JP2006143090A - ケーブル式ステアリング装置 - Google Patents

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朝弥 豊平
Yoshinobu Tada
賀信 多田
Norifumi Tamura
憲史 田村
Hiroshi Tabata
宏 田畠
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Abstract

【課題】 インナーケーブルの張力を機械的な構成のみで調整することなく、電気的な駆動制御でより安定して高精度にインナーケーブルの張力調整を行うことができるケーブル式ステアリング装置を提供する。
【解決手段】 ケーブル張力検出装置14のコイルばね31のばね力でインナーケーブル7b,8bに当接しているローラ部材25a,25bが、インナーケーブル7b,8bの伸びによる張力の減少によって回動すると、それに応じてレバー部材27も一体に矢印C方向に揺動し、そのときの回転軸29の回転角度からインナーケーブル7b,8bの張力を検出して、センサ本体28からの検出信号に基づいてケーブル張力調整装置13のモータ22を駆動制御して出力軸24を回転させ、出力軸24に螺合されている装置本体21のアウターチューブ接続部21a,21bを移動させることにより、インナーケーブル7b,8bの張力を調整する。
【選択図】 図2

Description

本発明は、ステアリングハンドル側とステアリングギアボックス側とをボーデンケーブル等のケーブルで接続したケーブル式ステアリング装置に関する。
近年、ステアリングハンドルとステアリングギアボックスとを接続するステアリングシャフトに代えて、ボーデンケーブル等のケーブルを用いたケーブル式ステアリング装置が提案されている(例えば、特許文献1)。このケーブル式ステアリング装置を自動車のステアリング装置に用いることにより、ステアリングギアボックスの位置に対するステアリングハンドルの相対位置を自由に選択することが可能となるだけでなく、路面からタイヤ(転舵車輪)に伝わる振動等がステアリングギアボックスを介してステアリングハンドルに伝達され難くすることができる。
このようなケーブル式ステアリング装置は、ステアリングハンドル側に連結されて回転する駆動プーリと、転舵車輪(前輪)を転舵するステアリングギアボックス側に接続されて回転する従動プーリと、前記駆動プーリおよび従動プーリの外周に形成した螺旋状のプーリ溝に巻き付けられて、ステアリングハンドルに入力される操舵トルクをステアリングギアボックスに伝達する一対のケーブルとを備えている。前記一対のケーブルは、外側のアウターチューブとその内側に摺動自在に挿通された金属縒り線からなるインナーケーブルとで構成されており、ステアリングハンドルに入力される操舵トルクを、駆動プーリと従動プーリ間に巻き付けられたインナーケーブルを介してステアリングギアボックス側に伝達することができる。
ところで、前記ケーブル式ステアリング装置では、ステアリングハンドルに操舵トルクが入力されていないときにおいて、インナーケーブルには所定の設定張力が付与されており、この張力によってステアリングハンドルの遊びが必要以上に大きくなるのを防止している。ところで、金属縒り線からなるインナーケーブルは、長期の使用に伴って伸びが生じてくる。インナーケーブルが伸びると、ステアリングハンドルの遊びが必要以上に大きくなくなって、いわゆるステアリング剛性が低下し、運転者がステアリングハンドルを操舵したときの操舵フィーリングが悪くなってしまう。
このため、従来のケーブル式ステアリング装置では、一対のインナーケーブルの間に張力調整手段を設けて、インナーケーブルの伸びによる張力の低下を補正して設定張力に戻すように張力調整するものが知られている(例えば、特許文献2)。この張力調整手段は、コイルばねで付勢された一対の弾圧部材を各インナーケーブルに押し付けて、インナーケーブルの伸びによる張力低下を修正するようにしている。
特開平8−2431号公報(段落番号[0012]〜[0019]、図1〜図3) 特開平10−109657号公報(段落番号[0014]〜[0018]、図3)
ところで、前記特許文献2のような張力調整手段を備えたケーブル式ステアリング装置では、コイルばねによる弾発力を直接利用してインナーケーブルの張力を機械的な構成のみで調整するようにしているが、このようにインナーケーブルの張力を機械的な構成のみで調整するよりも、電気的な駆動制御でより安定して高精度にインナーケーブルの張力調整を行えるようにすることが望まれていた。
そこで、本発明は、インナーケーブルの張力を機械的な構成のみで調整することなく、電気的な駆動制御でより安定して高精度にインナーケーブルの張力調整を行うことができるケーブル式ステアリング装置を提供することを目的とする。
前記目的を達成するために請求項1に記載の発明は、ステアリングハンドル側に連結されて回転する駆動プーリと、転舵車輪を転舵するステアリングギアボックス側に連結されて回転する従動プーリと、前記駆動プーリの回転を前記従動プーリに伝達する操作ケーブルとを備えてなり、前記操作ケーブルは、前記駆動プーリを収納する駆動プーリハウジングに一端を支持されるとともに、前記従動プーリを収納する従動プーリハウジングに他端を支持された一対のアウター部材と、前記各アウター部材の内部に摺動自在に挿通され、張力を付与した状態で両端が前記駆動プーリと前記従動プーリにそれぞれ巻き付けられて固定された一対のインナーケーブルとから構成されたケーブル式ステアリング装置において、前記アウター部材の一端側を一体的に接続し、前記駆動プーリハウジングまたは前記従動プーリハウジングに対して移動可能に支持されるアウター部材接続部材と、前記アウター部材接続部材を電気的な駆動制御により移動させる移動手段とを有するインナーケーブル張力調整手段と、前記インナーケーブルの張力を検出する張力検出手段と、を備え、前記張力検出手段により前記ステアリングハンドルに操舵トルクが入力されていないときにおける前記インナーケーブルの張力を検出し、前記張力検出手段からの張力検出信号に基づいて前記移動手段を駆動制御して前記アウター部材接続部材を移動させることにより前記インナーケーブルの張力を調整することを特徴としている。
本発明によれば、張力検出手段で検出したインナーケーブルの張力に基づいて、インナーケーブル張力調整手段の移動手段を電気的に駆動制御してアウター部材接続部材を移動させることにより、インナーケーブルの張力が変動した場合でも、インナーケーブルの張力を安定して精度よく設定した所定張力に調整することができる。
また、請求項2に記載の張力検出手段は、前記駆動プーリハウジング内または前記従動プーリハウジング内で、揺動自在なレバー部材を付勢手段による付勢力で前記インナーケーブルに付勢させ、前記インナーケーブルの張力変動に伴う前記レバー部材の揺動により回転する前記レバー部材の回転軸の回転角度に基づいて前記インナーケーブルの張力を検出することを特徴としている。この張力検出手段を用いることにより、簡易な構成でインナーケーブルの張力を検出することができる。
また、請求項3に記載の張力検出手段は、前記アウター部材接続部材に対して固定した磁歪材と、前記磁歪材の外周側に設けたコイルとを有し、前記インナーケーブルの張力変動に伴って前記アウター部材に作用する軸方向圧縮力を前記磁歪材に作用させ、前記磁歪材の透磁率の変化に伴う前記コイルのインダクタンスの変化に基づいて前記インナーケーブルの張力を検出することを特徴としている。この張力検出手段は機械的可動部分がないので、簡易な構成で信頼性よくインナーケーブルの張力を検出することができる。
本発明によれば、張力検出手段で検出したインナーケーブルの張力に基づいて、インナーケーブル張力調整手段の移動手段を電気的に駆動制御してアウター部材接続部材を移動させることにより、インナーケーブルの張力が経時変化や温度変化により変動した場合でも、インナーケーブルの張力を安定して精度よく設定した所定張力に調整することができるので、インナーケーブルの張力変動によるステアリングハンドルの操舵フィーリングの悪化を未然に防止することができる。
以下、本発明を図示の実施形態に基づいて説明する。
〈実施形態1〉
図1は、本発明の実施形態1に係るケーブル式ステアリング装置を示す概略斜視図である。
図1に示すように、本実施形態のケーブル式ステアリング装置(以下、ステアリング装置という)1は、車両のステアリングハンドル(以下、ハンドルという)2にステアリングシャフト3を介して連結された駆動プーリハウジング4と、ステアリングギアボックス5に連結機構(不図示)を介して連結された従動プーリハウジング6との間を操作ケーブルとしての一対のボーデンケーブル7,8で接続している。ステアリングギアボックス5の両側には、タイロッド9a,9b等を介して左右の転舵車輪(前輪)10a,10bが取付けられている。
駆動プーリハウジング4内には、図2に示すように、ステアリングシャフト3と連結されている回転軸11が軸受部材(不図示)を介して回転自在に支持されており、この回転軸11に駆動プーリ12が取付けられている。駆動プーリ12の外周面には、螺旋状のプーリ溝12aが形成されている。このプーリ溝12aには、一対のボーデンケーブル7,8を構成する各アウターチューブ7a,8a内に挿通されたインナーケーブル7b,8bの一方の先端側が複数回巻き付けられている。金属縒り線からなるインナーケーブル7b,8bは、アウターチューブ7a,8a内にそれぞれ摺動可能に挿通されている。駆動プーリ12のプーリ溝12aに巻き付けられた各インナーケーブル7b,8bの先端部は、駆動プーリ12の両側面に形成した各固定穴12b,12cにそれぞれ固定されている。
駆動プーリハウジング4側に位置する各ボーデンケーブル7,8のアウターチューブ7a,8aの先端側は、図1、図2に示すように、駆動プーリハウジング4の側面に設けたケーブル張力調整装置13に接続されており、アウターチューブ7a,8a内の先端側に位置するインナーケーブル7b,8bは、ケーブル張力調整装置13内を摺動可能に挿通されて、駆動プーリ12の外周面のプーリ溝12aに巻き付けられている。また、駆動プーリハウジング4内には、駆動プーリ12とケーブル張力調整装置13との間に位置するようにしてケーブル張力検出装置14が設置されている(ケーブル張力調整装置13とケーブル張力検出装置14の詳細については後記する)。また、ステアリングシャフト3内には、ハンドル2に入力される操舵トルクを検出する操舵トルクセンサ15が設置されている。
従動プーリハウジング6内には、軸受部材(不図示)を介して回転自在に支持された回転軸16に取付けられた従動プーリ17(図1参照)が設けられており、従動プーリ17の回転軸16の下部は、不図示の連結機構(例えばラック・ピニオン)を介してステアリングギアボックス5に連結されている。従動プーリ17の外周面にも、前記駆動プーリ12と同様に螺旋状のプーリ溝(不図示)が形成されており、このプーリ溝には、前記各ボーデンケーブル7,8のインナーケーブル7b,8bの他方の先端側が複数回巻き付けられている。また、従動プーリ17の回転軸15の中間部には、運転者のハンドル操舵時にアシスト力を付与するためのアシスト用モータ18が連結されている。
従動プーリ17のプーリ溝に巻き付けられた各インナーケーブル7b,8bの先端部は、従動プーリ17の両側面に形成した固定部(不図示)にそれぞれ固定されている。なお、従動プーリハウジング6側に位置するボーデンケーブル7,8(アウターチューブ7a,8a)の先端は、中空状のケーブルジョイント部材19,20を介して従動プーリハウジング6の側面に接続されている。このように、一対のボーデンケーブル7,8の各インナーケーブル7b,7bの両端側は、略同様に構成された駆動プーリ12と従動プーリ17の外周面にそれぞれ張力を付与された状態で巻き付けられている。なお、一対のボーデンケーブル7,8は、緩やかな曲線状態で車体(不図示)に固定保持されている。
前記したステアリング装置1では、運転者がこのステアリング装置1を有する車両を旋回させるべくハンドル2を操舵すると、ハンドル2に入力される操舵トルクがステアリングシャフト3を介して駆動プーリ12に伝達され、このときの操舵トルクの大きさに応じて駆動プーリ12が回転する。駆動プーリ12が回転すると、駆動プーリ12のプーリ溝12aに張力を付与して巻き付けられた各インナーケーブル7b,8bにもそれに応じて移動する力が伝達され、これにより、従動プーリ17がこのときの操舵トルクの大きさに応じて駆動プーリ12の回転方向と同方向に回転する。
インナーケーブル7b,8bの移動によって従動プーリ16が回転することにより、連結機構(不図示)を介して前記操舵トルクがステアリングギアボックス5に伝達され、更に、ステアリングギアボックス5から前記操舵トルクがタイロッド9a,9b等を介して左右の転舵車輪(前輪)10a,10bに伝達される。なお、前記した運転者のハンドル操舵時において、操舵トルクセンサ15や車速センサ(不図示)等から入力される信号に基づいてアシスト用モータ18を回転駆動させ、運転者のハンドル操舵に対して所定のアシスト力を付与するようにしている。
次に、本実施形態におけるケーブル張力調整装置13の構成について説明する。
インナーケーブル7b,8bの張力を調整するケーブル張力調整装置13は、図2に示すように、アウターチューブ7a,8aの駆動プーリ12側の先端部がそれぞれ接続された略円筒状のアウターチューブ接続部21a,21bを両側に有する装置本体21と、この装置本体21を移動させるためのモータ22を備えている。
装置本体21の各アウターチューブ接続部21a,21bは、駆動プーリハウジング4の側面に形成した各開口4a,4bに図2の左右方向に沿って摺動可能に嵌合されている。アウターチューブ7a,8aの端部は、ロックナット23a,23bの締付によって装置本体21に固定されている。アウターチューブ7a,8aの先端側に位置するインナーケーブル7b,8bは、アウターチューブ接続部21a,21b内を摺動可能に挿通されて、駆動プーリ12の外周面のプーリ溝12aに巻き付けられている。なお、駆動プーリハウジング4内に位置するアウターチューブ接続部21a,21bの先端開口21c,21d近傍は、インナーケーブル7b,8bが引っ掛かりなくスムーズに摺動するように外方向に向けて径が漸次大きくなっている。
モータ22は、アウターチューブ接続部21a,21bの間に位置する駆動プーリハウジング4の側面に固定されており、その出力軸(モータ軸)24の表面に形成した雄ねじ部24aを、装置本体21の中間部に形成した雌ねじ部21cに螺合している。これにより、モータ22を回転駆動すると、装置本体21の雌ねじ部21cに螺合している出力軸24が回転することにより、アウターチューブ接続部21a,21bが開口4a,4b内を摺動しながら装置本体21全体が図2の左右方向に移動する。
即ち、モータ22の出力軸24を左回転させると、出力軸24と雌ねじ部21cで螺合接続している装置本体21は矢印A方向に移動して、アウターチューブ接続部21a,21bが駆動プーリハウジング4の外側に向けて摺動する。よって、装置本体21を含むアウターチューブ7a,8aの長さがその分だけ長くなるので、アウターチューブ7a,8a内のインナーケーブル7b,8bの張力がその分だけ大きくなる。逆に、モータ22の出力軸24を右回転させると、出力軸24と雌ねじ部21cで螺合接続している装置本体21は矢印B方向に移動して、アウターチューブ接続部21a,21bが駆動プーリハウジング4の内側に向けて摺動する。よって、装置本体21を含むアウターチューブ7a,8aの長さがその分だけ短くなるので、アウターチューブ7a,8a内のインナーケーブル7b,8bの張力がその分だけ小さくなる。
前記モータ22として、例えばステップ(ステッピング)・モータを用いることにより、インナーケーブル7b,8bの張力変動に応じてその出力軸24を精度よく回転駆動することが可能となり、螺合接続されている装置本体21をより精度よく移動させることができる。
次に、本実施形態におけるケーブル張力検出装置14の構成について説明する。
インナーケーブル7b,8bの張力を検出する張力検出装置14は、図2、図3に示すように、各インナーケーブル7b,8bに当接する一対のローラ部材25a,25bと、ローラ部材25a,25bを回転自在に軸支した各ローラ軸26a,26bの側面を保持したレバー部材27と、センサ本体28に取付けたレバー部材27の回転軸29と、レバー部材27のローラ部材25a側に固着したばね受け部30に一端側を取付けたコイルばね31とを備えている。なお、図3では、前記コイルばね31は省略している。
コイルばね31の他端側は、駆動プーリハウジング4内に固着されている固定ピン32に取付けられている。固定ピン32は、インナーケーブル7b,8bの中間位置よりもインナーケーブル8b側に位置している。図2に示すように、インナーケーブル7b,8bに操舵トルクが入力されていないときには、コイルばね31のばね力でレバー部材27には矢印C方向(時計方向)の付勢力が作用した状態にあり、インナーケーブル7b側に当接するローラ部材25aが回転軸29よりも駆動プーリ12側に位置するようにして傾斜している。
本実施形態におけるケーブル張力検出装置14は、コイルばね31のばね力でインナーケーブル7b,8bに当接しているローラ部材25a,25bが、例えばインナーケーブル7b,8bの伸びによる張力の減少によって回動すると、それに応じてレバー部材27も一体に矢印C方向(時計方向)に揺動し、そのときの回転軸29の回転角度からインナーケーブル7b,8bの張力を検出するものである。即ち、レバー部材27の揺動によって回転する回転軸29の回転角度をセンサ本体28内で検出し、センサ本体28から出力される回転軸29の回転角度に応じた電圧値(出力信号)に基づいて、制御装置33でインナーケーブル7b,8bの張力を検出(算出)し、さらに、この検出した張力の値に基づいて、ケーブル張力調整装置13のモータ22を駆動制御してインナーケーブル7b,8bの張力を調整する(インナーケーブル7b,8bの張力調整動作の詳細は後記する)。
次に、本発明の実施形態1に係るステアリング装置1におけるインナーケーブル7b,8bの張力調整動作を、図4に示すフローチャートを参照して説明する。
前記ステアリング装置1では、経時変化や温度上昇等によりインナーケーブル7b,8bに伸びが生じて張力が減少したり、逆に温度低下等によりインナーケーブル7b,8bが縮んで張力が大きくなった場合でも、ケーブル張力検出装置14で検出したインナーケーブル7b,8bの張力に基づいて、インナーケーブル7b,8bの張力が設定した所定張力(以下、設定張力という)に保持されるようにケーブル張力調整装置13により調整する。
即ち、先ず、ハンドル2に操舵トルクが入力されていないとき(操舵トルクセンサ15による検出値が0のとき)において(ステップS1)、ケーブル張力検出装置14によりインナーケーブル7b,8bの張力を検出する(ステップS2)。コイルばね31のばね力でインナーケーブル7b,8bに当接しているローラ部材25a,25bを保持しているレバー部材27は、経時変化や温度上昇によりインナーケーブル7b,8bが伸びて張力が減少しているときには矢印C方向(時計方向)に揺動し、また、インナーケーブル7b,8bの張力が後記するケーブル張力調整装置13による張力調整時や温度低下によって設定張力よりも増加したときには矢印D方向(反時計方向)に揺動することにより、そのときの回転軸29の回転角度をセンサ本体28で検出する。そして、制御装置33は、センサ本体28から入力される回転軸29の回転角度に応じた電圧値(出力信号)に基づいて、このときのインナーケーブル7b,8bの張力を検出(算出)する。
そして、制御装置33は、センサ本体28から入力される電圧値(出力信号)に基づいて検出したインナーケーブル7b,8bの張力の値が、予め記憶されている前記設定張力の値と同じか否かを判定する(ステップS3)。ステップS3の判定により検出したインナーケーブル7b,8bの張力の値が設定張力の値に対してずれていた場合には、ステップS4に進み、検出したインナーケーブル7b,8bの張力の値が設定張力の値よりも小さいか否かを判定する。
ステップS4で、検出したインナーケーブル7b,8bの張力の値が設定張力の値に対して小さい場合(即ち、経時変化や温度上昇によりインナーケーブル7b,8bが伸びて張力が設定張力に対して小さくなっている場合)には、ケーブル張力調整装置13のモータ22に対して、制御装置33は、インナーケーブル7b,8bの張力が大きくなる方向に回転駆動するような信号を出力し、出力軸24を所定回数だけ左回転させる(ステップS5)。また、ステップS4で、検出したインナーケーブル7b,8bの張力の値が設定張力の値に対して大きい場合(即ち、温度低下や前記ステップS5による張力調整動作によりインナーケーブル7b,8bの張力が設定張力に対して大きくなっている場合)には、ケーブル張力調整装置13のモータ22に対して、制御装置33は、インナーケーブル7b,8bの張力が小さくなる方向に回転駆動するような信号を出力し、出力軸24を所定回数だけ右回転させる(ステップS6)。
ステップS5で、出力軸24が所定回数だけ左回転すると、出力軸24がねじ部21cに螺合している装置本体21のアウターチューブ接続部21a,21bが駆動プーリハウジング4の開口4a,4b内を摺動するようにして、装置本体21全体が駆動プーリハウジング4の外側方向(矢印A方向)に移動する。これにより、装置本体21を含むアウターチューブ7a,8aの長さがその分だけ長くなるので、アウターチューブ7a,8a内のインナーケーブル7b,8bの張力がその分だけ大きくなる。
そして、再度ステップS3で、ステップS5で調整されたインナーケーブル7b,8bの張力の値(センサ本体28から入力される電圧値に基づいて検出したインナーケーブル7b,8bの張力の値)が、設定張力の値と同じか否かを判定して、両者の張力が等しいと判定された場合には張力調整動作を終了し、両者の張力が等しくない場合には、ステップS4に戻る。そして、ステップS4で、前回調整したインナーケーブル7b,8bの張力の値が設定張力の値よりも小さいか否かを再度判定し、前回調整したインナーケーブル7b,8bの張力の値が設定張力の値に対してまだ小さい場合には前記したステップS5の動作を行い、前回調整したインナーケーブル7b,8bの張力の値が設定張力の値に対して大きくなった場合にはステップS6に進む。
ステップS6では、ケーブル張力調整装置13のモータ22に対して、制御装置33は、インナーケーブル7b,8bの張力が小さくなる方向に回転駆動するような信号を出力し、出力軸24を所定回数だけ右回転させる。出力軸24が所定回数だけ右回転すると、雌ねじ部21cに螺合している装置本体21のアウターチューブ接続部21a,21bが駆動プーリハウジング4の開口4a,4b内を摺動するようにして、装置本体21全体が駆動プーリハウジング4の内側方向(矢印B方向)に移動する。これにより、装置本体21を含むアウターチューブ7a,8aの長さがその分だけ短くなるので、アウターチューブ7a,8a内のインナーケーブル7b,8bの張力がその分だけ小さくなる。
そして、再度ステップS3で、ステップS6で調整されたインナーケーブル7b,8bの張力の値(センサ本体28から入力される電圧値に基づいて検出したインナーケーブル7b,8bの張力の値)が、設定張力の値と同じか否かを判定して、両者の張力が等しいと判定された場合には張力調整動作を終了し、両者の張力が等しくない場合には、ステップS4に戻り、前記した動作をインナーケーブル7b,8bの張力の値が、設定張力の値と同じになるまで繰り返す。
このように本実施形態では、インナーケーブル7b,8bの張力が経時変化や温度変化等によって変位した場合でも、インナーケーブル7b,8bの張力をケーブル張力検出装置14のレバー部材27の揺動による回転軸29の回転角度に応じた出力電圧から検出し、検出したインナーケーブル7b,8bの張力に基づいてケーブル張力調整装置13のモータ22を駆動制御して、アウターチューブ7a,8aを接続した装置本体21のアウターチューブ接続部21a,21bを駆動プーリハウジング4に対して摺動(移動)させることにより、インナーケーブル7b,8bの張力を安定して精度よく設定張力に調整することができる。よって、インナーケーブル7b,8bの張力変動によるハンドル2の操舵フィーリングの悪化を防止することができる。
さらに、本実施形態で用いたケーブル張力検出装置14は、簡易な構成でインナーケーブル7b,8bの張力を検出することができるので、コストの低減を図ることができる。
〈実施形態2〉
本実施形態では、インナーケーブル張力検出手段として、図5に示すような、アウターチューブ7aに作用する圧縮力からインナーケーブル7bの張力を間接的に検出するケーブル張力センサ40を用いた。なお、ステアリング装置の他の構成および動作は、図1〜図4に示した前記実施形態1と同様であり、本実施形態ではそれらの説明は省略する。
図5に示すように、本実施形態に係るケーブル張力センサ40は、前記したケーブル張力調整装置13の装置本体21のアウターチューブ接続部21aに取付けられており、ケーブル張力センサ40の先端側(図5の右側)に、ボーデンケーブル7を構成するインナーケーブル7bを挿通したアウターチューブ7aが接続されている。なお、ケーブル張力調整装置13の装置本体21に形成した他方のアウターチューブ接続部にも、図5と同様にケーブル張力センサ40が接続されている。
ケーブル張力センサ40は、筒状の第1ケーシング41および第2ケーシング42と、略円筒形状のスライダ43と、略円筒形状の磁歪材44と、略円筒形状のコイル45とを備えている。第1ケーシング40は、その一端側が前記したケーブル張力調整装置13のアウターチューブ接続部21aおよびロックナット23aに螺合しており、第2ケーシング42は、第1ケーシング41の他端と螺合している。
スライダ43は、第2ケーシング42の内側にスライド可能に配置されている。また、磁歪材44は、第1ケーシング41および第2ケーシング42の接合部の内側に配置されており、コイル45は、この磁歪材44を取り巻くようにその外周面にガイド部材46を介して配置されている。第2ケーシング42の先端側(第1ケーシング41と反対側)にアウターチューブ7aが固定されており、アウターチューブ7aの先端側(第2ケーシング42側)は、スライダ43の先端側(第1ケーシング41と反対側)に当接している。
スライダ43の後端側(第1ケーシング41側)は、磁歪材44の先端側(アウターチューブ7a側)にリング状のスペーサ47を介して当接している。また、磁歪材44の後端側(アウターチューブ7aと反対側)は、第1ケーシング41の先端側(アウターチューブ7a側)で受け止められている。インナーケーブル7bは、アウターチューブ7a、スライダ43、スペーサ47、磁歪材44、第1ケーシング41、およびアウターチューブ接続部21aの各内側に挿通されて、不図示の駆動プーリの外周面のプーリ溝に巻き付けられている。
磁歪材44は、それに作用する圧縮荷重に応じて透磁率が変化する物質から構成されており、コイル45は、そのインダクタンスが磁歪材44の透磁率の変化に応じて変化するようになっている。即ち、インナーケーブル7bの張力が変動すると、それに伴ってスライダ43に当接するアウターチューブ7aの先端が、スライダ43およびスペーサ46を介して磁歪材44を押圧することにより、磁歪材44の透磁率が変化する。磁歪材44の透磁率が変化してコイル45のインダクタンスが変化することにより、このインダクタンスの変化に応じて出力される出力信号(出力電圧)に基づいて、インナーケーブル7bの張力を検出することができる。
このように本実施形態においても、ケーブル張力センサ40で検出されるインナーケーブル7b(8b)の張力に基づいて、前記実施形態1と同様にしてケーブル張力調整装置13のモータ22を駆動制御して、アウターチューブ7a(8a)を接続した装置本体21のアウターチューブ接続部21a(21b)を摺動(移動)させることにより、インナーケーブル7b(8b)の張力を安定して精度よく設定張力に調整することができる。また、このケーブル張力センサ40は機械的可動部分がないので、簡易な構成で信頼性よくインナーケーブル7b(8b)の張力を検出することができる。
本発明の実施形態1に係るケーブル式ステアリング装置を示す概略斜視図。 実施形態1における駆動プーリハウジングに設けたケーブル張力調整装置とケーブル張力検出装置を示す概略正面図。 図2のIII−III線断面図。 実施形態1におけるインナーケーブルの張力調整動作を示すフローチャート。 実施形態2におけるケーブル張力検出装置を示す概略断面図。
符号の説明
1 ステアリング装置(ケーブル式ステアリング装置)
2 ハンドル(ステアリングハンドル)
4 駆動プーリハウジング
5 ステアリングギアボックス
6 従動プーリハウジング
7,8 ボーデンケーブル(操作ケーブル)
7a,8a アウターチューブ(アウター部材)
7b,8b インナーケーブル
10a,10b 転舵車輪
12 駆動プーリ
13 ケーブル張力調整装置(インナーケーブル張力調整手段)
14、40 ケーブル張力検出装置(張力検出手段)
17 従動プーリ
21 装置本体
21a,21b アウターチューブ接続部(アウター部材接続部材)
22 モータ(移動手段)
24 出力軸(移動手段)
27 レバー部材
28 センサ本体
29 回転軸
31 コイルばね(付勢手段)
33 制御装置
40 ケーブル張力センサ(張力検出手段)
44 磁歪材
45 コイル

Claims (3)

  1. ステアリングハンドル側に連結されて回転する駆動プーリと、転舵車輪を転舵するステアリングギアボックス側に連結されて回転する従動プーリと、前記駆動プーリの回転を前記従動プーリに伝達する操作ケーブルとを備えてなり、前記操作ケーブルは、前記駆動プーリを収納する駆動プーリハウジングに一端を支持されるとともに、前記従動プーリを収納する従動プーリハウジングに他端を支持された一対のアウター部材と、前記各アウター部材の内部に摺動自在に挿通され、張力を付与した状態で両端が前記駆動プーリと前記従動プーリにそれぞれ巻き付けられて固定された一対のインナーケーブルとから構成されたケーブル式ステアリング装置において、
    前記アウター部材の一端側を一体的に接続し、前記駆動プーリハウジングまたは前記従動プーリハウジングに対して移動可能に支持されるアウター部材接続部材と、前記アウター部材接続部材を電気的な駆動制御により移動させる移動手段とを有するインナーケーブル張力調整手段と、
    前記インナーケーブルの張力を検出する張力検出手段と、を備え、
    前記張力検出手段により前記ステアリングハンドルに操舵トルクが入力されていないときにおける前記インナーケーブルの張力を検出し、前記張力検出手段からの張力検出信号に基づいて前記移動手段を駆動制御して前記アウター部材接続部材を移動させることにより前記インナーケーブルの張力を調整する、
    ことを特徴とするケーブル式ステアリング装置。
  2. 前記張力検出手段は、前記駆動プーリハウジング内または前記従動プーリハウジング内で、揺動自在なレバー部材を付勢手段による付勢力で前記インナーケーブルに付勢させ、前記インナーケーブルの張力変動に伴う前記レバー部材の揺動により回転する前記レバー部材の回転軸の回転角度に基づいて前記インナーケーブルの張力を検出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のケーブル式ステアリング装置。
  3. 前記張力検出手段は、前記アウター部材接続部材に対して固定した磁歪材と、前記磁歪材の外周側に設けたコイルとを有し、前記インナーケーブルの張力変動に伴って前記アウター部材に作用する軸方向圧縮力を前記磁歪材に作用させ、前記磁歪材の透磁率の変化に伴う前記コイルのインダクタンスの変化に基づいて前記インナーケーブルの張力を検出する、
    ことを特徴とする請求項1に記載のケーブル式ステアリング装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007230470A (ja) * 2006-03-03 2007-09-13 Nissan Motor Co Ltd ケーブル式ステアリング装置

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