JP2006141157A - 車両用バッテリ冷却装置 - Google Patents
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Abstract
【課題】 車室内の乗員スペースを犠牲にすることなく、車両用バッテリを効果的に冷却することができる、車両用バッテリ冷却装置を提供する。
【解決手段】 車両前方に搭載された空気温度調整装置1により温度調整された空気の一部を車両後方へ案内するダクト4の中間にバッテリ収容部5を設け、ダクト4の後端に配置された吸引ファン7に吸引されダクト4内を流れる空気をバッテリ収容部5に供給することでバッテリを冷却する車両用バッテリ冷却装置であって、バッテリ収容部5は前後がダクト4に直接繋がる第1の収容部5Aと、第1の収容部の上方または側方に位置し第1の収容部を介してダクト4に繋がり、空気取り入れ口10と空気排出口11を有する第2の収容部5Bで構成される。
【選択図】 図1
【解決手段】 車両前方に搭載された空気温度調整装置1により温度調整された空気の一部を車両後方へ案内するダクト4の中間にバッテリ収容部5を設け、ダクト4の後端に配置された吸引ファン7に吸引されダクト4内を流れる空気をバッテリ収容部5に供給することでバッテリを冷却する車両用バッテリ冷却装置であって、バッテリ収容部5は前後がダクト4に直接繋がる第1の収容部5Aと、第1の収容部の上方または側方に位置し第1の収容部を介してダクト4に繋がり、空気取り入れ口10と空気排出口11を有する第2の収容部5Bで構成される。
【選択図】 図1
Description
本発明は、車両用バッテリ冷却装置に関するものである
一般に、電気自動車やハイブリッド自動車において、走行用モータ等に電力を供給するためのバッテリは、車室内、特に車両の座席の下に搭載されることが多い。
このようなバッテリは走行用モータ等に電力を供給すると発熱し、温度が上昇する。そして温度が上昇すると、バッテリの性能が劣化する恐れがあり、バッテリの性能を効果的に引き出すには、発熱したバッテリを冷却する必要がある。
従来、このようなバッテリの冷却装置としては、車内の空気温度調整装置と、空気温度調整装置によって温度調整された空気をバッテリに導くダクトを備え、温度が調整された空気をダクトを通じてバッテリに供給することで、バッテリを冷却する方法が提案されている(例えば特許文献1)。
特開平2004−1674号公報
このような従来技術を、空気温度調整装置が車両前方側に搭載された車両に適用した場合、通常バッテリは前席下または後席下に搭載されているため、空気温度調整装置とバッテリの収容部をつなぐダクトを車両前方から車両後方に貫通するようにフロアパネル上に配置して、温度調整された空気をバッテリに導く必要がある。この場合、ダクトによって乗員の足元スペースが狭くならないように、ダクトはできる限り小さい断面積を有するように設定するのが望ましい。
ここで、電気自動車やハイブリッド自動車等に搭載されるバッテリは、走行用モータに大電力を供給するために、一般に複数のバッテリを上下左右に重ねたスタック状態で搭載されており、その容積は座席下の空間を占有する程度の大きさになる場合がある。
一方、バッテリを効果的に冷却するには、バッテリの断面積と同等以上の断面積を有するダクトを空気温度調整装置とバッテリ収容部との間に設け、冷却した空気がバッテリに直接あたるようにする必要がある。
したがって、乗員の足元スペースが狭くならない程度の小さい断面積を有するダクトでは、電気自動車やハイブリッド自動車等に搭載される大きな容積を有するバッテリを効果的に冷却することは難しい。
本発明の課題は、車室内の乗員スペースを犠牲にすることなく、車両用バッテリを効果的に冷却することができる、車両用バッテリ冷却装置を提供することにある。
上記課題を解決するために、請求項1に記載の発明は、車両前方に搭載され、車室内の温度を調整する空気温度調整装置と、前記空気温度調整装置により温度が調整された空気の一部を車両後方へ案内するダクトと、前記ダクトの中間に設けられバッテリを収容するバッテリ収容部と、前記ダクトの後端に配置された吸引ファンと、前記吸引ファンにより吸引され前記ダクト内を流れる空気を前記バッテリ収容部に供給することで、前記バッテリを冷却する車両用バッテリ冷却装置であって、前記バッテリ収容部は、前後が前記ダクトに直接つながった第1の収容部と、該第1の収容部の上方または側方に配置され第1の収容部を介して前記ダクトにつながった第2の収容部で構成され、前記第2の収容部に、空気を取り入れる空気取り入れ口と、取り入れた空気を排出する空気排出口を設けるとともに、前記ダクトのうち第1の収容部の前後に車室内に連通可能で開閉自在な開口部を形成し、前記バッテリ収容部に収容されたバッテリの発熱状態に応じて前記開口部の開閉を制御することにより、前記ダクト内を流れる空気および車室内の空気のうち少なくとも車室内の空気を、前記空気取り入れ口および前記空気排出口を介して前記第2の収容部に流すように制御を行う制御手段を設けたことを特徴としている。
上記構成によれば、空気温度調整装置によって温度調整がされた空気をダクトを通じて第一の収容部に直接供給し、第1の収容部に収容されたバッテリを効果的に冷却することができる。また、バッテリの発熱状態に応じて開口部の開閉を制御し、ダクト内を流れる空気および車室内の空気のうち少なくとも車室内の空気を空気取り入れ口および前記空気排出口を介して第2の収容部へ供給するため、第2の収容部に収容されたバッテリも効果的に冷却することができる。また、ダクトは第1の収容部だけに直接つながっており断面積が小さくて良いため、乗員スペースを犠牲にすることがない。
本発明によれば、車室内の乗員スペースを犠牲にすることなく、車両用バッテリを効果的に冷却することができる、車両用バッテリの冷却装置を実現することができる。
以下、本発明の実施例を図面に従って説明する。
図1は、本発明の車両用バッテリ冷却装置の実施例の全体図を示している。
車両前方に搭載された空気温度調整装置1は、凝縮器1A、コンプレッサー1B、蒸発器1C、ヒーターコア1D、エアミックスドア1E、1E、送風機1Fで構成されている。
車両後方には後部シート3下方に吸引ファン7が設けられ、空気温度調整装置1と吸引ファン7を連通するダクト4が車両前後方向に車両のフロアに配設されている。
またダクト4の前席シート2下方には、バッテリ6、6・・・を収容するバッテリ収容部5が設置されている。
ダクト4は、乗員の足元スペースを狭くしないように、その断面積はバッテリ収容部の断面積に比べ小さく設定されている。
ここでバッテリ収容部5は、ダクト4にその前後が直接つながる第1の収容部5Aと、第1の収容部5Aの上方に位置し、第1の収容部5Aを介してダクトにつながる第2の収容部5Bとで構成されている。
ダクト4のバッテリ収容部5の前方には、アクチュエータ8Bによりダクト4の内側に回動される開閉扉8Aを有する前部開口部8が設けられている。開閉扉8Aはダクト4内側に開いたときは、ダクト4に対し、前部開口部8の中心と空気取り入れ口10の中心とを結ぶ直線に略平行となる角度をなす状態で保持される。一方閉じた場合は前部開口部8を塞ぐ状態となる。
また、ダクト4のバッテリ収容部5の後方には、アクチュエータ9Bによりダクト4の内側に回動される開閉扉9Aを有する後部開口部9が設けられている。開閉扉9Aはダクト4内側に開いたときは、ダクト4に対し、後部開口部9の中心と空気排出口11の中心とを結ぶ直線に略平行となる角度をなす状態で保持される。一方閉じた場合は後部開口部9を塞ぐ状態となる。
アクチュエータ8B、9Bは制御ユニット12に電気的に接続され、その開閉が制御される。
第2の収容部5Bの車両前方には空気取り入れ口10が設けられており、空気取り入れ口10にはルーバー10Aが設けられている。このルーバー10Aは、空気取り入れ口10と等しい車幅方向の長さを有し、空気取り入れ口10の中心と前部開口部8の中心を結ぶ直線に略平行となる角度を有して、その車体後方端部が空気取り入れ口10に取り付けられている。
また第2の収容部5Bの車両後方には空気排出口11が設けられており、空気排出口11にはルーバー11Aが設けられている。このルーバー11Aは、空気排出口11と等しい車幅方向の長さを有し、空気排出口11の中心と後部開口部9の中心を結ぶ直線に略平行となる角度を有して、その車体前方端部が空気排出口11に対し取り付けられている。
バッテリ収容部5は、第1の収容部5A内部にバッテリ6A、6A・・・を収容し、第2の収容部5B内部にバッテリ6B、6B・・・を収容している。
これ等のバッテリ6A、6A・・・、6B、6B・・・は、それぞれが温度計測用のセンサ6Cを備え、各センサ6C、6C・・・は制御ユニット12に接続されており、計測された温度データが制御ユニット12に読み込まれる。
次に、本実施例の作用について説明する。
本実施例では、空気温度調整装置1によって温度調整された車室内の空気の一部を利用して、バッテリ6、6・・・の冷却を行う。空気温度調整装置1による空気温度の調整は一般的な車両用空気温度調整装置のものと同様になされ、その動作概要は下記のようになる。
蒸発器1Cにおいて液体状態から気体状態となった冷媒は、コンプレッサー1Bにより圧縮されて凝縮器1Aに送られ、放熱を伴って再び液体となる。液体となった冷媒は蒸発器1Aで再び気化するが、このとき空気から熱が奪われて空気が冷却され、冷気が発生する。気化した冷媒は再びコンプレッサー1Bで圧縮され、前記サイクルを繰り返す。
一方ヒーターコア1Dでは、図示しないラジエータから得られるエンジン冷却水の廃熱を利用して空気が暖められ、暖気が発生する。
エアミックスドア1E、1Eの開閉を制御することで、この暖気と冷気との混合比を制御し、所定の温度に空気温を調整した後に、送風機1Fにより車室内にこの空気を送り出す。
以上のサイクルにより、車室内の空気を所定の温度に制御することが可能となる。
次に、本実施例の基本動作を説明する。
バッテリ6、6・・・にはそれぞれにバッテリ6、6・・・の温度を計測する温度センサ6Cが取り付けられており、それぞれのバッテリ6、6・・・の温度が常に制御ユニット12によりモニタされている。
バッテリ6、6・・・はモータに電力を供給すると発熱するが、バッテリ6、6・・・の発熱が少なく、バッテリ6、6・・・の温度があらかじめ定めた冷却を必要とする温度以下の場合は、吸引ファンは停止しており、本装置による冷却動作は行われない。
一方、モータへの電力供給が増加し、バッテリ6、6・・・の温度が冷却を必要とする温度以上になると、制御ユニット12はまず吸引ファン7を作動し、ダクト4内に空気温度調整装置1によって温度調整された空気が引き込まれて、バッテリ6、6・・・の冷却が開始される。この状態では、開口部8、9は閉じたままの状態になっている。
ここで、ダクト4に直接つながる第1の収容部5Aには、温度調整された空気がダクト4から直接流れ込んでバッテリ6A、6A・・・が冷却される。一方、第2の収容部5Bには、温度調整された空気がダクト4から直接流れ込まないため、第2の収容部5B内のバッテリ6B、6B・・・は十分に冷却がなされない。
このため、バッテリの発熱量がさらに増加してバッテリ6、6の温度が所定値以上になった場合は、吸引ファン7を作動させたまま開口部8、9を開け、第2の収容部5B内のバッテリ6B、6B・・・へ冷気の供給を行う制御が行われる。
より具体的には、第2の収容部5B内のバッテリ温度6B、6B・・・と、第1の収容部5A内のバッテリ6A、6A・・・の温度との温度差が所定値以上になった場合は、制御ユニット12は、ダクト4に設けた前部開口部8と後部開口部9のうち少なくとも後部開口部9を開けることで、第2の収容部5Bの前後にそれぞれ設けた空気取り入れ口10および空気排出口11を通して第2の収容部5B内に車室内の空気またはダクト4内の空気のうち少なくとも車室内の空気が直接流れこむように、空気の流路の制御を行い、第2の収容部内のバッテリを冷却する。
この方法により、第2の収容部5Bのバッテリ6B、6B・・・の冷却効果が第1の収容部5A内のバッテリ6A、6A・・・の冷却効果と同等にまで高められ、発熱によるバッテリ6B、6B・・・の性能劣化を防ぐことが可能となる。
次に、図2〜図4、および図5のフローチャートとを用いて、本実施例の作用を説明する。なお、図2〜図4では、図の簡略化のため、図1に示した空気温度調整装置1、各バッテリ6、6・・・に設けられた温度センサ6C、6C・・・、制御ユニット12、前席シート2、後席シート3は省略している。
ステップS101では、バッテリ6の温度が、バッテリ6を冷却する必要がある温度(第1の所定値)に達しているかどうか、を判定している。
第1の収容部5A内のバッテリ6A、6A・・・内の最高温度Tdがバッテリ6A、6A・・・を冷却する必要がある温度Tcより低い場合、すなわちTd≦Tcの場合、および第2の収容部5B内のバッテリ6B、6B・・・内の最高温度Tuがバッテリ6B、6B・・・を冷却する必要がある温度Tcより低い場合、すなわちTu≦Tcの場合は、バッテリ6、6・・・の冷却が不要であるため、フローはステップS103へ進み、それ以前に吸引ファン7がONになっていた場合は吸引ファン7がOFFとなる。さらにフローはステップS106へ進み、それ以前に前部開口部8または後部開口部9が開いていた場合には、図2に示すように両方の開口部8、9とも閉められた後に、ステップS101の状態へ戻る。
一方、第1の収容部5A内のバッテリ6A、6A・・・内の最高温度Tdがバッテリ6A、6A・・・を冷却する必要がある温度Tcより高い場合、すなわちTd>Tcの場合、または第2の収容部5B内のバッテリ6B、6B・・・内の最高温度Tuがバッテリ6B、6B・・・を冷却する必要がある温度Tcより高い場合、すなわちTu>Tcの場合は、バッテリ6を冷却する必要があるため、フローはステップS102へ進み、吸引ファン7がONとなる。
吸引ファン7がONになると、空気温度調整装置1を通り温度調整された空気が、ダクト4内を通ってバッテリ収容部5を通過し、後方へ排出される。この作用により、第1の収容部5A内のバッテリ6A、6A・・・が冷却されるとともに、第2の収容部5B内のバッテリ6B、6B・・・もわずかながら冷却される。
フローは続いてステップS104に進む。
ステップS104では、第2の収容部5B内のバッテリ6B、6B・・・内の最高温度Tuと、第1の収容部5A内のバッテリ6A、6A・・・内の最高温度Tdとの温度差が、あらかじめ設定した所定値α(第1の所定値)以下であるかどうか、すなわちバッテリが効果的に冷却されているかどうか、を判定している。
より具体的には、第1の収容部5A内のバッテリ6A、6A・・・内の最高温度Tdと、第2の収容部5B内のバッテリ6B、6B・・・内の最高温度Tuの温度差が、所定値α以下であるかどうか、すなわちTu−Td≦αがチェックされ、この条件に該当する場合、すなわち、バッテリが効果的に冷却されていると判断された場合は、フローはステップS106に進み、それ以前に前部開口部8または後部開口部9が開いていた場合には、両方の開口部8、9とも閉められた後、ステップS101の状態へ戻る。
一方、Tu−Td>αの場合、すなわち、バッテリ6、6・・・が効果的に冷却されずに温度にムラが生じている場合は、フローはステップS105に進み、図3に示すように後部開口部9を開く。こうすることで、車室内の空気が空気取り入れ口10からバッテリの第2の収容部5B、空気排出口11を経て、後部開口部9からダクト4内に流入するため、バッテリの第2の収容部5Bの冷却効果を高めることができ、バッテリ6、6・・・の冷却ムラを解消する効果が得られる。
フローはさらにステップS107に進む。
ステップS107では、第2の収容部5B内のバッテリ6B、6B・・・の最高温度Tuと、第1の収容部5A内のバッテリ6A、6A・・・の温度Tdとの温度差が、所定値αと、所定値αより高い値を有するあらかじめ設定された所定値β(第2の所定値)の間に収まっているかどうか、すなわち、バッテリの冷却ムラが所定の範囲内であるかどうか、を判定している。
ここで、α<Tu−Td<βの場合、すなわち、効果的な冷却がなされずにバッテリ温度の温度差が所定値αより大きくなっているが、所定値βより小さく、所定の範囲内に収まっている場合は、冷却ムラが許容範囲内であると判断されてフローはステップS109へ進み、冷却効果をこれ以上高める必要がないため前部開口部8が開いている場合は前部開口部8を閉じて、ステップS101の状態に戻る(図3参照)。
一方、Tu−Td≧βの場合、すなわち効果的な冷却がなされずに冷却ムラが許容範囲を超えている場合には、冷却ムラをなくすため冷却効果を最大限にする必要があり、ステップS108で図4に示すように前部開口部8を開けた後に、ステップS101の状態に戻る。前部開口部8を開けると、空気温度調整装置1を通り温度が調整された空気が、前部開口部8から空気取り入れ口10、第2の収容部5B、空気排出口11を経て、ダクト後部開口部9からダクト4内に流入する。したがって、空気温度調整装置1を通り温度が調整された空気が第2の収容部5B内のバッテリ6B、6B・・・に直接供給されることになり、バッテリ6B、6B・・・の冷却をより効果的に行うことが可能となる。これにより、バッテリ6、6・・・の冷却ムラを解消する効果が得られる。
以上のように、本実施例では、バッテリ6、6・・・が所定値以上の温度になった場合は、冷却ファンを作動させて、空気温度調整装置1によって温度調整がされた空気をダクト4を通じて第一の収容部5Aに直接供給し、第一の収容部5Aに収容されたバッテリ6A、6A・・・を冷却する。バッテリの温度がさらに上がり、第一の収容部5A内のバッテリ6A、6A・・・と第2の収容部5B内のバッテリ温度6B、6B・・・との温度差が第1の所定値以上になった場合は、ダクト4の後部開口部9を開けて、車室内の空気を空気取り入れ口10および前記空気排出口11を介して第2の収容部5Bへ供給し、第2の収容部5Bに収容されたバッテリ6B、6B・・・を冷却する。さらにこの温度差が大きくなって第2の所定値以上になった場合は、ダクト4の前部開口部8を開けて、ダクト4内の空気を空気取り入れ口10および前記空気排出口11を介して第2の収容部5Bへ供給し、第2の収容部5Bに収容されたバッテリ6B、6B・・・をより効果的に冷却する。以上の動作により、バッテリ収容部5内のバッテリを効果的に冷却し、発熱によるバッテリの性能劣化を防ぐことができる。このとき、ダクト4は第1の収容部5Aにのみ直接つながっておりその断面積は小さくて良いため、乗員スペースを犠牲にすることがない。
また本実施例では、前述したように、前部ルーバー10Aは、空気取り入れ口10の中心と前部開口部8の中心を結ぶ直線に略平行となるように空気取り入れ口10に設置され、また後部ルーバー11Aは、空気排出口11の中心と後部開口部9の中心を結ぶ直線に略平行となるように空気排出口11に設置されている。これにより、前部開口部8から流出した空気は、前部ルーバー10Aに案内されてバッテリ収容部上部5Bに流入し、バッテリ収容部上部5Bを通過した後にルーバー11Aに案内されて後部開口部9に流入することができ、効率の良い空気の流れを得ることが可能である。
さらに、本実施例では、バッテリの発熱状態に応じて前部開口部8および後部開口部9を開閉しているため、これらの開口部を常時開けて第2の収容部5Bへ常時冷気を供給する場合に比べて、空気温度調整装置1が送り出す冷気が少なくて済み、空気温度調整装置1の消費電力を抑えることができるという利点がある。
なお、上述した説明では、全てのバッテリ6、6・・・に温度センサ6Cを設け、バッテリ6B、6B・・・内の最高温度Tuとバッテリ6A、6A・・・内の最高温度Tdを用いて、バッテリ収容上部5B内のバッテリとバッテリ収容下部5A内のバッテリとの温度差を算出しているが、バッテリの第1の収容部5Aに収容されるバッテリ6A、6A・・・と、バッテリの第2の収容部5Bに収容されるバッテリ6B、6B・・・をそれぞれ代表するバッテリ6A、6Bにのみ温度センサ6Cを設けて温度差を算出しても良い。この場合、温度センサを設けるバッテリは、バッテリの第1の収容部5Aおよびバッテリの第2の収容部5Bにおいてそれぞれ温度の上昇が一番見込まれるバッテリ、例えば各収容部内を流れる空気が直接当たりにくい車両後方に位置するバッテリが適している。この場合は、温度センサの数を少なくすることができ、装置のコストを抑えることができるという利点がある。
1 空気温度調整装置
1A 凝縮器
1B コンプレッサー
1C 蒸発器
1D ヒーターコア
1E エアミックスドア
1F 送風機
2 前席シート
3 後席シート
4 ダクト
5 バッテリ収容部
5A 第1の収容部
5B 第2の収容部
6 バッテリ
6A 第1の収容部内のバッテリ
6B 第2の収容部内のバッテリ
6C 温度センサ
7 吸引ファン
8 前部開口部
8A 開閉扉
8B アクチュエータ
9 後部開口部
9A 開閉扉
9B アクチュエータ
10 空気取り入れ口
10A 前部ルーバー
11 空気排出口
11A 後部ルーバー
12 制御ユニット
1A 凝縮器
1B コンプレッサー
1C 蒸発器
1D ヒーターコア
1E エアミックスドア
1F 送風機
2 前席シート
3 後席シート
4 ダクト
5 バッテリ収容部
5A 第1の収容部
5B 第2の収容部
6 バッテリ
6A 第1の収容部内のバッテリ
6B 第2の収容部内のバッテリ
6C 温度センサ
7 吸引ファン
8 前部開口部
8A 開閉扉
8B アクチュエータ
9 後部開口部
9A 開閉扉
9B アクチュエータ
10 空気取り入れ口
10A 前部ルーバー
11 空気排出口
11A 後部ルーバー
12 制御ユニット
Claims (5)
- 車両前方に搭載され、車室内の温度を調整する空気温度調整装置と、
前記空気温度調整装置により温度が調整された空気の一部を車両後方へ案内するダクトと、
前記ダクトの中間に設けられバッテリを収容するバッテリ収容部と、
前記ダクトの後端に配置された吸引ファンと、
前記吸引ファンにより吸引され前記ダクト内を流れる空気を前記バッテリ収容部に供給することで、前記バッテリを冷却する車両用バッテリ冷却装置であって、
前記バッテリ収容部は、前後が前記ダクトに直接つながった第1の収容部と、該第1の収容部の上方または側方に配置され第1の収容部を介して前記ダクトにつながった第2の収容部で構成され、
前記第2の収容部に、空気を取り入れる空気取り入れ口と、取り入れた空気を排出する空気排出口を設けるとともに、前記ダクトのうち第1の収容部の前後に車室内に連通可能で開閉自在な開口部を形成し、
前記バッテリ収容部に収容されたバッテリの発熱状態に応じて前記開口部の開閉を制御することにより、前記ダクト内を流れる空気および車室内の空気のうち少なくとも車室内の空気を、前記空気取り入れ口および前記空気排出口を介して前記第2の収容部に流すように制御を行う制御手段を設けたことを特徴とする車両用バッテリ冷却装置。 - 前記第1の収容部に収容されたバッテリの温度を計測する第1の温度センサと、前記第2の収容部に収容されたバッテリの温度を計測する第2の温度センサとが設けられ、
前記制御手段は、前記第1の温度センサによって計測された温度または前記第2の温度センサによって計測された温度のいずれか一方があらかじめ設定した所定値以上になった際に、前記吸引ファンを作動させることを特徴とする請求項1に記載の車両用バッテリ冷却装置。 - 前記制御手段は、前記第1の温度センサによって計測された温度と前記第2の温度センサによって計測された温度との温度差が、あらかじめ設定した第1の所定値以上になった際に、前記開口部のうち第1の収容部の後に形成した開口部を開くことを特徴とする請求項2に記載の車両用バッテリ冷却装置。
- 前記制御手段は、前記温度差が前記第1の所定値より大きい値を有する第2の所定値以上になった際に、前記開口部のうち第1の収容部の前に形成した開口部を開くことを特徴とする請求項3に記載の車両用バッテリ冷却装置。
- 前記空気取り入れ口が、該空気取り入れ口の中心と前記開口部のうち第1の収容部の前に形成した開口部の中心を結ぶ直線と略平行をなすルーバーを備え、
前記空気排出口が、該空気排出口の中心と前記開口部のうち第1の収容部の後に形成した開口部の中心を結ぶ直線と略平行をなすルーバーを備えたことを特徴とする請求項1〜4のいずれか一項に記載の車両用バッテリ冷却装置。
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2004
- 2004-11-12 JP JP2004329354A patent/JP2006141157A/ja active Pending
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