JPH0974710A - 車両用動力伝達装置及びその駆動制御方法 - Google Patents

車両用動力伝達装置及びその駆動制御方法

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JPH0974710A
JPH0974710A JP17640196A JP17640196A JPH0974710A JP H0974710 A JPH0974710 A JP H0974710A JP 17640196 A JP17640196 A JP 17640196A JP 17640196 A JP17640196 A JP 17640196A JP H0974710 A JPH0974710 A JP H0974710A
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planetary gear
vehicle
rotating electric
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 車両駆動装置全体の小型化を図る事ができる
車両用駆動装置を提供する。 【解決手段】 エンジン100の出力は駆動軸を介して
差動歯車機構101に伝達され、さらに差動歯車機構1
01の内部で2方向に配分され、副回転電機102およ
び主回転電機103にそれぞれ伝達される。副回転電機
102と主回転電機103の回転軸は一方が内部に回転
自在に挿入され、同一軸上に配置されている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、エンジン等の内燃
機関と回転電機を駆動源として、車両を駆動伝達する車
両用動力伝達装置に関し、特に、内燃機関と回転電機と
の間に差動歯車機構を介して構成した車両用動力伝達装
置に関するものである。
【0002】
【従来の技術】近年、石油資源の枯渇などのエネルギー
問題、および車両の排気ガスなどよる環境汚染問題が深
刻化するにしたがい、ガソリンなどを燃料とする内燃機
関を備えた車両に対し、その燃費の改善や排気ガスの低
減が強く求められている。従来の車両に搭載されている
内燃機関のエネルギー効率は、一般の回転電機などと比
較するとかなり劣っていることは広く知られている。こ
れは、内燃機関が車両の速度路面負荷などの走行状態に
応じて、その回転数や出力を頻繁に変動しなくてはなら
ないからである。内燃機関を通常の車両走行状態にて運
転した場合と、最高効率点で定出力、定回転で運転した
場合ではそのエネルギー効率は著しく改善されることが
示されている。
【0003】車両用内燃機関を効率良く運転するための
手段を備えた車両としては、内燃機関を最高効率点付近
で運転し、この内燃機関により発電機を回して生じた電
気エネルギーで電動機を駆動し、車両を走らせる、いわ
ゆるSHV(シリーズハイブリッド車)や内燃機関の出
力軸に電動機を機械的に連結して、両者共同で車両を駆
動するいわゆるPHV(パラレルハイブリッド車)など
がある。
【0004】さらに特開平7−15805号公報、ある
いは『a hybrid drive based on astructure variable
arrangement』(12th international electric vehicle
symposeum 論文集December 5-7 1994) に記載された
発明のように、内燃機関の出力と車両の要求する出力と
の差を吸収あるいは付加するために、差動歯車機構と単
体もしくは複数の回転電機やクラッチ機構を組合せて前
記SHVとPHVの機能を合わせ持つような装置が提案
されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記特開平7−158
05号公報などに記載された発明は、内燃機関を略定回
転、略定出力で運転できるので内燃機関そのもののエネ
ルギー効率改善には有効である。しかしながら、現実に
自動車等の車両の製品に適用しようとした場合、従来の
動力伝達装置や補機に加えて、クラッチ、およびそれら
を駆動制御する油圧制御装置などを搭載しなくてはなら
ず、車両への搭載性を大きく損ねてしまう。また、従来
の動力伝達装置においては、エンジンと車輪との回転数
の比の変更や、前進・後退の切換えを行う変速装置と、
さらにエンジンと車輪の間で動力伝達の流れを遮断する
クラッチの大きさは特に顕著であり、クラッチを多用す
るシステムにおいては装置の大型化が避けられない。
【0006】そのため、本発明は付加する装置の小型・
軽量化のみならず、変速装置、クラッチなどの従来の装
置の簡素化もしくは廃止によって装置全体の小型化を図
ることができる車両用動力伝達装置を提供することを目
的とし、さらにそのような装置を利用して最適な車両の
駆動制御を実現できる駆動制御方法を提供することを目
的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明は懸かる課題を解
決するために、請求項1に記載のように、第1 の回転電
機と前記第2の回転電機の回転軸のいづれか一方を他方
の内部に回転自在に挿入し、前記差動歯車機構と両回転
電機の軸を同一軸上に配置することで、車両駆動装置を
コンパクトに構成するものであり、このような構成によ
り、エンジン等の内燃機関からの入力はまず差動歯車機
構に入り、副回転電機としての第2の回転電機と、車輪
軸の2方向に分離される。 差動歯車機構と第2の回転
電機は、第2の回転電機の回転数を制御することによ
り、内燃機関からの入力回転数を一定に保ったまま車輪
軸の回転数を連続的に変えることができる。また第1の
回転電機は、その回転軸が車輪軸と一体であるから、ト
ルク制御により必要に応じて車輪軸にトルクを与えた
り、車輪軸に負荷を与えて車輪軸の伝達トルクを減じた
りできる。
【0008】このことにより、車両走行において刻々と
変化する車輪の回転数と負荷に対し、エンジン回転数と
出力を略一定に維持することが可能となる。また、請求
項6のごとく、回転電機への負荷トルクを略零にするこ
とにより内燃機関からの回転力を車輪軸へ伝えないよう
にする事により、スタータによる内燃機関の起動が実現
できる。
【0009】さらに、請求項7に示すように、回転電機
の回転方向を逆方向にするだけで、車両の走行を前進か
ら後退へ変化させることが可能となる。
【0010】
【発明の実施の形態】図にもとづいて以下本発明の第1
の実施形態を詳細に説明する。図1は本発明を搭載した
車両のシステム図である。本実施例ではFR車を基本に
している。エンジン100の出力は駆動軸を介して差動
歯車機構101に伝達され、さらに差動歯車機構101
の内部で2方向に配分され、第2の回転電機としての副
回転電機102および 第1の回転電機としての主回転
電機103にそれぞれ伝達される。主回転電機103の
回転軸は、車輪軸104と一体、もしくはスプラインな
どにより相対回転を抑止された形で常に同期して回転さ
れるよう結合されている。車輪軸104はプロペラシャ
フト105を介して、汎用差動歯車機構106に駆動力
を伝達する。プロペラシャフト105および汎用差動歯
車機構106は従来公知のものとほぼ同じであり、特に
汎用差動歯車機構106は、プロペラシャフト105か
ら受けた駆動力を1/6に減速したあと左右の駆動輪に
分配する機能を果す。副回転電機制御装置107と主回
転電機制御装置108はそれぞれ三相ブリッジ回路を備
えたインバータであり、パルス幅変調などの技法により
正弦波に近い交流電力をそれぞれ、副回転電機102、
主回転電機103に供給する能力を持つ。
【0011】蓄電池109は電解液を封入した化学バッ
テリであり、自動車用の鉛−酸蓄電池である。電子制御
装置110は、図示しないセンサ群(回転速度センサ、
アクセル踏量センサ、ブレーキセンサなど)からの信号
を受け、あらかじめ定められたアルゴリズムにしたがい
運転者が要求している車両の走行状態を実現するのに必
要な指令を副回転電機制御装置107、および主回転電
機制御装置108に送る。この指令を受けて両回転電機
制御装置は、それぞれの回転電機の固定子に適切な周波
数と電圧を有する交流電力を印加する。この結果、副回
転電機102および主回転電機103は、発電機もしく
は電動機として、適切な回転数と出力で運転される。本
実施例の場合、副および主回転電機は三相誘導電動/発
電機を想定しているが、界磁に永久磁石を利用したブラ
シレス電動/発電機を用いても良い。 図2は第1の実
施形態における動力伝達装置の要部の構造図である。
【0012】図中図1と同じ符号のものは、同図中の同
じ構成要素を示している。差動歯車機構101を遊星歯
車機構により実現し、副回転電機102と主回転電機1
03を軸を共通として、ハウジング111、112、1
13、205により構成される略円筒状の空間に配置し
た。差動歯車機構101は3種類の歯車群より構成され
る遊星歯車機構である。図中201は遊星歯車202を
支える円盤状の部材で一般に腕(=キャリア)と呼ばれ
る。
【0013】腕201の面上には、腕201の回転軸を
中心としたひとつのピッチ円上に等間隔の角度、すなわ
ち120度毎に3本の遊星歯車軸212が固定されてい
る。固定方法はセレーション溝を利用した打ち込み、焼
ばめ、あるいは腕201と一体に成形するなど、十分な
強度が得られる方法ならばいずれでもよい。円筒状の平
歯車である遊星歯車202は、その中心の穴に遊星歯車
軸212を挿入される形で回転自在に組付けられてい
る。
【0014】遊星歯車202は円筒状の内歯平歯車であ
る内歯歯車203および円筒状の平歯車である太陽歯車
204と噛合っている。本実施例では遊星歯車、太陽歯
車、内歯歯車の歯数比は1対2対4とし(具体的には歯
数20枚、40枚、80枚とした)、潤滑剤を封入した
ハウジング205内にベアリング206によって回転自
在に保持される。
【0015】シャフト207はその外周部に形成された
スプライン207aにより腕201と結合され、内歯歯
車203、および太陽歯車204もそれぞれ副回転電機
軸208に形成されたスプライン208a、主回転電機
軸209に形成されたスプライン209aにそれぞれ結
合されている。特に副回転電機102の回転子が固着さ
れている副回転電機軸208は中空になっており、この
中を主回転電機103の回転子が固着されている主回転
電機軸209が回転自在に挿入、貫通している。
【0016】エンジン100の駆動力は、シャフト20
7によって腕201に伝達され遊星歯車202を介して
内歯歯車203および太陽歯車204に分配される。太
陽歯車204とスプライン結合されている主回転電機軸
209は車輪軸104と一体的に連結されている。エン
ジン100の始動は、図示しない車両のブレーキによっ
てタイヤを固定、もしくは主回転電機103を制動制御
して車輪軸104の回転を抑止した状態で、副回転電機
102を電動機として駆動することによりエンジンに回
転を与えて行う。
【0017】車輪軸104が固定されていれば太陽歯車
204は動かないから、内歯歯車203の回転に伴い遊
星歯車202が自転するので、腕201はシャフト20
7の軸を中心として、内歯歯車203の回転方向と同方
向に回転し、腕201とスプライン結合されているエン
ジンの出力軸207も同方向に回転させられる。これに
より、副回転電機102はエンジンのスタータとしての
機能を果たす。
【0018】エンジン100が始動し、走行状態から車
両を停止する場合には、フットブレーキが踏まれること
から運転者が車両を停止させたいと希望していることが
わかるので、副回転電機102の負荷トルクを副回転電
機制御装置107により減じて、高速に回転させること
により、車輪軸の回転数を0にすることができる。たと
えばエンジン100が2000rpmで回転していると
しよう。このときエンジン出力軸と直結している腕20
1もまた2000rpmで回転している。いま内歯歯車
203を腕201と同方向に3000rpmで回転させ
ると、遊星歯車の機構により太陽歯車203の回転は0
となる。
【0019】一度この状態が実現されれば、あとは副回
転電機102を発電機として用い、エンジン出力を電気
に変換して蓄電池を充電する。しかし、この場合はトル
ク反力が発生しているので、車両が動き出す可能性があ
る。これは、オートマチック車においてクリープトルク
が発生する状況に似ている。ゆえにさらに確実に車両を
停止させるためにブレーキを併用させてもよい。
【0020】その後フットブレーキやサイドブレーキが
開放されても、アクセルペダルが踏込まれるまで車輪軸
104を主回転電機103の制動制御により停止させる
よう制御することも可能である。通常の車両におけるニ
ュートラルに相当するモードを実現するには、副回転電
機102の負荷トルクを十分に減じてやればよい。そう
すると差動歯車の機構によって車輪軸104に伝達され
るトルクも減少し、車両を動かすには小さすぎる値とな
る。なおこの場合、エンジンの負荷が軽くなりすぎてオ
ーバーランする可能性もあるので、エンジン100への
燃料供給を減じてエンジントルクを減ずるよう制御して
もよい。
【0021】アクセルペダルが踏込まれると、副回転電
機102を制御して減速させることにより、差動歯車1
01の特性にしたがって、車輪軸104の回転速度が加
速される。同時に主回転電機103が蓄電池109の電
力をエネルギー源として電動機として車輪軸104を駆
動するので、エンジン本来のトルクに主回転電機103
のトルクを加えた大きなトルクを利用できる。このため
車両の加速性能は向上する。たとえば内歯歯車203の
回転数を3000rpmより2500rpmにすると、
腕201の回転数が2000rpmのとき太陽歯車20
4の回転数は、腕201と同方向に0から1000rp
mに増加する。このときのエンジン出力トルクが180
Nmとすれば、太陽歯車204に伝達されるトルクは6
0Nmである。車輪軸と駆動輪(トルクの場合は左右の
合計)との減速比は1/6であるから、車輪は約167
rpm、360Nmで駆動される。この速度は車両速度
にして時速20キロ弱である。このとき主回転電機10
3が300Nmのトルクを補うとすれば、本車両はエン
ジントルクの2倍のトルクで駆動されることになる。こ
れは主回転電機103の出力が、30kW程度であれば
十分達成できる性能である。
【0022】逆に減速する場合は、アクセルペダル踏量
の減少に応じて主回転電機103が発電機として車輪軸
104を減速させると同時に、もともと発電機として運
転されていた副回転電機102を増速するよう制御する
ので、車両は減速し、車両の運動エネルギーは電気エネ
ルギーに変換され蓄電池の充電に充てられる。たとえ
ば、太陽歯車201の回転数を2000rpm(時速3
5キロ程度)より、1000rpmにすると、腕201
の回転数が2000rpmのとき内歯歯車204の回転
数は、腕201と同方向に2000rpmから2500
rpmに増加する。
【0023】巡航時エンジン100の回転数に対して、
車両走行に要する車輪軸104の回転数が一致しない場
合には、副回転電機102の回転数を制御して両者の差
を吸収する、また走行抵抗など車両走行に要する駆動ト
ルクの差は、主回転電機103を電動機もしくは発電機
として運転することにより吸収する。走行抵抗がはなは
だ小さい状態が長く続く場合は、エンジン出力の余剰を
電気に変換しても蓄電池109が吸収しきれなくなるの
で、このときはエンジン100への燃料供給を絞り、エ
ンジントルクを減少させてもっぱら主回転電機103を
蓄電池のエネルギーで電動機として運転して得た駆動力
で車両を走行させる。
【0024】上記状況以外の時で時速100キロで巡航
するには、太陽歯車204の回転数を、約6000rp
mとしなくてはならない。このとき腕201の回転数が
2000rpmならば、内歯歯車203の回転数は0と
なり、エンジンの出力は機械的損失を除き、すべて車輪
軸104に配分される。後退時には、主回転電機103
を電動機として前進方向とは逆の方向に車輪軸を回転駆
動するよう運転し、その駆動力で車両を後退させる。
【0025】このとき車輪軸104が前進時とは逆方向
に回転するため、内歯歯車203は車輪軸104が停止
している時よりも速く回転する。したがって主回転電機
103は内歯歯車203から遊星歯車202を介してト
ルク反力を受ける。動力を効率的に車両後退に用いるに
は、前記トルク反力は小さい方が良いので、この場合エ
ンジントルクを減少させるように、エンジンへの燃料供
給を絞る制御をする。
【0026】なお、このとき運転者の後退したいという
希望を電子制御装置110に電気信号として伝えるため
のスイッチのようなもの(通常の自動車ではシフトレバ
ーのリバースモードに相当する)が必要とされる。図2
に示すように、副回転電機102が何らかの形でロック
すれば、内歯歯車203が固定され、車輪軸104は腕
201の2倍の速度で回転しようとする。これはマニュ
アルトランスミッション付の車両においてセカンドギヤ
からいきなりトップギヤに入れるようなものであるか
ら、車両の慣性などによりエンジンの負荷が増大するの
で、エンジンが負荷に耐えられずエンストし、車両は惰
性で走行しながら減速する場合があり得る。
【0027】ところが、内歯歯車からエンジン駆動力が
入力され、腕が副回転電機と、太陽歯車が車輪軸とそれ
ぞれ結合されている場合を考えると、副回転電機がロッ
クした場合には、太陽歯車はそれまでの回転を逆転しな
くてはならないが、これはたとえば、マニュアルトラン
スミッション付の車両でトップギヤからいきなりリバー
スギヤに入れるようなもので、車両がたとえば時速10
0キロで走行していた場合などは、この運動エネルギー
が歯車の歯面に衝撃力としてかかるので、歯車が破損す
る可能性がある。また車両は急ブレーキをかけた状態と
なる。
【0028】したがって本実施形態では、副回転電機が
ロックした場合でも車輪軸が逆転しないような配置とす
ることにより、上記のような状態を回避する構成となっ
ている。図3に本発明の第2の実施形態における要部の
構造図を示す。第1の実施形態に示した装置はどちらか
といえば、高速巡航においてエンジン出力を直接車両走
行に供するのに適した車両のものであったが、本例はや
や低速(=中速域)においてエンジン出力を直接車両走
行に供するのに適した、車両のものである。
【0029】図中図1および図2と同じ符号のものは、
同図中の同じ構成要素を示している。エンジン出力はシ
ャフト207を介して内歯歯車302に伝達され、2方
に分離される。一方は太陽歯車303を介して副回転電
機102の回転軸に伝達され、他方は遊星歯車304、
腕305を介して主回転電機回転軸と一体化された車輪
軸104に伝達される。301は遊星歯車群によって構
成される差動歯車機構全体を示す。
【0030】本実施形態における歯車の歯数などの仕様
は第1の実施形態と同じである。第2の実施形態の特徴
は、差動歯車機構にこのような構成をとることにより、
第1の実施形態の巡航時の説明で述べたような、エンジ
ン出力のほぼすべてが車輪軸104に伝達される場合の
車両巡航速度を第1の実施形態に比較して低めに設定で
きるという点である。さらに、差動歯車機構301にお
けるトルクの配分が、第1の実施形態では構造上副回転
電機102の方が、車輪軸104よりもどうしても多く
なっていたが、本第2実施例においては、等分に分配で
きる。また、歯車の歯数比によっては、車輪軸104へ
多めにトルクを分配することも可能である。
【0031】他の条件がすべて等しければ、本実施形態
の場合、時速70キロ程度の走行において副回転電機1
02の回転数が0となる。すなわち、歯車の配置を変え
ることで最高効率点の巡航速度域を変更することができ
るのである。ちなみに第1の実施形態の場合この速度は
時速100キロ程度である。図4に本発明の第3の実施
形態における要部の構造図を示す。
【0032】本実施形態は、低速域でのエネルギー効率
が優れている。図中図1、図2および図3と同じ符号の
ものは、同図中の同じ構成要素を示している。エンジン
出力はシャフト207を介して太陽歯車402に伝達さ
れ、2方に分離される。一方は内歯歯車403を介して
副回転電機102の回転軸に伝達され、他方は遊星歯車
404、腕405を介して主回転電機回転軸と一体化さ
れた車輪軸104に伝達される。401は遊星歯車群に
よって構成される差動歯車機構全体を示す。
【0033】本実施形態における歯車の歯数などの仕様
は第1の実施形態と同じである。第3の実施形態の特徴
は、差動歯車機構にこのような構成をとることにより、
回転機軸間に回転数差が有る場合には、エンジン回転が
減速されて副回転電機102と車軸104に伝達される
点にある。したがって低速でトルクが要求される走行に
適している。
【0034】図5に本発明の第4の実施形態における要
部の構造図を示す。本実施形態は、第1の実施形態の差
動歯車機構に改良を加えて、副回転電機の増速を行い結
果的に同一出力で小型の副回転電機を実現させたもので
ある。図中図1、図2、図3および図4と同じ符号のも
のは、同図中の同じ構成要素を示している。
【0035】エンジンの駆動力は差動歯車機構501中
の腕201にまず伝達される。腕201に固定されてい
る3本の回転軸212にはそれぞれ遊星歯車202が回
転自在に配置され、3個の遊星歯車202は内歯歯車5
02および太陽歯車204と同時に噛合っている内歯歯
車502は図2の内歯歯車203と異なり、幅が広くし
かも203のような深皿形状ではなく、円環形状であ
る。内歯歯車502は遊星歯車202と同時に第2遊星
歯車503に噛合っている。第2遊星歯車503は、歯
数30、個数4個でその回転軸504はハウジング壁面
に固定されている。第2遊星歯車503は第2太陽歯車
505と噛合い、第2太陽歯車505(歯数は20であ
る)は、副回転電機軸208とスプライン結合されてい
る。したがって、内歯歯車502と太陽歯車505の間
で4倍の増速が行われる。一般に回転電機は出力が同じ
ならば、大トルク低回転型より小トルク高回転型の方が
小型化できるので、前記増速機構を追加することで、装
置全体としては小型化できる。副回転電機の小型により
開いた空間506を利用して、冷却水を通したり、ある
いは回転電機制御装置(=インバータ)を配置して電源
ケーブル長を節約したりできる。
【0036】図6に、作動歯車機構と、主回転電機、副
回転電機をそれぞれ別体に配置構成した例を示す。エン
ジン100からの駆動力は差動歯車機構601に伝達さ
れ、直角方向にそれぞれ出力軸を設けて、上述の実施例
と同様な遊星歯車機構により2つに配分される。それぞ
れの出力軸には主回転電機603、副回転電機602が
接続されており、主回転軸603にはさらに車輪軸60
5、汎用差動歯車機構606を介して駆動輪を回転駆動
するよう連結されている。
【0037】両回転電機は、上述の実施例と同様なイン
バータ607、608により蓄電池609をエネルギー
源として電子制御装置610の制御信号に基づき、適宜
回転数及びトルクが制御される。従って、機能的には上
述の実施例における制御と同等の制御を実現できるもの
である。このような構成とすることにより、全体的なス
ペースは上述の差動歯車機構、両回転電機一体型に比べ
てやや大きくなるが、それぞれの配置に自由度ができ、
補機等他の構成要素との兼ね合いでより機能的に配置さ
せることが可能である。
【0038】以上述べてきたように、本発明になる動力
伝達装置においては、車両の走行を実現する上で、従来
の変速装置、クラッチ、車両用交流発電機、スタータモ
ータが不要となる。また、エンジン起動専用のスタータ
モータを別途設け、スタータモータでエンジンを起動
し、はじめから副回転電機の負荷を軽くしておいてエン
ジンの駆動力を副回転電機を加速する方向に逃すような
起動方法を採用するようにしてもよい。このようにすれ
ばエンジン起動時に主回転電機が故障しても、エンジン
の駆動力は車両の走行に使われないので、電子制御を用
いて主回転電機をすみやかに停止することにより、車両
の安全を保つことができる。
【0039】また、以上のような構成により、従来のク
ラッチおよび変速機構が不要となるので、開いた空隙に
本発明品を搭載すれば、居住性を損う恐れはない。ま
た、一方の回転電機で生じた電気エネルギーは他方の回
転電機で消費されるので、蓄電池も電気自動車やSHV
に比較すればはるかに小さい容量のものでよい。また、
従来の車両において必ず必要とされていた車両用の交流
発電機も不要となる。さらにエンジンの制御装置は、従
来の自動変速装置における複数のクラッチの制御との複
合的な制御方法にくらべ、その制御が容易になるので従
来よりも低機能のもので良く、本発明の電子制御装置の
機能の一部として実現することも可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明を搭載した車両のシステム図である。
【図2】本発明の第1の実施例の構造を説明するための
要部構造図である。
【図3】本発明の第2の実施例の構造を説明するための
要部構造図である。
【図4】本発明の第3の実施例の構造を説明するための
要部構造図である。
【図5】本発明の第4の実施例の構造を説明するための
要部構造図である。
【図6】本発明を搭載した車両の他の実施例におけるシ
ステム図である。
【符号の説明】
100 エンジン 101 差動歯車機構 102 副回転電機 103 主回転電機 104 車輪軸 105 プロペラシャフト 106 汎用差動歯車機構 107 副回転電機制御装置(=インバータ) 108 主回転電機制御装置(=インバータ) 109 蓄電池 110 電子制御装置(=コンピュータ) 211 回転センサ

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 内燃機関に連結され、前記内燃機関の駆
    動力を入力とし、少なくとも2つの出力軸に前記駆動力
    を分離して出力する差動歯車機構と、 前記出力軸のうち、少なくとも一方の出力軸に機械的に
    連結される車輪軸と、 前記車輪軸に連結される駆動輪と、 前記内燃機関とは独立して回転数及びトルクを制御して
    前記車輪軸に駆動力または制動力を供給する第1の回転
    電機と、 前記差動歯車機構における前記出力軸のうち、他方の出
    力軸に連結され、前記内燃機関とは独立して回転数及び
    トルクを制御して前記一方の出力軸の回転数を制御する
    第2の回転電機と、 前記内燃機関の出力に応じて前記両回転電機の回転数及
    びトルクを制御する回転電機制御装置を備えるととも
    に、 前記第1の回転電機と前記第2の回転電機の回転軸のい
    づれか一方を他方の内部に回転自在に挿入し、前記差動
    歯車機構と両回転電機の軸を同一軸上に配置することを
    特徴とする車両用動力伝達装置。
  2. 【請求項2】 前記差動歯車機構を遊星歯車機構により
    構成し、前記内燃機関からの入力は前記遊星歯車機構に
    おける遊星歯車群の腕から伝えられ、前記車輪軸への出
    力は太陽歯車を介して伝達されるとともに、前記第2の
    回転電機への出力は前記遊星歯車機構における内歯歯車
    を介して伝えられる配置としたことを特徴とする請求項
    1に記載の車両用動力伝達装置。
  3. 【請求項3】 前記差動歯車機構を遊星歯車機構により
    構成し、前記内燃機関の入力は前記遊星歯車機構におけ
    る内歯歯車から伝えられ、前記車輪軸への出力は前記遊
    星歯車機構における遊星歯車群の腕を介して伝達される
    とともに、前記第2の回転電機への出力は太陽歯車を介
    して伝えられる配置としたことを特徴とする請求項1に
    記載の車両用動力伝達装置。
  4. 【請求項4】 前記差動歯車機構を遊星歯車機構により
    構成し、前記内燃機関からの入力は前記遊星歯車機構に
    おける太陽歯車から伝えられ、前記車輪軸への出力は前
    記遊星歯車機構における遊星歯車群の腕を介して伝達さ
    れるとともに、前記第2の回転電機への出力は前記遊星
    歯車機構における内歯歯車を介して伝えられる配置とし
    たことを特徴とする請求項1に記載の車両用動力伝達装
    置。
  5. 【請求項5】前記差動歯車機構を遊星歯車機構により構
    成し、前記遊星歯車機構における内歯歯車の幅を他の歯
    車より広くし、前記内燃機関の入力を伝える第1の遊星
    歯車群と、腕がハウジングに固定された第2の遊星歯車
    群とに同時に噛合うよう配置し、さらに前記第2の遊星
    歯車群は前記第2の回転電機の回転軸に連結された太陽
    歯車と噛合うよう配置して、前記第2の回転電機の増速
    を行うことを特徴とする、請求項1に記載の車両用動力
    伝達装置。
  6. 【請求項6】 前記内燃機関の起動時は前記第2の回転
    電機の負荷を略零にして、前記内燃機関の回転力によっ
    て前記車輪軸が回されないようにした上で、前記第1,
    第2の回転電機とは別体に設けたスタータモータにより
    前記内燃機関を起動することを特徴とする請求項1記載
    の車両用動力伝達装置の駆動制御方法。
  7. 【請求項7】 車両の後退時には、前記第1の回転電機
    を電動機として前記車輪軸を前進時とは逆方向に回転さ
    せることにより車両を後退させることを特徴とする請求
    項1記載の車両用動力伝達装置の駆動制御方法。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2006143035A (ja) * 2004-11-22 2006-06-08 Toyota Motor Corp 車両用駆動装置
JP2009280058A (ja) * 2008-05-21 2009-12-03 Toyota Motor Corp ハイブリッド車およびその制御方法

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