JP2006137844A - 粘着剤及びそれを用いた液晶セル用部材 - Google Patents

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Abstract

【課題】本発明は、過酷な熱あるいは湿熱条件下でも粘着剤層の発泡や偏光板の浮きハガレ等が発生せず、偏光板の伸縮等により生じる応力集中を緩和して液晶表示装置に色むら・白ぬけ現象を発生させない粘着剤を提供することを目的とする。
【解決手段】高分子量の共重合体(A)と、該共重合体(A)の存在下でカルボキシル基を有する単量体とその他の単量体をラジカル共重合して得られる低分子量の共重合体(B)とからなるアクリル系ポリマー、ポリイソシアネート(C)、及び重量平均分子量300〜800のビスフェノール型化合物(D)を含む粘着剤。
【選択図】なし

Description

本発明は、液晶表示装置の液晶セル等の光学部品に、偏光板や位相差板等の光学部材を貼付するために用いられる粘着剤に関する。また、その粘着剤から形成される粘着剤層が偏光板や位相差板等の光学部材に積層された粘着積層体に関し、さらにその粘着積層体が液晶セル等の光学部品に貼着された部材に関する。
液晶表示装置の液晶セル等の光学部品には、偏光板や偏光板と位相差板の積層体が貼付される。偏光板は、一般的にはポリビニルアルコール系偏光子の両面をトリアセチルセルロース系保護フィルムで挟んだ多層構造を有し、この偏光板の片面または両面のトリアセチルセルロース系保護フィルム上に、粘着剤層が形成されている。偏光板は、この粘着剤層を介して液晶セル等の光学部品に貼付され液晶表示装置として使用される。近年、液晶表示装置はカーナビゲーション用ディスプレイ等の車載用にも使用され、その使用環境が非常に過酷になりつつある。
液晶表示装置に使用されている偏光板は、その使用環境が非常に高温になると粘着剤層が発泡したり、熱あるいは湿熱条件下で偏光板が伸縮して寸法が大きく変化するため、粘着剤層が液晶セル等の光学部材から浮いたり、剥がれが生じたりする問題や、又その応力が偏光板の周縁部に集中するため、液晶表示装置の周縁部と中央部の明るさが異なり、液晶表示装置表面に色むら・白ぬけが発生する問題があった。
これらの問題を解消する粘着剤として、アルキル基の炭素数が1〜12の(メタ)アクリル酸のアルキルエステルを主成分とするアクリル系ポリマーからなる感圧性接着剤であって、該感圧性接着剤が重量平均分子量10万以下のポリマー成分を15重量%以下含有し、かつ重量平均分子量100万以上のポリマー成分を10重量%以上含有するアクリル系ポリマーからなる感圧性接着剤が知られている(例えば、特許文献1参照。)。
また、液晶表示装置表面の色むら・白ぬけを解消する粘着剤として、重量平均分子量が100万以上である高分子量(メタ)アクリル系共重合体100重量部と、重量平均分子量が3万以下の低分子量(メタ)アクリル系共重合体20〜200重量部と、多官能性化合物0.005〜5重量部からなる偏光板用粘着剤が知られている(例えば、特許文献2参照。)。
また、反応性官能基を含有する重量平均分子量100万〜250万の高分子量アクリル系ポリマーとガラス転移点が0℃〜−80℃の重量平均分子量3万〜10万の低分子量アクリル系ポリマーと架橋構造が形成可能な官能基を有する多官能性化合物からなる偏光フィルム用粘着組成物が知られている(例えば、特許文献3参照。)。
特開平1−66283号公報 特開平10−279907号公報 特開2002−121521号公報
特許文献1に開示されている粘着剤では、これを用いることにより粘着剤層の発泡や偏光板の液晶セルからの浮きハガレは抑制できるが、偏光板の寸法変化による応力を吸収・緩和することができず、偏光板の周縁部に応力が集中するため、液晶表示装置の周縁部と中央部の明るさが異なり、液晶表示装置表面に色むら・白ぬけが発生する問題があった。
この問題を解決するために特許文献2、3に開示されている粘着剤は、偏光板の寸法変化に追随できるため、液晶素子に色むら・白ぬけが発生しにくいと記載されている。しかし、これらの粘着剤ではより過酷な高温環境下では、凝集力不足または低分子量(メタ)アクリル系重合体の影響により粘着剤が発泡してしまい、より高い耐熱性がクリアできないという課題がある。
そこで、本発明の目的は、過酷な熱あるいは湿熱条件下でも粘着剤層の発泡や偏光板のハガレ等が発生せず、偏光板の伸縮等により生じる応力集中を緩和して液晶表示装置に色むら・白ぬけ現象を発生させない粘着剤を提供することにある。
なお、同様の目的に対し、特願2003−124145が出願されたが、近年ますます耐熱性や耐湿熱性に対する要求が厳しくなり、上記出願に提案された粘着剤ではより過酷な要求に十分応えることができなかった。
本発明における粘着剤は、高分子量の共重合体(A)と、該共重合体(A)の存在下でカルボキシル基を有する単量体とその他の単量体をラジカル共重合して得られる低分子量の共重合体(B)とからなるアクリル系ポリマー、ポリイソシアネート(C)、及び特定分子量のビスフェノール型化合物(D)を含むことによって、偏光板の寸法変化によって生ずる浮き、剥がれ、色むら・白ヌケ現象を緩和する性質と、高温環境下でも発泡が抑制できる性質を併せ持つものである。
すなわち、本発明は、下記単量体(a)および(b)をラジカル共重合してなる重量平均分子量100万以上200万以下の共重合体(A)と、該共重合体(A)100重量部に対して、上記共重合体(A)の存在下で下記単量体(c)および(d)をラジカル共重合してなる重量平均分子量1万以上10万以下の共重合体(B)20〜100重量部とからなるアクリル系ポリマー、ポリイソシアネート(C)0.003〜3重量部、及び重量平均分子量300〜800のビスフェノール型化合物(D)を含有する粘着剤に関する。
(a) 反応性官能基およびエチレン性不飽和二重結合を有する単量体
(b) (a)と共重合可能な他のエチレン性不飽和二重結合を有する単量体
(c) カルボキシル基およびエチレン性不飽和二重結合を有する単量体
(d) (c)と共重合可能な他のエチレン性不飽和二重結合を有する単量体
上記粘着剤において、ビスフェノール型化合物(D)はビスフェノール型エポキシ化合物であることが好ましい。
また、上記粘着剤において、共重合体(A)を構成する単量体(a)の共重合比率は0.1〜15重量%、単量体(b)の共重合比率は85〜99.9重量%であることが好ましく、アクリル系ポリマー100重量部に対して、ビスフェノール型化合物(D)を5〜30重量部含有することが好ましい。
また、本発明は、下記の工程(1)〜(3)を有する粘着剤の製造方法に関する。
(1)反応性官能基およびエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(a)および(a)と共重合可能な他のエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(b)を転化率50〜90%でラジカル共重合して共重合体(A)を重合する工程。
(2)共重合体(A)の重合時に残留する単量体とカルボキシル基およびエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(c)を共重合体(A)の存在下でラジカル共重合して共重合体(B)を重合する工程。
(3)ポリイソシアネート(C)及び重量平均分子量300〜800のビスフェノール型化合物(D)を添加する工程。
上記製造方法は、工程(2)において、共重合体(A)の重合時に残留する単量体とカルボキシル基およびエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(c)を転化率70〜100%でラジカル共重合して共重合体(B)を重合することが好ましい。
本発明は、上記の方法で製造される粘着剤に関する。
さらに、本発明は、上記発明のいずれかに記載の粘着剤からなる粘着剤層及び光学部材からなる粘着積層体に関し、
また、本発明は、液晶セル用ガラス部材、上記発明のいずれかに記載の粘着剤からなる粘着剤層及び光学部材が順次積層されてなる液晶セル用部材に関する。
本発明の粘着剤を用いることにより、過酷な熱あるいは湿熱条件下でも粘着剤層の発泡や偏光板の浮きハガレ等が発生せず、偏光板の伸縮等により生じる応力集中を緩和して液晶表示装置に色むら・白ぬけ現象を発生させない粘着剤を提供するようになった。
本発明の粘着剤は、アクリル系ポリマー、ポリイソシアネート(C)、特定分子量のビスフェノール型化合物(D)を主たる構成成分とする。
まず、本発明に必須のアクリル系ポリマーについて説明する。アクリル系ポリマーは、共重合体(A)100重量部と共重合体(B)20〜100重量部とを含有する。
アクリル系ポリマーに含まれる共重合体(A)は、反応性官能基およびエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(a)と、(a)と共重合可能な他のエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(b)をラジカル共重合して得られる共重合体である。反応性官能基としては、カルボキシル基、水酸基、アミノ基、アミド基、マレイミド基、イタコンイミド基、スクシンイミド基、エポキシ基等があげられる。また、単量体(a)および単量体(b)しては、(メタ)アクリル系単量体、ビニル系単量体が好適に用いられる。
カルボキシル基を有する単量体(a)の具体例としては、(メタ)アクリル酸、β−カルボキシエチルアクリレート、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、無水フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、マレイン酸ブチル等があげられる。 水酸基を有する単量体(a)の具体例としては、2−ヒドロキシエチル(メタ)アクリレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート、6−ヒドロキシヘキシル(メタ)アクリレート、8−ヒドロキシオクチル(メタ)アクリレート、10−ヒドロキシデシル(メタ)アクリレート、12−ヒドロキシラウリル(メタ)アクリレート、(4−ヒドロキシメチルヘキシル)−メチルアクリレート、クロロ−2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレート、ジエチレングリコールモノ(メタ)アクリレート、カプロラクトン変性(メタ)アクリレート類、ポリエチレングリコール(メタ)アクリレート類、ポリプロピレングリコール(メタ)アクリレート類等が挙げられる。
アミノ基を有する単量体(a)の具体例としては、アミノメチル(メタ)、ジメチルアミノメチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノエチル(メタ)アクリレート、ジメチルアミノプロピル(メタ)アクリレート等が挙げられる。 アミド基を有する単量体(a)の具体例としては、(メタ)アクリルアミド、N−アクリロイルモルホリン、N−置換(メタ)アクリルアミド、N−ビニルピロリドン等が挙げられる。
マレイミド基を有する単量体(a)の具体例としては、N−シクロヘキシルマレイミド、N−イソプロピルマレイミド、N−ラウリルマレイミド、N−フェニルマレイミド等が挙げられる。
イタコンイミド基を有する単量体(a)の具体例としては、N−メチルイタコンイミド、N−エチルイタコンイミド、N−ブチルイタコンイミド、N−オクチルイタコンイミド、N−2−エチルヘキシルイタコンイミド、N−シクロヘキシルイタコンイミド、N−ラウリルイタコンイミド等が挙げられる。
スクシンイミド基を有する単量体(a)の具体例としては、N−(メタ)アクリロイルオキシメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−6−オキシヘキサメチレンスクシンイミド、N−(メタ)アクリロイル−8−オキシオクタメチレンスクシンイミド等が挙げられる。
エポキシ基を有する単量体(a)の具体例としては、グリシジル(メタ)アクリレート等が挙げられる。これらの単量体は、単独であるいは複数組み合わせて使用することができる。
共重合体(A)を構成する単量体(a)の共重合比率は、単量体の全量を基準として0.1〜15重量%であることが好ましい。その共重合比率が0.1重量%より少ない場合には、粘着剤の凝集力が低下し、加熱環境下で粘着剤の発泡や浮きハガレが起こることがある。また、15重量%より多い場合には、粘着剤の粘着力が低下したり、偏光板の伸縮に起因する応力集中を十分に吸収・緩和する性質が発現しにくい。
また、単量体(b)の具体例としては、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)アクリレート、プロピル(メタ)アクリレート、n−ブチル(メタ)アクリレート、iso−ブチル(メタ)アクリレート、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、n−オクチル(メタ)アクリレート、iso−オクチル(メタ)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレート、iso−ノニル(メタ)アクリレート、シクロヘキシル(メタ)アクリレート、ベンジル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート等が挙げられる。また、スチレン、メチルスチレン、ビニルトルエン等の芳香族ビニルモノマー、酢酸ビニル、(メタ)アクリロニトリル等も挙げられる。
共重合体(A)を構成する単量体(b)の共重合比率は、単量体の全量を基準として85〜99.9重量%であることが好ましい。その共重合比率が85重量%より少ない場合には、偏光板や光学部品への密着性が低下する。また、99.9重量%より多い場合には、反応性官能基有する単量体(a)の含有量が少なくなり、粘着剤の凝集力が低下し、加熱環境下で粘着剤の発泡や浮きハガレが起こることがある。
共重合体(A)は、公知の任意の方法で製造することができる。
例えば、共重合体(A)は、単量体の合計100重量部に対して、0.001〜1重量部の重合開始剤を用いて、塊状重合、溶液重合などの方法、好ましくは溶液重合法により合成される。重合開始剤としては、アゾ系化合物、有機過酸化物が用いられ、重合開始剤は2種類以上を併用しても良い。また、溶液重合の場合、重合溶媒としては、酢酸エチル、酢酸n−ブチル、酢酸イソブチル、トルエン、アセトン、ヘキサン、メチルエチルケトン等が用いられる。重合溶媒は2種類以上混合して用いても良い。
重合開始剤のうちアゾ系化合物としては、例えば、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル、2,2'−アゾビス(2−メチルブチロニトリル)、1,1'−アゾビス(シクロヘキサン1−カルボニトリル)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)、2,2'−アゾビス(2,4−ジメチル−4−メトキシバレロニトリル)、ジメチル2,2'−アゾビス(2−メチルプロピオネート)、4,4'−アゾビス(4−シアノバレリック酸)、2,2'−アゾビス(2−ヒドロキシメチルプロピオニトリル)、2,2'−アゾビス[2−(2−イミダゾリン−2−イル)プロパン]等が挙げられる。
また、有機過酸化物としては、例えば、過酸化ベンゾイル、t-ブチルパーベンゾエイト、クメンヒドロパーオキシド、ジイソプロピルパーオキシジカーボネート、ジ−n−プロピルパーオキシジカーボネート、ジ(2−エトキシエチル)パーオキシジカーボネート、t-ブチルパーオキシネオデカノエート、t-ブチルパーオキシビバレート、(3,5,5−トリメチルヘキサノイル)パーオキシド、ジプロピオニルパーオキシド、ジアセチルパーオキシド等があげられる。
共重合体(A)の重量平均分子量は、100万以上200万以下であることが必要であり、更に120万以上180万以下であることが好ましい。重量平均分子量が100万よりも小さい共重合体(A)は、架橋して使用しても粘着剤の凝集力が不足して、発泡や浮きハガレが生じる。また、重量平均分子量が200万より大きいと、粘着剤の粘度が高くなり塗工等の作業性が劣る。なお、共重合体(A)の重量平均分子量は、共重合体(B)の重合を開始する前に反応溶液の一部をサンプリングして、ゲルパーミエーションクロマトグラフィー(GPC)測定を実施して算出する。
アクリル系ポリマーに含まれる共重合体(B)は、上記共重合体(A)の存在下でカルボキシル基およびエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(c)および(c)と共重合可能な他のエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(d)をラジカル共重合してなる重量平均分子量1万以上10万以下の共重合体である。共重合体(A)の存在下で単量体(c)および単量体(d)をラジカル共重合してなる共重合体(A)よりも低分子量の共重合体(B)が粘着剤中に含まれると、熱あるいは湿熱条件下でも粘着剤の発泡やハガレ等が発生せず、偏光板の伸縮等により生じる応力集中を緩和して液晶素子に色むら・白ぬけ現象を発生させない。
単量体(c)および単量体(d)としては、(メタ)アクリル系単量体、ビニル系単量体が好適に用いられる。単量体(c)の具体例としては、(メタ)アクリル酸、β−カルボキシエチルアクリレート、イタコン酸、クロトン酸、フマル酸、無水フマル酸、マレイン酸、無水マレイン酸、マレイン酸ブチル等が挙げられる。これらの単量体は、単独であるいは複数組み合わせて使用することができる。
共重合体(B)を構成する単量体(c)の共重合比率は、単量体(c)と単量体(d)との合計量を基準として0.1〜50重量%であることが好ましく、0.5〜30重量%であることがより好ましい。
単量体(d)としては、共重合体(A)を構成する単量体(a)のうち、カルボキシル基以外の反応性官能基を有する単量体(a)、および単量体(b)を使用することができる。
共重合体(B)は、共重合体(A)の存在下で、カルボキシル基およびエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(c)および(c)と共重合可能な他のエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(d)とを、共重合体(A)と同様な方法でラジカル共重合することにより製造することができる。共重合体(B)は、単量体(a)と単量体(b)を転化率50〜90%でラジカル共重合して共重合体(A)を重合した後に、残留する単量体と単量体(c)を共重合体(A)の存在下でラジカル共重合して製造することが好ましい。
また、共重合体(A)の重合時に残留する単量体と単量体(c)とは、転化率70〜100%でラジカル共重合することが好ましい。ここで転化率とは、単量体を重合して得られる共重合体の重量を、原料として用いた単量体の総重量で除した値である。
上記の転化率で共重合体(A)および共重合体(B)を重合することにより、共重合体(A)100重量部に対して共重合体(B)を20〜100重量部の範囲に収めることが容易となる。
共重合体(B)は、溶液重合法で合成することが好ましく、重合体(A)合成時の5〜50重量倍程度の重合開始剤、すなわち単量体の合計100重量部に対して、0.005〜50重量部の重合開始剤を使用することが好ましい。また、共重合体(B)の合成時には、ラウリルメルカプタン、n−ドデシルメルカプタン等のメルカプタン類、α−メチルスチレンダイマー、リモネン等の連鎖移動剤を使用しても良い。
共重合体(B)の重量平均分子量は、1万以上10万以下であることが必要であり、更に2万以上5万以下であることが好ましい。重量平均分子量が1万より小さい共重合体(B)を用いる場合には、凝集力が不足して発泡や浮きハガレが生じやすい。また、重量平均分子量が10万を超える共重合体(B)を用いる場合には、偏光板の伸縮に起因する応力集中を十分に吸収・緩和する性質が発現しにくい。ここで共重合体(B)の重量平均分子量は、共重合体(A)と共重合体(B)の混合物をGPC測定し、得られたGPCスペクトルと前述の方法で測定した共重合体(A)のGPCスペクトルとの差スペクトルから算出する。
アクリル系ポリマーに含まれる共重合体(B)の含有量は、共重合体(A)100重量部に対して20〜100重量部であり、好ましくは20〜50重量部である。共重合体(B)の含有量が20重量部より少ない場合には、偏光板の伸縮に起因する応力集中を十分に吸収・緩和する性質が発現しにくい。また、共重合体(B)の含有量が100重量部を超える場合には、粘着剤の凝集力が不足して発泡や浮きハガレが生じやすい。
共重合体(A)と共重合体(B)の重量比は、以下の方法で求められる。すなわち、まず、重合体(B)の重合を開始する前にサンプリングした溶液の一定量を重量既知の容器に入れて精秤し、この精秤した溶液を加熱乾燥して、共重合体以外の成分を揮散させ、共重合体(A)のみが残った容器を精秤し、一定量の溶液に含まれる共重合体(A)の重量を算出する。次に共重合体(B)の重合完了後に、共重合体(A)と共重合体(B)が含まれる溶液をサンプリングし、共重合体(A)の重量を算出したときと同様の方法で、一定量の溶液に含まれる共重合体(A)と共重合体(B)の重量を算出する。そして一定量の溶液に含まれる共重合体(A)および共重合体(A)と共重合体(B)の混合物の重量を、同量の溶液に含まれる共重合体(A)および共重合体(A)と共重合体(B)の混合物の重量に換算し、共重合体(A)と共重合体(B)の混合物の重量から共重合体(A)を差し引くことにより、共重合体(B)の重量を算出する。
次に本発明の粘着剤に含まれるポリイソシアネート(C)について説明する。
ポリイソシアネート(C)は、イソシアネート基を2個以上有する化合物である。ポリイソシアネート(C)中のイソシアネート基は、共重合体(A)が有する反応性官能基、例えば水酸基や、共重合体(B)が有するカルボキシル基やカルボキシル基以外の反応性官能基と反応し得る。
ポリイソシアネート化合物(C)の例としては、トリレンジイソシアネート、ヘキサメチレンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネート、水添キシリレンジイソシアネート、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添ジフェニルメタンジイソシアネート、テトラメチルキシリレンジイソシアネート、ナフタレンジイソシアネート、トリフェニルメタントリイソシアネート、ポリメチレンポリフェニルイソシアネートなどのポリイソシアネート化合物、およびこれらポリイソシアネート化合物とトリメチロールプロパン等のポリオール化合物とのアダクト体、これらポリイソシアネート化合物のビュレット体やイソシアヌレート体、更にはこれらポリイソシアネート化合物と公知のポリエーテルポリオールやポリエステルポリオール、アクリルポリオール、ポリブタジエンポリオール、ポリイソプレンポリオール等とのアダクト体等が挙げられる。
ポリイソシアネート化合物(C)の含有量は、上記共重合体(A)100重量部に対して、0.003〜3重量部である。ポリイソシアネート化合物(C)の含有量が0.003重量部未満では、粘着剤の凝集力が不足して、発泡や浮きハガレが生じやすい。また、3重量部より多い場合には、偏光板の伸縮に起因する応力集中を十分に吸収・緩和する性質が発現しにくい。
次に、ビスフェノール型化合物(D)について説明する。
ビスフェノール型化合物(D)は、−O−Ph−CR−Ph−O−で示されるようなビスフェノール骨格を分子内にもつ化合物である。R、Rは、それぞれ独立に水素、又はメチル基である。このようなビスフェノール型化合物(D)としては、エポキシ基、アミノ基、カルボキシル、水酸基等種々の官能基を有する化合物が挙げられ、ビスフェノール型エポキシ化合物が好ましい。
ビスフェノール型エポキシ化合物としては、ビスフェノールA型エポキシ化合物、ビスフェノールF型エポキシ化合物等が挙げられる。ビスフェノールA型エポキシ化合物としては、エピコート828(油化シェルエポキシ(株))が挙げられる。
ビスフェノール型化合物(D)の重量平均分子量は300〜800であることが重要であり、300〜600であることが好ましく、300〜500であることがより好ましい。重量平均分子量が800を超えると粘着剤層の柔軟性が失われ、被着体に貼着した後応力を吸収することができず、またアクリル系ポリマーとの相溶性も悪くなる。一方、重量平均分子量が300未満だと期待する耐熱性が得られない。
本発明の粘着剤は、ビスフェノール型化合物(D)をアクリル系ポリマー100重量部に対して、5〜30重量部含有することが好ましく、8〜25重量部含有することがより好ましく、10〜20重量部含有することが特に好ましい。5重量部未満では貼着後の高温環境下での耐熱性向上に効果がなく、また30重量部を超えても期待した効果を得ることができない。
本発明の粘着剤は、下記の工程(1)〜(3)を経ることにより製造することができる。
(1)反応性官能基およびエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(a)および(a)と共重合可能な他のエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(b)を転化率50〜90%でラジカル共重合して共重合体(A)を重合する工程。
(2)共重合体(A)の重合時に残留する単量体とカルボキシル基およびエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(c)を共重合体(A)の存在下、転化率70%〜100%でラジカル共重合して共重合体(B)を重合する工程。
(3)ポリイソシアネート化合物(C)及びビスフェノール型化合物(D)を添加する工程。
工程(3)は、
(3−1)ポリイソシアネート化合物(C)とビスフェノール型化合物(D)とを同時に添加する工程、
(3−2)ポリイソシアネート化合物(C)を添加してから、ビスフェノール型化合物(D)を添加する工程、
(3−3)ビスフェノール型化合物(D)を添加してから、ポリイソシアネート化合物(C)を添加する工程、のいずれでもよい。
粘着剤には、さらにシランカップリング剤を配合することが好ましい。シランカップリング剤としては、ビニルトリメトキシシラン、ビニルトリエトキシシラン、メタクリロキシプロピルトリメトキシシラン、γ−メタクリロキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルトリメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジメトキシシラン、γ−グリシドキシプロピルメチルジエトキシシラン、2−(3,4−エポキシシクロヘキシル)エチルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリメトキシシラン、γ−アミノプロピルトリエトキシシラン、γ−アミノプロピルメチルメトキシシランN−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルトリメトキシシラン、N−(2−アミノエチル)3−アミノプロピルメチルジメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリメトキシシラン、γ−メルカプトプロピルトリエトキシシラン、メルカプトブチルトリメトキシシランγ−メルカプトプロピルメチルジメトキシシラン等が挙げられる。
粘着剤中のシランカップリング剤の含有量は共重合体(A)100重量部に対して、0.01〜2重量部が好ましい。0.01重量部より少ないと、その物性の改善効果が乏しく、2重量部を越えると、粘着剤が高価になるのみならず、浮きハガレの原因となる。
また、粘着剤には、紫外線吸収剤、酸化防止剤、粘着付与樹脂、可塑剤、消泡剤、レベリング調整剤を配合しても良い。
また、本発明の粘着剤は、重量平均分子量300〜800のビスフェノール型エポキシ化合物以外のエポキシ化合物やアジリジン化合物をさらに含有することもできる。
重量平均分子量300〜800のビスフェノール型エポキシ化合物以外のエポキシ化合物としては、エチレングリコールジグリシジルエーテル、ポリエチレングリコールジグリシジルエーテル、グリセリンジグリシジルエーテル、グリセリントリグリシジルエーテル、1,6−ヘキサンジオールジグリシジルエーテル、トリメチロールプロパントリグリシジルエーテル、ジグリシジルアニリン、N,N,N',N'−テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン、1、3−ビス(N、N‘−ジグリシジルアミノメチル)シクロヘキサン、N,N,N',N'−テトラグリシジルアミノフェニルメタン、トリグルシジル等が挙げられる。
また、アジリジン化合物の例としては、N,N‘−ジフェニルメタン−4,4’−ビス(1−アジリジンカルボキサイト)、N,N‘−トルエン−2,4−ビス(1−アジリジンカルボキサイト)、ビスイソフタロイル−1−(2−メチルアジリジン)、トリ−1−アジリジニルホスフィンオキサイド、N,N‘−ヘキサメチレン−1,6−ビス(1−アジリジンカルボキサイト)、トリメチロールプロパントリ−β−アジリジニルプロピオネート、テトラメチロールメタントリ−β−アジリジニルプロピオネート、トリス−2,4,6−(1−アジリジニル)−1、3、5−トリアジン等が挙げられる。
本発明の粘着剤を用いて種々の粘着シートを得ることができる。
例えば、種々のシート状基材に粘着剤を塗工、乾燥・硬化することによって粘着シートを得ることができる。
シート状基材としては、紙、金属板、合成樹脂フィルム、ガラス板等のいわゆる板状やフィルム状の物の他、棒状物、その他種々の形状のものが挙げられる。また、各種基材は単独でも用いることもできるし、複数のものを積層してなる多層状態にあるものも用いることができる。さらに表面を剥離処理したものを用いることもできる。
金属板としては、ステンレス板、アルミニウム板、鋼板、銅板等が挙げられる。
合成樹脂フィルムとしては、ポリエチレンフィルム、ポリプロピレンフィルム、シクロオレフィンフィルム等の合成樹脂フィルムが挙げられる。
粘着剤層の形成は、通常使用されている塗布装置を用いて行うことができる。
塗布装置としては、例えば、ロールナイフコーター、ダイコーター、ロールコー
ター、バーコーター、グラビアロールコーター、リバースロールコーター、ディ
ッピング、ブレードコーターなどがあげられる。
また、粘着剤層の乾燥膜厚は、偏光板に代表されるシート状光学部材の伸縮に起因する応力集中を吸収、緩和するのに適切な膜厚と経済性を考慮して、5〜100μmであることが好ましい。
次に本発明の粘着積層体、並びに液晶セル部材について説明する。
本発明の粘着積層体は、偏光フィルム、位相差フィルム、楕円偏光フィルム、反射防止フィルム、輝度向上フィルム等の光学特性を持つ、いわゆるシート(又はフィルムともいう)状の光学部材に、上記本発明の粘着剤から形成される粘着剤層が積層された状態のものである。粘着剤層の他の面には、剥離処理されたシート状基材を積層することができる。
本発明の粘着積層体は、
(ア)剥離処理されたシート状基材の剥離処理面に粘着剤を塗工、乾燥し、シート状の光学部材を粘着剤層の表面に積層したり、
(イ)シート状の光学部材に粘着剤を塗工、乾燥し、粘着剤層の表面に剥離処理されたシート状基材の剥離処理面を積層したりすることによって得ることができる。アクリル系ポリマーとポリイソシアネート化合物(C)等との硬化反応は、粘着剤の乾燥、及び粘着剤層表面にシート状の光学部材や剥離処理されたシート状基材を積層する際及び積層した後に進行する。
このようにして得た粘着積層体から粘着剤層の表面を覆っていた剥離処理されたシート状基材を剥がし、粘着剤層を液晶セル用ガラス部材に貼着することによって、シート状の光学部材/粘着剤層/液晶セル用ガラス部材という構成の液晶セル部材を得ることができる。
次に、実施例を示して本発明を更に詳細に説明するが、本発明はこれらによっ
て限定されるものではない。尚、以下の説明において、部および%とあるのは、
重量部および重量%をそれぞれ意味するものとする。
(合成例1)
工程(1)
攪拌機、温度計、還流冷却器、滴下装置、窒素導入管を備えた反応容器に、n−ブチルアクリレート60.0部、2−エチルヘキシルアクリレート37.0部、4−ヒドロキシブチルアクリレート1.0部、アセトン150.0部、2,2'−アゾビスイソブチロニトリル0.06部を仕込み、この反応容器内の空気を窒素ガスで置換した後、攪拌しながら窒素雰囲気下中で、この反応溶液を60℃に昇温させ、5時間反応させ、重量平均分子量158万の共重合体(A1)の溶液を得た。
工程(2)
次いで、反応終了後、トルエンを190部とアクリル酸0.84部および2,2'−アゾビス(2,4−ジメチルバレロニトリル)0.50部を添加して、70℃に昇温し、6時間反応させた。反応後、トルエン55部を添加して室温まで冷却し、固形分20.0%のアクリル系ポリマー(I)の溶液を得た。
アクリル系ポリマーIのGPCスペクトルと共重合体(A1)のGPCスペクトルとの差スペクトルから、工程(1)の後残量したモノマーと工程(2)で新たに使用したモノマーとの共重合体(B1)の重量平均分子量を求めたところ、22000であった。
(合成例2)
表1に示すように、反応性官能基およびエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(a)、(a)と共重合可能な他のエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(b)、カルボキシル基およびエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(c)の種類および量を変える以外は、合成例1と同様にして、アクリル系ポリマー(II)の溶液を得た。
合成例1、2で得られたアクリル系ポリマー溶液について、共重合体(A1)、(A2)の重量平均分子量(Mw)、共重合体(A1)、(A2)合成時の転化率、共重合体(B1)、(B2)の重量平均分子量(Mw)、共重合体(B1)、(B2)合成時の転化率、および共重合体(A1)、(A2)100部に対する共重合体(B1)、(B2)の比率を先に説明した方法で算出した。結果を表1に示す。
Figure 2006137844
表1中の単量体の略号を以下に示す。
4−HBA:4−ヒドロキシブチルアクリレート
AA:アクリル酸
BA:ブチルアクリレート
2EHA:2−エチルヘキシルアクリレート
なお、共重合体の重量平均分子量は、GPC測定で求めたポリスチレン換算の重量平均分子量であり、GPC測定条件は以下のとおりである。
装置:Shodex GPC System−21(昭和電工(株)製)
カラム:Shodex KF−602.5を1本、Shodex KF−606
Mを2本(昭和電工(株)製)の合計3本を連結して使用。
溶媒:テトラヒドロフラン
流速:0.5ml/min
温度:40℃
試料濃度:0.1wt%
試料注入量:50μl
(実施例1)
合成例1で得られたアクリル系ポリマー(I)溶液100重量部に対して、XDI/TMP(キシリレンジイソシネートのトリメチローププロパンアダクト体)0.05部およびエピコート828(油化シェルエポキシ(株)製商品名、ビスフェノールA型エポキシ樹脂)2.4部を添加してよく撹拌して粘着剤を得た。
この粘着剤を剥離処理されたポリエステルフィルムに塗工して乾燥させ、25μmの粘着剤層を設けた後に、それを偏光フィルムの片面に転写して、偏光フィルムを粘着加工した。この粘着加工された偏光フィルムを温度23℃相対湿度50%の条件で1週間熟成させて偏光板を得た。
(実施例2〜5および比較例1〜6)
表2に示す種類および量のアクリル系ポリマー溶液、種々のエポキシ化合物を用いた以外は、実施例1と全く同様にして粘着剤を製造し、得られた粘着剤を用いて粘着加工した偏光板を作成した。次に実施例および比較例で得られた粘着剤、および粘着加工した偏光板について、耐熱性能、耐湿熱性能および光学特性を以下の方法で評価した。結果を表2に示す。
Figure 2006137844
表2中の化合物(D)の略号を以下に示す。
エピコート1001:油化シェルエポキシ(株)製商品名、ビスフェノールA型エポキシ樹脂
エピコート1004:油化シェルエポキシ(株)製商品名、ビスフェノールA型エポキシ樹脂
ECN1299:チバ・スペシャリティ・ケミカルズ(株)製商品名、クレゾールノボラック型エポキシ樹脂

TGMXDA:N,N,N',N'-テトラグリシジル−m−キシリレンジアミン
(1)耐熱性能、耐湿熱性能、光学特性(白ぬけ)の評価方法
粘着加工した偏光板を150mm×80mmの大きさにカットし、厚さ1.1mmのフロートガラス板の両面に、偏光板の吸収軸が直交するようにラミネーターを用いて貼り付けた。続いて、この偏光板を貼り付けたガラス板を50℃5気圧の条件のオートクレーブ内に20分保持させてガラス板に密着させた。更に、この偏光板とガラス板の構成物を120℃で1000時間放置した後の発泡、浮きハガレ(耐熱性能)、80℃、相対湿度90%で1000時間放置した後の発泡、浮きハガレ(耐湿熱性)、およびこの80℃相対湿度90%で1000時間放置した後の偏光板とガラス板の構成物に光を透過させたときの光漏れ(白ぬけ)を目視で観察し、三段階で評価した。
◎は「発泡・浮きハガレ・白ぬけが全く認められない」、○は「若干発泡・浮きハガレ・白ぬけが認められるが、実用上問題がない」、△は「明らかに浮きハガレ・白ぬけ
が認められ、実用上問題がある」をそれぞれ意味する。

Claims (9)

  1. 下記単量体(a)および(b)をラジカル共重合してなる重量平均分子量100万以上200万以下の共重合体(A)と、該共重合体(A)100重量部に対して、上記共重合体(A)の存在下で下記単量体(c)および(d)をラジカル共重合してなる重量平均分子量1万以上10万以下の共重合体(B)20〜100重量部とからなるアクリル系ポリマー、ポリイソシアネート(C)0.003〜3重量部、及び重量平均分子量300〜800のビスフェノール型化合物(D)を含有する粘着剤。
    (a) 反応性官能基およびエチレン性不飽和二重結合を有する単量体
    (b) (a)と共重合可能な他のエチレン性不飽和二重結合を有する単量体
    (c) カルボキシル基およびエチレン性不飽和二重結合を有する単量体
    (d) (c)と共重合可能な他のエチレン性不飽和二重結合を有する単量体
  2. ビスフェノール型化合物(D)がビスフェノール型エポキシ化合物である請求項1記載の粘着剤。
  3. 共重合体(A)を構成する単量体(a)の共重合比率が0.1〜15重量%、単量体(b)の共重合比率が85〜99.9重量%である請求項1又は2記載の粘着剤。
  4. アクリル系ポリマー100重量部に対して、ビスフェノール型化合物(D)が5〜30重量部であることを特徴とする請求項1ないし3いずれか記載の粘着剤。
  5. 下記の工程(1)〜(3)を有する粘着剤の製造方法。
    (1)反応性官能基およびエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(a)および(a)と共重合可能な他のエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(b)を転化率50〜90%でラジカル共重合して共重合体(A)を重合する工程。
    (2)共重合体(A)の重合時に残留する単量体とカルボキシル基およびエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(c)を共重合体(A)の存在下でラジカル共重合して共重合体(B)を重合する工程。
    (3)ポリイソシアネート(C)及び重量平均分子量300〜800のビスフェノール型化合物(D)を添加する工程。
  6. 工程(2)において、共重合体(A)の重合時に残留する単量体とカルボキシル基およびエチレン性不飽和二重結合を有する単量体(c)を転化率70〜100%でラジカル共重合して共重合体(B)を重合する請求項5記載の粘着剤の製造方法。
  7. 請求項5又は6記載の方法で製造される粘着剤。
  8. 請求項1ないし4、又は7いずれか記載の粘着剤からなる粘着剤層及び光学部材からなる粘着積層体。
  9. 液晶セル用ガラス部材、請求項1ないし4、又は7いずれか記載の粘着剤からなる粘着剤層及び光学部材が順次積層されてなる液晶セル用部材。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008291071A (ja) * 2007-05-23 2008-12-04 Toyo Ink Mfg Co Ltd 粘着剤組成物及び積層体
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