JP4325538B2 - 車両のモータトラクション制御装置 - Google Patents

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Description

本発明は、ハイブリッド車や電気自動車等に適用され、駆動輪を駆動する動力源に少なくとも1つのモータが装備された車両のモータトラクション制御装置に関する。
路面摩擦係数の推定は、車輪の制動ロックを防止するためにブレーキ液圧を制御するアンチスキスキッド制御装置や、車輪の駆動スリップ(ホイールスピン)を防止するために車輪駆動力を低減するトラクションコントロール装置や、左右輪を個別に制動して車両のヨーレート等の挙動を目標値に接近させる車両挙動制御装置等に必要であるが、その一例として、従来における路面摩擦係数の推定技術を説明する。
(1) 特定車輪を軽く制動してその時における制動力とスリップとの関係からスリップ率に対する路面摩擦係数の変化特性を予想し、路面摩擦係数を推定する(例えば、特許文献1参照)。
(2) 路面摩擦係数との相関関係が強い車載センサ値と、路面摩擦係数との関係をニューラルネットワークを用いて学習しておき、車両走行中の上記車載センサ値から路面摩擦係数を推定する(例えば、特許文献2参照)。
(3) 差動制限式ディファレンシャルギヤ装置の差動制限トルクから左右輪駆動トルク差を求め、これと左右駆動輪の回転数差からスリップ率に対する路面摩擦係数の変化特性を予想し、路面摩擦係数を推定する(例えば、特許文献3参照)。
特開平7−132787号公報 特開平6−286630号公報 特開平7−101258号公報
しかしながら、上記従来の路面摩擦係数推定の技術には、下記に列挙するような問題がある。
(1)の従来技術は、車輪のうち、どこかの車輪が制動されている状態でのみ路面摩擦係数を予想することができ、トラクション制御等のように、駆動力を発生している状態では路面摩擦係数の推定は困難である。
(2)の従来技術は、ニューラルネットワークを用いた学習に時間がかかるし、加えて、ニューラルネットワーク構造の設計が困難である等の問題を生じる。
(3)の従来技術は、基本的に差動制限式ディファレンシャルギヤ装置の差動制限トルクを用いていることから、差動制限式ディファレンシャルギヤ装置を搭載している車両でのみ有効な技術であり、応用範囲を制限されることと、車両走行中の荷重移動が考慮されていないことから、推定精度が粗くなってしまうという問題を生じる。
そして、二つ以上の路面摩擦係数推定方法を組み合わせた場合、例えば、上記のようにそれぞれ推定手法に特徴があり、同じ路面摩擦係数路を走行していても、路面摩擦係数推定値が全く同じ値になることはない。したがって、例えば、モータトラクション制御装置において、制御目的も路面摩擦係数推定手法も異なる2つのスリップ制御部を切り替えた場合、切り替え時点で路面摩擦係数推定値が急変し、これに伴って路面摩擦係数推定値を制御情報とするモータトルクが変動することから車両挙動安定性を低下させてしまう、という問題がある。
本発明は、上記問題に着目してなされたもので、モータトラクション制御中に第1スリップ制御部と第2スリップ制御部との間で切り替えが行われた時、制御切り替えに伴う路面摩擦係数推定値の切り替えにもかかわらず、シームレスなモータトルク指令値の設定により車両挙動の安定性を確保することができる車両のモータトラクション制御装置を提供することを目的とする。
上記目的を達成するため、本発明における車両のモータトラクション制御装置では、駆動輪を駆動する動力源に装備された少なくとも1つのモータと、駆動輪の駆動スリップを検出し、モータトルクダウン制御により駆動輪のグリップを回復させるモータトラクション制御手段と、を備えた車両のモータトラクション制御装置において、
前記モータトラクション制御手段は、所定の各車輪における車輪速と単位荷重当たりの制駆動力との組み合わせに基づき第1路面摩擦係数相当値を推定する第1路面摩擦係数相当値推定手段と、駆動スリップの開始と同時にモータトルク値に基づき第2路面摩擦係数相当値を推定する第2路面摩擦係数相当値推定手段と、動輪のスリップ量によりスリップ量トルク制限値を演算し、該スリップ量トルク制限値と第1路面摩擦係数相当値を用いてスリップ量制御を行う第1スリップ制御部と、動輪の角加速度により角加速度トルク制限値を演算し、該角加速度トルク制限値と第2路面摩擦係数相当値を用いて角加速度制御を行う第2スリップ制御部と、を有し、
スリップ量制御と角加速度制御との切り替え時、第1路面摩擦係数相当値と第2路面摩擦係数相当値のうち、切り替え前の値から切り替え後の値へ徐々に変化する路面摩擦係数相当値を用いてモータトルク指令値を設定することを特徴とする。
よって、本発明の車両のモータトラクション制御装置にあっては、モータトラクション制御手段において、スリップ量制御と角加速度制御との切り替え時、第1路面摩擦係数相当値と第2路面摩擦係数相当値のうち、切り替え前の値から切り替え後の値へ徐々に変化する路面摩擦係数相当値を用いてモータトルク指令値が設定される。第1スリップ制御部では、所定の各車輪における車輪速と単位荷重当たりの制駆動力との組み合わせに基づき推定した第1路面摩擦係数相当値を用いてトラクションの観点でスリップ量制御を行い、また、第2スリップ制御部では、駆動スリップの開始と同時にモータトルク値に基づき推定した第2路面摩擦係数相当値を用いて部品保護の観点で角加速度制御を行うものとする。このように制御目的も路面摩擦係数推定手法も異なるスリップ量制御と角加速度制御を切り替えた場合、切り替え時点で路面摩擦係数推定値が急変し、これに伴って路面摩擦係数推定値を設定情報とするモータトルクが変動することから車両挙動安定性を低下させてしまう。これに対し、モータトラクション制御中にスリップ量制御と角加速度制御との間で切り替えが行われた時、切り替え前の値から切り替え後の値へ徐々に変化する路面摩擦係数相当値を用い、シームレスなモータトルク指令値を設定することにより、車両挙動の安定性を確保することができる。
以下、本発明の車両のモータトラクション制御装置を実現する最良の形態を、図面に示す実施例1に基づいて説明する。
まず、ハイブリッド車の駆動系構成を説明する。
図1は実施例1のモータトラクション制御装置が適用されたハイブリッド車の駆動系を示す全体システム図である。実施例1におけるハイブリッド車の駆動系は、図1に示すように、エンジンEと、第1モータジェネレータMG1と、第2モータジェネレータMG2(モータ)と、出力スプロケットOS、動力分割機構TMと、を有する。
前記エンジンEは、ガソリンエンジンやディーゼルエンジンであり、後述するエンジンコントローラ1からの制御指令に基づいて、スロットルバルブのバルブ開度等が制御される。
前記第1モータジェネレータMG1と第2モータジェネレータMG2は、ロータに永久磁石を埋設しステータにステータコイルが巻き付けられた同期型モータジェネレータであり、後述するモータコントローラ2からの制御指令に基づいて、パワーコントロールユニット3により作り出された三相交流を印加することによりそれぞれ独立に制御される。
前記両モータジェネレータMG1,MG2は、バッテリ4からの電力の供給を受けて回転駆動する電動機として動作することもできるし(以下、この状態を「力行」と呼ぶ)、ロータが外力により回転している場合には、ステータコイルの両端に起電力を生じさせる発電機として機能してバッテリ4を充電することもできる(以下、この状態を「回生」と呼ぶ)。
前記動力分割機構TMは、サンギヤSと、ピニオンPと、リングギヤRと、ピニオンキャリアPCと、を有する単純遊星歯車により構成されている。そして、単純遊星歯車の3つの回転要素(サンギヤS、リングギヤR、ピニオンキャリアPC)に対する入出力部材の連結関係について説明する。前記サンギヤSには、第1モータジェネレータMG1が連結されている。前記リングギヤRには、第2モータジェネレータMG2と出力スプロケットOSとが連結されている。前記ピニオンキャリアPCには、エンジンダンパEDを介してエンジンEが連結されている。なお、前記出力スプロケットOSは、チェーンベルトCBや図外のディファレンシャルやドライブシャフトを介して左右前輪に連結されている。
上記連結関係により、図4に示す共線図上において、第1モータジェネレータMG1(サンギヤS)、エンジンE(プラネットキャリアPC)、第2モータジェネレータMG2及び出力スプロケットOS(リングギヤR)の順に配列され、単純遊星歯車の動的な動作を簡易的に表せる剛体レバーモデル(3つの回転数が必ず直線で結ばれる関係)を導入することができる。
ここで、「共線図」とは、差動歯車のギヤ比を考える場合、式により求める方法に代え、より簡単で分かりやすい作図により求める方法で用いられる速度線図であり、縦軸に各回転要素の回転数(回転速度)をとり、横軸に各回転要素をとり、各回転要素の間隔をサンギヤSとリングギヤRの歯数比λに基づき、(S〜PC):(PC〜R)の長さの比を1:λになるように配置したものである。
次に、ハイブリッド車の制御系を説明する。
実施例1におけるハイブリッド車の制御系は、図1に示すように、エンジンコントローラ1と、モータコントローラ2と、パワーコントロールユニット3と、バッテリ4(二次電池)と、ブレーキコントローラ5と、統合コントローラ6と、を有して構成されている。
前記統合コントローラ6には、アクセル開度センサ7と、車速センサ8と、エンジン回転数センサ9と、第1モータジェネレータ回転数センサ10と、第2モータジェネレータ回転数センサ11と、から入力情報がもたらされる。なお、車速センサ8と第2モータジェネレータ回転数センサ11は、同じ動力分割機構TMの出力回転数を検出するもであるため、車速センサ8を省略し、第2モータジェネレータ回転数センサ11からのセンサ信号を車速信号として用いても良い。
前記ブレーキコントローラ5には、前左車輪速センサ12と、前右車輪速センサ13と、後左車輪速センサ14と、後右車輪速センサ15と、操舵角センサ16と、マスタシリンダ圧センサ17と、ブレーキストロークセンサ18と、から入力情報がもたらされる。
前記エンジンコントローラ1は、アクセル開度センサ7からのアクセル開度APとエンジン回転数センサ9からのエンジン回転数Neを入力する統合コントローラ6からの目標エンジントルク指令等に応じ、エンジン動作点(Ne,Te)を制御する指令を、例えば、図外のスロットルバルブアクチュエータへ出力する。
前記モータコントローラ2は、レゾルバによる両モータジェネレータ回転数センサ10,11からのモータジェネレータ回転数N1,N2を入力する統合コントローラ6からの目標モータジェネレータトルク指令等に応じ、第1モータジェネレータMG1のモータ動作点(N1,T1)と、第2モータジェネレータMG2のモータ動作点(N2,T2)と、をそれぞれ独立に制御する指令をパワーコントロールユニット3へ出力する。なお、このモータコントローラ2は、バッテリ4の充電状態をあらわすバッテリS.O.Cの情報を用いる。
前記パワーコントロールユニット3は、より少ない電流で両モータジェネレータMG1,MG2への電力供給が可能な電源系高電圧による強電ユニットを構成するもので、図5に示すように、ジョイントボックス3aと、昇圧コンバータ3bと、駆動モータ用インバータ3cと、発電ジェネレータ用インバータ3dと、コンデンサ3eと、を有する。前記第2モータジェネレータMG2のステータコイルには、駆動モータ用インバータ3cが接続される。前記第1モータジェネレータMG1のステータコイルには、発電ジェネレータ用インバータ3dが接続される。また、前記ジョイントボックス3aには、力行時に放電し回生時に充電するバッテリ4が接続される。
前記ブレーキコントローラ5は、低μ路制動時や急制動時等において、4輪のブレーキ液圧を独立に制御するブレーキ液圧ユニット19への制御指令によりABS制御を行い、また、エンジンブレーキやフットブレーキによる制動時、統合コントローラ6への制御指令とブレーキ液圧ユニット19への制御指令を出すことで回生ブレーキ協調制御を行う。このブレーキコントローラ5には、各車輪速センサ12,13,14,15からの車輪速情報や、操舵角センサ16からの操舵角情報や、マスタシリンダ圧センサ17やブレーキストロークセンサ18からの制動操作量情報が入力される。そして、これらの入力情報に基づいて、所定の演算処理を実行し、その処理結果による制御指令を統合コントローラ6とブレーキ液圧ユニット19へ出力する。なお、前記ブレーキ液圧ユニット19には、前左車輪ホイールシリンダ20と、前右車輪ホイールシリンダ21と、後左車輪ホイールシリンダ22と、後右車輪ホイールシリンダ23と、が接続されている。
前記統合コントローラ6は、車両全体の消費エネルギを管理し、最高効率で車両を走らせるための機能を担うもので、加速走行時等において、エンジンコントローラ1への制御指令によりエンジン動作点制御を行い、また、停止時や走行時や制動時等において、モータコントローラ2への制御指令によりモータジェネレータ動作点制御を行う。この統合コントローラ6には、各センサ7,8,9,10,11からのアクセル開度APと車速VSPとエンジン回転数Neと第1モータジェネレータ回転数N1と第2モータジェネレータ回転数N2とが入力される。そして、これらの入力情報に基づいて、所定の演算処理を実行し、その処理結果による制御指令をエンジンコントローラ1とモータコントローラ2へ出力する。なお、統合コントローラ6とエンジンコントローラ1、統合コントローラ6とモータコントローラ2、統合コントローラ6とブレーキコントローラ5は、情報交換のためにそれぞれ双方向通信線24,25,26により接続されている。
次に、駆動力性能について説明する。
実施例1のハイブリッド車の駆動力は、図2(b)に示すように、エンジン直接駆動力(エンジン総駆動力から発電機駆動分を差し引いた駆動力)とモータ駆動力(両モータジェネレータMG1,MG2の総和による駆動力)との合計で示される。その最大駆動力の構成は、図2(a)に示すように、低い車速ほどモータ駆動力が多くを占める。このように、変速機を持たず、エンジンEの直接駆動力と電気変換したモータ駆動力を加えて走行させることから、低速から高速まで、定常運転のパワーの少ない状態からアクセルペダル全開のフルパワーまで、ドライバの要求駆動力に対しシームレスに応答良く駆動力をコントロールすることができる(トルク・オン・デマンド)。
そして、実施例1のハイブリッド車では、動力分割機構TMを介し、エンジンEと両モータジェネレータMG1,MG2と左右前輪の駆動輪とがクラッチ無しで繋がっている。また、上記のように、エンジンパワーの大部分を発電機で電気エネルギに変換し、高出力かつ高応答のモータで車両を走らせている。このため、例えば、アイスバーン等の滑りやすい路面での走行時において、駆動輪のスリップやブレーキ時の駆動輪のロック等で車両の駆動力が急変する場合、過剰電流からのパワーコントロールユニット3の部品保護、あるいは、動力分割機構TMのピニオン過回転からの部品保護を行う必要がある。これに対し、高出力・高応答のモータ特性を活かし、部品保護の機能から発展させて、駆動輪の駆動スリップを瞬時に検出し、そのグリップを回復させ、車両を安全に走らせるためのモータトラクション制御を採用している。
次に、制動力性能について説明する。
実施例1のハイブリッド車では、エンジンブレーキやフットブレーキによる制動時には、モータとして作動している第2モータジェネレータMG2を、ジェネレータ(発電機)として作動させることにより、車両の運動エネルギを電気エネルギに変換してバッテリ4に回収し、再利用する回生ブレーキシステムを採用している。
この回生ブレーキシステムでの一般的な回生ブレーキ協調制御は、図3(a)に示すように、ブレーキペダル踏み込み量に対し要求制動力を算出し、要求制動力大きさにかかわらず、算出された要求制動力を回生分と油圧分とで分担することで行われる。
これに対し、実施例1のハイブリッド車で採用している回生ブレーキ協調制御は、図3(b)に示すように、ブレーキペダル踏み込み量に対し要求制動力を算出し、算出された要求制動力に対し回生ブレーキを優先し、回生分で賄える限りは油圧分を用いることなく、最大限まで回生分の領域を拡大している。これにより、特に加減速を繰り返す走行パターンにおいて、エネルギ回収効率が高く、より低い車速まで回生制動によるエネルギの回収を実現している。
次に、車両モードについて説明する。
実施例1のハイブリッド車での車両モードとしては、図4の共線図に示すように、「停車モード」、「発進モード」、「エンジン始動モード」、「定常走行モード」、「加速モード」を有する。
「停車モード」では、図4(1)に示すように、エンジンEと発電機MG1とモータMG2は止まっている。「発進モード」では、図4(2)に示すように、モータMG2のみの駆動で発進する。「エンジン始動モード」では、図4(3)に示すように、エンジンスタータとしての機能を持つ発電機MG1によって、サンギヤSが回ってエンジンEを始動する。「定常走行モード」では、図4(4)に示すように、主にエンジンEにて走行し、効率を高めるために発電を最小にする。「加速モード」では、図4(5)に示すように、エンジンEの回転数を上げると共に、発電機MG1による発電を開始し、その電力とバッテリ4の電力を使ってモータMG2の駆動力を加え、加速する。
なお、後退走行は、図4(4)に示す「定常走行モード」において、エンジンEの回転数上昇を抑えたままで、発電機MG1の回転数を上げると、モータMG2の回転数が負側に移行し、後退走行を達成することができる。
始動時は、イグニッションキーを回すとエンジンEが始動し、エンジンEを暖機した後、直ぐにエンジンEは停止する。発進時や軽負荷時は、発進時やごく低速で走行する緩やかな坂を下るときなどは、エンジン効率の悪い領域は燃料をカットし、エンジンは停止してモータMG2により走行する。通常走行時は、エンジンEの駆動力は、動力分割機構TMにより一方は車輪を直接駆動し、他方は発電機MG1を駆動し、モータMG2をアシストする。全開加速時は、バッテリ4からパワーが供給され、さらに、駆動力を追加する。減速時や制動時には、車輪がモータMG2を駆動し、発電機として作用することで回生発電を行う。回収した電気エネルギはバッテリ4に蓄えられる。バッテリ4の充電量が少なくなると、発電機MG1をエンジンEにより駆動し、充電を開始する。車両停止時には、エアコン使用時やバッテリ充電時等を除き、エンジンEを自動的に停止する。
次に、作用を説明する。
[モータトラクション制御処理]
図6は実施例1の統合コントローラ6にて実行されるモータトラクション制御処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する(モータトラクション制御手段)。
ステップS1では、各車輪速センサ12,13,14,15からのセンサ信号に基づき、駆動輪である左右前輪の車輪速と従動輪である左右後輪の車輪速を演算し、ステップS2へ移行する。
ステップS2では、ステップS1での車輪速演算に続き、左右前輪の車輪速の平均値である駆動輪車輪速と、左右後輪の車輪速の平均値である従動輪車輪速とを求め、
スリップ量S=駆動輪車輪速−従動輪車輪速
または、
スリップ量S={(駆動輪車輪速−従動輪車輪速)/従動輪車輪速}×100[%]
の式により、スリップ量Sを演算し、ステップS3へ移行する。
ステップS3では、ステップS2でのスリップ量Sの演算に続き、演算されたスリップ量Sに基づいてスリップ量トルク制限値TSlimを演算し、ステップS4へ移行する。
ここで、「スリップ量トルク制限値TSlim」は、図7に示すように、スリップ量Sに対するトルク制限値TSlimの関係をマップあるいは演算式により設定しておき、スリップ量Sがスリップ量設定値S1まではトルク制限値TSlimを一定値とし、スリップ量Sがスリップ量設定値S1を超えるとスリップ量Sが大きな値になるほど比例的にトルク制限値TSlimを小さな値とする。なお、ステップS1〜ステップS3は、第1スリップ制御部(の一部)に相当する。
ステップS4では、ステップS3でのスリップ量トルク制限値TSlimを演算に続き、第2モータジェネレータ回転数センサ11からのセンサ信号に基づき、前輪(=第2モータジェネレータMG2)の角加速度ω’を演算し、ステップS5へ移行する。
ここで、「角加速度ω’」の演算は、角速度(=第2モータジェネレータ回転数)を時間微分することで演算することができる。微分演算の手法としては、例えば、サンプリングタイムが10msecの場合、現在の第2モータジェネレータ回転数計測値と10msec前の第2モータジェネレータ回転数計測値の偏差をとることで、微分値を算出することができる。
ステップS5では、ステップS4での角加速度ω'の演算に続き、角加速度トルク制限値Tω'limを演算し、ステップS6へ移行する。
ここで、「角加速度トルク制限値Tω'lim」は、図8に示すように、角加速度ω'に対するトルク制限値Tω'limの関係をマップあるいは演算式により設定しておき、角加速度ω'が角加速度設定値ω'1まではトルク制限値Tω'1limを一定値とし、角加速度ω'が角加速度設定値ω'1を超えると角加速度ω'が大きな値になるほど比例的にトルク制限値Tω'limを小さな値とする。なお、ステップS4及びステップS5は、第2スリップ制御部(の一部)に相当する。
ステップS6では、ステップS5での角加速度トルク制限値Tω'limの演算に続き、後述する図10に示すフローチャートにしたがって推定された路面摩擦係数を取り込み、ステップS7へ移行する。
ステップS7では、ステップS6での路面摩擦係数推定値の取り込みに続き、スリップ量トルク制限値TSlimと角加速度トルク制限値Tω'limとの一方のトルク制限値を選択し、ステップS8へ移行する。
ここで、トルク制限値の選択は、部品保護優先制御を採用していることに基づき、角加速度ω’が設定角加速度ωo'以上の時には、角加速度トルク制限値Tω'limが選択され、角加速度ω’が設定角加速度ωo'未満の時には、スリップ量トルク制限値Tslimが選択される(図10参照)。なお、角加速度ω’の大きさによるトルク制限値の選択に代え、スリップ量トルク制限値TSlimと角加速度トルク制限値Tω'limとのうち、セレクトローによるトルク制限値の選択としても良く、この場合、路面摩擦係数の推定処理もセレクトロー選択に合致させる。
ステップS8では、ステップS7でのモータトルク制限値の選択に続き、推定路面摩擦係数の大きさに応じて制御ゲインKを設定し、ステップS9へ移行する。
ここで、「制御ゲインK」は、図9に示すように、推定した路面μが第1設定値μ1以下の低μ領域では、低い値の一定値による制御ゲインKを設定し、推定した路面μが第1設定値μ1から第2設定値μ2までの領域では、推定した路面μが大きくなるほど制御ゲインが比例的に大きくなる制御ゲインKに設定し、推定した路面μが第2設定値μ2以上の高μ領域では、高い値の一定値による制御ゲインK(例えば、k=1.0)を設定する。つまり、低μ路であるほどトルク制限値がさらに絞られて低い値とされる。
ステップS9では、ステップS8での制御ゲインKの設定に続き、ステップS7において選択したモータトルク制限値と、ステップS8において設定した制御ゲインKとによりモータトルク指令値を決め、この指令値をモータコントローラ2へ出力し、リターンへ移行する。
[路面摩擦係数推定処理]
図10は実施例1の統合コントローラ6にて実行される路面摩擦係数推定処理の流れを示すフローチャートで、以下、各ステップについて説明する。
ステップS10では、タイヤの概念を組み込んでトラクション路面μを推定し、ステップS11へ移行する(第1路面摩擦係数相当値推定手段)。
ここで、「トラクション路面μ」の推定は、例えば、各車輪の車輪速VW1〜VW4および単位荷重当たりの制駆動力F1〜F4を求め、これらの車輪速VW1〜VW4および単位荷重当たりの制駆動力F1〜F4の組み合わせを表す車輪毎の点を、2次元座標上に表記し、これらの点を代表する直線を求め、その勾配に基づき路面摩擦係数μを推定する(路面摩擦係数相当値推定手段)。なお、詳しくは後述する。
ステップS11では、駆動スリップの開始と同時に部品保護路面μを推定し、ステップS12へ移行する(第2路面摩擦係数相当値推定手段)。
ここで、「部品保護路面μ」の推定は、例えば、角加速度ω’が設定角加速度ωo'以上となったとき(スリップ開始と判断できるとき)のモータトルク値を保持しておき、その値が大きいほど路面μが高いと推定する。すなわち、モータトルク値が高い値からスリップを開始したとなれば、少なくともその駆動トルクまでは路面へ伝達できるだけの路面摩擦係数を有していることになる。また一方で、もし、モータトルク値が低い値からスリップを開始したとなれば、その少ない駆動トルクしか路面に対しトルク伝達できず、路面摩擦係数が低いことになる。
ステップS12では、ステップS11での部品保護路面μの推定に続き、角加速度ω’が設定角加速度ωo'以上であるか否かが判断され、YESの場合はステップS13へ移行し、NOの場合はステップS16へ移行する。
ステップS13では、ステップS12での角加速度ω’が設定角加速度ωo'以上であるとの判断に続き、スリップ発生時トルク値を入力し、ステップS14へ移行する(モータトルク値検出手段)。なお、最初にステップS12からステップS13へ進んで、スリップ発生時トルク値を入力するると、後の処理では、入力済みということでステップS13を通過する。
ステップS14では、ステップS13でのスリップ発生時トルク値の入力に続き、部品保護優先フラグを、部品保護優先フラグ=1と設定し、ステップS15へ移行する。
ステップS15では、ステップS14での部品保護優先フラグのセットに続き、図6のフローチャートのステップS6にて取り込まれる路面摩擦係数情報が、ステップS11にて推定された部品保護路面μとされ、リターンへ移行する。
ステップS16では、ステップS12での角加速度ω’が設定角加速度ωo'未満であるとの判断に続き、部品保護優先フラグが1か否かを判断し、YESの場合はステップS17へ移行し、NOの場合はステップS21へ移行する。
ステップS17では、ステップS16での部品保護優先フラグ=1との判断に続き、ステップS13にて入力されたスリップ発生時トルク値に基づき、レイトリミッタ係数を演算し、ステップS18へ移行する。
ここで、「レイトリミッタ係数」とは、部品保護路面μからトラクション路面μへの変化速度を規定する係数で、小さい値であるほど路面μ変化速度は遅くなる。実施例1では、ステップS17の枠内に記載したように、スリップ発生時トルク値がT1以下の領域では高い値の一定値とし、スリップ発生時トルク値がT1からT2までの領域では、スリップ発生時トルク値が大きくなるほど低下する値にて与え、スリップ発生時トルク値がT2以上の領域では低い値の一定値とされる。
ステップS18では、ステップS17でのレイトリミッタ係数の演算に続き、部品保護路面μとトラクション路面μとレイトリミッタ係数とを用いて移動平均路面μを演算し、この移動平均路面μを、図6のフローチャートのステップS6にて取り込まれる路面摩擦係数情報とし、ステップS19へ移行する。
ステップS19では、ステップS18での移動平均路面μの演算に続き、移動平均路面μがトラクション路面μに一致しているか否かを判断し、YESの場合はステップS20へ移行し、NOの場合はリターンへ移行する。
ステップS20では、ステップS16での部品保護優先フラグ=0との判断に続き、図6のフローチャートのステップS6にて取り込まれる路面摩擦係数情報が、ステップS10にて推定されたトラクション路面μとされ、リターンへ移行する。
[路面μの推定について]
上記図10のステップS10における路面μの推定は、以下の方法で行う。
車輪スリップ率Sに対する路面摩擦係数μ(換言すれば、車輪の制駆動力)の変化特性は、高μ路では、例えば、図11(a)に実線で示すようになり、低μ路では、図11(a)に1点鎖線で示すようになることが知られている。何れの場合も、路面摩擦係数の最高値μmaxは異なるが、ほぼ同じような傾向を持った特性を呈する。上記の関係は、車輪スリップ率Sが図11(a)に示すように加速時におけるS≦Soの領域だけでなく、制動時におけるS≧−Soの領域においても、同様に成立することは周知の事実である。
そして、車輪スリップ率Sに対する路面摩擦係数μの変化特性がほぼ線形とみなせる車輪スリップ率So以下の領域の領域においては、車輪速と単位荷重当たりの制駆動力とで表記される図11(b)の2次元座標上に各車輪1〜4の車輪速VW1〜VW4と、単位荷重当たりの制駆動力F1〜F4との組み合わせを車輪毎にプロットすると、該プロットにより発生した4点は、図11(b)に実線で示すように、ほぼ同じ直線上の位置に配置される。そして、当該直線と上記2次元座標の車輪速(VW)軸とが交差する点における車輪速値が車体速Vxそのものであり、また、車輪速(VW)軸に対する上記直線の勾配が、図11(a)の横軸(車輪スリップ率S)に対する路面摩擦係数μの立ち上がり勾配に対応した車両のドライビングスティフネスkである。
ここで、図11(a)に示す実線特性および1点鎖線特性の比較から明らかなように、ドライビングスティフネスkと、路面摩擦係数の最高値μmaxとの間には、例えば、図11(c)に例示するような関係が成立し、そして、最高摩擦係数μmaxが路面の絶対的な滑り難さ(本明細書では、この絶対的な滑り難さも一般的な呼称であることから、路面摩擦係数μと称する。)を表すことから、図11(b)の車輪速(VW)軸に対する上記直線の勾配(ドライビングスティフネスk)から、路面の絶対的な滑り難さである路面摩擦係数μを推定することができる。
よって、実施例1においては、大きくスリップしておらず、前記線形領域にある車輪に関して、各車輪の車輪速VW1〜VW4および単位荷重当たりの制駆動力F1〜F4を求めると共に、これらの車輪速VW1〜VW4および単位荷重当たりの制駆動力F1〜F4の組み合わせを表す車輪毎の点を、図11(b)のごとき2次元座標上に表記し、これらの点を代表する直線を求め、上記の要領で車体速Vxおよび路面摩擦係数μを推定する。
[トラクション制御の背景技術について]
例えば、特開平10−304514号公報には、スリップ初期にトルクダウン応答性を向上させる技術(角加速度制御)が開示されている。この手法は、主にハイブリッド車や電気自動車や燃料電池車等のように、駆動力を発生させるユニットとしてモータを用いた車両に適用されるケースが多い。この技術の基本は、駆動輪の回転角速度の変化率(角加速度)が所定値以上のときに駆動スリップが発生すると予測し、モータトルクを低下させる構成となっている。この構成とすることにより、モータトルクの増加に伴って生じる駆動スリップを防止することができる。
ここで、駆動力を発生させるユニットとしてモータを用いたハイブリッド車において、駆動スリップの発生初期に高応答性にてスリップを抑制する「角加速度制御」が必要な理由について説明する。
仮にモータトラクション制御装置が無くて駆動スリップした場合には、エンジンの発電が追いつかず、モータはバッテリからどんどん電流を持ち出す。よって、モータ駆動回路に過電流が発生し、回路上の素子等にダメージを与えることになる。例えば、実施例1のパワーコントロールユニット3において、図5の矢印に示すように、コンデンサ3eを介して過電流が流れると、ジョイントボックス3aのヒューズや昇圧コンバータ3bのスイッチング回路がダメージを受けてしまう場合がある。しかも、ハイブリッド車や燃料電池車では、二次電池に対してモータ出力(モータ出力比)が大きければ大きいほど過電流が流れやすい。また、二次電池に対してエンジン、燃料電池の出力(エンジン出力比)が大きければ大きいほど過電圧、過電流が流れやすい。という関係がある。したがって、確実に部品保護を図るためには、滑ったらトルク制限をかけるという「角加速度制御」により駆動スリップを応答良く収束させるモータトラクション制御が必要となる。
しかしながら、従来の「角加速度制御」にあっては、駆動スリップが生じやすい低μ路における部品保護を優先し、駆動スリップの発生が予測されると大きなモータトルクダウン量を与える構成としていた。このため、駆動スリップの発生により駆動輪車輪速が増大するとモータトルクが低減し、モータトルクの低減に伴って駆動輪車輪速も低下する。この駆動輪車輪速の低下は、最適スリップ量範囲を超えるものとなり、車体速レベルまで低下する。そして、駆動輪車輪速が車体速レベルまで低下するとモータトルクの増加が許容され、駆動輪車輪速は再び増大する再スリップ状況となり、駆動輪車輪速変動幅の大きなスリップ発生とスリップ収束の動作が繰り返される。
つまり、「角加速度制御」の場合、スリップ開始を早期に検知しトルクダウン制御に入ることで過電流の発生は防止できるものの、コーナリングパワーの高い最適スリップ量範囲に対し実制御範囲はスリップ量が低い領域まで拡大しているため、駆動輪のポテンシャルを最大限まで使い切れていない。このため、「角加速度制御」の場合、部品保護は達成できるものの、駆動トルクの出力低下が大き過ぎて駆動輪車輪速が車両速度(車体速)に張り付くような場合、もたつきによる加速不良(スタンブル)が発生してしまう。また、「角加速度制御」の場合、駆動輪においてスリップ発生(スリップ量大)とスリップ収束(スリップ量小)とが繰り返されるハンチングが発生してしまう。
[モータトラクション制御作用]
実施例1では、従来の「角加速度制御」のみによるスタンブル発生の問題に対し、「角加速度制御」に、駆動輪のスリップ量をコーナリングパワーの高い最適スリップ量範囲に収束させる「スリップ量制御」を組み合わせることで、モータトラクション制御時、確実にスタンブルの発生を防止し、車両の加速性を確保するようにした。
しかしながら、「スリップ量制御」での路面μの推定と、「角加速度制御」での路面μの推定とは、それぞれ目的に応じた異なる推定手法を実施している。例えば、「スリップ量制御」での路面μの推定は、タイヤが路面に伝える力(トラクション)を引き出すための制御であるため、タイヤの概念を組み込んでいる。一方、「角加速度制御」での路面μの推定は、部品保護のための制御を実施しているため、スリップ開始時の迅速な路面μの推定が要求される。このため、スリップが開始したと同時に路面μを推定できる手法を用いている。これらの2つの制御が切り替えられた場合、路面μの推定手法も切り替えることで、精度の高い制御を実現することができる。
そこで問題となるのは、上記のようにそれぞれ路面μの推定手法に特徴があるため、同じ路面摩擦係数路を走行していても、図12に示すように、路面摩擦係数推定値が異なる値となってしまう。したがって、例えば、部品保護優先フラグが立っている場合に、部品保護路面μを選択し、部品保護優先フラグが下ろされるとトラクション路面μを選択すると、推定される路面μが急激に変化する。この路面μの急変に伴って推定される路面μを制御ゲインの設定情報とすると、モータトルク指令値が大幅に変動することから車両挙動安定性を低下させてしまう。場合によっては、「スリップ量制御」に切り替えられた後、モータトルク指令値が過度に上昇し、再び「角加速度制御」が介入してくることもある。
これに対し、実施例1では、「角加速度制御」から「スリップ量制御」へと切り替えが行われた時、推定される路面μは、部品保護路面μからトラクション路面μへと徐々に変化するようにし、シームレスな制御ゲインKの設定とすることにより、車両挙動の安定性を確保を図った。
すなわち、「角加速度制御」の選択時には、図10のフローチャートにおいて、ステップS10→ステップS11→ステップS12→ステップS13→ステップS14→ステップS15へと進む流れとなり、ステップS15において、部品保護路面μが推定路面μとされる。
そして、「角加速度制御」から「スリップ量制御」への切り替え時には、ステップS10→ステップS11→ステップS12→ステップS16→ステップS17→ステップS18へと進む流れとなり、ステップS18において、部品保護路面μとトラクション路面μとの移動平均路面μが推定路面μとされる。この「スリップ量制御」への切り替え後は、移動平均路面μがトラクション路面μになるまでは、ステップS18からステップS19→リターンへと進む流れが繰り返され、移動平均路面μが推定路面μとされる。
次に、「スリップ量制御」への切り替え後において、移動平均路面μがトラクション路面μになると、ステップS18からステップS19→ステップS20へ進み、ステップS20において、部品保護優先フラグが0に書き換えられ、次の制御周期では、ステップS10→ステップS11→ステップS12→ステップS16→ステップS21へと進む流れとなり、ステップS21において、トラクション路面μが推定路面μとされる。
よって、モータトラクション制御では、図6に示すフローチャートのステップS6において、上記路面μが取り込まれ、ステップS7において、「角加速度制御」では角加速度トルク制限値Tω'limが選択され、「スリップ量制御」ではスリップ量トルク制限値TSlimが選択され、ステップS8において、取り込まれた路面μにより制御ゲインKが設定され、ステップS9において、制御ゲインKとモータトルク制限値とを掛け合わせてモータトルク指令値とされる。
したがって、例えば、発進時において、ファーストスリップの発生に対しては「角加速度制御」による角加速度トルク制限値Tω'limが効き、駆動スリップが早期に抑制される。そして、角加速度の変化が小さくて車輪速が収束してゆくと、「スリップ量制御」によるスリップ量トルク制限値TSlimが効き、その後は、駆動輪車輪速が最適スリップ量範囲内に収まるように車輪速が制御される。
このように、モータトラクション制御として、「角加速度制御」と「スリップ量制御」とを組み合わせた制御を採用することで、ファーストスリップ後においてスタンブルが改善されて発進時や中間加速時において加速性が確保される。
また、実施例1では、「角加速度制御」から「スリップ量制御」への切り替え時、路面μ情報を徐々に変化させるようにしているため、車両挙動安定性を確保することができると共に、「スリップ量制御」に切り替えられた後、モータトルク指令値が過度に上昇することがなく、再び「角加速度制御」が介入してくることも防止できる。
さらに、実施例1では、図13に示すように、モータトルク制限量(スリップ発生時のトルク値)が大きいほど、部品保護路面μからトラクション路面μへの変化速度を遅くするようにしたため、「角加速度制御」から「スリップ量制御」への切り替え時の路面μにかかわらず、車両挙動の安定性を確保することができる。すなわち、モータトルク制限量が大きければ大きいほど路面μは低いため、トルク変動に応じて車輪角加速度が変化し易いことによる。
次に、効果を説明する。
実施例1の車両のモータトラクション制御装置にあっては、下記に列挙する効果を得ることができる。
(1) 駆動輪を駆動する動力源に装備された少なくとも1つのモータと、駆動輪の駆動スリップを検出し、モータトルクダウン制御により駆動輪のグリップを回復させるモータトラクション制御手段と、を備えた車両のモータトラクション制御装置において、前記モータトラクション制御手段は、所定の各車輪における車輪速と単位荷重当たりの制駆動力との組み合わせに基づき第1路面摩擦係数相当値を推定する第1路面摩擦係数相当値推定手段と、駆動スリップの開始と同時にモータトルク値に基づき第2路面摩擦係数相当値を推定する第2路面摩擦係数相当値推定手段と、動輪のスリップ量によりスリップ量トルク制限値を演算し、該スリップ量トルク制限値と第1路面摩擦係数相当値を用いてスリップ量制御を行う第1スリップ制御部と、動輪の角加速度により角加速度トルク制限値を演算し、該角加速度トルク制限値と第2路面摩擦係数相当値を用いて角加速度制御を行う第2スリップ制御部と、を有し、スリップ量制御と角加速度制御との切り替え時、第1路面摩擦係数相当値と第2路面摩擦係数相当値のうち、切り替え前の値から切り替え後の値へ徐々に変化する路面摩擦係数相当値を用いてモータトルク指令値を設定するため、モータトラクション制御中に第1スリップ制御部と第2スリップ制御部との間で切り替えが行われた時、制御切り替えに伴う路面摩擦係数推定値の切り替えにもかかわらず、シームレスなモータトルク指令値の設定により車両挙動の安定性を確保することができる。


(2) スリップ発生時におけるモータトルク値を検出するモータトルク値検出手段(ステップS13)を設け、前記モータトラクション制御手段は、スリップ量制御角加速度制御との切り替え時、スリップ発生時のモータトルク値が大きいほど、切り替え前の路面摩擦係数相当値から切り替え後の路面摩擦係数相当値へ変化させる変化速度を遅くするため、第1スリップ制御部と第2スリップ制御部との切り替え時点での路面摩擦係数にかかわらず、確実に車両挙動の安定性を確保することができる。
(3) 前記モータトラクション制御手段は、スリップ量制御角加速度制御との切り替え時、スリップ発生時のモータトルク値が第1設定値以下のときには、路面摩擦係数相当値の変化速度を一定値による最大変化速度に規定するため、モータトルク値が低過ぎたときに必要以上(例えば、氷結路面相当以下)に路面摩擦係数相当値の変化速度を遅くしてしまうのを防止することができる。
(4) 前記モータトラクション制御手段は、スリップ量制御角加速度制御との切り替え時、スリップ発生時のモータトルク値が第2設定値以上のときには、路面摩擦係数相当値の変化速度を一定値による最小変化速度に規定するため、モータトルク値が高過ぎたときに必要以上(例えば、アスファルト路以上)に路面摩擦係数相当値の変化速度を速くしてしまうのを防止することができる。
(5) 前記モータトラクション制御手段は、スリップ量制御角加速度制御との切り替え時、スリップ発生時のモータトルク値が大きいほど変化速度リミットのレイトを小さくすることで、切り替え後の路面摩擦係数相当値となるまで移動平均路面摩擦係数相当値を算出するため、低μ路では滑らかな繋がりを実現することができ、一方でドライ路相当の高μ路では、応答良く切り替えを実施することができる。

(6) 前記第1スリップ制御部は、トラクションの観点で駆動輪のスリップ量Sによりスリップ量トルク制限値TSlimを演算する「スリップ量制御」を行い、前記第1路面摩擦係数相当値推定手段は、所定の各車輪における車輪速と単位荷重当たりの制駆動力との組み合わせに基づきトラクション路面μを推定する手段であり、前記第2スリップ制御部は、部品保護の観点で駆動輪の角加速度ω'により角加速度トルク制限値Tω'limを演算する「角加速度制御」を行い、前記第2路面摩擦係数相当値推定手段は、駆動スリップの開始と同時に部品保護路面μを推定する手段であり、前記モータトラクション制御手段は、「角加速度制御」から「スリップ量制御」への切り替え時、スリップ発生時のモータトルク値が大きいほど、部品保護路面μからトラクション路面μへ変化させる変化速度を遅くするため、「角加速度制御」から「スリップ量制御」への切り替え時、切り替え時点での路面摩擦係数にかかわらず、確実に車両挙動の安定性を確保することができると共に、「角加速度制御」の再介入も防止することができる。


以上、本発明の車両のモータトラクション制御装置を実施例1に基づき説明してきたが、具体的な構成については、この実施例1に限られるものではなく、特許請求の範囲の各請求項に係る発明の要旨を逸脱しない限り、設計の変更や追加等は許容される。
実施例1では、「角加速度制御」から「スリップ量制御」への切り替え時に推定路面μの変化を滑らかにする例を示したが、「スリップ量制御」から「角加速度制御」への切り替え時に推定路面μの変化を滑らかにする場合にも勿論適用することができる。
実施例1では、モータトルク制限値をスリップ量や角加速度によりそのまま算出する例を示したが、モータトルク要求値からスリップ量や角加速度により算出されるモータトルクダウン量を差し引いてモータトルク制限値を算出するようにしても良い。
実施例1では、推定された路面μに基づき制御ゲインを決める例を示したが、モータトルク制限値に対するモータトルク指令値の移動遅れ時定数を決めたり、モータトルク制限値の補正値を決める等、モータトルク制限値を路面μに応じて適切なモータトルク指令値に置き換えるものであれば良い。
実施例1では、モータトルク値が大きいほど変化速度リミットのレイトを小さくする例を示したが、例えば、モータトルク値に応じて位相遅れを決める時定数を変更させるようにしたり、加重平均の重みを変更したり、移動平均の重みを変更する例としても良い。
実施例1では、第1スリップ制御部として「スリップ量制御」を実施する例を示し、第2スリップ制御部として「角加速度制御」を実施する例を示したが、例えば、トラクションの観点でスリップ制御を実施する第1スリップ制御部と、その他の観点でスリップ制御する第2スリップ制御部を有するモータトラクション制御装置であれば他のスリップ制御手段としても含まれる。
実施例1では、1つのエンジンと2つのモータジェネレータと動力分割機構を備えたハイブリッド車への適用例を示したが、本発明のモータトラクション制御装置は、他のパワーユニット構造を備えたハイブリッド車や電気自動車や燃料電池車やモータ4WD車等、要するに、駆動輪を駆動する動力源に少なくとも1つのモータが装備された車両であれば適用することができる。
実施例1のモータトラクション制御装置が適用されたハイブリッド車を示す全体システム図である。 実施例1のモータトラクション制御装置が適用されたハイブリッド車における駆動力性能特性図と駆動力概念図である。 実施例1のモータトラクション制御装置が適用されたハイブリッド車における回生協調による制動力性能をあらわす対比特性図である。 実施例1のモータトラクション制御装置が適用されたハイブリッド車における各車両モードを示す共線図である。 実施例1のハイブリッド車の強電ユニット(バッテリ・パワーコントロールユニット・第1モータジェネレータ・第2モータジェネレータ)を示すブロック図である。 実施例1の統合コントローラにて実行されるモータトラクション制御処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1でのモータトラクション制御で演算されるスリップ量トルク制限値の特性の一例を示す図である。 実施例1でのモータトラクション制御で演算される角加速度トルク制限値の特性の一例を示す図である。 実施例1でのモータトラクション制御で設定される路面μに対する制御ゲイン特性の一例を示す図である。 実施例1の統合コントローラにて実行される路面摩擦係数推定処理の流れを示すフローチャートである。 実施例1の路面摩擦係数の推定方法を説明するための路面摩擦係数特性・単位車輪荷重当たりの制駆動力特性・最高摩擦係数特性を示す図である。 「角加速度制御」から「スリップ量制御」への切り替えに合わせて路面摩擦係数推定値も変更した場合の部品保護路面μ特性・トラクション路面μ特性・部品保護優先フラグ特性・推定路面μの切り替え特性を示す図である。 実施例1でのモータトラクション制御でのモータトルク制限量に対する切り替えレイト特性・「角加速度制御」から「スリップ量制御」への切り替えに合わせて路面摩擦係数推定値も変更した場合の推定路面μの切り替え特性を示す図である。
符号の説明
E エンジン
MG1 第1モータジェネレータ
MG2 第2モータジェネレータ(モータ)
OS 出力スプロケット
TM 動力分割機構
1 エンジンコントローラ
2 モータコントローラ
3 パワーコントロールユニット
4 バッテリ
5 ブレーキコントローラ
6 統合コントローラ
7 アクセル開度センサ
8 車速センサ
9 エンジン回転数センサ
10 第1モータジェネレータ回転数センサ
11 第2モータジェネレータ回転数センサ
12 前左車輪速センサ
13 前右車輪速センサ
14 後左車輪速センサ
15 後右車輪速センサ
16 操舵角センサ
17 マスタシリンダ圧センサ
18 ブレーキストロークセンサ
19 ブレーキ液圧ユニット
20 前左車輪ホイールシリンダ
21 前右車輪ホイールシリンダ
22 後左車輪ホイールシリンダ
23 後右車輪ホイールシリンダ

Claims (6)

  1. 駆動輪を駆動する動力源に装備された少なくとも1つのモータと、
    駆動輪の駆動スリップを検出し、モータトルクダウン制御により駆動輪のグリップを回復させるモータトラクション制御手段と、
    を備えた車両のモータトラクション制御装置において、
    前記モータトラクション制御手段は、
    所定の各車輪における車輪速と単位荷重当たりの制駆動力との組み合わせに基づき第1路面摩擦係数相当値を推定する第1路面摩擦係数相当値推定手段と、
    駆動スリップの開始と同時にモータトルク値に基づき第2路面摩擦係数相当値を推定する第2路面摩擦係数相当値推定手段と、
    動輪のスリップ量によりスリップ量トルク制限値を演算し、該スリップ量トルク制限値と第1路面摩擦係数相当値を用いてスリップ量制御を行う第1スリップ制御部と、
    動輪の角加速度により角加速度トルク制限値を演算し、該角加速度トルク制限値と第2路面摩擦係数相当値を用いて角加速度制御を行う第2スリップ制御部と、を有し、
    スリップ量制御と角加速度制御との切り替え時、第1路面摩擦係数相当値と第2路面摩擦係数相当値のうち、切り替え前の値から切り替え後の値へ徐々に変化する路面摩擦係数相当値を用いてモータトルク指令値を設定することを特徴とする車両のモータトラクション制御装置。
  2. 請求項1に記載された車両のモータトラクション制御装置において、
    スリップ発生時におけるモータトルク値を検出するモータトルク値検出手段を設け、
    前記モータトラクション制御手段は、スリップ量制御角加速度制御との切り替え時、スリップ発生時のモータトルク値が大きいほど、切り替え前の路面摩擦係数相当値から切り替え後の路面摩擦係数相当値へ変化させる変化速度を遅くすることを特徴とする車両のモータトラクション制御装置。
  3. 請求項2に記載された車両のモータトラクション制御装置において、
    前記モータトラクション制御手段は、スリップ量制御角加速度制御との切り替え時、スリップ発生時のモータトルク値が第1設定値以下のときには、路面摩擦係数相当値の変化速度を一定値による最大変化速度に規定することを特徴とする車両のモータトラクション制御装置。
  4. 請求項2に記載された車両のモータトラクション制御装置において、
    前記モータトラクション制御手段は、スリップ量制御角加速度制御との切り替え時、スリップ発生時のモータトルク値が第2設定値以上のときには、路面摩擦係数相当値の変化速度を一定値による最小変化速度に規定することを特徴とする車両のモータトラクション制御装置。
  5. 請求項2乃至4の何れか1項に記載された車両のモータトラクション制御装置において、
    前記モータトラクション制御手段は、スリップ量制御角加速度制御との切り替え時、スリップ発生時のモータトルク値が大きいほど変化速度リミットのレイトを小さくすることで、切り替え後の路面摩擦係数相当値となるまで移動平均路面摩擦係数相当値を算出することを特徴とする車両のモータトラクション制御装置。
  6. 請求項乃至5の何れか1項に記載された車両のモータトラクション制御装置において
    前記モータトラクション制御手段は、角加速度制御からスリップ量制御への切り替え時、スリップ発生時のモータトルク値が大きいほど、第2路面摩擦係数相当値から第1路面摩擦係数相当値へ変化させる変化速度を遅くすることを特徴とする車両のモータトラクション制御装置。
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