JP3361294B2 - 車両ドア監視装置 - Google Patents

車両ドア監視装置

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JP3361294B2
JP3361294B2 JP26392499A JP26392499A JP3361294B2 JP 3361294 B2 JP3361294 B2 JP 3361294B2 JP 26392499 A JP26392499 A JP 26392499A JP 26392499 A JP26392499 A JP 26392499A JP 3361294 B2 JP3361294 B2 JP 3361294B2
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浩司 上村
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ユピテル工業株式会社
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Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、車両の駐停車時等
における監視装置に関するもので、より具体的には車両
のドアが開けられたことを検出する車両ドア監視装置に
関する。
【0002】
【従来の技術】車両の盗難を防止するために車室内への
侵入の有無を監視し、侵入を検知した場合には、警報器
が警報を出力する車両盗難防止システムがある。この車
両盗難防止システムは、センサのタイプや検出方法につ
いて従来から各種の方式が提案されている。一例をあげ
ると、例えば車両の振動の状態を調べたり、車両に積ま
れたバッテリー電圧の変化を調べたり、或いは、特開平
8−77466号公報に示されたように、閉ざされた車
両内に監視用の音源の出力で形成される音圧分布を調べ
ることで、車両ドアの開閉の有無や車室内への侵入の有
無を判断するもの等がある。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のような
従来の装置・システムでは、以下に示す問題があった。
すなわち、車両の振動を測定する方式の場合、例えば橋
等に駐車した場合のように車両の駐停車時においても不
定期な振動が車両に対して加えられると誤動作を生じる
おそれがある。
【0004】また、バッテリー電圧の変化を検出するた
めにはバッテリーラインとセンサ(カレントセンサ)の
接続が不可欠となるので、装置を取り付けるのが煩雑と
なる。なおまた、監視用の音源で形成した閉ざされた車
室内の音圧分布が、ドアが開けられて人が車室内に侵入
することでその音圧分布が変化することを検出する方式
の場合、所定の音圧分布を形成するための音源が必要で
あったり、車室内の状態によっては音圧分布が検出に不
向きな状態(荷物等が音源に障害物となる状態)となる
ことでドアが開けられても検出できなかったり、誤動作
するおそれがある。
【0005】本発明は、上記した背景に鑑みてなされた
もので、その目的とするところは、上記した問題を解決
し、車外環境の影響等に影響されにくい方法で車両のド
アが開けられたことを誤動作を起こすことなく検出する
ことができ、取り付けが容易で安価な車両ドア監視装置
を提供することにある。
【0006】
【課題を解決するための手段】上記した目的を達成する
ために、本発明に係る車両ドア監視装置では、車室内の
空気の移動状態を監視し、前記車両のドアが開けられた
か否かを判定する車両ドア監視装置であって、前記空気
の移動状態を検出する検出手段と、前記車室内が閉ざさ
れている際における前記検出手段の出力に基づく信号波
形が存在する定常範囲より低く設定した第1の基準値よ
り、前記信号波形の出力が低い場合に第1識別信号を出
力する第1識別手段と、前記定常範囲より高く設定した
第2の基準値より、前記信号波形の出力が高い場合に第
2識別信号を出力する第2識別手段と、前記第1,2識
別信号から前記ドアが開けられたかどうか判定する判定
手段を備え、前記判定手段は、最初に前記第1識別信号
を検出した後の所定期間内に前記第2識別信号を検出し
た場合に前記ドアが開けられたと判定するように構成し
た(請求項1)。
【0007】閉塞された空間において、ドアを閉めた状
態を保持すると、内部空間は安定化し、空気の移動も少
なく、圧力変化も少ない。一方、その状態からドアを開
けると、そのドアの移動に沿って空気が移動し、車室内
の空気は車外に流出するように移動する。一方、その後
は車室内と車外とが連続しているので、平衡状態に戻ろ
うとし、車外の空気が車室内に流れ込み、圧力も上昇す
る。また、ドアを閉める場合には、空気の流れ方向・圧
力の増減は、上記のドアを開ける場合と逆になる。ま
た、上記の変動量(移動・圧力の変化量)は、ドアを閉
め切った定常状態に置ける出力に比べて大きな値とな
る。
【0008】そして、ドアを開く場合には、空気が流出
し圧力が減少するため、定常状態における出力よりも小
さくなる。そこで、最初に第1の基準値を超える(下回
る)ような信号出力があり、次いで一定時間以内に第2
の基準値を超える(上回る)信号出力があると、ドアが
開いたと判断できる。
【0009】前記空気の移動状態を検出する検出手段
は、マイクロホンとすることができる(請求項2)。も
ちろんこれ以外にも、例えば圧力センサや、空気の移動
を検出するフローセンサその他各種の検出手段を用いる
ことができる。但し、マイクロホンが、その後の信号処
理が容易で、コストも安いので好ましい。
【0010】前記信号波形は、前記検出手段の出力に対
し、不要な周波数成分を除去するフィルタと、そのフィ
ルタの出力を積分する積分手段により生成されるように
するとよい(請求項3)。これにより、フィルタによっ
てノイズを除去し、積分手段によって周期の短い目的以
外の信号を除去することができ、ドアの開放に伴う信号
波形が特徴的に現れ、その後の判定アルゴリズムが簡易
となる。
【0011】*用語の定義 「第1基準値より、前記信号波形の出力が低い場合」や
「第2の基準値より、前記信号波形の出力が高い場合」
であるが、実施の形態で示すように電圧値で高低が対応
づけられるのはもちろんのこと、途中の信号処理で高低
を逆に出力するような場合も含まれる。つまり、「第1
基準値より、信号波形の出力が低い」とは、定常状態に
基づいて設定される定常範囲が存在する場合において、
空気が車室外に流れ出た場合にその定常範囲を超える方
を意味し、「第2基準値より、信号波形の出力が高い」
とは、定常状態に基づいて設定される定常範囲が存在す
る場合において、空気が車室内に流れ込む場合にその定
常範囲を超える方を意味する。よって、日本語として
は、違和感があるかもしれないが、絶対値で見た場合
に、ある基準値よりも電圧値(信号レベル)が大きい場
合が、本発明で言うところの「第1基準値より、前記信
号波形の出力が低い場合」に該当することもありえる。
【0012】
【発明の実施の形態】以下、本発明に係る車両ドア監視
装置の実施の形態を説明する。本実施の形態は、路上や
駐車場等に車を駐停車する際の盗難防止装置として使用
するものである。従って、前提として、車両のドアはも
ちろんのこと窓も全て閉められている。
【0013】図1は、本実施の形態である車両ドア監視
装置の回路構成の要部を示している。同図に示すよう
に、本実施の形態は車室内の空気の移動状態を、その移
動に伴う車室内の空気の圧力の変化として検出するよう
にしている。
【0014】つまり、圧力を検出するセンサ(マイク)
1と、このセンサ1の出力から車室内空気の状態変化
(圧力変化)が所定の大きさに達したかどうか識別する
識別回路2と、識別回路2によって識別された車室内空
気の圧力変化の様子を基に車両のドアが開けられたかど
うか判定する判定手段たるマイコン3を備えている。
【0015】マイコン3で車両のドアが開けられたと判
定されると、マイコン3からの制御により警報器(図
外)に警報を出力させることができる。警報器から出力
する警報は特に規定せず、例えば、警報音を車の外へ発
するようにしたり、車の持ち主らに無線等で知らせるよ
うにしてもよい。
【0016】圧力を測定するセンサ1は圧力センサやマ
イクロホン等を用いてセンサ1の周囲の空気の微弱な圧
力変化を感知できるものが好ましい。識別回路2は、セ
ンサ1の出力から不要低域成分を減衰させる高域通過フ
ィルタ4(HPF)と、このHPF4の出力から希望周
波数成分を増幅するアンプ5と、アンプ5の出力を積分
する積分回路6と、その積分回路6出力に対してしきい
値処理する2つのコンパレータ回路7,8を備えてい
る。
【0017】これら積分回路6とコンパレータ回路7,
8により、周期の短い信号が除去され、認識に必要な特
徴量(パルス)が抽出される。より具体的には、積分回
路6はコンパレータ回路中のL信号出力用コンパレータ
7とH信号出力用コンパレータ8の両方に繋がってい
て、L信号出力用コンパレータ7に対しては−側入力端
子と繋がり、H信号出力用コンパレータ8に対しては+
側入力端子と繋がっている。そして、各コンパレータ
7,8の他方の入力には、電源電圧Vccを3つの抵抗
R1〜R3によって分圧されて生成される各基準電圧T
h1,Th2(Th2>Th1)が与えられる。
【0018】従って、L信号出力用コンパレータ7の出
力は、積分回路6の出力信号がTh1以下になったとき
にパルスが発生する。また、H信号出力用コンパレータ
8の出力は、積分回路6の出力信号がTh2以上になっ
たときにパルスが発生するようになる。なお、本形態で
は、各コンパレータ7,8の出力にインバータ9を設け
ため図3,図6に示すように、定常時がHで、検出時が
Lとなる(立ち下がる)パルスを出力するようにした
が、逆でももちろん良い。
【0019】そして、各コンパレータ7,8の出力信号
(パルス)は、共にマイコン3に与えられ、そこにおい
て各パルスの発生状態に基づきドア開放の有無を判断す
るようになっている。基本的には、最初にL信号出力用
コンパレータ7からパルス出力が有り、その後、一定期
間以内にH信号出力用コンパレータ8からパルス出力が
有った場合に、ドアが開放したと認識するようにしてい
る。具体的な処理手順は後述する。
【0020】図2は、車両の全ての窓,ドアを閉じた状
態の車室内に本実施の形態の装置を設置した場合におい
て、ドアを開けた際のセンサ1の出力の一例を示してい
る。同図に示すように、ドアが閉められた状態では、車
室内の空気の移動はほとんどなく、また、圧力もほぼ一
定の値(定常圧力)を維持する。よって、センサ1の出
力もあまり変化しない(ノイズによる微小変動程度)。
【0021】一方、ドアが開けられることで、そのドア
の周囲に存在する空気が、ドアの開放に伴う回転移動に
追従して車室外に流れ出ようとする。これにより、大き
な空気の移動があり、また、圧力は減少する。
【0022】その後、車室の内外が接続されることか
ら、平衡状態に保とうとし、外の空気が、車室内に流れ
込むので、上記と逆向きの空気の流れが発生し、揺れ戻
しにより車室内空気の圧力は定常圧力よりも大きい圧力
を示すようになる。さらに、その後、車室内に流入し過
ぎた空気が外部に放出されるので、上記と逆方向の空気
の移動が生じた後、空気の移動がほとんどない安定状態
(定常圧力)に戻る。
【0023】このように、閉塞された空間においてはド
アを開ける際に一旦空間内の圧力が低下してから上昇に
転じ(Lowピークa)、その後、逆転して定常圧力を
超えた位置でピークを示した後(Highピークb)、
再び圧力が低下して定常圧力以下(Lowピークa′)
となってから定常圧力に戻っていく性質がある。
【0024】よって、本形態では、まずLowピークa
を検出され、その後にHighピークbが検出される
と、ドアが開放したと判断するようにした。以下、具体
的な測定結果を用いながら、本発明の動作原理を説明す
る。
【0025】車両ドア監視装置では座席シート等を有す
る車室内空間は閉塞されており、しかも、数人を収納す
る程度の小さな空間であるので、上記した性質が比較的
車種を問わず一様に検出しやすくドア監視装置の判定材
料に好適に用いることができる。
【0026】図3に、本実施の形態を車に実装した際に
ドアが開けられることでセンサ1から出力される信号の
処理過程の一部を示した。同図(a)に示すように、ド
アが開けられるとセンサ1からはLowピークa、Hi
ghピークb、Lowピークa′がこの順番に連なる電
圧波形を持つ信号がHPF4へ出力される。
【0027】すると同図(b)に示すように、上記電圧
波形はHPF4,アンプ5で処理され谷,山,谷の順番
に連なる台形波として積分回路6に出力される。ちなみ
に、谷の部分はLowピークa或いはLowピークa′
によって形成された部分であり、山はHighピークb
によって形成されたものである。なお、ドアの開け方が
緩やかな場合には2回目のLowピークa′が出現され
ないこともある。
【0028】同図(c)に、積分回路6からコンパレー
タ回路へ出力される波形を示した。センサ1が感知する
LowピークaやLowピークa′のような圧力まで車
室内の空気の圧力が低下すると、これらのピークに対応
する部分が積分回路6で積分処理された信号は、定常範
囲(ドアが閉じられた状態における信号波形の存在範
囲)を示す部分の電圧レベルより低い位置に設けた第1
しきい値(Th1)よりも小さい電圧を示す信号となっ
て出力される。
【0029】一方、同図に示すように、センサ1が感知
するHighピークbのような圧力まで車室内の空気の
圧力が上昇すると、このようなピークに対応する部分が
積分回路6で積分処理された信号は、定常範囲を示す部
分の電圧レベルより高い位置に設けた第2しきい値(T
h2)よりもさらに大きい電圧を示す信号となって出力
される。
【0030】コンパレータ回路では、積分回路6の出力
に対してL信号出力用コンパレータ7が第1しきい値
(Th1)以下の電圧レベルを示す信号を検出し、H信
号出力用コンパレータ8が第2しきい値(Th2)以上
の電圧レベルを示す信号を検出するようにしているの
で、コンパレータ回路に所定レベルの電圧を示す信号が
入力されると、コンパレータからは所定のパルスが出力
される。
【0031】つまり図3(d)に示すように、H信号出
力用コンパレータ8はセンサ1が測定するHighピー
クbに相当するような圧力の検出に対して所定のパルス
を出力し、図3(e)に示すように、L信号出力用コン
パレータ7はセンサ1が測定するLowピークaやLo
wピークa′等に相当するような圧力の検出に対してパ
ルスを出力する。
【0032】また、ドアが閉じられた状態においても、
実際には各種の要因により車室内の空気の移動・圧力変
動が起こることがある。しかし、多くの場合、積分回路
6の出力は、ドアが開かれたときに生じる出力よりも小
さい。従って、定常範囲を決定する第1,第2しきい値
Th1,Th2を適宜の値に設定することにより、コン
パレータ7,8からパルスが出力されることがない。ま
た、仮にセンサ1の出力、ひいてはアンプ5の出力の振
幅が大きかったとしても、インパルス的で短い周期のも
のの場合、積分回路6を通過することにより、図4中符
号Sで示すように最終的な振幅は小さくなる。よって、
係る場合でもコンパレータ回路中のしきい値を超えな
い。
【0033】図5は、ドアを閉める際のセンサ1の出力
の一例を示している。同図に示すように、車のドアを閉
めることで、ドアの周囲に存在する空気が車室内に流れ
込む(押し込まれる)。すると、空気の流れが、ドアを
開けたときと逆の動作をするので、信号波形は大きく上
昇する。また、圧力も、定常状態のものよりも高くなる
(Highピークb′)。その後、平衡状態に戻ろうと
して一旦定常圧力以下(Lowピークa″)となってか
ら定常圧力に戻っていく。
【0034】図6に、車のドアを閉めて車室内を閉塞し
た際のセンサ1から出力される信号の処理過程の一部を
示した。同図(a)〜(e)は、それぞれ図3(a)〜
(e)に対応した波形であり、両図を比較すると明らか
なように、ピークひいては最終的なパルスの出現順が逆
となっている。つまり、ドアを閉じた場合にも、コンパ
レータ7,8から所定の順番でパルスが出力されるもの
の、ドアを開ける場合と反対となる。そこで、パルスの
出力の有無並びにその順番に基づいてドアが開いたこと
を検出できる。そして、係る検出するためのマイコン3
の機能としては、図7に示すフローチャートのようにな
る。
【0035】同図に示すように、L信号出力用コンパレ
ータ7からパルス(L割り込み信号)が入力されたかど
うかを判定する(ST1)。ステップ1の分岐判断でL
割り込み信号が入力されると、マイコン3にあるタイマ
を200msにセットするとともに、カウントを開始す
る(ST2)。なお、ステップ2で設定されるタイマの
カウント数は200msに限定する必要はないが、好ま
しくは車のドアが開けられることで生じるセンサ出力信
号(圧力変化)の周期に対して1.5周期前後が望まし
い。
【0036】この車両のドアが開けられることで生じる
圧力変化の周期とは、車のドアを開ける際に一旦車室内
の圧力が低下してから上昇に転じる位置(Lowピーク
a)から圧力が上昇し定常圧力を超えた位置でピークを
示す点(Highピークb)までをおよそ半周期とする
圧力変化の周期である。なお、このタイマはマイコン3
に必ずしも内蔵されている必要はなく、マイコン3外に
設けたタイマにカウントさせても構わない。
【0037】次いで、H信号出力用コンパレータ8から
パルス(H割り込み信号)が入力されたかどうか判定す
る(ST3)。そして、ステップ3の分岐判断でH割り
込み信号が入力されたことが確認されるとドアが開けら
れたものと判定する(ST4)。なお、このステップ4
の判定がなされた後は、前述したように警報器等に警報
動作を行わせるような制御をすることになる。
【0038】一方、ステップ3の分岐判断でH割り込み
信号が入力されない場合には、L信号出力用コンパレー
タ7からL割り込み信号が再び入力されたかどうか判定
する(ST5)。そして、このステップ5の分岐判断で
No(L割り込み信号がない)場合には、タイマ値が0
になったか否かを判断し(ST6)、なっていない場合
にはステップ3に戻り、上記処理を再度実行する。
【0039】そして、ステップ6の分岐判断でタイマが
0になった場合には、L割り込み信号が発生したから、
所定期間(200ms)経過しても次のパルス(割り込
み信号)がなかったことを意味し、ドアを開いたもので
はないと判断する。また、ステップ5の分岐判断でYe
s(L割り込み信号が割り込み)の場合には、マイコン
3に対して2回連続してL信号出力用コンパレータ7か
らパルスが出力されたことになるので、この場合もドア
を開いたものではないと判断できる。
【0040】さらには、ステップ1の分岐判断でL信号
出力用コンパレータ7からL割り込み信号が送られてこ
ない場合には、続けてH信号出力用コンパレータ8から
H割り込み信号が送られてこないかどうか判定する(S
T9)。そして、割り込み信号がこない場合には、ステ
ップ1に戻り、処理を実行するが、仮にH割り込み信号
があった場合には、最初にH割り込み信号があったこと
になるので、やはりドアを開けたことによる信号ではな
いと判断できる。
【0041】そこで、いずれの場合(ST5,ST6,
ST9でYes)も、今回の監視処理ではドアが開いた
と検出できなかったため、次の監視に備え、500ms
の間、待機する(ST7,ST8)。つまり、タイマを
500msに設定するとともにカウントを開始し、タイ
マ値が0になるまで待つ。そして、タイマが0になった
ならば、ステップ1に戻り、次の監視処理を実行する。
以下上記処理を繰り返し実行することになる。
【0042】なお、ステップ7で設定されるタイマのカ
ウント数は500msに限定する必要はないが、好まし
くは車のドアが開けられることで生じる圧力変化の周期
に対して2周期以上が望ましい。
【0043】なお、本実施の形態においては、ステップ
1にてL信号出力用コンパレータ7からL割り込み信号
が送られてこないかどうか判定することで、車室内に起
こる圧力変化がまず最初に減圧する方向に向かうことを
検出できるようにしているが、必ずしもこのようなフロ
ーチャートどおりにマイコン3の動作が行われる必要は
ない。
【0044】特に、コンパレータ回路からのパルスを用
いて最初に車室内の圧力が増・減のどちらの方向に変化
があるかをどのような手順で判定し、さらにその後の変
化によってドアが開けられたことを判定したり、誤警報
を抑制するような回避動作をどのようにとるかは規定し
ない。
【0045】以下に、誤警報の発生しやすい状況下に本
実施の形態を実装した車両を置いた場合のセンサ1の出
力波形の状態について説明する。図8は、陸橋に本実施
の形態を実装した車を放置した際、その車の横を通過す
るトラックの騒音を、センサ1が拾った場合を示してい
る。音も、空気の振動、つまり移動により発生するの
で、社室内の空気の移動は生じる。しかし、その信号波
形の振幅は小さく、また、周期も短く連続して発生して
いる。したがって、係る状況では、いずれのコンパレー
タ7,8からもパルスが出力されず、誤警報を発しな
い。
【0046】図9は本実施の形態を実装した車両を外部
から故意に揺らした場合におけるセンサ1の出力を示
し、図10は、陸橋に本実施の形態を実装した車を置い
た際に橋から受ける振動によって生じるセンサ1の出力
を示している。車両が振動することにより、車室内の空
気もゆれ、移動するものの、周期的に繰り返し発生し、
しかも振幅も小さい。よって、上記いずれの状況下にお
いても、一定期間内で、所定の順でパルスが出力される
ことはなく、ドアが開いた場合と確実に弁別でき、誤検
出に伴う誤警報を可及的に抑制できる。
【0047】つまり、本実施の形態のような簡単な構成
及び判定方法だけでも、トラックが車の横を通過する等
の圧迫音等によってセンサ1から出力される50msに
満たない周期で起こる圧力変化や、車が揺らされること
でセンサ1から出力される200ms程度の周期のノイ
ズの混入と、真にドアが開けられた信号との区別を精度
よく行うことができる。
【0048】
【発明の効果】以上のように、本発明に係る車両ドア監
視装置では、車室内の空気の移動に伴う検出手段の出力
に基づく信号波形の出力が、最初に第1の基準圧力を超
えてから所定期間内に第2の基準圧力を超えるような変
化が起こるかどうかを検出し、判定するだけでドアが開
くのを検出できる。よって、簡易な認識アルゴリズムで
精度の良い監視が行え、しかも、検出手段(センサ)や
判定手段の各部材の構成を安価で単純なものにしながら
も誤動作を起こすことなくドアが開けられたかどうか監
視することができる。さらに、車室内の所定の場所に置
くだけで良く、車両側の電気系統と接続する必要もない
ので、設置が容易となる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係るドア監視装置の実施の形態の要部
を示す回路図である。
【図2】車のドアが開けられた際に本発明に係るドア監
視装置の実施の形態におけるセンサの出力を示す波形図
である。
【図3】(a)〜(d)は、車のドアが開けられた際の
本発明に係るドア監視装置にある各回路の出力の様子を
説明するための波形図である。
【図4】車のドアが開けられた場合とそれ以外の状態に
おいて、本発明に係るドア監視装置の実施の形態にある
積分回路の出力を比較した波形図である。
【図5】車のドアが閉じられた際に本発明に係るドア監
視装置の実施の形態にあるセンサの出力を示す波形図で
ある。
【図6】(a)〜(d)は、車のドアが閉められた際の
本発明に係るドア監視装置にある各回路の出力の様子を
説明するための波形図である。
【図7】本発明に係るドア監視装置の実施の形態にある
マイコンの機能を説明するためのフローチャートであ
る。
【図8】本発明に係るドア監視装置の実施の形態を車に
実装して用いた際のセンサの出力を示す実験結果であ
る。
【図9】本発明に係るドア監視装置の実施の形態を車に
実装して用いた際のセンサの出力を示す別の実験結果で
ある。
【図10】本発明に係るドア監視装置の実施の形態を車
に実装して用いた際のセンサの出力を示すその他の実験
結果である。
【符号の説明】
1 センサ 2 信号処理部 3 マイコン 4 高域通過フィルタ 5 アンプ 6 積分回路 7 コンパレータ 8 コンパレータ 9 インバータ
フロントページの続き (56)参考文献 特開 平6−239203(JP,A) 特開 平5−151470(JP,A) 特開 平10−283577(JP,A) 特開 昭61−171641(JP,A) 特開 平10−302170(JP,A) 特開 昭62−237600(JP,A) (58)調査した分野(Int.Cl.7,DB名) G08B 13/00 - 15/02 B60R 25/00 - 27/00

Claims (3)

    (57)【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 車室内の空気の移動状態を監視し、車両
    のドアが開けられたか否かを判定する車両ドア監視装置
    であって、 前記空気の移動状態を検出する検出手段と、 前記車室内が閉ざされている際における前記検出手段の
    出力に基づく信号波形が存在する定常範囲より低く設定
    した第1の基準値より、前記信号波形の出力が低い場合
    に第1識別信号を出力する第1識別手段と、 前記定常範囲より高く設定した第2の基準値より、前記
    信号波形の出力が高い場合に第2識別信号を出力する第
    2識別手段と、 前記第1,2識別信号から前記ドアが開けられたかどう
    か判定する判定手段を備え、 前記判定手段は、最初に前記第1識別信号を検出した後
    の所定期間内に前記第2識別信号を検出した場合に前記
    ドアが開けられたと判定することを特徴とする車両ドア
    監視装置。
  2. 【請求項2】 前記空気の移動状態を検出する検出手段
    は、マイクロホンであることを特徴とする請求項1に記
    載の車両ドア監視装置。
  3. 【請求項3】 前記信号波形は、前記検出手段の出力に
    対し、不要な周波数成分を除去するフィルタと、そのフ
    ィルタの出力を積分する積分手段により生成されるもの
    であることを特徴とする請求項1または2に記載の車両
    ドア監視装置。
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