JP2006144439A - ふかし壁、その構築方法及びスペーサ - Google Patents

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Abstract

【課題】柱などの壁裏構造体に対し容易に取り付けることができるふかし壁用スペーサと、それを用いたふかし壁及びふかし壁構築方法を提供する。
【解決手段】スペーサ20は、それぞれ同径の円筒状の第1の本体21及び第2の本体22と、これら本体21,22内に挿填された軟質体23とを有する。壁パネル12の裏側のスペースを60mmとする場合には、柱3の前面に当接し、軟質体23を通して釘24を打つことにより柱3に取り付ける。壁パネル12の裏側のスペースが45mmの場合には、第2の本体22を取り去り、スペーサ20を軟質体23を通して釘24を柱3に打ち込む。このようにスペーサ20を柱3に取り付けた後、壁パネル12を建て込む。軟質体23は軟質のスポンジ状であり、第1の本体21から出っ張っていても、壁パネル12が押し当てられると、この出っ張った部分は押し縮められる。
【選択図】図6

Description

本発明は、柱などの壁裏構造体と壁パネルとの間に間隔をあけるようにして壁パネルを設置したふかし壁と、その構築方法及びそのためのスペーサに関するものである。
柱や躯体壁の前面側にスペーサを介して壁パネルを設置し、壁パネルの背後側にスペース(空間)を形成するふかし壁は周知である。
実開平3−93508号公報には、このスペーサとしてH形断面形状のレール状部材が記載されている
実開平3−93508号公報
上記実開平3−93508号公報のレール状のスペーサは、特殊形状のピンによって壁裏構造体に取り付けられるものであり、コスト高であると共に、壁裏構造体への取り付け作業に手間がかかる。
また、実開平3−93508号公報のスペーサを用いた場合、壁パネルの裏側の空間寸法(厚み)を調整することができない。
本発明は、柱などの壁裏構造体に対し容易に取り付けることができるふかし壁用スペーサと、それを用いたふかし壁及びふかし壁構築方法を提供することを目的とする。
また、本発明は、その一態様において、柱などの壁裏構造体と壁パネルとの間の間隔を調整することができるふかし壁用スペーサと、これを用いたふかし壁及びふかし壁構築方法を提供することを目的とする。
請求項1のふかし壁用スペーサは、壁裏構造体と壁パネルとの間に介在されるふかし壁用スペーサにおいて、硬質材料よりなる筒状のスペーサ本体と、該スペーサ本体内に設けられた軟質体とを備えたことを特徴とするものである。
請求項2のふかし壁用スペーサは、請求項1において、該スペーサ本体は硬質合成樹脂製であり、前記軟質体は軟質合成樹脂製であることを特徴とするものである。
請求項3のふかし壁用スペーサは、請求項2において、該軟質体は発泡軟質合成樹脂製であることを特徴とするものである。
請求項4のふかし壁用スペーサは、請求項1ないし3のいずれか1項において、該スペーサ本体は、直列に配置された複数の筒状分割体からなり、前記軟質体が該複数の筒状分割体にまたがって連続して存在し、該軟質体を介して該複数の筒状分割体が一体化されていることを特徴とするものである。
請求項5のふかし壁用スペーサは、請求項3において、前記軟質体は前記複数の筒状分割体のいずれよりも筒軸方向長さが大きいことを特徴とするものである。
請求項6のふかし壁用スペーサは、壁裏構造体と壁パネルとの間に介在されるふかし壁用スペーサにおいて、筒状のスペーサ本体と、該スペーサ本体の少なくとも一方の端面及び/又は端部に設けられたプレートとを備えたことを特徴とするものである。
請求項7のふかし壁用スペーサは、請求項6において、該スペーサ本体は、直列に配置された複数の筒状分割体からなり、隣接する筒状分割体のうちの一方の筒状分割体の端部に、他方の筒状分割体の端部に内嵌する接続用張出部が設けられていることを特徴とするものである。
請求項8のふかし壁は、壁裏構造体の前面側にふかし壁用スペーサを介して壁パネルを設置してなるふかし壁において、該ふかし壁用スペーサが請求項1ないし7のいずれか1項に記載のふかし壁用スペーサであり、該ふかし壁用スペーサを筒軸方向に貫いて該壁裏構造体に打ち込まれた釘又はビスによって該ふかし壁用スペーサが壁裏構造体に取り付けられていることを特徴とするものである。
請求項9のふかし壁構築構造は、壁裏構造体の前面側にふかし壁用スペーサを介して壁パネルを設置するふかし壁の構築構造において、該ふかし壁用スペーサとして請求項5に記載のふかし壁用スペーサを用い、該ふかし壁用スペーサの前記軟質体を介して釘又はビスを壁裏構造体に打ち込むことによって該ふかし壁用スペーサを壁裏構造体に取り付け、壁裏構造体と壁パネルとの間隔に応じて、前記複数の筒状分割体のうち少なくともいずれか1個を除いた残りの筒状分割体により前記スペーサ本体を構成した場合には、該釘又はビスの頭が、該壁裏構造体から最も離隔した筒状分割体の端面から非突出となるまで、該釘又はビスを該軟質体にめり込ませて打つことを特徴とするものである。
請求項1のふかし壁用スペーサは、筒状のスペーサ本体と、このスペーサ本体内に設けられた軟質体とを備えており、この軟質体を貫いて釘又はビスを柱などの壁裏構造体に打ち込むことにより該壁裏構造体に取り付けられる。このように釘又はビスが軟質体を貫いて打ち込まれるため、釘又はビスの打ち込み作業が容易である。
なお、スペーサ本体は硬質材料よりなるため、壁パネルをしっかりと支承することができる。
請求項2の通り、スペーサ本体を硬質合成樹脂とし、軟質体を軟質合成樹脂とすることにより、スペーサのコストダウンを図ることができると共に、スペーサの耐久性も向上する。
請求項3の通り、この軟質体を発泡合成樹脂とした場合には、軟質体を貫くように釘又はビスを極めて容易に打つことが可能となる。
請求項4の通り、スペーサ本体を複数の筒状分割体で構成した場合、用いる分割体の個数を適宜選定することにより、壁パネル裏側スペースの寸法(ふかし代)を調整することができる。従って、硬質材料よりなるスペーサ本体を切断する必要がないため、施工が簡潔となる。
請求項5のスペーサにあっては、複数の分割体が軟質体を介して確実に連結される。なお、複数の分割体のうち少なくとも1つを除いた残りの分割体を用いて、該軟質体の全長よりも短いスペーサ本体を構成した場合には、スペーサ本体の内部の軟質体を、壁裏構造体と壁パネルとによって両側から押し縮めたり、切断すればよい。この軟質体は、軟質材料よりなるので、押し縮めたり切断するのは容易である。
請求項6のふかし壁用スペーサは、筒状のスペーサ本体と、該スペーサ本体の少なくとも一方の端面及び/又は端部に設けられたプレートとからなるものであり、このプレートを貫いて釘又はビスを壁裏構造体に打ち込むことにより、釘やビスによるスペーサの仮固定を容易に行うことができる。
請求項7の通り、スペーサ本体を複数の筒状分割体で構成した場合、用いる分割体の個数を適宜選定することにより、壁パネル裏側スペースの寸法(ふかし代)を調整することができる。また、この請求項7のふかし壁用スペーサにあっては、隣接する分割体のうちの一方の分割体の張出部を他方の分割体の一端に挿抜することにより、両分割体を連結・分離することができる。この連結構造は分割体同士を確実に一体化させるため、このスペーサによって壁パネルが正確に固定され、壁面に不陸が生じることが防止される。
請求項8のふかし壁は、上記のふかし壁用スペーサを壁裏構造体に取り付け、壁パネルを設置するものであり、該スペーサの取り付けが容易であるため、ふかし壁の構築作業性が良い。
請求項9のふかし壁構築方法にあっては、請求項5のふかし壁用スペーサを用いるため、柱と壁パネルとの間隔が異なる場合であっても、筒状分割体の個数を適宜変更することにより、不陸が防止されたふかし壁を構築することができる。このふかし壁用スペーサの壁裏構造体への取り付けに際しては、軟質体にめり込ませるようにして釘又はビスを打つ。このため、釘又はビスの頭がスペーサ本体から非突出となるので、壁パネルの設置時に釘やビスの頭が邪魔にならない。なお、軟質体のうちスペーサ本体から突出した部分を押し潰すようにして壁パネルを設置する。
以下、図面を参照して実施の形態について説明する。
第1図は実施の形態に係るふかし壁用スペーサを用いたふかし壁構造を有するユニットバスルームの縦断面図、第2図はこのスペーサの斜視図、第3図は第2図のIII−III線に沿う断面図、第4図はスペーサの分解斜視図、第5図はスペーサ本体の使用例を示す斜視図、第6図〜第8図はスペーサの柱への取り付け状態を示す縦断面図である。
第1図の通り、布基礎1上に土台2が設置され、柱3が立設されている。
柱3に囲まれた浴室構築用スペースSに防水パン5,6が設置されている。各防水パン5,6は土間コンクリート4に対し足ボルト7,8によって支持されている。
防水パン5は洗い場用であり、防水パン6は浴槽用である。各防水パン5,6は、床部5b,6bと、その周囲から立ち上がる周壁5a,6aとを有する。これらの防水パン5,6は連結部材11を介して連結されている。
浴槽用防水パン6上には浴槽10が設置されている。浴槽10の洗い場側にはエプロン9が立設されている。連結部材11を介した防水パン5,6の接続部は、このエプロン9の裏側に配置されている。
防水パン5,6の連結体の周囲に壁パネル12が建て込まれている。この壁パネル12の背後側には胴縁16が設けられ、この胴縁16と柱3との間にはふかし壁用スペーサ20が介在されている。
浴室構築用スペースの天井部分には野縁受け13、野縁14を介して天井パネル15が設けられている。
上記の壁パネル12の背面と柱3との間隔は、柱3の寸法により60mm又は45mmに設定される。
即ち、柱には一辺が105mmの105角のものと120mmの120角のものとがある。柱を1間(1820mm)間隔で立てた場合、柱が105角であると、内法(うちのり)寸法は1715mmとなり、120角であると1700mmとなり、15mmの差がある。この実施の形態では、防水パン5,6の第1図左右方向における辺長さの和は1670mmである。従って、壁パネル12が防水パン6の内側に載置されるようにするために、柱3が105角の場合、壁パネル12の背面と柱3との間隔を60mmとし、柱3が120角の場合、壁パネル12の背面と柱3との間隔を45mmとする。
また、該壁パネル12の背面の胴縁16の厚みは20mmである。そこで、この実施の形態では、スペーサ20として筒軸方向の長さを40mmと25mmとのいずれともしうるものを用いている。
このふかし壁用スペーサ20について、次に第2図〜第7図を参照して詳細に説明する。
このスペーサ20は、複数の筒状分割体としての円筒状の第1の本体21及び第2の本体22と、これら本体21,22内に挿填された軟質体23とを有する。第1の本体21と第2の本体22とは同径となっている。この第1及び第2の本体21,22によってスペーサ本体が構成されている。
第1及び第2の本体21,22は、ABS樹脂、ポリプロピレン、塩化ビニルなどの硬質合成樹脂よりなり、軟質体23は発泡ウレタン、発泡ポリエチレン、発泡スチレンなどの軟質合成樹脂のスポンジ(多孔質体)よりなる。
軟質体23は円柱状であり、各本体21,22の内径と同一又はそれよりもごくわずか大きい外径を有する。軟質体23の筒軸方向長さは、各本体21,22の筒軸方向長さの和と同一である。各本体21,22が同軸的に突き合わされた状態とされ、軟質体23が内嵌されることにより、スペーサ20が構成される。
この実施の形態では、本体21の筒軸方向長さは25mmであり、本体22の筒軸方向長さは15mmとなっている。従って、第3図の本体21,22の結合状態では、スペーサ20の筒軸方向長さは40mmである。
第1図の壁パネル12の裏側のスペースを60mmとする場合には、第3図の状態のスペーサ20を、第6図の通り、柱3の前面に当接し、軟質体23を通して釘24を打つことにより柱3に取り付ける。釘24は、その頭24aが第2の本体22の端面と面一か、又はそれよりも奥にまで打ち込まれる。このスペーサ20の取り付け後、前記第1図のように壁パネル12を建て込む。この場合、壁パネル12の背後のスペースは60mm(40+20=60mm、このうち20mmは胴縁16の厚みである。)になる。
壁パネル12の裏側のスペースが45mmの場合には、第2の本体22を取り去り、スペーサ20を第5図の状態とする。なお、第5図では、軟質体23は本体21の一方の端面のみから筒軸方向に突出し、他方の端面では本体21の端面と略面一となっている。
このスペーサ20を第7図の通り、第1の本体21の該他方の端面を柱3に当て、軟質体23を通して釘24を柱3に打ち込む。この場合も、釘24の頭24aは、第1の本体21の一端と面一か、又はそれよりも奥まで打ち込まれる。
このようにスペーサ20を柱3に取り付けた後、第1図の如く壁パネル12を建て込む。この場合、壁パネル12の背後のスペースは45mm(25+20=45mm)となる。
なお、軟質体23は軟質のスポンジ状であり、第7図の如く第1の本体21から出っ張っていても、壁パネル12が押し当てられると、この出っ張った部分は所謂ぺしゃんこ状に押し縮められる。
なお、建物や柱の寸法誤差等により、壁パネル12の背後のスペースが35mm程度(即ち、胴縁16と柱3との間隔が15mm程度)となっているときは、第2の本体22を第7図の第1の本体21と同様にして柱3に釘により取り付け、壁パネル12を建て込んでもよい。
この実施の形態では釘24を用いているが、ビスを用いてもよい。
第8図は別の実施の形態に係るふかし壁用スペーサ30の斜視図、第9図は第8図のIX−IX線に沿う断面図、第10図はスペーサ30の分解斜視図、第11図及び第12図はスペーサ30の柱への取付状態を示す縦断面図である。
このふかし壁用スペーサ30は、複数の筒状分割体としての第1の本体31と第2の本体32とからなる。
これら本体31,32は、いずれもABS樹脂、ポリプロピレン、塩化ビニルなどの硬質合成樹脂よりなる。
第1の本体31は、円筒形の筒部31aと、該筒部31aの一端面を塞ぐように設けられたプレート31b(以下、このプレート31bをエンドプレート31bと称することがある。)とを有する。なお、エンドプレート31bは筒部31aの一端面全面に設けられているが、該端面の一部を覆うように帯状や略半円状に設けられてもよい。この実施の形態では、第1の本体31の筒軸方向長さは25mmである。
第2の本体32は、円筒状の筒部32aと、該筒部32aの一端面から突設された円環状の張出部32bとを有する。筒部32aは第1の本体31の筒部31aと同径である。張出部32bの外径は、第1の本体31の筒部31aの内径と同径である。この実施の形態では、筒部32aの筒軸方向長さは15mmである。
このスペーサ30は、壁パネル12の背後のスペースが60mmであるときには、第9,11図の通り、張出部32bを第1の本体31に内嵌させて各本体31,32を連結して用いる。
このスペーサ30を柱3に取り付けるには、第2の本体32を柱3に当て、エンドプレート31bを通して釘24を柱3に打ち込む。釘24は、その頭24aがエンドプレート31bと面一か又はそれよりも奥となるように打ち込まれる。その後、壁パネル12を建て込む。
壁パネル12の背後のスペースが45mmの場合には、第12図の通り、第1の本体31のみを柱3に取り付ける。この場合、本体31のうちエンドプレート31bを設けていない端面を柱3に当接させ、エンドプレート31bを通して釘24を柱3に打ち込んで該本体31を柱3に取り付け、その後、壁パネル12を建て込む。
第12図では、第2の本体32は利用されていないが、第2の本体32にもエンドプレートを設けるならば、壁パネル12の裏側スペースが35mmの場合、この第2の本体32を第12図と同様にしてスペーサとして利用可能である。
なお、第11,12図においても、釘の代わりにビスを用いてもよい。
上記のスペーサ30においては、筒部31aの端面と面一状にプレート31bが設けられているが、該プレート31bは、筒部31aの軸心線方向の途中位置に設けられてもよい。第13図は、このように構成されたスペーサ30’の柱3への取り付け状態を示す縦断面図である。
第13図のスペーサ30’にあっては、第1の本体31の筒部31aの一端面から他端面側に2〜3mm程度後退した位置にプレート31bが設けられている。このスペーサ30’のその他の構成及び柱3への取り付け方法は前述のスペーサ30と同様である。
この実施の形態では、図示のように、頭部が出張った丸頭釘(又はビス)24’を用いてスペーサ30’を柱3に取り付けた場合でも、該釘(又はビス)24’の頭部が筒部31aの端面とプレート31bとの間のスペースに収まるため、該頭部が筒部31bの端面から突出することが防止される。
第14図はさらに別の実施の形態に係るスペーサ40の斜視図であり、第15図は第14図のXV−XV線に沿う断面図である。
このスペーサ40は、複数の筒状分割体としての第1の本体41及び第2の本体42と、これら本体41,42内に挿填された軟質体43とを有する。この第1及び第2の本体41,42によってスペーサ本体が構成されている。
これら本体41,42は、いずれもABS樹脂、ポリプロピレン、塩化ビニルなどの硬質合成樹脂よりなり、軟質体43は発泡ウレタン、発泡ポリエチレン、発泡スチレンなどの軟質合成樹脂のスポンジ(多孔質体)よりなる。
この実施の形態では、第1の本体41は、円筒形の筒部41aと、該筒部41aの一端側の外周縁部から、該筒部41aの端面と面一状に側方(放射方向)へ突設されたプレート44とを有する。該プレート44には、釘又はビス等の挿通孔45が設けられている。なお、この実施の形態では、舌片状のプレート44が1個だけ設けられているが、筒部41aの周方向に間隔をおいて2個以上のプレート44が設けられてもよい。あるいは、プレート44は、該筒部41aの周方向に連続した鍔状であってもよい。このプレート44に設けられる挿通孔45の数は、2個以上であってもよい。
この実施の形態では、本体41の筒軸方向長さは25mmであり、本体42の筒軸方向長さは15mmとなっている。
軟質体43は円柱状であり、各本体41,42の内径と同一又はそれよりもごくわずか大きい外径を有する。軟質体43の筒軸方向長さは、各本体41,42の筒軸方向長さの和と同一である。各本体41,42が同軸的に突き合わされた状態とされ、軟質体43が内嵌されることにより、スペーサ40が構成される。
壁パネル12の裏側のスペースを60mmとする場合には、軟質体43により本体41,42が連結された状態のスペーサ40を用いる。このスペーサ40を柱3に取り付けるに際しては、第15図の通り、プレート44及び該プレート44と連なった筒部41aの端面を柱3の前面に当て、挿通孔45を介して該柱3に釘(又はビス)24’を打ち込み、固定する。
壁パネル12の裏側のスペースが45mmの場合には、第2の本体42を取り去ったものを用いる。そして、上記のように、プレート44及び該プレート44と連なった筒部41aの端面を柱3の前面に当て、挿通孔45を介して該柱3に釘(又はビス)24’を打ち込み、固定する。この際、軟質体43は本体41から出っ張るが、壁パネル12が押し当てられると、この出っ張った部分は所謂ぺしゃんこ状に押し縮められる。
なお、この実施の形態では、第2の本体42にはプレート44が設けられていないが、第2の本体42にもプレート44を設けるならば、壁パネル12の裏側スペースが35mmの場合、この第2の本体42を第15図と同様にしてスペーサとして利用可能である。
本発明においては、スペーサの端面を塞ぐ(又は横切るあるいは内側へ張り出す)形状のプレートと、該スペーサの外周面から側方へ張り出す形状のプレートとの双方が設けられてもよい。第16図はこのように構成されたスペーサ30Aの斜視図であり、第17図は第16図のXVII−XVII線に沿う断面図である。
このスペーサ30Aは、前記第13図のスペーサ30’の第2の本体32に対し、その柱3側の端面の外周縁部から該端面と面一状に放射方向へ延出するプレート33を設けた構成となっている。このプレート33には、釘又はビス等の挿通孔34が設けられている。このスペーサ30Aのその他の構成は前記第13図のスペーサ30’と同様となっている。
このスペーサ30Aを設置するに当っては、まず、プレート33及び該プレート33に連なる第2の本体32の端面を柱3に当てがい、挿通孔34を通して該柱3に釘(又はビス)24’を打ち込んでスペーサ30Aを仮留めする。その後、第1の本体31の端面を塞ぐプレート31bを貫いて、さらに釘(又はビス)24’を柱3に打ち込み、スペーサ30Aを本固定する。
このように、スペーサの外周面から側方へ張り出すプレートとスペーサの端面との双方を設けることにより、釘やビス等でスペーサを容易に仮留めすることができると共に、本固定もしっかりと行うことができる。
このように、スペーサ20,30,30’,30Aあるいは40を用いて壁パネル12の裏側のスペースを調整することにより、防水パン6の内側に壁パネル12を載置可能となり、防水性に優れた浴室を構築することができる。
なお、本発明は浴室以外のユニットルームの構築にも適用できる。
上記実施の形態では、壁裏構造体が柱より成っているが、これに限定されない。
上記の各実施の形態では、2個の筒状分割体(第1の本体及び第2の本体)を用いてスペーサ本体を構成しているが、3個以上の筒状分割体を用いてスペーサ本体を構成してもよい。
実施の形態に係るふかし壁用スペーサを用いたふかし壁構造を有するユニットバスルームの縦断面図である。 実施の形態に係るふかし壁用スペーサの斜視図である。 第2図のIII−III線に沿う断面図である。 実施の形態に係るふかし壁用スペーサの分解斜視図である。 実施の形態に係るふかし壁用スペーサ本体の使用例を示す斜視図である。 実施の形態に係るふかし壁用スペーサの柱への取り付け状態を示す縦断面図である。 実施の形態に係るふかし壁用スペーサの柱への取り付け状態を示す縦断面図である。 別の実施の形態に係るふかし壁用スペーサの斜視図である。 第8図のIX−IX線に沿う断面図である。 実施の形態に係るふかし壁用スペーサの分解斜視図である。 実施の形態に係るふかし壁用スペーサの柱への取付状態を示す縦断面図である。 実施の形態に係るふかし壁用スペーサの柱への取付状態を示す縦断面図である。 実施の形態に係るふかし壁用スペーサの柱への取付状態を示す縦断面図である。 実施の形態に係るふかし壁用スペーサの斜視図である。 実施の形態に係るふかし壁用スペーサの柱への取付状態を示す縦断面図である。 実施の形態に係るふかし壁用スペーサの斜視図である。 実施の形態に係るふかし壁用スペーサの柱への取付状態を示す縦断面図である。
符号の説明
3 柱
5,6 防水パン
10 浴槽
20,30,30’,30A,40 ふかし壁用スペーサ
21,31,41 第1の本体
22,32,42 第2の本体
23,43 軟質体
24,24’ 釘
31a,32a,41a 筒部
31b,33,44 プレート
32b 張出部
34,45 釘又はビスの挿通孔

Claims (9)

  1. 壁裏構造体と壁パネルとの間に介在されるふかし壁用スペーサにおいて、
    硬質材料よりなる筒状のスペーサ本体と、該スペーサ本体内に設けられた軟質体とを備えたことを特徴とするふかし壁用スペーサ。
  2. 請求項1において、該スペーサ本体は硬質合成樹脂製であり、前記軟質体は軟質合成樹脂製であることを特徴とするふかし壁用スペーサ。
  3. 請求項2において、該軟質体は発泡軟質合成樹脂製であることを特徴とするふかし壁用スペーサ。
  4. 請求項1ないし3のいずれか1項において、該スペーサ本体は、直列に配置された複数の筒状分割体からなり、
    前記軟質体が該複数の筒状分割体にまたがって連続して存在し、該軟質体を介して該複数の筒状分割体が一体化されていることを特徴とするふかし壁用スペーサ。
  5. 請求項3において、前記軟質体は前記複数の筒状分割体のいずれよりも筒軸方向長さが大きいことを特徴とするふかし壁用スペーサ。
  6. 壁裏構造体と壁パネルとの間に介在されるふかし壁用スペーサにおいて、筒状のスペーサ本体と、該スペーサ本体の少なくとも一方の端面及び/又は端部に設けられたプレートとを備えたことを特徴とするふかし壁用スペーサ。
  7. 請求項6において、該スペーサ本体は、直列に配置された複数の筒状分割体からなり、
    隣接する筒状分割体のうちの一方の筒状分割体の端部に、他方の筒状分割体の端部に内嵌する接続用張出部が設けられていることを特徴とするふかし壁用スペーサ。
  8. 壁裏構造体の前面側にふかし壁用スペーサを介して壁パネルを設置してなるふかし壁において、該ふかし壁用スペーサが請求項1ないし7のいずれか1項に記載のふかし壁用スペーサであり、
    該ふかし壁用スペーサを筒軸方向に貫いて該壁裏構造体に打ち込まれた釘又はビスによって該ふかし壁用スペーサが壁裏構造体に取り付けられていることを特徴とするふかし壁。
  9. 壁裏構造体の前面側にふかし壁用スペーサを介して壁パネルを設置するふかし壁の構築構造において、
    該ふかし壁用スペーサとして請求項5に記載のふかし壁用スペーサを用い、
    該ふかし壁用スペーサの前記軟質体を介して釘又はビスを壁裏構造体に打ち込むことによって該ふかし壁用スペーサを壁裏構造体に取り付け、
    壁裏構造体と壁パネルとの間隔に応じて、前記複数の筒状分割体のうち少なくともいずれか1個を除いた残りの筒状分割体により前記スペーサ本体を構成した場合には、該釘又はビスの頭が、該壁裏構造体から最も離隔した筒状分割体の端面から非突出となるまで、該釘又はビスを該軟質体にめり込ませて打つことを特徴とするふかし壁の構築構造。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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KR200455585Y1 (ko) * 2008-11-13 2011-09-15 이현배쓰(주) 조립식 욕실의 벽판넬 배면지지체

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