JP2024121217A - 有機性排水の処理方法及び処理装置 - Google Patents

有機性排水の処理方法及び処理装置 Download PDF

Info

Publication number
JP2024121217A
JP2024121217A JP2023028185A JP2023028185A JP2024121217A JP 2024121217 A JP2024121217 A JP 2024121217A JP 2023028185 A JP2023028185 A JP 2023028185A JP 2023028185 A JP2023028185 A JP 2023028185A JP 2024121217 A JP2024121217 A JP 2024121217A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sludge
tank
micro
treatment
concentration
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2023028185A
Other languages
English (en)
Inventor
隆生 萩野
英郎 堀部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Swing Corp
Original Assignee
Swing Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Swing Corp filed Critical Swing Corp
Priority to JP2023028185A priority Critical patent/JP2024121217A/ja
Publication of JP2024121217A publication Critical patent/JP2024121217A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02WCLIMATE CHANGE MITIGATION TECHNOLOGIES RELATED TO WASTEWATER TREATMENT OR WASTE MANAGEMENT
    • Y02W10/00Technologies for wastewater treatment
    • Y02W10/10Biological treatment of water, waste water, or sewage

Landscapes

  • Activated Sludge Processes (AREA)
  • Treatment Of Sludge (AREA)

Abstract

【課題】OSA処理の反応槽の一般的な汚泥滞留時間が5日以上と長くプラントが大きくなるという課題を解決し、有機汚泥の減容化の効率化及び処理施設のコンパクト化できる有機性排水の処理方法及び装置を提供する。【解決手段】有機性排水を生物処理する活性汚泥槽10と、活性汚泥槽10からの生物処理後の有機性排水を汚泥と処理水とに分離する固液分離槽20と、固液分離槽20からの余剰汚泥の一部または全部を所定の汚泥SS濃度まで濃縮する汚泥濃縮装置30と、汚泥濃縮装置30からの濃縮汚泥を所定量の鉄の存在下で微曝気処理する微曝気処理槽40と、固液分離槽20からの余剰汚泥の一部または全部を汚泥濃縮装置30へ搬送する第1余剰汚泥搬送ライン50と、汚泥濃縮装置30からの濃縮汚泥の一部または全部を微曝気処理槽40へ搬送する第1濃縮汚泥搬送ライン60と、微曝気処理槽40からの微曝気処理後の汚泥を活性汚泥槽10へ返送する第1汚泥返送ライン70と、を具備する有機性排水の処理装置。【選択図】図1

Description

本発明は、有機性排水の処理方法及び処理装置に関し、特に、処分が必要な余剰汚泥量を抑制することができるとともに、その余剰汚泥抑制プロセスに必要となる装置の規模及び処理コストの縮小化を行うことが可能な有機性排水の処理方法及び装置に関する。
有機性排水処理における汚泥の減容化方法のうち物理化学的処理としては、オゾン酸化処理、酸化剤処理、アルカリ処理、超音波処理、電解処理、熱処理など多数あり、余剰汚泥を可溶化して再基質化、または分解処理することで汚泥の減容化を図ることが行われている。しかし、この物理化学的処理の多くは単位汚泥当たりから生じる不活性な難分解性有機物量が多くなることも多いため、処理水質に影響を生じるなどの問題がある。
有機性排水処理における汚泥の減容化方法のうち生物学的処理としては、好気性または嫌気性消化処理、酵素処理、食物連鎖処理、嫌気好気生物処理などがあり、処理槽内の滞留時間や酸素条件を主なパラメータとして余剰汚泥発生量の抑制や嫌気的または好気的分解を促進することが行われている。しかし、消化処理の場合、大きな消化槽設備や敷地面積が必要となること、微生物または酵素処理の場合には固定化担体や高価な酵素を使用するためにコストが高いこと、食物連鎖処理の場合には高等生物相の安定的な維持が困難となること、などの問題がある。
嫌気好気生物処理は、主に下等生物相からなる菌叢の維持を行う方法であり、既設槽の改良による対応も可能であることから、上述の問題を解決できる。嫌気好気生物処理の一つとして知られるOSAプロセス(Oxic Anaearobic Process)は、汚泥を好気性雰囲気下で生物処理した後に得られる余剰汚泥を嫌気性雰囲気下で滞留させ、その後当該余剰汚泥を生物処理に再度供する方法である。なお、このOSAプロセスにおいては、細胞外高分子化合物(EPS)の高次構造を構成する補因子の一つであるFe(III)がFe(II)に還元されることでEPSの崩壊が起こることが汚泥発生量低減の要因の一つであると報告されている(非特許文献1)。
OSAプロセスの課題として、汚泥の反応を進めるために汚泥滞留時間(SRT)を十分に確保する必要があり、そのために水理学的滞留時間(HRT)を長くとると、OSAプロセスを実施するための反応槽及び装置が大きくなることが挙げられる。本出願人は、OSAプロセスを実施するために必要であった大きな槽容積や装置を不要とすることを目的として、図3に示すように、有機性排水を活性汚泥槽130で生物処置した後、最終沈殿槽140で汚泥と処理水とに分離し、汚泥の一部を微曝気処理槽150に導入し、鉄の存在下で微曝気処理して汚泥を分解して再基質化させた後、再基質化された汚泥を活性汚泥槽130で再び生物処理する処理方法を提案している(特許文献1:特開2020―142168号公報)。
しかし、さらに研究を進めた結果、特許文献1の技術では、再基質化後の汚泥の全量を活性汚泥槽130に返送するため、生物処理前の有機性排水からの悪臭の発生、たとえばし尿・浄化槽汚泥貯留槽及び除さ装置110からの臭気成分は、臭気成分回収ライン及びをそれぞれ介して脱臭設備へ送られて処理されるが、悪臭の発生を防止できないこと、及び活性汚泥槽の活性汚泥濃度(MLSS)を維持することが困難となり、また、嫌気槽へ導入する汚泥濃度が低濃度となることがあり、汚泥滞留時間(SRT)にまだ改善の余地があることがわかった。また、OSAプロセスでは、嫌気性雰囲気下で汚泥分解を促進する際、発生ガス中には温暖化係数が二酸化炭素よりも25倍高いメタンガスを含有する可能性も考えられることから、2030年までにメタンの排出量を2020年と比べて30%削減する目標が世界的に掲げられる中では、その排出防止対策も施す必要がある。
浄化槽汚泥の処理方法において余剰汚泥の発生量を低減させるとともに脱水ケーキの悪臭発生を抑制する技術として、浄化槽汚泥を脱水処理して固形分が除去された有機性排水を微生物によって生物処理する過程で、生物処理助剤(腐植、腐植抽出物、フミン酸、フルボ酸、珪砂、珪石等のうちの一種または複数種)と接触させて特定微生物群(通性嫌気性菌であるバチルス属細菌のような土壌微生物群)を優占化する特定微生物群優占化処理と、前記特定微生物群優占化処理によって前記生物処理の過程で優占化された特定微生物群を含む汚泥を前記脱水処理前の有機性排水に供給して接触させる接触処理と、を含む排水処理方法を実施するための排水処理装置が提案されている(特許文献2:特開2015-160188号公報)。
特許文献2には、脱水処理される前の有機性排水が優占化された特定微生物群と接触するので、浄化槽汚泥に含まれる僅かな有機性固形成分であるタンパク質、デンプン、脂質等が悪臭の発生を伴うことなく効率的に分解され減容化されるとともに、余剰の特定微生物群の自己分解が促進され、その結果、脱水設備で固液分離された固形分、つまり脱水ケーキの大幅な減量化が達成できるとともに、その脱水ケーキが悪臭を放つことも回避できるようになることが記載されている。特許文献2には、装置構成の説明と、800g-O/m・日の吹き込み空気量で2日以上曝気する好気条件下で、優占化された特定微生物群と浄化槽汚泥とを接触させると、接触処理しない場合に比べて汚泥量が30%減少することは記載されている。しかし、好気条件で曝気するか、あるいは、まったく曝気しないという両極端かつ一般的な条件は記載されているものの、微曝気条件は記載されていない。また、接触処理した後の汚泥は、脱水処理で固液分離され、生物処理に導入されずに系外に排出される形態が示されているに過ぎない。また、脱水ケーキからの悪臭防止は記載されているが、処理施設全般から発生する悪臭を防止することは記載されていない。さらに、生物処理助剤を充填したリアクターを用いることから、処理汚泥を高濃度化するとリアクター内に閉塞や発泡が生じやすく、高濃度運転やリアクター小型化は難しい。
特開2020-142168号公報 特開2015-160188号公報
WATER ENVIRONMENT RESERCH, January 2018, p42-47
本発明は、OSA処理の反応槽の一般的な汚泥滞留時間が5日以上と長くプラントが大きくなるという課題を解決し、有機汚泥の減容化の効率化及び処理施設のコンパクト化を可能とする有機性排水の処理方法及び装置を提供することを目的とする。
本発明者らは、有機性排水処理において、好気性生物処理後の余剰汚泥を、鉄存在下、適当量の酸素供給による微曝気環境下で汚泥の再基質化反応(BOD成分化)を促進させ、その処理汚泥を活性汚泥槽に返送させて単位投入BOD当たりの余剰汚泥の発生量低減を図るとともに、この微曝気処理では適切な汚泥濃度及び対汚泥鉄成分存在率の条件下において良好な再基質化反応を示すという知見を得、微曝気処理の前段に汚泥濃縮装置を導入して適正範囲内での汚泥濃度制御を行うとともに、その汚泥濃度に応じた鉄添加量制御を行うことで、効率の良い汚泥減容化と処理施設のコンパクト化を実現できる発明を完成するに至った。
本明細書において、「OSA処理」とは、好気性雰囲気下での生物処理後の汚泥を、嫌気性雰囲気下でFe(III)をFe(II)へ還元させることによって細胞外高分子の高次構造を崩壊させ、適当量の空気供給を制御してFe(II)からFe(III)への自動酸化速度をコントロールし、Fe(II) からFe(III)への自動酸化から生じるヒドロキシラジカルによって細胞外高分子の低分子化反応を進行させ、標準活性汚泥法において発生する余剰汚泥の再基質化(BOD成分化)を促進させ、再基質化された汚泥を活性汚泥槽に返送して、無益回路(futile cycle)を促進させることで、単位投入BOD当たりの余剰汚泥の発生量低減を図る処理方法である。
本明細書において「再基質化」とは、生物学的な水処理過程で発生した有機汚泥の一部を、物理化学的、生化学的な手段によって可溶化を促進させ、生物学的に酸化分解が可能な状態にまで低分子化させることである。
本発明によれば、下記の態様を有する有機性排水の処理方法及び処理装置が提供される。
[1] 有機性排水を活性汚泥槽で生物処理する生物処理工程と、
生物処理後の有機性排水を余剰汚泥と処理水とに分離する固液分離工程と、
当該余剰汚泥の一部または全部をさらに固液分離して固形物を濃縮して濃縮汚泥を形成する汚泥濃縮工程と、
当該濃縮汚泥の一部を鉄の存在下で微曝気処理し、汚泥を分解して再基質化させる微曝気処理工程と、
当該再基質化された汚泥を当該活性汚泥槽に返送して再び生物処理する再生物処理工程と、を含むことを特徴とする有機性排水の処理方法。
[2] 前記汚泥濃縮工程において、固形物を濃縮した後の濃縮汚泥のSS濃度が30,000mg/L以上120,000mg/L以下の範囲になるように固形物を濃縮することを特徴とする前記[1]に記載の有機性排水の処理方法。
[3] 前記微曝気処理工程において、
前記濃縮汚泥のVSS濃度に対して4%相当以上の鉄成分が常に存在するように、鉄成分を前記微曝気工程に導入することを特徴とする前記[1]1又は[2]に記載の有機性排水の処理方法。
[4] 有機性排水を活性汚泥槽で生物処理する生物処理工程と、
生物処理後の有機性排水を余剰汚泥と処理水とに分離する固液分離工程と、
当該余剰汚泥の一部または全部をさらに固液分離して固形物を濃縮して濃縮汚泥を形成する汚泥濃縮工程と、
当該濃縮汚泥の一部を鉄の存在下で微曝気処理し、汚泥を分解して再基質化させる微曝気処理工程と、
当該再基質化された汚泥を当該活性汚泥槽に返送して再び生物処理する再生物処理工程と、を含む有機性排水の処理方法であって、
当該固液分離工程からの余剰汚泥の残部を濃縮せずに当該微曝気処理工程に投入するとともに、当該微曝気処理工程における汚泥濃度を計測し、計測された汚泥濃度に応じて、当該固液分離工程から当該微曝気処理工程へ投入する余剰汚泥の量を増減し、当該微曝気処理工程における汚泥濃度が所定の範囲内になるように調節することを特徴とする有機性排水の処理方法。
[5] 前記汚泥濃縮工程において、濃縮汚泥のSS濃度が30,000mg/L以上120,000mg/L以下の範囲になるように固形物を濃縮することを特徴とする前記[4]に記載の有機性排水の処理方法。
[6] 前記微曝気処理工程において、前記濃縮汚泥のVSS濃度に対して4%相当以上の鉄成分が常に存在するように、鉄成分を前記微曝気工程に導入する
ことを特徴とする前記[4]又は[5]に記載の有機性排水の処理方法。
[7] 有機性排水を生物処理する活性汚泥槽と、
当該活性汚泥槽からの生物処理後の有機性排水を余剰汚泥と処理水とに分離する固液分離槽と、
当該固液分離槽からの余剰汚泥の一部または全部を所定の汚泥SS濃度まで濃縮して濃縮汚泥を形成する汚泥濃縮装置と、
当該汚泥濃縮装置からの濃縮汚泥を所定量の鉄の存在下で微曝気処理する微曝気処理槽と、
当該固液分離槽からの余剰汚泥の一部または全部を当該汚泥濃縮装置へ搬送する第1余剰汚泥搬送ラインと、
当該汚泥濃縮装置からの濃縮汚泥の一部または全部を当該微曝気処理槽へ搬送する第1濃縮汚泥搬送ラインと、
当該微曝気処理槽からの微曝気処理後の汚泥を当該活性汚泥槽へ返送する第1汚泥返送ラインと、
を具備することを特徴とする有機性排水の処理装置。
[8] 前記活性汚泥槽の前段に設けられている貯留槽又は中継槽と、
前記微曝気処理槽からの微曝気処理後の汚泥を当該貯留槽又は中継槽へ返送する第2汚泥返送ラインと、をさらに具備することを特徴とする前記[7]に記載の有機性排水の処理装置。
[9] 前記固液分離槽からの余剰汚泥の一部を前記微曝気処理槽へ直接搬送する第2余剰汚泥搬送ラインをさらに具備することを特徴とする前記[7]または[8]に記載の有機性排水の処理装置。
[10] 前記微曝気処理槽は、槽内の汚泥濃度を計測する汚泥濃度計を具備し、
前記汚泥濃縮装置は、濃縮汚泥の汚泥濃度を調節する自動調節機構を具備し、
当該汚泥濃度計にて計測された前記微曝気処理槽内の汚泥の濃度に応じて、当該自動調節機構により前記微曝気処理槽に導入する濃縮汚泥の汚泥濃度を調節することを特徴とする請求項7または8に記載の有機性排水の処理装置。
[11] 有機性排水を生物処理する活性汚泥槽と、
当該活性汚泥槽からの生物処理後の有機性排水を余剰汚泥と処理水とに分離する固液分離槽と、
当該固液分離槽からの余剰汚泥の一部または全部を所定の汚泥SS濃度まで濃縮して濃縮汚泥を形成する汚泥濃縮装置と、
当該汚泥濃縮装置からの濃縮汚泥を所定量の鉄の存在下で微曝気処理する微曝気処理槽と、
当該固液分離槽からの余剰汚泥の一部を当該汚泥濃縮装置へ搬送する第1余剰汚泥搬送ラインと、
当該固液分離槽からの余剰汚泥の一部を前記微曝気処理槽へ直接搬送する第2余剰汚泥搬送ラインと、
当該汚泥濃縮装置からの濃縮汚泥の一部または全部を当該微曝気処理槽へ搬送する第1濃縮汚泥搬送ラインと、
当該微曝気処理槽からの微曝気処理後の汚泥を当該活性汚泥槽へ返送する第1汚泥返送ラインと、
を具備することを特徴とする有機性排水の処理装置。
[12] 前記微曝気処理槽は、槽内の汚泥濃度を計測する汚泥濃度計を具備し、
前記第2余剰汚泥搬送ラインには、自動調節機構が設けられており、
当該汚泥濃度計にて計測された前記微曝気処理槽内の汚泥の濃度に応じて、前記第2余剰汚泥搬送ラインに送る前記固液分離槽からの余剰汚泥の量を調節することを特徴とする前記[11]に記載の有機性排水の処理装置。
[13] 前記汚泥濃縮装置は、
一定間隔の複数のフラットバーで形成された平行スリット状の隙間を楕円形の多重円盤が常時回転しながら当該スリットを貫通する機構を有するスリット状ろ過体と、
当該スリット状ろ過体の上の汚泥を上部から押圧して圧搾する圧搾板と、
当該圧搾板を当該スリット状ろ過体に押し付ける機構と、
を有するスリット型汚泥濃縮装置であることを特徴とする前記[7]~[12]のいずれか1に記載の有機性排水の処理装置。
本発明によれば、好気性生物処理後の余剰汚泥を、鉄存在下、適当量の酸素供給による微嫌気的環境下で汚泥の再基質化反応(BOD成分化)を促進させ、その処理汚泥を活性汚泥槽に返送させて単位投入BOD当たりの余剰汚泥の発生量低減を図り、汚泥処理時に必要な薬品使用量、及び汚泥処分費の削減ができるOSAプロセスにおいて、OSA処理の前段に汚泥濃縮装置を設置し、常に最適な汚泥濃度と対汚泥鉄成分存在率の環境下でOSA処理を行えるプロセスを採用したことで、OSA処理のさらなる効率化と処理施設のさらなるコンパクト化が可能となり、OSAプロセスの反応槽の一般的な汚泥滞留時間が5日以上と長く、プラントが大きくなるという課題を解決できる。
本発明の第1実施形態による有機性排水の処理装置の概略説明図。 本発明の第2実施形態による有機性排水の処理装置の概略説明図。 従来技術による有機性排水の処理装置の概略説明図。 実施例1による汚泥濃度とVSS減少率との関係を示すグラフ。 実施例2による対VSS鉄濃度とVSS減少率との関係を示すグラフ。
好ましい実施形態
以下、添付図面を参照しながら本発明を詳細に説明するが、本発明はこれらに限定されるものではない。
[有機性排水の処理方法]
本発明の有機性排水の処理方法は、有機性排水を活性汚泥槽で生物処理する生物処理工程と、
生物処理後の有機性排水を余剰汚泥と処理水とに分離する固液分離工程と、
当該余剰汚泥の一部または全部をさらに固液分離して固形物を濃縮して濃縮汚泥を形成する汚泥濃縮工程と、
当該濃縮汚泥の一部を鉄の存在下で微曝気処理し、汚泥を分解して再基質化させる微曝気処理工程と、
再基質化された汚泥を当該活性汚泥槽に返送して再び生物処理する再生物処理工程と、を含むことを特徴とする。
すなわち、生物処理工程において有機性排水を活性汚泥槽で生物処理した後、固液分離工程において余剰汚泥と処理水とに分離し、その余剰汚泥をさらに固液分離して適正濃度まで濃縮した濃縮汚泥を微曝気処理槽に導入して、適正量の鉄の存在下で微曝気処理し、通性嫌気性菌による汚泥の再基質化と汚泥分解を促進し、再基質化された汚泥を活性汚泥槽に導入することで発生汚泥の減量化を行うものである。再基質化された汚泥は、微曝気処理槽から直接、活性汚泥槽に導入されてもよいし、汚泥貯留槽または中継槽に貯留された後に活性汚泥槽に導入されてもよい。
(A)有機性排水
本発明は、主として下水処理場、し尿処理場、食品製造工場排水処理場、バイオマス処理施設に適用され、下水汚泥、農村集落排水汚泥、コミュニティプラント汚泥、し尿・浄化槽汚泥、農畜産排水汚泥、食品製造排水汚泥、バイオマス処理汚泥として収集され、その処理工程で発生する有機性排水処理方法に適する。本発明で処理できる有機性排水の主な性状は、たとえばpH4以上8以下、BOD濃度200mg/L以上20,000mg/L以下、SS濃度200mg/L以上20,000mg/L以下であることが好ましい。
本発明は、特には、処理施設内で悪臭を発する環境下での有機性排水の処理方法として適用効果が高い。処理施設内で発生する悪臭は、アンモニアを含むアミン系臭気、硫黄化合物系臭気、アルデヒド類、低級脂肪酸類が主な原因物質である。
(B)生物処理工程(活性汚泥処理)
生物処理工程は、酸素存在下、槽内に活性汚泥を維持して、槽内に浮遊する好気性微生物群の作用により汚濁質処理を行う工程であり、細胞外高分子とFe(III)が形成される。生物処理工程としての活性汚泥処理は通常の好気性生物処理方法を適用し、酸素存在下、曝気槽に活性汚泥を維持することで、槽内に浮遊する好気性微生物群の働きにより汚濁質処理を行う。活性汚泥槽は、MLSS濃度約2,000mg/L以上約10,000mg/L以下、BOD容積負荷約0.6kg/m・日以下、BOD-MLSS負荷約0.3kgBOD/kgMLSS・日以上約1.2kgBOD/kgMLSS・日以下、HRT約6時間以上約8時間以下の条件に維持することが好ましい。
(C)固液分離工程
固液分離工程は、生物処理後の細胞外高分子とFe(III)を含む汚泥含有水を固液分離して余剰汚泥を形成する工程である。活性汚泥槽からの生物処理後の有機性排水は、最終沈殿槽にて、余剰汚泥と処理水とに固液分離される。余剰汚泥の一部は、活性汚泥槽内の上記環境条件を維持するために活性汚泥槽に返送されてもよい。
(D)汚泥濃縮工程
汚泥濃縮工程は、余剰汚泥の一部又は全部を所定汚泥濃度まで濃縮する工程である。固液分離工程からの余剰汚泥の残余には凝集剤が添加されて凝集フロックを形成させ、凝集フロックを脱水処理する。凝集剤としては、特に限定されないが、高分子凝集剤が用いられる。また、ポリ硫酸第二鉄または硫酸バンド、PAC等の無機系凝集助剤と高分子凝集剤の併用も分離液の清澄度を高めるために有効な場合がある。高分子凝集剤としては、カチオン系、アニオン系、両性系、等が挙げられ、例えば、アミジン系凝集剤、アクリルアミド系凝集剤、アクリル酸系凝集剤等が挙げられる。本凝集処理によってフロック径が数ミリ程度の沈降分離性の高い凝集フロックを形成できる。凝集処理により形成された凝集フロックは、濃縮汚泥と分離液とに固液分離される。濃縮汚泥の一部は微曝気処理工程に導入され、他部は脱水して脱水ケーキと分離水とに固液分離される。
汚泥濃縮工程では、固形物を濃縮した後の濃縮汚泥のSS濃度が30,000mg/L以上120,000mg/L以下の範囲になるように固形物を濃縮することが好ましい。SS濃度30,000mg/L以上120,000mg/L以下に濃縮された濃縮汚泥の一部、または脱水処理された脱水ケーキの一部を微曝気処理することで、処理汚泥を高濃度化でき、汚泥の再基質化反応と臭気分解微生物群の活性向上を促進することができるとともに、微曝気処理槽容量の小型化が可能である。
(E)微曝気処理工程
微曝気処理工程は、濃縮汚泥を鉄の存在下にて微曝気して汚泥の分解及び再基質化を促進する工程である。好気性雰囲気下で生物処理された後の濃縮汚泥は、細胞外高分子とFe(III)を含む。Fe(III)は嫌気性雰囲気下でFe(II)へ還元されることによって細胞外高分子の高次構造を崩壊させる。ここに、適当量の空気を供給すると、Fe(II)がFe(III)に酸化され、ヒドロキシラジカルが生成される。ヒドロキシラジカルは、細胞外高分子の低分子化反応を進行させ、再基質化反応を促進する。
微曝気処理工程では、鉄存在下、微曝気処理による汚泥の再基質化反応時にPseudomonas属、Thiobacillus属、Nitrosomonas属、Nitrobacter属などの好気性菌、並びにStreptcoccus属などの乳酸菌やAeromonas属、Bacillus属細菌などの通性嫌気性菌の増殖が促進される。この微曝気処理により増殖した好気性菌や通性嫌気性菌の微生物群が汚泥の再基質化反応に寄与するとともに、微曝気処理した汚泥は臭気分解にも効率的に作用するので、臭気発生源である原料貯留槽や中継槽に投入することで処理施設内の臭気発生低減に寄与する。
微曝気処理は、汚泥のVSS濃度に対して4%以上、好ましくは5%以上、より好ましくは6%以上、20%以下、好ましくは15%以下の鉄成分(以後「対VSS鉄濃度」と称することもある。)が常に存在する環境下で行うことが望ましい。対VSS鉄濃度4%以上とすることで、SS成分の可溶化に必要な鉄成分が確保され、効率的なOSA処理が可能となる。微曝気処理に供する汚泥中の対VSS鉄濃度が不足する場合には、鉄成分を添加する。必要に応じて添加する鉄としては、水溶性の鉄化合物であれば特に限定されないが、たとえばポリ塩化鉄、ポリ硫酸鉄、塩化第二鉄、塩化第一鉄、硫酸鉄などを好適に挙げることができる。また、微曝気に用いる酸素含有気体としては、酸素ガスを含む気体であれば問題なく、有機性排水処理施設内の汚泥受入ピットや除さ装置などから発生する悪臭成分を含む低濃度系および高濃度系の臭気ガス、汚水の活性汚泥処理設備から発生する曝気排ガスなどを用いることもできる。これらの有機性排水処理施設内で発生する臭気ガスなどを微曝気処理に用いることで、臭気の発生を低減する微生物群の増殖が促進され、臭気対策としても効果的である。
微曝気処理は、汚泥中溶存酸素(DO)濃度を0.5mg/L以下、温度15℃以上40℃以下、pH6以上9以下、標準水素電極と白金電極により測定する場合の酸化還元電位(ORP)を+300mV以下-300mV以上に維持して運転を行う。微曝気強度は0.05m/(m・分)以上0.3m/(m・分)以下、好ましくは0.10m/(m・分)以上0.25m/(m・分)以下が好ましい。曝気強度が過大となると、汚泥の消化が進行して汚泥粘度が上昇して汚泥性状が更に変化し、後段の凝集処理や脱水処理に悪影響を及ぼす可能性がある。一方、曝気強度が0.05m/(m・分)未満では、汚泥濃度が高い場合に微曝気処理槽内の均一な撹拌が困難になる可能性が高くなる。
また、本発明の微曝気処理においてはリアクター内固形物滞留時間(SRT)が一定の場合、汚泥濃度が高濃度になるほど反応槽の必要容量が少なくなることから、プラントのコンパクト化を図る場合はなるべく汚泥濃度を高くすることが望ましい。しかし、汚泥濃度が高濃度になり過ぎると反応槽内の均一な撹拌と微曝気用気体の分散に支障が出る。汚泥の種類によりその最適濃度領域は異なるが、微曝気処理槽内の汚泥SS濃度を好ましくは、30,000mg/L以上120,000mg/L以下、より好ましくは40,000mg/L以上100,000mg/L以下、さらに好ましくは50,000mg/L以上90,000mg/L以下に維持することが望ましい。
微曝気処理工程において、さらにケイ酸ナトリウム、ケイ酸カルシウムなどのケイ素化合物、又は/及び通性嫌気性菌を添加してもよい。ケイ素イオン及び/又は通性嫌気性菌は、流動性の生物菌体付着担体として汚泥を付着・保持する役割を果たし、汚泥を高濃度に保持し、微曝気処理工程において特定の微生物の増殖促進及び汚泥フロックの形成促進に資する。ケイ素化合物を添加する場合、微曝気処理工程に供給される汚泥量1m/dに対してケイ素イオン濃度が好ましくは1mg/L以上300mg/L以下、より好ましくは5mg/L以上200mg/L以下、特に好ましくは10mg/L以上100mg/L以下となるように添加することが望ましい。カルシウム化合物とケイ素化合物を一緒に添加する場合、カルシウムイオン及びケイ素イオンの合計が10mg/L以上となるように添加することが好ましい。通性嫌気性菌を添加する場合、10個/g以上1011個/g以下、好ましくは10個/g以上1010個/g以下、より好ましくは10個/g以上10個/g以下の菌体濃度で含まれる形態で添加することが好ましい。
(F)再生物処理工程
微曝気処理を経て再基質化された汚泥は直接、または他の槽を経由して活性汚泥槽に導入され、再度、上述の生物処理に供される。微曝気処理で低分子化された有機物のうち、可溶化の程度までは分解されていない低分子のコロイダルなSS状態の有機物(低分子SS状有機物)も多く含まれる。低分子SS状有機物は活性汚泥槽での分解が容易な成分も多く、結果的に活性汚泥槽での汚泥発生量を低減できる。
(G)脱水処理工程
微曝気処理工程に送られない余剰汚泥及び汚泥濃縮工程からの濃縮汚泥は、脱水処理されて脱水ケーキと分離水とに分離される。本発明の有機性排水の処理方法で得られる脱水ケーキの含水率はほとんどが75%以上82%以下となり、従来の脱水ケーキと比較して低含水率である。また、濃縮汚泥を再基質化させて汚泥分解が促進されていることから、汚泥固形物中の有機物の割合(VSS)が減少しているため、脱水ケーキの粘着性は低く、不快臭も軽減され、コンポスト化、炭化、燃料化などの再資源化に有利である。分離水は、SS濃度100mg/L以上1000mg/L以下、電気伝導度200mS/m以上500mS/m以下となるため、汚泥処理工程の希釈液として用いることも可能である。
[有機性排水の処理装置]
次に、本発明の処理方法を実施するための処理装置について説明する。図1及び2は、し尿汚泥及び浄化槽汚泥を処理対象物とする場合を例にして、本発明の処理方法の基本処理フローを実施するための処理装置の構成を示す概略説明図である。
[第1実施形態]
本実施形態の有機性排水の処理装置は、
有機性排水を生物処理する活性汚泥槽10と、
活性汚泥槽10からの生物処理後の有機性排水を汚泥と処理水とに分離する固液分離槽20と、
固液分離槽10からの余剰汚泥の一部または全部を所定の汚泥SS濃度まで濃縮する汚泥濃縮装置30と、
汚泥濃縮装置30からの濃縮汚泥を所定量の鉄の存在下で微曝気処理する微曝気処理槽40と、
固液分離槽20からの余剰汚泥の一部または全部を汚泥濃縮装置30へ搬送する第1余剰汚泥搬送ライン50と、
汚泥濃縮装置30からの濃縮汚泥の一部または全部を微曝気処理槽40へ搬送する第1濃縮汚泥搬送ライン60と、
微曝気処理槽40からの微曝気処理後の汚泥を活性汚泥槽10へ返送する第1汚泥返送ライン70と、
を具備することを特徴とする。
微曝気処理槽40には汚泥濃度計42が設けられ、汚泥濃縮装置30には自動調節機構としての自動濃縮度調節機構32が設けられている。自動濃縮度調節機構32は汚泥濃度計42にて測定された濃度値に応じて作動する。自動濃縮度調節機構32は微曝気処理槽40内の汚泥濃度を所定の範囲内に制御するために汚泥濃縮装置30での濃縮濃度を調節する機構である。汚泥濃度計42で得られる微曝気処理槽40内の汚泥濃度と、事前に得られている汚泥滞留時間と可溶化分解速度等の値を係数とした算出式により汚泥濃縮装置30にて濃縮される最適濃縮濃度を決定し、その最適濃縮濃度になるように汚泥濃縮装置30の圧搾圧力等を調整する。例えば微曝気処理槽40内での滞留時間が10日で、その10日間の間で汚泥のSSが可溶化される量が20%であり、微曝気処理槽40内の汚泥濃度を40,000mg/Lに調整しようとする場合、40,000/(1-0.2)=50,000であるから、自動濃縮度調節機構32により汚泥濃縮装置30から排出される濃縮汚泥濃度を50,000mg/Lとなるように調整する。
図1に示す第1実施形態では、上述の構成に加えて、活性汚泥槽10の前段に、排水や汚泥を受け入れ、粗大固形物を除去する沈砂池、最初沈殿池、除さ装置などの粗大固形物除去部110と、粗大固形物が除去された排水や汚泥を受け入れて汚泥性状を調節する中継槽120とが設けられ、中継槽120には微曝気処理槽40からの微曝気処理後の汚泥を中継槽120に返送する第2汚泥返送ライン80が接続されており、固液分離槽(最終沈殿池)20からの余剰汚泥の一部と汚泥濃縮装置30からの濃縮汚泥の一部を脱水処理する脱水処理設備130と、粗大固形物除去部110にて分離された沈砂、し渣、汚泥などを脱水処理設備130及び系外へ搬送するライン115が設けられている。なお、図1には、第2汚泥返送ライン80は、第1汚泥返送ライン70から分岐して示されているが、微曝気処理槽40と中継槽120とを直接接続して、微曝気処理槽40からの微曝気処理後の汚泥の全量を中継槽120に導入する形態でもよい。微曝気処理槽40からの微曝気処理後の汚泥の全量を中継槽120に直接導入する形態の場合、微曝気処理後の汚泥は中継槽120を経由して活性汚泥槽10に返送され、再び生物処理に供される。
(A)活性汚泥槽
活性汚泥槽10は、通常の好気性生物処理方法を適用し、酸素存在下、曝気槽に活性汚泥を維持することで、槽内に浮遊する好気性微生物群の働きにより汚濁質処理を行う槽である。活性汚泥槽10には、微曝気処理槽40からの微曝気処理後の汚泥を導入する第1汚泥返送ライン70が接続されている。
(B)固液分離槽
固液分離槽20は、活性汚泥槽10からの活性汚泥を余剰汚泥と処理水とに分離する槽である。一般的な活性汚泥フロックの重力沈降による沈降分離を目的とした最終沈殿池や、活性汚泥槽の一部に膜等の固液分離ろ過体を浸漬させて吸引ろ過して処理水を得る浸漬膜型固液分離装置等を用いることができる。固液分離槽20には第1余剰汚泥搬送ライン50が接続されている。固液分離槽20からの余剰汚泥の一部または全部は、第1余剰汚泥搬送ライン50を介して汚泥濃縮装置30に導入され、所定SS濃度まで濃縮される。
(C)汚泥濃縮装置
汚泥濃縮装置30は、余剰汚泥の一部または全部を所定の汚泥SS濃度まで濃縮する槽である。汚泥濃縮装置30には、微曝気処理槽40内の汚泥濃度に応じて濃縮汚泥の濃度を調節する自動調節機構としての自動濃縮度調節機構32が設けられている。汚泥濃縮装置30としては、特に限定されず、重力濃縮法が適用される単なる槽、遠心濃縮法が適用される遠心濃縮機、浮上濃縮法が適用される固液分離機、スクリーンを用いた分離機等を用いることができる。中でも、液体成分を通過させる多数のスリットを形成したスリット板と、スリット板上に周面を突出せしめた多数の円板と、を備えるスリット型濃縮機が好ましい。スリット型濃縮機では、例えば、余剰汚泥をスリット板で受け止められ、排出方向に偏心回転するスリット板上の多数の円板によってスリット板上を排出側に送られ、この過程でスリットと円板との隙間から液体成分が落下して濾過され、余剰汚泥中の固体成分は分離捕集される。さらに、排出方向に回転し、スリット板上の捕集物を圧搾して濃縮する背圧板をスリット板の上面に近接して設けた機械構造も好ましく用いることができる。本発明者らは、このスリット型濃縮機を用いることで8%以上、典型的には18%程度の汚泥濃度まで濃縮処理が可能となることを確認している。本発明においては、濃縮汚泥のSS濃度が30,000mg/L以上120,000mg/L以下の範囲になるように固形物を濃縮することができる濃縮装置を用いることが好ましい。
(D)微曝気処理槽
微曝気処理槽40は、濃縮汚泥を鉄の存在下で微曝気処理して通性嫌気性菌による汚泥の再基質化と汚泥分解を促進する槽である。微曝気処理槽としては、好気性生物処理で一般に用いられる完全混合型の水槽を用いることができる。この水槽は、新規に導入する以外でも、既設の空き水槽や汚泥貯槽などがあればそれを改造して活用することも可能である。微曝気処理槽40には、汚泥濃縮装置30からの濃縮汚泥を導入する第1濃縮汚泥搬送ライン60及び微曝気処理後の汚泥を活性汚泥槽10へ返送する第1汚泥返送ライン70が接続されている。また、微曝気処理槽40には槽内の汚泥の濃度を計測する汚泥濃度計42が設けられている。さらに、図示しないが、酸素含有気体を槽内に導入するためのブロワなどの微曝気手段又は散気手段、及び運転管理する計測機器としてpH計、DO計及びORP計、これらで計測したpH値、DO値、ORP値、汚泥濃度に応じて酸素含有気体の微曝気速度を調整する制御装置が設けられていることが好ましい。
微曝気手段としては、微曝気処理槽底部から槽内の汚泥中に気泡を導入できるように散気部を設けることが好ましい。特に汚泥スラリーを対象とした微曝気処理槽であることから、目詰まりを起こしにくい粗大気泡型散気装置が好ましく、多孔性散気管、スパージャ、ディスクディフューザなどを好ましく用いることができる。また、マイクロバブルを発生させる装置を使用、または併用して高濃度汚泥中への酸素の分散効率を高める方式も有効となる場合がある。さらに、微曝気処理槽に酸素含有気体を導入する際、施設内臭気を利用する場合には配管中の凝宿水に拠るブロワトラブルを回避するため、臭気中に存在するダストやミストなどを前処理装置(ドレーン抜き装置)で除外してから導入することが望ましい。
微曝気処理槽40内での汚泥滞留時間を一定と設定する場合、濃縮汚泥の汚泥濃度が高くなるに伴って、汚泥と供給酸素の分散のための撹拌処理をより強くする必要があるが、微曝気処理槽40の容積を小さくすることが可能となりその分装置のコンパクト化が可能となる。
(E)汚泥処理設備
汚泥濃縮装置30に送られなかった余剰汚泥、及び微曝気処理槽40に送られなかった濃縮汚泥は、汚泥処理設備130に送られて汚泥処理に供される。SS濃度4wt%以上18wt以下%程度に濃縮された濃縮汚泥は効率的に脱水処理することができる。汚泥処理設備130は、余剰汚泥又は濃縮汚泥に凝集剤を添加して凝集フロックを形成する凝集槽と、凝集フロックを脱水して脱水ケーキと分離水とを得る脱水処理設備と、を具備する。脱水装置としては特に限定されず、凝集フロック又は濃縮凝集フロックへ応力を付与する手段と、分離水を透過し、消化汚泥凝集物を保持するろ過手段を具備することが好ましい。応力を付与する手段としては、プレス、遠心等が挙げられる。ろ過手段としては、開孔径が0.1mm以上2.5mm以下のスクリ-ン等が挙げられる。
[第2実施形態]
図2を参照しながら、本発明の処理装置の第2実施形態をし尿汚泥及び浄化槽汚泥を処理対象物とする場合を例にして説明する。
本実施形態の有機性排水の処理装置は、
有機性排水を生物処理する活性汚泥槽10と、
活性汚泥槽10からの生物処理後の有機性排水を余剰汚泥と処理水とに分離する固液分離槽20と、
固液分離槽20からの余剰汚泥の一部または全部を所定の汚泥SS濃度まで濃縮して濃縮汚泥を形成する汚泥濃縮装置30と、
汚泥濃縮装置30からの濃縮汚泥を所定量の鉄の存在下で微曝気処理する微曝気処理槽40と、
固液分離槽20からの余剰汚泥の一部を汚泥濃縮装置30へ搬送する第1余剰汚泥搬送ライン50と、
固液分離槽20からの余剰汚泥の一部を微曝気処理槽40へ直接搬送する第2余剰汚泥搬送ライン90と、
汚泥濃縮装置30からの濃縮汚泥の一部または全部を微曝気処理槽40へ搬送する第1濃縮汚泥搬送ライン60と、
微曝気処理槽40からの微曝気処理後の汚泥を活性汚泥槽10へ返送する第1汚泥返送ライン70と、
を具備することを特徴とする。
微曝気処理槽40には、槽内の汚泥濃度を計測する汚泥濃度計42が設けられており、第2余剰汚泥搬送ライン90には、自動調節弁92が設けられている。自動調節弁92は汚泥濃度計42にて測定された濃度値に応じて作動し、汚泥濃縮装置30に導入せずに直接微曝気処理槽40に導入する固液分離槽20からの余剰汚泥の量を調節する。
図2に示す第2実施形態は、固液分離槽20からの余剰汚泥を汚泥濃縮装置30に搬送する第1余剰汚泥搬送ライン50に加えて、余剰汚泥を汚泥濃縮装置30に導入せずに微曝気処理槽40に導入する第2余剰汚泥搬送ライン90を備え、微曝気処理槽40内の汚泥濃度に応じて余剰汚泥の導入量を調節する自動調節機構としての自動調節弁92が第2余剰汚泥搬送ライン90に設けられている点を除いて第1実施形態と同じ構成である。汚泥濃縮装置30はほぼ固定の濃縮汚泥濃度になるように調整されており、自動調節弁92では濃縮されていない余剰汚泥の導入量と微曝気処理槽40内の汚泥濃度の関係性が学習されていることから、微曝気処理槽40内の汚泥濃度を所定の範囲内にするための第2余剰汚泥搬送ライン90からの余剰汚泥導入量を決定することが可能となる。その他の構成については、図1に示す第1実施形態の説明を援用し、説明を割愛する。
次に、実施例及び比較例により、本発明を具体的に説明する。
[実施例1]
表1に示す3種類の有機性排水処理場の余剰汚泥を用い、表2に示す処理条件にて処理して、本発明の微曝気処理における汚泥の分解効果を確認した。
本実施例1における微曝気処理では、10リットル円筒シリンダーにRun毎に対象汚泥を5.0リットル投入して以下の条件で微曝気処理運転を行った。
全てのRunにおいて、微嫌気処理時の汚泥中溶存酸素(DO)濃度は0.5mg/L以下、鉄存在量は塩化鉄を添加して対VSS鉄濃度を10%に調整した。微曝気処理時の温度は20℃±2℃、酸化還元電位(ORP)は-150mV以上+50mV以下となるように個々の曝気装置を自動制御した運転を行った。
全てのRunを開始する前にあらかじめ当該3種類の汚泥ごとに、30,000mg/Lに濃縮して上記の条件で15日間微曝気処理を行った汚泥を種汚泥として用意し、Runごとにそれぞれの種汚泥を1Lずつ添加し、Runごとの濃縮汚泥濃度に調整した汚泥を5L混合し、合計6Lの汚泥を10Lの微曝気処理槽で処理した。
各分析項目は以下の分析方法に拠った。
・TS(Total solids、全蒸発残留物):105℃蒸発残留物重量(JIS K 0102)
・VTS(Volatile total solids、強熱減量):600℃強熱減量(JIS K 0102)
・SS(Suspended solids、懸濁物質):遠心分離機による回転数3,000rpm,10分間での沈殿物重量(JIS K 0102)
・VSS(Volatile suspended solids、揮発性懸濁物質):懸濁物質の600℃強熱減量(JIS K 0102)
・汚泥粘度:B型回転粘度計を用いて25℃で測定(下水試験方法)
表中、「微曝気処理槽必要容積」は、対照系を100とした相対値で示し、
「微曝気処理槽投入汚泥SS濃度」は、微曝気処理槽に投入する汚泥のSS濃度を下水試験法に準じて測定した値であり、
「濃縮時薬注率」は、対象汚泥SSあたりの高分子凝集剤の添加率であり、
「10日後微曝気処理槽汚泥VSS減少率」は、「1-10日後微曝気処理槽排出汚泥VSS/微曝気処理槽投入汚泥VSS」として計算した値である。
3種類の有機性汚泥に対する微曝気処理において、いずれの汚泥においても濃縮汚泥濃度を高めることによりVSS減少率の向上、すなわち生物処理槽に返送した時の有機物分解率向上に寄与することが分かる。汚泥の種類により最適な濃縮汚泥濃度は異なるが、微曝気処理槽への投入汚泥SS濃度がおおよそ50,000mg/L以上である場合にVSS分解率が20%を超えて良好な固形物可溶化効果があったと言える。
図4に、汚泥濃度とVSS減少率との関係を示す。汚泥濃度を高濃度にすることで、微曝気処理での固形物可溶化効果が高まる上に、微曝気処理装置のコンパクト化が図れるという大きなメリットが得られた。しかしながら、微曝気処理において過剰に高濃度にすることは、濃縮時の凝集剤使用量の増加、撹拌効率動力の増大、微曝気酸素分散効率の低下等のデメリット等も発生し、汚泥濃度増加に伴ってそれらのデメリットも大きくなることから、これらを総合的に判断して評価する必要がある。対象汚泥の種類と汚泥性状ごとに濃縮汚泥濃度とVSS減少率の関係より微曝気処理槽内への投入汚泥濃度の最適化をすることが望ましいが、本実施例においては、濃縮汚泥濃度30,000mg/L以上120,000mg/L以下の範囲、より好ましくは40,000mg/L以上100,000mg/L以下、さらに好ましくは50,000mg/L以上90,000mg/L以下の範囲内に濃縮することにより、多くの汚泥に対して効率の良い有機固形物可溶化と装置のコンパクト化が図れる。
[実施例2]
実施例1で使用した3種類の有機性排水処理場の余剰汚泥を用い、表3に示す濃縮汚泥処理を行った汚泥を微曝気処理槽に投入する場合の該微曝気処理槽内の鉄存在量の最適量を把握する実験を行った。
本実施例2における微曝気処理条件は、対照系条件のRun.5、11、16を除いて濃縮汚泥濃度を60,000mg/Lに固定し、微曝気処理槽内鉄存在量は、対VSS鉄濃度として1~20%の範囲内で差を設けた以外は実施例1と同様のサンプル量、DO濃度、温度範囲、ORP範囲で行った。対VSS鉄濃度とVSS減少率との関係を図5に示す。
3種類の有機性汚泥に対する微曝気処理において、いずれの汚泥においても対VSS鉄濃度を一定範囲内に調整することにより汚泥VSS減少率の向上、すなわち生物処理槽に返送した時の有機物分解率向上に寄与することが分かる。汚泥の種類により最適な濃縮汚泥濃度は異なるが、微曝気処理槽へ投入した汚泥に対してのVSS鉄濃度がおよそ4%以上である場合にVSS減少率が15%を超え、対VSS鉄濃度が5%以上である場合にVSS減少率が18%を越えて良好な固形物可溶化効果があったと言える。
微曝気処理時の汚泥内の鉄存在量を調整するために添加する鉄成分は高添加率になるとそれだけ薬品コストが高くなり、汚泥発生量の増加及び汚泥処分コストの増加にもつながることから、それらを総合的に判断した適正鉄存在量に調整することが望ましい。図5よりいずれの汚泥においても鉄存在率が15%以上では大きな改善は見られないことから、濃縮汚泥微曝気処理における汚泥VSS当たりの適正鉄存在率は4%以上、より好ましくは4%以上20%以下、さらに好ましくは5%以上15%以下の範囲であると言える。
表中、「微曝気処理槽投入汚泥SS濃度」は、微曝気処理槽に投入した汚泥のSS濃度を下水試験法に準じて測定した値であり、
「対投入汚泥VSSあたり鉄存在率」は、微曝気処理槽に投入した汚泥のVSSに対する鉄量を下水試験方法に準じた方法により測定した値であり、硝酸と塩酸による加熱分解後にICPによる定量分析を行う方法を採用した。
「10日後微曝気処理槽汚泥VSS減少率」は、「1-10日後微曝気処理槽排出汚泥VSS/微曝気処理槽投入汚泥VSS」として計算した値である。

Claims (13)

  1. 有機性排水を活性汚泥槽で生物処理する生物処理工程と、
    生物処理後の有機性排水を余剰汚泥と処理水とに分離する固液分離工程と、
    当該余剰汚泥の一部または全部をさらに固液分離して固形物を濃縮して濃縮汚泥を形成する汚泥濃縮工程と、
    当該濃縮汚泥の一部を鉄の存在下で微曝気処理し、汚泥を分解して再基質化させる微曝気処理工程と、
    当該再基質化された汚泥を当該活性汚泥槽に返送して再び生物処理する再生物処理工程と、を含むことを特徴とする有機性排水の処理方法。
  2. 前記汚泥濃縮工程において、固形物を濃縮した後の濃縮汚泥のSS濃度が30,000mg/L以上120,000mg/L以下の範囲になるように固形物を濃縮することを特徴とする請求項1に記載の有機性排水の処理方法。
  3. 前記微曝気処理工程において、
    前記濃縮汚泥のVSS濃度に対して4%相当以上の鉄成分が常に存在するように、鉄成分を前記微曝気工程に導入することを特徴とする請求項1又は2に記載の有機性排水の処理方法。
  4. 有機性排水を活性汚泥槽で生物処理する生物処理工程と、
    生物処理後の有機性排水を余剰汚泥と処理水とに分離する固液分離工程と、
    当該余剰汚泥の一部または全部をさらに固液分離して固形物を濃縮して濃縮汚泥を形成する汚泥濃縮工程と、
    当該濃縮汚泥の一部を鉄の存在下で微曝気処理し、汚泥を分解して再基質化させる微曝気処理工程と、
    当該再基質化された汚泥を当該活性汚泥槽に返送して再び生物処理する再生物処理工程と、を含む有機性排水の処理方法であって、
    当該固液分離工程からの余剰汚泥の残部を濃縮せずに当該微曝気処理工程に投入するとともに、当該微曝気処理工程における汚泥濃度を計測し、計測された汚泥濃度に応じて、当該固液分離工程から当該微曝気処理工程へ投入する余剰汚泥の量を増減し、当該微曝気処理工程における汚泥濃度が所定の範囲内になるように調節することを特徴とする有機性排水の処理方法。
  5. 前記汚泥濃縮工程において、濃縮汚泥のSS濃度が30,000mg/L以上120,000mg/L以下の範囲になるように固形物を濃縮することを特徴とする請求項4に記載の有機性排水の処理方法。
  6. 前記微曝気処理工程において、前記濃縮汚泥のVSS濃度に対して4%相当以上の鉄成分が常に存在するように、鉄成分を前記微曝気工程に導入する
    ことを特徴とする請求項4又は5に記載の有機性排水の処理方法。
  7. 有機性排水を生物処理する活性汚泥槽と、
    当該活性汚泥槽からの生物処理後の有機性排水を余剰汚泥と処理水とに分離する固液分離槽と、
    当該固液分離槽からの余剰汚泥の一部または全部を所定の汚泥SS濃度まで濃縮して濃縮汚泥を形成する汚泥濃縮装置と、
    当該汚泥濃縮装置からの濃縮汚泥を所定量の鉄の存在下で微曝気処理する微曝気処理槽と、
    当該固液分離槽からの余剰汚泥の一部または全部を当該汚泥濃縮装置へ搬送する第1余剰汚泥搬送ラインと、
    当該汚泥濃縮装置からの濃縮汚泥の一部または全部を当該微曝気処理槽へ搬送する第1濃縮汚泥搬送ラインと、
    当該微曝気処理槽からの微曝気処理後の汚泥を当該活性汚泥槽へ返送する第1汚泥返送ラインと、
    を具備することを特徴とする有機性排水の処理装置。
  8. 前記活性汚泥槽の前段に設けられている貯留槽又は中継槽と、
    前記微曝気処理槽からの微曝気処理後の汚泥を当該貯留槽又は中継槽へ返送する第2汚泥返送ラインと、をさらに具備することを特徴とする請求項7に記載の有機性排水の処理装置。
  9. 前記固液分離槽からの余剰汚泥の一部を前記微曝気処理槽へ直接搬送する第2余剰汚泥搬送ラインをさらに具備することを特徴とする請求項7または8に記載の有機性排水の処理装置。
  10. 前記微曝気処理槽は、槽内の汚泥濃度を計測する汚泥濃度計を具備し、
    前記汚泥濃縮装置は、濃縮汚泥の汚泥濃度を調節する自動調節機構を具備し、
    当該汚泥濃度計にて計測された前記微曝気処理槽内の汚泥の濃度に応じて、当該自動調節機構により前記微曝気処理槽に導入する濃縮汚泥の汚泥濃度を調節することを特徴とする請求項7又は8に記載の有機性排水の処理装置。
  11. 有機性排水を生物処理する活性汚泥槽と、
    当該活性汚泥槽からの生物処理後の有機性排水を余剰汚泥と処理水とに分離する固液分離槽と、
    当該固液分離槽からの余剰汚泥の一部または全部を所定の汚泥SS濃度まで濃縮して濃縮汚泥を形成する汚泥濃縮装置と、
    当該汚泥濃縮装置からの濃縮汚泥を所定量の鉄の存在下で微曝気処理する微曝気処理槽と、
    当該固液分離槽からの余剰汚泥の一部を当該汚泥濃縮装置へ搬送する第1余剰汚泥搬送ラインと、
    当該固液分離槽からの余剰汚泥の一部を前記微曝気処理槽へ直接搬送する第2余剰汚泥搬送ラインと、
    当該汚泥濃縮装置からの濃縮汚泥の一部または全部を当該微曝気処理槽へ搬送する第1濃縮汚泥搬送ラインと、
    当該微曝気処理槽からの微曝気処理後の汚泥を当該活性汚泥槽へ返送する第1汚泥返送ラインと、
    を具備することを特徴とする有機性排水の処理装置。
  12. 前記微曝気処理槽は、槽内の汚泥濃度を計測する汚泥濃度計を具備し、
    前記第2余剰汚泥搬送ラインには、自動調節機構が設けられており、
    当該汚泥濃度計にて計測された前記微曝気処理槽内の汚泥の濃度に応じて、前記第2余剰汚泥搬送ラインに送る前記固液分離槽からの余剰汚泥の量を調節することを特徴とする請求項11に記載の有機性排水の処理装置。
  13. 前記汚泥濃縮装置は、
    一定間隔の複数のフラットバーで形成された平行スリット状の隙間を楕円形の多重円盤が常時回転しながら当該スリットを貫通する機構を有するスリット状ろ過体と、
    当該スリット状ろ過体の上の汚泥を上部から押圧して圧搾する圧搾板と、
    当該圧搾板を当該スリット状ろ過体に押し付ける機構と、
    を有するスリット型汚泥濃縮装置であることを特徴とする請求項7または11に記載の有機性排水の処理装置。
JP2023028185A 2023-02-27 2023-02-27 有機性排水の処理方法及び処理装置 Pending JP2024121217A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2023028185A JP2024121217A (ja) 2023-02-27 2023-02-27 有機性排水の処理方法及び処理装置

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2023028185A JP2024121217A (ja) 2023-02-27 2023-02-27 有機性排水の処理方法及び処理装置

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2024121217A true JP2024121217A (ja) 2024-09-06

Family

ID=92594178

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2023028185A Pending JP2024121217A (ja) 2023-02-27 2023-02-27 有機性排水の処理方法及び処理装置

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2024121217A (ja)

Similar Documents

Publication Publication Date Title
CA2807881C (en) Treatment of municipal wastewater with anaerobic digestion
Birwal et al. Advanced technologies for dairy effluent treatment
KR20010007872A (ko) 바이오메이커를 이용한 고농도 유기성 폐수의 처리 방법
CN104556573A (zh) 一种含有二乙基二硫代氨基甲酸锌的废水处理方法
JP5211769B2 (ja) 有機性廃液の生物処理方法及び処理装置
JP6909878B2 (ja) 有機物の処理方法及び処理装置
US20020166819A1 (en) System and method for separating components of liquid manure
JP2008093569A (ja) 超音波処理及びダイヤモンド電極を用いた水媒体の処理方法及び装置
KR100807219B1 (ko) 고농도 유기성 폐수 정화 장치 및 그 처리 방법
JP2006068617A (ja) 水媒体の処理方法及び装置
JP4655974B2 (ja) 廃水の処理方法および処理装置
JP6216253B2 (ja) 油脂含有排水の処理方法および処理装置
JP2006218344A (ja) 油脂含有水の処理方法及び処理装置、並びに有機性廃棄物の処理方法及び処理装置
KR950004165B1 (ko) 분뇨 및 고농도 유기 오 · 폐수의 고도처리 방법
JP5873736B2 (ja) 有機性排水の処理方法及び処理装置
WO2016103949A1 (ja) 油脂含有排水の処理方法及び処理装置
JP6852214B2 (ja) 下水処理システム
JP2002361279A (ja) 廃水処理方法及び廃水処理装置
JP2024121217A (ja) 有機性排水の処理方法及び処理装置
JP2003305493A (ja) 活性汚泥処理装置の立ち上げ方法
JP6741906B1 (ja) 下水処理システム
JP7200248B2 (ja) 有機性排水処理方法及び有機排水処理装置
JP3181521B2 (ja) 水処理方法及び水処理装置
JP2024121215A (ja) 有機性排水又は有機性汚泥を含む処理対象物の処理方法及び装置
JP3843540B2 (ja) 有機性固形分を含む排液の生物処理方法