JP2006137851A - ケイ酸塩蛍光体粉末およびその製造方法 - Google Patents

ケイ酸塩蛍光体粉末およびその製造方法 Download PDF

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Abstract

【課題】
高い輝度を示すケイ酸塩蛍光体粉末およびその製造方法を提供する。
【解決手段】
1とSiとを含有するケイ酸塩蛍光体の粉末(ただし、M1はMgおよびZnから選ばれる1種以上である。)であって、前記粉末が式(1)を満たすことを特徴とするケイ酸塩蛍光体粉末。
R≦8 (1)
(ただし、式中Rは(b/a)×100であり、aは、前記ケイ酸塩蛍光体粉末に含有される粒子のうち、前記M1を含有する粒子の粒子数を示し、bは、前記ケイ酸塩蛍光体粉末に含有される粒子のうち、Siを含有しないでかつ前記M1を含有する粒子の粒子数を示す。)
【選択図】 なし

Description

本発明は、ケイ酸塩蛍光体粉末およびその製造方法に関する。
ケイ酸塩蛍光体は、PDP等の真空紫外線励起発光素子、液晶ディスプレイ用バックライトや三波長形蛍光ランプなどの紫外線励起発光素子、白色発光ダイオード等の紫外から青色の領域の光による励起発光素子、ブラウン管等の電子線励起発光素子等に用いられている。
真空紫外線によって励起され発光するケイ酸塩蛍光体はすでに知られており、例えば、PDP用の蛍光体として、式Ca0.9215Sr0.0485Eu0.03MgSi26で示される青色蛍光体が知られている(例えば、特許文献1参照。)が、さらに高い輝度を示す蛍光体が求められていた。
また、焼成によりケイ酸塩蛍光体となる金属化合物混合物を焼成することによるケイ酸塩蛍光体粉末の製造方法としては、従来は、2種以上の金属化合物を、ボールミルを用いて混合し、金属化合物混合物を得て、その金属化合物混合物を焼成することにより、ケイ酸塩蛍光体粉末が製造されていた(例えば、特許文献2参照。)が、さらに高い輝度を示すケイ酸塩蛍光体粉末を得ることができる製造方法が求められていた。
特開2002−332481号公報 特開2004−161981号公報
本発明の目的は、高い輝度を示すケイ酸塩蛍光体粉末およびその製造方法を提供することにある。
本発明者らは、上記の課題を解決すべく、MgおよびZnから選ばれる1種以上の元素を含有するケイ酸塩蛍光体の粉末の物性について、鋭意研究を重ねた結果、ケイ酸塩蛍光体粉末には、M1(ただしM1はMgおよびZnから選ばれる1種以上である。)を含有し、Siを含有しない粒子が存在することを見出し、ケイ酸塩蛍光体粉末に含有される粒子のうち、Siを含有しないでかつM1を含有する粒子の粒子数の割合(ただし、M1は前記と同じ意味を有する。)が特定値以下になると、ケイ酸塩蛍光体粉末が高い輝度を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。また、本発明者らは、上記の課題を解決すべく、焼成によりケイ酸塩蛍光体となる金属化合物混合物を焼成することによるケイ酸塩蛍光体粉末の製造方法において、前記金属化合物混合物の粉砕に着目し、媒体攪拌ミルを用いて粉砕して金属化合物混合粉砕物とすると、得られるケイ酸塩蛍光体粉末が高い輝度を示すことを見出し、本発明を完成するに至った。
すなわち本発明は、M1とSiとを含有するケイ酸塩蛍光体の粉末(ただし、M1はMgおよびZnから選ばれる1種以上である。)であって、前記粉末が式(1)を満たすことを特徴とするケイ酸塩蛍光体粉末を提供する。
R≦8 (1)
(ただし、式中Rは(b/a)×100であり、aは、前記ケイ酸塩蛍光体粉末に含有される粒子のうち、前記M1を含有する粒子の粒子数を示し、bは、前記ケイ酸塩蛍光体粉末に含有される粒子のうち、Siを含有しないでかつ前記M1を含有する粒子の粒子数を示す。)
また本発明は、ケイ酸塩蛍光体が式mM2O・nM1O・2SiO2(ただし、式中のM2はCa、SrおよびBaからなる群より選ばれる1種以上であり、M1は前記と同じ意味を有し、mは0.5以上3.5以下、nは0.5以上2.5以下である。)により表される化合物に、付活剤としてEuおよびMnから選ばれる1種以上が含有されるケイ酸塩蛍光体である前記のケイ酸塩蛍光体粉末を提供する。
また本発明は、前記のケイ酸塩蛍光体粉末を用いてなる真空紫外線励起発光素子を提供する。また本発明は、前記のケイ酸塩蛍光体粉末を用いてなる紫外線励起発光素子を提供する。さらに本発明は、ケイ酸塩蛍光体粉末を用いてなる白色発光ダイオードを提供する。
また本発明は、焼成によりケイ酸塩蛍光体となる金属化合物混合物を焼成することによるケイ酸塩蛍光体粉末の製造方法であって、前記金属化合物混合物を、媒体攪拌ミルを用いて粉砕して金属化合物混合粉砕物とすることを特徴とするケイ酸塩蛍光体粉末の製造方法を提供する。また本発明は、前記ケイ酸塩蛍光体が、式mM2O・nM1O・2SiO2(ただし、式中のM2およびM1は前記と同じ意味を有し、mは0.5以上3.5以下、nは0.5以上2.5以下である。)により表される化合物に、付活剤としてEuおよびMnから選ばれる1種以上が含有されてなるケイ酸塩蛍光体である前記の製造方法を提供する。
本発明のケイ酸塩蛍光体粉末は、高い輝度を示し、特に真空紫外線励起において高い輝度を示すので、PDPや希ガスランプなどの真空紫外線励起発光素子に好適な蛍光体粉末であり、また本発明の製造方法によれば、前記ケイ酸塩蛍光体粉末を製造することができるので、工業的に極めて有用である。
以下に本発明のケイ酸塩蛍光体粉末について詳しく説明する。
本発明のケイ酸塩蛍光体粉末は、M1とSiとを含有するケイ酸塩蛍光体の粉末(ただし、M1はMgおよびZnから選ばれる1種以上である。)であって、粉末を構成する粒子を一つ一つ分析した結果から、式(1)を満たすと、その理由は明らかではないが、ケイ酸塩蛍光体粉末が高い輝度を示すのである。また、特に高い輝度を示す傾向があるので、ケイ酸塩蛍光体粉末が式(2)を満たすことが好ましく、式(3)を満たすことがさらに好ましい。また式(1)、式(2)または式(3)中のRの下限値は0である。
R≦8 (1)
(ただし、式中Rは(b/a)×100であり、aは、前記ケイ酸塩蛍光体粉末に含有される粒子のうち、前記M1を含有する粒子の粒子数を示し、bは、前記ケイ酸塩蛍光体粉末に含有される粒子のうち、Siを含有しないでかつ前記M1を含有する粒子の粒子数を示す。)
R≦6 (2)
(ただし、式中Rは、前記と同じ意味を有する。)
R≦5 (3)
(ただし、式中Rは、前記と同じ意味を有する。)
本発明のケイ酸塩蛍光体粉末の、式(1)中のRを算出するにあたり、ケイ酸塩蛍光体粉末を構成する粒子の一つ一つの分析は、例えばパーティクルアナライザ(堀場製作所製、DP−1000)等で、行うことができる。分析する粒子の数は、通常は1000個以上、好ましくは2000個以上である。
本発明において、ケイ酸塩蛍光体粉末が、式mM2O・nM1O・2SiO2(式中のM2はCa、SrおよびBaからなる群より選ばれる1種以上、M1はMgおよびZnから選ばれる1種以上、mは0.5以上3.5以下、nは0.5以上2.5以下である。)で表される化合物に、付活剤としてEuおよびMnから選ばれる1種以上が含有されてなるケイ酸塩蛍光体である場合が好ましく、この時に高い輝度を示す傾向がある。ここで、mは0.5以上1.5以下の範囲がより好ましく、nは0.5以上1.5以下の範囲がより好ましい。
本発明のケイ酸塩蛍光体粉末は、真空紫外線励起下で高い輝度を示すので、PDPや希ガスランプなどの真空紫外線励起発光素子用に好適である。また本発明のケイ酸塩蛍光体粉末は、紫外線励起下で高い輝度を示すので、液晶ディスプレイ用バックライトや三波長形蛍光ランプなどの紫外線励起発光素子用に好適である。また本発明のケイ酸塩蛍光体粉末は、紫外から青色領域における光の励起下で高い輝度を示すので、白色発光ダイオード用に好適である。特に、真空紫外線励起発光素子用に好適である。また、本発明により得られるケイ酸塩蛍光体粉末は、上記の励起下のみならず、陰極線あるいはX線励起下においても優れた発光特性を示す。
次に、本発明のケイ酸塩蛍光体粉末の製造方法について詳しく説明する。
本発明のケイ酸塩蛍光体粉末の製造方法は、焼成によりケイ酸塩蛍光体となる金属化合物混合物を焼成することによるケイ酸塩蛍光体粉末の製造方法であって、前記金属化合物混合物を、媒体攪拌ミルを用いて粉砕して金属化合物混合粉砕物とし、それを焼成することを特徴とする。媒体攪拌ミルとは、媒体をミル内部に入れ、翼、ピン、またはディスク等で媒体を攪拌して、金属化合物を粉砕する装置であり、例えば、アトライター、パールミル、ビーズミル、横型の湿式分散機、縦型の湿式分散機が挙げられる。また媒体攪拌ミルの中でも、特に、攪拌時の翼、ピン、またはディスクの周速を1m/秒以上とすることが可能である媒体攪拌ミルが、好ましい。媒体攪拌ミルとしては、例えば、シンマルエンタープライゼス株式会社製のダイノーミル(商品名)、寿工業株式会社製のアペックスミル(商品名)、同社のスーパーアペックスミル(商品名)およびターボ工業株式会社製のOBミル(商品名)等が挙げられる。前記金属化合物混合物の粉砕には、従来、ボールミルが使用されていたが、粉砕能力が不十分であるためか、得られるケイ酸塩粉末は高い輝度を示さなかった。
本発明において、この媒体攪拌ミルを用いる粉砕では、通常は金属化合物混合物を含むスラリーを、媒体攪拌ミルのスラリー入り口からミル内部を経由してスラリー出口まで通過させることにより、金属化合物混合物の粉砕を行う。このときのスラリー通過速度や、媒体を攪拌するための翼、ピン、またはディスクの周速を適宜設定する。また、スラリーが媒体攪拌ミルを通過する回数は、特に限定されないが、通常1回〜10回行う。また媒体の粒径も特に限定はされないが、通常、0.03mm以上4mm以下を用いる。
また用いる媒体攪拌ミルの媒体及びミル内壁及び攪拌部の材質は、セラミックまたは樹脂で構成されたものを使用することが好ましい。また特にセラミックとしては耐摩耗性の良好なジルコニアが好ましい。材質が金属製やガラス製である場合には、材質を構成する金属元素が磨耗により金属化合物混合物に混入するおそれがある。
金属化合物混合物の粉砕において、媒体攪拌ミルを用いると、高い輝度を示すケイ酸塩蛍光体粉末が得られる理由は必ずしも明らかではないが、媒体攪拌ミルを用いることにより、金属化合物混合物を構成する金属元素が、金属化合物混合粉砕物ではより均一に分布し、その結果、前記式(1)中のRが8以下となるためと思われる。
本発明の製造方法において、焼成によりケイ酸塩蛍光体となる金属化合物混合物に含有される金属化合物としては、ケイ酸塩蛍光体を構成する金属元素の酸化物を用いるか、または金属元素の水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、ハロゲン化物、シュウ酸塩など高温で酸化物となる化合物を用いることができる。これらの金属化合物を所定の組成となるように秤量し、混合し、媒体攪拌ミルを用いて粉砕した後に、焼成することにより製造することができる。
例えば、好ましい組成のうちの一つであるCa0.49Sr0.49Eu0.02MgSi26は、炭酸カルシウム、炭酸ストロンチウム、酸化ユウロピウム、炭酸マグネシウム、二酸化ケイ素を、Ca:Sr:Mg:Eu:Siのモル比が0.49:0.49:1:0.02:2となるように秤量し、媒体攪拌ミルを用いて粉砕した後に、焼成することにより製造することができる。
また、秤量後、媒体攪拌ミルを用いて粉砕する前に、攪拌等により、水などの溶媒とあらかじめ混ぜておき、混合スラリーを調整してもよく、また混合と粉砕をともに媒体攪拌ミルを用いて行ってもよい。また、混合スラリーを調整する際に、混合を促進させるために、分散剤を添加してもよい。このとき、分散剤としてはいかなるものでもよいが、例えば、サンノプコ株式会社製のSNディスパーサント5468(商品名)のように、ポリカルボン酸アンモニウムのような金属イオンが入っていない分散剤が好ましい。
本発明の製造方法において、媒体攪拌ミルで粉砕を行った後、得られたスラリーを乾燥してもよい。乾燥方法としては、特に限定されないが、直接乾燥するかまたは濾過や遠心分離等の方法により固体をスラリーから分離した後に乾燥する。乾燥温度は20℃以上300℃以下の範囲が好ましく、さらに好ましくは90℃以上200℃以下である。直接乾燥させる方法としては、棚段式乾燥やエバポレーションや顆粒化しながら乾燥させるスプレードライを挙げることができる。また、乾燥物において、粉砕処理、篩別処理を行うことができる。
本発明の製造方法において、金属化合物混合粉砕物を焼成する温度は、通常は最高到達温度が1000℃以上1400℃以下の温度範囲である。焼成において、1000℃以上1400℃以下の温度範囲に保持する時間は、通常は0.5時間以上50時間以下である。金属化合物混合物の中に、金属元素の水酸化物、炭酸塩、硝酸塩、ハロゲン化物、シュウ酸塩など高温で分解し酸化物になりうるものが含有されている場合、本焼成の前に、550℃以上950℃以下の温度範囲において仮焼してもよく、仮焼後に粉砕を行うこともできる。焼成においては例えば、金属化合物混合粉砕物を焼成容器に充填し、所定のガス雰囲気中で所定の温度で焼成することができる。また、金属化合物混合粉砕物に酸化ホウ素、塩化アンモニウム等の反応促進剤(フラックス)を含有させることにより、さらに結晶性が良好で、高い輝度を示すケイ酸塩蛍光体粉末が得られることがある。
上記方法にて得られるケイ酸塩蛍光体粉末を、ボールミルやジェットミル等を使用して粉砕したり、水や酸等で洗浄することができ、また、分級することもできる。得られる蛍光体粉末の結晶性を高めるために、焼成および粉砕を2回以上繰り返すことが好ましい。
本発明にて得られるケイ酸塩蛍光体粉末を用いて、高い輝度を示すPDPなどの発光タイプの各種ディスプレイ、高い輝度を示す蛍光ランプ、白色発光ダイオードなどの照明装置等を製造することが可能となる。
ここで、本発明のケイ酸塩蛍光体粉末を用いてなる真空紫外線励起発光素子の例としてPDPを挙げてその製造方法について説明する。PDPの製造方法としては例えば、特開平10−195428号公報に開示されているような公知の方法が使用できる。すなわち、青色、緑色、赤色発光用のそれぞれの真空紫外線励起発光素子用蛍光体を、例えばセルロース系化合物、ポリビニルアルコールのような高分子化合物を含有するバインダーおよび有機溶媒と混合して蛍光体ペーストを調製する。本発明の背面基板の内面の、隔壁で仕切られアドレス電極を備えたストライプ状の基板表面と隔壁面に、蛍光体ペーストをスクリーン印刷などの方法によって塗布し、300〜600℃の温度範囲で焼成し、それぞれの蛍光体層を形成させる。これに、蛍光体層と直交する方向の透明電極およびバス電極を備え、内面に誘電体層と保護層を設けた表面ガラス基板を重ねて接着する。内部を排気して低圧のXeやNe等の希ガスを封入し、放電空間を形成させることにより、PDPを作製することができる。
また、本発明のケイ酸塩蛍光体粉末を用いてなる紫外線励起発光素子の例として、三波長形蛍光ランプを挙げてその製造方法について説明する。三波長形蛍光ランプの製造方法としては例えば、特開2004−2569号公報に開示されているような公知の方法が使用できる。すなわち、青色発光蛍光体、緑色発光蛍光体および赤色発光蛍光体を適宜に混合した三波長発光形蛍光体を、例えば、ポリエチレンオキサイド水溶液などに分散して蛍光体塗布液を調製する。この塗布液をガラスバルブの内面に塗布した後に、例えば400℃〜900℃の温度範囲でベーキングして蛍光膜を形成させる。この後、ガラスバルブ端部へのステムの封止、バルブ内の排気、水銀および希ガスの封入、排気管の封切、口金の装着など通常の工程を経て、三波長形蛍光ランプを製造することができる。
さらに、本発明のケイ酸塩蛍光体粉末を用いてなる白色発光ダイオードの製造方法について説明する。白色発光ダイオードの製造方法としては例えば、特開平11−31845号公報、特開2002−226846号公報等に開示されているような公知の方法によって製造することができる。紫外から青色の領域の光を放射する半導体発光素子をエポキシ樹脂等の透光性樹脂で封止し、その表面を覆うように蛍光体を配置することにより、白色発光ダイオードを製造することができる。また、この場合、ダイオードが白色に発光するよう蛍光体を適宜設定する。また、本発明のケイ酸塩蛍光体を単独で使用することもできるし、他の蛍光体との併用によって使用することもできる。
次に、本発明を実施例によりさらに詳しく説明するが、本発明はこれらの実施例に限定されるものではない。
なお、パーティクルアナライザ(堀場製作所製、DP−1000)を用いて、蛍光体粉末を構成する一つの粒子中に、測定元素であるSiまたはM1(ただしM1はMgおよびZnから選ばれる1種以上)の元素が含有されるか否かを判断するにあたって、試料を入れない場合の測定(ブランク測定)における前記測定元素の信号強度の平均値と標準偏差を求め、前記粒子における前記測定元素の信号強度が、前記平均値に標準偏差の3倍を加えた値を下回った場合には、前記粒子中に前記測定元素が含有されないとした。
実施例1
炭酸カルシウム(CaCO3、宇部マテリアルズ株式会社製、商品名は超高純度炭酸カルシウムCS・3N−A)、炭酸ストロンチウム(SrCO3、堺化学工業株式会社製、商品名は高純度炭酸ストロンチウムSW−K)、酸化ユウロピウム(Eu23、信越化学工業株式会社製)、塩基性炭酸マグネシウム(MgO含有量は42.0%、協和化学工業株式会社製、製品名は高純度炭酸マグネシウム)、二酸化ケイ素(SiO2、日本アエロジル株式会社製、商品名はAEROSIL200)、の各原料をCa:Sr:Eu:Mg:Siのモル比が0.892:0.100:0.008:1:2になるように秤量した原料を、容器内で分散剤(サンノプコ株式会社製、商品名はSNディスパーサント5468)を添加した純水に、純水を攪拌しながら投入しスラリー化を行った。投入後、攪拌を20時間行い、混合スラリーを得た。またこのときの固形分濃度は12wt%となるようにした。得られた混合スラリーの粉砕を、媒体攪拌ミルを用いて行った。媒体攪拌ミルとして、ダイノーミル(株式会社シンマルエンタープライゼス製、機種名はダイノーミル MULTI LAB型、コンテナー容量1.46L)を用いた。このときのスラリー通過速度は450g/分、ディスク周速は4.5m/秒で行い、またスラリーの通過回数は2回とした。また媒体として直径1mmのジルコニア製ビーズを4.5kg使用した。粉砕後に得られたスラリーを120℃で、20時間乾燥し、得られた乾燥物を、粉砕し、篩別処理を行い、300μm以下の金属化合物混合粉砕物とした。
この金属化合物混合粉砕物について、900℃で大気雰囲気中で仮焼し、粉砕処理を行った後、2体積%H2含有N2雰囲気中で1180℃の温度で2時間保持して焼成した。焼成後、粉砕処理を行い、式Ca0.892Sr0.100Eu0.008MgSi26で示される組成からなる蛍光体粉末1を得た。
この蛍光体粉末1に、6.7Pa(5×10-2Torr)以下の真空槽内で、エキシマ146nmランプ(ウシオ電機社製、H0012型)を用いて真空紫外線を照射したところ青色の発光を示し、そのときの輝度を測定したところ、比較例1の蛍光体粉末5の輝度を100とした場合、106であり、比較例1より高い輝度を示した。また、パーティクルアナライザ(堀場製作所製、DP−1000)を用いて、この蛍光体粉末1を構成する粒子のうち2159個を分析し、前記式(1)中のRを算出したところ6.95であった。
実施例2
実施例1の焼成および焼成後粉砕処理を2回繰り返した以外は実施例1と同じ方法で、蛍光体粉末2を得た。この蛍光体粉末2について、実施例1と同じ方法で輝度を測定したところ、比較例1の蛍光体粉末5の輝度を100とした場合、132であり、比較例1より高い輝度を示した。また、前記パーティクルアナライザを用いて、この蛍光体粉末2を構成する粒子のうち2623個を分析し、前記式(1)中のRを算出したところ5.87であった。
実施例3
実施例1の焼成および焼成後粉砕処理を3回繰り返した以外は実施例1と同じ方法で、蛍光体粉末3を得た。この蛍光体粉末3について、実施例1と同じ方法で輝度を測定したところ、比較例1の蛍光体粉末5の輝度を100とした場合、140であり、比較例1より高い輝度を示した。また、前記パーティクルアナライザを用いて、この蛍光体粉末3を構成する粒子のうち2669個を分析し、前記式(1)中のRを算出したところ4.50であった。
実施例4
実施例3において得られた蛍光体粉末3に、0.3規定の塩酸を添加し3時間攪拌を行った後、ろ過し、120℃で乾燥して、蛍光体粉末4を得た。この蛍光体粉末4について、実施例1と同じ方法で輝度を測定したところ、比較例1の蛍光体粉末5の輝度を100とした場合、145であり、比較例1より高い輝度を示した。また、前記パーティクルアナライザを用いて、この蛍光体粉末4を構成する粒子のうち2472個を分析し、前記式(1)中のRを算出したところ3.03であった。
比較例1
実施例1で得られた混合スラリーの粉砕として、ボールミルを用いて行った以外は実施例1と同様にして、式がCa0.892Sr0.100Eu0.008MgSi26で示される組成からなる蛍光体粉末5を得た。また前記ボールミルの条件としては、媒体として直径5mmのジルコニア製ビーズを用い、粉砕時間を4時間とした。得られた蛍光体粉末5について、実施例1と同じ方法で測定したときの輝度を100とした。また、前記パーティクルアナライザを用いて、この蛍光体粉末を構成する粒子のうち3687個を分析し、前記式(1)中のRを算出したところ8.81であった。

Claims (7)

  1. 1とSiとを含有するケイ酸塩蛍光体の粉末(ただし、M1はMgおよびZnから選ばれる1種以上である。)であって、前記粉末が式(1)を満たすことを特徴とするケイ酸塩蛍光体粉末。
    R≦8 (1)
    (ただし、式中Rは(b/a)×100であり、aは、前記ケイ酸塩蛍光体粉末に含有される粒子のうち、前記M1を含有する粒子の粒子数を示し、bは、前記ケイ酸塩蛍光体粉末に含有される粒子のうち、Siを含有しないでかつ前記M1を含有する粒子の粒子数を示す。)
  2. ケイ酸塩蛍光体が、式mM2O・nM1O・2SiO2(ただし、式中のM2はCa、SrおよびBaからなる群より選ばれる1種以上であり、M1は前記と同じ意味を有し、mは0.5以上3.5以下、nは0.5以上2.5以下である。)により表される化合物に、付活剤としてEuおよびMnから選ばれる1種以上が含有されてなるケイ酸塩蛍光体である請求項1記載のケイ酸塩蛍光体粉末。
  3. 請求項1または2のいずれかに記載のケイ酸塩蛍光体粉末を用いてなることを特徴とする真空紫外線励起発光素子。
  4. 請求項1または2のいずれかに記載のケイ酸塩蛍光体粉末を用いてなることを特徴とする紫外線励起発光素子。
  5. 請求項1または2のいずれかに記載のケイ酸塩蛍光体粉末を用いてなることを特徴とする白色発光ダイオード。
  6. 焼成によりケイ酸塩蛍光体となる金属化合物混合物を焼成することによるケイ酸塩蛍光体粉末の製造方法であって、前記金属化合物混合物を、媒体攪拌ミルを用いて粉砕し、得られた金属化合物混合粉砕物を焼成することを特徴とするケイ酸塩蛍光体粉末の製造方法。
  7. ケイ酸塩蛍光体が、式mM2O・nM1O・2SiO2(ただし、式中のM2およびM1、は前記と同じ意味を有し、mは0.5以上3.5以下、nは0.5以上2.5以下である。)により表される化合物に、付活剤としてEuおよびMnから選ばれる1種以上が含有されてなるケイ酸塩蛍光体である請求項6記載の蛍光体粉末の製造方法。
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