JP2006141104A - 車両のモータトラクション制御装置 - Google Patents
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Abstract
【解決手段】駆動輪を駆動する動力源に装備された少なくとも1つのモータを備えた車両のモータトラクション制御装置において、前記モータトラクション制御手段は、スリップ開始判定時のスリップ開始トルク相当値を検出するスリップ開始トルク相当値検出手段(ステップS12〜ステップS14)と、スリップ開始判定時のスリップ開始旋回相当値を検出するスリップ開始旋回相当値検出手段(ステップS15)と、前記スリップ開始トルク相当値による前後力とスリップ開始旋回相当値による横力に応じて路面摩擦係数を推定する路面摩擦係数推定手段(ステップS16〜ステップS18)と、を有する手段とした。
【選択図】図11
Description
(1) 特定車輪を軽く制動してその時における制動力とスリップとの関係からスリップ率に対する路面摩擦係数の変化特性を予想し、路面摩擦係数を推定する(例えば、特許文献1参照)。
(2) 路面摩擦係数との相関関係が強い車載センサ値と、路面摩擦係数との関係をニューラルネットワークを用いて学習しておき、車両走行中の上記車載センサ値から路面摩擦係数を推定する(例えば、特許文献2参照)。
(3) 差動制限式ディファレンシャルギヤ装置の差動制限トルクから左右輪駆動トルク差を求め、これと左右駆動輪の回転数差からスリップ率に対する路面摩擦係数の変化特性を予想し、路面摩擦係数を推定する(例えば、特許文献3参照)。
(1)の従来技術は、車輪のうち、どこかの車輪が制動されている状態でのみ路面摩擦係数をを予想することができ、トラクション制御等のように、駆動力を発生している状態では路面摩擦係数の推定は困難である。
(2)の従来技術は、ニューラルネットワークを用いた学習に時間がかかるし、加えて、ニューラルネットワーク構造の設計が困難である等の問題を生じる。
(3)の従来技術は、基本的に差動制限式ディファレンシャルギヤ装置の差動制限トルクを用いていることから、差動制限式ディファレンシャルギヤ装置を搭載している車両でのみ有効な技術であり、応用範囲を制限されることと、車両走行中の荷重移動が考慮されていないことから、推定精度が粗くなってしまうという問題を生じる。
前記モータトラクション制御手段は、
スリップ開始判定時のスリップ開始トルク相当値を検出するスリップ開始トルク相当値検出手段と、
スリップ開始判定時のスリップ開始旋回相当値を検出するスリップ開始旋回相当値検出手段と、
前記スリップ開始トルク相当値による前後力とスリップ開始旋回相当値による横力に応じて路面摩擦係数を推定する路面摩擦係数推定手段と、
を有することを特徴とする。
図1は実施例1のモータトラクション制御装置が適用されたハイブリッド車の駆動系を示す全体システム図である。実施例1におけるハイブリッド車の駆動系は、図1に示すように、エンジンEと、第1モータジェネレータMG1と、第2モータジェネレータMG2(モータ)と、出力スプロケットOS、動力分割機構TMと、を有する。
前記両モータジェネレータMG1,MG2は、バッテリ4からの電力の供給を受けて回転駆動する電動機として動作することもできるし(以下、この状態を「力行」と呼ぶ)、ロータが外力により回転している場合には、ステータコイルの両端に起電力を生じさせる発電機として機能してバッテリ4を充電することもできる(以下、この状態を「回生」と呼ぶ)。
ここで、「共線図」とは、差動歯車のギヤ比を考える場合、式により求める方法に代え、より簡単で分かりやすい作図により求める方法で用いられる速度線図であり、縦軸に各回転要素の回転数(回転速度)をとり、横軸に各回転要素をとり、各回転要素の間隔をサンギヤSとリングギヤRの歯数比λに基づき、(S〜PC):(PC〜R)の長さの比を1:λになるように配置したものである。
実施例1におけるハイブリッド車の制御系は、図1に示すように、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、パワーコントロールユニット3(強電ユニット)と、バッテリ4(二次電池)と、ブレーキコントローラ5と、統合コントローラ6と、を有して構成されている。
実施例1のハイブリッド車の駆動力は、図2(b)に示すように、エンジン直接駆動力(エンジン総駆動力から発電機駆動分を差し引いた駆動力)とモータ駆動力(両モータジェネレータMG1,MG2の総和による駆動力)との合計で示される。その最大駆動力の構成は、図2(a)に示すように、低い車速ほどモータ駆動力が多くを占める。このように、変速機を持たず、エンジンEの直接駆動力と電気変換したモータ駆動力を加えて走行させることから、低速から高速まで、定常運転のパワーの少ない状態からアクセルペダル全開のフルパワーまで、ドライバの要求駆動力に対しシームレスに応答良く駆動力をコントロールすることができる(トルク・オン・デマンド)。
そして、実施例1のハイブリッド車では、動力分割機構TMを介し、エンジンEと両モータジェネレータMG1,MG2と左右前輪(駆動輪)とがクラッチ無しで繋がっている。また、上記のように、エンジンパワーの大部分を発電機で電気エネルギに変換し、高出力かつ高応答のモータで車両を走らせている。このため、例えば、アイスバーン等の滑りやすい路面での走行時において、駆動輪のスリップやブレーキ時の駆動輪のロック等で車両の駆動力が急変する場合、過剰電流からのパワーコントロールユニット3の部品保護、あるいは、動力分割機構TMのピニオン過回転からの部品保護を行う必要がある。これに対し、高出力・高応答のモータ特性を活かし、部品保護の機能から発展させて、駆動輪の駆動スリップを瞬時に検出し、そのグリップを回復させ、車両を安全に走らせるためのモータトラクション制御を採用している。
実施例1のハイブリッド車では、エンジンブレーキやフットブレーキによる制動時には、モータとして作動している第2モータジェネレータMG2を、ジェネレータ(発電機)として作動させることにより、車両の運動エネルギを電気エネルギに変換してバッテリ4に回収し、再利用する回生ブレーキシステムを採用している。
この回生ブレーキシステムでの一般的な回生ブレーキ協調制御は、図3(a)に示すように、ブレーキペダル踏み込み量に対し要求制動力を算出し、要求制動力に大きさにかかわらず、算出された要求制動力を回生分と油圧分とで分担することで行われる。
これに対し、実施例1のハイブリッド車で採用している回生ブレーキ協調制御は、図3(b)に示すように、ブレーキペダル踏み込み量に対し要求制動力を算出し、算出された要求制動力に対し回生ブレーキを優先し、回生分で賄える限りは油圧分を用いることなく、最大限まで回生分の領域を拡大している。これにより、特に加減速を繰り返す走行パターンにおいて、エネルギ回収効率が高く、より低い車速まで回生制動によるエネルギの回収を実現している。
実施例1のハイブリッド車での車両モードとしては、図4の共線図に示すように、「停車モード」、「発進モード」、「エンジン始動モード」、「定常走行モード」、「加速モード」を有する。
「停車モード」では、図4(1)に示すように、エンジンEと発電機MG1とモータMG2は止まっている。「発進モード」では、図4(2)に示すように、モータMG2のみの駆動で発進する。「エンジン始動モード」では、図4(3)に示すように、エンジンスタータとしての機能を持つ発電機MG1によって、サンギヤSが回ってエンジンEを始動する。「定常走行モード」では、図4(4)に示すように、主にエンジンEにて走行し、効率を高めるために発電を最小にする。「加速モード」では、図4(5)に示すように、エンジンEの回転数を上げると共に、発電機MG1による発電を開始し、その電力とバッテリ4の電力を使ってモータMG2の駆動力を加え、加速する。
なお、後退走行は、図4(4)に示す「定常走行モード」において、エンジンEの回転数上昇を抑えたままで、発電機MG1の回転数を上げると、モータMG2の回転数が負側に移行し、後退走行を達成することができる。
[モータトラクション制御処理]
図6は実施例1の統合コントローラ6にて実行されるモータトラクション制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する(モータトラクション制御手段)。
スリップ量S=駆動輪車輪速−従動輪車輪速
または、
スリップ量S={(駆動輪車輪速−従動輪車輪速)/従動輪車輪速}×100[%]
の式により、スリップ量Sを演算し、ステップS3へ移行する。
ここで、「スリップ量トルク制限値TSlim」は、図7に示すように、スリップ量Sに対するトルク制限値TSlimの関係をマップあるいは演算式により設定しておき、スリップ量Sがスリップ量設定値S1まではトルク制限値TSlimを一定値とし、スリップ量Sがスリップ量設定値S1を超えるとスリップ量Sが大きな値になるほど比例的にトルク制限値TSlimを小さな値とする。なお、ステップS1〜ステップS3は、スリップ量制御部に相当する。
ここで、「トラクション路面μ」の推定は、例えば、各車輪の車輪速VW1〜VW4および単位荷重当たりの制駆動力F1〜F4を求め、これらの車輪速VW1〜VW4および単位荷重当たりの制駆動力F1〜F4の組み合わせを表す車輪毎の点を、2次元座標上に表記し、これらの点を代表する直線を求め、その勾配に基づき路面摩擦係数μを推定する(図10参照)。なお、詳しくは後述する。
ここで、「角加速度ω’」の演算は、角速度(=第2モータジェネレータ回転数)を時間微分することで演算することができる。微分演算の手法としては、例えば、サンプリングタイムが10msecの場合、現在の第2モータジェネレータ回転数計測値と10msec前の第2モータジェネレータ回転数計測値の偏差をとることで、微分値を算出することができる。
ここで、「角加速度トルク制限値Tω'lim」は、図8に示すように、角加速度ω’に対するトルク制限値Tω'limの関係をマップあるいは演算式により設定しておき、角加速度ω’が角加速度設定値ω'1まではトルク制限値Tω'1limを一定値とし、角加速度ω’が角加速度設定値ω'1を超えると角加速度ω’が大きな値になるほど比例的にトルク制限値Tω'limを小さな値とする。なお、ステップS5及びステップS6は、角加速度制御部に相当する。
ここで、「部品保護路面μ」の推定は、角加速度ω’が設定角加速度ωo'以上となったとき(スリップ開始判定時)の第2モータジェネレータトルクセンサ27からのモータトルク値と横加速度センサ28からの横加速度検出値を保持しておき、モータトルク値が大きいほど高い前後力を与え、横加速度検出値が大きいほど高い横力を与え、前後力と横力との加算により路面μを推定する。なお、詳しくは、後述する(図11参照)。
ここで、「制御ゲインK」は、図9に示すように、推定した路面μが第1設定値μ1以下の低μ領域では、低い値の一定値による制御ゲインKを設定し、推定した路面μが第1設定値μ1から第2設定値μ2までの領域では、推定した路面μが大きくなるほど制御ゲインが比例的に大きくなる制御ゲインKに設定し、推定した路面μが第2設定値μ2以上の高μ領域では、高い値の一定値による制御ゲインK(例えば、k=1.0)を設定する。つまり、低μ路であると推定されるほどトルク制限値がさらに絞られて低い値とされる。
上記図6のステップS4におけるトラクション路面μの推定は、以下の方法で行う。
車輪スリップ率Sに対する路面摩擦係数μ(換言すれば、車輪の制駆動力)の変化特性は、高μ路では、例えば、図10(a)に実線で示すようになり、低μ路では、図10(a)に1点鎖線で示すようになることが知られている。何れの場合も、路面摩擦係数の最高値μmaxは異なるが、ほぼ同じような傾向を持った特性を呈する。上記の関係は、車輪スリップ率Sが図10(a)に示すように加速時におけるS≦Soの領域だけでなく、制動時におけるS≧−Soの領域においても、同様に成立することは周知の事実である。
図11は実施例1の統合コントローラ6にて実行される部品保護路面μの推定処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
ここで、「横力」は、ステップS16の枠内に記載した横力特性に示すように、スリップ開始横加速度が高いほど比例的に高くなる値にて与える。
ここで、「前後力」の推定は、ステップS17の枠内に記載した前後力特性に示すように、スリップ開始トルクが第1設定トルクTS1以下のときは実路面での摩擦係数最小値に基づく低前後力とし、スリップ開始トルクが第1設定トルクTS1から第2設定トルクTS2までの間はスリップ開始トルクが高いほど前後力を高くし、スリップ開始トルクが第2設定トルクTS2以上のときは実路面での摩擦係数最大値に基づく高前後力とする。
例えば、特開平10−304514号公報には、スリップ初期にトルクダウン応答性を向上させる技術(角加速度制御)が開示されている。この手法は、主にハイブリッド車や電気自動車や燃料電池車等のように、駆動力を発生させるユニットとしてモータを用いた車両に適用されるケースが多い。この技術の基本は、駆動輪の回転角速度の変化率(角加速度)が所定値以上のときに駆動スリップが発生すると予測し、モータトルクを低下させる構成となっている。この構成とすることにより、モータトルクの増加に伴って生じる駆動スリップを防止することができる。
仮にモータトラクション制御装置が無くて駆動スリップした場合には、エンジンの発電が追いつかず、モータはバッテリからどんどん電流を持ち出す。よって、モータ駆動回路に過電流が発生し、回路上の素子等にダメージを与えることになる。例えば、実施例1のパワーコントロールユニット3において、図5の矢印に示すように、コンデンサ3eを介して過電流が流れると、ジョイントボックス3aのヒューズや昇圧コンバータ3bのスイッチング回路がダメージを受けてしまう場合がある。しかも、ハイブリッド車や燃料電池車では、二次電池に対してモータ出力(モータ出力比)が大きければ大きいほど過電流が流れやすい。また、二次電池に対してエンジン、燃料電池の出力(エンジン出力比)が大きければ大きいほど過電圧、過電流が流れやすい。という関係がある。したがって、確実に部品保護を図るためには、滑ったらトルク制限をかけるという「角加速度制御」により駆動スリップを応答良く収束させるモータトラクション制御が必要となる。
実施例1では、従来の「角加速度制御」のみによるスタンブル発生の問題に対し、「角加速度制御」に、駆動輪のスリップ量をコーナリングパワーの高い最適スリップ量範囲に収束させる「スリップ量制御」を組み合わせることで、モータトラクション制御時、確実にスタンブルの発生を防止し、車両の加速性を確保するようにした。
実施例1の車両のモータトラクション制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
図12は実施例2の統合コントローラ6にて実行される部品保護路面μの推定処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
ここで、モータ出力を、モータトルクTmと第2モータジェネレータ回転数N2とであらわすと、
モータ出力=Tm×N2 …(1)
となり、モータ出力を、パワーコントロールユニット3を流れる電流値Iと電圧値Vであらわすと、
モータ出力=I×V …(2)
よって、(1),(2)式により、
Tm=I×V/N2 …(3)
となり、電圧値Vを一定値とすると、モータトルクTmは、電流値Iと第2モータジェネレータ回転数N2により算出できる。
なお、ステップS21〜ステップS24は、スリップ開始トルク相当値検出手段に相当する。
ここで、「横力」は、ステップS26の枠内に記載した横力特性に示すように、スリップ開始操舵角が高いほど比例的に高くなる値にて与える。
「角加速度制御」での路面μの推定は、部品保護のための制御を実施しているため、スリップ開始時の迅速、かつ、精度の良い路面μの推定が要求されるのに対し、実施例2では、パワーコントロールユニット3を流れる電流値と第2モータジェネレータ回転数とに基づき算出されるスリップ開始トルクに応じた前後力と、スリップ開始操舵角に応じた横力と、の和により部品保護路面μを推定することにより、「角加速度制御」におけるスリップ開始時の迅速な路面μの推定が要求に応えることができる。
実施例2の車両のモータトラクション制御装置にあっては、実施例1の(1),(5),(6),(7)の効果に加え、下記に列挙する効果を得ることができる。
図13は実施例3の統合コントローラ6にて実行される部品保護路面μの推定処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
ここで、モータ出力を、モータトルクTmと第2モータジェネレータ回転数N2とであらわすと、
モータ出力=Tm×N2 …(1)
となり、モータ出力を、パワーコントロールユニット3にて消費される消費電力Eであらわすと、
モータ出力=E(=I×V) …(2')
よって、(1),(2')式により、
Tm=E/N2 …(3')
となり、モータトルクTmは、消費電力Eと第2モータジェネレータ回転数N2により算出できる。
なお、ステップS31〜ステップS34は、スリップ開始トルク相当値検出手段に相当する。
ここで、「横力」は、ステップS36の枠内に記載した横力特性に示すように、スリップ開始操舵角が高いほど比例的に高くなる値にて与える。
「角加速度制御」での路面μの推定は、部品保護のための制御を実施しているため、スリップ開始時の迅速、かつ、精度の良い路面μの推定が要求されるのに対し、実施例3では、パワーコントロールユニット3にて消費される消費電力と第2モータジェネレータ回転数とに基づき算出されるスリップ開始トルクに応じた前後力と、スリップ開始車輪速差に応じた横力と、の和により部品保護路面μを推定することにより、「角加速度制御」におけるスリップ開始時の迅速な路面μの推定が要求に応えることができる。
実施例3の車両のモータトラクション制御装置にあっては、実施例1の(1),(5),(6),(7)の効果に加え、下記に列挙する効果を得ることができる。
G(s)=(As+B)/(Cs+D) 但し、sはラプラス演算子
によりあらわす。もし、モデリングの精度を高めたければ、上式の次数を高めることが考えられる。
MG1 第1モータジェネレータ
MG2 第2モータジェネレータ(モータ)
OS 出力スプロケット
TM 動力分割機構
1 エンジンコントローラ
2 モータコントローラ
3 パワーコントロールユニット
4 バッテリ
5 ブレーキコントローラ
6 統合コントローラ
7 アクセル開度センサ
8 車速センサ
9 エンジン回転数センサ
10 第1モータジェネレータ回転数センサ
11 第2モータジェネレータ回転数センサ
12 前左車輪速センサ
13 前右車輪速センサ
14 後左車輪速センサ
15 後右車輪速センサ
16 操舵角センサ
17 マスタシリンダ圧センサ
18 ブレーキストロークセンサ
19 ブレーキ液圧ユニット
20 前左車輪ホイールシリンダ
21 前右車輪ホイールシリンダ
22 後左車輪ホイールシリンダ
23 後右車輪ホイールシリンダ
27 第2モータジェネレータトルクセンサ
28 横加速度センサ
Claims (13)
- 駆動輪を駆動する動力源に装備された少なくとも1つのモータと、駆動輪の駆動スリップを検出し、モータトルクダウン制御により駆動輪のグリップを回復させるモータトラクション制御手段と、を備えた車両のモータトラクション制御装置において、
前記モータトラクション制御手段は、
スリップ開始判定時のスリップ開始トルク相当値を検出するスリップ開始トルク相当値検出手段と、
スリップ開始判定時のスリップ開始旋回相当値を検出するスリップ開始旋回相当値検出手段と、
前記スリップ開始トルク相当値による前後力とスリップ開始旋回相当値による横力に応じて路面摩擦係数を推定する路面摩擦係数推定手段と、
を有することを特徴とする車両のモータトラクション制御装置。 - 請求項1に記載された車両のモータトラクション制御装置において、
前記スリップ開始トルク相当値検出手段及び前記スリップ開始旋回相当値検出手段は、前記モータや駆動輪の角加速度が所定値を上回ったらスリップ開始であると判定することを特徴とする車両のモータトラクション制御装置。 - 請求項1に記載された車両のモータトラクション制御装置において、
前記スリップ開始トルク相当値検出手段は、前記モータに接続される強電ユニットを流れる電流が所定値を上回ったらスリップ開始であると判定することを特徴とする車両のモータトラクション制御装置。 - 請求項1に記載された車両のモータトラクション制御装置において、
前記スリップ開始トルク相当値検出手段は、前記モータに接続される強電ユニットで消費される電力が所定値を上回ったらスリップ開始であると判定することを特徴とする車両のモータトラクション制御装置。 - 請求項1乃至4の何れか1項に記載された車両のモータトラクション制御装置において、
前記スリップ開始トルク相当値検出手段は、スリップ開始判定時において検出したモータトルク検出値をスリップ開始トルク相当値とすることを特徴とする車両のモータトラクション制御装置。 - 請求項1乃至4の何れか1項に記載された車両のモータトラクション制御装置において、
前記スリップ開始トルク相当値検出手段は、スリップ開始判定時に強電ユニットに流れる電流値と、スリップ開始判定時の駆動軸回転数と、に基づいて算出したモータトルク算出値をスリップ開始トルク相当値とすることを特徴とする車両のモータトラクション制御装置。 - 請求項1乃至4の何れか1項に記載された車両のモータトラクション制御装置において、
前記スリップ開始トルク相当値検出手段は、スリップ開始判定時に強電ユニットで消費する電力と、スリップ開始判定時の駆動軸回転数と、に基づいて算出したモータトルク算出値をスリップ開始トルク相当値とすることを特徴とする車両のモータトラクション制御装置。 - 請求項1乃至7の何れか1項に記載された車両のモータトラクション制御装置において、
前記スリップ開始旋回相当値検出手段は、スリップ開始判定時において検出したスリップ開始横加速度をスリップ開始旋回相当値とすることを特徴とする車両のモータトラクション制御装置。 - 請求項1乃至7の何れか1項に記載された車両のモータトラクション制御装置において、
前記スリップ開始旋回相当値検出手段は、スリップ開始判定時において検出したスリップ開始操舵角をスリップ開始旋回相当値とすることを特徴とする車両のモータトラクション制御装置。 - 請求項1乃至7の何れか1項に記載された車両のモータトラクション制御装置において、
前記スリップ開始旋回相当値検出手段は、スリップ開始判定時において検出した左右操舵輪のスリップ開始車輪速差をスリップ開始旋回相当値とすることを特徴とする車両のモータトラクション制御装置。 - 請求項1乃至10の何れか1項に記載された車両のモータトラクション制御装置において、
前記路面摩擦係数推定手段は、スリップ開始トルク相当値により算出される前後力と、スリップ開始旋回相当値により算出される横力と、の和により路面摩擦係数を推定することを特徴とする車両のモータトラクション制御装置。 - 請求項11に記載された車両のモータトラクション制御装置において、
前記路面摩擦係数推定手段は、
スリップ開始旋回相当値が高いほど横力を高くする横力推定部と、
スリップ開始トルク相当値が第1設定トルク以下のときは実路面での摩擦係数最小値に基づく低前後力とし、スリップ開始トルク相当値が第1設定トルクから第2設定トルクまでの間はスリップ開始トルク相当値が高いほど前後力を高くし、スリップ開始トルク相当値が第2設定トルク以上のときは実路面での摩擦係数最大値に基づく高前後力とする前後力推定部と、
を有することを特徴とする車両のモータトラクション制御装置。 - 請求項1乃至12の何れか1項に記載された車両のモータトラクション制御装置において、
前記モータトラクション制御手段は、トラクションの観点で駆動輪のスリップ量によりスリップ量トルク制限値を演算するスリップ量制御部と、部品保護の観点で駆動輪の角加速度により角加速度トルク制限値を演算する角加速度制御部と、を有し、
前記路面摩擦係数相当値推定手段は、モータトラクション制御として角加速度制御が選択されたとき、角加速度制御開始時に部品保護路面摩擦係数を推定することを特徴とする車両のモータトラクション制御装置。
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