JP2006142132A - 油脂含有排水の処理方法および処理装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 微生物を用いて簡便に低コストで効率よく油脂含有排水の処理を行う。
【解決手段】 原水槽2中の処理対象油脂含有排水の一部と油脂分解微生物とを微生物活性化槽8で接触させて油脂分解微生物を活性化することにより、活性化した油脂分解微生物を含有する培養液を得る。そして、油脂分解槽6で処理対象油脂含有排水の残部と培養液とを混合して、処理対象油脂含有排水の残部中の油脂と活性化した油脂分解微生物とを好気性条件下で接触させる。
【選択図】 図1
【解決手段】 原水槽2中の処理対象油脂含有排水の一部と油脂分解微生物とを微生物活性化槽8で接触させて油脂分解微生物を活性化することにより、活性化した油脂分解微生物を含有する培養液を得る。そして、油脂分解槽6で処理対象油脂含有排水の残部と培養液とを混合して、処理対象油脂含有排水の残部中の油脂と活性化した油脂分解微生物とを好気性条件下で接触させる。
【選択図】 図1
Description
本発明は、食品工場排水、厨房排水等の油脂含有排水の処理方法および処理装置に関する。
排水中の有機物の処理においては、微生物の代謝を利用した手法が多用されている。この手法は、排水中の有機物を微生物の集合体である活性汚泥と接触させたり、担体の表面に微生物を付着させた生物膜と接触させたりすることにより、微生物が有機物を異化あるいは同化することを利用したもので、有機物は最終的に二酸化炭素および菌体として系外に排出される。
しかしながら、排水中の油脂の処理においては、油脂を分解し得る微生物の種類は限られているため、油脂含有排水をそのまま活性汚泥や生物膜と接触させた場合には、排水中の油脂が汚泥や生物膜の表面に付着することにより、汚泥の沈降性の悪化、活性汚泥や生物膜の処理性能の悪化、放線菌由来スカムの発生などが起こり、生物処理に対して悪影響を及ぼすことが知られている。
このため従来、油脂含有排水の処理では、加圧浮上法により油脂類を取り除いた後に、他の有機物の処理を生物学的手法により行っている。加圧浮上法とは、油脂含有排水に凝集剤を添加して凝集させた後、加圧水あるいは微細気泡を添加して凝集汚泥表面に気泡を付着させ、油脂類を浮上分離する方法である。
また、近年では油脂類に対して分解能力の高い微生物を製剤化した微生物製剤が開発され、この微生物製剤を調整槽等に添加することにより油脂を分解することが行われている(例えば、特許文献1参照)。特許文献1に示された含油排水の処理装置は、グリース阻集器などの油脂類阻集装置に収容されている排水にエアレーションを施し、排水中に含まれる油脂類を微生物によって分解するものである。
さらに、バクテリアを増殖、活性化させるバクテリア活性槽を設け、そこで増殖、活性化させたバクテリアの濃厚な水溶液をグリーストラップに送るようにした含油排水の処理設備も提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかし、前述した加圧浮上法は、加圧浮上設備の設置に要するコストが大きいこと、凝集剤に要するコストが大きいことのほか、多量の油脂含有汚泥が生じ、臭気が発生することや多額の処分費が必要になることが問題となっている。
また、微生物製剤を使用する例えば特許文献1の技術においては、微生物製剤と排水とを接触させて一定の滞留時間反応させることにより、排水中の油脂が低減される。しかし、油脂分解に対して確保し得る滞留時間は限られており、一般的には12時間未満の場合が多いが、微生物製剤は一般に休眠状態で供給されるため、微生物の活性が発現するまでに12時間程度のラグライムを生じるという問題がある。しかも、油脂濃度が高い場合には、多量の微生物製剤を添加する必要が生じるという問題もある。そのため、この技術では、十分な効果を得るためには加圧浮上法と同等以上のコストがかかることが問題視されてきた。
さらに、バクテリア活性槽を用いる特許文献2の技術では、水道水中でバクテリアを増殖、活性化させるので、バクテリアを十分に増殖、活性化させるのが難しく、油脂含有排水の処理を効率的に行うことが難しいという問題があった。
本発明は、前述した事情に鑑みてなされたもので、微生物を用いて簡便に低コストで効率よく油脂含有排水の処理を行うことが可能な方法および装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、前記目的を達成するために種々検討を行った結果、微生物製剤を用いた油脂含有排水の処理において、油脂分解微生物を予め処理対象油脂含有排水中で適切な温度条件下において活性化することにより、処理対象油脂含有排水を活性化時の有機物源として使用して、油脂分解活性の非常に高い培養液を効率よく調整することができ、そのため当該培養液を処理対象油脂含有排水と混合することによって、簡便に低コストで効率よく油脂含有排水の処理を行うことができることを見出した。
本発明は、上記知見に基づいてなされたもので、油脂含有排水を処理するに当たり、処理対象油脂含有排水の一部と油脂分解微生物とを接触させて油脂分解微生物を活性化することにより、活性化した油脂分解微生物を含有する培養液を得るとともに、処理対象油脂含有排水の残部と前記培養液とを混合して、処理対象油脂含有排水の残部中の油脂と活性化した油脂分解微生物とを好気性条件下で接触させることを特徴とする油脂含有排水処理方法を提供する。
また、本発明は、油脂分解槽と、油脂分解槽に接続された微生物活性化槽とを具備し、処理対象油脂含有排水の一部を微生物活性化槽に導入し、微生物活性化槽において処理対象油脂含有排水の一部と油脂分解微生物とを接触させて油脂分解微生物を活性化することにより、活性化した油脂分解微生物を含有する培養液を得るとともに、処理対象油脂含有排水の残部および微生物活性化槽の培養液を油脂分解槽に導入し、油脂分解槽において処理対象油脂含有排水の残部と前記培養液とを混合して、処理対象油脂含有排水の残部中の油脂と活性化した油脂分解微生物とを好気性条件下で接触させることを特徴とする油脂含有排水処理装置を提供する。
本発明によれば、微生物を用いて簡便に低コストで効率よく油脂含有排水の処理を行うことが可能となる。
以下、本発明の実施の形態を図面を参照して説明するが、本発明は下記例に限定されるものではない。図1は本発明に係る油脂含有排水処理装置の一例を示すフロー図である。図中2は油脂含有排水4が導入される原水槽、6は原水槽2に接続された油脂分解槽、8は原水槽2および油脂分解槽6に接続された微生物活性化槽、10は油脂分解槽6に接続された生物反応槽を示す。なお、油脂分解槽6は流量調整槽を兼ねることもできる。
微生物活性化槽8には、槽内の水を加温する加温手段12と、槽内の水に酸素を供給する酸素供給手段14と、槽内の水に油脂分解微生物製剤(油脂分解活性を持つ微生物の製剤)を添加する微生物製剤添加手段16とが設けられている。加温手段12としては、電気ヒーターを用いた電気加温手段や、重油等の燃焼により発生させた蒸気を利用する蒸気加温手段などの一般的なものを使用することができる。酸素供給手段14としては、槽内の水に曝気を行うものなどを用いることができる。微生物製剤添加手段16としては、微生物製剤が粉体の場合には粉体の自動供給装置等、微生物製剤が液体またはスラリーの場合にはポンプ等を使用することができる。この場合、油脂分解微生物としては、その種類に特に限定はなく、油脂を分解する一般的なものを使用することができる。
本例の油脂含有排水処理装置では、原水槽2に導入された油脂含有排水の一部を配管18を通して微生物活性化槽8に導入するとともに、微生物製剤添加手段16により微生物活性化槽8に油脂分解微生物製剤を連続的あるいは間欠的に添加する。そして、加温手段12により微生物活性化槽8内の水を加温するとともに、酸素供給手段14により微生物活性化槽8内の水に酸素を供給しつつ、微生物活性化槽8で油脂含有排水と油脂分解微生物とを接触させる。これにより、油脂含有排水中の水分および有機物の存在によって油脂分解微生物が活性化され、さらに活性化された微生物は有機物を代謝して増殖する。その結果、活性化した油脂分解微生物を含有する培養液が得られる。
本発明では、微生物の活性化における条件は以下のように設定することが適当である。
[温度]
微生物の活性化および増殖は、油脂含有排水中の有機物濃度、接触時間、DO(溶存酸素)、pH、水分量、初期微生物量、温度等により影響されるが、特に温度の影響は大きく、活性化時における油脂含有排水の温度は、25℃〜45℃、特に30℃〜40℃とすることが望ましい。
[有機物濃度]
油脂含有排水中に油脂以外の有機物が含まれていない場合には、油脂のみでの微生物製剤由来微生物の活性化、増殖は速度が比較的遅いため、有機物の添加が必要となる場合がある。ただし、油脂のみが有機物として存在するような排水は生物処理には適さないことが多く、生物処理を行う排水には通常は有機物が含まれているため、基本的に有機物の添加は不要である。
[接触時間]
滞留時間(油脂含有排水と微生物製剤由来微生物との接触時間)に特に限定はないが、通常は6時間から48時間の間で設定することが好ましい。したがって、微生物活性化槽としては、油脂含有排水と微生物製剤由来微生物との接触時間を6時間以上維持できるものを用いることが適当である。この場合、微生物の種類によって増殖速度が異なるため、それを考慮して接触時間を設定することが望ましい。また、油脂と微生物とは懸濁物質濃度(MLSS)1000mg/L以下の条件で接触させることが好適である。
[DO]
油脂分解微生物は好気性条件下で活性を示すものが多いため、微生物活性化槽内の水には酸素供給手段により酸素を供給することが適当である。この場合、酸素供給量に特に限定はないが、通常、槽内の水のDOが0.2mg/L以上、より好ましくは0.5mg/L以上となるように酸素を供給することが適当である。
[pH]
微生物の代謝はpHに影響されやすい。通常、pHが酸性側では油脂末端が−COOHの形となり、油脂の疎水性が増す。また、pHがアルカリ側では油脂末端が−COO−のようにイオン状に解離するため、油脂の親水性が増す。したがって、酸性側では油脂の疎水性が増し、微生物との接触機会が低下するため、微生物活性化槽内の水のpHを中性〜アルカリ性に調整することが好ましい。また、アルカリ条件を好む好アルカリ性油脂分解微生物も存在するが、生物処理全体を考慮した場合、最終的にpHを中和して放流する必要が生じるため、通常は中性域で活性を有する油脂分解微生物が使用され、その場合にはpHは6.0〜9.0、特に6.5〜8.0に調整することが望ましい。
[微生物添加量]
微生物活性化槽への微生物製剤の添加量は、使用する微生物の活性、微生物活性化槽における滞留時間、および油脂含有排水中の油脂濃度に応じて適宜設定されるが、微生物活性化槽内の培養液と混合された時点での微生物製剤濃度として1mg/L〜100mg/L程度になるように添加することが好ましい。
[その他]
微生物製剤が固形物を含む場合には、沈降による溜まり込み等を防ぐため、微生物活性化槽には槽内の水を攪拌する攪拌手段を設置することが望ましい。また、排水中の油脂の分解により微生物活性化槽の水の発泡が激しい場合には、消泡剤や消泡装置を使用することも望ましい。
[温度]
微生物の活性化および増殖は、油脂含有排水中の有機物濃度、接触時間、DO(溶存酸素)、pH、水分量、初期微生物量、温度等により影響されるが、特に温度の影響は大きく、活性化時における油脂含有排水の温度は、25℃〜45℃、特に30℃〜40℃とすることが望ましい。
[有機物濃度]
油脂含有排水中に油脂以外の有機物が含まれていない場合には、油脂のみでの微生物製剤由来微生物の活性化、増殖は速度が比較的遅いため、有機物の添加が必要となる場合がある。ただし、油脂のみが有機物として存在するような排水は生物処理には適さないことが多く、生物処理を行う排水には通常は有機物が含まれているため、基本的に有機物の添加は不要である。
[接触時間]
滞留時間(油脂含有排水と微生物製剤由来微生物との接触時間)に特に限定はないが、通常は6時間から48時間の間で設定することが好ましい。したがって、微生物活性化槽としては、油脂含有排水と微生物製剤由来微生物との接触時間を6時間以上維持できるものを用いることが適当である。この場合、微生物の種類によって増殖速度が異なるため、それを考慮して接触時間を設定することが望ましい。また、油脂と微生物とは懸濁物質濃度(MLSS)1000mg/L以下の条件で接触させることが好適である。
[DO]
油脂分解微生物は好気性条件下で活性を示すものが多いため、微生物活性化槽内の水には酸素供給手段により酸素を供給することが適当である。この場合、酸素供給量に特に限定はないが、通常、槽内の水のDOが0.2mg/L以上、より好ましくは0.5mg/L以上となるように酸素を供給することが適当である。
[pH]
微生物の代謝はpHに影響されやすい。通常、pHが酸性側では油脂末端が−COOHの形となり、油脂の疎水性が増す。また、pHがアルカリ側では油脂末端が−COO−のようにイオン状に解離するため、油脂の親水性が増す。したがって、酸性側では油脂の疎水性が増し、微生物との接触機会が低下するため、微生物活性化槽内の水のpHを中性〜アルカリ性に調整することが好ましい。また、アルカリ条件を好む好アルカリ性油脂分解微生物も存在するが、生物処理全体を考慮した場合、最終的にpHを中和して放流する必要が生じるため、通常は中性域で活性を有する油脂分解微生物が使用され、その場合にはpHは6.0〜9.0、特に6.5〜8.0に調整することが望ましい。
[微生物添加量]
微生物活性化槽への微生物製剤の添加量は、使用する微生物の活性、微生物活性化槽における滞留時間、および油脂含有排水中の油脂濃度に応じて適宜設定されるが、微生物活性化槽内の培養液と混合された時点での微生物製剤濃度として1mg/L〜100mg/L程度になるように添加することが好ましい。
[その他]
微生物製剤が固形物を含む場合には、沈降による溜まり込み等を防ぐため、微生物活性化槽には槽内の水を攪拌する攪拌手段を設置することが望ましい。また、排水中の油脂の分解により微生物活性化槽の水の発泡が激しい場合には、消泡剤や消泡装置を使用することも望ましい。
本例の油脂含有排水処理装置では、原水槽2の処理対象油脂含有排水の残部を配管20を通して油脂分解槽6に導入するとともに、上述のようにして調製した培養液を微生物活性化槽8から油脂分解槽6に配管22を通して連続的あるいは間欠的に添加する。そして、油脂分解槽6において処理対象油脂含有排水の残部と培養液とを混合して、処理対象油脂含有排水の残部中の油脂と活性化した油脂分解微生物とを接触させることにより、処理対象油脂含有排水中の油脂を分解して、油脂濃度が低減した排水を得る。この場合、図示していないが、油脂分解槽6内の水には曝気等により酸素が供給され、油脂と油脂分解微生物とを好気性条件下で接触させる。油脂分解槽6における油脂分解率に特に限定はないが、一般的に油脂分が150mg/Lより多く存在した場合、活性汚泥等の生物処理に悪影響を及ぼすことが知られているため、150mg/L以下程度まで油脂分を油脂分解槽にて低減させることが望ましい。
本例の油脂含有排水処理装置では、油脂分解槽6において油脂分が低減された排水は、配管24を通して生物反応槽10に導入され、生物反応槽10において活性汚泥法等の通常の生物処理が行われる。これにより、排水中の残存する有機物が分解され、生物処理水26が得られる。
なお、本発明に係る油脂含有排水処理装置は上記例に限定されるものではなく、種々の変更が可能である。例えば、処理対象油脂含有排水の一部を、原水槽を介することなく、原水が流れる配管から分岐管を用いて微生物活性化槽に導入してもよい。また、微生物製剤は微生物活性化槽に人力で添加してもよい。
油脂を500mg/L程度含有する食品工場排水および油脂分解微生物製剤を用いて下記実験を行った。油脂分解微生物製剤としては、セピアR−551(オルガノ株式会社製)を用いた。
[微生物製剤の活性化]
ビーカーに排水200mLおよび微生物製剤0.4gを添加し、36℃の条件下で24時間曝気・攪拌することにより、活性化した油脂分解微生物を含有する培養液培養液Aを得た。また、20℃の条件下で同様の活性化を行うことにより、活性化した油脂分解微生物を含有する培養液Bを得た。
[油脂分解試験]
容量700mLのガラスバイアル瓶に200mLの排水および2mLの培養液Aを添加し、8時間曝気することにより油脂の分解処理を行った(実施例1)。また、2mLの培養液Bを用いること以外は実施例1と同様にして油脂の分解処理を行った(実施例2)。比較のため、培養液を添加せず曝気のみを行うこと以外は実施例1と同様にして油脂の分解処理を行った(比較例1)。また、活性化を行わずに微生物製剤を直接排水に添加したこと以外は実施例1と同様にして油脂の分解処理を行った(比較例2)。8時間の反応後、速やかに塩酸を添加して反応を停止させた。その後、ヘキサンを添加して全量抽出を行い油脂の定量を行った。なお、ヘキサン抽出物質の測定はJIS−K0102の方法にしたがった。結果を表1に示した。
[微生物製剤の活性化]
ビーカーに排水200mLおよび微生物製剤0.4gを添加し、36℃の条件下で24時間曝気・攪拌することにより、活性化した油脂分解微生物を含有する培養液培養液Aを得た。また、20℃の条件下で同様の活性化を行うことにより、活性化した油脂分解微生物を含有する培養液Bを得た。
[油脂分解試験]
容量700mLのガラスバイアル瓶に200mLの排水および2mLの培養液Aを添加し、8時間曝気することにより油脂の分解処理を行った(実施例1)。また、2mLの培養液Bを用いること以外は実施例1と同様にして油脂の分解処理を行った(実施例2)。比較のため、培養液を添加せず曝気のみを行うこと以外は実施例1と同様にして油脂の分解処理を行った(比較例1)。また、活性化を行わずに微生物製剤を直接排水に添加したこと以外は実施例1と同様にして油脂の分解処理を行った(比較例2)。8時間の反応後、速やかに塩酸を添加して反応を停止させた。その後、ヘキサンを添加して全量抽出を行い油脂の定量を行った。なお、ヘキサン抽出物質の測定はJIS−K0102の方法にしたがった。結果を表1に示した。
以上のように油脂含有排水を用いて微生物製剤を活性化すること、特に油脂含有排水を適切な温度に加温して微生物製剤を活性化することにより、微生物製剤由来微生物の油脂分解活性が飛躍的に増加することが確認された。
2 原水槽
4 油脂含有排水
6 油脂分解槽
8 微生物活性化槽
10 生物反応槽
12 加温手段
14 酸素供給手段
16 微生物製剤添加手段
4 油脂含有排水
6 油脂分解槽
8 微生物活性化槽
10 生物反応槽
12 加温手段
14 酸素供給手段
16 微生物製剤添加手段
Claims (6)
- 油脂含有排水を処理するに当たり、処理対象油脂含有排水の一部と油脂分解微生物とを接触させて油脂分解微生物を活性化することにより、活性化した油脂分解微生物を含有する培養液を得るとともに、処理対象油脂含有排水の残部と前記培養液とを混合して、処理対象油脂含有排水の残部中の油脂と活性化した油脂分解微生物とを好気性条件下で接触させることを特徴とする油脂含有排水処理方法。
- 処理対象油脂含有排水の一部と油脂分解微生物とを好気性条件下および所定温度条件下において6時間以上接触させることを特徴とする請求項1に記載の油脂含有排水処理方法。
- 処理対象油脂含有排水の一部と油脂分解微生物とを25℃〜45℃で接触させることを特徴とする請求項1または2に記載の油脂含有排水処理方法。
- 処理対象油脂含有排水の残部中の油脂と活性化した油脂分解微生物とを懸濁物質濃度(MLSS)1000mg/L以下の条件下で6時間以上接触させることを特徴とする請求項1〜3のいずれか1項に記載の油脂含有排水の処理方法。
- 油脂分解槽と、油脂分解槽に接続された微生物活性化槽とを具備し、処理対象油脂含有排水の一部を微生物活性化槽に導入し、微生物活性化槽において処理対象油脂含有排水の一部と油脂分解微生物とを接触させて油脂分解微生物を活性化することにより、活性化した油脂分解微生物を含有する培養液を得るとともに、処理対象油脂含有排水の残部および微生物活性化槽の培養液を油脂分解槽に導入し、油脂分解槽において処理対象油脂含有排水の残部と前記培養液とを混合して、処理対象油脂含有排水の残部中の油脂と活性化した油脂分解微生物とを好気性条件下で接触させることを特徴とする油脂含有排水処理装置。
- 微生物活性化槽に、槽内の水を加温する加温手段と、槽内の水に酸素を供給する酸素供給手段と、槽内の水に油脂分解微生物製剤を添加する油脂分解微生物製剤添加手段とが設けられていることを特徴とする請求項5に記載の油脂含有排水装置。
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