JP2006143123A - 自動二輪車 - Google Patents

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Yosuke Ishida
洋介 石田
Akifumi Oishi
明文 大石
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Abstract

【課題】本発明は、メインフレーム部材の位置を極力低く抑えつつ、パワーユニットのケースとメインフレーム部材との間に機能部品を配置できる自動二輪車を得ることにある。
【解決手段】自動二輪車(1)は、ステアリングヘッドパイプ(3)から後方に延びるメインフレーム部材(4)と、メインフレーム部材(4)から吊り下げられるケース(23)を有するパワーユニット(20)とを備えている。パワーユニット(20)のケース(23)は、パワーユニット(20)の前方に進むに従いメインフレーム部材(4)から遠ざかる上面(23a)を有している。このケース(23)の上面(23a)とメインフレーム部材(4)との間に、パワーユニット(20)に付属する機能部品(101)が配置されている。
【選択図】 図3

Description

本発明は、ステアリングヘッドパイプから後方に延びるメインフレーム部材にエンジンを吊り下げた自動二輪車に関する。
例えば通勤、ビジネス等を主な用途する自動二輪車は、バックボーン形のフレームを備えている。このフレームは、フロントフォークを支持するステアリングヘッドパイプと、ステアリングヘッドパイプから後方に延びるメインフレーム部材とを有している。
メインフレーム部材は、フレームの骨格となるものであり、このメインフレーム部材の中間部にエンジンのクランクケースを吊り下げるブラケットが固定されている。ブラケットは、メインフレーム部材から下向きに突出している。ブラケットの下縁は、クランクケースの上面に沿うようにクランクケースの前後方向に沿って延びており、このブラケットの前端および後端がクランクケースに連結されている(例えば特許文献1参照)。
特開2001−3723号公報(図1)
上記特許文献1によると、クランクケースの上面とメインフレーム部材との間にブラケットの高さに対応するスペースが生じている。このスペースは、自動二輪車を側方から見た時に、ブラケットによって塞がれている。
このような構成では、例えばスタータモータのようなエンジンに付属する機能部品をクランクケースの上面に設置した場合に、この機能部品の分だけブラケットが上方に押し上げられてしまい、クランクケースとメインフレーム部材との間の間隔が広くなる。
すると、路面に対するエンジンの高さ位置は、例えばバンク角との兼ね合いにより自ずと定まるので、このエンジンの高さ位置を基準とした場合に、エンジンの上方を通過するメインフレーム部材の位置が高くなる。したがって、メインフレーム部材の上に支持されたシートの位置が高くなり、足付き性が損なわれるといった不具合が生じてくる。
本発明の目的は、パワーユニットを吊り下げるメインフレーム部材の位置を極力低く抑えつつ、このパワーユニットのケースとメインフレーム部材との間に機能部品を配置できる自動二輪車を得ることにある。
上記目的を達成するため、本発明の一つの形態に係る自動二輪車は、
ステアリングヘッドパイプから後方に延びるメインフレーム部材と、このメインフレーム部材から吊り下げられるケースを有するパワーユニットとを備えている。
上記パワーユニットのケースは、上記パワーユニットの前方に進むに従い上記メインフレーム部材から遠ざかる上面を有し、このケースの上面と上記メインフレーム部材との間に、上記パワーユニットに付属する機能部品を配置したことを特徴としている。
本発明によれば、ケースの上面とメインフレーム部材との間に機能部品が位置するにも拘らず、メインフレーム部材がケースの上方に大きく押し上げられずに済む。この結果、パワーユニットの最低地上高を確保しつつ、メインフレーム部材の位置を低く抑えることができる。
以下本発明の実施の形態を図面に基づいて説明する。
図1に示す自動二輪車1は、バックボーン形のフレーム2を有している。フレーム2は、ステアリングヘッドパイプ3、一本のメインフレーム部材4、左右のシートレール5a,5bおよび左右のシートピラーチューブ6a,6bを備えている。
ステアリングヘッドパイプ3は、フレーム2の前端に位置するとともに、フロントフォーク7を介して前輪8を支持している。メインフレーム部材4は、フレーム2の骨格をなすものであり、例えば断面円形の鋼管が用いられている。メインフレーム部材4は、ステアリングヘッドパイプ3から後方に向けて延びている。
シートレール5a,5bは、メインフレーム部材4の中間部から後方に向けて延びるとともに、車幅方向に間隔を存して並んでいる。シートピラーチューブ6a,6bは、メインフレーム部材4の後端とシートレール5a,5bの中間部との間に掛け渡されて、シートレール5a,5bを下方から支えている。
シートレール5a,5bの上に燃料タンク9およびシート10が支持されている。燃料タンク9は、シートレール5a,5bの前半部に位置している。シート10は、燃料タンク9の上からシートレール5a,5bの後端部に向けて延びている。燃料タンク9およびフレーム2は、車体カバー11で覆われている。
図2ないし図4に示すように、メインフレーム部材4の中間部に一対の第1のエンジンブラケット12a,12bが固定されている。第1のエンジンブラケット12a,12bは、メインフレーム部材4の中間部から下向きに突出するとともに、車幅方向に間隔を存して向かい合っている。
メインフレーム部材4の後端部に一対のリヤアームブラケット13a,13bと一対の第2のエンジンブラケット14a,14bとが固定されている。リヤアームブラケット13a,13bは、メインフレーム部材4の後端部から下向きに突出するとともに、車幅方向に間隔を存して向かい合っている。リヤアームブラケット13a,13bは、リヤアーム15を支持している。リヤアーム15は、リヤアームブラケット13a,13bから後方に延びており、このリヤアーム15の後端部に後輪16が支持されている。リヤアーム15の後端部は、油圧緩衝器17を介してフレーム2に懸架されている。
第2のエンジンブラケット14a,14bは、リヤアームブラケット13a,13bの前端部の間に位置している。図6に示すように、第2のエンジンブラケット14a,14bは、メインフレーム部材4の後端部から下向きに突出するとともに、車幅方向に間隔を存して向かい合っている。
フレーム2は、後輪16を駆動するパワーユニット20を支持している。パワーユニット20は、例えば駆動源としての4サイクル単気筒エンジン21と、ベルト式連続無段変速装置(以下CVTと称する)22とを備えている。
図7に示すように、エンジン21は、クランクケース23と、このクランクケース23の前端に連結されたシリンダ24とを備えている。クランクケース23はクランク軸25を収容している。クランク軸25は、クランクケース23に軸受26a,26bを介して支持されているとともに、車幅方向に沿って水平に配置されている。
シリンダ24は、クランクケース23の前端から前方に向けて略水平に突出しており、その軸線O1がパワーユニット20の前後方向に沿って延びている。シリンダ24は、ピストン27を収容している。ピストン27は、コネクティングロッド28を介してクランク軸25のクランクウエブ29a,29bに連結されている。
図7に示すように、クランクケース23は、第1のケースブロック30aと第2のケースブロック30bとを有している。第1および第2のケースブロック30a,30bは、互いに突き合わされている。本実施の形態では、第1および第2のケースブロック30a,30bは、自動二輪車1の車幅方向に分けられている。言い換えると、第1のケースブロック30aは、シリンダ24の軸線O1の左側に位置し、第2のケースブロック30bは、シリンダ24の軸線O1の右側に位置している。
図3および図4に示すように、クランクケース23は、メインフレーム部材4から吊り下げられている。クランクケース23は、第1および第2のボス部32,33を有している。第1のボス部32は、クランクケース23の上面23aの前端から上向きに突出している。第2のボス部33は、クランクケース23の上面23aの後端から上向きに突出している。
図5に示すように、第1のボス部32は、第1のエンジンブラケット12a,12bの下端部間に介在されている。第1のボス部32は、第1および第2のケースブロック30a,30bと一体化されているとともに、車幅方向に沿う貫通孔34を有している。貫通孔34の内側に一対のエンジンマウントダンパ35が装着されている。エンジンマウントダンパ35は、夫々インナスリーブ36と、インナスリーブ36を取り囲むアウタスリーブ37と、インナスリーブ36とアウタスリーブ37との間に介在された防振ゴム38とを備えている。
一対のエンジンマウントダンパ35のインナスリーブ36は、第1のエンジンブラケット12a,12bの下端部間で挟み込まれるとともに、貫通孔34の内側で同軸状に突き当てられている。アウタスリーブ37は、貫通孔34に圧入されている。
第1のエンジンブラケット12a,12bの下端部間に第1のエンジンマウントボルト39が掛け渡されている。第1のエンジンマウントボルト39は、エンジンマウントダンパ35のインナスリーブ36を貫通しており、その貫通端にナット40がねじ込まれている。このねじ込みにより、第1のボス部32が第1のエンジンブラケット12a,12bの下端部に固定されている。したがって、クランクケース23の前端部は、第1のエンジンブラケット12a,12bを介してメインフレーム部材4の中間部から吊り下げられている。
図6に示すように、第2のボス部33は、第2のエンジンブラケット14a,14bの下端部間に介在されている。第2のボス部33は、第1のケースブロック30aと一体化されているとともに、車幅方向に延びる貫通孔41を有している。第2のエンジンブラケット14a,14bの下端部の間に第2のエンジンマウントボルト42が掛け渡されている。第2のエンジンマウントボルト42は、第2のボス部33の貫通孔41を貫通しており、その貫通端にナット43がねじ込まれている。このねじ込みにより、第2のボス部33が第2のエンジンブラケット14a,14bの下端部に固定されている。そのため、クランクケース23の後端部は、第2のエンジンブラケット14a,14bを介してメインフレーム部材4の後端部から吊り下げられている。
さらに、クランクケース23の後端は、リヤアームブラケット13a,13bの間に介在されている。このクランクケース23の後端下部は、リヤアームブラケット13a,13bの下端部にボルト44を介して固定されている。
図3および図4に示すように、クランクケース23を吊り下げるメインフレーム部材4と、クランクケース23の上面23aとの間に隙間Sが形成されている。メインフレーム部材4は、ステアリングヘッドパイプ3の後方に進むに従い下向きに傾斜している。これに対し、クランクケース23の上面23aの前半部は、前方に進むに従いメインフレーム部材4から遠ざかるように下向きに傾斜している。
このことから、隙間Sは、自動二輪車1を側方から見た時に、メインフレーム部材4およびクランクケース23の前方に向けて拡開するような形状を有している。よって、クランクケース23の第1のボス部32および第1のエンジンブラケット12a,12bは、隙間Sが最も広がった箇所に位置している。
図6および図7に示すように、クランクケース23は、遠心式クラッチ47および歯車変速機48を収容している。遠心式クラッチ47は、クランクケース23の第2のケースブロック30bの後端部に位置している。第2のケースブロック30bは、遠心式クラッチ47を出し入れする開口部49を有している。開口部49は、第2のケースブロック30bの後端部の右側面に開口するとともに、クラッチカバー50で塞がれている。
遠心式クラッチ47は、出力軸51の上に支持されている。出力軸51は、クラッチカバー50および第2のケースブロック30bに夫々軸受52を介して支持され、上記クランク軸25と平行をなしている。出力軸51の右端部は、クラッチカバー50を貫通してクランクケース23の右側に突出している。
遠心式クラッチ47は、円筒状のクラッチハウジング54とクラッチボス55とを備えている。クラッチハウジング54は、出力軸51と一体に回転するように、この出力軸51の上に支持されている。
クラッチハウジング54は、複数のリング状のクラッチ板56を支持している。クラッチ板56は、クラッチハウジング54と一体に回転するとともに、出力軸51の軸方向に間隔を存して同軸状に並んでいる。
クラッチボス55は、クラッチ板42の内側に位置するとともに、その中心部を出力軸51が貫通している。クラッチボス55と出力軸51との間に円筒状の中継軸57が介在されている。中継軸57は、出力軸51の上に回転自在に支持されている。さらに、中継軸57は、クラッチボス55と一体に回転するように、このクラッチボス55と噛み合っている。
クラッチボス55は、複数のリング状のフリクションプレート59を支持している。フリクションプレート59は、クラッチボス55と一体に回転するとともに、クラッチ板56の間に介在されている。
クラッチハウジング54に複数のカム面60が形成されている。各カム面60と、このカム面51と向かい合う一つのクラッチ板56との間にローラウエイト61が介在されている。ローラウエイト61は、クラッチハウジング54の回転により生じる遠心力に応じてクラッチハウジング54の径方向に移動する。
具体的には、ローラウエイト61に加わる遠心力が予め決められた値に達した時点で、ローラウエイト61がクラッチハウジング54の径方向外側に向けて移動を開始するとともに、カム面60に追従してクラッチ板56に押し付けられる。この結果、クラッチ板56とフリクションプレート59とが互いに圧着し、遠心式クラッチ47がトルクの伝達を可能とするクラッチインの状態となる。
ローラウエイト61に加わる遠心力が低下すると、ローラウエイト61がクラッチハウジング54の径方向内側に向けて移動する。これにより、クラッチ板56とフリクションプレート59との圧着が解除され、遠心式クラッチ47がトルクの伝達を断つクラッチオフの状態に移行する。
上記歯車変速機48は、遠心式クラッチ47の出力端に位置している。歯車変速機48は、第1の変速軸62と第2の変速軸63とを有している。第1の変速軸62は、クランクケース23の後部に複数の軸受64を介して支持されている。第1の変速軸62の右端部に入力歯車65が固定されている。入力歯車65は、中継軸57と噛み合っている。この噛み合いにより、遠心式クラッチ47のクラッチボス55と第1の変速軸62とが一体に回転するようになっている。
第2の変速軸63は、クランクケース23の後部および出力軸51の左端部に夫々軸受66を介して支持されており、出力軸51と同軸状に並んでいる。第1および第2の変速軸62,63の間に互いに噛み合う変速歯車列67が介在されている。第1の変速軸62のトルクは、変速歯車列67を介して第2の変速軸63に伝わる。
第2の変速軸63の左端部は、クランクケース23の左側に突出している。この第2の変速軸63の左端部にドライブスプロケット68が固定されている。ドライブスプロケット68と後輪16のドリブンスプロケット69との間にチェーン70が巻き掛けられている。
図7に示すように、上記CVT22は、クランクケース23の第2のケースブロック30bの右側面に取り付けられている。CVT22は、CVTケース73、プライマリシーブ74、セカンダリシーブ75およびベルト76を備えている。
CVTケース73は、パワーユニット20の前後方向に延びる中空の箱形をなしている。クランク軸25の右端に位置するジャーナル部25aおよび上記出力軸51の右端部は、CVTケース73の内部に突出している。CVTケース73は、プライマリシーブ74、セカンダリシーブ75およびベルト76を収容している。
プライマリシーブ74は、CVTケース73の前端部に位置するとともに、クランク軸25の右端のジャーナル部25aの上に支持されている。プライマリシーブ74は、固定シーブ体77と可動シーブ体78とを備えている。固定シーブ体77は、ジャーナル部25aの軸端に固定されて、クランク軸25と一体に回転するようになっている。可動シーブ体78は、固定シーブ体77に近づいたり遠ざかる方向にスライド可能にジャーナル部25aに支持されているとともに、ジャーナル部25aの周方向に回転可能となっている。
固定シーブ体77と可動シーブ体78との間に第1のベルト溝79が形成されている。第1のベルト溝79の幅は、可動シーブ体78のスライドにより調整可能となっている。
ジャーナル部25aの上にカムプレート80が固定されている。カムプレート80はクランク軸25と一体に回転するとともに、可動シーブ体78と向かい合っている。カムプレート80と可動シーブ体78とは、一体に回転しつつ互いに近づいたり遠ざかる方向に移動可能となっている。
カムプレート80と可動シーブ体78との間に複数のローラウエイト81(一つのみを図示)が介在されている。ローラウエイト81は、クランク軸25の回転時に発生する遠心力に応じてカムプレート80の径方向に移動する。この移動により、可動シーブ体78がジャーナル部25aの軸方向にスライドし、第1のベルト溝79の幅が変化するようになっている。
セカンダリシーブ75は、CVTケース73の後端部に位置するとともに、出力軸51の右端部の上に支持されている。セカンダリシーブ75は、固定シーブ体82と可動シーブ体83とを備えている。固定シーブ体82は、その回転中心部に円筒状のカラー84を有している。カラー84は、出力軸51と一体に回転するように、出力軸51の右端部と噛み合っている。可動シーブ体83は、カラー84の上に軸方向にスライド可能に装着されているとともに、複数の係合ピン85を介してカラー84に引っ掛かっている。このため、可動シーブ体83は、固定シーブ体82と一体に回転しつつ、この固定シーブ体82に近づいたり遠ざかる方向に移動可能となっている。
固定シーブ体82と可動シーブ体83との間に第2のベルト溝86が形成されている。第2のベルト溝86の幅は、可動シーブ体83のスライドにより調整可能となっている。さらに、可動シーブ体83は、圧縮コイルスプリング87を介して第2のベルト溝86の幅を減じる方向に付勢されている。
図3に示すように、プライマリシーブ74の直径R1は、セカンダリシーブ75の直径R2よりも小さく設定されている。このため、CVTケース73の上面73aは、CVTケース73の後端部から前端部の方向に進むに従い下向きに傾斜している。このCVTケース73の上面73aは、自動二輪車1を側方から見た場合に、クランクケース23の上面23aの前半部の傾斜に沿うとともに、この上面23aよりも少し下方に位置している。
上記ベルト76は、プライマリシーブ74のトルクをセカンダリシーブ75に伝えるためのものである。ベルト76は、プライマリシーブ74の第1のベルト溝79とセカンダリシーブ75の第2のベルト溝86との間に無端状に巻き掛けられている。
エンジン21がアイドリング運転をしている時のようにクランク軸25の回転数が低い状態では、ローラウエイト81がプライマリシーブ74の回転中心部に片寄っている。このため、可動シーブ体78は固定シーブ体77から最も離れた位置にあり、プライマリシーブ74に対するベルト76の巻き掛け径が最小となっている。
一方、セカンダリシーブ75では、可動シーブ体83が圧縮コイルスプリング87によって固定シーブ体82に最も近づく位置まで押圧されている。これにより、第2のベルト溝86に巻き掛けられたベルト76は、セカンダリシーブ75の外周部に押し出されており、セカンダリシーブ75に対するベルト76の巻き掛け径が最大となっている。よって、CVT22の変速比が最大となる。
クランク軸25の回転数が上昇するに従い、ローラウエイト81に加わる遠心力が増大する。このため、ローラウエイト81が可動シーブ体78の径方向外側に向けて移動を開始する。この移動により、可動シーブ体78が固定シーブ体77に向けてスライドし、第1のベルト溝79の幅が狭まる。この結果、ベルト76がプライマリシーブ74の径方向外側に押し出され、プライマリシーブ74に対するベルト76の巻き掛け径が大きくなる。
逆にセカンダリシーブ75にあっては、ベルト76がセカンダリシーブ75の回転中心部に向けて引っ張られる。これにより、可動シーブ体83が圧縮コイルスプリング87の付勢力に抗して固定シーブ体82から遠ざかる方向にスライドし、第2のベルト溝86の幅が広がる。このため、セカンダリシーブ75に対するベルト76の巻き掛け径が小さくなる。よって、CVT22の変速比が小さくなり、プライマリシーブ74に対するベルト76の巻き掛け径が最大となった時点でCVT22の変速比が最小となる。
プライマリシーブ74からセカンダリシーブ75に伝えられたトルクは、セカンダリシーブ75の固定シーブ体82から出力軸51を介して遠心式クラッチ47のクラッチハウジング54に伝わる。遠心式クラッチ47は、クラッチハウジング54からローラウエイト61に加わる遠心力が規定値に達した時点でクラッチオンの状態となる。この結果、エンジン21のトルクがクラッチハウジング54から中継軸57を介して歯車変速機48に伝わるとともに、チェーン70を介して後輪16に伝わる。
図7に示すように、クランク軸25の左端部に位置するジャーナル部25bに交流マグネト発電機90および始動歯車91が取り付けられている。交流マグネト発電機90および始動歯車91は、第1のケースブロック30aの左側に位置している。交流マグネト発電機90は、ケースカバー92によって覆われている。ケースカバー92は、第1のケースブロック30aの前半部の左側面に固定されている。
図4および図8に示すように、クランクケース23の内部にバランサ軸93が収容されている。バランサ軸93は、クランク軸25の上方において、このクランク軸25と平行に配置されている。バランサ軸93は、第1のケースブロック30aと第2のケースブロック30bとの間に跨るとともに、第1および第2のケースブロック30a,30bに夫々軸受94を介して支持されている。バランサ軸93は、扇形のバランスウエイト95を有している。バランスウエイト95は、クランク軸25のクランクウエブ29a,29bの間に入り込むようになっている。
バランサ軸93の左端部は、第1のケースブロック30aを貫通して第1のケースブロック30aの左側に突出している。バランサ軸93の左端部に第1の駆動歯車96が固定されている。第1の駆動歯車96は、クランク軸25のジャーナル部25bに固定した第2の駆動歯車97と噛み合っている。この噛み合いにより、バランサ軸93は、クランク軸25の回転方向とは逆方向に等速度で回転するようになっている。
図3および図4に示すように、クランクケース23は、その上面23aから盛り上がる膨出部98を有している。膨出部98は、バランサ軸93を中心に回転するバランスウエイト95を収めるためのものであり、バランサ軸93の真上に位置している。この膨出部98は、クランクケース23の上面23aとメインフレーム部材4との間の隙間Sに張り出している。
ジャーナル部25bの上の始動歯車91は、減速歯車100を介してスタータモータ101の回転軸102と噛み合っている。スタータモータ101は、エンジン4に付属する機能部品の一例であり、クランク軸25の真上に位置している。スタータモータ101は、円筒状のモータハウジング103を有している。モータハウジング103は、回転軸102を支持するとともに、図示しない回転子や固定子を収容している。
クランクケース23の第1のケースブロック30aは、その前端上部にモータ支持部104を有している。モータ支持部104は、第1のエンジンブラケット12a,12bと第1のボス部32との連結部の直後に位置するとともに、クランクケース23の上面23aから上方に突出している。スタータモータ101のモータハウジング103は、その長手方向に沿う一端がモータ支持部104にボルト105を介して固定されている。
スタータモータ101は、クランク軸25の上方において車幅方向に沿う横置きの姿勢で設置されている。この結果、図3に示すように自動二輪車1を右側方から見た場合に、スタータモータ101は、CVT22のプライマリシーブ74の真上に位置している。
スタータモータ101は、クランクケース23の上面23aの上に露出している。言い換えると、スタータモータ101は、クランクケース23の上面23aとメインフレーム部材4との間の隙間Sに介在されている。
さらに、スタータモータ101は、第1のボス部32と膨出部98との間に位置しており、そのモータハウジング103の前端部が第1のエンジンブラケット12a,12bの間に入り込んでいる。そのため、第1のエンジンブラケット12a,12bと第1のボス部32との連結部分およびスタータモータ101は、隙間Sの部分で前後方向に並んでいる。
このような構成によると、エンジン21に付属するスタータモータ101は、クランクケース23を吊り下げるメインフレーム部材4とクランクケース23の上面23aとの間の隙間Sに配置されている。しかも、スタータモータ101は、第1のエンジンブラケット12a,12bを避けるように、この第1のエンジンブラケット12a,12bよりも後方に位置している。
この結果、クランクケース23の上に生じるデッドスペースにスタータモータ101を収めることができ、このスタータモータ101の存在によってメインフレーム部材4がエンジン21の上方に大きく押し上げられずに済む。したがって、パワーユニット20の最低地上高を確保しつつ、メインフレーム部材4の位置を低く抑えることができ、このメインフレーム部材4の上のシート10の位置を下げることができる。よって、足付き性が良好となるとともに、乗り降りも容易に行うことができる。
さらに、エンジン21は、クランクケース23の内部にバランサ軸93を有するので、クランクケース23の上面23aのうちバランサ軸93に対応する位置にバランスウエイト95を収める膨出部98が形成されている。この膨出部98は、スタータモータ101の後方において隙間Sに入り込むように盛り上がっている。
したがって、クランクケース23の上面23aに膨出部98が位置するにも拘らず、メインフレーム部材4が押し上げられることはなく、このメインフレーム部材4の位置を低く抑えることができる。
加えて、本実施の形態では、クランクケース23の上面23aが前方に進むに従いメインフレーム部材4から遠ざかるように下向きに傾斜している。同様にクランクケース23の右側に位置するCVTケース73にしても、その上面73aが前方に進むに従い下向きに傾斜している。
このため、メインフレーム部材4とクランクケース23の上面23aとの間の隙間Sが前方に進むに従い大きく拡開するような形状となる。この結果、メインフレーム部材4の位置を高くしたりパワーユニット20の搭載位置を下げることなく、メインフレーム部材4とクランクケース23との間に十分な広さの隙間Sを得ることができる。よって、第1のエンジンブラケット12a,12bやスタータモータ101を隙間Sに無理なく収めることができる。
なお、本発明において、ステアリングヘッドパイプから後方に延びるメインフレーム部材は一本に限らず、たとえば二本でもよいとともに、一本のメインフレーム部材を途中から二本に分岐してもよい。
加えて、メインフレーム部材は断面円形の鋼管を用いるものに特定されず、例えば鋼板をプレス成形したり、押し出し型材を溶接して箱状に組み立てたものであってもよい。
さらに、機能部品はスタータモータに特定されるものではない。例えば、プライマリシーブの可動シーブ体をモータで動かす電気式のCVTを採用した場合は、この制御用のモータをケースの上面とメインフレーム部材との間に配置してもよい。
また、パワーユニットの駆動源はエンジンに特定されるものではなく、例えばモータ又はモータとエンジンとを組み合わせたハイブリッドモジュールでも同様に実施可能である。
本発明の実施の形態に係る自動二輪車の側面図。 本発明の実施の形態において、フレームとパワーユニットとの位置関係を示す平面図。 本発明の実施の形態において、フレームとパワーユニットとの位置関係を示す右側面図。 本発明の実施の形態において、フレームとパワーユニットとの位置関係を示す左側面図。 図3のF5−F5線に沿う断面図。 本発明の実施の形態において、クランクケースの後部を吊り下げる第2のエンジンブラケット、ベルト式連続無段変速装置のセカンダリシーブおよび遠心式クラッチの位置関係を示す断面図。 本発明の実施の形態に係るパワーユニットの内部構造を示す断面図。 本発明の実施の形態において、クランク軸、スタータモータおよびバランサ軸の位置関係を示すエンジンの断面図。
符号の説明
3…ステアリングヘッドパイプ、4…メインフレーム部材、20…パワーユニット、23…ケース(クランクケース)、23a…上面、32…ボス部(第1のボス部)、101…機能部品(スタータモータ)、S…隙間。

Claims (10)

  1. ステアリングヘッドパイプから後方に延びるメインフレーム部材と、
    上記メインフレーム部材から吊り下げられるケースを有するパワーユニットと、を具備し、
    上記パワーユニットのケースは、上記パワーユニットの前方に進むに従い上記メインフレーム部材から遠ざかる上面を有し、このケースの上面と上記メインフレーム部材との間に、上記パワーユニットに付属する機能部品を配置したことを特徴とする自動二輪車。
  2. 請求項1の記載において、上記メインフレーム部材は、後方に進むに従い下向きに傾斜し、このメインフレーム部材と上記ケースの上面との間に上記メインフレーム部材の前方に向けて拡開する隙間が形成されているとともに、上記機能部品は上記隙間に位置することを特徴とする自動二輪車。
  3. 請求項2の記載において、上記ケースは、その上面の前端部に上記メインフレーム部材からブラケットを介して吊り下げられるボス部を有し、このボス部は上記隙間に張り出すとともに上記機能部品よりも前方に位置することを特徴とする自動二輪車。
  4. 請求項1ないし請求項3のいずれかの記載において、上記ケースの上面は、上記メインフレーム部材の前方に進むに従い下向きに傾斜することを特徴とする自動二輪車。
  5. 請求項1又は請求項2の記載において、上記パワーユニットは、上記ケースの前端から前方に向けて突出するシリンダを有するエンジンを含むとともに、上記機能部品は、上記エンジンを始動させるためのスタータモータを含み、このスタータモータは、上記ケース内に収容されたクランク軸の上方において車幅方向に延びていることを特徴とする自動二輪車。
  6. 請求項5の記載において、上記パワーユニットは、上記エンジンに付設されたベルト式連続無段変速装置を含み、このベルト式連続無段変速装置は、上記エンジンのクランク軸によって駆動されるプライマリシーブと、このプライマリシーブの後方に位置するセカンダリシーブと、上記プライマリシーブのトルクを上記セカンダリシーブに伝えるベルトと、上記プライマリシーブ、上記セカンダリシーブおよび上記ベルトを収容するCVTケースとを備え、上記プライマリシーブは上記セカンダリシーブよりも直径が小さいとともに、上記CVTケースは、上記セカンダリシーブから上記プライマリシーブの方向に進むに従い下向きに傾斜する上面を有することを特徴とする自動二輪車。
  7. 請求項6の記載において、上記スタータモータは、上記プライマリシーブの上方に位置することを特徴とする自動二輪車。
  8. 請求項5の記載において、上記エンジンは、上記ケースの上部に収容されたバランサ軸を有し、上記ケースの上面は、上記バランサ軸に対応する位置に上記隙間に向けて張り出す膨出部を有することを特徴とする自動二輪車。
  9. ステアリングヘッドパイプから後方に延びるメインフレーム部材と、
    上記メインフレーム部材の下方に位置するケースを有するパワーユニットと、を具備し、
    上記パワーユニットのケースと上記メインフレーム部材との間に、上記メインフレーム部材の前方に向けて拡開する隙間を形成し、この隙間に面する上記ケースの上面の前端部に上記メインフレーム部材から吊り下げられるボス部を設けるとともに、上記隙間に上記パワーユニットに付属する機能部品を配置したことを特徴とする自動二輪車。
  10. 請求項9の記載において、上記機能部品は、車幅方向に延びるとともに上記ボス部よりも後方に位置することを特徴とする自動二輪車。
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