JP2006139177A - 反射防止フィルムの製造方法 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、防眩性、表面硬度、およびコントラストに優れる、面内の高い均一性を有する信頼性の高いディスプレイ用防眩性反射防止フィルムの製造方法を提供することを目的とする。
【解決手段】少なくとも基材(A)上に、ハードコート層(B)、反射防止層(C)を順次積層されてなる反射防止フィルムの製造方法であって、前記反射防止層(C)が、ハードコート層(B)上に、真空中で分子内にフッ素官能基を有する(メタ)アクリロイル化合物(D)を付着させた後、活性エネルギー線を照射し、その(メタ)アクリロイル化合物(D)を硬化させることにより形成することを特徴とする反射防止フィルムの製造方法である。
【選択図】なし

Description

本発明は、防眩性、表面硬度、およびコントラストに優れる、面内の高い均一性を有するディスプレイ用防眩性反射防止フィルムの製造方法に関する。
通常ディスプレイ表面はガラスあるいはプラスティックであるが、画面の傷つき防止として、メタアクリル系樹脂によるハードコート処理が施される。メタアクリル系樹脂は高い表面硬度を示すことから、良好な擦傷性を示すが、光沢性が高いと言った特徴も併せ持つことにより、ディスプレイ表面のギラツキがあらたに問題となる。この問題を解決するために、ポリエステルアクリレート樹脂に凝集性シリカゲルを配合した防眩処理が特許文献1に開示されている。このように、シリカゲル粒子のような無機系粒子をを配合することにより、高い防眩性を得ることができるが、表面での反射光の散乱も同時に起こすために、白っぽく見えるために画像コントラストが低下することが、あらたに問題となる。
そこで、防眩層に反射防止層を積層することにより、表面の散乱効果を抑え高いコントラストと防眩性の両立が可能となる。例えば、0.3〜10.0μmの粒子を含む防眩ハードコート層上に、屈折率1.38〜1.49のフッ素系低屈折率層を積層することにより、コントラストの低下と像の映り込みを防止する提案が特許文献2でなされている。
しかしながら、フッ素系低屈折率材料は、フッ素固有の表面エネルギーによるはじきがにより塗工が非常に困難であった。また凹凸のある防眩層にウエット塗工法式で膜を形成する場合には、特に塗液のレベリングにより膜内での厚さにばらつきが生じ、そのため反射防止層の均一な形成が困難となり、フィルムのムラとなることが新たに問題となる。
下記に特許文献を記す。
特開昭59−151109号公報 特開2001−281411号公報
本発明は、上記の課題を解決するためになされたものであって、防眩性、表面硬度、およびコントラストに優れる、面内の高い均一性を有する信頼性の高いディスプレイ用防眩性反射防止フィルムの製造方法を提供することを目的とする。
上記の目的を達成するために、すなわち、請求項1に係る発明は、少なくとも基材(A)上に、ハードコート層(B)、反射防止層(C)を順次積層されてなる反射防止フィルムの製造方法であって、
前記反射防止層(C)が、ハードコート層(B)上に、真空中で分子内にフッ素官能基を有する(メタ)アクリロイル化合物(D)を付着させた後、活性エネルギー線を照射し、その(メタ)アクリロイル化合物(D)を硬化させることにより形成することを特徴とする反射防止フィルムの製造方法である。
請求項2に係る発明は、前記ハードコート層(B)が、(メタ)アクリロイル基を分子内に有する化合物(E)と、粒径1μm〜10μmの微粒子(F)を含み、(メタ)アク
リロイル基を分子内に有する化合物(E)と、微粒子(F)との屈折率差が0.01以下であることを特徴とする請求項1に記載の反射防止フィルムの製造方法である。
請求項3に係る発明は、前記微粒子(F)が、有機系樹脂微粒子(G)であることを特徴とする請求項1または2に記載の反射防止フィルムの製造方法である。
請求項4に係る発明は、前記微粒子(F)が、無機系微粒子(H)であることを特徴とする請求項1または2に記載の反射防止フィルムの製造方法である。
請求項5に係る発明は、前記(メタ)アクリロイル化合物(D)の付着方法が、フラッシュ蒸着法であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の反射防止フィルムの製造方法である。
本発明によれば、微粒子を含むハードコート層上に、フラッシュ蒸着法により低屈折率の(メタ)アクリロイル化合物を積層することにより、防眩性、表面硬度、およびコントラストに優れ、膜厚にムラのない面内の高い均一性を有する、信頼性の高いディスプレイ用防眩性反射防止フィルムを製造することができる。また、本発明の製造方法で得られた反射防止フィルムは、各種製品に用いることができるが、特にディスプレイ製品の保護フィルムとして好適に使用することができる。
以下に、本発明の一例としての実施形態について詳細に説明する。本発明の反射防止フィルムの製造方法は、少なくとも基材(A)上に、ハードコート層(B)、反射防止層(C)を順次積層されてなる反射防止フィルムの製造方法であって、前記反射防止層(C)が、ハードコート層(B)上に、真空中で分子内にフッ素官能基を有する(メタ)アクリロイル化合物(D)を付着させた後、活性エネルギー線を照射し、その(メタ)アクリロイル化合物(D)を硬化させることにより形成することを特徴とするものである。
本発明においてプラスティックフィルム(A)は、ディスプレイ表面あるいは内部に用いられるものであり、特に限定されるものではなく、透明性の高いフィルムを用いることができる。例えば、PET、PENなどのポリエステル系、PE、PP等のポリオレフィン系や、ノルボルネン等のシクロオレフィン系、TAC等のセルロース系、PES等のポリエーテルスルフォン系などが挙げられるが、これに限られる物ではない。特にTACなどのセルロース系フィルムを用いた場合には、高い視認性と、信頼性の高い反射防止フィルムを得ることができる。
本発明のハードコート層(B)は、基材となるプラスティックフィルム(A)上に形成されることにより、基材の傷つきを防ぐものであり、(メタ)アクリロイル基を分子内に有する化合物(E)と、粒径1〜10μmの微粒子(F)からなる。
(メタ)アクリロイル基を分子内に有する化合物(E)は、形成時に活性エネルギー線を照射することにより、(メタ)アクリロイル基が重合し、架橋構造を取ることにより、高い表面硬度を得ることができる、いわゆるハードコート成分となるものである。(メタ)アクリロイル基を分子内に有する化合物(E)は特に限定されるものではないが、(メタ)アクリロイル基を3個以上有するものを用いた場合には高い表面硬度を得ることができる。また、密着性や柔軟性など目的に応じて、1〜2個の(メタ)アクリロイル基を有するものを用いることもできる。
例えば、3個以上の(メタ)アクリロイル基を分子内に有する化合物(E)としては、
ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンテトラアクリレート等の(メタ)アクリル多官能モノマーや、多官能ウレタンアクリレートや、多官能エポキシアクリレートを用いることができる。特にジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、及びペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレートを用いた場合には高い表面硬度と、擦傷性や、即硬化性を得ることができる。
1〜2個の(メタ)アクリロイル基を有する化合物としては、例えば2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等の水酸基を有する化合物、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジエチルアミノエチル(メタ)アクリレート等のアミノ基を有する化合物、(メタ)アクリル酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエチルコハク酸、2−(メタ)アクリロイルオキシエイチルヘキサヒドロフタル酸等のカルボキシル基を有する化合物、グリシジル(メタ)アクリレート、テトラヒドロフルフリル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、イソボニル(メタ)アクリレート等の環状骨格を有する(メタ)アクリレート、イソアミル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、ブトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシジエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシトリエチレングリコール(メタ)アクリレート、メトキシジプロピレングリコール(メタ)アクリレート等のアクリル単官能化合物。及び、ジエチレングリコールジ(メタ)アクリレート、1,4−ブタンジオールジ(メタ)アクリレート、1,6−ヘキサンジオールジ(メタ)アクリレート、1,9−ノナンジオールジ(メタ)アクリレート、トリエチレンジ(メタ)アクリレート、PEG#200ジ(メタ)アクリレート、PEG#400ジ(メタ)アクリレート、PEG#600ジ(メタ)アクリレート、ネオペンチルジ(メタ)アクリレート、ジメチロルトリシクロデカンジ(メタ)アクリレート等のアクリル2官能化合物や、二官能エポキシ(メタ)アクリレート、二官能ウレタンアクリレートなどを挙げることができる。
(メタ)アクリロイル基を3個以上有する化合物と、1〜2個以上の(メタ)アクリロイル化合物の配合比は、(メタ)アクリロイル基を3個以上有する化合物50〜100重量部に対して、1〜2個の(メタ)アクリロイル化合物を0〜50重量部配合することができ、50重量部を越えると架橋密度が低下することにより、充分な表面硬度を得ることができないことがある。
微粒子(F)はハードコート層(B)の表面に凹凸を形成し、層表面において反射する光を散乱させることにより防眩性を示すいわゆる防眩剤である。微粒子(F)は1〜10μmを用いることができる。好ましくは、3〜7μmを用いると、高い防眩性と画像のコントラストを得ることができる。
また、微粒子(F)は、有機系微粒子(G)、及び無機系微粒子(H)を用いることができる。どちらの場合においても、特に限定されることはなく、(メタ)アクリロイル基を分子内に有する化合物(E)の屈折率との差が0.01未満の物を用いることができる。好ましくは0.005未満であり、更に好ましくは差が0の時、高い透明性と画像のコントラストを得ることができる。
有機系微粒子(G)は特に限定されることはなく、アクリル樹脂、スチレン樹脂、ベンゾグアニン樹脂、メラミン樹脂、ホルムアルデヒド樹脂からなる架橋重合体である微粒子を使用することができる。またこれらの樹脂を共重合してなる微粒子も使用することができる。特に、アクリルスチレン共重合樹脂からなる微粒子を用いた場合には、屈折率の調
整が極めて容易であり、高い透明性を達成することができる。
無機系微粒子(H)は特に限定されることはなく、シリカ、アルミナ、タルク、ガラスフィラーなどを用いることができる。特に屈折率を調整したガラスフィラーが好適である。
微粒子(F)は、(メタ)アクリロイル基を分子内に有する化合物(E)100重量部に対して1〜50重量部とすると良い。1重量部より少ない場合は、充分な防眩性を得ることができず、50重量部を超えると、表面の散乱が強くなり、画像コントラストが低下するためである。好ましくは3〜30重量部で更に好ましくは5〜15重量部であり、このとき高いコントラストを示す防眩フィルムを得ることができる。
本発明におけるハードコート層(B)には、光開始剤を配合すると好ましい。光開始剤は特に限定されるものではなく、紫外線等の活性エネルギーを照射した際に、ラジカルを発生する化合物(I)を用いることができる。例えば、1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン、2−ヒドロキシ−2−メチルー1−フェニルプロパンー1−オン、2−メチル[4−(メチルチオ)フェニル]−2−モルフォリノプロパンー1−オン、2,2−ジメトキシー1,2−ジフェニルエタンー1−オン、ベンゾフェノン、1−[4−(2−ヒドロキシエトキシ)フェニル]−2−ヒドロキシー2−メチル1−プロパンー1−オン、2−ベンジルー2−ジメチルアミノー1−(4−モルフォリノフェニル)ブタンー1−オン、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,4,4−トリメチルペンチルフォスフィンオキサイド等が使用できる。
本発明において化合物(I)の配合量は、(メタ)アクリロイル機を分子内に有する化合物(E)100重量部に対して0.1〜10重量部、好ましくは1〜7重量部、更に好ましくは1〜5重量部とされる。0.1重量部未満の場合は、防眩性コート層(B)の硬度が不十分となり、10重量部を越えるとハードコート膜にクラックが生じ易くなる場合がある。特に化合物(J)の配合量を1〜5重量部に設定すると、ハードコート層(B)が効率よく硬化し、クラックの発生を防ぐことができ好ましい。
本発明のハードコート層(B)は化合物(E)と微粒子(F)と化合物(I)を適当な混合装置、例えばホモミキサー等を用いて適当な溶媒に溶解することによって調整することができる。
溶媒は、特に限定されず、メチルエチルケトン、アセトン、メチルイソブチルケトン等のケトン類、酢酸メチル、酢酸エチル、酢酸ブチル等のエステル類、トルエン、キシレンなどの芳香族化合物、ジエチルエーテル、テトラヒドロフランなどのエーテル類、メタノール、エタノール、イソプロパノール等のアルコール類などを例示することができる。また濃度は例えば固形分に対して10〜90%程度とされている。
本発明のハードコート層(B)の基材への塗工方式は例えば、スロットコータ、スピンコータ、ロールコータ、カーテンコータ、スクリーン印刷等の従来の塗工方式により塗工することができる。この時形成する被膜の膜厚は通常0.1〜50μm程度であり、好ましくは1〜25μmであり、更に好ましくは3〜10μmである。0.1μm未満では十分な鉛筆硬度は得られず、また50μmより厚い場合にはクラックが入りやすくなる。
反射防止層(C)は、ハードコート層(B)より低い屈折率とすることにより、フィルム表面での光の反射を抑えることができる。
反射防止層(C)に含まれる分子内にフッ素官能基を有する(メタ)アクリロイル化合
物(D)は、真空中で逐次凝集させた後、活性エネルギー線を照射することにより硬化させ、形成することができる。通常用いられるウエットプロセスにて形成した場合には、防眩層の凹凸により反射防止層の膜厚の不均一によるムラが発生するが、フラッシュ蒸着法をはじめとした真空中で成膜することで高いカバレッジ性を示し、凹凸に追従した反射防止層を形成することが可能となり、膜厚の均一性の取れた反射防止層を得ることができる。
反射防止層(C)は、成膜時に活性エネルギー線を照射することにより、(メタ)アクリロイル基が重合し、架橋構造を取ることにより硬化膜を形成させることができる。照射する活性エネルギー線により、重合開始剤を用いると、効果的に硬化膜を得ることができる。EB線をも用いた場合には、重合開始剤を配合しなくても硬化がすすむので好ましい。
前記反射防止層(C)の膜厚は、一般式nd=λ/4(450≦λ≦650の範囲)を満たしていれば良く、450≦λ≦650の範囲で層厚dを制御することにより,視感反射率の低い反射防止フィルムを得ることができる。
分子内にフッ素官能基を有する(メタ)アクリロイル化合物(D)は、例えば2,2,2−トリフルオロエチル(メタ)アクリレート、2,2,3,3,−テトラフルオロプロピル(メタ)アクリレート、1H、1H、5H−オクタフルオロペンチル(メタ)アクリレート、1H、1H、2H、2H−ヘプタデカフルオロデシル(メタ)アクリレート等の単官能アクリル化合物、2,2,3,3,4,4,5,5,6,6,7,7,8,8,9,9−ヘキサデカフルオロ−1,10−デカンジオール−ジエポキシ(メタ)アクリレート、PEPF#1000ジ(メタ)アクリレート等の2官能アクリル化合物などを挙げることができるが、これに限られるものではない。
分子内にフッ素官能基を有する(メタ)アクリロイル化合物(D)は、必要に応じて、フッ素を含まない(メタ)アクリレート化合物を配合することもできる。例えば、ジペンタエリスリトールヘキサ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アクリレート、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)アクリレート、トリメチロールプロパントリアクリレート、トリメチロールプロパンテトラアクリレート等の(メタ)アクリル多官能モノマーを配合すると、強度の高い反射防止層を形成することができる。
以下に、本発明の実施例を挙げて具体的に説明する。ただし、本発明はこれら実施例に限定されるものではない。
化合物(E)としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート100重量部(日本化薬社製、カヤラッドDPHA)と、微粒子(F)として平均粒径5.5μmのアクリルスチレン樹脂からなる有機微粒子(屈折率1.520)15重量部と、化合物(I)として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバガイギー製、イルガキュア184)5重量部を、メチルエチルケトン中に混合溶解し、ロールコータにてTACフィルム上に10μmの厚さに塗布し、オーブンにて溶媒除去後紫外線照射により硬化させ、屈折率1.520のハードコート層(B)を得た。
続いて、ハードコート層(B)上に、化合物(D)としてフッ素含有アクリル3官能化合物(FA−17−3L、共栄社化学社製、屈折率1.426)を真空中にてフラッシュ蒸着法で逐次凝集させた後、10kVのエネルギーで電子線照射し、反射防止層(C)形成し、本発明の製造方法による反射防止フィルムを得た。
得られた反射防止フィルムについて、下記に示す評価方法に基づいて鉛筆硬度、視感反射率、透過率、Haze、面状態についての評価を行った。その結果を表1に示す。
<鉛筆硬度>
JIS K5400に準拠して行った。
<透過率>
写像性測定器[日本電色工業(株)製,NDH−2000 ]を使用して測定した。
<Haze>
写像性測定器[日本電色工業(株)製,NDH−2000 ]を使用して測定した。
<視感反射率>
自動分光光度計(日立製作所製、U−4000)を用い、分光反射率から視感反射率を測定した。なお、測定の際には塗布面と反対の面をにつや消し黒色塗料を塗布し、裏面側からの反射防止処置を行った。
<画像コントラスト>
黒画像と白画像のコントラストを目視にて評価した。
<面状態>
目視にて面内のムラのを評価した。
化合物(E)としてペンタエリスリトールトリアクリレート(日本化薬社製、カヤラッドPET−30)80重量部と、1,4−ヘキサンジオールジアクリレート(共栄社製、ライトアクリレート1.6HX−A)20重量部と微粒子(F)として平均粒径5.0μmのガラスフィラー(屈折率1.502)30重量部からなる、屈折率1.500のハードコート層と、化合物(D)としてフッ素基含有ジアクリレート(FA−18、共栄社化学社製、屈折率1.367)とした以外は実施例1と同様に本発明の製造方法による反射防止フィルムを得て、実施例1と同様に評価した。その評価結果を表1に示す。
本発明の製造方法による反射防止フィルムと性能を比較するための比較例として、
化合物(A)としてジペンタエリスリトールヘキサアクリレート100重量部と、微粒子(E)として平均粒径5.5μmのアクリルスチレン樹脂からなる有機微粒子(屈折率1.520)10重量部からなる屈折率1.520のハードコート層を形成した。続けてハードコート層上に、化合物(D)としてフッ素基含有ジアクリレート(FA−18、共栄社化学社製、屈折率1.367)100重量部と、光開始剤として1−ヒドロキシシクロヘキシルフェニルケトン(チバガイギー製、イルガキュア184)5重量部を、メチルエチルケトン中に混合溶解し、ロールコータにてTACフィルム上に0.1μmの厚さに塗布し、オーブンにて溶媒除去後紫外線照射により硬化させ、反射防止膜を形成し反射防止フィルムを得た後、実施例1と同様な評価を行った。その評価結果を表1に示す。
Figure 2006139177
表1より、実施例1および2で得られた本発明の製造方法による反射防止フィルムは、視感反射率が小さく、面状態が良好であって、防眩性、表面硬度、およびコントラストに優れ、膜厚にムラのない面内の高い均一性を有するものであった。これに対して、比較例としての実施例3で得られた反射防止フィルムは、特に面状態が膜厚にムラが目立つものであった。

Claims (5)

  1. 少なくとも基材(A)上に、ハードコート層(B)、反射防止層(C)を順次積層されてなる反射防止フィルムの製造方法であって、
    前記反射防止層(C)が、ハードコート層(B)上に、真空中で分子内にフッ素官能基を有する(メタ)アクリロイル化合物(D)を付着させた後、活性エネルギー線を照射し、その(メタ)アクリロイル化合物(D)を硬化させることにより形成することを特徴とする反射防止フィルムの製造方法。
  2. 前記ハードコート層(B)が、(メタ)アクリロイル基を分子内に有する化合物(E)と、粒径1μm〜10μmの微粒子(F)を含み、(メタ)アクリロイル基を分子内に有する化合物(E)と、微粒子(F)との屈折率差が0.01以下であることを特徴とする請求項1に記載の反射防止フィルムの製造方法。
  3. 前記微粒子(F)が、有機系樹脂微粒子(G)であることを特徴とする請求項1または2に記載の反射防止フィルムの製造方法。
  4. 前記微粒子(F)が、無機系微粒子(H)であることを特徴とする請求項1または2に記載の反射防止フィルムの製造方法。
  5. 前記(メタ)アクリロイル化合物(D)の付着方法が、フラッシュ蒸着法であることを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の反射防止フィルムの製造方法。
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