JP2006138505A - 自動製氷機及びそれを備えた冷凍冷蔵庫 - Google Patents
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Abstract
【課題】自動製氷機における氷落下音を低減し静かな自動製氷機及びそれを備えた冷凍冷蔵庫を低コストで提供する。また、生成された氷が昇華減少により貯氷箱内で小さくならないようにする自動製氷機及びそれを備えた冷凍冷蔵庫を提供する。
【解決手段】自動製氷機9の氷20を貯蔵する貯氷箱13に柔軟な材料で構成した氷落下速度低減手段50を設けて氷落下音と昇華現象とを防止する。また氷20が製氷皿10から離脱する際の音を低減すべく製氷皿10を捻る速度を減少させることにより氷落下音の静音化を実現する。
【選択図】図2
【解決手段】自動製氷機9の氷20を貯蔵する貯氷箱13に柔軟な材料で構成した氷落下速度低減手段50を設けて氷落下音と昇華現象とを防止する。また氷20が製氷皿10から離脱する際の音を低減すべく製氷皿10を捻る速度を減少させることにより氷落下音の静音化を実現する。
【選択図】図2
Description
本発明は、自動製氷機及びそれを備えた冷凍冷蔵庫に関し、特に自動製氷機において製氷された氷が製氷皿から離脱する際に発生する音及び製氷皿から離脱した氷が貯氷箱に貯えられる際に発生する音を低減させる技術に関するものである。また、貯氷箱に貯えられた氷が昇華現象により小さくなってしまうことを抑制する技術に関するものである。
現在の家庭用冷凍冷蔵庫は、自動製氷機や圧縮機、ファンモータ等の機能部品が必要不可欠な要素となっているものが多い。これら機能部品の静音技術の進歩に伴い、冷凍冷蔵庫は年々静かなものとなっている。
一方、自動製氷機には生成された氷を貯えるケース(貯氷箱)が通常備わっている。その貯氷箱に氷が貯えられる際、氷と貯氷箱との衝突で大きな衝激音(氷落下音)が発生していた。具体的には、冷凍冷蔵庫の通常運転音が約20dB以下であるのに比べて、氷落下音は約50dB以上である。このように、機能部品の静音技術の発達により、氷落下音が目立つようになってきている。これは、同時にエンドユーザに不快感を与えることにもなっていた。この氷落下音は周辺が静かになる夜から朝にかけて顕著に目立つようになってきた。
一方、自動製氷機には生成された氷を貯えるケース(貯氷箱)が通常備わっている。その貯氷箱に氷が貯えられる際、氷と貯氷箱との衝突で大きな衝激音(氷落下音)が発生していた。具体的には、冷凍冷蔵庫の通常運転音が約20dB以下であるのに比べて、氷落下音は約50dB以上である。このように、機能部品の静音技術の発達により、氷落下音が目立つようになってきている。これは、同時にエンドユーザに不快感を与えることにもなっていた。この氷落下音は周辺が静かになる夜から朝にかけて顕著に目立つようになってきた。
この氷落下音の発生する要因には、自動製氷機を構成する製氷皿と氷を貯える貯氷箱との距離(落差)が離れているということがある。また、製氷皿を捻って氷を離脱させる際の、製氷皿を捻る速度(皿捻り速度)もこの要因の一つである。そこで、この皿捻り速度を低減させ氷の落下速度を抑制することが氷落下音を低減する有効な手段の一つとなる。
そこで、貯氷箱の底形状を上下動させて製氷皿と貯氷箱との距離(落差)を小さくした自動製氷機の貯氷箱が開示されている(例えば、特許文献1)。また、自動製氷機の貯氷箱に落下する氷の衝撃を吸収するように、貯氷箱内にカゴを備えて氷落下音を低減させるようにした電気冷蔵庫が開示されている(例えば、特許文献2)。さらに、貯氷箱の氷の落下面に吸音部材を備えて氷落下音を低減させるようにした製氷機が開示されている(例えば、特許文献3)。
一方、一般の家庭では、氷を使用するエンドユーザは離脱直後の大きさの氷が貯氷箱に貯えられていると通常想定している。しかしながら、エンドユーザが氷を使用するときには、貯氷箱内で氷が小さくなってしまうことがある(昇華現象)。この昇華現象は、氷に直接冷気が触れることで生じる。したがって、エンドユーザが氷を使用するときには既に氷が小さくなっていることも多く、大きな氷を使用できないといったた不満点があった。
そこで、貯氷箱上部をシャッターで覆い、冷気が直接氷に接触しないようにして、昇華現象により氷が小さくならないようにした製氷装置が開示されている(例えば、特許文献4)。
そこで、貯氷箱上部をシャッターで覆い、冷気が直接氷に接触しないようにして、昇華現象により氷が小さくならないようにした製氷装置が開示されている(例えば、特許文献4)。
特許文献1の自動製氷機の貯氷箱では、氷の細かい破片が底形状の下方に廻り込んでしまい清掃ができなくなり、衛生面が悪化してしまう。また、その氷の細かい破片が自動製氷機の機構の邪魔となり、底形状が上下に作動しなくなってしまうことがあった。
特許文献2の電気冷蔵庫では、貯氷箱の中に別途カゴを備えるので、貯氷箱に貯えられる氷の貯氷量が減ってしまうという問題があった。
特許文献3の製氷機では、氷と氷との衝突や氷と貯氷箱の側面との衝突によって、氷落下音が十分低減しているとは言えなかった。
特許文献2の電気冷蔵庫では、貯氷箱の中に別途カゴを備えるので、貯氷箱に貯えられる氷の貯氷量が減ってしまうという問題があった。
特許文献3の製氷機では、氷と氷との衝突や氷と貯氷箱の側面との衝突によって、氷落下音が十分低減しているとは言えなかった。
一方、特許文献4の製氷装置では、製氷皿が水平の場合にのみ、貯氷箱上部をシャッターで覆うようになっている。自動製氷機と貯氷箱とは同じ部屋に存在する構成となることが多いため、単純に冷気を製氷室に送風しないような構成にすることは困難であり、これでは氷が離脱する際に冷気が直接接触してしまい、昇華現象を十分に回避しているとは言えなかった。
ところで、上記の従来の自動製氷機等では、氷と貯氷箱との衝突から生じる衝撃を和らげて氷落下音を低減することのみを課題としており、もう一つの要因である皿捻り速度を低減することについては課題としていない。また、この皿捻り速度を低減するための機能部品を新しく自動製氷機に備えると、多くのコストがかかってしまうという新たな問題が発生してしまう。
ところで、上記の従来の自動製氷機等では、氷と貯氷箱との衝突から生じる衝撃を和らげて氷落下音を低減することのみを課題としており、もう一つの要因である皿捻り速度を低減することについては課題としていない。また、この皿捻り速度を低減するための機能部品を新しく自動製氷機に備えると、多くのコストがかかってしまうという新たな問題が発生してしまう。
本発明は、上記の課題を解決するためになされたもので、自動製氷機における氷落下音を低減し静かな冷凍冷蔵庫を低コストで提供することを目的としている。また、生成された氷が昇華現象により貯氷箱内で小さくなるのを抑制することも目的としている。
本発明に係る冷凍冷蔵庫の自動製氷機は、氷を生成する製氷皿と、前記製氷皿から離脱した氷を貯える貯氷箱と、前記製氷皿と前記貯氷箱との間に氷の落下速度を低減させる氷落下速度低減手段とを備えたことを特徴とする。
本発明に係る冷凍冷蔵庫の自動製氷機は、製氷皿と貯氷箱との間に氷の落下速度を低減させる氷落下速度低減手段とを備えたので、この氷落下速度低減手段により氷の落下速度を十分に吸収することができる。そして、氷の落下速度を十分に吸収することで、氷が貯氷箱に衝突することにより発生する衝撃音を低減することができる。
以下、図面に基づいて本発明の実施の形態について説明する。図1は、本発明に係る自動製氷機9を備えた冷凍冷蔵庫1の概略図である。冷凍冷蔵庫1は、それぞれ前面扉7が設けられた複数の貯蔵室(冷蔵室2や製氷室3、温度切替室4、野菜室5、冷凍室6など)を備えており、断熱壁8によって囲まれている。この断熱壁8は、冷凍冷蔵庫1と外気とを遮断する機能を果たしている。また、各貯蔵室は図示省略の断熱作用のある仕切壁により仕切られている。
図2は、本発明に係る自動製氷機9の概略図である。自動製氷機9は、製氷皿10と、駆動部11と、検氷レバー12と、貯氷箱13と、製氷温度検知センサー14とで構成されている。製氷皿10は、氷を形成するための凹穴を複数配置した皿状体の氷を生成する皿である。駆動部11は、製氷皿10を回転させたり、捻ったりして氷を離脱させる機能を有している。検氷レバー12は、下降して貯氷箱13内に貯えられた氷の量を検出する機能を果たす。貯氷箱13は、製氷皿10で生成された氷を所定量貯えるようになっている。製氷温度検知センサー14は、製氷皿10内の温度を検知する機能を果たす。
この自動製氷機9で氷が生成される仕組みは、給水タンク15から給水ポンプ16により水が汲み上げられて給水パイプ17、18を水が通り製氷皿10に給水されて実現するようになっている。
また、氷落下速度低減手段50は、製氷皿10から離脱した氷20を直接貯氷箱13に落下させないように製氷皿10と貯氷箱13との間に備えられており、氷20の落下速度を吸収して衝撃を和らげるようになっている。
また、氷落下速度低減手段50は、製氷皿10から離脱した氷20を直接貯氷箱13に落下させないように製氷皿10と貯氷箱13との間に備えられており、氷20の落下速度を吸収して衝撃を和らげるようになっている。
実施の形態1
図3は、氷落下速度低減手段50を備えた自動製氷機9の正面図である。製氷皿10は、図示省略の駆動部11で回転(図で示すA)して氷20を貯氷箱13に落下させるようになっている。氷落下速度低減手段50は、製氷皿10から落下した氷20と接触した後に氷20を下方向に通過させるように製氷皿10と貯氷箱13との間に設けられていて、その接触により氷20の落下速度を吸収するものである。ここでは、氷落下速度低減手段50が貯氷箱13に取り付けられている場合を例示している。
図3は、氷落下速度低減手段50を備えた自動製氷機9の正面図である。製氷皿10は、図示省略の駆動部11で回転(図で示すA)して氷20を貯氷箱13に落下させるようになっている。氷落下速度低減手段50は、製氷皿10から落下した氷20と接触した後に氷20を下方向に通過させるように製氷皿10と貯氷箱13との間に設けられていて、その接触により氷20の落下速度を吸収するものである。ここでは、氷落下速度低減手段50が貯氷箱13に取り付けられている場合を例示している。
この氷落下速度低減手段50は、柔軟性に優れた可撓性を有する板状又はシート状の部材から成ることが好ましい。それは、氷落下速度低減手段50がそのような性質を有すれば、氷20の落下速度を十分に吸収することができるからである。例えば、氷落下速度低減手段50は低温下で硬化せず、元の形状に直ぐ復元するような性質を持っている発泡ポリエチレンによるシート材やエラストマー樹脂による成形品、またはシリコンゴムなどで構成するとよい。なお、これらの材質が食品衛生法に適合していることはいうまでもない。
次に、氷落下速度低減手段50が氷20の落下速度を吸収して氷落下音を低減する作用について説明する。
製氷皿10から離脱した氷20は、貯氷箱13に貯えられる前に氷落下速度低減手段50と接触する。これは、氷20が貯氷箱13に直接衝突しないようにするためである。すなわち、氷落下速度低減手段50はいわゆるクッション的な役割を果たすようになっている。上述のように、氷落下速度低減手段50を柔軟性に優れた可撓性を有する材料で構成すれば、氷20の落下速度を十分に吸収できる。したがって、氷20の落下速度が低減されるので、氷落下音を併せて小さいものとすることが可能になる。
製氷皿10から離脱した氷20は、貯氷箱13に貯えられる前に氷落下速度低減手段50と接触する。これは、氷20が貯氷箱13に直接衝突しないようにするためである。すなわち、氷落下速度低減手段50はいわゆるクッション的な役割を果たすようになっている。上述のように、氷落下速度低減手段50を柔軟性に優れた可撓性を有する材料で構成すれば、氷20の落下速度を十分に吸収できる。したがって、氷20の落下速度が低減されるので、氷落下音を併せて小さいものとすることが可能になる。
ところで、氷落下速度低減手段50は、材料の選定だけではなくその形状自体にも留意することが望ましい。それは、氷20が氷落下速度低減手段50上に乗ったままの状態で貯氷箱13に落下しなかったり、落下速度を十分に吸収することができなかったりするような事態を回避するためである。具体的には、氷落下速度低減手段50は、図4で示す氷落下速度低減手段50aのようにスリット状の切れ目を設けたり、図5で示す氷落下速度低減手段50bのように氷20の重みで傾斜したり、図6示す氷落下速度低減手段50cのようにあらかじめ傾斜させた複数の部材を交互に対向するように設けたりするように構成するとよい。そのような構成にすれば、氷20は確実に貯氷箱13内に落下し、氷20や氷20の細かい破片等が貯氷箱13の外部に飛び散ることがない。さらに、氷20は氷落下速度低減手段50で落下速度を十分に吸収された後に貯氷箱13に貯えられるので、氷落下音を小さくすることができるからである。
氷落下速度低減手段50の具体的な例を図4、図5または図6に基づいて説明する。図4は、氷落下速度低減手段50の形状の一例を示す説明図である。ここでは、氷落下速度低減手段50をスリット状の切れ目を設けて氷落下速度低減手段50aとした例を示している。氷20が氷落下速度低減手段50aに落下すると、氷20の重みで開口した氷通過部70を氷20が通過して貯氷箱13に貯えられようになっている。なお、氷落下速度低減手段50aはフレーム22を設けて貯氷箱13に取り付けられている。このように氷落下速度低減手段50aを構成する材料だけでは、貯氷箱13に取り付けることが困難である場合には、外周にポリプロピレンなどの一般的なプラスチック成形品などでフレーム構造機構とするとよい。
通常、製氷皿10と貯氷箱13との上下間には、製氷皿10の回転軌跡や貯氷箱13の貯氷量を考慮して約100mm以上のスペース(クリアランス部分)が設けてある。そうすると、製氷皿10から離脱した氷20は重力によって加速され、貯氷箱13内側の底面部や側面部に激しく衝突することになる。この衝突を和らげることで、衝撃音を低減することが可能になる。氷落下速度低減手段50aにはスリット状の切れ目を設けてあり、氷20の重みで変形しても、氷20が離れると直ぐに復元することを可能にしている。すなわち、柔軟性とコシ(元の状態に素早く復元すること)との両立を実現可能にしている。
この氷落下速度低減手段50aは、スリット状の切れ目を多くするほど氷20の重みに速やかに反応して氷20を下方の貯氷箱13へと落としやすくする。また、スリット状の切れ目を単純に長方形とするのではなく、二等辺三角形のような形状としても構わない。このような形状とすると、二等辺三角形の先端はコシが弱くなるために氷20を下方の貯氷箱13の中心部分へと落としやすくする。その他にも、氷20の形状や落下位置により、スリット状の切れ目を三角形や四角形等で構成し無秩序に整列させた非整列形状としてもよい。
また、氷落下速度低減手段50aを一枚の部材で構成してもよいが、ここでは境界線60を境目として2枚の部材で構成されている場合を例示している。このようにしたのは、氷20を確実に貯氷箱13に落下させるためである。すなわち、氷20の重みでスリット状の切れ目は境界線60方向に傾斜しつつ開口するように変形するので、氷20がこのスリット状の切れ目に引っ掛かることなく確実に貯氷箱13に貯えられる。
ところで、氷落下速度低減手段50aの柔軟性とコシとの両立を図ることために、エラストマー樹脂やシリコンゴムといった成形品を用いるとよい。これらは、リブ形状追加や肉厚の偏肉等が可能であるために、容易に柔軟性とコシとの両立を図ることできる。また、氷20の落ちにくい箇所と落ちやすい箇所の両方が存在するような場合にそれぞれの箇所で氷落下速度低減手段50aを構成する材料を変更しても構わない。そうすれば、さらに氷落下音の低減を図ることが可能になる。
一方、氷落下速度低減手段50aは、製氷室3を冷却する冷気21が貯氷箱13に直接入り込むのを防止する機能も併せ持っている。それは、冷気21が氷20に直接触れると氷20が小さくなってしまう現象(昇華現象)を防止するためである。この氷落下速度低減手段50aは貯氷箱13に取り付けられており、貯氷箱13を覆うようになっている。したがって、冷気21は貯氷箱13内に入り込むことなく、貯氷箱13に貯えられている氷20に直接接触することはない。その観点から、上記スリット状の切れ目の幅は、できる限り狭くするのが好ましい。
図5は、氷落下速度低減手段50の形状の別の一例を示す説明図である。ここでは、氷落下速度低減手段50を氷20の重みで貯氷箱13内に向かって傾斜するようになっている氷落下速度低減手段50bとした例を示している。また、その傾斜した隙間(氷通過部70a)を氷20が通過して貯氷箱13に貯えられようになっている。なお、図4と同様に氷落下速度低減手段50bはフレーム22を設けて貯氷箱13に取り付けられている。ここでは、氷落下速度低減手段50bは、境界線60aを境目として2枚の部材で構成されており、各部材は氷20の重みで境界線60a方向に貯氷箱13内に向かって傾斜するようになっている。
氷落下速度低減手段50bに氷20が落下すると、その重みで氷落下速度低減手段50bを構成する各部材は貯氷箱13内に向かって傾斜するので、氷20の落下速度を十分に吸収することが可能になる。氷落下速度低減手段50bの各部材が傾斜すると、氷20は矢印Bの方向に向かって転がったり、滑ったりして氷通過部70aを通過して貯氷箱13内に落下する。このとき、氷20の落下速度は低減されており、氷20は緩やかな速度で貯氷箱13に貯えられる。したがって、氷落下音の低減を図ることが可能になる。
一方、この氷落下速度低減手段50bには、スリット状の切れ目がないので、貯氷箱13内に入り込む冷気21をさらに減少することが可能になる。
図6は、氷落下速度低減手段50の形状のさらに別の一例を示す説明図である。ここでは、氷落下速度低減手段50をあらかじめ傾斜させた複数の部材を交互に対向するように固定した氷落下速度低減手段50cとした例を示している。なお、図4と同様に氷落下速度低減手段50cはフレーム22を設けて貯氷箱13に取り付けられている。ここでは、氷落下速度低減手段50cは、2枚の部材で構成されており、各部材は互いに接触しないように傾斜を設けて固定されている。
氷落下速度低減手段50cに氷20が落下すると、氷落下速度低減手段50cを構成する各部材の傾斜にしたがって氷通過部70bに向かって転がったり、滑ったりして貯氷箱13内に落下する。このとき、氷落下速度低減手段50cを構成する一方の部材に落下した氷20は、落下速度を十分に吸収された後、さらに他方の部材に落下するようになっている。このような構成とすれば、氷20の落下速度をさらに吸収することができる。ここでは、氷落下速度低減手段50cを二つの部材で構成する場合を例に説明したが、二つに限定するものではない。部材をさらに追加すれば、より効果的に落下速度を吸収することができ、氷落下音を低減することが可能になる。
一方、この氷落下速度低減手段50cには、スリット状の切れ目がなく、またあらかじめ固定されており氷20の通過に伴う開閉動作がないので、貯氷箱13内に入り込む冷気21をさらに減少することが可能になる。
なお、実施の形態1では氷落下速度低減手段50a、50b、50cを貯氷箱13に直接取り付けた場合を例に説明したが、氷落下速度低減手段50a、50b、50cは製氷皿10と貯氷箱13との間のクリアランス部分であればどこに設けても構わない。例えば、製氷皿10に直接取り付けてもよい。このように、製氷皿10や貯氷箱13のような既存部品に氷落下速度低減手段50a、50b、50cを取り付ければ、冷凍冷蔵庫1の製氷室3に単純に氷落下速度低減手段50a、50b、50cを新しく設置する場合に比べてコストが低減できる。
また、貯氷箱13に氷落下速度低減手段50a、50b、50cを追加する際は、貯氷箱13を形成する図示省略のフランジ上部にレール構造を設けて氷落下速度低減手段50a、50b、50cのフレーム22をそのレール上に乗せるようにするとよい。さらに、氷落下速度低減手段50a、50b、50cをリベットやネジ等を用いて貯氷箱13に固定しても構わない。但し、エンドユーザが氷20を貯氷箱13から取り出す際に氷落下速度低減手段50a、50b、50cが邪魔にならないように貯氷箱13を引き出したときは、氷落下速度低減手段50a、50b、50cは冷凍冷蔵庫1側に残るような構造とすることが好ましい。一方、製氷皿10に固定する場合にも、貯氷箱13に固定する場合と同様にするとよい。このように、氷落下速度低減手段50a、50b、50cをリベットやネジ等を用いて固定しても、貯氷箱13に固定する場合と異なり氷落下速度低減手段50a、50b、50cはエンドユーザの邪魔になることはない。
氷落下速度低減手段50a、50b、50cは、エンドユーザが容易に着脱できるようにしておくとよい。この氷落下速度低減手段50a、50b、50cが、着脱可能であれば、洗浄などの手入れ等を容易に実行することができるので、常に清潔を保つことが可能になる。具体的な着脱可能な構造としては、上述のような氷落下速度低減手段50a、50b、50cをプラスチック製フレーム22で構成して、貯氷箱13上面をスライドさせて製氷室3内に設けられたツメ形状などを外して取り外せるようにすることができる。
実施の形態2
図7は、本発明の実施の形態2に係る自動製氷機9の概略図である。なお、実施の形態1で示したものと同一構成の部分については同一符号を付けて説明を省略する。
図7は、本発明の実施の形態2に係る自動製氷機9の概略図である。なお、実施の形態1で示したものと同一構成の部分については同一符号を付けて説明を省略する。
氷20生成後に駆動部11が製氷皿10を捻って氷20を製氷皿10から離脱させる際に音が発生する。自動製氷、手動製氷のどちらであっても製氷皿10を捻って氷20を離脱させる際には音が発生する。これは、氷20が製氷皿10から剥離する際に発生する音と製氷皿10に捻りが加わり製氷皿10内の氷20にクラックが入る場合の音の2つが大きな要因となっている。
この音を低減するために、ここでは製氷皿10を捻るときの速度(皿捻り速度)を可能な限り低速にする。但し、製氷皿10の回転開始直後から低速に動作させてしまうと氷20を離脱させるまでの駆動時間が長くなってしまって、作業効率を悪化させる。そこで、製氷皿10の回転開始から氷20の離脱直前までの回転速度は低速にせずに、その後の離脱工程の前後で回転速度を低速にすることにより音の低減を図るのが好ましい。
そのようにすることで氷20を離脱する際の音の低減と駆動時間の最小化とを併せて図ることができる。この音の低減と駆動時間との調整は、駆動部11に印加する電圧を変動させて行うことができる。なお、この場合、製氷皿10を捻る出力軸トルクが変動してしまうのを防止するため製氷皿10を捻る駆動部11の減速機構にクラッチ機構を設ける等の手段を講じることが好ましい。具体的な皿捻り速度は、約5°/s以下とすることが望ましい。
なお、皿捻り速度はあらかじめ設定したもので固定されるのではなく、エンドユーザが設定を変更できるようにしておくとよい。また、皿捻り速度は約5°/s以下である場合を例に説明したが、この速度に限定するわけではなく、音の低減と駆動時間とのバランスで決定すればよい。
実施の形態3
図8は、本発明の実施の形態3の自動製氷機9の概略図である。なお、実施の形態1、2で示したものと同一構成の部分については同一符号を付けて説明を省略する。
図8は、本発明の実施の形態3の自動製氷機9の概略図である。なお、実施の形態1、2で示したものと同一構成の部分については同一符号を付けて説明を省略する。
これは、氷20の生成に伴い発生する衝撃音を一層低減させるために、貯氷箱13内に吸音機構である緩衝部材23を設けたものである。製氷皿10と貯氷箱13との距離(クリアランス部分)を小さくする氷落下速度低減手段50(50a、50b、50c)で落下速度が吸収された氷20であっても、貯氷箱13に貯えられる際にある程度の衝突音がまだ発生してしまうことがある。
そこで、最終的に氷20が落下するポイントに衝撃音を緩和させる作用を有する緩衝部材23を貯氷箱13の内側に設置するとよい。緩衝部材23は、柔軟性に優れた可撓性を有する材料で構成するとよい。例えば、発泡ポリエチレンのようなシート材やエラストマー樹脂による成形品、またはシリコンゴムなどで緩衝部材23を構成するとよい。
具体的には、緩衝部材23を貯氷箱13の底面部及び側面部に設置することで衝撃音をさらに吸収することが可能になる。その緩衝部材23を設置する際には、なるべく貯氷箱13との接触面積を減らすようにすると衝撃音が貯氷箱13へ伝達しにくい。
このように緩衝部材23を、氷落下速度低減手段50(50a、50b、50c)や皿捻り速度の低減等と併せて自動製氷機9に備えるようにすると、氷20の生成で生じる音(衝撃音と氷20の離脱に伴い発生する音)をより一層低減することが可能になる。
このように緩衝部材23を、氷落下速度低減手段50(50a、50b、50c)や皿捻り速度の低減等と併せて自動製氷機9に備えるようにすると、氷20の生成で生じる音(衝撃音と氷20の離脱に伴い発生する音)をより一層低減することが可能になる。
なお、通常ポリプロピレン等の一般的なプラスチックを材料として構成される貯氷箱13を、エラストマー樹脂のような柔軟な材料に変更すると、貯氷箱13に緩衝部材23を設置したのと同様な効果を得ることが可能になる。さらに、貯氷箱13を支持する扉7とフレーム構造との間に緩衝部材23を設置することで、音の伝達を防止することが可能になる。
1 冷凍冷蔵庫、2 冷蔵室、3 製氷室、4 温度切替室、5 野菜室、6 冷凍室、7 前面扉、8 断熱壁、9 自動製氷機、10 製氷皿、11 駆動部、12 検氷レバー、13 貯氷箱、14 製氷温度検知センサ、15 給水タンク、16 給水ポンプ、17 給水パイプ、18 給水パイプ、20 氷、21 冷気、22 フレーム、23 緩衝部材、50 氷落下速度低減手段、50a 氷落下速度低減手段、50b 氷落下速度低減手段、50c 氷落下速度低減手段、60 境界線、60a 境界線、70 氷通過部、70a 氷通過部、70b 氷通過部
Claims (12)
- 氷を生成する製氷皿と、
前記製氷皿から離脱した氷を貯える貯氷箱と、
前記製氷皿と前記貯氷箱との間に氷の落下速度を低減させる氷落下速度低減手段と
を備えたことを特徴とする自動製氷機。 - 前記氷落下速度低減手段は、可撓性を有する材料で構成され、落下する氷の重みで開口する氷通過部を備えている
ことを特徴とする請求項1記載の自動製氷機。 - 前記氷通過部は、スリット状の切れ目からなる
ことを特徴とする請求項1または2記載の自動製氷機。 - 氷落下速度低減手段は、可撓性を有する材料で構成され、落下する氷の重みで傾斜するものである
ことを特徴とする請求項1記載の自動製氷機。 - 氷落下速度低減手段は、可撓性を有する材料で構成され、あらかじめ傾斜させた複数の部材を備え、
各部材を交互に対向する位置に設けた
ことを特徴とする請求項1記載の自動製氷機。 - 前記氷落下速度低減手段を前記製氷皿に取り付けた
ことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の自動製氷機。 - 前記氷落下速度低減手段を前記貯氷箱に取り付けた
ことを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の自動製氷機。 - 前記氷落下速度低減手段を着脱自在にした
ことを特徴とする請求項1〜7のいずれかに記載の自動製氷機。 - 氷を生成する製氷皿と、
前記製氷皿を回転させてほぼ反転させた位置で生成された氷を離脱させる駆動部と、
前記製氷皿から離脱した氷を貯える貯氷箱とを備え、
前記駆動部が前記製氷皿を捻り氷を離脱させるときの皿捻り速度を変更可能とした
ことを特徴とする自動製氷機。 - 前記製氷皿を回転する時と前記製氷皿を捻る時とで前記皿捻り速度を変更可能とした
ことを特徴とする請求項9記載の自動製氷機。 - 貯氷箱の内側に緩衝部材を設けた
ことを特徴とする請求項1〜10のいずれかに記載の自動製氷機。 - 前記請求項1〜11のいずれかに記載の自動製氷機を備えた
ことを特徴とする冷凍冷蔵庫。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004326624A JP2006138505A (ja) | 2004-11-10 | 2004-11-10 | 自動製氷機及びそれを備えた冷凍冷蔵庫 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004326624A JP2006138505A (ja) | 2004-11-10 | 2004-11-10 | 自動製氷機及びそれを備えた冷凍冷蔵庫 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2006138505A true JP2006138505A (ja) | 2006-06-01 |
Family
ID=36619438
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2004326624A Withdrawn JP2006138505A (ja) | 2004-11-10 | 2004-11-10 | 自動製氷機及びそれを備えた冷凍冷蔵庫 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2006138505A (ja) |
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2008077840A1 (de) | 2006-12-22 | 2008-07-03 | BSH Bosch und Siemens Hausgeräte GmbH | Kältegerät mit eisbereiter |
KR101094805B1 (ko) * | 2009-04-30 | 2011-12-16 | 웅진코웨이주식회사 | 얼음 정수기 |
JP2015034647A (ja) * | 2013-08-07 | 2015-02-19 | 三菱電機株式会社 | 冷蔵庫 |
WO2015192281A1 (zh) * | 2014-06-16 | 2015-12-23 | 海信容声(广东)冰箱有限公司 | 一种冰箱 |
CN105222494A (zh) * | 2014-06-16 | 2016-01-06 | 海信容声(广东)冰箱有限公司 | 一种冰箱 |
-
2004
- 2004-11-10 JP JP2004326624A patent/JP2006138505A/ja not_active Withdrawn
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---|---|---|---|---|
WO2008077840A1 (de) | 2006-12-22 | 2008-07-03 | BSH Bosch und Siemens Hausgeräte GmbH | Kältegerät mit eisbereiter |
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Legal Events
Date | Code | Title | Description |
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A300 | Withdrawal of application because of no request for examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A300 Effective date: 20080205 |