JP2006138128A - 車両用状態監視装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 車両に対してオプションとして組み付けることが容易であって、半ドアの状態を高い精度で判定でき、窓の開状態も誤りなく判定でき、ドアおよび窓の閉め忘れの警告が確実に行える車両用状態監視装置を提供すること
【解決手段】 車室内での空気の変動を音圧センサ2により検出し、識別回路3で波形処理して制御部1の入力ポートに取り込む。制御部では、ドアの開閉状態を検出するカーテシスイッチ4など車両の状況を示す各検出信号と照合して判定を行い、警報器6を動作させる。カーテシスイッチがドア開状態を示した後に、音圧センサがドア開から閉への変化を示して一定時間以内にカーテシスイッチがドア閉状態を示さないときは、半ドアと判断でき、カーテシスイッチがドア開状態から閉状態に変化したとき、その前後一定時間以内に音圧センサがドア開から閉への変化を示さないときは、窓の閉め忘れと判断できる。
【選択図】 図1

Description

本発明は、車両用状態監視装置に関するもので、より具体的には、自動車のドアにおいて、半ドアを検出したり、窓の閉め忘れを検出して警報する車両用状態監視装置に関する。
近年駐車中の自動車の盗難が社会問題化している。自動車の盗難を防止するための基本は、運転者が自動車から離れる場合には、必ずエンジンキーを抜き取るとともに、ドアを施錠することである。すなわち、運転者が車両のドアを施錠して離れる際に、いわゆる半ドアや窓の閉め忘れがあると、当該部位からの侵入を防げず防犯にならない。従って、ドアを閉める操作(動作)を行った場合、半ドアになることなく確実にドアが閉められていること、および窓が開いていないことが必要である。
しかしながら、そのようにドアを施錠したとしても、盗難をしようとする人は、各種の方法により解錠して車室内に侵入するとともにエンジンを始動し、そのまま運転して自動車を盗難したり、いわゆるレッカー移動のように他の自動車に牽引させることにより盗難したりすることが行なわれる。
そこで、係る自動車の盗難による社会問題化を受けて、自動車用のセキュリティシステムが開発される。そのセキュリティシステムの1つとして、盗難警報装置がある。盗難警報装置は、たとえばカーテシスイッチの信号を入力としてドアの開閉状態を検知する機能を備え、監視状態(アーム状態)のときにカーテシスイッチがON(ドア開)となると警報を発するようにしたものがある(特許文献1等)。
また、通常上記の盗難警報装置では、ドアを開けて車室内に侵入することは検知できるものの、最初から窓が開いていることを検知することはできない。窓の閉め忘れ防止に関しては、例えば特許文献2,3などに見られるような技術の提案がある。これらのものは、パワーウインドウ装置に付設するものであり、特許文献2では、窓ガラスの駆動を行うモータに付設しているエンコーダの出力値から窓の開閉位置を検出する構成を採り、窓の開閉状態を検出するセンサ手段を新たに設ける必要がないというメリットがある。特許文献3では、窓枠部に感圧スイッチを設けて窓ガラスの開閉状態のセンサ手段としており、窓ガラスの閉位置の検出を確実に行い得るようにしている。
特開平9−277873号公報 特開平10−25961号公報 特開2002−364243号公報
しかしながら、そうした従来の車両用警報装置では以下に示すような問題がある。特許文献1に示された盗難警報装置の場合、ドアを閉めたものの完全には閉まらずに半ドアの状態になっていることに気づかない状況で盗難警報装置を監視状態(アーム状態)にさせてしまうと、カーテシスイッチが半ドア状態、すなわちドアが開いていることを検知し、大きな警報音を発してしまうことになる。
また、特許文献2,3のものでは何れにしても、窓の開閉状態を検出するセンサ手段は各窓にそれぞれ専用に配設する必要があり、判定動作を行う制御部と各センサ手段との間を接続する配線が車両中を巡ることになる。したがって、カーショップ等で後付で車両に装着しようとすると、組み付けに手間がかかり煩雑であるばかりでなく、現実的に装着できない場合も多々ある。
この発明は上記した課題を解決するもので、その目的は、車両に対して後付で組み付けることが容易であって、半ドアの状態や、窓の開状態を誤りなく判定することができ、自動車の盗難防止策の基本とも言える半ドアや窓の閉め忘れの警告が確実に行える車両用状態監視装置を提供することにある。
上記した目的を達成するために、本発明に係る車両用状態監視装置は、自動車のドアが閉まることを検出するセンサ手段と、そのドアの開閉に対応した信号を出力するカーテシスイッチと、それらセンサ手段とカーテシスイッチとから出力される検出信号に基づき半ドアの状態を判定するとともに判定結果に基づいて警報手段の動作を制御する制御手段とを備え、前記センサ手段は、ドアが閉じられた結果半ドアの場合と完全に閉じている場合のいずれの状態もドアは閉状態になったと検出するものであり、前記制御手段は、前記センサ手段がドアの閉状態になったことを検出してから一定時間以内に前記カーテシスイッチがドアの閉状態を示さなかったときは半ドアと判定するようにした。
また、自動車のドアが閉まることを検出するセンサ手段と、ドアの開閉に対応した信号を出力するカーテシスイッチと、それらセンサ手段とカーテシスイッチとから出力される検出信号に基づき窓の開状態を判定するとともに判定結果に基づいて警報手段の動作を制御する制御手段とを備え、前記センサ手段は、いずれかの窓が開いたままの状態でドアを閉めても閉状態と検出せず、全ての窓が閉じられている状態でドアを閉めた場合にドアは閉状態になったと検出するものであり、前記カーテシスイッチがドアの開状態から閉状態に変化したとき、その前後一定時間以内に前記センサ手段がドアの開状態から閉状態への変化を示さなかったときは窓の閉め忘れと判定するように構成することもできる。
上述した各発明において、前記センサ手段は、車室内における空気の変動を検出する音圧センサとすることができる。また、前記センサ手段の検出では検出信号の処理について学習モードを有し、当該学習モードは、全ての窓を閉じた状態であることを条件として、ドア開閉の動作を行った際に前記検出信号の処理回路についてパラメータの調整を行い、調整したパラメータを記憶する機能を備えるとよい。パラメータは、利得であったり、コンパレータの閾値であったり、その他各種のものとすることができる。要は、ドアが閉まったか否かの判定を行なうための条件,特徴量等であれば何でも良い。
また、前記センサ手段として、動作原理が異なるセンサを少なくとも2つ以上備えると共に、各センサそれぞれに対応させて検出信号の処理回路を備えて、これら複数のセンサの検出をドア,窓の開閉状態の判定動作に用いるようにすると好ましい。
係る構成にすることにより本発明では、センサ手段の検出信号からは、ドアを開ける動作や閉める動作の有無を判断できる。例えばセンサ手段として音圧センサ(マイクロホン,圧力センサ等)を用いた場合、車室内ではドアを開閉する動作によって空気の変動が生じるので、センサ手段(音圧センサ)の検出信号をパターン処理することにより当該空気変動を解析でき、その結果、ドアの開閉に係る動作を判断することができる。もちろん、他の異なる動作原理に基づくセンサ手段であっても、ドアの開閉動作を検出することはできる。
また、何れかの窓が開いた状態では、ドアの開閉に係る動作に伴う空気変動は窓が全閉状態である場合と相違するので、この相違を解析の条件に加えることにより、窓の開閉状態を判断することができる。そして、カーテシスイッチの検出信号からはドアが完全にしまっているか否かの開閉状態を判断することができる。
したがって、判定に係る動作では、センサ手段がドア開状態からドア閉状態への変化を示して一定時間以内にカーテシスイッチがドアの閉状態を示さなかったときは、半ドアであると判断できる。そして、カーテシスイッチがドアの開状態から閉状態に変化したとき、その前後一定時間以内にセンサ手段がドアの開状態から閉状態への変化を示さなかったときは、窓の閉め忘れと判断できる。
カーテシスイッチは、車両において基本部品であり車体のドア枠部に設けてある。車室内における空気の変動を検出するためのセンサ手段は、各ドアそれぞれに設ける必要はなく、車室内の適宜な部位に装着することになる。
また、センサ手段の検出では、検出信号の処理について学習モードを設定することができる。係る場合、信号パターンの解析動作について再調整することができ、異なる車種に搭載した際でも認識に係る特徴量が適正に得られるようにすることができ、学習モードを完了した後には、当該車両について適正に識別が行えるようになる。
また、動作原理が異なるセンサ手段を複数備えることで、複数種類のセンサ手段を使って判定動作を行うので、判定をより確実に行うことができる。
以上のように、本発明に係る車両用状態監視装置では、カーテシスイッチは車両の基本部品なので所定部位に既に組み付けられており、ドアの開閉にともない変化する車室内における空気の変動等を検出することにより間接的にドアの開閉を検出するためのセンサ手段は各ドアそれぞれに設ける必要はなく、車室内の適宜な部位に装着することになる。したがって、当該装置は完成された車両に対してオプションとして組み付けることが容易に行える。
そして、判定に係る動作では、センサ手段およびカーテシスイッチなど、車両の状況を示す各検出信号を照合するので、半ドアの状態を高い精度で判定でき、窓の開状態も誤りなく判定することができる。このため、ドアおよび窓の閉め忘れの警告が確実に行える。
図1は、本発明の好適な一実施の形態を示している。本実施の形態において、車両用状態監視装置は、制御部1と、センサ手段たる音圧センサ2と、その音圧センサ2の出力信号に対して信号処理を行う識別回路3などを備えている。制御部1の入力ポートには、識別回路3の出力に加え,カーテシスイッチ4の出力と、キー位置信号S1,解除信号S2を与えるように配線をする。制御部1の出力ポートには、警報器6などの出力デバイスを接続する。そして、入力した各検出信号を適宜に照合して判定を行い、その判定に応じて出力ポート側の警報器6などを動作させる構成になっている。
制御部1は、いわゆるコンピュータ(マイコン,シングルチップマイコン)であって、入力ポートから入力した各検出信号に基づいて判定動作を行い、判定結果の制御指令を出力ポート側のデバイスに対して出力し、それぞれに適宜に動作を行わせるようになっている。この本発明に係る装置は、いわゆる盗難警報装置等に一体に組み込む構成にしてもよく、一体化した構成では、制御部1は全ての機能を統合した1台のものとなり、音圧センサ2,識別回路3などの各部は、車両への不法侵入の判定など種々のセキュリティ機能のための要素手段として共用し、警報器6も種々のセキュリティ警報を発する共用デバイスになる。
音圧センサ2は、車室内の圧力の微弱な変化を検出するセンサであり、マイクロホンや圧力センサ等を用いる。すなわち、ドアを閉じる場合、ドアの移動に伴い車室内の空気が移動する。その移動状態を、移動に伴い生じる車室内の圧力の変化(上昇)として検出する。また、ドアを閉じることにより、車室内は車外とつながった開いた空間から、閉塞された空間となり、このときドアの移動により車室外の空気の一部が車室内に進入して閉塞されることから瞬間的に圧力が増加する。このとき生じる圧力の変化を音圧センサ2で検出する。また、ドアを開いた場合には、上記とは逆の動作を行ない、瞬間的に圧力が低下する。
なお、音圧センサに替えて、ドップラセンサ,超音波センサ,磁気センサなどを用いることができる。これらドップラセンサや超音波センサは、ドアの移動にともないマイクロ波等の発信源とドアの相対位置が変化するため、その相対位置の変化を位相や時間の変化として検出することができ、また、磁気センサではドアの移動により地磁気(磁界)が変化するため磁束の変化として検出することができる。これにより、ドアが所定位置に来たか否か(閉じたか開いたか)を検出することができる。このように、ドアの移動に伴い変化する物理量(圧力,相対位置等)等の変化を検出することで間接的にドアを閉じる行為或いはドアを開ける行為が行なわれたことを検出することができるセンサ手段であれば何でもよい。そして、このように異なる動作原理のドアの開閉を検出するセンサを複数使用し、それらの複数のセンサの出力に基づきドアの開閉を判断するようにするとよい。係る構成を採ると、より精度良くドアの開閉を検出することができる。
換言すると、ドアを閉めたか否かを検出する検出精度は、ドアが完全に閉まった場合と、半ドアの場合の両者を弁別できるほど高精度ではなく、ドアが完全に閉まった場合と、半ドアの場合の両者をドアが閉じたと検出することができるようになっていればよい。
カーテシスイッチ4は、車体のドア枠部に設けてあって、閉状態としたドアの対応部位に押し込まれることでドア閉状態の信号を出力し、ドアの開閉状態を検出するセンサになっている。一般にはカーテシスイッチ4はルームランプの回路に配線し、ドアの開閉に連動してルームランプの点灯,消灯を行う構成にするが、車両用LAN装置を設けるものでは当該LAN装置に配線することもある。したがって、本発明に係る装置が必要とするドア開閉状態のセンサ信号は、ルームランプ回路やLAN装置などから取り出す構成にしてもよく、カーテシスイッチ4に必ずしも直接に接続しなくともよい。
キー位置信号S1は、イグニッションキーの位置を示す信号であり、車両に配線された既設の信号線から取り出しても良いし、別途取り付けたセンサから出力したものでも良い。本実施の形態との関係で言うと、イグニッションのON/OFFを検出できればよい。
解除信号S2は、警報条件を満たして警報器6から警報を発生した場合に、警報を停止するための信号であり、例えば、本車両用状態監視装置が受信機能を備えている場合に、携帯機から送られてくる強制解除信号とすることができる。また、盗難警報機と連携する場合には、盗難警報機の監視解除信号であるディスアーム信号とすることができる。また、キーレスエントリーシステムと連係する場合には、ドア錠の解錠命令であるアンロック信号とすることもできる。もちろん、他の各種の信号を用いることができる。
警報器6はスピーカであり、制御部1が出力する電子音や合成音声を発音するようになっている。警報器6としては、電子音や合成音声などの発音手段に限定されず、例えばハザードランプやLEDなどの発光手段、あるいはリモコンに信号伝送してリモコン側で所定の報知を行う無線手段など、何れの構成であってもよい。また、盗難警報装置を搭載した車両では、その盗難警報装置に信号を送って警報を発生させるような構成でもよい。
識別回路3は、音圧センサ2の検出信号を適正に波形処理し、車室内の空気の変動(圧力変化)が所定の大きさに達したか否かを示す識別信号を出力する。つまり、識別回路3は、図2に示すように、音圧センサ2の出力信号から低域成分を減衰させる高域通過フィルタ(HPF)7と、このHPF7により取り出した高域成分の信号を増幅する増幅器8と、増幅器8の出力信号を積分する積分回路9と、その積分回路9の出力信号に対してしきい値処理をする2つのコンパレータ10,11などを備えていて、積分回路9とコンパレータ10,11を通すことで、周期の短いノイズ成分を除去し、認識に必要な特徴量(パルス)を抽出する構成になっている。
積分回路9はLレベル用コンパレータ10,Hレベル用コンパレータ11の両方に接続してあって、Lレベル用コンパレータ10には−端子に、Hレベル用コンパレータ11には+端子にそれぞれ入力している。各コンパレータ10,11の他方の入力端子には基準電圧Th1,Th2(Th2>Th1)を加えていて、これらの基準電圧は電源電圧Vccとグランド間に直列に3つの抵抗R1,R2,R3を接続して分圧することで作り出している。
したがって、Lレベル用コンパレータ10の出力は、積分回路9の出力信号がTh1以下になったときにパルスが発生する。また、Hレベル用コンパレータ11の出力は、積分回路9の出力信号がTh2以上になったときにパルスが発生することになる。
なお、各コンパレータ10,11には出力側にインバータを接続して出力信号の正負を反転し、いわゆる負論理に構成してもよい。なおまた、積分回路9を設けない構成としても良い。
*ドア開け動作の判定
車両において、何れかのドアを開けたり閉めたりすると、車室内では空気の移動が起きて圧力の変化が生じ、この空気の移動は音圧センサ2において圧力の変化として検出することになる。
ドア,窓を全て閉じた状態において、何れかのドアを開けると、音圧センサ2は図3(a)に示すような波形を出力する。そして、そのドア開け動作における各部の波形は図3(b)から(e)に示すようになる。
ドア,窓を全て閉じた状態にあるときは、車室内の空気の移動はほとんどなく、圧力は概ね一定値(定常圧力)を維持する。このとき、音圧センサ2の出力はノイズを検出することでの微小な変動はあるものの、あまり変化しない。ここで、何れかのドアを開けると、そのドアの周囲に存在する空気が、開いていくドアに追従して車室外に流れ出ようとし(負の流れと呼ぶことにする)、これにより大きな空気の移動があって車室内の圧力が減少する。そして、ドアが開くので車室の内外が繋がり、平衡に向けて空気が移動することから、空気は外から車室内に流れ込み、初期とは逆向きの流れを生じ(正の流れ)、この揺れ戻しにより車室内の空気の圧力は定常圧力よりも大きい圧力を示す。この後、車室内に流入し過ぎた空気が外に放出し(負の流れ)、空気の移動がほとんどない安定状態(定常圧力)に戻る。
このように、閉塞された空間においては、ドアを開ける際に一旦空間内の圧力が低下してから上昇に転じ(Lowピークd0)、その後、逆転して定常圧力を超えた位置でピークを示し(Highピークh0)、この後、再び圧力が低下して定常圧力以下(Lowピークd1)となってから定常圧力に戻っていく特性を示す。
図3のタイミング図で説明すると、ドアを開ける動作を行うことでは、音圧センサ2はLowピークd0,Highピークh0,Lowピークd1が同順に連なるような波形信号を出力する(図3(a))。この信号はHPF7,増幅器8を通過して谷,山,谷が順に連なる台形波となり(図3(b))、谷部はLowピークd0あるいはLowピークd1に対応し、山部はHighピークh0に対応しており、次の積分回路9に送られる。
積分回路9の出力は、図3(c)に示すように、立ち上がり(立ち下がり)が鈍るので、次段のコンパレータ10,11では比較タイミングを適正化することができる。したがって、Lレベル用コンパレータ10においては、図3(e)に示すように、ドア閉じ状態における下限レベルよりも低値に設定した第1しきい値(Th1)を下回る部分が出力し、音圧センサ2が検出したLowピークd0,Lowピークd1に対応する部分が定常範囲を下回る際に、当該部分のみがパルス波形として出力することになる。
一方、Hレベル用コンパレータ11においては、図3(d)に示すように、ドア閉じ状態における上限レベルよりも高値に設定した第2しきい値(Th2)を上回る部分が出力し、音圧センサ2が検出したHighピークh0に対応する部分が定常範囲を上回る際に、当該部分のみがパルス波形として出力することになる。
ところで、ドアの開け方が緩やかな場合は、2回目のLowピークd1は必ずしも出現しないことがある。したがって本発明では、まずLowピークd0を検出し、その後にHighピークh0を検出した際は、ドアを開ける動作であると判定し、ドアが開放したと判断することにしている。
*ドア閉め動作の判定
逆に、開状態のドアを閉じた際は、音圧センサ2は図4(a)に示すような波形を出力する。そして、そのドア閉め動作における各部の波形は図4(b)から(e)に示すようになる。まず、開状態のドアを閉じることで、ドアの周囲に存在する空気が車室内に押し込まれてしまい、空気の流れはドアを開けたときと逆の動作となり、信号波形は大きく上昇する。そして、空気の圧力は定常状態のものよりも高くなる(Highピークh1)。この後、平衡状態に戻ろうとして一旦定常圧力以下(Lowピークd2)となってから定常圧力に戻っていく特性を示し、ドアを開けた際と違って、ピークの出現順序が逆となる。
図4のタイミング図で説明すると、ドアを閉める動作を行うことでは、音圧センサ2は,Highピークh1,Lowピークd2,Highピークh2が同順に連なるような波形信号を出力する(図4(a))。これは前述したドア開け動作とは明らかに逆の順番であり、したがって、HPF7,増幅器8を通過した台形波も逆順の山,谷,山となり(図4(b))、次の積分回路9に送られる。
そして、積分回路9の出力は図4(c)に示す山,谷,山の波形となり、Lレベル用コンパレータ10においては、図4(e)に示すように、音圧センサ2が検出したLowピークd2に対応する部分が定常範囲を下回る際に、当該部分のみがパルス波形として出力することになる。
一方、Hレベル用コンパレータ11においては、図4(d)に示すように、音圧センサ2が検出したHighピークh1,Highピークh2に対応する部分が定常範囲を上回る際に、当該部分のみがパルス波形として出力することになる。
そして、ドアの閉め方が緩やかな場合を考慮して、本発明では、まずHighピークh1を検出し、その後にLowピークd2を検出した際は、ドアを閉める動作であると判定し、ドアが閉められたと判断することにしている。
このように、ドア閉め動作では、コンパレータ10,11でのパルス列はドア開け動作とは明らかに相違し、パルス列の出現が逆順になることから、ドアの開け閉めの動作を識別することができる。
なお、ドア,窓を全て閉じた状態にあっても、車室内では何らかの要因によって圧力変動が起き、空気の移動が起こることがある。しかし、それらは多くの場合いわゆるノイズ(ゆらぎ)であり、積分回路9の出力は、ドアを開けた際の出力よりも小さい。したがって、定常範囲を決定する第1,第2しきい値Th1,Th2を適宜に設定することにより、コンパレータ10,11からはノイズに相当するパルス信号が出力されることがない。また、音圧センサ2の検出値が大きく、増幅器8の出力振幅が大きかったとしても、ノイズ成分は周期が短くインパルス的になるので積分回路9を通過した後の振幅は小さくなり、したがって、このような場合でもコンパレータ10,11におけるしきい値を超えない。
*窓の開状態の検出
図5は、ドア閉め動作を行った際の信号波形を示し、
(a)は全ての窓を閉じた状態とし、
(b)は窓を半開の状態とし、
(c)は窓を全開の状態として、それぞれにドア閉め動作を行っている。
窓が開状態にある場合は、窓が全閉のときと比べてその開き具合に応じて音圧センサ2の検出の振幅も小さくなっていく。これは、ドアを閉める際に空気圧の変化が起こるが、開状態の窓から空気が外と流通して空気圧の変化が抑えられるためである。このように窓の状態に応じて振幅が異なるため、ある状態(この場合窓を全て閉じた状態)を識別するための閾値を例えばTh1′,Th2′のように適宜に設定する。すると、これら各図に示す入力波形を図2に示す回路に与え、コンパレータ10,11における基準電圧を閾値Th1′,Th2′に対応する適宜の値に設定することで、図5(a)に示す信号振幅では、図4(d),(e)に示すような所望のパルスパターンのパルス列が出力するが、図5(b)のものでは、Th2′を超えることによるパルスが1個出力するだけで、所望のパルスパターンのパルス列は出力せず、図5(c)のものではパルスは出力しない。したがって、図5(a)に示す信号振幅には識別に係るパルス列を出力し、図5(b),(c)に示す信号振幅には識別に係るパルス列は出力しない動作になる。
すなわち、全ての窓を閉じた状態においてドアを閉めた際(ドア閉め動作)には、識別に係るパルス列を出力し、逆に、窓がわずかでも開いた状態においてドア閉め動作することでは、カーテシスイッチはドア閉状態を検出するが、音圧センサ2の側ではドアが閉められたとは識別せず、窓の開状態の検出が行える。
ところで、ドアの開閉に伴う空気の変動については、車種が異なると、車室の容積,当該容積に対するドア開口の比率など環境条件がそれぞれ相違することから、圧力変動のレベルが違ってくる。つまり、車種が異なると、ドアの開閉に伴う空気の変動が相違し、音圧センサ2の検出信号は振幅レベルが違ってくるので、コンパレータ10,11におけるしきい値に対する振幅レベルを再度調整する必要がある。
そこで、制御部1では学習モードを設定している。この学習モードにおいては、全ての窓を閉じた状態であることを条件として、ドア開閉の動作を行った際に増幅器8の利得を調整するものであり、これはコンパレータ10,11が認識に係るパルス列を出力するようになるまで調整動作を自動化して行い、最適値を記憶しておく。したがって、学習モードを完了した後には、当該車両について適正に識別が行えるようになる。
*状態フラグFの設定
制御部1においては、判定動作のために状態フラグFを定義している。状態フラグFは車両の状況に対応させて設定し、その値を検査することにより判定ルーチンを適宜に切り替えていて、後述する各判定ルーチンは、車両が所定の状況にあるときに起動させることとし、不必要で誤った警報を防止するようにしている。
図6は、メインルーチンを示すフローチャートである。このメインルーチンでは、主として状態フラグFの設定(0/1)を行なう。まず、状態フラグFを0にする初期化を行う(ステップM1)。この後、キー位置信号S1を検査し、イグニッションキーがオンからオフに遷移したか否かを判定する(ステップM2)。すなわち、制御部1は、内部メモリに前回のイグニッションキーの状態(オン/オフ)を保持しておき、前回がオンで今回オフに遷移した場合には(ステップM2でYes)、運転者が車両から離れる可能性があると推定でき、当該状態においては状態フラグFを1にする(ステップM3)。イグニッションキーがオンの場合と、すでにオフの状態が継続(前回がオフで今回もオフ)の場合(ステップM2でNo)には、状態フラグFはそのまま変更せずに以下に続くメインルーチンを続行する。
次に、解除信号S2を検査し、有効な解除信号S2の有無を判定する(ステップM4)。解除信号が有効であれば(ステップM4でYes)、例えば運転者等が異常状態(半ドア,窓あき)で有ることを認識し、所定の操作をした等と判断されるため状態フラグFを0にする(ステップM5)。有効な解除信号としては、このように異常状態の解除に限ることはなく、例えば、正常にドアを閉め、その後、乗車するためにドア錠を解錠するアンロック信号や、盗難警報装置がセットされている場合には監視を解除するディスアーム信号が発生するが、それらの信号も解除信号となる。これにより、正規に乗車する際には、状態フラグFが0になるため、後述する半ドア判定や窓閉め忘れの判定を行なわないようになる。有効な解除信号S2が無いときは(ステップM4でNo)、状態フラグFはそのまま変更しない。何れの場合も次に現在の状態フラグFを検査し、状態フラグFの判定を行う(ステップM6)。
ここで、状態フラグFが0であれば(ステップM6でYes)、そもそもイグニッションがONで運転者がまだ乗車中か、運転者等が異常状態を認識した場合であるため、本発明に係る判定動作は必要なく、キー位置信号の検査を行うステップM1に戻り、上述した各処理ステップを実行する。これにより、車両の状況が変わるまではステップM1からM6までの処理に基づくループ動作を行うことになる。そして、状態フラグFが0でないときは(ステップM6でNo)、本発明に係る判定ルーチンへ分岐する(ステップM7)。
*半ドアの判定
ところで、音圧センサ2の出力はドアが半ドアの状態に閉められたときも、ドアが閉められたとほぼ同じ挙動を示し、音圧センサ2の出力に基づく制御部1における判定結果はドアが閉められたと判断される。そこで、半ドアの判定は、この音圧センサ2とカーテシスイッチ4とを判定の条件とし、次の手順により行う。
図7は、半ドアの判定ルーチンを示すフローチャートである。半ドアの判定ルーチンでは、まず、状態フラグFを検査し、その値を判定する(ステップD1)。状態フラグFが1のときは(ステップD1でYes)、カーテシスイッチ4の信号を検査し、ドア開状態か否かを判定する(ステップD2)。運転者が降車する場合、まずイグニッションがOFFとなり、その後ドアが開く動作が行なわれるため、ドアが閉状態のままであると運転者が乗車中と推定できる。そこで、カーテシスイッチ4がドア閉状態にあるうちは(ステップD2でNo)、半ドアの判定は必要ないのでそのままメインルーチンのステップM2に戻り、処理ルーチンを継続する。一方、ドア開状態であれば(ステップD2でYes)、ドアが開けられた状況を示すために状態フラグFを2とし(ステップD3)、メインルーチンに戻る。
カーテシスイッチがドア開を検知しない場合には、F=1の状態でメインルーチンに戻り、通常イグニッションはオフであるが前回のイグニッションキーの位置もオフであるため、ステップM2の分岐判断はNoとなり状態フラグFは変化しない(F=1のまま)。そしてF=1であるため、上記と同様に状態フラグFは0以外となり、ステップM6の分岐判断もNoとなり再び判定ルーチン(この場合図7)に進む。
また、ステップD3の処理によりF=2となった後でメインルーチンに戻った場合、通常イグニッションはオフであるが前回のイグニッションキーの位置もオフであるため、ステップM2の分岐判断はNoとなり状態フラグFは変化しない(F=2のまま)。そしてF=2であるため、状態フラグFは0以外となり、ステップM6の分岐判断もNoとなるため、やはり再び判定ルーチン(この場合図7)に進む。
なお、ステップD2のカーテシスイッチによるドア開検知の処理ステップは、ドアが開いたことを認識すればよいので、例えば、音圧センサの出力に基づいて「ドア開」を検知するようにしてもよい。
ステップD1において、状態フラグFが2のときは(ステップD1でNo)、音圧センサ2の検出信号に基づくドア閉め動作の有無について判定を行う(ステップD4)。上述したように、音圧センサ2の検出を利用することで、ドア開け動作を判定でき、これに続くドア閉め動作を判定できる。ここでは、ドアの閉め動作があったか否かを判断する。
ドア閉め動作が無ければ(ステップD4でNo)、そのままメインルーチンのステップM2に戻り、処理ルーチンを継続するが、ドア閉め動作が有りと判定した際は(ステップD4でYes)、タイマをリスタートさせる(ステップD5)。ここでは、予め設定した監視時間をタイマにセットし、タイマの動作開始にともないタイマ値を減じていく。
このタイマによる計時中に、カーテシスイッチ4の信号を検査し、カーテシスイッチ4の信号に基づくドア閉状態か否かの判定を行う(ステップD6,ステップD7)。タイマ値が0になるまでの間でカーテシスイッチ4の信号がドア閉状態を示した場合(ステップD6でYes)、当該ドア閉め動作は半ドア状態になることなく正常に完了したので状態フラグFを1にセットして(ステップD8)、メインルーチンのステップM2に戻り、処理ルーチンを継続する。一方、タイマ設定した時間内にドア閉状態とならない場合(ステップD7でYes)、半ドアと判定して半ドアの警報を発する(ステップD9)。
ステップD5におけるタイマの設定時間は、例えばドア開閉状態のセンサ信号をルームランプ回路から取り出す構成では、ドアを閉めた後にルームランプが遅れて消灯するまでの遅れ時間を加味して加えている。
このように、判定に係る動作では、カーテシスイッチ4がドアの開状態を示した後に、音圧センサ2がドア閉状態への変化を示して一定時間以内にカーテシスイッチ4がドアの閉状態を示さなかったときは、半ドアであると判断できる。
一般によく知られているような盗難警報装置は、カーテシスイッチ4の信号のみにより判定動作するものが多く、このため、運転者が半ドアに気づかずに盗難警報装置を動作(アーム)させると、大きな警報音を発して周囲に迷惑となることがある。そこで、制御部1では、既設の盗難警報装置に対して次のように制限するようにしてもよい。
(a)本発明に係る装置により半ドアを検出した際は、盗難警報装置を強制的に機能停止とし、これはリモコン側の操作を非アクティブにするか、あるいは車両側の受信機を停止状態にすることでよい。
(b)カーテシスイッチのみによるドア開検出は予備警報とし、音圧センサとカーテシスイッチの両方がドア開を検出した場合は不法侵入と判定して本警報とする。
*窓の閉め忘れ判定
図8は、窓の閉め忘れ判定ルーチンを示すフローチャートである。このフローチャートは、メインフローのステップM6でYesになった場合に実行されるもので、この窓の閉め忘れ判定ルーチンでは、まず、状態フラグFを検査し、その値を判定する(ステップW1)。状態フラグFが1のときは(ステップW1でYes)、カーテシスイッチ4の信号を検査し、ドア開状態か否かを判定する(ステップW2)。カーテシスイッチ4がドア閉状態にあるうちは(ステップW2,No)、窓の閉め忘れの判定は必要ないのでそのままメインルーチンのステップM2に戻り、処理ルーチンを継続する。すなわち、このステップW2の判断をする場合、前提としてF=1であるため、直前の状態がイグニッションはオフになっているがドアは開けられていない状態となるので、この分岐判断でNo(ドアが閉状態)の場合は依然として運転者等が車室内に乗車中で窓の閉め忘れの判定を行なう必要がない。
一方、ドアが開状態であれば(ステップW2でYes)、前回ドアが閉められていて今回ドアが開けられた状況を示すため、状態フラグFを2とし(ステップW3)、メインルーチンのステップM2に戻る。
ステップW1において、状態フラグFが2のときは(ステップW1でNo)、現在はドア開状態になっているためカーテシスイッチ4の信号を検査して、この先ドア閉状態になるか否かの判定を行う(ステップW4)。
カーテシスイッチ4の信号がドア閉状態とならない場合は(ステップW4でNo)、そのままメインルーチンのステップM2に戻り、処理ルーチンを継続するが、ドア閉状態になった際は(ステップW4でYes)、その前後所定時間内に音圧センサ2の検出出力に基づく判定でドア閉め動作があったか否かの判定を行なう。具体的には、カーテシスイッチ4の信号がドア閉状態となった後についての監視については、タイマをリスタートさせ(ステップW5)、予め設定した所定時間について音圧センサ2の検出からドア閉め動作の有無について判定を行う(ステップW6,ステップW7)。また、本実施形態では、常時(少なくとも一旦イグニッションがOFFになり図8の窓閉め忘れ判定ルーチンを実行した以降)音圧センサ2の出力に基づくドアの開閉動作を監視し、現在の状態を記憶保持する。
従って、カーテシスイッチ4によりドア閉状態を検知した後で音圧センサによるドア閉め動作があれば(ステップW6でYes)、当該ドアについての開閉アクションは正常に完了したので状態フラグFを1にセットして(ステップW8)、メインルーチンのステップM2に戻り、処理ルーチンを継続する。また、仮にカーテシスイッチによるドア閉状態を検知した時を基準として一定期間前以内にドア閉め動作が行なわれた場合には、最初のステップW6の判定処理の際にYesとなり、ステップW8に飛び状態フラグFを1にセットする。その後、メインルーチンのステップM2に戻り、処理ルーチンを継続する。
一方、タイマ設定した時間内にドア閉め動作が無い場合は(ステップW7でYes)、窓の閉め忘れと判定して窓の閉め忘れの警報を発する(ステップW9)。すなわち、カーテシスイッチがドア閉状態を示す場合、完全にドアは閉まっていることになる。この状態にもかかわらず音圧センサ2に基づくドアの開閉判断が開いたままであると、窓が開いた状態でドアを閉じることより、空気の移動があまり起こらずにドアが閉まったことを検知できないと推定できる。
このように、カーテシスイッチ4がドアの開状態から閉状態に変化したとき、その前後一定時間以内に音圧センサ2がドアの開状態から閉状態への変化を示さなかったときは、窓の閉め忘れと判断できる。
この場合、カーテシスイッチ4は、車両において基本部品であり車体のドア枠部に設けてある。そして、車室内における空気の変動を検出するための音圧センサ2は、各ドアそれぞれに設ける必要はなく、車室内の適宜な部位に装着することになる。したがって、当該装置は完成された車両に対してオプションとして組み付けることが容易に行える。
そして、判定に係る動作では、音圧センサ2およびカーテシスイッチ4など、車両の状況を示す各検出信号を照合するので、半ドアの状態を高い精度で判定でき、窓の開状態も誤りなく判定することができる。このため、半ドアおよび窓の閉め忘れの警告が確実に行える。
なお、音圧センサ2を使用するだけでなく、動作原理が異なるセンサ手段を少なくとも2つ以上備えると共に、各センサ手段それぞれに対応させて検出信号の処理回路を備えて、これら複数のセンサ検出をドアおよび窓の開閉状態の判定動作に用いることもよい。この場合、複数種類のセンサ手段を使って判定動作を行うので、判定をより確実に行うことができる。
また、上記した2つの判定ルーチンは、いずれか一方を搭載しても良いし、両者を搭載しても良い。両者を搭載した場合には、原則として2つの判定ルーチンは並列的に動作する。
さらに、いずれの判定ルーチンにおいても警告処理(ステップD9,W9)を実行後にメインルーチンのステップM2に戻るが、この警告処理は、予め決められた時間・回数だけ警報を発生する場合と、警報をし続ける場合のいずれをもとれるが、本実施形態では、警報をし続けるようにしている。そして、警報の停止条件は、状態フラグFが0になったこと、つまり、解除信号S2が入力されたこととしている。そのようにすると、半ドアや窓の閉め忘れをユーザ(運転手)に対して確実に知らせることができる。
また、所定の警報を発したならば、それ以降警報を継続しないようにした場合には、警告処理(ステップD9,W9)の復帰先をメインフローのステップM1にするか、或いは、少なくとも所定の警告を発した後は状態フラグFを0に戻す必要がある。
本発明に係る車両用状態監視装置の好適な一実施の形態を示す構成図である。 図1に示す識別回路の構成図である。 ドア開け動作における各部の波形(a)〜(d)を示すタイミング図である。 ドア閉め動作における各部の波形(a)〜(d)を示すタイミング図である。 ドア閉め動作における検出波形を示し、(a)は窓が全閉状態、(b)は窓が半開状態、(c)は窓が全開状態にあるときのグラフ図である。 状態フラグFのメインルーチンを示すフローチャートである。 半ドアの判定ルーチンを示すフローチャートである。 窓の閉め忘れ判定ルーチンを示すフローチャートである。
符号の説明
1 制御部
2 音圧センサ
3 識別回路
4 カーテシスイッチ
6 警報器
7 HPF
8 増幅器
9 積分回路
10 Lレベル用コンパレータ
11 Hレベル用コンパレータ

Claims (5)

  1. 自動車のドアが閉まることを検出するセンサ手段と、そのドアの開閉に対応した信号を出力するカーテシスイッチと、それらセンサ手段とカーテシスイッチとから出力される検出信号に基づき半ドアの状態を判定するとともに判定結果に基づいて警報手段の動作を制御する制御手段とを備え、
    前記センサ手段は、ドアが閉じられた結果半ドアの場合と完全に閉じている場合のいずれの状態もドアは閉状態になったと検出するものであり、
    前記制御手段は、前記センサ手段がドアの閉状態になったことを検出してから一定時間以内に前記カーテシスイッチがドアの閉状態を示さなかったときは半ドアと判定することを特徴とする車両用状態監視装置。
  2. 自動車のドアが閉まることを検出するセンサ手段と、ドアの開閉に対応した信号を出力するカーテシスイッチと、それらセンサ手段とカーテシスイッチとから出力される検出信号に基づき窓の開状態を判定するとともに判定結果に基づいて警報手段の動作を制御する制御手段とを備え、
    前記センサ手段は、いずれかの窓が開いたままの状態でドアを閉めても閉状態と検出せず、全ての窓が閉じられている状態でドアを閉めた場合にドアは閉状態になったと検出するものであり、
    前記カーテシスイッチがドアの開状態から閉状態に変化したとき、その前後一定時間以内に前記センサ手段がドアの開状態から閉状態への変化を示さなかったときは窓の閉め忘れと判定することを特徴とする車両用状態監視装置。
  3. 前記センサ手段は、車室内における空気の変動を検出する音圧センサであることを特徴とする請求項1または2に記載の車両用状態監視装置。
  4. 前記センサ手段の検出では検出信号の処理について学習モードを有し、当該学習モードは、全ての窓を閉じた状態であることを条件として、ドアを閉じる動作を行った際に前記検出信号の処理回路についてパラメータの調整を行い、調整したパラメータを記憶する機能を備えたことを特徴とする請求項1から3のいずれか1項に記載の車両用状態監視装置。
  5. 前記センサ手段として、動作原理が異なるセンサを複数備えると共に、各センサそれぞれに対応させて検出信号の処理回路を備えて、これら複数のセンサからの検出をドア,窓の開閉状態の判定動作に用いることを特徴とする請求項1から4のいずれか1項に記載の車両用状態監視装置。
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