JP2006144710A - 燃料噴射装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】
内燃機関の運転状況に合わせた所望の燃料噴射率としつつ、製造コストの上昇を抑えることができる燃料噴射装置1を提供することを目的とする。
【解決手段】
燃料供給ポンプ40から供給された高圧燃料をコモンレール50で蓄圧し、コモンレール50で蓄圧された高圧燃料を内燃機関の燃焼室に噴射する燃料噴射装置1であって、その弁ボディ60内には、第1ノズルニードル80と第2ノズルニードル90が往復移動可能に収容され、第1、第2ノズルニードル80、90のそれぞれには、ニードルの往復移動を制御するための第1、第2制御室75、76が形成されている。第1、第2制御室75、76にはコモンレール50からの燃料が供給されるようになっており、それぞれに設けられる第1、第2調圧装置100、110によって制御室内の圧力を個別に調整し、内燃機関の運転状態に合わせた所望の燃料噴射率とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、高圧燃料を内燃機関の燃料室に噴射する燃料噴射装置に関する。
従来の燃料噴射弁は、第1ノズルニードルと第2ノズルニードルとが往復移動可能に弁ボディ内に収容されており、各ノズルニードルの上端面には、第1制御室、第2制御室が形成され、それらの制御室内の圧力を調整することにより、各ノズルニードルのリフト制御を個別に行っている(例えば、特許文献1参照)。
各ノズルニードルのリフト制御を個別に行うことで、任意の噴射率に制御することが可能となる。
独国特許出願公開第10133434号明細書
しかしながら、上記従来の燃料噴射弁では、第2ノズルニードルの上端面に形成されている第2制御室の圧力源は、第1制御室内の圧力源(コモンレール)と異なっている。これでは、第2制御室の圧力源として、別の圧力源を設けなければならず、別に用意する圧力源の分の製造コストが上昇してしまう。
したがって、本発明は、上記の事情に鑑みてなされたもので、内燃機関の運転状況に合わせた所望の燃料噴射率としつつ、製造コストの上昇を抑えることができる燃料噴射装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するために請求項1に記載の燃料噴射装置は、燃料供給ポンプから供給された高圧燃料をコモンレールで蓄圧し、コモンレールで蓄圧された高圧燃料を内燃機関の燃焼室に噴射する燃料噴射装置であって、軸方向に収容孔が形成され、コモンレールからの高圧燃料を収容孔に供給する燃料流入通路が形成され、燃料流入通路よりも燃料下流側に第1噴孔と、さらに第1噴孔よりも燃料下流側に第2噴孔が形成され、第1噴孔との間の収容孔を形成する内壁に第1弁座が形成され、第1噴孔と第2噴孔との間の収容孔を形成する内壁に第2弁座が形成されている弁ボディ、収容孔に往復移動可能に収容され、第1弁座に着座することで燃料流入通路と第1噴孔との連通を遮断する中空円筒状の第1ノズルニードル、第1ノズルニードルに往復移動可能に収容され、第2弁座に着座することで燃料流入通路と第2噴孔との連通を遮断する第2ノズルニードル、第1ノズルニードルの反噴孔側端面と収容孔を形成する内壁とによって周囲が囲まれている第1制御室、および第2ノズルニードルの反噴孔側端面と第1ノズルニードルの内壁とによって周囲が囲まれている第2制御室を有する燃料噴射弁と、第1制御室内の圧力を調整し、第1ノズルニードルの往復移動を制御可能な第1圧力調整手段と、第2制御室内の圧力を調整し、第2ノズルニードルの往復移動を制御可能な第2圧力調整手段とを備え、燃料噴射弁の弁ボディには、コモンレールからの高圧燃料を第1制御室に供給するための第1燃料通路と、コモンレールからの高圧燃料を第2制御室に供給するための第2燃料通路とが形成され、さらに、第1ノズルニードルには、第2燃料通路と第2制御室とを連通する連通路が形成されていることを特徴としている。
これにより、第1、第2制御室に、コモンレールからの高圧燃料を供給し、第1、第2制御室内の圧力を個別に調整しているので、内燃機関の運転状況に合わせた所望の燃料噴射率とすることができると共に、圧力源を追加することに伴う燃料噴射装置の製造コストの上昇を抑えることができる。
請求項2に記載の燃料噴射装置は、内燃機関に複数の燃焼室を有し、燃料噴射弁を燃焼室ごとに設ける場合であって、第1圧力調整手段は、燃料噴射弁ごとに一つずつ設けられ、第2圧力調整手段は、複数の燃料噴射弁からなる燃料噴射弁群ごとに一つずつ設けられていることを特徴としている。
これにより、第2圧力調整手段を共通使用することで、第2圧力調整手段の個数を削減することができ、内燃機関一基あたりの燃料噴射装置の製造コストの上昇を抑えることができる。
請求項3に記載の燃料噴射装置は、内燃機関に複数の燃焼室を有し、燃料噴射弁を燃焼室ごとに設ける場合であって、第1圧力調整手段、および第2圧力調整手段は、燃料噴射弁ごとに一つずつ設けられていることを特徴としている。
これにより、燃料噴射弁ごとに第1、第2制御室内の圧力を調整することができるので、気筒間の噴射率のバラツキが無くなる。
請求項4に記載の燃料噴射装置では、第2圧力調整手段は、第2制御室内の圧力を、段階的に調整することを特徴としている。
これにより、第1ノズルニードルが第2制御室内の圧力の影響を受ける構造となっている場合、第2制御室内の圧力を段階的に調整すれば、第1ノズルニードルが開弁するタイミングを容易に制御することができる。
請求項5に記載の燃料噴射装置では、第2圧力調整手段は、第2制御室内の圧力を、連続的に調整することを特徴としている。
これにより、第1、第2制御室内の圧力を細かく調整することができるので、第1、第2ノズルニードルが開弁するタイミングを任意に定めることができる。
請求項6に記載の燃料噴射装置の第2圧力調整手段は、コモンレールと第2燃料通路との間に設けられていることを特徴としている。
これにより、前もって、第2圧力調整手段により、圧力調整された燃料を第2制御室に供給するので、第2制御室からのリーク量が少なくて済み、噴射制御中に使用する燃料の制御流量が少なくなる。
請求項7に記載の燃料噴射装置は、弁ボディには、第2制御室の燃料を燃料タンクに排出する第3燃料通路が形成され、第2圧力調整手段は、第3燃料通路途中に設けられていることを特徴としている。
これにより、コモンレールから第2制御室に供給される高圧燃料は、第2制御室よりも排出側に設けられる第2圧力調整手段により、その圧力が調整されているので、高圧燃料が第2制御室で滞ることが無いため、燃料に気泡が入っていたとしても第2制御室から燃料と共に排出される。
請求項8に記載の燃料噴射装置は、第1ノズルニードルの第1制御室に面する端部には、軸方向に貫通孔が形成され、第2ノズルニードルの反噴孔側の端面には、凸部が形成され、この凸部は、この凸部の端面が第1制御室内の燃料に晒されるように貫通孔に貫通されていることを特徴としている。
これにより、第2ノズルニードルの凸部の端面が、第1の制御室内の燃料に晒されているので、第1制御室内の圧力の影響を受ける。したがって、第1制御室の一部を形成する第1ノズルニードルの端面と第2ノズルニードルの端面の面積比を適宜変更することで、第1、第2ノズルニードルの開閉動作を自由に定めることができる。
請求項9に記載の燃料噴射装置の第2ノズルニードルの反噴孔側端面は、第2制御室内の燃料のみに晒されていることを特徴としている。
これにより、第2ノズルニードルの反噴孔側端面が、第2の制御室内の燃料のみに晒されているので、第2ノズルニードルの開閉動作は、第2制御室の圧力のみに左右されるので、第2制御室の圧力を正確に調整すれば、第2ノズルニードルの開閉動作の動作タイミングを常に同じにすることが可能となる。
(第1の実施形態)
本発明の第1の実施形態を図1に基づいて説明する。図1は、燃料噴射装置1の要部断面図である。図1は、燃料噴射停止時を示す。
図1に示す燃料噴射装置1は、燃料噴射弁10、請求項に記載の第1圧力調整手段に相当する第1調圧装置100、請求項に記載の第2圧力調整手段に相当する第2調圧装置110、第1、第2調圧装置100、110を制御する制御装置20、燃料タンク30、燃料噴射ポンプ40、およびコモンレール50から成っている。
燃料噴射弁10は、図示しない多気筒内燃機関の各気筒に一つずつ設けられている。燃料噴射ポンプ40は、例えば内燃機関(以下、エンジンと呼ぶ)によって駆動される、いわゆる、プランジャ式のサプライ用のポンプであり、燃料タンク30から吸引した燃料を運転状態等に基づいて定められる高圧に昇圧し、昇圧された燃料(高圧燃料)を、燃料配管を通じてコモンレール50に供給する。
コモンレール50に貯留された高圧燃料は、燃料配管を通じて各燃料噴射弁10に導かれる。第1、第2調圧装置100、110を制御装置20にて操作することで、燃料噴射弁10に導入される燃料圧力を調整し、燃料噴射弁10を制御して、各気筒に高圧燃料を噴射させる。この際、噴射に使用されなかった高圧燃料(余剰燃料)は、燃料配管を通じて燃料タンク30に戻される。燃料噴射弁10、第1、第2調圧装置100、110の構造および動作については、後ほど詳しく説明する。
次に、燃料噴射弁10について説明する。燃料噴射弁10は、弁ボディ60、第1ノズルニードル80、第2ノズルニードル90、第1スプリング88、および第2スプリング95から成っている。弁ボディ60は、略円柱状に形成され、その内部には、第1、第2ノズルニードル80、90、第1、第2スプリング88、95を収容する収容孔63が軸方向に形成されている。
弁ボディ60の下端部には、ボディ端面61とサック部62が形成され、ボディ端面61は、サック部62に向かって先細形状となるように傾斜している。図1に示すように、そのボディ端面61には、第1ノズルニードル80が着座可能な第1弁座部69と、その第1弁座部69よりもサック部62側に第1噴孔71と、その第1噴孔71よりもサック部62側に第2ノズルニードル90が着座可能な第2弁座部70と、第2弁座部70よりもサック部62側に第2噴孔72とが形成されている。なお、第1噴孔71の噴孔径は、第2噴孔72の噴孔径よりも小さい径となっている。
収容孔63の内壁と、弁ボディ60の外壁との間には、図1に示すように収容孔63に通じる燃料流入通路64、燃料流入通路64から分岐する第1燃料通路65、リターン通路68、および第2燃料通路66が形成されている。燃料流入通路64、第1燃料通路65、および第2燃料通路66は、コモンレール50からの燃料が供給される通路であり、リターン通路68は、燃料噴射に使用されなかった余剰燃料を燃料タンク30に戻すための通路である。
第1ノズルニードル80は、内部に中空部81を有する中空円筒状に形成され、収容孔63内を軸方向に往復移動可能に収容されている。第1ノズルニードル80の反噴孔側の端面には、上端面82が形成され、噴孔側の端面には、下端面83が形成され、そして、中空部81の反噴孔側には、内壁端面84が形成されている。
反噴孔側には、上端面82と内壁端面84とを結ぶ貫通孔85が軸方向に形成されている。下端面83は、円錐状に形成され、第1弁座部69に着座可能に形成されている。そして、第1ノズルニードル80の側壁部には、周方向に突き出たつば部87が形成されている。つば部87と、収容孔63の内壁から内側に張り出した部分との間には、第1スプリング88が設けられ、第1ノズルニードル80を第1弁座部69に押し付けている。
図1に示すように、第1ノズルニードル80の側壁部とその側壁部に対向する収容孔63の内壁との間には、空間が形成され、その空間が噴孔側から第1燃料溜り室73、第2燃料溜り室74となっている。さらに、上端面82と収容孔63の内壁とによって周囲が囲まれる空間が形成され、その空間が請求項に記載の第1制御室に相当する第1制御室75となっている。
第1燃料溜り室73には、燃料流入通路64が接続され、コモンレール50からの高圧燃料が随時導入されるようになっている。第2燃料溜り室74には、第2燃料通路66が接続され、第2調圧装置110にて調圧された燃料が導入されるようになっている。そして、第2燃料溜り室74に位置する第1ノズルニードル80の側壁には、中空部81と連通する連通孔86が形成されている。
第1制御室75には、所定の絞り径を有した絞りを介して、第1燃料通路65が接続され、コモンレール50からの高圧燃料が導入されるようになっている。さらに、第1制御室75には、所定の絞り径を有した絞りを介して、第1制御室75内の余剰燃料を燃料タンク30に戻すためのリターン通路68が接続され、そのリターン通路68途中には、第1調圧装置100が設けられている。第1調圧装置100を操作することにより、リターン通路68から燃料タンク30に戻される燃料の量が調整され、第1制御室75内の圧力を調整することができる。
第2ノズルニードル90は、円柱状に形成され、第1ノズルニードル80の中空部81内を軸方向に往復移動可能に収容されている。第2ノズルニードル90の反噴孔側の端面には、凸部91が形成され、その凸部91は、上記貫通孔85に貫通されている。凸部91の上端には、上端面92が形成され、第2ノズルニードル90の凸部91の付け根付近には、段差面93が形成されている。上端面92は、第1制御室75内の燃料に晒されている。
第2ノズルニードル90の下端には、下端面94が形成されている。下端面94は、円錐状に形成され、第2弁座部70に着座可能に形成されている。段差面93と第1ノズルニードル80の内壁との間には、第2スプリング95が設けられ、第2ノズルニードル90を第2弁座部70に押し付けている。
図1に示すように、第1ノズルニードル80の内壁と第2ノズルニードル90の上端面92とによって周囲が囲まれる空間が形成され、その空間が請求項に記載の第2制御室に相当する第2制御室76となる。この第2制御室76には、第2調圧装置110で調圧された燃料が、第2燃料通路66、第2燃料溜り室74、連通孔86を介して導入されるようになっている。
第1、第2ノズルニードル80、90をそれぞれ、第1、第2弁座部69、70に着座させることにより、第1燃料溜り室73に導入されている高圧燃料が第1、第2噴孔71、72から噴射されることが阻止される。燃料を噴射するときは、第1、第2制御室75、76の圧力を第1、第2調圧装置100、110にて調圧することにより、第1、第2ノズルニードル80、90のそれぞれのリフト量を制御し、第1燃料溜り室73に導入されている高圧燃料を第1、第2噴孔71、72から適宜噴射する。なお、燃料噴射弁10の動作については、後ほど詳しく説明する。
次に、第1調圧装置100について説明する。第1調圧装置100は、制御装置20からの指令により駆動させられ、リターン通路68を介して燃料タンク30に戻される燃料量を調整することで、第1制御室75内の圧力を調整する。第1調圧装置100は、ソレノイド101、スプリング102、第1制御弁103から成っている。第1制御弁103は、ソレノイド101に駆動電流が供給されていない状態では、スプリング102の付勢力により、図示しない弁座に着座し、リターン通路68を遮断している。ソレノイド101に駆動電流が通電されると、ソレノイド101に発生する励磁吸引力により、第1制御弁103が弁座から離座し、リターン通路68を開放する。制御装置20がソレノイド101に駆動電流を所定時間通電することにより、第1制御弁103を弁座から所定時間離座させ、第1制御室75内の燃料を燃料タンク30戻す。すると、第1制御室75内の圧力は、第1制御弁103が弁座から離座している時間に応じて低下していく。
次に、第2調圧装置110について説明する。第2調圧装置110は、制御装置20からの指令により駆動させられ、コモンレール50からの高圧燃料の一部を燃料タンク30に戻すことにより、圧力を調整し、調整された圧力を持つ燃料を第2燃料通路66に供給する。第2調圧装置110は、ソレノイド111、スプリング112、第2制御弁113、分圧室114から成っている。
分圧室114には、入口絞り115、出口絞り116、および各燃料噴射弁10の第2燃料通路66と分圧室114とを結ぶ燃料配管が設けられている。入口絞り115には、コモンレール50が接続され、出口絞り116には、燃料タンク30が接続されている。出口絞り116と燃料タンク30との間には、第2制御弁113が設けられている。
第2制御弁113は、ソレノイド111に駆動電流が供給されていない状態では、スプリング112の付勢力により、図示しない弁座に着座し、燃料タンク30への通路を遮断している。ソレノイド111に駆動電流が通電されると、ソレノイド111に発生する励磁吸引力により、第2制御弁113が弁座から離座し、燃料タンク30への通路を開放する。
本実施形態では、制御装置20からソレノイド111に所定のデューティ比を持つ駆動電流が通電されている。すると、第2制御弁113は、所定のデューティ比に応じて、着座と離座とを繰り返す。デューティ比が大きくなればなるほど、出口絞り116と燃料タンク30とが連通する時間が遮断する時間よりも長くなるので、分圧室114内の圧力が低くなる。
次に、噴射率をエンジン運転状態に応じて変化させることの必要性について、図3、図4に基づいて説明する。図3は、エンジン負荷とエンジン回転数の関係を示すグラフであり、縦軸は、エンジン負荷を示し、横軸は、エンジン回転数を示している。図4は、図3のグラフに示すエンジン運転状態と噴射率との関係を示す図である。本実施形態では、図3に示すように、エンジン運転状態を3つのパターンに分けて説明している。その3つのパターンとは、低負荷域、低速高負荷域、高速高負荷域である。図4(a)は、低負荷域のときの噴射率を表し、図4(b)は、低速高負荷域のときの噴射率を表し、図4(c)は、高速高負荷域のときの噴射率を表す。
一般的に噴射率は、各パターンに応じて変化させる必要があると言われている。例えば、低負荷域の場合、エンジンの負荷は低負荷であるので、エンジンに燃料を多く噴射する必要はなく、図4(a)に示すような噴射率となるように制御装置20は、燃料噴射弁10を制御する。具体的には、制御装置20は、第1ノズルニードル80のみをリフトさせて、第1噴孔71のみから燃料を噴射させるようにする。このときの噴射率をパターン1の噴射率と呼ぶ。
低速高負荷域の場合、排ガスの状態を悪化させることなく、エンジンの負荷を高めるために、図4(b)に示すような噴射率となるように制御装置20は、燃料噴射弁10を制御する。このときの噴射率をパターン2の噴射率と呼ぶ。具体的には、制御装置20は、噴射初期には、第1ノズルニードル80のみをリフトさせ、第1噴孔71のみから燃料を噴射させ、噴射後期には、第2ノズルニードル90もリフトさせ、第2噴孔72からも燃料を噴射させるようにする。噴射初期の噴射率を低く抑えることにより、燃焼時の燃焼温度を低く抑えることができる。燃料温度を低く抑えることにより、NOxの発生を抑えることができるので、排ガスの状態を悪化させることなく、エンジンの負荷を高めることができる。
高速高負荷域の場合、エンジンを高速に回転させ、かつ負荷を高める必要があるので、エンジンに燃料を多く噴射する必要があり、図4(c)に示すような噴射率となるように制御装置20は、燃料噴射弁10を制御する。具体的には、制御装置20は、噴射初期から、第1ノズルニードル80と第2ノズルニードル90をリフトさせ、第1噴孔71と第2噴孔72の両方から、より多くの燃料を噴射させるようにする。
次に、本実施形態の燃料噴射弁10の作動を図1および図2に基づいて説明する。図2(a)は、ソレノイド101を通電制御したときの第1制御弁103のリフト量の変化を示したものである。図2(b)は、第1制御弁103をリフトさせたときの第1制御室75の圧力状態を示したものである。図2(c)は、第2制御弁113を作動させたときの第2制御室76圧力状態を示したものである。図2(d)は、第1ノズルニードル80のリフト量の変化を示したものである。図2(e)は、第2ノズルニードル90のリフト量の変化を示したものである。図2(f)は、燃料噴射弁10より噴射される燃料の噴射率の変化を示したものである。
ここでは、第1、第2ノズルニードル80、90をパターン2で作動させる場合について説明する。
(燃料噴射停止時)
第1ノズルニードル80、および第2ノズルニードル90の収容孔63に対する位置は、噴孔側の方向に作用する力と、反噴孔側の方向に作用する力との釣り合いによって決定される。ここからは、噴孔側の方向に作用する力を噴孔方向付勢力と呼び、反噴孔側の方向に作用する力を反噴孔方向付勢力と呼ぶ。燃料噴射停止時では、第1、第2ノズルニードル80、90に作用する力は、噴孔方向付勢力の方が勝っているので、ボディ端面61に形成されている第1、第2弁座部69、70に第1、第2ノズルニードル80、90が押し付けられ、第1、第2噴孔71、72が閉弁され、燃料噴射が行われない状態となる。
ここで、この状態の第1、第2ノズルニードル80、90に作用する噴孔方向付勢力および反噴孔方向付勢力について説明する。コモンレール50内の高圧燃料が燃料流入通路64および第1燃料通路65を介して第1燃料溜り室73および第1制御室75に供給される。このとき、図2中の時刻t1までの間、第1調圧装置100には、制御装置20から駆動電流が供給されていないので、リターン通路68が第1制御弁103によって遮断されており、第1制御室75の圧力は、コモンレール50内の圧力(以下、コモンレール圧と呼ぶ)と同じ値を示す(図2(b)参照)。
一方、第2燃料溜り室74には、第2調圧装置110、および第2燃料通路66を介して、コモンレール50内の燃料が供給される。第2燃料溜り室74内の燃料は、連通孔86を介して第2制御室76に供給される。このとき、第2制御室76には、第2調圧装置110にてパターン2(一点鎖線)に応じた圧力に調整した圧力が供給されている(図2(c)参照)。
第2制御室76には、前もって第2調圧装置110にて圧力調整された燃料が供給されるようになっている。これにより、第2制御室76からの燃料のリーク量が少なくて済み、噴射制御中に使用する燃料の制御流量が少なくなる。制御流量が少なくなると、燃料噴射ポンプ40の駆動ロスを減らすことが可能となり、エンジンの効率が向上する。
第1ノズルニードル80には、上端面82の面積と第1制御室75内の圧力との積で求められる付勢力、および第1スプリング88の付勢力の和である噴孔方向付勢力が働き、下端面83の軸方向投影面積と第1燃料溜り室73内の圧力との積で求められる付勢力、内壁端面84の面積と第2燃料溜り室74内の圧力との積で求められる付勢力、および第2スプリング95の付勢力の和である反噴孔方向付勢力が働いている。
なお、つば部87は、その上面とその下面の面積が等しいため、コモンレール圧がつば部87作用しても、燃料の圧力による第1ノズルニードル80を移動させる力は発生しない。
図1に示すように、燃料噴射停止時では、下端面83の軸方向投影面積と内壁端面84の面積とを合わせた面積よりも上端面82の面積の方が大きく、内壁端面84に作用する圧力がコモンレール圧よりも低いということから考えると、第1ノズルニードル80には、噴孔方向付勢力が作用し、第1ノズルニードル80は、第1弁座部69に押し付けられる。
一方、第2ノズルニードル90には、第1ノズルニードル80が第1弁座部69に押し付けられていると燃料が下端面94に供給されないので、反噴孔方向付勢力が一切作用していない。したがって、第2ノズルニードル90には、上端面92の面積と第1制御室75内の圧力との積で求められる付勢力、段差面93の面積と第2制御室76内の圧力との積で求められる付勢力、および第2スプリング95の付勢力の和である噴孔方向付勢力のみが働いている。このため、第2ノズルニードル90には、噴孔方向付勢力が作用し、第2ノズルニードル90は、第2弁座部70に押し付けられる。
(第1噴孔開口時への作動)
図2中の時刻t1に、制御装置20から第1調圧装置100に駆動電流が供給されると、第1制御弁103がリフトされ、リターン通路68が開放され、第1制御室75内の燃料がリターン通路68を介して燃料タンク30に戻される。燃料が燃料タンク30に戻されると、第1制御室75内の圧力が所定の降下速度で低下し、上端面82、92に作用する噴孔方向付勢力も低下する。
第1制御室75内の圧力が低下し、時刻t2の所定の圧力まで下がると、第1ノズルニードル80に作用する反噴孔方向付勢力の方が噴孔方向付勢力よりも勝るようになり、第1ノズルニードル80がリフトし始める(図2(d)中の一点鎖線)。このとき、第1燃料溜り室73内の燃料が第1噴孔71に供給され、燃料が噴射される。第1ノズルニードル80がリフトし始めるときの第1制御室75内の圧力を第1ノズルニードル開弁圧力という(図2(b)参照)。
このとき、第2ノズルニードル90の下端面94にも第1燃料溜り室73内の燃料が供給され、第2ノズルニードル90にも下端面94の軸方向投影面積と第1燃料溜り室73内の圧力との積で求められる反噴孔方向付勢力が作用する。
しかし、上端面92の面積と第1ノズルニードル開弁圧力との積で求められる付勢力、段差面93の面積と第2制御室76内の圧力との積で求められる付勢力、および第2スプリング95の付勢力の和である噴孔方向付勢力が反噴孔方向付勢力よりも勝っているので、依然として、第2ノズルニードル90は、第2弁座部70に押し付けられる。したがって、時刻t2〜t3までは、第1噴孔71のみから燃料が噴射される(図2(f)参照)。
(第1、第2噴孔開口時への作動)
第1制御室75内の圧力が第1ノズルニードル開弁圧力よりもさらに低下し、所定の圧力まで低下すると(図2中の時刻t3)、上端面92に作用する反噴孔方向付勢力が低下するので、第2ノズルニードル90に作用する反噴孔方向付勢力の方が噴孔方向付勢力よりも勝るようになり、第2ノズルニードル90がリフトし始める(図2(e)中の一点鎖線)。このときの、第1制御室75内の圧力を第2ノズルニードル開弁圧力という(図2(b)参照)。
時刻t3〜t5まで、第1、第2ノズルニードル80、90がリフトされているので、第1燃料溜り室73内の燃料が、第1、第2噴孔71、72に供給され、燃料が噴射される(図2(f)参照)。
第2ノズルニードル90の凸部91に形成されている上端面92は、第1制御室75内の燃料に晒されているので、第1制御室75内の圧力の影響を受ける構造となっている。したがって、第1制御室75の一部を形成する第1ノズルニードル80の上端面82と第2ノズルニードル90の上端面92の面積比を適宜変更することで、第1、第2ノズルニードル80、90のリフトタイミングを自由に定めることができる。
(燃料噴射停止時への作動)
運転状態に応じた所定時間が経過すると、時刻t4時に、制御装置20からの駆動電流の供給が停止され、第1調圧装置100の第1制御弁が、リターン通路68を再び遮断する(図1参照)。すると、第1制御室75内の圧力は再び所定の上昇速度で増加し始める。
時刻t5になると、第1制御室75内の圧力が第2ノズルニードル閉弁圧力となり、図2(e)中の一点鎖線に示すように、第2ノズルニードル90は、ボディ端面61方向に移動させられ、第2ノズルニードル90が第2弁座部70に着座し、第2噴孔72からの燃料噴射が停止する。
時刻t6になると、第1制御室75内の圧力が第1ノズルニードル閉弁圧力となり、図2(d)中の一点鎖線に示すように、第1ノズルニードル80は、ボディ端面61方向に移動させられ、第1ノズルニードル80が第1弁座部69に着座し、第1噴孔71からの燃料噴射が停止する。
(パターン1、パターン3の第1、第2ノズルニードルの作動について)
第1、第2ノズルニードル80、90をパターン1で作動させる場合の特徴は、第2調圧装置110のデューティ比を、パターン2のときよりも小さくして、第2制御室76内の圧力を比較的高く維持することである(図2(c)中の実線)。これにより、第2ノズルニードル90の段差面93に作用する噴孔方向付勢力が、パターン2のときよりも増加するので、第1ノズルニードル80がリフトされ、第1燃料溜り室73内の燃料が第2ノズルニードル90の下端面94に供給されても、第2ノズルニードル90はリフトせずにそのまま、第2弁座部70に着座したままとなり、図2(f)中の実線に示すような噴射率となる(図2(e)(f)参照)。
ここで、パターン1のとき、第1ノズルニードル80のリフト開始時期が、パターン2のリフト開始時期よりも早くなるのは、第1ノズルニードル80の内壁端面84に作用する第2制御室76内の圧力がパターン2のときよりも高いためである。言い換えると、第2制御室76内の圧力が高くなると、第1ノズルニードル80の反噴孔方向付勢力がパターン2のときよりも、増加するためである。
第1、第2ノズルニードル80、90をパターン3で作動させる場合の特徴は、第2調圧装置110のデューティ比を、パターン2のときよりも大きくして、第2制御室76内の圧力を比較的低く維持することである(図2(c)中の破線)。これにより、第2ノズルニードル90の段差面93に作用する噴孔方向付勢力が、パターン2のときよりも低下するので、第1ノズルニードル80がリフトされ、第1燃料溜り室73内の燃料が第2ノズルニードル90の下端面94に供給されると、第2ノズルニードル90は、第1ノズルニードル80とほぼ同時にリフトし、第2弁座部70から離座し、図2(f)中の破線に示すような噴射率となる(図2(e)(f)参照)。
ここで、パターン3のとき、第1ノズルニードル80のリフト開始時期が、パターン2のリフト開始時期よりも遅くなるのは、第1ノズルニードル80の内壁端面84に作用する第2制御室76内の圧力がパターン2のときよりも低いためである。言い換えると、第2制御室76内の圧力が高くなると、第1ノズルニードル80の反噴孔方向付勢力がパターン2のときよりも、低下するためである。
本実施形態では、第1、第2制御室75、76へ、コモンレール50からの燃料を供給し、第1、第2調圧装置100、110で、第1、第2制御室75、76内の圧力を個別に調整するように燃料噴射装置を構成しているので、エンジンの運転状態(例えば、低負荷域、低速高負荷域、高速高負荷域)に合わせた所望の燃料噴射率(パターン1〜パターン3)とすることができると共に、制御室に燃料を供給するための圧力源を追加することに伴う製造コストの上昇を抑えることができる。
また、本実施形態では、第2調圧装置110を複数の第2制御室76に接続するように燃料噴射装置1を構成しているので、第2調圧装置110の数を減らすことができ、エンジン一基あたりの燃料噴射装置の製造コストの上昇を抑えることができる。
また、第2調圧装置110を燃料噴射弁10一つに付き一つずつ設けてもよい。これにより、燃料噴射弁10毎に第1、第2制御室75、76内の圧力を調整することができるので、気筒間の噴射率のバラツキを無くすことが可能となる。
また、本実施形態では、第2調圧装置110は、第2制御室76内の圧力を所望の燃料噴射率(パターン1〜パターン3)に応じて段階的(3段階)に調整している。これにより、第1ノズルニードル80が第2制御室76内の圧力の影響を受ける構造となっている場合、第2制御室76内の圧力がパターン毎に一定となるので、第1ノズルニードル80がリフトするタイミングを容易に制御することができる。
また、第2調圧装置110は、第2制御室76内の圧力を連続的に調整するようにしてもよい。これにより、第1、第2制御室75、76内の圧力を細かく調整することができるので、第1、第2ノズルニードル80、90がリフトするタイミングを任意に定めることができる。
(変形例1)
次に、第1の実施形態の変形例1の燃料噴射装置1を図5に基づいて説明する。図5は、変形例1の燃料噴射装置1の要部断面図である。なお、第1の実施形態と同一機能物は、同一符号を付す。ここでは、第1の実施形態と相違している特徴点のみを説明する。
図5に示すように、燃料噴射弁10の燃料流入通路64には、コモンレール50からの燃料を第1制御室75に供給させる第1燃料通路65の他に、第3燃料通路67が燃料流入通路64から分岐するように形成されている。第3燃料通路67は、コモンレール50からの燃料を第2制御室76に供給させるために形成され、所定の絞り径を有した絞りを介して第2燃料溜り室74に接続されている。言い換えると、第2調圧装置110は、第2制御室76よりも排出側に設けられることとなる。
そして、第2燃料溜り室74には、第1の実施形態と同様、第2燃料通路66が接続され、その第2燃料通路66には、第2調圧装置110が接続されている。第2調圧装置110には、燃料タンク30が接続されている。
変形例1では、第2調圧装置110の第2制御弁113を所定のデューティ比に制御することにより、第2燃料通路66から高圧燃料を燃料タンク30へ戻す量を制御して第2制御室76内の圧力を調整する。
これにより、第2調圧装置110は、第2制御室76よりも排出側に設けられ、第2制御室76内の圧力を調整しているので、高圧燃料が第2制御室で滞ることが無くなり、燃料に気泡が入っていたとしても、気泡は第2制御室76から燃料と共に排出される。
(変形例2)
次に、第1の実施形態の変形例2の燃料噴射装置1を図6に基づいて説明する。図6は、変形例2の燃料噴射装置1の要部断面図である。なお、第1の実施形態と同一機能物は、同一符号を付す。ここでは、第1の実施形態と相違している特徴点のみを説明する。
図6に示すように、変形例2の特徴は、第2ノズルニードル90の反噴孔側端面には、第1の実施形態にあった凸部91が形成されておらず、第1ノズルニードル80には、貫通孔85がないという点である。第1制御室75は、第1ノズルニードル80の上端面82と収容孔63の内壁とによって周囲が囲まれる空間であり、第2制御室76は、第2ノズルニードル90の上端面92と第1ノズルニードル80の中空部81の内壁とによって周囲が囲まれる空間である。言い換えると、第2ノズルニードル90の反噴孔端面である上端面92が、第2制御室76内の燃料のみに晒されている状態となる。
これにより、第2ノズルニードルの開閉動作は、第2制御室76の圧力のみに左右されることになるので、第2制御室の圧力を正確に調整すれば、第2ノズルニードル90の開閉動作の動作タイミングを常に同じにすることが可能となる。
(変形例3)
次に、第1の実施形態の変形例3の燃料噴射装置1の第2調圧装置110を図7および図8に基づいて説明する。図7は、変形例3の第2調圧装置110の要部断面図であり、図8は、変形例3の別の形態の第2調圧装置110の要部断面図である。なお、第1の実施形態と同一機能物は、同一符号を付す。ここでは、第1の実施形態と相違している特徴点のみを説明する。
図7に示すように、第2調圧装置110は、電磁駆動式のスプール弁117、および分圧室114から成り、スプール弁117と分圧室114との間には、両者を接続する三つの通路が設けられている。そして、三つの通路には、絞り径の異なる絞りが設けられている。制御装置20からの指令によりスプール弁117が三つの絞りのうち、いずれか一つの絞りを選択することで、分圧室114内の圧力を調整することができる。
図8に示すように、第2調圧装置110は、二つの電磁駆動式のスプール弁118、119、および分圧室114から成り、その二つのスプール弁118、119の間には、両者を接続する二つの通路が設けられ、その通路には、絞り径の異なる絞りが設けられている。一方のスプール弁118は、上記二つの絞り径よりも大きい所定の絞り径を有する絞りを介して分圧室114と接続され、もう一方のスプール弁119は、燃料タンク30と接続されている。
制御装置20からの指令によりスプール弁118、119の弁体の位置を制御して、分圧室114内の圧力を調整することができる。
第1実施形態の燃料噴射装置の要部断面図である。 第1実施形態の第1制御室および第2制御室の圧力の変化に伴う噴射率の増減を示す特性図である。 エンジン負荷とエンジン回転数の関係を示すグラフである。 エンジン運転状態と噴射率の関係を示す特性図である。 変形例1の燃料噴射装置1の要部断面図である。 変形例2の燃料噴射装置1の要部断面図である。 変形例3の第2調圧装置110の要部断面図である。 変形例3の別の形態の第2調圧装置110の要部断面図である。
符号の説明
1 燃料噴射装置
10 燃料噴射弁
20 制御装置
50 コモンレール
60 弁ボディ
63 収容孔
69 第1弁座部
70 第2弁座部
71 第1噴孔
72 第2噴孔
75 第1制御室
76 第2制御室
80 第1ノズルニードル
90 第2ノズルニードル
100 第1調圧装置(第1圧力調整手段)
110 第2調圧装置(第2圧力調整手段)

Claims (9)

  1. 燃料供給ポンプから供給された高圧燃料をコモンレールで蓄圧し、前記コモンレールで蓄圧された高圧燃料を内燃機関の燃焼室に噴射する燃料噴射装置であって、
    軸方向に収容孔が形成され、前記コモンレールからの高圧燃料を前記収容孔に供給する燃料流入通路が形成され、前記燃料流入通路よりも燃料下流側に第1噴孔と、さらに前記第1噴孔よりも燃料下流側に第2噴孔が形成され、前記第1噴孔との間の前記収容孔を形成する内壁に第1弁座が形成され、前記第1噴孔と前記第2噴孔との間の前記収容孔を形成する内壁に第2弁座が形成されている弁ボディ、
    前記収容孔に往復移動可能に収容され、前記第1弁座に着座することで前記燃料流入通路と前記第1噴孔との連通を遮断する中空円筒状の第1ノズルニードル、
    前記第1ノズルニードルに往復移動可能に収容され、前記第2弁座に着座することで前記燃料流入通路と前記第2噴孔との連通を遮断する第2ノズルニードル、
    前記第1ノズルニードルの反噴孔側端面と前記収容孔を形成する内壁とによって周囲が囲まれている第1制御室、および
    前記第2ノズルニードルの反噴孔側端面と前記第1ノズルニードルの内壁とによって周囲が囲まれている第2制御室を有する燃料噴射弁と、
    前記第1制御室内の圧力を調整し、前記第1ノズルニードルの往復移動を制御可能な第1圧力調整手段と、
    前記第2制御室内の圧力を調整し、前記第2ノズルニードルの往復移動を制御可能な第2圧力調整手段とを備え、
    前記燃料噴射弁の前記弁ボディには、前記コモンレールからの高圧燃料を前記第1制御室に供給するための第1燃料通路と、前記コモンレールからの高圧燃料を前記第2制御室に供給するための第2燃料通路とが形成され、
    さらに、前記第1ノズルニードルには、前記第2燃料通路と前記第2制御室とを連通する連通路が形成されていることを特徴とする燃料噴射装置。
  2. 前記内燃機関に複数の燃焼室を有し、前記燃料噴射弁を前記燃焼室ごとに設ける場合であって、
    前記第1圧力調整手段は、前記燃料噴射弁ごとに一つずつ設けられ、前記第2圧力調整手段は、複数の前記燃料噴射弁からなる前記燃料噴射弁群ごとに一つずつ設けられていることを特徴とする請求項1に記載の燃焼噴射装置。
  3. 前記内燃機関に複数の燃焼室を有し、前記燃料噴射弁を前記燃焼室ごとに設ける場合であって、
    前記第1圧力調整手段、および前記第2圧力調整手段は、前記燃料噴射弁ごとに一つずつ設けられていることを特徴とする請求項1に記載の燃料噴射装置。
  4. 前記第2圧力調整手段は、前記第2制御室内の圧力を、段階的に調整することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
  5. 前記第2圧力調整手段は、前記第2制御室内の圧力を、連続的に調整することを特徴とする請求項1から請求項3のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
  6. 前記第2圧力調整手段は、前記コモンレールと前記第2燃料通路との間に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
  7. 前記弁ボディには、前記第2制御室の燃料を前記燃料タンクに排出する第3燃料通路が形成され、
    前記第2圧力調整手段は、前記第3燃料通路途中に設けられていることを特徴とする請求項1から請求項5のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
  8. 前記第1ノズルニードルの前記第1制御室に面する端部には、軸方向に貫通孔が形成され、
    前記第2ノズルニードルの反噴孔側の端面には、凸部が形成され、この凸部は、この凸部の端面が前記第1制御室内の燃料に晒されるように前記貫通孔に貫通されていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
  9. 前記第2ノズルニードルの反噴孔側端面は、前記第2制御室内の燃料のみに晒されていることを特徴とする請求項1から請求項7のいずれか一項に記載の燃料噴射装置。
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JP2013525672A (ja) * 2010-04-21 2013-06-20 ヒュンダイ ヘビー インダストリーズ カンパニー リミテッド ディーゼルエンジン用二段燃料噴射バルブ
JP2014009630A (ja) * 2012-06-29 2014-01-20 Mazda Motor Corp 直噴エンジンの燃料噴射装置

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