JP2006140045A - 摺動式電子部品 - Google Patents

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Shinichi Yamaguchi
眞一 山口
Hiroshi Suzuki
啓史 鈴木
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Teikoku Tsushin Kogyo Co Ltd
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Abstract

【課題】コイルばねが周囲の部材に当接して雑音が生じない摺動式電子部品を提供する。
【解決手段】ケース10と、ケース10にスライド自在に設置する摺動型物40と、摺動型物40に取り付ける摺動子60と、摺動子60が摺接する導電パターン93を設けた回路基板90とを具備する。摺動型物40のスライド方向Dに向かう両端面59,59に対向する位置に係止部材80,80を設置する。係止部材80,80間に引っ張りコイルばね70を張設する。係止部材80,80の端面59,59側を向く係止面87,87の一部をケース10に設けた係合部17,17に当接する。摺動型物40を一方の方向にスライド移動した場合、一方の係止部材80が係合部17に係止した状態で、他方の係止部材80が摺動型物40とともにスライド移動することで引っ張りコイルばね70が引っ張られ弾性復帰力を生じる。
【選択図】図1

Description

本発明は、直線方向又は回転(円周)方向に摺動する操作部材にコイルばねによる自動復帰機能を取り付けた摺動式電子部品に関するものである。
従来スライド式電子部品の中には、スライド用のつまみや摺動型物等の操作部材と、ケース等の固定側部材との間に圧縮コイルばねを介在させ、操作部材を操作することで圧縮コイルばねを圧縮し、操作部材から手を離すことで圧縮コイルばねの弾発力によって操作部材を元の中立位置に自動復帰させるいわゆる自動復帰機構が組み込まれたスライド式電子部品がある。
図8(a),(b)はこの種の圧縮コイルばねを使用した自動復帰機構の要部概略断面図である。図8(a)に示すようにこの自動復帰機構は、圧縮コイルばね300を固定側部材(例えばケース)330と移動側部材(例えば摺動型物)360の間に収納して構成されている。圧縮コイルばね300は移動側部材360の収納部361内に収納され、その両端面は収納部361の両端に立設する当接部363,363の当接面363a,363aに当接している。当接部363,363の中央には上下方向に向かう凹状のスリット365,365(図9参照)が設けられ、そのスリット365,365の内部に固定側部材330の下面から垂下した平板状の押圧部335,335が挿入され、両押圧部335,335の対向する端面337,337にも圧縮コイルばね300の両端面が当接している(当接面363a,363a間の幅寸法と端面337,337間の幅寸法は同一である)。
そして移動側部材360を矢印A方向に移動すれば、図8(b)に示すように、圧縮コイルばね300が一方(右側)の当接面363aと一方(左側)の端面337とによって圧縮され、自動復帰力が生じる。従って移動側部材360から手を離せば移動側部材360は圧縮コイルばね300の弾発力によって図8(a)に示す元の位置に自動復帰する。
しかしながら上記従来の自動復帰機構には、以下のような問題点があった。
(1)この自動復帰機構の場合、図9(a)に示すように、圧縮コイルばね300の巻き終わり端部301が押圧部335の端面337に当接している状態であったものが、圧縮コイルばね300が圧縮される最中にねじれて回転して図9(b)に示すようにその巻き終わり端部301が端面337から外れ、次のターンの圧縮コイルばね300の面が端面337に強く衝突し、その際高い雑音を生じてしまう恐れがあった。
(2)圧縮コイルばね300が圧縮された際、この圧縮コイルばね300が圧縮方向に垂直な方向、即ち図8(b)に示す矢印Bや矢印C方向に撓んでしまう場合があるが、その際圧縮コイルばね300の外周側面が固定側部材330や移動側部材360に当接し、これによって雑音を生じたり、また移動側部材360のスライド移動時の操作感覚が悪くなったりする恐れがあった。
特開2003−173904号公報
本発明は上述の点に鑑みてなされたものでありその目的は、コイルばねが周囲の部材に当接することによって雑音を生じることのない摺動式電子部品を提供することにある。
本願請求項1に記載の発明は、固定側部材と、前記固定側部材に摺動自在に設置される操作部材と、前記操作部材の摺動によってその電気的出力を変化させる電気的機能部とを具備する摺動式電子部品において、前記操作部材の摺動方向に向かう両端面に対向する位置に一対の可動係止部材を設置し、これら可動係止部材間に引っ張りコイルばねを張設すると同時に、これら両可動係止部材の係止面を固定側部材に設けた係合部に対向させ、前記操作部材を一方の方向に摺動した際に一方の可動係止部材が固定側部材の係合部に係止された状態で、他方の可動係止部材が操作部材の摺動とともに移動することで引っ張りコイルばねが引っ張られて弾性復帰力を生じることを特徴とする摺動式電子部品にある。
本願請求項2に記載の発明は、固定側部材と、前記固定側部材に摺動自在に設置される操作部材と、前記操作部材の摺動によってその電気的出力を変化させる電気的機能部とを具備する摺動式電子部品において、前記操作部材の摺動方向に向かう一方の端面に対向する位置に可動係止部材を設置し、この可動係止部材と操作部材間に引っ張りコイルばねを張設すると同時に、可動係止部材の前記操作部材の端面側を向く係止面の一部を固定側部材に設けた係合部に対向させ、前記操作部材を一方の方向に摺動した際に前記可動係止部材が固定側部材の係合部に係止された状態で引っ張りコイルばねが引っ張られて弾性復帰力を生じることを特徴とする摺動式電子部品にある。
本願請求項3に記載の発明は、前記操作部材には摺動方向に向かうばね収納部が設けられており、前記引っ張りコイルばねはこのばね収納部内に収納されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の摺動式電子部品にある。
請求項1,2に記載の発明によれば、操作部材の自動復帰手段として引っ張りコイルばねを用いたので、圧縮コイルばねのようにその巻き終わり端部が当接している端面から外れて次のターンの圧縮コイルばね面が前記端面に強く衝突して高い雑音を生じるというような問題は生じなくなる。
請求項3に記載の発明によれば、操作部材に設けたばね収納部に引っ張りコイルばねを収納したので、引っ張りコイルばねの高さが操作部材の厚み寸法内に収納され、摺動式電子部品の薄型化が図れる。
以下、本発明の実施形態を図面に基づいて詳細に説明する。
図1は本発明の第一実施形態にかかる摺動式電子部品(以下「スライド式電子部品」という)1の分解斜視図である。同図に示すようにこのスライド式電子部品1は、固定側部材(以下「ケース」という)10と、ケース10の上面側に設置されるつまみ30と、ケース10の下面側に設置される操作部材(以下「摺動型物」という)40と、摺動型物40に取り付けられる摺動子60と、摺動型物40の下面側に設置される引っ張りコイルばね70及び一対の同一形状の可動係止部材80,80と、更にその下側に配置される回路基板90及び取付板100とを具備して構成されている。以下各構成部品について説明する。なお図1に示す矢印Dを摺動型物40の摺動方向(スライド方向)とする。
ケース10は板状の合成樹脂成形品であり、その上面中央にはスライド方向Dに向かって直線状で平行に設置された上下に貫通する一対の開口部11,11が設けられ、これら一対の開口部11,11を設けた部分のケース10の下面側の部分を摺動型物本体設置部10Aとし、その一方の側部を摺動子部設置部10Bとしている。ケース10下面の前記両開口部11,11の間には摺動方向Dに向かう一本の直線状の溝からなる摺動型物ガイド溝13が設けられ、また両開口部11,11のスライド方向両端部よりもさらに外側には二本ずつ平行に設置された摺動方向Dに向かう二組の係止部材ガイドレール15,15が設けられ、また両開口部11,11の四隅近傍には下記する可動係止部材80,80の係止面87,87を係止する爪状の係合部17が設けられている。各係合部17はケース10の下面から突出する板状の側壁19,19の側面からケース10の摺動型物本体41を設置する側に向けて突出している。係合部17の摺動方向Dの幅E(図3,図4参照)は、摺動型物40の摺動方向Dの幅Fよりも若干長く形成されている。またケース10下面の前記摺動子部設置部10Bには、摺動方向Dに向かう一本の直線状の摺動子部ガイドレール21が設けられている。またケース10下面の所定位置からは四本の係止突起23が突出している。
つまみ30は略矩形状に形成された合成樹脂成形品であり、その上面はつまみ操作部31となっており、またその下面中央からは二本の固定用突起33,33が突出している。二本の固定用突起33,33は、それぞれ前記ケース10の一対の開口部11,11に挿入される位置に設けられている。
図2は摺動型物40をその上側からみた斜視図である。同図及び図1に示すように、摺動型物40は合成樹脂の一体成形品であり、略平板状で矩形状に形成された摺動型物本体41と、摺動型物本体41の摺動方向Dに平行な一側辺から突出するアーム部43の先端に設けられた摺動子部45とを具備して構成されている。摺動型物本体41の下面中央には摺動型物本体41下面から立設する摺動方向Dに向かう二本のばね収納壁46Aの間に形成されるばね収納部46が設けられており、またその摺動方向の両側部には前記つまみ30の一対の固定用突起33,33先端を挿入する円形の貫通孔47,47が設けられている。摺動型物本体41の上面中央には摺動方向Dに向かう一本のガイド突起49が設けられている。またばね収納部46の摺動方向の両端は上下に貫通して下記する可動係止部材80の係止部83をガイドしながら挿入する係止部挿入部57,57となっている。ガイド突起49は前記ケース10下面の摺動型物ガイド溝13に挿入される寸法形状に形成されている。一方摺動子部45の上面中央には摺動方向Dに向かう一本のガイド溝51が設けられ、またその下面には摺動子取付用の小突起53,55が設けられている。
摺動子60は弾性金属板製であり、平板状の基部61の一辺から二本のアーム状の摺動子片62,62を突出してこれらをU字状に折り曲げ、その両先端を接点部63,63として構成されている。基部61には二つの小孔からなる取付孔65,67が設けられている。
引っ張りコイルばね70はその両端にリング状の引っ掛け部71,71を設けて構成されている。この引っ張りコイルばね70は、前記摺動型物40のばね収納部46に収納できる外径寸法に形成されている。
可動係止部材80は合成樹脂の一体成形品であり、摺動方向Dと同一面上で直交する方向に向けて長尺に伸びる柱状の基部81と、基部81の前記摺動型物40側を向く面の中央から突出するコ字状に屈曲するフック状の係止部83とを具備して構成されている。基部81の上辺には、前記ケース10下面の二本の係止部材ガイドレール15,15に係合される一対の溝85,85が設けられている。また両可動係止部材80,80の対向する側の面、即ち前記摺動型物40の両端面59,59側を向く面は、これら端面59やケース10の係合部17に当接する係止面87,87となっている。
回路基板90はこの実施形態では合成樹脂フイルム91の上面に一対の導電パターン93,93を平行に設置してなるフレキシブル回路基板であり、前記ケース10の四本の係止突起23をそれぞれ挿入する貫通孔95(図1では二つのみ示す)を設け、さらに前記摺動型物40下面のばね収納部46に対向する位置に摺動方向Dに向かう直線状のばね挿入用貫通孔97を設けて構成されている。導電パターン93,93は、スイッチパターンであってもよいし、抵抗体パターンであっても良い。スイッチパターンの場合はこのスライド式電子部品は直線上を摺動するスライド式スイッチになり、抵抗体パターンの場合は直線上を摺動するスライド式可変抵抗器になる。
取付板100は硬質の金属板又は合成樹脂板からなり、前記回路基板90の各貫通孔95に対向する位置にこれらと同一形状の四つの貫通孔101を設け、また前記回路基板90のばね挿入用貫通孔97に対向する位置にこれとほぼ同一形状の直線状の凹部103を設けて構成されている。そして凹部103を設けたために図1では取付板100の下面のこれに対向する部分は突出している。
スライド式電子部品1を組み立てるには、まず予め摺動型物40の摺動子部45の下面に摺動子60の基部61を載置し、その際基部61の取付孔65,67を貫通した小突起53,55の先端を熱カシメして固定しておく。
そしてケース10の上面につまみ30を載置し、その際つまみ30の固定用突起33,33をそれぞれケース10の開口部11,11に挿入する。次にケース10の下面側に摺動型物40を設置し、その際つまみ30の固定用突起33,33を摺動型物40の貫通孔47,47に挿入し、固定用突起33,33の先端を摺動型物40の下面側で熱カシメすることでつまみ30と摺動型物40とを一体に固定する。このとき摺動型物40のガイド突起49はケース10下面の摺動型物ガイド溝13内に収納され、ケース10下面の摺動子部ガイドレール21は摺動型物40のガイド溝51内に収納される。一体化されたつまみ30と摺動型物40は、開口部11,11内を固定用突起33,33が移動することで、摺動方向Dの方向に摺動(スライド移動)する。
次に引っ張りコイルばね70の両端の引っ掛け部71,71にそれぞれ可動係止部材80,80の係止部83,83を引っ掛けて係止した上で、この引っ張りコイルばね70を若干引き伸ばして摺動型物40下面のばね収納部46に収納する。即ち両可動係止部材80,80間に引っ張りコイルばね70が張設される。このとき摺動型物本体41の摺動方向Dに向かう両端面59,59に対向する位置に前記一対の可動係止部材80,80の係止面87,87が対向し、両可動係止部材80,80間が引っ張りコイルばね70によって両者が接近する方向に弾性復帰力が働き、同時に可動係止部材80,80の係止部83,83が摺動型物本体41の係止部挿入部57,57にガイドされながら挿入される。同時にこのとき両可動係止部材80,80の係止面87,87は引っ張りコイルばね70の弾性復帰力によってケース10の各係合部17に当接している。このとき両可動係止部材80,80上面の溝85,85にはケース10の係止部材ガイドレール15,15が挿入され、これによって両可動係止部材80,80はスムーズに摺動方向Dに向けて平行移動する。なおこの実施形態では可動係止部材80,80の係止面87,87をケース10の係合部17に当接させたが、その代りに係止面87,87は摺動型物40の両端面59,59に当接させても良い。この場合は係合部17間の幅Eを、摺動型物40の幅Fよりも若干短く形成する。
次に前記ケース10の下面側に回路基板90と取付板100とを設置し、回路基板90に設けた貫通孔95と取付板100に設けた貫通孔101に、ケース10に設けた係止突起23を挿入し、各係止突起23の先端を取付板100の下面において熱カシメする。これによってスライド式電子部品1の組み立てが終了する。このとき摺動子60の接点部63,63はそれぞれ回路基板90の導電パターン93,93に当接している。
図3は回路基板90と取付板100とを取り付けない状態のスライド式電子部品1の裏面図である。同図に示すように摺動型物40は、ケース10裏面の摺動型物本体設置部10Aに摺動型物本体41が設置され、またケース10裏面の摺動子部設置部10Bに摺動子部45が設置されている。また前述のように摺動型物本体41上面に設けたガイド突起49(図2参照)はケース10下面に設けた摺動型物ガイド溝13に挿入され、同時にケース10下面に設けた摺動子部ガイドレール21は摺動子部45上面に設けたガイド溝51に挿入され、これらによって摺動型物40全体がケース10に対してその摺動方向Dに確実且つスムーズにスライド移動するようにしている。
一方前述のようにケース10下面に設けた係合部17に両可動係止部材80の係止面87,87が当接することによって摺動型物40はその中立位置に保持されている。
そしてつまみ30を一方の摺動方向Dに向けて押圧してこれを摺動(スライド移動)すると、図4に示すようにこれと一体に摺動型物40がスライド移動する。このとき一方(図4の右側)の可動係止部材80はこれが係止されているケース10の係合部17に係止された状態で元の位置を保持し、他方の可動係止部材80は係合部17から引き離されて摺動型物40の摺動とともに移動する。なお可動係止部材80が移動する際は可動係止部材80の一対の溝85,85(図1参照)がケース10下面のガイドレール15,15に係合しているので、可動係止部材80は確実に摺動方向Dに平行移動する。このとき引っ張りコイルばね70は引っ張られて弾性復帰力を生じている状態になる。またこのとき摺動子60の接点部63,63も回路基板90の導電パターン93,93上を摺動し、これによって導電パターン93,93からの電気的出力を変化する。
つまみ30への押圧を解除すると、前記引っ張りコイルばね70の縮もうとする弾性復帰力によって、ケース10の係合部17から引き離されている側の可動係止部材80が摺動型物40の端面59を摺動した方向とは逆方向に押圧し、この可動係止部材80の係止面87がこれに対向するケース10の係合部17に当接する位置まで、即ち図3に示す位置まで摺動型物40を押し戻して(自動復帰させて)静止する。なおつまみ30を上記と逆方向に摺動させた場合も、上記と同様である。
以上のように本実施形態によれば、操作部材である摺動型物40とつまみ30の自動復帰手段として引っ張りコイルばね70を用いたので、前記背景技術の欄で説明した圧縮コイルばねのように、その巻き終わり端部がねじれて回転してこれが当接している端面から外れて次のターンの圧縮コイルばね面が前記端面に強く衝突して高い雑音を生じるという問題が生じない。また引っ張りコイルばね70は圧縮コイルばねのように圧縮されないので、圧縮された圧縮コイルばねが圧縮方向に垂直な方向に撓んでその外周側面が周囲の部材に当接して雑音が生じたり、また摺動型物40のスライド移動時の操作感覚が悪くなったりする恐れもない。
また操作部材である摺動型物40に設けたばね収納部46に引っ張りコイルばね70を収納したので、引っ張りコイルばね70の高さが摺動型物40の厚み寸法内に収納され、これによってスライド式電子部品1の薄型化が図れる。その際可動係止部材80の係止部83を摺動型物40の係止部挿入部57に挿入したので、摺動型物40と可動係止部材80間のガイドを、係止部83と係止部挿入部57の係合によって行うことができる。
図5は本発明の第二実施形態にかかる摺動式電子部品(以下「スライド式電子部品」という)1−2の裏面図(図3に示すと同一状態を示す)である。この実施形態において、前記第一実施形態と同一又は相当部分には同一符号(但し添え字のみ異ならせている)を付してその詳細な説明は省略する。すなわちこのスライド式電子部品1−2も、固定側部材(以下「ケース」という)10−2と、ケース10−2の上面側に設置される図示しないつまみ(第一実施形態のつまみ30と同一のもの)と、ケース10−2の下面側に設置される操作部材(以下「摺動型物」という)40−2と、摺動型物40−2に取り付けられる摺動子60−2と、摺動型物40−2の下面側に設置される引っ張りコイルばね70−2及び一つの可動係止部材80−2と、更にその下側に配置される図示しない回路基板(第一実施形態の回路基板90と同一のもの)及び取付板(第一実施形態の取付板100と同一のもの)とを具備して構成されている。このスライド式電子部品1−2は、摺動型物40−2を中立位置から一方の方向に移動すると引っ張りコイルばね70−2の弾性復帰力によって自動的に元の位置(中立位置)に自動復帰し、他方の方向に移動するとクリック感覚をもってその移動位置に停止する機構を有するものである。
即ちこの実施形態において第一実施形態と相違する点は、可動係止部材80−2を摺動型物40−2の一方の端面59−2側に対向する位置にのみ設置し、これによってケース10−2に設ける係合部17−2を、この可動係止部材80−2を設置する側のみに設けた点と、引っ張りコイルばね70−2の一方の引っ掛け部71−2を前記可動係止部材80−2の係止部83−2に係止し、他方の引っ掛け部71を摺動型物40−2のばね収納部46−2内に摺動型物40−2と一体に設けた係止部50−2に係止した点と、ケース10−2下面の可動係止部材80−2を設置しない他方の端面59−2側に、摺動型物40−2の他方の端面59−2の両端に当接して摺動型物40−2の摺動方向Dへの摺動を停止させる一対の移動阻止部20−2を設けた点と、摺動型物40−2の摺動方向Dに平行な一方の側面に凹凸からなるクリック係合部44−2を設けるとともに、このクリック係合部44−2に弾接するクリック弾接部材110−2をケース10−2の下面に取り付けた点のみである。クリック係合部44−2は、二つの凹部44a−2,44b−2を有し、またクリック弾接部材110−2はケース10−2の下面に固定される基部110a−2と、基部110a−2から突出するアーム部110b−2と、アーム部110b−2の先端に設けられて前記クリック係合部44−2に弾接する弾接部110c−2とを具備して構成されている。
すなわちこのスライド式電子部品1−2は、摺動型物40−2の一方の端面59−2に対向する位置に可動係止部材80−2を設置し、この可動係止部材80−2と摺動型物40−2間に引っ張りコイルばね70−2を張設すると同時に、可動係止部材80−2の摺動型物40−2の端面59−2側を向く係止面87−2の一部をケース10−2に設けた係合部17−2に対向させて構成されている。
そして摺動型物40−2が中立位置にあるときは、図5に示すように、クリック弾接部110−2の弾接部110c−2が摺動型物40−2の1つの凹部44a−2に係合していて摺動型物40−2はこの位置に保持されている。摺動型物40−2を一方の方向(可動係止部材80−2を設置していない方向)に摺動した際は、クリック弾接部110−2の弾接部110c−2が摺動型物40−2の凹部44a−2から外れることでクリック感覚を生じながら、図6に示すように、可動係止部材80−2の係止面87−2がケース10−2の係合部17−2に係止された状態で引っ張りコイルばね70−2が引っ張られて弾性復帰力を生じる。従って前記摺動型物40−2から手を離せば、引っ張りコイルばね70−2の弾性復帰力によって摺動型物40−2は前記摺動したのと逆方向に移動し、図5に示す中立位置に自動復帰する。
一方摺動型物40−2をその中立位置から前記とは逆方向(可動係止部材80−2を設置している方向)に摺動した際は、クリック弾接部110−2の弾接部110c−2が摺動型物40−2の凹部44a−2から外れることでクリック感覚を生じながら、図7に示すように、摺動型物40−2は可動係止部材80−2とともに移動し、摺動型物40−2の当接部401−2がケース10−2の係合部17−2に係止され、同時に弾接部110c−2がもう1つの凹部44b−2に係合することで停止する。そして摺動型物40−2をこの位置から前記とは逆方向(可動係止部材80−2を設置していない方向)に向けて摺動した際は、弾接部110c−2が凹部44b−2から外れてクリック感覚を生じ、再び凹部44a−2に係合することで、図5に示す中立位置に停止する。
この実施形態の場合も、操作部材である摺動型物40−2と図示しないつまみの自動復帰手段として引っ張りコイルばね70−2を用いたので、前記背景技術の欄で説明した圧縮コイルばねのように、その巻き終わり端部がねじれて回転してこれが当接している端面から外れて次のターンの圧縮コイルばね面が前記端面に強く衝突して高い雑音を生じるという問題が生じない。また引っ張りコイルばね70−2は圧縮コイルばねのように圧縮されないので、圧縮された圧縮コイルばねが圧縮方向に垂直な方向に撓んでその外周側面が周囲の部材に当接して雑音が生じたり、また摺動型物40−2のスライド移動時の操作感覚が悪くなったりする恐れもない。
また操作部材である摺動型物40−2に設けたばね収納部46−2に引っ張りコイルばね70−2を収納したので、引っ張りコイルばね70−2の高さが摺動型物40−2の厚み寸法内に収納され、これによってスライド式電子部品1−2の薄型化が図れる点も第一実施形態と同様である。
以上本発明の実施形態を説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるものではなく、特許請求の範囲、及び明細書と図面に記載された技術的思想の範囲内において種々の変形が可能である。なお直接明細書及び図面に記載のない何れの形状・構造・材質であっても、本願発明の作用・効果を奏する以上、本願発明の技術的思想の範囲内である。例えば上記実施形態では本発明を操作部材が直線上を摺動するスライド式電子部品に適用した例を示したが、操作部材が円周上を摺動する回転式電子部品(回転式スイッチや回転式可変抵抗器等)に適用しても良い。この場合、回転(円周)方向に摺動する回転型物(操作部材)を引っ張りコイルばねによって所定の位置に自動復帰させるように構成する。即ち要は、ケース10等の固定側部材と、前記固定側部材に摺動自在に設置される摺動型物40等の操作部材と、前記操作部材の摺動によってその電気的出力を変化させる摺動子60等の電気的機能部とを具備する摺動式電子部品であれば、どのような摺動式電子部品であっても良い。
上記実施形態では摺動型物40の摺動によって摺動型物40に取り付けた摺動子60を回路基板90上に設けた導電パターン93上に摺接させることでその電気的出力を変化させることで電気的機能部を構成したが、本発明はこのような構造の電気的機能部に限られず、例えば摺動型物40に押圧部を設けてこれが摺動した際に押圧部に対向する位置に設置したスイッチの押釦を押圧してそのスイッチをオンオフするような電気的機能部など、他の種々の構造の電気的機能部であっても良い。要は摺動型物の摺動によってその電気的出力を変化させる電気的機能部であればよい。
また上記実施形態ではケース10を固定側部材としこれに係合部17を設けたが、別の部材を固定側部材としてこれに係合部を設けても良い。また上記実施形態では摺動型物40を操作部材としたが、つまみ等の他の部材を操作部材としても良い。
本発明の一実施形態にかかるスライド式電子部品1の分解斜視図である。 摺動型物40を上側からみた斜視図である。 回路基板90と取付板100とを設置していない状態のスライド式電子部品1の裏面図である。 スライド式電子部品1の動作説明図である。 本発明の第二実施形態にかかるスライド式電子部品1−2の裏面図(図3に示すと同一状態を示す)である。 スライド式電子部品1−2の動作説明図である。 スライド式電子部品1−2の動作説明図である。 従来の自動復帰機構の要部概略断面図である。 従来の自動復帰機構の問題点説明図である。
符号の説明
1 スライド式電子部品(摺動式電子部品)
10 ケース(固定側部材)
10A 摺動型物本体設置部
10B 摺動子部設置部
11 開口部
13 摺動型物ガイド溝
15 係止部材ガイドレール
17 係合部
21 摺動子部ガイドレール
30 つまみ
40 摺動型物(操作部材)
41 摺動型物本体
45 摺動子部
46 ばね収納部
49 ガイド突起
51 ガイド溝
57 係止部挿入部
59 端面
60 摺動子(電気的機能部)
70 引っ張りコイルばね
71 引っ掛け部
80 可動係止部材
81 基部
83 係止部
87 係止面
90 回路基板(電気的機能部)
91 合成樹脂フイルム(電気的機能部)
93 導電パターン(電気的機能部)
100 取付板
1−2 スライド式電子部品(摺動式電子部品)
10−2 ケース(固定側部材)
17−2 係合部
40−2 摺動型物(操作部材)
59−2 端面
60−2 摺動子(電気的機能部)
70−2 引っ張りコイルばね
80−2 可動係止部材
87−2 係止面

Claims (3)

  1. 固定側部材と、前記固定側部材に摺動自在に設置される操作部材と、前記操作部材の摺動によってその電気的出力を変化させる電気的機能部とを具備する摺動式電子部品において、
    前記操作部材の摺動方向に向かう両端面に対向する位置に一対の可動係止部材を設置し、これら可動係止部材間に引っ張りコイルばねを張設すると同時に、これら両可動係止部材の係止面を固定側部材に設けた係合部に対向させ、
    前記操作部材を一方の方向に摺動した際に一方の可動係止部材が固定側部材の係合部に係止された状態で、他方の可動係止部材が操作部材の摺動とともに移動することで引っ張りコイルばねが引っ張られて弾性復帰力を生じることを特徴とする摺動式電子部品。
  2. 固定側部材と、前記固定側部材に摺動自在に設置される操作部材と、前記操作部材の摺動によってその電気的出力を変化させる電気的機能部とを具備する摺動式電子部品において、
    前記操作部材の摺動方向に向かう一方の端面に対向する位置に可動係止部材を設置し、この可動係止部材と操作部材間に引っ張りコイルばねを張設すると同時に、可動係止部材の前記操作部材の端面側を向く係止面の一部を固定側部材に設けた係合部に対向させ、
    前記操作部材を一方の方向に摺動した際に前記可動係止部材が固定側部材の係合部に係止された状態で引っ張りコイルばねが引っ張られて弾性復帰力を生じることを特徴とする摺動式電子部品。
  3. 前記操作部材には摺動方向に向かうばね収納部が設けられており、前記引っ張りコイルばねはこのばね収納部内に収納されていることを特徴とする請求項1又は2に記載の摺動式電子部品。
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