JP2008175179A - 内燃機関の燃料噴射制御装置 - Google Patents

内燃機関の燃料噴射制御装置 Download PDF

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Abstract

【課題】噴射圧に依存することなく「ニードル弁上昇速度」を一定に維持できる燃料噴射制御装置を提供すること。
【解決手段】ニードル弁42の背面側が臨む制御室R2に燃料供給路C1からコモンレール30内の高圧(噴射圧Pc)の燃料を流入させる燃料流入路C2において流入オリフィスZ1が介装され、制御室R2から燃料タンクTに燃料を排出させる燃料排出路C3において、上流側から順に、排出オリフィスZ2、制御室R2内の圧力(制御圧Pcntl)を制御するために燃料排出路C3を連通・遮断する制御弁43、並びに、噴射圧Pcと制御弁43の下流側の圧力(制御弁背圧Pback)との差圧(=Pc−Pback)を一定値に調整する制御弁背圧調整機構が介装されている。これにより、ニードル弁42が上昇していく際において排出オリフィスZ2を通過する燃料の流量を噴射圧Pcに依存することなく一定にできる。
【選択図】図1

Description

本発明は、内燃機関の燃料噴射制御装置に関する。
従来より、図5に示すように、内燃機関(特に、ディーゼル機関)の燃焼室に燃料を噴射する噴孔110を開閉するニードル弁120と、内部の燃料の圧力である噴射圧Pcによりニードル弁120の一端側(図5において下端側)が開弁方向(図5において上方向)の力を受けるとともにニードル弁120の開弁状態において内部の燃料が噴孔110から燃焼室に向けて噴射されるノズル室130と、内部の燃料の圧力である制御圧Pcntlによりニードル弁120の他端側(図5において上端側)が閉弁方向(図5において下方向)の力を受ける制御室140と、高圧発生部(図示しない液圧ポンプ+コモンレール)が発生する高圧燃料をノズル室130に供給する燃料供給路150と、燃料供給路150から制御室140に燃料を流入させる流入オリフィス160が介装された燃料流入路170と、制御室140から燃料を燃料タンク(図示せず)へ排出させる排出オリフィス180が介装された燃料排出路190と、燃料排出路190に介装されて燃料排出路190を連通・遮断する制御弁210とを備えた燃料噴射制御装置が知られている(例えば、特許文献1を参照)。制御室140内にはニードル弁120を閉弁方向へ常時付勢するコイルスプリング220が備えられている。
特開2005−320870号公報
図5に示した装置では、閉弁状態にあるニードル弁120を開弁させる場合(閉弁状態(ニードル弁リフト量=0)から開弁状態(ニードル弁リフト量>0)へと変更させる場合)、制御弁210が開弁させられる(閉状態から開状態へと変更される)。これにより、燃料排出路190を通して制御室140から燃料が排出されて制御圧Pcntlが噴射圧Pcから低下し、これに伴って燃料流入路170を通して制御室140に燃料供給路150から燃料が流入する。この結果、制御圧Pcntlは、排出オリフィス180を通過する燃料の流出流量(排出オリフィス流量)と流入オリフィス160を通過する燃料の流入流量(流入オリフィス流量)の差(=排出オリフィス流量−流入オリフィス流量)に応じた速度をもって噴射圧Pcから低下していく。
このように低下していく制御圧Pcntlが「ニードル弁開弁圧」(ニードル弁120が閉弁状態から開弁状態へ移行する時点での制御圧Pcntl)まで達すると、ニードル弁120が開弁し(図5において上方へ移動し)、この結果、燃料噴射が開始される。その後、ニードル弁120は、制御室140内の燃料の体積の減少速度(=排出オリフィス流量−流入オリフィス流量)に応じた速度をもって上昇していく(図5において上方へ移動していく)。即ち、ニードル弁リフト量が増大していく。この間、燃料噴射は継続される。以下、このようにニードル弁120が上昇する際のニードル弁120の上昇速度(ニードル弁リフト量の増大速度)を「ニードル弁上昇速度」と称呼する。
一方、このように上昇していく(開弁状態にある)ニードル弁120を閉弁させる場合(開弁状態から閉弁状態へと変更させる場合)、制御弁210が閉弁させられる(開状態から閉状態へと変更される)。これにより、燃料排出路190を通した制御室140からの燃料の排出が中止される一方、燃料流入路170を通した制御室140への燃料の流入は継続される。この結果、ニードル弁120は、制御室140内の燃料の体積の増大速度(即ち、流入オリフィス160を通過する燃料の流入流量)に応じた速度をもって下降していく(図5において下方へ移動していく)。即ち、ニードル弁リフト量が減少していく。以下、このようにニードル弁120が下降する際のニードル弁120の下降速度(リフト量の減少速度)を「ニードル弁下降速度」と称呼する。そして、ニードル弁リフト量が「0」に達すると、ニードル弁120が閉弁し、燃料噴射が終了する。このように、制御弁210を制御して制御圧Pcntlを制御することでニードル弁120の位置(ニードル弁リフト量)が調整されて燃料の噴射制御が行われる。
ところで、図5に示した装置では、ニードル弁120の開弁後において、制御圧Pcntlは、「ニードル弁開弁圧」から、「噴射圧Pcからコイルスプリング220の付勢力に相当する制御室140内の圧力分(以下、「バネ力相当圧力分Px」と称呼する。)を減じて得られる圧力(Pc−Px)」まで迅速に上昇し、その後はニードル弁120の閉弁まで圧力(Pc−Px)で推移する。これは、ニードル弁120の開弁状態では、ニードル弁120の一端側の受圧面積と他端側の受圧面積とが等しいことに基づく(詳細は後述する)。
従って、ニードル弁120が上昇していく間において、流入オリフィス160の上下流間の差圧は、噴射圧Pcに依存することなく、「バネ相当圧力分Px」で略一定となる。換言すれば、噴射圧Pcに依存することなく、上記流入オリフィス流量は一定となる。
一方、ニードル弁120が上昇していく間において、排出オリフィス180の上下流間の差圧は、上記圧力(Pc−Px)に略等しくなる。これは、制御弁210の下流側の圧力(以下、「制御弁背圧」と称呼する。)が大気圧で一定であることに基づく。換言すれば、噴射圧Pcが大きいほど、排出オリフィス180の上下流間の差圧が大きくなり、従って、上記排出オリフィス流量が大きくなる。以上より、図5に示した装置では、上記「ニードル弁上昇速度」(=(排出オリフィス流量−流入オリフィス流量)に応じた速度)は、噴射圧Pcが大きいほど大きくなる。
しかしながら、このように、噴射圧Pcが大きいほど「ニードル弁上昇速度」が大きくなると、以下の問題が生じる。即ち、噴射圧Pcが小さくて「ニードル弁上昇速度」が小さい場合、ニードル弁120の開弁直後の極短期間において「ニードル弁リフト量が所定の微小量以下で推移する期間」が長くなる。ここで、図6に示すように、「ニードル弁リフト量が所定の微小量以下で推移する期間」(斜線で示した領域に対応)では、ニードル弁120の上記一端側(図5において下端側)と弁座部との間にて実質的なオリフィスが形成されて圧力損失が生じ、噴孔直前圧力(図5において空間230内の燃料圧力)が低くなる。従って、燃料の実質的な噴射圧力が低下して噴射燃料の微粒子化が阻害され易い。以上より、「ニードル弁上昇速度」が小さい場合、上述した噴射圧力の低下により噴射燃料の微粒子化が阻害され得る期間が長くなるという問題が生じる。即ち、噴射圧Pcが小さい場合、上述した噴射圧力の低下を抑制するために「ニードル弁上昇速度」を大きくしたいという要求がある。
一方、噴射圧Pcが大きくて「ニードル弁上昇速度」が大きい場合、制御弁210の開弁期間(開弁状態に維持されている期間)に対する燃料噴射量が大きくなり、この結果、制御弁210の開弁期間の調整による燃料噴射量の制御精度が低下するという問題が生じる。即ち、噴射圧Pcが大きい場合、上述した燃料噴射量の制御精度の低下を抑制するために「ニードル弁上昇速度」を小さくしたいという要求がある。以上のことから、噴射圧Pcに依存することなく「ニードル弁上昇速度」を一定に維持できる燃料噴射制御装置の到来が望まれているところである。
本発明の目的は、噴射圧に依存することなく「ニードル弁上昇速度」を一定に維持できる燃料噴射制御装置を提供することにある。
本発明に係る燃料噴射制御装置は、上記と同じニードル弁、ノズル室、制御室、高圧発生部、燃料供給路、燃料流入路、燃料排出路、及び制御弁を備え、前記制御弁を制御して前記制御圧を制御することで前記ニードル弁の位置(ニードル弁リフト量)を調整して燃料の噴射制御を行う燃料噴射制御装置(図5に示したものと同じ装置)において、前記制御弁よりも下流の前記燃料排出路に介装されて、前記噴射圧と前記制御弁の下流側の圧力である制御弁背圧との差圧を(前記制御弁の開弁状態において)一定値に調整する制御弁背圧調整機構を更に備えている。
ここにおいて、前記燃料流入路、及び前記制御弁背圧調整機構よりも上流の前記燃料排出路にはそれぞれ、オリフィス(上記流入オリフィス、及び上記排出オリフィス)が設けられていることが好ましい。また、ニードル弁の開弁状態では、ニードル弁の前記一端側の受圧面積と前記他端側の受圧面積とが等しいことが好適である。更には、前記制御室内において前記ニードル弁を閉弁方向へ常時付勢する弾性部材が備えられていることが好適である。
上記構成によれば、制御弁背圧調整機構により、噴射圧と制御弁背圧との差圧が一定値(ΔP1)に調整される。従って、ニードル弁が上昇していく間において、排出オリフィスの上下流間の差圧は、制御室内の圧力である上記圧力(Pc−Px)から制御弁背圧(=Pc−ΔP1)を減じた値(=ΔP1−Px)に略等しくなる。即ち、排出オリフィスの上下流間の差圧は、噴射圧に依存することなく、値(ΔP1−Px)で略一定となる。換言すれば、ニードル弁が上昇していく間において、噴射圧に依存することなく、上記排出オリフィス流量は一定となる。
一方、上述したように、ニードル弁が上昇していく間において、上記流入オリフィス流量も噴射圧に依存することなく一定となる。以上より、上記「ニードル弁上昇速度」(=(排出オリフィス流量−流入オリフィス流量)に応じた速度)は、噴射圧に依存することなく、一定に維持され得る。
上記本発明に係る燃料噴射制御装置において、前記制御弁背圧調整機構は、前記燃料排出路を連通・遮断するスプール弁と、前記制御弁の下流側と接続されて内部の圧力である前記制御弁背圧により前記スプール弁の一端側が開弁方向の力を受ける背圧室と、前記燃料供給路に接続されて内部の圧力である前記噴射圧により前記スプール弁の他端側が閉弁方向の力を受ける圧力室と、前記背圧室内に配設された前記スプール弁を開弁方向へ常時付勢する弾性部材とを備え、前記スプール弁の一端側の受圧面積が前記他端側の受圧面積と等しいように構成することが好適である。
この場合、具体的には、前記スプール弁は、前記一端側から前記他端側に向けて拡径するテーパー面を前記一端側の先端部において一体的に備え、前記テーパー面が弁座から離間・前記弁座に当接することで前記燃料排出路を連通・遮断するように構成されることが好ましい。この場合、前記背圧室は前記燃料排出路の一部を兼ねている。
これによれば、電磁弁等の電力で制御される装置を使用することなく簡易な構成で、噴射圧と制御弁背圧との差圧を一定値(ΔP1)に調整する前記制御弁背圧調整機構を構成することができる。
前記制御弁背圧調整機構が上述した構成を備える場合、前記制御弁背圧調整機構は、前記背圧室と前記圧力室とを連通する連通路と、前記連通路に介装されて(前記制御弁の閉弁状態において)前記噴射圧と前記制御弁背圧との差圧が前記一定値(ΔP1)よりも大きい閾値を超えた場合にのみ前記圧力室から前記背圧室への燃料の流通を許可するとともに前記背圧室から前記圧力室への燃料の流通を禁止するチェック弁とを更に備えることが好適である。
前記制御弁背圧調整機構が上述した構成を備える場合、例えば、制御弁が閉弁状態に維持されている間において噴射圧が上昇すると、スプール弁が閉弁状態に維持されることで制御弁背圧が一定に維持される一方で、噴射圧が上昇することになる。この結果、噴射圧と制御弁背圧との差圧が前記一定値(ΔP1)よりも大きい値になる事態が発生し得る。このような場合、上記の連通路とチェック弁とが備えられていれば、上記閾値を前記一定値(ΔP1)よりも若干大きい値に設定することにより、噴射圧と制御弁背圧との差圧が前記一定値(ΔP1)より大幅に大きい値になることが防止され得る。
また、これと同様の作用効果を得るためには、前記噴射圧と前記制御弁背圧との差圧を前記一定値に調整するために、前記ニードル弁が閉弁状態に維持されている間(即ち、燃料が噴射されていない間)において前記制御弁を所定の短期間だけ開弁状態に制御する制御手段を備えてもよい。このように、燃料の噴射制御とは別に制御弁を所定の短期間だけ開弁状態に制御することで、噴射圧と制御弁背圧との差圧が前記一定値(ΔP1)よりも大きい値になっている場合であっても、前記制御弁背圧調整機構の作用により噴射圧と制御弁背圧との差圧が直ちに前記一定値(ΔP1)に調整され得る。
以下、本発明による内燃機関の燃料噴射制御装置の実施形態について図面を参照しつつ説明する。
図1は、本発明の実施形態による内燃機関(ディーゼル機関)の燃料噴射制御装置10の全体の概略構成を示している。この燃料噴射制御装置10は、燃料タンクTに貯留されている燃料を吸入・吐出する燃料ポンプ20と、燃料ポンプ20により吐出された高圧燃料が供給されるコモンレール30と、コモンレール30から燃料供給路C1を通して高圧燃料が供給されて内燃機関の燃焼室(図示せず)に燃料を噴射するインジェクタ40と、燃料ポンプ20及びインジェクタ40を制御するECU50とを備える。燃料ポンプ20とコモンレール30は、前記「高圧発生部」に対応している。
なお、図1では、コモンレール30から1本の燃料供給路C1を通して高圧燃料が供給される1つのインジェクタ40が記載されているが、実際には、インジェクタ40及び燃料供給路C1は内燃機関の複数の燃焼室の各々に対してそれぞれ設けられていて、各インジェクタ40は対応する燃料供給路C1を通してコモンレール30と個別に接続されている。燃料供給路C1内の燃料の圧力(以下、「噴射圧Pc」と呼ぶ。)は、コモンレール30内の燃料の圧力(=前記高圧燃料の圧力)と略等しい。以下、説明の便宜上、各図における紙面上の上・下・左・右を単に、「上」、「下」、「左」、「右」と称呼することもある。
燃料ポンプ20は、ECU50からの指示により燃料の吸入流量を調整可能に構成されている。これにより、内燃機関の運転状態に応じて燃料の吐出圧(従って、噴射圧Pc)が調整できるようになっている。
インジェクタ40は、主として、ボディ41と、ボディ41の内部の第1所定空間においてその軸線方向に摺動可能に収容された段付円柱状のニードル弁42と、ボディ41内に固定配置された電磁開閉弁である制御弁43と、ボディ41の内部の第2所定空間においてその軸線方向に摺動可能に収容された段付円柱状のスプール弁44とを備えている。
ニードル弁42は、上記第1所定空間を、ノズル室R1と、制御室R2とに区画している。ノズル室R1は燃料供給路C1と連通していて、ノズル室R1内の燃料圧力は上記噴射圧Pcと等しい。ノズル室R1は、ボディ41の下端部に設けられて燃焼室に臨む複数の噴孔41aとも連通している。
ニードル弁42の下端側の先端部には先端に近づくほど縮径するテーパー部(円錐形状部)42aが同軸的に形成されている。ニードル弁42が上記第1所定空間内にて下降してテーパー部42aが噴孔41a近傍に形成されたボディ41の円形弁座部41bに当接した状態(図1に示す状態)にて、噴孔41aがノズル室R1から遮断されるようになっている。この状態では、燃料が噴射されない。
以下、この状態を、ニードル弁42の閉弁状態とも称呼する。また、ニードル弁42のリフト量(ニードル弁リフト量)は、この状態からのニードル弁42の上方への移動量(上昇量)を意味するものとする。即ち、図1に示したニードル弁42の閉弁状態では、ニードル弁リフト量は「0」である。
一方、ニードル弁42が閉弁状態から上方へ移動(上昇)してテーパー部42aが円形弁座部41bから離間すると、噴孔41aがノズル室R1と連通するようになっている。この状態(即ち、ニードル弁リフト量>0)では、燃料が噴射圧Pcをもって噴射される。以下、この状態を、ニードル弁42の開弁状態とも称呼する。また、以下において、開弁状態から閉弁状態に移行することを「閉弁」と呼び、閉弁状態から開弁状態に移行することを「開弁」と呼ぶものとする。
ニードル弁42の下端側は、ノズル室R1内の圧力(=噴射圧Pc)により開弁方向(上方向)の力F1を受ける。ここで、ニードル弁42におけるノズル室R1と制御室R2とを区画する摺動部42bの外径をD1、円形弁座部41bの弁座径(シート径)をD2とすると、ニードル弁42の閉弁状態では、この開弁方向の力F1についてのニードル弁42の下端側の受圧面積は(π/4)・(D12−D22)となる。従って、ニードル弁42の閉弁状態では、この開弁方向の力F1は、下記(1)式にて表すことができる。
F1=(π/4)・(D12−D22)・Pc …(1)
なお、ニードル弁42が開弁すると、テーパー部42aにおける円形弁座部41bと当接する部位よりも先端側の部分も噴射圧Pcをもった燃料にさらされることになる。従って、ニードル弁42の開弁状態では、この開弁方向の力F1についてのニードル弁42の下端側の受圧面積が(π/4)・D22だけ増大して(π/4)・D12となる。従って、ニードル弁42の開弁状態では、この開弁方向の力F1は、下記(2)式にて表すことができる。
F1=(π/4)・D12・Pc …(2)
ニードル弁42の上端側は、制御室R2内の圧力(以下、「制御圧Pcntl」と称呼する。)により閉弁方向(下方向)の力F2を受ける。この閉弁方向の力F2についてのニードル弁42の上端側の受圧面積は(π/4)・D12である。従って、この閉弁方向の力F2は、下記(3)式にて表すことができる。このように、ニードル弁42の開弁状態では、ニードル弁42の上端側の受圧面積と下端側の受圧面積とは等しい。
F2=(π/4)・D12・Pcntl …(3)
加えて、制御室R2内には、ニードル弁42を閉弁方向へ常時付勢するコイルスプリング45が配設されている。このコイルスプリング45の付勢力(閉弁方向の力)をF3とすると、ニードル弁42の上端側は、閉弁方向の力(F2+F3)を受ける。なお、コイルスプリング45は、燃料ポンプ20の非作動中など噴射圧Pcが低い場合等において、ニードル弁42が開弁して燃料が燃焼室へ流出する事態等の発生を防止するために設けられている。
後述するように、制御圧Pcntlは、制御弁43の開閉制御により噴射圧Pc以下の範囲内で変化し得るようになっている。制御圧Pcntlを噴射圧Pcよりも小さい或る圧力(以下、「ニードル弁開弁圧Py」と称呼する。)まで噴射圧Pcから低下させると、ニードル弁42が開弁する(閉弁状態から開弁状態へ移行する)。
このニードル弁開弁圧Py(<Pc)は、上記(1)式、(3)式を考慮すると、下記(4)式にて表すことができる。このように、ニードル弁開弁圧Pyは噴射圧Pcに依存する。以上のように、制御圧Pcntlの制御によりニードル弁リフト量が調整されて、噴孔41aが開閉されるようになっている。
Py={1/((π/4)・D12)}・{(π/4)・(D12−D22)・Pc−F3} …(4)
制御室R2は、燃料供給路C1から分岐するとともに流入オリフィスZ1(開口面積は一定)が介装された燃料流入路C2を通して燃料供給路C1と連通している。これにより、噴射圧Pcと制御圧Pcntl(≦Pc)の差圧(即ち、流入オリフィスZ1の上下流間の差圧)に応じて燃料流入路C2を通して燃料供給路C1から制御室R2内に燃料が流入するようになっている。
また、制御室R2は、排出オリフィスZ2(開口面積は一定)、制御弁43、及びスプール弁44が介装された燃料排出路C3を通して燃料タンクTと連通している。
制御弁43は、ECU50からの指示により開閉制御され得るようになっている。また、後述するように、スプール弁44の作用により、制御弁43の下流側(且つスプール弁44の上流側)の圧力(以下、「制御弁背圧Pback」と称呼する。)が噴射圧Pcに応じて調整されるようになっている。
これにより、制御弁43が開弁状態にある場合、制御圧Pcntlと制御弁背圧Pbackの差圧(即ち、排出オリフィスZ2の上下流間の差圧)に応じて燃料排出路C3を通して制御室R2から燃料タンクTへ燃料が排出されるようになっている。一方、制御弁43が閉弁状態にある場合、制御室R2は、燃料タンクTから遮断される。これにより、燃料排出路C3を通した制御室R2から燃料タンクTへの燃料の排出が禁止される。
以下、スプール弁44についてその拡大図である図2をも参照しながら説明する。スプール弁44は、上記第2所定空間を、左側から順に、背圧室R3と、中間室R4と、圧力室R5とに区画している。
背圧室R3は燃料排出路C3を通して制御弁43の下流側と連通していて、背圧室R3内の燃料圧力は上記制御弁背圧Pbackである。中間室R4は燃料排出路C3を通して燃料タンクTと連通している。圧力室R5は流路C4を通して燃料供給路C1と連通していて、圧力室R5内の燃料圧力は噴射圧Pcと常時等しい。背圧室R3と中間室R4は、燃料排出路C3の一部を兼ねている。
スプール弁44の左端側の先端部には、左側から右側に向けて拡径するテーパー部(円錐形状部)44aが同軸的に形成されている。スプール弁44が上記第2所定空間内にて左方向に移動してテーパー部44aがボディ41の円形弁座部41cに当接した状態(図1、図2に示す状態)にて、背圧室R3、及び中間室R4が互いに遮断されるようになっている。以下、この状態を、スプール弁44の閉弁状態とも称呼する。
一方、スプール弁44が閉弁状態から右方向へ移動してテーパー部44aが円形弁座部41cから離間すると、背圧室R3、及び中間室R4が互いに連通するようになっている。以下、この状態を、スプール弁44の開弁状態とも称呼する。
スプール弁44の左端側は、背圧室R3内の圧力(=制御弁背圧Pback)により開弁方向(右方向)の力F4(図2の白矢印を参照)を受ける。ここで、円形弁座部41cの弁座径(シート径)をD3とすると、この開弁方向の力F4についてのスプール弁44の左端側の受圧面積は(π/4)・D32となる。従って、この開弁方向の力F4は、下記(5)式にて表すことができる。
F4=(π/4)・D32・Pback …(5)
加えて、背圧室R3内には、スプール弁44を開弁方向へ常時付勢するコイルスプリング46が配設されている。このコイルスプリング46の付勢力(開弁方向の力)をF5(図2の黒矢印を参照)とすると、スプール弁44の左端側は、開弁方向の力(F4+F5)を受けている。なお、本例では、コイルスプリング46のスプリング定数が非常に小さいため、コイルスプリング46の付勢力F5は、スプール弁44の左右方向の位置に依存することなく一定として扱う。
スプール弁44の右端側は、圧力室R5内の圧力(=噴射圧Pc)により閉弁方向(左方向)の力F6(図2の白矢印を参照)を受ける。ここで、スプール弁44における圧力室R5と中間室R4とを区画する摺動部44bの外径をD4とすると、この閉弁方向の力F6についてのスプール弁44の右端側の受圧面積は(π/4)・D42となる。従って、この閉弁方向の力F6は、下記(6)式にて表すことができる。
F6=(π/4)・D42・Pc …(6)
また、スプール弁44における上記シート径D3と上記外径D4の間では、下記(7)式に示した関係が成立している。
D3=D4 …(7)
以上より、スプール弁44は、閉弁状態において「開弁方向の力(F4+F5)>閉弁方向の力F6」となると開弁し、開弁状態において「開弁方向の力(F4+F5)<閉弁方向の力F6」になると閉弁する。
この結果、制御弁43の開弁状態において、制御弁背圧Pbackが、コイルスプリング46の付勢力F5に相当する背圧室R3内の圧力分ΔP1(=F5/((π/4)・D32)、一定)だけ噴射圧Pcから小さい圧力(=Pc−ΔP1)に調整される。即ち、噴射圧Pcと制御弁背圧Pbackの差圧ΔP(=Pc−Pback)が値ΔP1(一定)に調整されるようになっている。以上、ボディ41の上記第2所定空間と、スプール弁44と、コイルスプリング46とは、前記「制御弁背圧調整機構」に対応している。
次に、図3を参照しながら、この燃料噴射制御装置10の作動の一例について説明する。時刻t1以前では、制御弁43が閉弁状態に維持されていて、燃料流入路C2の存在により、制御圧Pcntlが噴射圧Pcと等しい圧力に維持されている。この結果、制御圧Pcntlは上記(4)式にて表されるニードル弁開弁圧Pyよりも大きい。従って、ニードル弁42は閉弁状態に維持されている。即ち、ニードル弁リフト量は「0」に維持されていて、燃料が噴射されていない。また、上述したように、制御弁背圧Pbackは値(Pc−ΔP1)に維持されている。
時刻t1にてECU50からの指示により制御弁43が開弁すると、時刻t1以降、燃料排出路C3を通して制御室R2から燃料が排出されていき、制御圧Pcntlが噴射圧Pcから低下していく。これに伴って、燃料流入路C2を通して制御室R2に燃料供給路C1から燃料が流入する。
この結果、制御圧Pcntlは、排出オリフィスZ2を通過する燃料の流出流量(排出オリフィス流量Qout)と流入オリフィスZ1を通過する燃料の流入流量(流入オリフィス流量Qinの差(=Qout−Qin))に応じた速度をもって噴射圧Pcから低下していく。また、時刻t1以降(且つ制御弁43が開弁状態にある間)、上述した「制御弁背圧調整機構」の作用により、制御弁背圧Pbackは、値(Pc−ΔP1)に一致するように(即ち、差圧(Pc−Pback)が値ΔP1に一致するように)調整されていく。
時刻t1以降において低下していく制御圧Pcntlが時刻t2にて、上記(4)式にて表されるニードル弁開弁圧Pyまで達すると、ニードル弁42が開弁し(ニードル弁リフト量が「0」から増大を開始し)、この結果、燃料噴射が開始される。
ニードル弁42が開弁する時刻t2以降、ニードル弁42は、制御室R2内の燃料の体積の減少速度(=Qout−Qin)に応じた速度(=上記「ニードル弁上昇速度」)をもって上昇していく(時刻t2〜t4を参照)。この間、燃料噴射は継続される。
ニードル弁42が開弁する時刻t2以降、噴射圧Pcは、燃料が噴射開始されたことに起因して極短期間だけ減少した後、燃料供給路C1内の圧力脈動に起因して直ちに上昇していく。これに伴って、時刻t2以降、制御弁背圧Pbackも、差圧(Pc−Pback)が値ΔP1で一定となるように、噴射圧Pcの増減パターンに合わせて増減していく。
また、ニードル弁42が開弁すると、上述したように、テーパー部42aにおける円形弁座部41bと当接する部位よりも先端側の部分も噴射圧Pcをもった燃料にさらされるから、上記開弁方向の力F1についてのニードル弁42の下端側の受圧面積と上記閉弁方向の力F2についてのニードル弁42の下端側の受圧面積とが等しくなる(上記(2)式、(3)式を参照。受圧面積=(π/4)・D12)。
このことに起因して、ニードル弁42が開弁する時刻t2以降、制御圧Pcntlは、ノズル室R1内の圧力(=噴射圧Pc)から、コイルスプリング45の付勢力F3に相当する制御室R2内の圧力分(=F3/((π/4)・D12)、以下、「バネ力相当圧力分Px」と称呼する。)を減じて得られる圧力(Pc−Px)まで迅速に上昇していき、時刻t2の直後の時刻t3にて、制御圧Pcntlは、圧力(Pc−Px)に達する。時刻t3以降、制御圧Pcntlは、圧力(Pc−Px)で推移していく。なお、本例では、コイルスプリング45のスプリング定数が非常に小さいため、コイルスプリング45の付勢力F3(従って、バネ力相当圧力分Px)は、ニードル弁リフト量に依存することなく一定として扱う。
時刻t4にてECU50からの指示により制御弁43が閉弁すると、時刻t4以降、燃料排出路C3を通した制御室R2からの燃料の排出が中止される一方、燃料流入路C2を通した制御室R2への燃料の流入は継続される。この結果、時刻t4以降、ニードル弁42は、制御室R2内の燃料の体積の増大速度(=Qin)に応じた速度(=上記「ニードル弁下降速度」)をもって下降していく(時刻t4〜t5を参照)。この間、燃料噴射は継続される。
そして、ニードル弁リフト量が「0」に達する時刻t5になると、ニードル弁42が閉弁し、燃料噴射が終了する。時刻t5以降、燃料流入路C2を通して燃料供給路C1から制御室R2内に燃料が供給されることで、制御圧Pcntlは噴射圧Pcに近づく。制御圧Pcntlが噴射圧Pcに一致した後は、時刻t1以前と同様、制御圧Pcntlは、噴射圧Pcと等しい圧力に維持される。
以下、ニードル弁42の開弁後(時刻t2以降)における「ニードル弁上昇速度」について説明する。上述したように、「ニードル弁上昇速度」は、「排出オリフィス流量Qout−流入オリフィス流量Qin」に応じた速度となる。ここで、上述したように、制御圧Pcntlは、ニードル弁42の開弁後直ちに「噴射圧Pc−バネ力相当圧力分Px」まで迅速に上昇し、その後は圧力(Pc−Px)で推移する(時刻t3以降を参照)。従って、ニードル弁42が上昇していく間において、流入オリフィスZ1の上下流間の差圧は、噴射圧Pcに依存することなく、「バネ相当圧力分Px」で略一定となる。換言すれば、噴射圧Pcに依存することなく、流入オリフィス流量Qinは一定となる。
一方、制御弁43の開弁状態(時刻t1以降)において、上記「制御弁背圧調整機構」の作用により、制御弁背圧Pbackは値(Pc−ΔP1)に調整される。従って、ニードル弁42が上昇していく間において、排出オリフィスZ2の上下流間の差圧は、制御室R2内の圧力である制御圧Pcntl(=Pc−Px)から制御弁背圧Pback(=Pc−ΔP1)を減じた値(=ΔP1−Px)に略等しくなる。即ち、排出オリフィスZ2の上下流間の差圧は、噴射圧Pcに依存することなく、値(ΔP1−Px)で略一定となる。換言すれば、ニードル弁42が上昇していく間において、上記排出オリフィス流量Qoutも噴射圧Pcに依存することなく一定となる。
以上より、ニードル弁42の開弁後における「ニードル弁上昇速度」は、噴射圧Pcに依存することなく一定に維持され得る。これにより、上述した図5に示した従来の装置において発生する、「噴射圧Pcの減少による「ニードル弁上昇速度」の減少に起因する上述した噴射圧力の低下の問題(図6を参照)」、並びに、「噴射圧Pcの増大による「ニードル弁上昇速度」の増大に起因する上述した燃料噴射量の制御精度の低下の問題」を解決することができる。
以上、説明したように、本発明による燃料噴射制御装置の実施形態によれば、ニードル弁42の上端側(背面側)に形成された制御室R2に燃料供給路C1から高圧(噴射圧Pc)の燃料を流入させる燃料流入路C2において流入オリフィスZ1が介装され、制御室R2から燃料タンクTに燃料を排出させる燃料排出路C3において、上流側から順に、排出オリフィスZ2、制御室R2内の圧力(制御圧Pcntl)を制御するために燃料排出路C3を連通・遮断する制御弁43、並びに、噴射圧Pcと制御弁43の下流側の圧力(制御弁背圧Pback)との差圧(=Pc−Pback)を値ΔP1(一定)に調整する制御弁背圧調整機構が介装されている。
これにより、ニードル弁42の開弁後においてニードル弁42が上昇していく間において、排出オリフィスZ2を通過する流量(排出オリフィス流量Qout)が噴射圧Pcに依存することなく一定となる。一方、ニードル弁42が上昇していく間において、流入オリフィスZ1を通過する流量(流入オリフィス流量Qin)も噴射圧Pcに依存することなく一定となる。従って、ニードル弁42の開弁後における「ニードル弁上昇速度」(=「排出オリフィス流量Qout−流入オリフィス流量Qin」に応じた速度)を、噴射圧Pcに依存することなく一定に維持することができる。
本発明は上記実施形態に限定されることはなく、本発明の範囲内において種々の変形例を採用することができる。例えば、上記実施形態においては、スプール弁44は、一端側(図2において左側)から他端側(図2において右側)に向けて拡径するテーパー面44aを前記一端側の先端部において備え、テーパー面44aが弁座41cから離間・弁座41cに当接することで燃料排出路C3を連通・遮断するように構成されているが、スプール弁44は、一端側(図2において左側)から他端側(図2において右側)に向けて拡径するテーパー面を軸方向中央部において備え、そのテーパー面が対応する弁座から離間・その弁座に当接することで燃料排出路C3を連通・遮断するように構成されてもよい。
また、上記実施形態において、図4に示すように、前記制御弁背圧調整機構において、背圧室R3と圧力室R5とを連通する連通路C5と、連通路C5に介装されて噴射圧Pcと制御弁背圧Pbackとの差圧(=Pc−Pback)が前記値ΔP1よりも若干大きい閾値ΔP2(>ΔP1)を超えた場合にのみ圧力室R5から背圧室R3への燃料の流通を許可するとともに背圧室R3から圧力室R5への燃料の流通を常時禁止するチェック弁47と、連通路C5に介装されたオリフィスZ3とを更に備えることが好適である。
前記制御弁背圧調整機構では、例えば、制御弁43が閉弁状態に維持されている間(例えば、図3では、時刻t4以降等)において噴射圧Pcが上昇する場合、「開弁方向の力(F4+F5)<閉弁方向の力F6」の関係が成立してスプール弁44が閉弁状態に維持されることで制御弁背圧Pbackが一定に維持される。この結果、噴射圧Pcと制御弁背圧Pbackとの差圧(=Pc−Pback)が値ΔP1よりも大きい値になる事態が発生し得る。このような場合、図4に示した構成によれば、噴射圧Pcと制御弁背圧Pbackとの差圧(=Pc−Pback)が閾値ΔP2を超えることが抑制され得る。即ち、差圧(=Pc−Pback)が値ΔP1より大幅に大きい値になることが防止され得る。
また、上記実施形態において、ニードル弁42が閉弁状態に維持されている間(即ち、燃料が噴射されていない間)において差圧(=Pc−Pback)を値ΔP1に調整するために、制御弁43を所定の短期間だけ開弁状態に制御するように構成してもよい。この場合、具体的には、例えば、制御弁43が閉弁状態に維持されていて制御圧Pcntlが噴射圧Pcと一致している状態において、制御弁43を開弁し、制御圧Pcntlが上記(4)式にて表されるニードル弁開弁圧Pyまで減少する時点の前の時点で制御弁43を閉弁するように構成され得る。これにより、差圧(=Pc−Pback)が閾値ΔP1を超えている場合において、燃料が噴射されることなく、差圧(=Pc−Pback)を直ちに値ΔP1に調整することができる。このような制御は、噴射圧Pcが上昇した場合にのみ実施してもよいし、所定のタイミングにて定期的に実施してもよい。
本発明の実施形態に係る燃料噴射制御装置の全体の概略構成図である。 図1に示したスプール弁(制御弁背圧調整機構)の拡大図である。 図1に示した燃料噴射制御装置の作動中における各物理量の変化の一例を示したタイムチャートである。 本発明の実施形態の変形例に係る制御弁背圧調整機構の拡大図である。 従来の燃料噴射制御装置の概略構成図である。 ニードル弁リフト量と噴孔直前圧力との関係を示したグラフである。
符号の説明
20…燃料ポンプ、30…コモンレール、40…インジェクタ、41…ボディ、41a…噴孔、41b…円形弁座部、41c…円形弁座部、42…ニードル弁、42a…テーパー部、43…制御弁、44…スプール弁、44a…テーパー部、45…コイルスプリング、46…コイルスプリング、50…ECU、C1…燃料供給路、C2…燃料流入路、C3…燃料排出路、Z1…流入オリフィス、Z2…排出オリフィス、R1…ノズル室、R2…制御室、R3…背圧室、R5…圧力室

Claims (6)

  1. 内燃機関の燃焼室に燃料を噴射する噴孔を開閉するニードル弁と、
    内部の燃料の圧力である噴射圧により前記ニードル弁の一端側が開弁方向の力を受けるとともに前記ニードル弁の開弁状態において内部の燃料が前記噴孔から前記燃焼室に向けて噴射されるノズル室と、
    内部の燃料の圧力である制御圧により前記ニードル弁の他端側が閉弁方向の力を受ける制御室と、
    高圧の燃料を発生する高圧発生部と、
    前記高圧発生部が発生する前記高圧燃料を前記ノズル室に供給する燃料供給路と、
    前記燃料供給路から前記制御室に燃料を流入させる燃料流入路と、
    前記制御室から燃料を排出させる燃料排出路と、
    前記燃料排出路に介装されて前記燃料排出路を連通・遮断する制御弁と、
    を備え、前記制御弁を制御して前記制御圧を制御することで前記ニードル弁の位置を調整して燃料の噴射制御を行う燃料噴射制御装置であって、
    前記制御弁よりも下流の前記燃料排出路に介装されて、前記噴射圧と前記制御弁の下流側の圧力である制御弁背圧との差圧を一定値に調整する制御弁背圧調整機構を備えた燃料噴射制御装置。
  2. 請求項1に記載の燃料噴射制御装置において、
    前記制御弁背圧調整機構は、
    前記燃料排出路を連通・遮断するスプール弁と、
    前記制御弁の下流側と接続されて内部の圧力である前記制御弁背圧により前記スプール弁の一端側が開弁方向の力を受ける背圧室と、
    前記燃料供給路に接続されて内部の圧力である前記噴射圧により前記スプール弁の他端側が閉弁方向の力を受ける圧力室と、
    前記背圧室内に配設された前記スプール弁を開弁方向へ常時付勢する弾性部材と、
    を備え、
    前記スプール弁の前記一端側の受圧面積が前記他端側の受圧面積と等しい燃料噴射制御装置。
  3. 請求項2に記載の燃料噴射制御装置において、
    前記スプール弁は、前記一端側から前記他端側に向けて拡径するテーパー面を前記一端側の先端部において一体的に備え、前記テーパー面が弁座から離間・前記弁座に当接することで前記燃料排出路を連通・遮断するように構成された燃料噴射制御装置。
  4. 請求項2又は請求項3に記載の燃料噴射制御装置において、
    前記制御弁背圧調整機構は、
    前記背圧室と前記圧力室とを連通する連通路と、
    前記連通路に介装されて、前記噴射圧と前記制御弁背圧との差圧が前記一定値よりも大きい閾値を超えた場合にのみ前記圧力室から前記背圧室への燃料の流通を許可するとともに前記背圧室から前記圧力室への燃料の流通を禁止するチェック弁と、
    を備えた燃料噴射制御装置。
  5. 請求項2又は請求項3に記載の燃料噴射制御装置であって、
    前記噴射圧と前記制御弁背圧との差圧を前記一定値に調整するために、前記ニードル弁が閉弁状態に維持されている間において前記制御弁を所定の短期間だけ開弁状態に制御する制御手段を備えた燃料噴射制御装置。
  6. 請求項1乃至請求項5の何れか一項に記載の燃料噴射制御装置において、
    前記燃料流入路、及び、前記制御弁背圧調整機構よりも上流の前記燃料排出路にはそれぞれ、オリフィスが設けられている燃料噴射制御装置。
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