JP2006143035A - 車両用駆動装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 第1、第2の電動機を備えた車両用駆動装置において、軸長寸法をコンパクト化する。
【解決手段】 第1電動機(MG1)および第2電動機(MG2)を収容するケース34aに支持される第1支持壁66によって、MG1のロータ支持軸20のMG2とは反対側の端部を回転可能に支持し、MG1とMG2との間において上記ケース34aに支持される第2支持壁68によって、MG1のロータ支持軸20の他端、およびMG2のロータ支持軸32の両端を支持する。第2支持壁68により第1モータジェネレータMG1のロータ支持軸20の一方の端部と、第2モータジェネレータMG2のロータ支持軸32の両端とが支持されることから、支持壁の数が減少し、駆動装置10の軸長寸法をコンパクト化することができる。
【選択図】 図5

Description

本発明は、自動車などの車両に用いられる車両用駆動装置に関する。
車両用駆動装置において、電動機を2つ備えたものが知られている。たとえば、特許文献1に記載された車両用駆動装置がそれであり、特許文献1のものは、エンジン、および第1、第2の電動機等を備えている。この特許文献1では、第1の電動機のロータ支持軸は、エンジンのクランクシャフトにボルトにより直結されている一方、第1の電動機のステータはハウジングに固定されている。また、第2の電動機のロータは、ハウジングに固定された支持壁に支持されている。
米国特許公開2003/0127262A1号公報 特開2001−138752号公報 特開2001−113970号公報 特開2003−191759号公報 特開平9−109705号公報 特開2001−253255号公報
特許文献1の場合には、第1電動機のロータはエンジンのクランクシャフトに連結されることによってその位置が定まる一方、第1電動機のステータはハウジングに固定されることによってその位置が定まるので、ロータの軸心とステータの軸心との間に、エンジンのクランクシャフトおよびハウジングの双方に起因する誤差が生じる。そのため、ロータの軸心とステータの軸心とを精度良く一致させることが難しくなる可能性があった。
そこで、第1電動機のロータを、ハウジングに固定された支持壁によって支持することが考えられるが、支持壁を追加すると駆動装置の軸長が長くなってしまうという問題がある。
本発明は、以上の事情を背景として成されたものであり、その目的とするところは、第1、第2の電動機を備えた車両用駆動装置において、軸長寸法をコンパクト化することにある。
上記目的を達成するための第1発明は、第1電動機および第2電動機を備える車両用駆動装置であって、前記第1電動機および前記第2電動機を収容するケースと、そのケースに支持され、前記第1電動機のロータ支持軸の前記第2電動機とは反対側の端部を回転可能に支持する第1支持壁と、前記第1電動機と前記第2電動機との間において前記ケースに支持され、前記第1電動機のロータ支持軸の他端を回転可能に支持するとともに、前記第2電動機のロータ支持軸の少なくとも一方の端部を回転可能に支持する第2支持壁とを含むことを特徴とする。
第2発明は、第1発明の車両用駆動装置において、前記第2電動機と同軸上においてその第2電動機に対して前記第1電動機とは反対側に変速部が配置され、その変速部と前記第2電動機との間に、第3支持壁が配置されていることを特徴とする。
第3発明は、第2発明の車両用駆動装置において、前記第3支持壁としてオイルポンプが用いられていることを特徴とする。
第4発明は、第1発明乃至第3発明のいずれかの車両用駆動装置において、前記第2電動機のロータ支持軸は、前記第2支持壁により二点支持されていることを特徴とする。
第5発明は、第4発明の車両用駆動装置において、前記第2電動機のロータ支持軸が前記第2支持壁により支持されている二部位は、いずれもそのロータ支持軸の内径側であることを特徴とする。
第6発明は、第2発明乃至第5発明のいずれかの車両用駆動装置において、前記第3支持壁は、前記変速部に駆動力を入力する変速部入力軸を支持していることを特徴とする。
第7発明は、第1発明乃至第6発明のいずれかの車両用駆動装置において、前記第1電動機のロータ支持軸に連結され、そのロータ支持軸と一体回転させられることによりその第1電動機のロータの回転駆動力が入力される入力軸が、前記第2支持壁のみによって支持されていることを特徴とする。
第8発明は、第7発明の車両用駆動装置において、前記入力軸はクラッチに接続されており、そのクラッチにより前記入力軸と前記変速部との間が断接されることを特徴とする。
第9発明は、第7発明または第8発明の車両用駆動装置において、前記入力軸が、前記第1支持壁の内周部を貫通して前記第2支持壁に到達していることを特徴とする。
第10発明は、第1発明の車両用駆動装置において、前記第1支持壁と前記第1電動機のロータ支持軸のその第1支持壁に支持されている部分との間に第1シール材が設けられ、前記第2支持壁と前記第1電動機のロータ支持軸のその第2支持壁に支持されている部分との間に第2シール材が設けられ、その第2支持壁と前記ケースの軸心上に設けられた軸体との間に第3シール材が設けられていることを特徴とする。
第11発明は、第10発明の車両用駆動装置において、動力伝達装置、およびその動力伝達装置の入力軸と前記第1電動機との間を断接するクラッチをさらに備え、そのクラッチが、前記第2電動機が収容された室内に配置されていることを特徴とする。
第12発明は、第11発明の車両用駆動装置において、前記クラッチが、前記第2電動機に対して前記第1電動機とは反対側に配置されていることを特徴とする。
第13発明は、第2発明の車両用駆動装置において、前記第1電動機と前記変速部の入力軸との間を断接するクラッチをさらに備え、そのクラッチが前記第3支持壁の外周側に設けられていることを特徴とする。
第1発明によれば、第2支持壁により第1電動機のロータ支持軸の一方の端部と、第2電動機のロータ支持軸の少なくとも一方の端部とが支持されることから、支持壁の数が減少し、車両用駆動装置の軸長寸法をコンパクト化することができる。
第3発明によれば、オイルポンプが第3支持壁として兼用されているので、支持壁の数を減らすことができ、車両用駆動装置の軸長寸法をよりコンパクト化することが可能となる。
第4発明によれば、第2電動機のロータ支持軸を2つの支持壁で支持する場合よりも支持壁の数が減少するので、より車両用駆動装置の軸長寸法をコンパクト化することが可能となる。また、同じ支持壁によりロータ支持軸が二点支持されているので、ロータ支持軸の軸心精度が向上する。
第7発明によれば、入力軸を支持する部材が第2支持壁のみであるので、その入力軸の支持精度が向上する。
第10発明によれば、第1支持壁と第2支持壁と第1電動機のロータ支持軸とによって仕切られ、内部に第1電動機が収容される空間が、第1シール材と第2シール材とにより密封され、第2支持壁によって軸方向の一方が仕切られ、内部に第2電動機が収容される空間が、第3シール材により密封されるので、第1電動機および第2電動機の浸水が防止される。
本発明は、第1および第2電動機の少なくとも一方を動力源とする電気自動車や、エンジンを備え、そのエンジンと電動機とを動力源とするハイブリッド車両に適用でき、電動機が3つ以上備えられている車両にも適用可能である。また、ハイブリッド車両には、エンジンの動力を直接駆動輪に伝達可能なパラレルハイブリッド車両と、エンジンからの動力は発電にのみ使用され駆動輪には直接伝達されないシリーズハイブリッド車両とがあるが、本発明はいずれのハイブリッド車両にも適用できる。
第1および第2電動機は、いずれか少なくとも一方が、発電機能をも有する所謂モータジェネレータであることが好ましく、さらに、両方ともモータジェネレータであることが好ましい。
変速部は、クラッチによって第1電動機との間が断接される動力伝達装置でもある。この変速部は、入力された回転を複数の変速比で変速するものであればよく、遊星歯車式の有段変速機はもちろんのこと、ベルト式、トロイダル形式の無段変速機を用いることもできる。なお、動力伝達装置としては、変速機能を持たない装置も用いることができる。
ケースに固定される支持壁は、ケースと別体とされたものがボルト等により固定される態様であってもよいし、また、ケースと一体成型されることによりケースに固定される態様であってもよい。
次に、本発明の実施例を図面を参照しつつ詳細に説明する。
図1は、本発明が適用された車両用駆動装置(以下駆動装置という)10の構成を説明する骨子図である。駆動装置10は、車両の前後方向に搭載する(縦置きする)FR車両に好適に用いられるものであり、エンジン12と、第1モータジェネレータMG1と、第2モータジェネレータMG2と、変速部および動力伝達装置としての有段式自動変速機(以下、単に自動変速機という)14とを同軸上にその順で備えている。そして、第1モータジェネレータMG1とエンジン12との間には、振動減衰装置であるフライホイール16およびダンパ18が設けられ、第1モータジェネレータMG1のロータ支持軸20は、フライホイール16および伝達部材22を介してエンジン12のクランク軸24に連結されている。また、第2モータジェネレータMG2と自動変速機14との間には直結クラッチCiが設けられている。第1入力軸26は、フライホイール16およびダンパ18を介してエンジン12のクランク軸24に連結されており、エンジン12の動力および第1モータジェネレータMG1の動力がこの第1入力軸26に入力される。なお、駆動装置10はその軸心に対して対称的に構成されているため、第1図の骨子図においてはその下側が省略されている。
上述のように、第1モータジェネレータMG1は、ベルト等を介さずにエンジン12のクランク軸24に直結されているので、モータジェネレータMG1のロータ支持軸20によって直接、クランク軸24が回転させられる。従って、低温時など、エンジン始動に大きな力を必要とする場合であっても、容易にエンジン始動ができる。
直結クラッチCiは、油圧シリンダによって摩擦係合させられる多板式等の油圧式摩擦係合装置であり、原動軸である第1入力軸26と一体回転させられる摩擦板27と、被動回転体であるクラッチドラム28と一体回転させられる摩擦板30とを有しており、クラッチドラム28には、第2モータジェネレータMG2のロータ支持軸32および自動変速機14の入力軸すなわち変速部入力軸である第2入力軸40が連結されている。この直結クラッチCiにより、エンジン12および第1モータジェネレータMG1と、第2モータジェネレータMG2および自動変速機14との間が断接される。従って、直結クラッチCiは、エンジン12および第1モータジェネレータMG1の動力を自動変速機14に入力する入力クラッチとしても機能する。
自動変速機14は、第1遊星歯車装置42を主体として構成されている第1変速部44、および第2遊星歯車装置46と第3遊星歯車装置48とを主体として構成されている第2変速部50からなる。
上記第1遊星歯車装置42はダブルピニオン型の遊星歯車装置であり、サンギヤS1、互いに噛み合う複数対のピニオンギヤP1、そのピニオンギヤP1を自転および公転可能に支持するキャリヤCA1、ピニオンギヤP1を介してサンギヤS1と噛み合うリングギヤR1を備えている。キャリヤCA1は第2入力軸40に連結されて回転駆動され、サンギヤS1は回転不能に非回転部材であるケース34に一体的に固定されている。リングギヤR1は中間出力部材として機能し、第2入力軸40に対して減速回転させられて、回転を第2変速部50へ伝達する。本実施例では、第2入力軸40の回転をそのままの速度で第2変速部50へ伝達する経路が、予め定められた一定の変速比(=1.0)で回転を伝達する第1中間出力経路PA1であり、第1中間出力経路PA1には、第2入力軸40から第1遊星歯車装置42を経ることなく第2変速部50へ回転を伝達する直結経路PA1aと、第2入力軸40から第1遊星歯車装置42のキャリヤCA1を経て第2変速部50へ回転を伝達する間接経路PA1bとがある。また、第2入力軸40からキャリヤCA1、そのキャリヤCA1に配設されたピニオンギヤP1、およびリングギヤR1を経て第2変速部50へ伝達する経路が、第1中間出力経路PA1よりも大きい変速比(>1.0)で第2入力軸40の回転を変速(減速)して伝達する第2中間出力経路PA2である。
第2遊星歯車装置46はシングルピニオン型の遊星歯車装置であり、サンギヤS2、ピニオンギヤP2、そのピニオンギヤP2を自転および公転可能に支持するキャリヤCA2、ピニオンギヤP2を介してサンギヤS2と噛み合うリングギヤR2を備えている。第3遊星歯車装置48はダブルピニオン型の遊星歯車装置であり、サンギヤS3、互いに噛み合う複数対のピニオンギヤP2およびP3、そのピニオンギヤP2およびP3を自転および公転可能に支持するキャリヤCA3、ピニオンギヤP2およびP3を介してサンギヤS3と噛み合うリングギヤR3を備えている。
上記第2遊星歯車装置46および第3遊星歯車装置48では、ピニオンギヤP2を回転可能に支持するキャリヤCA2およびCA3、リングギヤR2およびR3は相互に共用されることによって4つの回転要素RM1〜RM4が構成されている。すなわち、第2遊星歯車装置46のサンギヤS2によって第1回転要素RM1が構成され、第2遊星歯車装置46のキャリヤCA2および第3遊星歯車装置のキャリヤCA3が互いに一体的に連結されて第2回転要素RM2が構成され、第2遊星歯車装置46のリングギヤR2および第3遊星歯車装置48のリングギヤR3が互いに一体的に連結されて第3回転要素RM3が構成され、第3遊星歯車装置48のサンギヤS3によって第4回転要素RM4が構成されている。
第1回転要素RM1(サンギヤS2)は、第1ブレーキB1を介してケース34に選択的に連結されて回転停止され、第3クラッチC3を介して中間出力部材である第1遊星歯車装置42のリングギヤR1(すなわち第2中間出力経路PA2)に選択的に連結され、さらに第4クラッチC4を介して第1遊星歯車装置42のキャリヤCA1(すなわち第1中間出力経路PA1の間接経路PA1b)に選択的に連結されている。第2回転要素RM2(キャリヤCA2およびCA3)は、第2ブレーキB2を介してケース34に選択的に連結されて回転停止させられるとともに、第2クラッチC2を介して第2入力軸40(すなわち第1中間出力経路PA1の直結経路PA1a)に選択的に連結されている。第3回転要素RM3(リングギヤR2およびR3)は、自動変速機14の出力軸52に一体的に連結されて回転を出力するようになっている。第4回転要素RM4(サンギヤS3)は、第1クラッチC1を介してリングギヤR1に連結されている。自動変速機14の出力軸52は自動変速機14の出力回転部材に相当するものであり、例えば図示しない差動歯車装置(終減速機)や一対の車軸等を順次介して左右の駆動輪を回転駆動する。なお、ブレーキB1、B2、およびクラッチC1〜C4は、何れも油圧シリンダによって摩擦係合させられる多板式等の油圧式摩擦係合装置である。
図2は、上記第1変速部44および第2変速部50の各回転要素の回転速度を直線で表すことができる共線図であり、下の横線が回転速度「0」を示し、上の横線が回転速度「1.0」すなわち第2入力軸40と同じ回転速度を示している。また、第1変速部44の各縦線は、左側から順番にサンギヤS1、リングギヤR1、キャリヤCA1を表しており、それ等の間隔は第1遊星歯車装置42のギヤ比ρ1(=サンギヤS1の歯数/リングギヤR1の歯数)に応じて定められる。図2は、例えばギヤ比ρ1=0.463の場合である。第2変速部50の4本の縦線は、左側から順番に第1回転要素RM1(サンギヤS2)、第2回転要素RM2(キャリヤCA2およびキャリヤCA3)、第3回転要素RM3(リングギヤR2およびリングギヤR3)、第4回転要素RM4(サンギヤS3)を表しており、それ等の間隔は第2遊星歯車装置46のギヤ比ρ2および第3遊星歯車装置48のギヤ比ρ3に応じて定められる。図2は、例えばギヤ比ρ2=0.463、ρ3=0.415の場合である。
そして、この共線図から明らかなように、クラッチC1〜C4、ブレーキB1、B2の作動状態(係合、解放)に応じて第1速前進ギヤ段「1st」〜第8速前進ギヤ段「8th」の8つの前進ギヤ段が成立させられるとともに、第1後進ギヤ段「Rev1」および第2後進ギヤ段「Rev2」の2つの後進ギヤ段が成立させられる。
図3は、各変速段を成立させる際の係合要素および変速比を説明する作動表であり、「○」は係合状態を表しており、空欄は解放である。各変速段の変速比は、第1遊星歯車装置42、第2遊星歯車装置46、第3遊星歯車装置48の各ギヤ比ρ1〜ρ3によって適宜定められ、図3に示すようにρ1=0.463、ρ2=0.463、ρ3=0.415とすれば、変速比ステップ(各変速段間の変速比の比)の値が略適切であるとともにトータルの変速比幅(=4.495/0.683)も6.581程度と大きく、後進変速段「Rev1」、「Rev2」の変速比も適当で、全体として適切な変速比特性が得られる。この図3に示されるように、自動変速機14は、変速比幅を大きくとることができ且つ変速比ステップも適切となっている。しかも、クラッチC1〜C4およびブレーキB1、B2の何れか2つを掴み替えるだけで各変速段の変速を行うことができるため、変速制御が容易で変速ショックの発生が抑制される。
図4は、本実施例の駆動装置10を制御するための電子制御装置60に入力される信号及びその電子制御装置60から出力される信号を例示している。この電子制御装置60は、CPU、ROM、RAM、及び入出力インターフェースなどから成る所謂マイクロコンピュータを含んで構成されており、RAMの一時記憶機能を利用しつつROMに予め記憶されたプログラムに従って信号処理を行うことにより、エンジン12の出力制御や自動変速機14の変速制御、モータジェネレータMG1、MG2の力行/回生制御などを行い、車両をエンジン12やモータジェネレータMG1、MG2の作動状態が異なる複数の運転モードで走行させる。
上記電子制御装置60には、図4に示す各センサやスイッチから、エンジン水温を示す信号、シフトポジションを表す信号、エンジン12の回転速度であるエンジン回転速度Nを表す信号、エンジンブレーキやモータジェネレータMG1、MG2の力行/回生制御による車両の減速度の目標値すなわち目標減速度を大きくすることを指示するDecel1、Decel2信号、上記目標減速度を小さくすることを指示するCan−Decel1、Can−Decel2信号、上記目標減速度を制御する減速度制御モード(Eモード)を指令する信号、エアコンの作動を示すエアコン信号、出力軸52の回転速度に対応する車速信号、自動変速機14の作動油温を示す油温信号、サイドブレーキ操作を示す信号、フットブレーキ操作を示す信号、触媒温度を示す触媒温度信号、アクセルペダルの操作量を示すアクセル開度信号、カム角信号、スノーモード設定を示すスノーモード設定信号、車両の前後加速度を示す加速度信号、オートクルーズ走行を示すオートクルーズ信号、第1モータジェネレータMG1の回転速度NMG1を表す信号、第2モータジェネレータMG2の回転速度NMG2を表す信号などが、それぞれ供給される。
また、上記電子制御装置60からは、スロットル弁の開度を操作するスロットルアクチュエータへの駆動信号、過給圧を調整するための過給圧調整信号、電動エアコンを作動させるための電動エアコン駆動信号、エンジン12の点火時期を指令する点火信号、モータジェネレータMG1およびM2の作動を指令する指令信号、シフトインジケータを作動させるためのシフトポジション(操作位置)表示信号、ギヤ比を表示させるためのギヤ比表示信号、スノーモードであることを表示させるためのスノーモード表示信号、制動時の車輪のスリップを防止するABSアクチュエータを作動させるためのABS作動信号、Eモードが選択されていることを表示させるEモード表示信号、直結クラッチCiや自動変速機14の油圧式摩擦係合装置の油圧アクチュエータを制御するために油圧制御回路に含まれる電磁弁を作動させるバルブ指令信号、上記油圧制御回路の油圧源である電動油圧ポンプを作動させるための駆動指令信号、電動ヒータを駆動するための信号、クルーズコントロール制御用コンピュータへの信号等が、それぞれ出力される。
この電子制御装置60によって制御される前記複数の運転モードには、エンジン走行モード、エンジン+モータ走行モード、モータ走行モード、減速度制御モード等があり、エンジン走行モードでは、直結クラッチCiを係合させてエンジン12を接続し、そのエンジン12により駆動力を発生させて走行し、エンジン12に余裕がある場合など、必要に応じて第1モータジェネレータMG1を回生制御してバッテリを充電することもできる。エンジン+モータ走行モードでは、直結クラッチCiを係合させてエンジン12を接続し、そのエンジン12および第2モータジェネレータMG2により駆動力を発生させて走行する。モータ走行モードでは、直結クラッチCiを解放してエンジン12を遮断し、第2モータジェネレータMG2により駆動力を発生させて走行するが、バッテリの残容量SOCが少ない場合など、必要に応じてエンジン12を作動させるとともに第1モータジェネレータMG1を回生制御してバッテリを充電する。減速度制御モードでは、直結クラッチCiを係合させてエンジン12を接続し、フューエルカットによりエンジン12に対する燃料供給を遮断してエンジンブレーキを発生させるとともに、第2モータジェネレータMG2を力行或いは回生制御することにより、所定の動力源ブレーキを発生させる。第1モータジェネレータMG1についても、第2モータジェネレータMG2と同様に力行或いは回生制御して、動力源ブレーキの調整に使用することができる。
図5は、上記駆動装置10の構成を簡略化して示す断面図である。図5に示すように、ケース34は、第1ケース34aと第2ケース34bとを有しており、これら第1ケース34aと第2ケース34bとは図示しないボルトにより結合される。上記第1ケース34aには、第1モータジェネレータMG1、第2モータジェネレータMG2、自動変速機14等が収容されている。一方、第2ケース34bには、フライホイール16、伝達部材22、ダンパ18等が収容されており、この第2ケース34bはエンジン12と一体構造となっている。
第1ケース34aには、第1支持壁66、第2支持壁68、および第3支持壁としても機能するオイルポンプ70が、第1ケース34aの開口側(エンジン12側)から奥側に順に収容されており、オイルポンプ70よりもさらに奥に図5には図示しない自動変速機14が収容されている。上記第1、第2支持壁66、68およびオイルポンプ70は、第1ケース34aに対してインロー構造となっている。すなわち、第1および第2支持壁66、68の外周面は、第1ケース34aの内周面に形成された軸方向に平行な第1当接面72に当接させられており、オイルポンプ70の外周面は、その第1当接面72よりも第1ケース34aの奥側に形成され、第1当接面72よりも小径且つ第1当接面72と同様に軸方向に平行な第2当接面74に当接させられており、ボルト76、78により固定されていない状態では、これら支持壁66、68、およびオイルポンプ70は第1ケース34aに対して摺動可能となっている。このように、第1、第2支持壁66、68、およびオイルポンプ70は第1ケース34aに対してインロー構造とされることにより、第1ケース34aに対する径方向の相対位置が精度良く定まっている。
第1支持壁66は略円板状の部材である一方、第2支持壁68は、第1当接面72に当接させられる外周側筒部68aと、その外周側筒部68aの第2モータジェネレータMG2側の端に連結されて軸心方向へ向かう連結部68bと、その連結部68bの内周端に一方の端が連結されて上記外周側筒部68aとは反対側へ延設され、延設部として機能するう軸部68cとを備えている。オイルポンプ70は、直結クラッチCiおよび自動変速機14等へ油を供給するためのものであり、第2当接面74に当接させられる外周側筒部70aと、その外周側筒部70aの第1モータジェネレータMG1側とは反対側の端に連結されて軸心方向へ向かう連結部70bと、その連結部70bの内周端に一方の端が連結されて上記外周側筒部70aと同方向へ向かう軸部70cとを備えている。
また、第1ケース34aには、第1当接面72と第2当接面74とを連結する径方向の第1径方向面80と、第2当接面74の他方の端から内径側に向かう第2径方向面82とが形成されており、第2支持壁68は上記第1径方向面80に当接させられることによりその軸方向の位置が定まっており、オイルポンプ70は上記第2径方向面82に当接させられることによりその軸方向の位置が定まっている。また、第1支持壁66は、第2支持壁68の前記第1当接面72に当接させられている側とは反対側の側面に当接させられることによりその軸方向の位置が定まっている。そして、第1支持壁66および第2支持壁68の外周側筒部68aを軸方向に貫通して第1ケース34aに螺合されるボルト76により、第1支持壁66および第2支持壁68は第1ケース34aに固定され、オイルポンプ70の外周側筒部70aを軸方向に貫通して第1ケース34aに螺合されるボルト78により、オイルポンプ70は第1ケース34aに固定されている。
上記第1支持壁66および第2支持壁68に囲まれることにより第1収容室84が形成され、第2支持壁68、オイルポンプ70、および第1ケース34aに囲まれることにより第2収容室86が形成されている。そして、上記第1収容室84には、前記第1モータジェネレータMG1が収容され、上記第2収容室86には、オイルポンプ70側に直結クラッチCi、第2支持壁68側に前記第2モータジェネレータMG2がそれぞれ収容されている。
第1モータジェネレータMG1のロータ支持軸20と、その内径側に配置された第1入力軸26とは非接触とされており、第1モータジェネレータMG1のロータ88の回転駆動力は、ロータ支持軸20から、スプライン90によりそのロータ支持軸20のエンジン12側の端に嵌合された前記伝達部材22、およびボルト92によりその伝達部材22と一体化されるとともに、スプライン94により第1入力軸26に嵌合される前記ダンパ18を介してその第1入力軸26に入力される。
伝達部材22およびダンパ18は、上記ボルト92によりフライホイール16の外周部に固定されている。また、そのフライホイール16の内周端部は、ボルト97により前記クランク軸24に固定されている。これら伝達部材22、ダンパ18、フライホイール16は第2ケース34bに収容される部材である一方、伝達部材22およびダンパ18とそれぞれ嵌合するロータ支持軸20および第1入力軸26は第1ケース34aに収容されており、伝達部材22とロータ支持軸20とは前記スプライン90により嵌合され、ダンパ18と第1入力軸26とは前記スプライン94により嵌合されているので、第1ケース34a側と第2ケース34b側との組み付け作業が容易となる。
上記ロータ支持軸20は、一方の端が、第1支持壁66の内周面に設けられたベアリング100を介してその第1支持壁66に支持され、他方の端が、第2支持壁68の連結部68bの内周面に設けられたベアリング102を介してその第2支持壁68に支持されている。このようにロータ支持軸20が第1支持壁66および第2支持壁68によって支持されることにより、第1収容室84は外部から仕切られた空間となるので、ロータ支持軸20を組み付けてしまえば、第1ケース34aと第2ケース34bとが結合される前であっても、第1収容室84内のロータ88に異物が付着することが防止される。また、これらロータ支持軸20の両端を支持する第1支持壁66および第2支持壁68は、ともに前記第1ケース34aの第1当接面72に当接させられることにより径方向の位置が定まっている。すなわち、第1支持壁66および第2支持壁68はともに同じ部材の同じ面を基準として径方向の位置が定まることから、それら第1支持壁66および第2支持壁68が互いに異なる部材を基準として径方向の位置が定まるようになっている場合に比較して、第1支持壁66および第2支持壁68によって支持されるロータ支持軸20の軸心精度も向上する。
また、第1モータジェネレータMG1のステータ98は、第2支持壁68の外周側筒部68aの内側に嵌め入れられることにより、その第2支持壁68を介して第1ケース34bに支持されている。従って、ステータ98は、第1ケース34bの第1当接面72を基準としてその径方向の位置が定まっている。また、ロータ支持軸20およびそれに支持されるロータ88は、第1支持壁66および第2支持壁68を介して第1ケース34bに支持されていることから、ロータ88も第1当接面72を基準としてその径方向の位置が定まっている。従って、ロータ88の軸心とステータ98の軸心とが精度よく一致する。
また、上記第1支持壁66の内周面とロータ支持軸20との間、および第2支持壁68の連結部68bの内周面とロータ支持軸20との間には、前記一対のベアリング100、102に対して、他方のベアリング102、100とは反対側においてそれらベアリング100、102に隣接するように、第1シール材104および第2シール材106がそれぞれ設けられている。この第1シール材104および第2シール材106により前記第1収容室84は密閉空間とされている。なお、図5では、ベアリング100と第1シール材104、およびベアリング102と第2シール材106は、それぞれ別部材とされているが、ベアリングとシール材とが一体的に構成されたものを用いても良い。
上記第1入力軸26は、ロータ支持軸20の内径側を貫通しており、そのロータ支持軸20からエンジン12側とは反対側に突き出す部分すなわち突出部26aを有している。この突出部26aは第2支持壁68の軸部68cも貫通しており、第1入力軸26は、この突出部26aにおいて、第2支持壁68の軸部68cの軸方向両側付近にそれぞれ設けられた一対のベアリング108、110を介して、第2支持壁68に二点支持されている。また、第1入力軸26と第2支持壁68の軸部68cとの間には、一対のベアリング108、110のうちエンジン12側のベアリング108よりもさらにエンジン12側に、第3シール材112が設けられている。この第3シール材112により、第2収容室86の第2支持壁68側は、その第2支持壁68よりもエンジン12側の空間に対して密閉され、第2収容室86はそれよりもエンジン12側の空間に対して密閉された空間となっている。
このように、第1収容室84および第2収容室86はともに密閉空間とされているので、第1ケース34aと第2ケース34bとの間から水が浸入したとしても、電気部品である第1モータジェネレータMG1および第2モータジェネレータMG2の水濡れが防止される。
第2支持壁68の軸部68cには、さらに、その外周面に配置された一対のベアリング114、116を介して第2モータジェネレータMG2のロータ支持軸32の両端が支持されている。すなわち、第2モータジェネレータMG2のロータ支持軸32は、その内径側に配置された一対のベアリング114、116を介して第2支持壁68の軸部68cに支持されている。前述のように、第2支持壁68は、第1モータジェネレータMG1のロータ支持軸20の一方の端部および第1入力軸26を支持しているので、これらの軸32、20、26を支持するための支持壁を別々に設ける場合よりも支持壁の数が少なくなっている。
上記ロータ支持軸32の一方の端には、連結部材117を介してクラッチドラム28が連結されている。このクラッチドラム28のフランジ部28aの内周端には、スプライン118により第2入力軸40が嵌合されている。また、この第2入力軸40は、その外周側に設けられたニードルベアリング120を介してオイルポンプ70の軸部70cに支持されている。
図6は、上記駆動装置10の一部を示す断面図である。図6に示すように、第1入力軸26(の突出部26a)の先端部には、シールリング129が嵌め付けられるとともに、第2入力軸40の先端部が外嵌されている。また、第1入力軸26には、上記第2入力軸40が外嵌されている部分に隣接してフランジ部26bが形成されている。
第2入力軸40には、その軸心に軸心油孔130が形成されるとともに、その軸心油孔130に一方の端が開口し、他方の端が第2入力軸40の外周面に開口する2つの径方向油孔132、134が形成されている。径方向油孔132は、オイルポンプ70のカバー136内に形成された油路138と対向する位置に形成されている。また、他方の径方向孔134は、オイルポンプ70の軸部70cの内周面に形成され、軸方向に延びる第1油溝140に向けて開口する位置に形成されている。また、第2入力軸40の外周面には、上記径方向孔132、134の軸方向両側に、シールリング142、144が嵌め付けられている。なお、前記ニードルベアリング120は、上記第1油溝140よりもオイルポンプ70の軸部70cの先端側に設けられている。
オイルポンプ70の軸部70cには、さらに、その外周面に軸方向に延びる第2油溝146が形成されるとともに、第2油溝146の連結部70b側の端部と第1油溝140のニードルベアリング120側の端部とを連通させる径方向の連通孔148が形成されている。
オイルポンプ70の軸部70cの外周には、アウタースリーブ150が圧入されており、直結クラッチCiは、アウタースリーブ150を介して、オイルポンプ70の軸部70cの外周側に配置されている。アウタースリーブ150には、前記第2油溝146の連結部70bとは反対側の端部に向けて開口するとともにそのアウタースリーブ150を径方向に貫通する貫通孔152が形成されている。そして、アウタースリーブ150の外周には、この貫通孔152に対して前記連結部70bとは反対側にブッシュ154が嵌合されており、このブッシュ154の外周側に、前記クラッチドラム28が外嵌されている。
クラッチドラム28は、クラッチシリンダとしても機能しており、円筒状のドラム部材156と、そのドラム部材156の前記連結部70b側の端部に溶接により固定されるシリンダ部材158とからなる。上記シリンダ部材158は、底部158aを有する筒状部材であり、また、前記フランジ部28aを備えている。前記フランジ部28aは、シリンダ部材158の内周側筒部158bの開口端に連結され、そこから内径側に向かって形成されている。また、このフランジ部28aは内周端部が筒状とされており、その内周端部において第2入力軸40と前記スプライン118により相対回転不能に連結されている。なお、このフランジ部28aと前記第1入力軸26のフランジ部26bとの間には、スラストワッシャ162が設けられ、フランジ部28aとオイルポンプ70の軸部70の先端面との間にはスラストベアリング164が設けられている。
シリンダ部材158は、クラッチピストン166を収容しており、クラッチピストン166とシリンダ部材158の底部158aとの間に油室168が形成されている。また、シリンダ部材158の内周側筒部158aには、上記油室168に開口するとともに、その内周側筒部158aを貫通する貫通孔170が形成されている。また、前記アウタースリーブ150には、上記貫通孔170を介して油室168に作動油を供給するための油路172が形成されるとともに、その油路172の軸方向両側にシールリング174が嵌め付けられている。また、シリンダ部材158の底部158aの内周端部とオイルポンプ70の連結部70bとの間には、スラストワッシャ176が設けられている。
上記油路172へはオイルポンプ70内に形成された図示しない油路から作動油が供給され、その油路172、および前記貫通孔170を経由して油室168に作動油が供給される。従って、油室168までの作動油の供給路が短く且つ簡潔になっている。このように、直結クラッチCiが第1モータジェネレータMG1と第2モータジェネレータMG2との間ではなく、第2モータジェネレータMG2の後端(すなわちオイルポンプ70側)に配置されると、その直結クラッチCiへの油路がコンパクト化される。また、シールリング174は、ともに非回転部材であるアウタースリーブ150とシリンダ部材158との間をシールするものであるため作動油供給の信頼性(シール性)が確保され、さらに、比較的内径側に配置することができるので、シールリング174を単純化(小径化)することができる。
ドラム部材156の内周面には、複数の前記摩擦板30が相対回転不能に嵌め入れられており、また、ドラム部材156には、径方向に貫通する油孔178が形成されている。前記連結部材117は、内周端がスプライン180により前記第2モータジェネレータMG2のロータ支持軸32と嵌合しており、外周端がスプライン182によりドラム部材156の一方の端に嵌合している。
前記第1入力軸26にも、前記第2入力軸40と同様に、その軸心に軸心油孔184が形成されるとともに、その軸心油孔184に一方の端が開口し、他方の端が第1入力軸26の外周面に開口する径方向油孔186が形成されている。また、第1入力軸26のフランジ部26bの外周端には溶接部188が形成され、この溶接部188により、第1入力軸26のフランジ部26bの外周端とクラッチハブ190のフランジ部190aの内周端とが互いに固定(連結)されている。クラッチハブ190は、上記フランジ部190aとそのフランジ部190aの外周端に連結されて軸方向の前記クラッチピストン166側へ向かう筒部190bとからなり、その筒部190bの外周に前記摩擦板27がスプライン嵌合されている。また、この筒部190bには、径方向に貫通する油孔192が形成されており、フランジ部190aと前記連結部材117との間には、スラストワッシャ194が設けられている。
次に、図6に示す部分の組み付け手順を説明する。まず、図示しない自動変速機14を第1ケース34aに組み付けた後、オイルポンプ70を第1ケース34aにボルト78で固定する。これにより、第2入力軸40がオイルポンプ70に支持される。次いで、スラストワッシャ176をオイルポンプ70の軸部70cに嵌め付け、次に、ブッシュ154およびシールリング174を嵌めた状態のアウタースリーブ150を上記軸部70cに圧入する。次いで、スラストベアリング164を入れた後、予め組み付けておいた直結クラッチCiのユニットを組み付ける。そして、スラストワッシャ162を入れ、第1入力軸26を第2入力軸40と嵌合させる。次いで、ドラム部材156と連結部材117とを嵌合させる。
次に、図6に基づいて潤滑油の流路を説明する。まず、オイルポンプ70のカバー136内に設けられた油路138から、第2入力軸40の径方向孔132を経由して軸心油孔130に潤滑油が供給される。軸心油孔130に供給された潤滑油の一部は、第1入力軸26の軸心油孔184に供給される。そして、その軸心油孔184から、たとえば径方向油孔186を経由してベアリング110を潤滑する等、第1入力軸26、第2支持壁68の軸部68c、およびロータ支持軸32に形成された径方向の孔を経由して第2モータジェネレータMG2やそれを支持する部材に潤滑油が供給される。
また、第2入力軸40の軸心油孔130に供給された潤滑油の一部は、径方向孔134、第1油溝140、連通孔148、第2油溝146、貫通孔152を順次経由してブッシュ154を潤滑する。さらに、そのブッシュ154を潤滑した潤滑油は、シリンダ部材158の内周側筒部158bに形成された図示しない径方向の貫通孔およびクラッチハブ190に形成された油孔192を経由して摩擦板27、30を潤滑する。摩擦板27、30を潤滑した潤滑油は、ドラム部材156に形成された油孔178を経由して図左上方向に流れていき、第2モータジェネレータMG2のステータを冷却する。
以上、説明した本実施例によれば、第2支持壁68により第1モータジェネレータMG1のロータ支持軸20の一方の端部と、第2モータジェネレータMG2のロータ支持軸32の両端とが支持されることから、支持壁の数が減少し、駆動装置10の軸長寸法をコンパクト化することができる。
また、本実施例によれば、オイルポンプ70が第3支持壁として兼用されているので、さらに支持壁の数を減らすことができる。従って、駆動装置10の軸長寸法をよりコンパクト化することが可能となる。
また、本実施例によれば、第2モータジェネレータMG2のロータ支持軸32は、1つの第2支持壁68により二点支持されているので、ロータ支持軸32の軸心精度が向上する。また、第1入力軸26を支持する部材も第2支持壁68のみであるので、その入力軸40の支持精度すなわち軸心精度が向上する。
また、本実施例によれば、第1支持壁66と第2支持壁68と第1モータジェネレータMG1のロータ支持軸20とによって仕切られ、内部に第1モータジェネレータMG1が収容される第1収容室84が、第1シール材104と第2シール材106とにより密封され、第2モータジェネレータMG2が収容される第2収容室86の第2支持壁68側が第3シール材112により密封されるので、第1モータジェネレータMG1および第2モータジェネレータMG2の浸水が防止される。
以上、本発明の実施例を図面に基づいて詳細に説明したが、上述したのはあくまでも一実施形態であり、本発明は当業者の知識に基づいて種々の変更、改良を加えた態様で実施することができる。
本発明が適用された車両用駆動装置の構成を説明する骨子図である。 図1の自動変速機の作動を説明する共線図である。 図1の自動変速機の変速段とそれを成立させるために必要な油圧式摩擦係合装置の作動の組合わせとの関係を示す作動表である。 図1の駆動装置を制御するための電子制御装置に入力される信号及びその電子制御装置から出力される信号を例示する図である。 図1の駆動装置の構成を簡略化して示す断面図である。 図1の駆動装置の一部を示す断面図である。
符号の説明
14:有段式自動変速機(変速部、動力伝達装置)、 26:第1入力軸(入力軸)、 34a:第1ケース、 40:第2入力軸(変速部入力軸、動力伝達装置入力軸)、 66:第1支持壁、 68:第2支持壁、 70:オイルポンプ(第3支持壁)、 104:第1シール材、 106:第2シール材、 112:第3シール材、 MG1:第1モータジェネレータ(第1電動機)、 MG2:第2モータジェネレータ、 Ci:直結クラッチ

Claims (13)

  1. 第1電動機および第2電動機を備える車両用駆動装置であって、
    前記第1電動機および前記第2電動機を収容するケースと、
    該ケースに支持され、前記第1電動機のロータ支持軸の前記第2電動機とは反対側の端部を回転可能に支持する第1支持壁と、
    前記第1電動機と前記第2電動機との間において前記ケースに支持され、前記第1電動機のロータ支持軸の他端を回転可能に支持するとともに、前記第2電動機のロータ支持軸の少なくとも一方の端部を回転可能に支持する第2支持壁と
    を含むことを特徴とする車両用駆動装置。
  2. 前記第2電動機と同軸上において該第2電動機に対して前記第1電動機とは反対側に変速部が配置され、
    該変速部と前記第2電動機との間に、第3支持壁が配置されていることを特徴とする請求項1に記載の車両用駆動装置。
  3. 前記第3支持壁としてオイルポンプが用いられていることを特徴とする請求項2に記載の車両用駆動装置。
  4. 前記第2電動機のロータ支持軸は、前記第2支持壁により二点支持されていることを特徴とする請求項1乃至請求項3に記載の車両用駆動装置。
  5. 前記第2電動機のロータ支持軸が前記第2支持壁により支持されている二部位は、いずれも該ロータ支持軸の内径側であることを特徴とする請求項4に記載の車両用駆動装置。
  6. 前記第3支持壁は、前記変速部に駆動力を入力する変速部入力軸を支持していることを特徴とする請求項2乃至請求項5の何れかに記載の車両用駆動装置。
  7. 前記第1電動機のロータ支持軸に連結され、該ロータ支持軸と一体回転させられることにより該第1電動機のロータの回転駆動力が入力される入力軸が、前記第2支持壁のみによって支持されていることを特徴とする請求項1乃至請求項6の何れかに記載の車両用駆動装置。
  8. 前記入力軸はクラッチに接続されており、該クラッチにより前記入力軸と前記変速部との間が断接されることを特徴とする請求項7に記載の車両用駆動装置。
  9. 前記入力軸が、前記第1支持壁の内周部を貫通して前記第2支持壁に到達していることを特徴とする請求項7または請求項8に記載の車両用駆動装置。
  10. 前記第1支持壁と前記第1電動機のロータ支持軸の該第1支持壁に支持されている部分との間に第1シール材が設けられ、
    前記第2支持壁と前記第1電動機のロータ支持軸の該第2支持壁に支持されている部分との間に第2シール材が設けられ、
    該第2支持壁と前記ケースの軸心上に設けられた軸体との間に第3シール材が設けられていることを特徴とする請求項1に記載の車両用駆動装置。
  11. 動力伝達装置、および該動力伝達装置の入力軸と前記第1電動機との間を断接するクラッチをさらに備え、
    該クラッチが、前記第2電動機が収容された室内に配置されていることを特徴とする請求項10に記載の車両用駆動装置。
  12. 前記クラッチが、前記第2電動機に対して前記第1電動機とは反対側に配置されていることを特徴とする請求項11に記載の車両用駆動装置。
  13. 前記第1電動機と前記変速部の入力軸との間を断接するクラッチをさらに備え、
    該クラッチが前記第3支持壁の外周側に設けられていることを特徴とする請求項2に記載の車両用駆動装置。
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