JP2006143960A - セパレータ付き感圧型接着シート、光学部材組立体及びその製造方法 - Google Patents

セパレータ付き感圧型接着シート、光学部材組立体及びその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】 光学部材貼り合わせ時の貼り付け作業性に優れ、貼り付け後には、透過性、均一透過性等において光学特性を低下させ難い貼り合わせ外観が得られ、良好な光学特性が実現できるセパレータ付き感圧型接着シートを提供する。
【解決手段】光学部材を貼り合わせる感圧型接着剤層からなり、両面にプラスチックセパレータを設けてなるセパレータ付き感圧型接着シートにおいて、前記プラスチックセパレータの感圧型接着剤層からの剥離力の差が10mN/25mm以上であり、且つ前記プラスチックセパレータの内、少なくとも片方のプラスチックセパレータを100℃−30分の加熱処理へ投入した際のMD方向とTD方向の加熱収縮率が共に±1.0%以内で、且つMD方向とTD方向の加熱収縮率の差が0.5%以内であり、そして、感圧型接着剤層の全光線透過率が80%以上であることを特徴とするセパレータ付き感圧型接着シート。
【選択図】 なし

Description

本発明は、セパレータ付き感圧型接着シート及び光学部材組立体並びにその製造方法であり、特に板状やシート状の光学部材を貼り合わせるときに用いられ、貼り合せ時の作業性、接着剤層の透明性、貼り付け後の均一透過性に優れた感圧型接着シートに関する。
液晶表示装置(LCD)、プラズマディスプレイパネル(PDP)、プロジェクションスクリーン(PJ))、ブラウン管(CRT)等のディスプレイ製品には、様々な板状、シート状の光学部材が数多く使用されている。これらの光学部材は、光学部材間の光散乱による光ロス低減の為、製品組立て時の効率アップの為、製品の強度保持の為などの目的で、透明な接着剤で光学部材間を接着することが行われている。例えば、LCDでは偏光板と液晶セルの接着、アンチリフレクション(AR)フィルムと偏光板の接着、PDPではARフィルム、電磁シールドフィルム、近赤外吸収(NIR)フィルム等の接着、CRTではARフィルムやアンチグレア(AG)フィルムとブラウン管との接着等が行われている。
このような接着剤としては、感圧型接着剤、感熱型接着剤、紫外線(UV)硬化型接着剤等が開発されているが、貼付ける際の設備投資が比較的少なくすむため、感圧型接着剤が最も広く普及している。
また、光学部材表面への接着剤層の形成方法としては、液状の接着剤を直接光学部材表面へ塗布する方法と予めセパレータフィルム上に形成しておいた接着シートを光学部材表面にラミネート転写する方法がある。液状の接着剤を直接塗布する方法は、接着剤自体が安価であるものの、塗布作業時に作業環境を汚染する(特に有機溶剤型接着剤を塗布する場合は、有機溶剤対策が必要となる)、厚み精度の良い接着剤層を形成するのが難しい、液状接着剤を塗布するため光学部材にダメージを与え易い等といった問題がある。一方、接着シートをラミネート転写する方法は、接着シート自体が比較的高価であり直接塗布する方法に比べコストは高くなり易いが、作業環境の汚染が少ない、接着するのに大掛かりな設備が必要ないといった特長もあり、2つの方式の特長に合わせて使い分けられている。
このような用途に使用される感圧型接着シートとしては、2枚のプラスチックセパレータの間に感圧型接着剤層を形成した接着シートが使用されている(例えば、特許文献1参照)。しかしながら、近年のディスプレイ表示精度の向上により、貼付け作業性に優れ、光学部材に貼り合せた時の光学特性に影響を与える透明性や均一透過性等における欠陥が極めて少ない接着シートが求められている。
接着シートにおいて接着剤層の形成方法としては、プラスチックセパレータ上に有機溶剤に溶解し粘度を調整した接着剤を塗布する方法が一般的に知られている。この場合、生産性や2次加工性の面から接着剤を塗布した後に搬送乾燥し、その後、巻物状とする方法が一般的に知られている。接着剤の搬送方式による乾燥工程は、張力と熱が加わる為にセパレータが熱収縮などの変形を引き起こす要因の一つとなる。変形したセパレータ上の接着剤層と光学部材を貼り合わせると、貼り合わせ時のシワ、歪みが発生し、貼り合わせ後の光透過性も均一では無くなり、光学特性における欠陥となってしまう。
プラスチックフィルムの収縮を低減する技術に、ポリステルフィルムに予め低張力での高温加熱処理を加える技術がある。この技術を用いたプラスチックフィルムは、2次加工時の寸法変化や経時的な寸法変化を軽減することが可能である。しかし、プラスチックセパレータの変形を抑えることができても、歪みやうねり等に対する効果としては軽減はできるが充分ではなく、その歪みやうねり等光学部材との貼り合わせ後における光透過時のムラとなってしまい、均一透過性が得られなくなってしまう。
特開平11−209711号公報
本発明は、かかる従来の技術で述べたような欠点を解消し、光学部材貼り合せ時の貼付け作業性に優れ、貼付け後の透過性、均一透過性等において、良好な光学特性が実現できるセパレータ付き感圧型接着シート及び光学部材組立体並びにその製造方法を提供することを目的とする。
本発明は、光学部材を貼り合わせる感圧型接着剤層からなり、両面にプラスチックセパレータを設けてなるセパレータ付き感圧型接着シートにおいて、前記プラスチックセパレータの感圧型接着剤層からの剥離力の差が10mN/25mm以上であり、且つ前記プラスチックセパレータの内、少なくとも片方のプラスチックセパレータを100℃−30分の加熱処理へ投入した際のMD方向とTD方向の加熱収縮率が共に±1.0%以内で、且つMD方向とTD方向の加熱収縮率の差が0.5%以内であり、そして、感圧型接着剤層の全光線透過率が80%以上であるセパレータ付き感圧型接着シートである。
また、本発明は、上記プラスチックセパレータの感圧型接着剤層からの剥離力が共に200mN/25mm以下であるセパレータ付き感圧型接着シートである。
そして、本発明は、上記感圧型接着剤層のアクリル板への接着力が1N/25mm以上であるセパレータ付き感圧型接着シートである。
更に、本発明は、接着剤層が架橋型アクリル系接着剤であるセパレータ付き感圧型接着シートである。
また、本発明は、光学部材を貼り合せて組立てた光学部材組立体であって、上記のセパレータ付き感圧型接着シートにおいて、両面のプラスチックセパレータを剥離した感圧型接着剤層により接着されている光学部材組立体である。
そして、本発明は、光学部材を貼り合わせた光学部材組立体を組立てる方法であって、上記のセパレータ付き感圧型接着シートにおいて、剥離力の弱いプラスチックセパレータを剥離した感圧型接着剤層と第2の光学部材とを接着させて組立てる光学部材組立体の製造方法である。
本発明によれば、貼り付け時に容易に接着剤層が転写できる貼り付け作業性に優れ、貼り付け後には、透明性、均一透過性等の光学特性における良好な貼り合わせ外観が実現できる感圧型接着シート及び光学部剤組立体を得ることができる。
本発明のセパレータ付き感圧型接着シートについて具体的に説明する。
本発明に用いる両面のプラスチックセパレータ(1)とプラスチックセパレータ(2)の接着剤層からの剥離力の差は、10mN/25mm以上である。10mN/25mm未満であると、光学部材に接着シートを貼り付ける際に一方のプラスチックセパレータを剥がす時に、剥がしたプラスチックセパレータに接着剤層が付着し、もう一方のプラスチックセパレータ上に平滑で外観の良い状態の接着剤層が残留しない現象(泣き別れ現象)が発生する。この泣き別れ現象が発生すると、接着剤層を光学部材に平滑に貼り付けることができず、光学部材を外観良く貼り合せることができない。ここでの剥離力は、剥離角度180度、剥離速度1m/分、室温にて測定した値である。
そして、本発明に用いるプラスチックセパレータ(1)、(2)の内、少なくとも片方のプラスチックセパレータは、100℃−30分の加熱処理へ投入した際のMD方向とTD方向の加熱収縮率が共に±1.0%以内で、且つMD方向とTD方向の加熱収縮率の差が0.5%以内である。MD、TD各方向への収縮率が±1.0%より大きい場合、セパレータの持つひずみが大きい為、光学部材貼り合わせ時にシワが発生する。このシワが接着剤層の凹凸形状となり光学部材貼り合わせ後における光透過時に均一性を損なわせ外観欠陥となる。MD方向とTD方向の加熱収縮率が共に±1.0%以内で、MD方向とTD方向の加熱収縮率の差が0.5%より大きい場合、セパレータのMD方向とTD方向の加熱収縮率の差により光学部材貼り合わせ時に歪みが発生する。この歪みが光学部材貼り合わせ後における光透過時にムラとなり、光透過の均一性が得られず外観欠陥となる。MD方向とTD方向の加熱収縮率が共に±1.0%以内で、MD方向とTD方向の加熱収縮率の差が0.5%以内の場合、セパレータの加熱収縮率が小さく、MD方向とTD方向の加熱収縮率差も小さい為、光学部材貼り合わせ時のシワや歪みの発生を抑制することができ、光学部材貼り合わせ後の光透過時において均一性を保ち、良好な光学特性を得ることが可能となる。ここでの加熱収縮率はセパレータを120mm角に切りだし、MD、TD各方向における100mm長さの各直線中心が交差する点が120mm角の中央になるようにし、その直線のMD方向の線の両端、TD方向の線の両端にそれぞれ印を付け、そのMD、TD各方向の点間距離を測定距離とする。100℃中に30分間投入後の点間距離を測定し、MD、TD各方向の距離の変化を加熱収縮率とした。
また、本発明に用いるプラスチックセパレータ(1)、(2)の接着剤層からの剥離力は共に200mN/25mm以下である。200mN/25mmより剥離力が高いと、セパレータの剥離作業性が悪化し、プラスチックセパレータのスムーズな剥離ができず接着剤層に折れシワや接着剤層表面に段差が発生し、光学部材に貼り付けた時にその変形が残留し外観欠陥になる、貼り合わせ時に気泡が混入し易くなるといった問題が発生する。ここでの剥離力は、剥離角度180度、剥離速度1m/分、室温にて測定した値である。
このプラスチックセパレータ(1)、(2)の基材材質としては、例えば、ポリエステルフィルム、ポリプロピレンフィルム、ポリエチレンフィルム、ポリカーボネートフィルム、ポリスチレンフィルム、ポリイミドフィルム、トリアセチルセルロースフィルム等を挙げることができる。これらの中で、平滑な表面が得易く生産性に優れる二軸延伸ポリエステルフィルムが好ましく使用できる。
また、このプラスチックセパレータ(1)、(2)の接着材層と接する面には離型剤処理を行っている。この離型剤としては、シリコーン樹脂、フッ素樹脂、ポリビニルアルコール樹脂、アルキル基を有する樹脂等の単体や変性体、混合物等が挙げられる。その中で、接着剤層の軽剥離が容易に得ることができるシリコーン樹脂が好ましく使用でき、特に熱や紫外線、電子線等で硬化したシリコーン樹脂は、接着剤層へのシリコーン樹脂の転着が少ない等の理由からより好ましく使用できる。
プラスチックセパレータ(1)、(2)の厚さとしては、10〜200μmが好ましく用いられる。更に好ましくは、20〜75μmである。10μmより薄いとフィルム強度が不足し、接着シート製造時にフィルムが破れる、シワが入り易い等の問題が発生する。また、200μmより厚いとフィルム自体が高価になる等の問題が発生する。
ここでの接着剤層の形成方法としては、有機溶剤に溶解し粘度を調整した接着剤を塗布する方法、接着剤を溶解し塗布する方法や水に分散し塗布する方法等の公知の方法を用いることができるが、架橋型アクリル系接着剤の形成方法としては、有機溶剤に溶解し粘度を調整した接着剤を塗布する方法が一般的であり、その接着剤の乾燥方法としては、生産性や2次加工性の面からフィルム上に接着剤層を塗布し搬送方式にて乾燥し巻物状にする方法が一般的である。
更に、このプラスチックセパレータ(1)、(2)には、必要に応じてプラスチックフィルム表面に離型剤層との密着力を向上するために、コロナ処理、プラズマ処理といった表面処理や下塗り剤(プライマ)の塗布等を行ってもよい。また、必要に応じて静電気発生を防止する目的で帯電防止剤の塗布を行ってもよい。ここでの帯電防止剤としては、例えば、第4級アンモニウム塩、ピリジウム塩、第1〜3級アミノ基等のカチオン性基を有する各種カチオン性帯電防止剤、スルホン酸塩基、硫酸エステル基、リン酸エステル基等のアニオン性基を有するアニオン系帯電防止剤、アミノ酸系、アミノ硫酸エステル系等の両性帯電防止剤、アミノアルコール系、グリセリン系、ポリエチレングリコール系等のノニオン性帯電防止剤等の各種帯電防止剤、更には、これらの帯電防止剤を高分子量化した高分子型帯電防止剤等が挙げられる。
本発明のセパレータ付き感圧型接着シートは高い透明性を有しており、全光線透過率が80%以上である。より好ましくは90%以上である。全光線透過率が80%より低いと光学部材を貼り合わせた時の光透過性が悪く、ディスプレイが暗くなったり、コントラストが落ちるといった問題が発生する。ここでの全光線透過率は、プラスチックセパレータを剥がし接着剤層のみの状態で、JIS−K7105に準じ、積分球式濁度計(日本電色工業株式会社製、NDH2000)により測定した。
本発明のセパレータ付き感圧型接着シートにおける接着剤層は、感圧型接着剤であり、アクリル板に貼り付けた時の接着力が1N/25mm以上である。1N/25mm未満の場合には、光学部材に対し充分な接着力が得られず剥れ等の問題が発生する。ここでのアクリル板に対する接着力は、巻き出した接着シートをアクリル(住友化学工業製スミぺックE000、厚み1.5mmフラット板)に圧力5880N/mをかけたゴムロールを用い2m/分の速度で貼り付け、プラスチックセパレータを剥がし同様条件にて25μmPETフィルム(ユニチカ製S−25)を貼り付けて試験片を作製し、更に30分間室温放置し、その後、剥離角度180度、剥離速度0.3m/分、室温にて接着力を測定した値である。
この感圧型接着剤としては、接着剤とし一般的に用いられる、各種アクリルモノマーを共重合して得られるアクリル系接着剤、天然ゴム系接着剤、ポリイソブチレン、ブチルゴム、スチレン−ブチレン−スチレン共重合体(SBS)等の合成ゴム系接着剤、エチレン−酢酸ビニル共重合体(EVA)系接着剤等、及び、これらの混合系接着剤を使用することができる。この中で特に、接着シートの全光線透過率が80%以上になるような高透明接着剤が得易いなどの理由から架橋型アクリル系接着剤が好適に用いられる。
この架橋型アクリル系接着剤は、アクリル酸ブチル、アクリル酸エチル、2−エチルへキシルアクリレート等の低Tgモノマーを主モノマーとし、アクリル酸、メタクリル酸、ヒドロキシエチルメタクリレート、ヒドロキシエチルアクリレート、アクリルアミド、アクリロ二トリル等の官能基モノマーと共重合することで得られたアクリル共重合体を架橋剤にて架橋することにより得ることができる。
このアクリル共重合体としては、重量平均分子量が10万〜150万の範囲内のものが好ましく用いられる。重量平均分子量が10万より小さいと、接着剤中の低分子量物が多くなるため、接着剤の凝集力が低くなり易く、光学部材を接着した時に剥れ等の不具合が発生し易くなる。また、重量平均分子量が150万を超えると、溶剤に溶かした際に粘度が高くなり、接着シートにした時に平滑は接着剤塗工外観が得難い問題がある。また、このアクリル共重合体のガラス転移点(Tg)は、−20℃以下のものが好ましく使用できる。−20℃よりTgが高いと接着剤が硬くなり、室温にて圧着しても光学部材に対して適度な接着力が得られなくなる。
この架橋剤としては、イソシアネート系、メラミン系、エポキシ系等の公知の架橋剤を用いることができる。また、この架橋剤としては、接着剤中に緩やかに広がった網目状構造を形成するために、3官能、4官能といった多官能架橋剤がより好ましく用いられる。
また、この接着剤層には必要に応じて、粘着付与剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、軟化剤、充填剤等を適量添加してもよい。
本発明における接着剤層の厚みは、通常5〜100μmが好ましい。更に好ましくは、10〜50μmである。5μmより薄いと光学部材表面の凹凸に追従することができず充分な接着力が得られなくなってしまう。また、100μmより厚いと単位面積辺りの価格が上がる、厚みにより透明性が低下する等の問題が発生する。
主モノマーとしてブチルアクリレートを用い、官能基モノマーとしてアクリル酸とメタクリル酸を用いたアクリル共重合体を溶液重合法にて合成した。この合成したアクリル共重合体の重量平均分子量は40万であった.
このアクリル共重合体100重量部に対し、エポキシ系架橋剤を0.1重量部配合した接着剤溶液を調整し、厚さ25μm、幅400mmの二軸延伸ポリエステルフィルムの片面に熱硬化型シリコーン樹脂系離型剤を塗布したセパレータの離型処理面に、乾燥時の接着剤厚さが40μmになるよう塗工し、また、厚さ25μm、幅400mmの二軸延伸ポリエステルフィルムの片面に接着剤を塗工したセパレータとは離型性の異なる熱硬化型シリコーン樹脂系離型剤を塗布したセパレータを接着剤層面にラミネートした。この接着シートを室温で1週間放置して充分にエージングを行った後、試験に使用した。
尚、この接着シートにおける接着剤を塗工したセパレータの接着剤層からの剥離力は68mN/25mmであり、ラミネートしたセパレータの接着剤層からの剥離力は44mN/25mmであった。
また、接着剤を塗工したセパレータの100℃−30分投入後の加熱収縮率は、MD方向が+0.1%、TD方向が−0.1%であった。
接着剤を塗布したセパレータに、厚さ40μmの無延伸ポリプロピレンフィルムを使用した以外は実施例1と同様にして接着シートを作製した。
この接着シートにおける接着剤を塗工したセパレータの接着剤層からの剥離力は83mN/25mmであった。
また、接着剤を塗工したセパレータの100℃−30分投入後の加熱収縮率は、MD方向が−0.1%、TD方向が+0.2%であった。
接着剤を塗布したセパレータに、厚さ25μmの無延伸ポリイミドフィルムを使用した以外は実施例1と同様にして接着シートを作製した。
この接着シートにおける接着剤を塗工したセパレータの接着剤層からの剥離力は64mN/25mmであった。
また、接着剤を塗工したセパレータの100℃−30分投入後の加熱収縮率は、MD、TD方向共にが0.0%であった。
(比較例1)
接着剤を塗布するセパレータの厚みを12μmとした以外は実施例1と同様にして接着シートを作製した.
この接着シートにおける接着剤を塗工したセパレータの接着剤層からの剥離力は65
mN/25mmであった。
また、接着剤を塗工したセパレータの100℃−30分投入後の加熱収縮率は、MD方向が+0.5%、TD方向が−0.3%であった。
(比較例2)
接着剤を塗布するセパレータを、厚さ40μmの無延伸ポリエチレン(CPP)とした以外は実施例1と同様にして接着シートを作製した。
この接着シートにおける接着剤を塗工したセパレータの接着剤層からの剥離力は80mN/25mmであった。
また、接着剤を塗工したセパレータの100℃−30分投入後の加熱収縮率は、MD方向が−2.3%、TD方向が−2.0
%であった。
(比較例3)
接着剤を塗布するセパレータをラミネート側に使用したセパレータと同じセパレータにいた以外は実施例1と同様にして接着シートを作製した.
この接着シートにおける接着剤を塗工したセパレータの接着剤層からの剥離力は46mN/25mmであった。
また、接着剤を塗工したセパレータの100℃−30分投入後の加熱収縮率は、MD方向が−0.4%、TD方向が−0.3%であった。
(比較例4)
接着剤を塗布したセパレータにおいて、熱硬化型シリコーン樹脂系離型剤の塗布量を低減させたセパレータを使用した以外は実施例1と同様にして接着シートを作製した。
この接着シートにおける接着剤を塗工したセパレータの接着剤層からの剥離力は410mN/25mmであった。
また、接着剤を塗工したセパレータの100℃−30分投入後の加熱収縮率は、MD方向が−0.2%、TD方向が−0.1%であった。
上記の各実施例及び比較例の接着シートの特性値を下記の方法で測定した。また、それぞれの測定結果は表1にまとめた。
(1)全光線透過率
全光線透過率は、2枚のプラスチックセパレータを剥がし接着剤層のみの状態で、積分球式濁度計(日本電飾工業株式会社製、NDH2000型)を用いてJIS‐K7105に順じて測定した。
(2)対アクリル板接着力
一方のプラスチックセパレータを剥がした接着シートをアクリル板(住友化学工業製スミペックE000、厚み1.5mmフラット板)に圧力5880N/mをかけたゴムロールを用い2m/分の速度で貼り付け、更にもう一方のプラスチックセパレータを剥がし同様の条件にて25μmPETフィルム(ユニチカ製S−25)を貼り付けて試験片を作製し、更に30分間室温に放置し、その後、剥離角度180度、剥離速度0.3m/分、室温にて接着力(N/25mm)を測定した。
(3)セパレータの剥離力
接着剤層からプラスチックセパレータを、剥離角度180度、剥離速度1m/分、室温雰囲気下で剥がす時の剥離力(mN/25mm)を測定した。
(4)加熱収縮率
セパレータを120mm角に切りだし、MD、TD各方向における100mm長さの各直線中心が交差する点が120mm角の中央になるようにし、その直線のMD方向の線の両端、TD方向の線の両端にそれぞれ印を付け、そのMD、TD各方向の点間距離を測定距離とする。100℃中に30分間投入後、点間距離を測定した。
(5)貼り合わせ作業性
一方のセパレータを剥がした接着シートを大きさ200mm×300mmのアクリル板(住友化学工業製スミペックE000、厚み1.5mmフラット板)に圧力5880N/mをかけたゴムロールを用い2m/分の速度で貼り付けた。更にもう一方のプラスチックセパレータを剥がし、50μmPETフィルム(ユニチカ製S−50)を同様の条件にてラミネートした。このとき、貼り合わせ作業性及び貼り合わせ作業性を評価した試験片の外観を確認し、評価した。
(a)貼り合わせ作業性の評価基準
○:セパレータが容易に剥離でき、貼り合わせ作業が容易にできた。
×:セパレータ剥離時に泣き別れ現象が発生し、貼り合わせ作業性が悪かった。
(b)貼り合わせ外観の評価基準
○:気泡の混入や接着剤層の変形跡等が確認できず外観が良好であった。
:気泡の混入や接着剤層の変形跡等が確認でき外観欠陥が発生している。
Figure 2006143960
表1から明らかなように、本発明の接着シートである実施例1〜3は、貼り合わせ作業性に優れ、また、貼り合わせた試験片の外観も良好であった。
接着剤を塗布したセパレータにおいて、100℃−30分投入後のMD、TD各方向の加熱収縮率が±1.0%の範囲外であった比較例1は、セパレータの収縮量が大きい為にアクリル板への貼り合わせ時にシワが発生した。さらに、MD、TD各方向の加熱収縮率が±1.0%以内でも、MD包方向とTD方向の加熱収縮率の差が0.5%を超えた比較例2では、シワの発生は抑制されていたが、MD方向とTD方向への加熱収縮率差によりセパレータに歪みが発生し、その歪みがアクリル板への貼り合わせ後にも確認できた。これら比較例1、2の接着シートは、貼り合わせたアクリル板においてシワの凹凸形状や歪みが残留し、光透過時の均一性が失われ、外観欠陥として観察された。
塗工側とラミネート側の接着剤層からの剥離力の差が小さい比較例3では、セパレータ剥離時に泣き別れ現象が発生し、貼り合わせ作業性が悪かった。また、塗工側のセパレータにおいて接着剤層からの剥離力が大きい比較例4では、ラミネート側のセパレータは問題なく剥離できたが、アクリル板貼り付け後、塗工側のセパレータを剥離する際に、接着剤層の変形が発生した。これら比較例3、4の接着シートは、貼り合わせる場合に泣き別れ現象等の接着剤層の変形によりセパレータから接着剤層が変形なく平滑に剥離できない為、貼り合わせたアクリル板では気泡の混入や接着剤層のシワ跡等の外観欠陥が観察された。


Claims (6)

  1. 光学部材を貼り合わせるための感圧型接着剤層及びその両面にプラスチックセパレータが積層されているセパレータ付き感圧型接着シートにおいて、上記の各プラスチックセパレータの感圧型接着剤層からの剥離力の差が10mN/25mm以上であり、且つ前記プラスチックセパレータの内、少なくとも片方のプラスチックセパレータを100℃−30分の加熱処理へ投入した際のMD方向とTD方向の加熱収縮率が共に±1.0%以内で、且つMD方向とTD方向の加熱収縮率の差が0.5%以内であり、そして、感圧型接着剤層の全光線透過率が80%以上であることを特徴とするセパレータ付き感圧型接着シート。
  2. 上記プラスチックセパレータの感圧型接着剤層からの剥離力が共に200mN/25mm以下であることを特徴とする請求項1記載のセパレータ付き感圧型接着シート。
  3. 上記感圧型接着剤層のアクリル板への接着力が1N/25mm以上であることを特徴とする請求項1〜2のいずれか1項に記載のセパレータ付き感圧型接着シート。
  4. 接着剤層が架橋型アクリル系接着剤であることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載のセパレータ付き感圧型接着シート。
  5. 光学部材を貼り合せて組立てた光学部材組立体であって、請求項1〜4のいずれか1項に記載のセパレータ付き感圧型接着シートの両面のプラスチックセパレータを剥離した感圧型接着剤層により接着されていることを特徴とする光学部材組立体。
  6. 光学部材を貼り合わせた光学部材組立体を組立てる方法であって、請求項1〜4のいずれか1項に記載のセパレータ付き感圧型接着シートの剥離力の弱いプラスチックセパレータを剥離した感圧型接着剤層と第2の光学部材とを接着させて組立てることを特徴とする光学部材組立体の製造方法。

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