JP2006144807A - 緩衝器 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両における乗り心地を確保しつつ、最伸長時もしくは最収縮時の衝撃を確実に緩和可能な緩衝器を提供することである。
【解決手段】 シリンダ1と、シリンダ1内に二つの圧力室R1,R2を区画するピストンを備えた緩衝器において、少なくとも一方の圧力室R1内に蛇腹部材5が収納されてなり、該蛇腹部材5は、最伸長時もしくは最収縮時にピストン2の移動によって折畳まれる筒状の蛇腹部6と、蛇腹部6に設けられ蛇腹部材5内外を連通する少なくとも1つ以上の流路を備え、圧縮に伴い減衰作用を呈することを特徴とする。
【選択図】 図1

Description

この発明は、緩衝器に関する。
この種緩衝器にあっては、最圧縮時や最伸長時における衝撃を吸収するために、ピストンロッドの外周にバンプクッションを設けたり、シリンダ内にリバウンドスプリングを設けたりしたものが知られている(たとえば、特許文献1,2参照)。
そして、このバンプクッションは、筒状のゴム材からなる基部と、筒状のウレタン樹脂材からなる先部とからなり、緩衝器の最圧縮時には、異なる撓み特性を備えた基部と先部で緩やかな衝撃吸収を可能として、車両における乗り心地を実現するとしている。
他方、リバウンドスプリングは、ロッドガイドとピストンとの間に介装されたコイルスプリングからなり、緩衝器の最伸長時に、リバウンドスプリングが圧縮せしめられピストンの運動エネルギを弾性エネルギに変換することで衝撃吸収し、車両における乗り心地を向上するとしている。
特開2003−166586号公報(段落番号0016,図1) 特開2001−193782号公報(段落番号0022から段落番号0025まで,図2)
しかしながら、上記した従来の最伸長時或いは最圧縮時の衝撃緩和に用いられるバンプクッションやリバウンドスプリングにあっては、機能上特に問題があるわけではないが、以下の不具合を指摘される恐れがある。
すなわち、上記バンプクッションやリバウンドスプリングは、緩衝器が伸長もしくは収縮すると圧縮されることとなるので、このような状況下にあっては緩衝器が発生する力は、油圧利用、すなわち、圧力室の圧力差とピストンの一方の面と他方の面の面積差との関係によって生じる力と、上記したバネ反力とを合計したものとなる。
そして、通常、バンプクッションやリバウンドスプリングによるバネ反力は、圧縮に対し略線形で、最収縮時もしくは最伸長時に最圧縮されてそれ以上の圧縮が不能となって弾性変形しえなくなるので運動エネルギを弾性エネルギとして蓄積し得なくなり、最終的には緩衝器の伸長や収縮が急激に停止されることになり衝撃を緩和しきれない場合がある。
また、上記不具合を解消しようと、バンプクッションやリバウンドスプリングのバネ定数を大きくすると、圧縮時に大きな反力を発生することになるので、ゴツゴツとした乗り心地となって、車両の乗員に不快感を感じさせてしまうこととなる。
そこで、本発明は上記の弊害を改善するために創案されたものであって、その目的とするところは、車両における乗り心地を確保しつつ、最伸長時もしくは最収縮時の衝撃を確実に緩和可能な緩衝器を提供することである。
上記した目的を達成するために、本発明の課題解決手段は、シリンダと、シリンダ内に二つの圧力室を区画するピストンを備えた緩衝器において、少なくとも一方の圧力室内に蛇腹部材が収納されてなり、該蛇腹部材は、最伸長時もしくは最収縮時にピストンの移動によって折畳まれる筒状の蛇腹部と、蛇腹部に設けられ蛇腹部材内外を連通する少なくとも1つ以上の流路を備え、圧縮に伴い減衰作用を呈することを特徴とする。
本発明によれば、従来緩衝器のようにバネを利用したものに比較して油圧を利用しているので、該減衰力は蛇腹部材の圧縮に対して線形とならず圧縮初期には比較的小さく圧縮終期にはバネ利用よりも大きな力を得ることができる。
したがって、従来緩衝器のように最圧縮時にバネが弾性変形し得ない状態となって衝撃を緩和できない状態、すなわち、緩衝器の収縮或いは伸長が急激に停止されるような状態となることを回避して、緩衝器の最圧縮時あるいは最伸長時或いはその両方の衝撃を確実に緩和できるとともに、ゴツゴツとした乗り心地となって、車両の乗員に不快感を感じさせてしまうこともない、つまり、車両における乗り心地を損なうこともない。
また、緩衝器内に蛇腹部材を設けることでバンプクッションの機能を発現できるから、従来緩衝器にようにピストンロッドの外周にバンプクションを別途も受ける必要がなくなり、その分緩衝器を小型化することができるメリットもある。
以下に、図示した実施の形態に基づいて、この発明を説明する。図1は、第1の実施の形態における緩衝器の一部縦断面図である。図2は、蛇腹部材が最圧縮された状態におけるに第1の実施の形態の緩衝器の一部縦断面図である。図3は、第2の実施の形態における緩衝器の一部縦断面図である。図4は、第3の実施の形態における緩衝器の一部縦断面図である。
第1の実施の形態における緩衝器は、図1に示すように、シリンダ1と、シリンダ1内に一方の圧力室R1と他方の圧力室R2とを区画する環状のピストン2と、ピストン2に連結されるピストンロッド3と、一方の圧力室R1と気室Gとを隔成する隔壁部材たるフリーピストン4と、一方の圧力室R1内に収納された蛇腹部材5とを備えて構成されている。
なお、詳しく図示はしないが、シリンダ1の図1中上端内周側には、ピストンロッド3を摺動自在に軸支するロッドガイドが圧入やシリンダ1の上端開口部をカシメる等して固定されている。
さらに、上記各圧力室R1,R2内には、作動油等の液体が充填され、また、ピストン2には、上記各圧力室R1,R2を互いに連通するポート21,21が開口され、上記ポート21の出口端たる図1中下端開口部は積層リーフバルブ22で閉塞され、さらに、図示はしないが、上記各圧力室R1,R2を互いに連通する他のポートが開口され、該ポートの出口端はピストン2の図1中上面に積層される積層リーフバルブ23によって閉塞される。
転じて、蛇腹部材5は、図1中徐々に拡径する筒状に成形された蛇腹部6と、該蛇腹部6の図1中上端から延設されるドーナツ板状の連結部7と、蛇腹部6に設けた複数の通孔8とで構成され、詳しくは、通孔8は、蛇腹部6の谷aと山bとを繋ぐ壁のうち1つおきの壁に複数個設けられているが、全ての壁に設けるとしてもよい。
なお、蛇腹部材5は、ゴムや樹脂材料で形成されても、金属で形成されてもよい。
また、ピストンロッド3の先端には、図1中上から順にバルブストッパ10、間座11、積層リーフバルブ23、ピストン2、積層リーフバルブ22、間座12、蛇腹部材5の連結部7が挿入され、ピストンナット13をピストンロッド3の先端に螺着し、これら上記各部材がピストンロッド3の段部31とピストンナット13とで挟持されることでピストンロッド3の先端に固定されている。
すなわち、蛇腹部材5は、ピストン2に連結され、ピストン2と共に移動することが可能なようになっており、フリーピストン4に対しては、緩衝器が収縮すると、蛇腹部6の下端開口端が当接するようになっている。
緩衝器は、上記したように構成され、つづいてこの緩衝器の作用について説明すると、緩衝器が伸長状態から収縮すると、ピストン2がシリンダ1に対し下降し、一方の圧力室R1内の作動油は積層リーフバルブ23を押し開いて他方の圧力室R2へ移動し、ピストンロッド3がシリンダ1内に侵入する体積分の作動油量はフリーピストン4が図1中下降して気室Gを圧縮することで補償される。
そして、緩衝器は、積層リーフバルブ23通過時に生じる圧力損失に見合った減衰力を発生し、また、ピストン2の下降速度よりフリーピストン4の下降速度が遅いため、やがては、図1に示すがごとくに、蛇腹部材5における蛇腹部6の下端開口端部がフリーピストン4に当接する。
このとき、蛇腹部材5は、一方の圧力室R1内は、蛇腹部材5内と蛇腹部材5外とに通孔8による連通状態化に隔成されることになる。
この状態で、さらに、緩衝器が収縮していくと、蛇腹部材5が圧縮されて蛇腹部材5内の容積が減少するので、蛇腹部材5内の作動油は上記した複数の通孔8を介して蛇腹部材5外に流出するが、この通孔8を通過する時に圧力損失が生じて、ピストン2の下降に対向する力が発生し、この力はピストン2の下降速度を減少せしめる用に作用する。すなわち、緩衝器全体として見たときには、蛇腹部材5は減衰作用を呈することになる。
引き続き緩衝器が収縮すると、蛇腹部材5の蛇腹部6はしだいに折畳まれ、蛇腹部6における壁同士が接近し、蛇腹部材5内の作動油は、通孔8を通過後、壁同士の隙間を通過して、蛇腹部材5外へ流出することとなるが、上記壁同士の隙間は、蛇腹部材5の圧縮が進むにつれ徐々に狭くなることから、作動油が通過可能な流路面積は、上記隙間が狭くなるにつれ漸減する、すなわち、蛇腹部材5の圧縮に伴い流路面積が漸減することになる。
つまり、蛇腹部材5の圧縮が進むにつれてピストン2の下降を妨げる方向の力が徐々に大きくなるが、従来緩衝器のようにバネを利用したものに比較して油圧を利用しているので、減衰力として作用する力は蛇腹部材5の圧縮に対して線形とならず圧縮初期には比較的小さく圧縮終期にはバネ利用よりも大きな力を得ることができる。
したがって、従来緩衝器のように最圧縮時にバネが弾性変形し得ない状態となって衝撃を緩和できない状態、すなわち、緩衝器の収縮が急激に停止されるような状態となることを回避して、緩衝器の最圧縮時の衝撃を確実に緩和できる。
また、蛇腹部材5の圧縮が進むにつれてピストン2の下降を妨げる方向の力が徐々に大きくなるので、ゴツゴツとした乗り心地となって、車両の乗員に不快感を感じさせてしまうこともない、つまり、車両における乗り心地を損なうこともない。
そして、さらに、緩衝器が収縮して最収縮状態となった場合、蛇腹部材5は、図2に示すように、最圧縮状態となって蛇腹部6は壁同士が当接して折畳まれ、通孔8は閉塞される。
すると、この状態では蛇腹部材5の内外は隔絶された状態となって、蛇腹部材5内の作動油は、移動しえなくなるので、ピストン2のそれ以上の下降不能とし、蛇腹部材5は最圧縮状態時には、いわゆるオイルロックとして作用する。
したがって、ピストン2の先端やピストンロッド3の先端がフリーピストン4に干渉することはなく、フリーピストン4を傷めることもないので、緩衝器の機能劣化が防止される。
また、上述のように蛇腹部材5で発生する減衰力は、圧縮に伴いしだいに大きくなり、やがてオイルロックに至るようになっているので、このようなオイルロック時にあっても緩衝器の衝撃を確実に緩和でき、車両における乗り心地を向上することが可能となる。
さらに、緩衝器が最収縮状態から伸長に転じる際には、蛇腹部材5の壁同士が離れて隙間が生じるので、オイルロックが解かれ、通孔8および上記壁同士の隙間を介して蛇腹部材5内外を作動油が流通することとなる。この状態では、蛇腹部材5は減衰力を発生する状態であり、伸長初期の急激なリバウンドを抑制することができ、これにより従来緩衝器にある蓄積された弾性エネルギを一気に開放するような急激な挙動を防止可能であり、この点でも車両における乗り心地を向上することができる。
さらに緩衝器が伸長して蛇腹部材5がピストン2の上昇に伴って図1中上方へ移動すると、蛇腹部6の下端開口部がフリーピストン4から離れて下端開口部をも介して作動油が流通するようになり、蛇腹部材5は殆ど減衰力を発生することはなくなる。
したがって、伸長初期の急激なリバウンドを抑制するのみで、それ以外に緩衝器の伸長を妨げることはなく、緩衝器の伸長行程時の減衰力に影響を与えることはない。
そして、この緩衝器の場合、緩衝器内に蛇腹部材を設けることでバンプクッションの機能を発現できるから、従来緩衝器にようにピストンロッドの外周にバンプクションを別途も受ける必要がなくなり、その分緩衝器を小型化することができるメリットもある。
なお、上述のように蛇腹部材5で発生する減衰力は、通孔8の面積、形状、通孔8の数によって調整することができ、緩衝器の仕様に併せて適当となるように調整すればよい。
つづいて、第2の実施の形態における緩衝器について説明する。第2の実施の形態における緩衝器にあっては、第1の実施の形態において蛇腹部材5がピストン2にピストンロッド3を介して連結されていたが、図3に示すように第2の実施の形態における蛇腹部材15はピストン2に連結されていない点で異なる。
以下、第1の実施の形態と同様の部分については、同様の符号を付するのみとして説明を省略することとし、第2の実施の形態特有の部分についてのみ詳細に説明することとする。
上述のように、第2の実施の形態において蛇腹部材15は、図3中徐々に拡径する筒状に成形された蛇腹部16と、該蛇腹部16の図3中上端から延設されピストン2に対向するドーナツ板状の対向部17と、蛇腹部16に設けた複数の通孔8とで構成されている。
他方、ピストン2は、やはり、積層リーフバルブ22,23、ストッパ10、間座11と一緒にピストンロッド3の先端に挿入され、ピストンナット3に螺着されるピストンナット13で固定されている。
そして、蛇腹部材15の対向部17の開口径は、ピストンナット13が挿入可能なように設定され、緩衝器が収縮して、ピストンナット13のフランジ部23が蛇腹部材15の対向部17に当接した際、ピストンナット13の略全体が蛇腹部材20内に没入されるようになっている。
したがって、このピストンナット13およびピストンロッド3の先端でピストン2の先端から突出させて設けたロッド部が形成されている。
そして、緩衝器が収縮して、該ピストンナット13が蛇腹部材15内に没入すると、一方の圧力室R1内は、蛇腹部材15によって、蛇腹部材15内と蛇腹部材15外とに通孔8による連通状態化に隔成されることになる。
さらに、緩衝器が収縮すると、蛇腹部16の壁同士の隙間が狭くなるので、第1の実施の形態の緩衝器と同様に、蛇腹部材15は、圧縮に伴って徐々に大きくなるように減衰力を発生する。
したがって、その作用効果は、基本的には、第1の実施の形態における緩衝器と同様である。
なお、緩衝器が伸長に転じる際、蛇腹部材15がピストン2に連結されていないので、オイルロック状態から、ロッド部であるピストンナット13が蛇腹部材15の対向部17から抜け出るまでの緩衝器の伸長初期までは、蛇腹部材15によって蛇腹部材15内外が隔成されている状態となるので減衰力を発生し伸長初期の急激なリバウンドを抑制するが、第1の実施の形態に比較して、伸長時に減衰力を発生している期間はピストン2の上昇速度が同じ場合には短くなり伸長行程にある緩衝器が発生する減衰力への影響をさらに軽微にすることが可能である。
なお、ピストン2の先端から突出するロッド部をピストンナット13以外のもので構成してもよく、また、ロッド部を設けずに、ピストン2等が対向部17と当接する際に、対向部17の開口内に何等挿入されることがなくても、緩衝器の最収縮時の衝撃を緩和することができるが、ロッド部を設けるほうが蛇腹部材内外を確実に区画できる点で有利であると共に、ロッド部が無いとピストン2が対向部17から離れると開口から作動油が蛇腹部材15内外を流通するので緩衝器の伸長初期の急激なリバウンドを抑制することができなくなるのでこの点でもロッド部を設ける意義がある。
ちなみに、この実施の形態にあっては、蛇腹部材15における蛇腹部21の下端開口端をフリーピストン4に結合して一体的に成形するとしてもよく、蛇腹部材15とフリーピストン4を同一材料で形成する場合には、フリーピストン4と一緒に製造することができるので、加工上有利となる。
また、上記したところでは、気室Gはフリーピストン4で隔成されているが、隔壁部材をベローズやブラダ等で隔成されても構わない。
さらに、上記実施の形態では、蛇腹部材の下端が当接する隔壁部材はフリーピストン4であるが、これが、リザーバと一方の圧力室R1とを区画するベースバルブのバルブボディ等であっても、本発明の効果は失われない。
最後に、図4に示す第3の実施の形態における緩衝器について説明する。第3の実施の形態における緩衝器にあっては、第1の実施の形態における蛇腹部材5が上下逆してピストンロッド3の外周側に取付けられている。したがって、この実施の形態の場合、蛇腹部材5は他方の圧力室R2内に収納されている。
すなわち、蛇腹部材5は、ピストンロッド3の段部31とバルブストッパ10との間に蛇腹部材5における連結部7を介装して、ピストンロッド3に取付けてあり、結果的にピストン2に連結されている。
したがって、この場合には、緩衝器が伸長する際に、蛇腹部材5は、蛇腹部6の上端開口端をシリンダ1の上端内周に固定のロッドガイド25の図4中下面に当接させることで、他方の圧力室R2を蛇腹部材5内外に区画することとなる。
すると、この実施の形態の場合、蛇腹部材5は、リバウンドスプリングと同様の機能を果たすこととなるが、やはり、緩衝器の伸長が進むにつれて、圧縮が進行し、この圧縮の進行に伴い徐々にピストン2の上昇を妨げる力は大きくなる、すなわち、蛇腹部材5が発生する減衰力は圧縮にともなって徐々に大きくなる。
したがって、この第3の実施の携帯の緩衝器あっては、減衰力として作用する力は蛇腹部材5の圧縮に対して線形とならず圧縮初期には比較的小さく圧縮終期にはバネ利用よりも大きな力を得ることができる。
したがって、従来緩衝器のように最伸長時にバネが弾性変形し得ない状態となって衝撃を緩和できない状態、すなわち、緩衝器の伸長が急激に停止されるような状態となることを回避して、緩衝器の最圧縮時の衝撃を確実に緩和できる。
また、蛇腹部材5の圧縮が進むにつれてピストン2の下降を妨げる方向の力が徐々に大きくなるので、ゴツゴツとした乗り心地となって、車両の乗員に不快感を感じさせてしまうこともない、つまり、車両における乗り心地を損なうこともない。
そして、さらに、緩衝器が伸長して最伸長状態となった場合、蛇腹部材5は、最圧縮状態となって蛇腹部6は壁同士が当接して折畳まれ、通孔8は閉塞される。
すると、この状態では蛇腹部材5の内外は隔絶された状態となって、蛇腹部材5内の作動油は、移動しえなくなるので、ピストン2のそれ以上の上昇不能とし、蛇腹部材5は最圧縮状態時には、いわゆるオイルロックとして作用する。
また、上述のように蛇腹部材5で発生する減衰力は、圧縮に伴いしだいに大きくなり、やがてオイルロックに至るようになっているので、このようなオイルロック時にあっても緩衝器の衝撃を確実に緩和でき、車両における乗り心地を向上することが可能となる。
さらに、緩衝器が最伸長状態から収縮に転じる際には、蛇腹部材5の壁同士が離れて隙間が生じるので、オイルロックが解かれ、通孔8および上記壁同士の隙間を介して蛇腹部材5内外を作動油が流通することとなる。この状態では、蛇腹部材5は減衰力を発生する状態であり、収縮初期の急激なバンプを抑制することができ、これにより従来緩衝器にある蓄積された弾性エネルギを一気に開放するような急激な挙動を防止可能であり、この点でも車両における乗り心地を向上することができる。
さらに緩衝器が収縮して蛇腹部材5がピストン2の下降に伴って図4中下方へ移動すると、蛇腹部6の下端開口部がロッドガイド25から離れて上端開口部をも介して作動油が流通するようになり、蛇腹部材5は殆ど減衰力を発生することはなくなる。
したがって、収縮初期の急激なバンプを抑制するのみで、それ以外に緩衝器の収縮を妨げることはなく、緩衝器の収縮行程時の減衰力に影響を与えることはない。
また、この実施の形態では、ピストン2に蛇腹部材5を連結するとしているが、第2の実施の形態における蛇腹部材15のように、対向部17をピストン2あるいはバルブストッパ10に当接させるようにしておき、対向部17の開口径をピストンロッド3の直径より大きく設定しておくとしても、第3の実施の形態における緩衝器と同様の作用効果を得ることができる。
なお、上記した各実施の形態において蛇腹部材の蛇腹部の壁に通孔を設けるとしているが、山や谷の部位に通孔を設けるとしても、蛇腹部材は減衰力を発生することができる。ただし、壁に通孔を設けるほうが最圧縮されて折畳まれた際に壁で通孔を塞いでオイルロック作用を確実に発現させることができる点で有利となる。
また、蛇腹部材を一方の圧力室R1内のみならず他方の圧力室R2内に収納してバンプとリバウンド双方の衝撃の緩和を図るとしても差し支えない。
以上で、本発明の実施の形態についての説明を終えるが、本発明の範囲は図示されまたは説明された詳細そのものには限定されないことは勿論である。
第1の実施の形態における緩衝器の一部縦断面図である。 蛇腹部材が最圧縮された状態におけるに第1の実施の形態の緩衝器の一部縦断面図である。 第2の実施の形態における緩衝器の一部縦断面図である。 第3の実施の形態における緩衝器の一部縦断面図である。
符号の説明
1 シリンダ
2 ピストン
3 ピストンロッド
4 隔壁部材たるフリーピストン
5,15 蛇腹部材
6,17 蛇腹部
7 連結部
8 通孔
10 バルブストッパ
11,12 間座
13 ピストンナット
16 対向部
21 ポート
22,23 積層リーフバルブ
25 ロッドガイド
31 段部
a 蛇腹部における谷
b 蛇腹部における山
G 気室
R1 一方の圧力室
R2 他方の圧力室

Claims (7)

  1. シリンダと、シリンダ内に二つの圧力室を区画するピストンを備えた緩衝器において、二つの圧力室のうち一方あるいは他方あるいはその両方に蛇腹部材が収納されてなり、該蛇腹部材は、最伸長時もしくは最収縮時にピストンの移動によって折畳まれる筒状の蛇腹部と、蛇腹部に設けられ蛇腹部材内外を連通する少なくとも1つ以上の流路を備え、圧縮に伴い減衰作用を呈することを特徴とする緩衝器。
  2. 上記流路における流路面積が、該蛇腹部材の圧縮に伴い漸減されることを特徴とする請求項1に記載の緩衝器。
  3. 一方の圧力室と気室あるいはリザーバとを隔成する隔壁部材をシリンダ内に設け、蛇腹部材は、圧縮時に蛇腹部の開口端部を上記隔壁部材に当接させて圧力室を蛇腹部材内外に区画することを特徴とする請求項1または2に記載の緩衝器。
  4. 蛇腹部材は、蛇腹部から延設されピストンの先端に連結される連結部を備えてなることを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の緩衝器。
  5. 蛇腹部材は、蛇腹部から延設されピストンに対向する対向部を備え、該対向部に開口を設けたことを特徴とする請求項1から3のいずれかに記載の緩衝器。
  6. 対向部の開口に挿通可能なロッド部をピストンの先端から突出させて設けたことを特徴とする請求項5に記載の緩衝器。
  7. 蛇腹部材は、ピストンの一端に連結されたピストンロッドの外周側に取付けられることを特徴とする請求項1または2に記載の緩衝器。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010526261A (ja) * 2007-05-01 2010-07-29 イー・アイ・デュポン・ドウ・ヌムール・アンド・カンパニー コルゲート押出しにより作製された揺動バンパー

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