JP2006144573A - 内燃機関 - Google Patents

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Abstract

【課題】内燃機関において、燃料の気化不足を高精度に判定して燃焼効率の向上を図る。
【解決手段】燃焼室16の上部に点火プラグ28を設けると共に、この点火プラグ28に隣接して着火部28aに向けて燃料を噴射する燃料噴射弁27を設け、また、燃焼室16の温度または圧力を上昇させる気化促進手段として吸気可変動弁機構25を設け、ECUは、エンジン10が成層燃焼中であるとき、プラグ温度センサ33が検出した点火プラグ28の着火部28aのプラグ温度に基づいて燃料の気化状態を判定し、気化不足と判定したときには吸気可変動弁機構25により吸気弁19の開閉時期を進角させる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、筒内に燃料を噴射可能な内燃機関に関するものである。
燃料を吸気ポートではなく、燃焼室に直接噴射する筒内噴射式内燃機関が従来から知られている。この筒内噴射式内燃機関では、吸気弁の開放時に、空気が吸気ポートから燃焼室に吸入されてピストンで圧縮され、この高圧空気に対して燃料噴射弁から燃料が直接噴射される。すると、燃焼室にて、高圧空気と霧状の燃料とが混合し、この混合気が点火プラグに導かれて着火して爆発し、排気弁の開放時に、排気ガスが排気ポートから排出される。
そして、このような筒内噴射式内燃機関では、内燃機関の運転状態に応じて燃料の噴射時期を変えて燃焼形態を変更している。つまり、内燃機関の低負荷時には、圧縮行程時に高圧空気に対して燃料噴射を行って燃焼室内の限定された領域内に混合気を形成し、この高圧の混合気を点火プラグにより着火させて成層燃焼を行う。一方、内燃機関の中・高負荷時に吸気行程及び圧縮行程時に1回目の燃料噴射を行ってこの噴射燃料により燃焼室内全体に分散した混合気を形成し、圧縮行程時に2回目の燃料噴射を行ってこの噴射燃料により燃焼室内の限定された領域内に混合気を形成し、この限定された領域内の混合気を点火プラグにより着火させ、この着火混合気を火種として燃焼室全体に分散した混合気を燃焼する均質燃焼を行う。
特開2000−065375号公報
上述した従来の筒内噴射式内燃機関にて、特に、点火プラグの着火部(電極部)に向けて燃料を噴射するスプレーガイド式燃料噴射装置を設けたものにあっては、上述した内燃機関が低負荷領域にあるとき、圧縮行程時に点火プラグの着火部に向けて燃料を噴射することで、この着火部の近傍に成層混合気を形成するようにしている。この場合、燃料噴射弁の噴射口から点火プラグの着火部までの距離が短いため、燃料温度が低いときや吸入空気温度が低いときには、燃料噴霧が十分に気化できずにその一部が液状のまま点火プラグの着火部に付着してしまう。すると、点火プラグの着火部の近傍に適正な成層混合気が形成されずに効率的な成層燃焼を実現することができない、また、着火部に燃料が付着することにより火花が飛ばない等が原因となり、空燃比が変動する等の理由により燃焼効率が低下してしまうという問題がある。
上記した特許文献1では、機関の冷却水温や吸入空気温度、筒内温度などが低いときには、吸気弁の開弁時期を進角することで、冷間時に多量の吸入空気量を確保して良好な期間運転を確保するようにしている。ところが、筒内噴射式内燃機関では、点火プラグの着火部に向けて燃料を噴射してこの近傍に成層混合気を形成しており、点火プラグの着火部の周辺での燃料気化が重要である。機関の冷却水温や吸入空気温度、筒内温度などにより機関の冷間状態はおおよそ推定できるものの、燃焼室、特に、点火プラグの着火部周辺での燃料の気化不足を高精度に推定することは困難である。
本発明は、このような問題を解決するためのものであって、燃料の気化不足を高精度に判定して燃焼効率の向上を図った内燃機関を提供することを目的とする。
上述した課題を解決し、目的を達成するために、本発明の内燃機関は、該燃焼室に連通する吸気ポート及び排気ポートと、前記吸気ポート及び前記排気ポートをそれぞれ開閉可能な吸気弁及び排気弁と、前記燃焼室の混合気に着火する点火プラグと、前記燃焼室に突出した前記点火プラグの着火部に向けて燃料を噴射する燃料噴射手段と、前記点火プラグの着火部の温度を検出するプラグ温度検出手段と、該プラグ温度検出手段の検出結果に基づいて燃料の気化状態を判定する気化状態判定手段と、前記燃焼室の温度または圧力を上昇させる気化促進手段と、前記気化状態判定手段が気化不足と判定したときに前記気化促進手段により前記燃焼室の温度または圧力を上昇させる制御手段とを具えたことを特徴とするものである。
また、本発明の内燃機関では、前記気化不足状態判定手段は、前記燃料噴射手段が燃料を噴射して所定時間経過後に、前記プラグ温度検出手段が検出した前記点火プラグの着火部の温度に基づいて燃料の気化状態を判定することを特徴としている。
本発明の内燃機関では、前記気化促進手段として前記吸気弁の閉止時期を変更可能な吸気可変動弁手段を設け、前記制御手段は、前記気化状態判定手段が気化不足と判定したときに前記吸気可変動弁手段により吸気弁の閉止時期を進角させることを特徴としている。
本発明の内燃機関によれば、燃焼室の混合気に着火する点火プラグを設けると共に、この燃焼室に突出した点火プラグの着火部に向けて燃料を噴射する燃料噴射手段を設け、また、点火プラグの着火部の温度を検出するプラグ温度検出手段と、このプラグ温度検出手段の検出結果に基づいて燃料の気化状態を判定する気化状態判定手段と、燃焼室の温度または圧力を上昇させる気化促進手段とを設け、制御手段は気化状態判定手段が気化不足と判定したときに気化促進手段により燃焼室の温度または圧力を上昇させるようにしたので、気化状態判定手段は、点火プラグの着火部の温度に基づいてこの着火部周辺に噴射された燃料の気化状態を高精度に判定することができ、気化不足が判定されたときには、燃焼室の温度または圧力を上昇させることで、燃焼室内での燃料噴霧の気化が促進されることとなり、燃焼効率の向上を図ることができる。
以下に、本発明に係る内燃機関の実施例を図面に基づいて詳細に説明する。なお、この実施例によりこの発明が限定されるものではない。
図1は、本発明の一実施例に係る内燃機関を表す概略構成図、図2は、本実施例の内燃機関における燃料噴射制御を表すフローチャートである。
本実施例の内燃機関において、図1に示すように、内燃機関としてのエンジンは、筒内噴射式の火花点火エンジンである。このエンジンにて、シリンダブロック11上にシリンダヘッド12が締結されており、このシリンダブロック11に形成された複数のシリンダボア13にピストン14がそれぞれ上下移動自在に嵌合している。そして、シリンダブロック11の下部に図示しないクランクシャフトが回転自在に支持されており、各ピストン14はコネクティングロッド15を介してこのクランクシャフトにそれぞれ連結されている。
燃焼室16は、シリンダブロック11とシリンダヘッド12とピストン14により構成されており、この燃焼室16は、上部(シリンダヘッド12の下面)の中央部が高くなるように傾斜したペントルーフ形状をなしている。そして、この燃焼室16の上部、つまり、シリンダヘッド12の下面にそれぞれ2つの吸気ポート17及び排気ポート18が対向して形成されており、この吸気ポート17及び排気ポート18に対して吸気弁19及び排気弁20の下端部が位置している。この吸気弁19排気弁20は、シリンダヘッド12に軸方向に沿って移動自在に支持されると共に、吸気ポート17及び排気ポート18を閉止する方向に付勢支持されている。また、シリンダヘッド12には、吸気カムシャフト21及び排気カムシャフト22が回転自在に支持されており、吸気カム23及び排気カム24が吸気弁19及び排気弁20の上端部に接触している。
従って、エンジン10に同期して吸気カムシャフト21及び排気カムシャフト22が回転すると、吸気カム23及び排気カム24により吸気弁19及び排気弁20が所定のタイミングで上下移動することで、吸気ポート17及び排気ポート18を開閉し、吸気ポート17と燃焼室16、燃焼室16と排気ポート18とをそれぞれ連通することができる。
なお、図示しないが、吸気ポート17には、インテークマニホールドを介して吸気管が連結される一方、排気ポート18には、エギゾーストマニホールドを介して図示しない排気管が連結されている。
また、このエンジン10の動弁機構は、運転状態に応じて吸気弁19を最適な開閉タイミングに制御する吸気可変動弁機構(VVT:Variable Valve Timing-intelligent)25となっている。この吸気可変動弁機構25は、例えば、吸気カムシャフト21の軸端部にVVTコントローラが設けられて構成され、油圧ポンプまたは電動モータによりカムスプロケットに対する吸気カムシャフト21との位相を変更することで、吸気弁19の開閉タイミングを進角または遅角することができるものである。この場合、吸気可変動弁機構25は、吸気弁19のリフト量(最大開放面積)及び作用角(開放期間)を一定としてその開閉時期を進角または遅角する。また、吸気カムシャフト21には、その回転位相を検出するカムポジションセンサ26が設けられている。
燃焼室16の上部略中央には、この燃焼室16に直接燃料(ガソリン)を噴射する燃料噴射弁(燃料噴射手段)27が装着されている。この燃料噴射弁27は、4つのポート17,18の間で、且つ、吸気ポート17側に接近すると共に傾斜して設けられ、先端部の噴射口27aがシリンダヘッド12の下面から所定量下方に突出して取付けられており、この噴射口27aから斜め下方に向けて燃料を噴射することができる。
また、燃焼室16の上部略中央には、燃料噴射弁27の近傍に隣接して点火プラグ28が装着されている。この点火プラグ28は4つのポート17,18の間で、且つ、排気ポート18側に接近して設けられ、先端部の着火部28aがシリンダヘッド12の下面から所定量下方に突出して取付けられている。この点火プラグ28は、図示しないが、先端部の貫通穴に装着された中心電極と、先端部にこの中心電極と絶縁体を介して対向する位置に装着された接地電極とから構成されており、中心電極と接地電極との間には放電ギャップが設けられている。従って、点火装置により中心電極と接地電極との間に火花放電を発生させることで、燃焼室16を流動する混合気に着火することができる。
本実施例では、エンジン10の圧縮行程時に、燃焼室16に燃料噴射を行って点火プラグ28の近傍に高圧の成層混合気を生成し、この混合気に着火して成層燃焼を実行可能であり、燃料噴射弁27からの燃料噴霧が点火プラグ28の着火部28aの近傍に到達するように燃料の噴射角度が設定されている。一方、点火プラグ28では、燃料噴射弁27からの燃料噴霧が点火プラグ28の着火部(電極部)28aへ直接付着しないように、この点火プラグ28の着火部28aは燃料噴霧領域よりも若干上方に位置するように設定されている。
制御手段としての電子制御ユニット(ECU)29は、燃料噴射弁27の燃料噴射タイミング及び点火プラグ28の点火時期などを制御可能となっている。即ち、ECU29は、エアフローセンサ30が検出した吸入空気量Q、スロットルポジションセンサ31が検出したスロットル開度(またはアクセル開度)θ、クランク角センサ32が検出したエンジン回転数Neなどのエンジン運転状態に基づいて燃料噴射量、噴射時期、点火時期などを決定し、燃料噴射弁27及び点火プラグ28を制御している。本実施例のエンジン10は、燃焼室16に直接燃料を噴射する筒内噴射式エンジンであるため、エンジン回転数Neとスロットル開度θとに基づいて燃料噴射モードを決定している。例えば、エンジンの高負荷領域では、主に吸気行程中に燃料を噴射して理論空燃比で均質燃焼を行い、エンジンの中低負荷領域では、主に圧縮行程中に燃料を噴射してリーンな空燃比で成層燃焼を行う切換制御を実施可能としている。
また、ECU29は、エンジン運転状態に基づいて吸気可変動弁機構25を制御可能であり、カムポジションセンサ26が検出した吸気カムシャフト21の回転位相に基づいてフィードバック制御している。即ち、低温時、エンジン始動時、アイドル運転時や軽負荷時には、排気弁20の閉止時期と吸気弁19の開放時期のオーバーラップをなくすことで、排気ガスが吸気ポート17または燃焼室16に吹き返す量を少なくし、燃焼安定及び燃費向上を可能とする。また、中負荷時には、このオーバーラップを大きくすることで、内部EGR率を高めて排ガス浄化効率を向上させると共に、ポンピングロスを低減して燃費向上を可能とする。更に、高負荷低中回転時には、吸気弁19の閉止時期を進角することで、吸気が吸気ポート17に吹き返す量を少なくし、体積効率を向上させる。そして、高負荷高回転時には、吸気弁19の閉止時期を回転数にあわせて遅角することで、吸入空気の慣性力に合わせたタイミングとし、体積効率を向上させる。
ところで、エンジン10は筒内噴射式エンジンであり、点火プラグ28の着火部28aに向けて燃料を噴射するスプレーガイド式の燃料噴射弁27を有しており、燃料噴射弁27の噴射口27aから点火プラグ28の着火部28aまでの距離が短いため、燃料温度や吸入空気温度が低いときには、燃料噴霧が十分に気化できずにその一部が液状のままこの着火部28aに付着してしまい、適正な成層燃焼を実現することができない。
そこで、本実施例では、点火プラグ28にその着火部28aの温度を検出するプラグ温度検出手段としてのプラグ温度センサ33を設けると共に、燃焼室16の温度または圧力を上昇させる気化促進手段として上述した吸気可変動弁機構25を設け、ECU29は、プラグ温度センサ33の検出結果に基づいて燃料の気化状態を判定(気化状態判定手段)し、気化不足と判定したときには、吸気可変動弁機構25により吸気弁19の閉止時期を所定量進角させることで、燃焼室16における有効圧縮比を高めて温度と圧力を上昇させるようにしている。
ここで、本実施例の内燃機関による制御を図2のフローチャートに基づいて説明する。
図2に示すように、ステップS1にて、現在のエンジン10の燃焼状態が成層燃焼かどうかを判定する。具体的には、エンジン回転数Neに対するエンジン負荷(例えば、エンジン回転数Neとスロットル開度θから算出)の制御マップに基づいて燃焼状態を判定する。ここで、現在のエンジン10の燃焼状態が成層燃焼でないと判定されたときは、何もしないでこのルーチンを抜ける。
一方、ステップS1にて、現在のエンジン10の燃焼状態が成層燃焼であると判定されると、ステップS2にて、燃料噴射弁27から燃料を噴射後、所定時間を経過したかどうかを判定する。ここで、燃料噴射してから所定時間を経過するまでは待機状態となり、所定時間を経過したらステップS3にて、プラグ温度センサ33により点火プラグ28の着火部28aの温度を検出し、ステップS4にて、プラグ温度センサ33が検出した点火プラグ28の着火部28aの温度に基づいて燃料噴霧の気化不足を判定する。
点火プラグ28の着火部28aは、吸入行程で燃焼室16に吸入される空気(新気)により冷却されてプラグ温度が低下することがあるため、圧縮行程での燃料噴射後におけるプラグ温度により気化不足を判定する。また、本実施例では、燃料噴射弁27から噴射される燃料噴霧の一部が気化せずに点火プラグ27の着火部27aに直接付着することが原因でプラグ温度が低下し、気化不足を確認することができるものであることから、燃料噴射弁27が燃料を噴射してから点火プラグ28の着火部28aに到達するまでの時間を考慮し、燃料噴射から所定時間経過後におけるプラグ温度により気化不足を判定するようにしている。
そして、ステップS4における燃料噴霧の気化不足判定は、プラグ温度検出センサ33が検出したプラグ温度が、予め設定された判定温度以下にあるかどうかにより行う。この判定温度は、エンジン回転数Neとエンジン負荷とから算出されるものであり、ステップS4では、プラグ温度検出センサ33が検出したプラグ温度が判定温度以下にあるときに、燃料噴霧の気化不足と判定してステップS5に移行する一方、プラグ温度が判定温度より高ければ、燃料噴霧は十分に気化しているために何もしないでこのルーチンを抜ける。
ステップS4で燃料噴霧の気化不足が判定されると、ステップS5では、エンジン回転数Neとエンジン負荷とに基づいて吸気可変動弁機構25による進角要求値(要求VVT)を算出する。この場合、吸気可変動弁機構25の進角要求値は、プラグ温度の低下量に応じて進角要求値が設定される複数のマップに基づいて設定されるものであり、各マップは、エンジン回転数Neに対するエンジン負荷のグラフにおいて制御領域が設定されており、現在のエンジン運転状態がこの制御領域にあるとき、各マップの進角要求値を設定して吸気可変動弁機構25を作動するようにしている。
そして、ステップS6にて、ECU29は吸気可変動弁機構25を制御し、吸気弁19の開閉時期が進角要求値となるように進角させる。即ち、点火プラグ28のプラグ温度が低くて燃料噴霧が気化不足にあるときは、吸気可変動弁機構25により吸気弁19の閉止時期を早めることで、燃焼室16内に吸入される空気量を増加する。すると、燃焼室16での有効圧縮比が高められ、筒内温度及び筒内圧力を上昇させることができ、燃料噴霧の気化が促進され、適正な成層燃焼を実現することができる。
このように本実施例の内燃機関にあっては、燃焼室16の上部に点火プラグ28を設けると共に、この点火プラグ28に隣接して着火部28aに向けて燃料を噴射する燃料噴射弁27を設け、また、燃焼室16の温度または圧力を上昇させる気化促進手段として吸気可変動弁機構25を設け、ECUは、エンジン10が成層燃焼中であるとき、プラグ温度センサ33が検出した点火プラグ28の着火部28aのプラグ温度に基づいて燃料の気化状態を判定し、気化不足と判定したときには吸気可変動弁機構25により吸気弁19の開閉時期を進角させるようにしている。
従って、吸気温度や燃料温度が低いときには、燃料噴射弁27からの燃料噴霧が十分に気化せずに点火プラグ28の着火部28aに付着してしまうため、この点火プラグ28の着火部28aのプラグ温度の変化を検出することで、この着火部28a周辺に噴射された燃料噴霧の気化状態を高精度に判定することができる。そして、燃料噴霧の気化不足が判定されたときには、吸気可変動弁機構25により吸気弁19の開閉時期を進角させることで、有効圧縮比を上げて燃焼室16の温度や圧力を上昇させることができ、燃焼室16内での燃料噴霧の気化が促進されることとなり、燃焼効率の向上を図ることができる。
また、本実施例では、エンジン10の圧縮行程での燃料噴射後におけるプラグ温度により気化不足を判定している。点火プラグ28の着火部28aは、吸入行程で燃焼室16に吸入される空気により冷却されてプラグ温度が低下することがあり、圧縮行程における燃料噴射後に検出したプラグ温度により気化不足を判定することで、誤判定を抑制して高精度な判定が可能となる。更に、燃料噴射から所定時間を経過した後におけるプラグ温度により気化不足を判定している。燃料噴射弁27から噴射される燃料噴霧の一部が気化せずに点火プラグ28の着火部28aに直接付着することが原因でプラグ温度が低下するものであることから、燃料噴射後に所定時間経過後のプラグ温度により気化不足を判定することで、更に高精度な判定が可能となる。
また、気化促進手段として吸気可変動弁機構25を設け、気化不足と判定されたときには、この吸気可変動弁機構25により吸気弁19の開閉時期を進角させて有効圧縮比を上げることで、燃焼室16の温度や圧力を上昇させるようにしており、燃料噴霧の気化を促進させるために別の機構を設けることなく、既存の機構で対応することができ、製造コストの増加を抑制することができる。
なお、上述の実施例では、気化促進手段として吸気可変動弁機構25を適用し、プラグ温度の低下量に応じて設定されたエンジン回転数Neとエンジン負荷の複数のマップに基づいて進角要求値を算出するようにしたが、この方法に限らず、吸入空気量Qとエンジン回転数Neのマップに基づいて進角要求値を算出するようしてもよい。また、気化促進手段として吸気可変動弁機構25を設けたが、この機構に限定されるものではなく、燃焼室内の有効圧縮比を変更可能な可変圧縮機構や吸入空気を加熱可能な吸気ヒータなどであっても良い。
以上のように、本発明に係る内燃機関は、点火プラグのプラグ温度に基づいて燃料の気化状態を判定するものであり、筒内噴射式の内燃機関であれば、いずれの種類の内燃機関に用いても好適である。
本発明の一実施例に係る内燃機関を表す概略構成図である。 本実施例の内燃機関における燃料噴射制御を表すフローチャートである。
符号の説明
16 燃焼室
17 吸気ポート
18 排気ポート
19 吸気弁
20 排気弁
25 吸気可変動弁機構(気化促進手段)
27 燃料噴射弁(燃料噴射手段)
28 点火プラグ
29 電子制御ユニット(制御手段、ECU)
33 プラグ温度センサ(プラグ温度検出手段)

Claims (3)

  1. 燃焼室と、該燃焼室に連通する吸気ポート及び排気ポートと、前記吸気ポート及び前記排気ポートをそれぞれ開閉可能な吸気弁及び排気弁と、前記燃焼室の混合気に着火する点火プラグと、前記燃焼室に突出した前記点火プラグの着火部に向けて燃料を噴射する燃料噴射手段と、前記点火プラグの着火部の温度を検出するプラグ温度検出手段と、該プラグ温度検出手段の検出結果に基づいて燃料の気化状態を判定する気化状態判定手段と、前記燃焼室の温度または圧力を上昇させる気化促進手段と、前記気化状態判定手段が気化不足と判定したときに前記気化促進手段により前記燃焼室の温度または圧力を上昇させる制御手段とを具えたことを特徴とする内燃機関。
  2. 請求項1に記載の内燃機関において、前記気化不足状態判定手段は、前記燃料噴射手段が燃料を噴射して所定時間経過後に、前記プラグ温度検出手段が検出した前記点火プラグの着火部の温度に基づいて燃料の気化状態を判定することを特徴とする内燃機関。
  3. 請求項1に記載の内燃機関において、前記気化促進手段として前記吸気弁の閉止時期を変更可能な吸気可変動弁手段を設け、前記制御手段は、前記気化状態判定手段が気化不足と判定したときに前記吸気可変動弁手段により吸気弁の閉止時期を進角させることを特徴とする内燃機関。

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2012021420A (ja) * 2010-07-12 2012-02-02 Toyota Motor Corp 火花点火式内燃機関
WO2013171902A1 (ja) * 2012-05-18 2013-11-21 トヨタ自動車株式会社 内燃機関の制御装置

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