管理システム。 - 建築物に関する多数の質問案件及び該質問案件に対してそれぞれ予め作成された音声データによる回答を保存する回答群保存手段と、
前記建築物の入居者又は仲介業者からなる利用者が利用者用の電話機から電話回線を介してかけた電話の音声から質問事項を認識する音声認識手段と、
前記音声認識手段で認識された質問事項と実質的に一致する前記回答群保存手段に保存された前記質問案件を検索し、該質問案件に対応する回答を抽出する検索抽出手段とを備え、
前記検索抽出手段によって抽出された音声データによる回答を前記利用者用の電話機に自動的に送信することを特徴とする不動産管理システム。 - 請求項1及び2のいずれか1項に記載の不動産管理システムにおいて、前記回答群保存手段には、更に、前記建築物の在空室情報に関する質問案件及びその回答を含むことを特徴とする不動産管理システム。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の不動産管理システムにおいて、前記検索抽出手段によって抽出された回答を前記利用者のコンピュータにデータ通信回線を介して文書データで送信するデータ送信手段を有していることを特徴とする不動産管理システム。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の不動産管理システムにおいて、前記利用者の質問事項に対応する回答が前記回答群保存手段に保存されてない場合には、前記利用者用の電話機を、前記電話回線を介して担当者用の電話機に接続する電話転送手段が設けられていることを特徴とする不動産管理システム。
- 請求項1〜3のいずれか1項に記載の不動産管理システムにおいて、前記利用者の質問事項に対応する回答が前記回答群保存手段に保存されてない場合には、前記質問事項を記憶する質問事項記憶手段が設けられていることを特徴とする不動産管理システム。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の不動産管理システムにおいて、主コンピュータとなる音声応答装置に、前記音声認識手段及び前記検索抽出手段を備えると共に、該音声応答装置に前記利用者用の電話機が前記電話回線で接続され、前記主コンピュータとデータ通信回線で接続される補助コンピュータに前記回答群保存手段が設けられていることを特徴とする不動産管理システム。
- 請求項1〜6のいずれか1項に記載の不動産管理システムにおいて、主コンピュータとなる音声応答装置に、前記音声認識手段、前記検索抽出手段、及び前記回答群保存手段が設けられ、該音声応答装置に前記利用者用の電話機が前記電話回線で接続されていることを特徴とする不動産管理システム。
- 請求項1〜8のいずれか1項に記載の不動産管理システムにおいて、前記回答群保存手段には、データ通信回線を介して前記利用者のコンピュータが接続され、前記コンピュータに入力される前記利用者の質問事項と実質的に一致する前記回答群保存手段に保存された前記質問案件を検索し、該質問案件に対応する回答を抽出して、前記質問事項の回答を音声データ、文書データ及び画像データの1又は2以上として得ることを特徴とする不動産管理システム。
- 建築物に関する多数の質問案件及び該質問案件に対してそれぞれ予め作成された回答を回答群保存手段に保存する第1工程と、
前記建築物の入居者又は仲介業者からなる利用者が利用者用の電話機から電話回線を介してかけた電話の音声を受信し、音声認識手段によって該音声から該利用者の質問事項を認識する第2工程と、
検索抽出手段によって前記音声認識手段で認識された質問事項と実質的に一致する前記回答群保存手段に保存された前記質問案件を検索し、該質問案件に対応する回答を抽出する第3工程と、
前記検索抽出手段によって抽出された回答を直接音声で又は音声合成手段を介した音声で、前記利用者用の電話機に送信する第4工程とを有することを特徴とする不動産管理方法。
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