JP2006137539A - ウインチの乱巻き防止方法およびその防止装置 - Google Patents

ウインチの乱巻き防止方法およびその防止装置 Download PDF

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【課題】複雑な構造を伴わせずに、簡単な操作で余巻き層を備えていても乱巻きを生じさせることなく円滑に運転できるウインチの乱巻き防止方法およびその防止装置を提供する。
【解決手段】ウインチ1のドラム5にワイヤーロープRを仕込むに際し、所要の余巻き層Raを巻付け形成した後に、その上に少なくとも周方向に二分割した第二ドラム10を被せ、その第二ドラム10上に実使用ワイヤーロープRを巻付けて使用する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、ドラムにワイヤーロープが多層に巻付けられる際に発生する乱巻き現象を防止して、円滑に運転できるようにするウインチの乱巻き防止方法およびその防止装置に関するものである。
従来、クレーンなどの揚重機械や他の荷役作業機械にて使用されるウインチでは、ワイヤーロープをドラムに巻付けるのに、ワイヤーロープに緊張力を与えつつドラムの周面に隣接するロープ同士を密接するようにして順次巻付けられている。このドラム周面に巻付けられるワイヤーロープは、順次巻重ねられるとき下層のロープの隣合う間に形成される谷の部分に沿って巻き付けるようにし、順次整列して積層される。したがって、ロープの第1層目のワイヤーロープを正しく巻付けておかないと、以後その上層に巻付けられるワイヤーロープの層が揃わなくなって、繰り出し・巻取りの操作を繰返すうちに、巻付け時の張力に弛みのある部分で下層のロープ間に上側に巻かれるロープが食い込んだようになり、これが原因となって乱巻きを起こし運転の継続を困難にすることになる。
このようなことからドラムに対するワイヤーロープの整列巻付けを確実にする目的で、ウインチに付設するワイヤーロープの乱巻き防止装置について多くの提案がなされ、また実用に供されている。その一例として、ウインチのドラム軸線に平行してガイド軸が設けられ、このガイド軸上をドラムの回転に連動してロープガイドが移動してドラムにワイヤーロープを揃えて正しく巻取られるように操作する装置が知られている(例えば、特許文献1あるいは特許文献2など)。または、ウインチのドラムに巻取られるワイヤーロープの緊張力を維持させて巻付けられるように、そのドラムの軸線に平行する押えローラを配して、常時ドラムに対して押えローラが押し当てられるようにする装置も知られている(特許文献3)。
特開平8−040695号公報 実開平7−042776号公報 実公昭62−32234号公報
しかしながら、前記特許文献1あるいは特許文献2によって知られるウインチの乱巻防止装置では、ロープガイドをガイド軸上でドラムに沿って所要の速度で横行させる必要があるので、ドラムの回転部から動力を伝達させてガイド軸もしくはそのガイド軸に平行して設けられるスクリュー軸を回転駆動させる動力伝達機構を設けなければならず構造が複雑である。当然、コストアップになることは避けられないという問題がある。また、その乱巻防止装置がウインチのドラム支持構造部から食み出すので設置スペースも広くなり、余裕のある設置場所が要求される。
また、特許文献3による押えローラ式の乱巻き防止装置では、その構成上コンパクトに纏められる構成ではあるが、ワイヤーロープが正しくドラムに巻き取られている状態で有効であるが、ドラムにワイヤーロープが正常に巻付けられていて有効で、一旦乱れが生じると乱巻き防止の役目を果たすことができないという問題点がある。
一方、建築用クレーンのように仮設型の建設機械において使用されるウインチでは、クレーンを設置する際、旋回フレームにジブを取付けて起伏可能な状態に組み上げるのに、そのウインチから起伏ジブに巻上げ索として仕込まれるワイヤーロープの巻き掛け長さが、使用状態として張架される長さ以上に長い寸法を必要とするので、仕込み時と組立後の巻掛け長さとの差分が余剰となる。しかしながら、その余剰分は除去することができないのでウインチドラムに余巻きしておくことになる。このようなことから、ウインチのドラムにはその余巻き分が通常の使用時にもドラムに巻付けられており、1層以上の余巻き層の上に巻付けられたワイヤーロープが実際の作業用として巻取り繰り出されて揚重作業に供されている。
このような余巻き層を形成されたウインチのドラムでは、その余巻き分のワイヤーロープをドラムに巻付ける際に、ほどよく緊張させてかつロープを密接して巻付けておかないと、その上側に巻かれる後続のロープが順次下層のロープ間に形成される谷部分に受入れられて、整列巻付けされる層が多層に巻付けられると、作業時のワイヤーロープに作用する張力で上層のロープが引き締められて下側の層に弛みがあると、その部分でロープ同士の間に上層のロープが潜り込んで巻付け順序が不揃いとなり、やがて巻付け状態が乱れて乱巻状態となる。したがって、ドラムに対するワイヤーロープの初期巻付け操作は、余巻きロープを緊張させてロープ同士を密接させて巻付けることが必須であるが、高所位置での作業において前記操作を行うことは容易ではない。そのために、余巻きワイヤーロープを要するウインチでのロープの乱巻きを防止することについては、未だ満足できる状態でなく、複雑な構造を伴わせることなく実現できるウインチが要望されている。
本発明は、このような状況に鑑みてなされたもので、複雑な構造を伴わせずに、簡単な操作で余巻き層を備えていても乱巻きを生じさせることなく円滑に運転できるウインチの乱巻き防止方法およびその防止装置を提供することを目的とするものである。
前記目的を達成するために、本発明によるウインチの乱巻き防止方法は、
ドラムにワイヤーロープを仕込むに際し、所要の余巻き層を巻きつけ形成した後に、その上に少なくとも周方向に二分割した第二ドラムを被せ、その第二ドラム上に実使用ワイヤーロープを巻付けて使用することを特徴とするものである(第1発明)。
また、第2発明によるウインチの乱巻き防止装置は、
ウインチのドラムに巻付けられるワイヤーロープの余巻き層上に外被する内径で、周方向に少なくとも二分割される所要肉厚の第二ドラムと、この第二ドラムの分割部片を前記余巻き層上に一体的に固定する連結手段とでなり、前記第二ドラムの軸方向一端にロープ引出し口が設けられ、そのロープ引出し口から引出した余巻き後のロープを第二ドラムの周面に巻付けるように構成されていることを特徴とするものである。
前記第2発明において、前記連結手段は、前記第二ドラムの周面には円周方向に適宜幅の浅い溝が設けられ、この溝に嵌り合う円弧状に形成された連結部材を、前記第二ドラムの分割部片間に跨らせてネジ止めし、その連結部材を介して分割部片を一体的に連結固着されるようにするのがよい(第3発明)。
前記第二ドラムの分割部片は、その接合端部において外周面が揃うように段付掛け合い構造にされているのがよい(第4発明)。
また、前記第2発明において、前記第二ドラムの側端部には係止凹部が設けられ、ウインチドラムのフランジ部内側面に、前記第二ドラムの係止凹部と係合する突起部を設けて、その係止凹部と前記突起部との係合で第二ドラムの廻り止めとされるのがよい(第5発明)。
また、前記第2発明において、前記連結手段は、前記第二ドラムの分割部片における接合端部の掛け合い部分を、着脱可能なノックピンにより閉じ合わせる構造であるのがよい(第6発明)。
本発明のウインチの乱巻き防止方法によれば、余巻き層の上に第二ドラムを被せて、その上に余巻き後のワイヤーロープを巻付けて使用するようにしたことにより、ウインチのドラムに対するワイヤーロープの巻付けが、余巻き層の巻付け状態に係わりなく第二ドラム上に実使用時の張力が作用している状態で巻付けられる。したがって、この第二ドラムに巻付けられるワイヤーロープは、この第二ドラムに巻付けられる時点で負荷を掛けてドラム表面に対し新たに第1層から巻付ける状態を呈することになるので、適正な巻付けが行えて、複数層巻付けても乱巻きが発生せず、ウインチ操作を円滑に実施することができるという効果を奏する。
また、前記第2発明によれば、前記第1発明の方法を具体的に実施する装置であるから、前記第1発明の作用効果を得ることができる。なお、第二ドラムは、第一のドラムに所要の余巻き層を巻付け形成した後に被せる際、第二ドラムの軸方向一端に設けられたロープ引出し口からワイヤーロープを引出した状態にして連結手段により分割された第二ドラムの分割部片を結合することで、クレーンなどに組込んで使用されるウインチの場合、ワイヤーロープの仕込み作業の途中での余巻き層を覆って装着する作業を容易にする。
また、第3発明の構成を採用することにより、分割された第二ドラムを第1ドラムに巻付けられた余巻き層上に装着する作業が、円弧状に形成された連結部材を第二ドラムに設けた溝部に嵌めて連結することにより一体的に組み付けられ、遊離しないので以後のワイヤーロープの巻付け作業を容易にするという効果が得られる。さらに、第4発明によれば、前記第二ドラムの結合を掛け合い構造にすることで、ドラム外面を揃えて結合できるから、ワイヤーロープの巻付け操作を妨げることはない。
また、前記第5発明の構成を採用することにより、第二ドラムを余巻き層に被せてロープを巻回した状態で、使用によって回転に伴うずれを防止することができる。また、第6発明による構成を採用すれば、余分な部品を必要とせず、ノックピンにより分割部片の接合連結ができ、簡単な構成で確実な連結固定ができる利点がある。
次に、本発明に係るウインチの乱巻き防止方法を実施する第2発明による乱巻き防止装置の具体的な実施の形態について、図面を参照しつつ説明する。
図1には本発明にかかる乱巻き防止装置を備える電動ウインチの一実施形態を表わす縦断面図が示されている。図2には第二ドラムを表わす斜視図(a)と掛け合わせ部の詳細図(b)が、図3には連結部片の展開図(a)とその連結部片による第二ドラムの連結態様を表わす模式図(b)が、図4にはドラムに設けられるワイヤーロープの引出し口を表わす図が、図5には第二ドラムの廻り止め構造部を表わす図が、それぞれ示されている。
図1に示される電動ウインチ1は、ベース2上に所定の間隔で配置される支持フレーム3,3'と、その一方の支持フレーム3の外側面に取付けられるブレーキ付き電動機4と、前記支持フレーム3,3'間に支持されて回転自在に設けられるドラム5とで構成されている。
前記ドラム5は、所要外形寸法の胴部5aの幅方向両端にフランジ5b,5bがそれぞれ取付けられ、一方の支持フレーム3の外側に取付くブレーキ付き電動機4の出力軸(図示せず)から他方の支持フレーム3'内に組込まれている減速歯車機構6を介して所要速度に減速されてドラム5が回転駆動するようにされている。
このように構成されるウインチ1のドラム5には、その胴部5aの周面にワイヤーロープRを2層分余巻きした余巻き層Raを形成して、その余巻き層Raを覆う寸法で第二ドラム10が取外し可能に装着され、この第二ドラム10が乱巻き防止装置として機能するようにされている。
前記乱巻き防止装置を構成する第二ドラム10は、基本のドラム5(第1のドラム)と同軸心で所要寸法のワイヤーロープを二層巻付けた状態で、その外周を覆う内径にて所要肉厚にされ、軸線に沿って直径方向に二等分された分割部片11,11'を組合せて形成される。この二等分された分割部片11,11'は、その接合端縁12,12'を、一方の接合端縁12'には内周側を段部13が全長にわたり形成され、他方の接合端縁12には前記段部13に嵌り合うように外周側を段付けして突部14が形成され、双方の段部13と突部14とを嵌め合わせるようにすることで、両分割部片11,11'を組合せて円筒形に形成されている。
さらに、前記第二ドラム10には、そのほぼ中央部で円周方向に、結合用の連結部材を装着する装着溝15が、所要幅でかつ連結部片16,16が沈み込む深さに寸法設定されて設けられている。この装着溝15には、前記第二ドラム10を構成する分割部片11,11'を組合せた状態で外部から閉じ合わせて結合する二本の連結部片16,16を、両分割部片11,11'の接合端部12,12'を跨いで嵌め合わせるようにされている。そして、前記連結部片16には、分割部片11,11'に対して取付ける取付孔17(17')が2箇所設けられ、その一方の取付孔17'は長手方向の長孔にされている。また、それら取付孔17,17の外面側は取付用皿頭ネジ18を受入れるテーパー座繰り17aが施されている。一方、前記装着溝15には、所定の位置に取付用ネジ18の取付ネジ孔19がそれぞれ対応する位置に設けられている。なお、図中符号23は連結部片を装着溝15から取外す操作が容易なようにするシノなどの工具を引き掛ける係合切欠きである。
また、前記第二ドラム10の一方の分割部片11の軸方向の一端部周縁には、中間位置でロープ引出し口20が設けられている。このロープ引出し口20は、取扱われるワイヤーロープR一本分よりやや広い寸法で巻付け周方向に引き開かれており、その縁部21で内面側から外面側に向けて次第にロープが引出されるように傾斜が付されている。なお、その引出し方向の縁部21に対向する反対側縁22は、円曲面に形成して余巻き層Raから引出されるロープの背になる側の移動を阻止できるようにされている。
そして、前記第二ドラム10の軸方向の両端面には、一方の分割部片11の端面に、周方向に両側から緩やかな下がり勾配にされた平面視三角形状の係止凹部25が設けられ、これに対してドラム5の両フランジ5b,5bの内面における前記第二ドラム10が余巻き層に被せて装着された状態での前記係止凹部25が対応する個所に、それぞれ周方向に両側から緩やかな上がり勾配で内側に向けて形成された突起部8が1個所ずつ設けられ、この突起部8と前記第二ドラム10の端部係止凹部25とが係合するようにして、第二ドラム10の廻り止めが構成されている。
次に、この乱巻き防止装置を用いるウインチの乱巻き防止方法について説明する。
図7のジブクレーンの全体図(a)およびローピング図(b)によって示される、建設用ジブクレーン30のジブの起伏用ウインチ1に適用される場合について説明すると、起伏機としてクレーン30の旋回フレーム32上に搭載されるウインチ1に、起伏索40(ワイヤーロープR)を仕込むに際しては、旋回フレーム32に起伏支点をピン連結された所定長さの起伏ジブ31(以下、単にジブ31という)を別途受け台(図示せず)などで伏せ状態に保持させる。この状態でジブ31の先端部と旋回フレーム32上に起立設置される支持フレーム33の頂部滑車34とを起伏索40で繋いで巻き掛けるのに、ジブ31の先端部から基部側に延長付設されるペンダントロープ35の後端に付される起伏滑車ブロック36をジブ31の上面に載置する(図示省略)。巻き掛ける起伏索40は、その尻手41を前記支持フレーム33の頂部に取付けて滑車ブロック36と支持フレーム33頂部に支持される頂部滑車34との間で滑車の数に応じて順次巻き掛け、最後の頂部滑車34aを巡らせてウインチ1のドラムに巻付ける。このようなローピングの手順は、ペンダントロープ35に付設される滑車ブロック36を中に浮かせて作業することができないので、その滑車ブロック36をジブ31の上面に載せた状態でロープの仕込みを行う必要がある。図中符号45は巻上げ機、46は巻上げ索、47は吊り滑車ブロックである。
こうして起伏索40(ワイヤーロープR)の仕込み(ローピング)ができると、ウインチ1を駆動してドラム10にワイヤーロープを巻き取らせる。このような手順でワイヤーロープをクレーンの使用状態に仕込むについて必要なワイヤーロープR(ロープ径12mm)の長さ寸法は、例えばジブ31の長さ約44.400m,支持フレーム33の高さ寸法約9.900mで、仕込み時のロープ全長154m、使用時の伏せ限14°から余分ワイヤーロープの長さ56mとなり、その余剰長さ分をドラム5(ドラム径332.5mm,ドラム幅368mm)に巻付けるのに1層+2層目21巻きとなる。
このようにウインチ1を建設用クレーンに搭載して使用する場合、余巻きを必要とすることがあると、常時使用するワイヤーロープRの所要長さ以上の長さのロープを必要とする。この余巻き分のワイヤーロープをドラム5に巻付けるときには、作業上十分な緊張力を与えながらドラム5の周面に巻付けることが困難な場合が多い。したがって、ドラム5に巻付けられるロープのドラム周面に対する密接巻付けができない。
そこで、本実施形態の乱巻き防止方法では、前記余巻き層Raの2層目残り分を巻付けて後、前記乱巻き防止装置としての第二ドラム10の両分割部片11,11'を、余巻き層Raの上に被せて両方の接合端部12,12'の段部13と突部14を係合させる。次いで、装着溝15に二つの連結部片16,16を両分割部片11,11'の接合部(接合端部12,12'の突き合わせ部)を跨ぐようにして嵌め込み、取付孔17,17'を通じて皿頭ボルト18を分割部片11,11'側のネジ孔19にそれぞれ螺合させることにより結合することができる。こうすると、余巻き層Raの外側に第二ドラム10が形成されるので、この第二ドラム10の周面に対して余巻した後の実使用分のワイヤーロープRを巻付ける。なお、余巻き層Raの上に第二ドラム10両分割部片11,11'を被せる際に、一方の分割部片11'の両端面に形成された係止凹部25をドラム5のフランジ5b,5bに設けられた突起部8に係合させて装着する。こうすることによって、第二ドラム10が余巻き層Ra上で回動することを防止できる。なお、前記ドラム5のフランジ5b、5bの内側面に設けた突起部8,8はロープの余巻きに際してロープとの接触がほとんどないので支障を来すことはない。
この際、余巻き層Raから実使用分のワイヤーロープRは、第二ドラム10を構成する一方の分割部片11の端部に設けられているロープ引出し口20から引出し、そのまま順次使用時の張力を加えながら第二ドラム10の周面に巻付ける。こうすることによりウインチ1としては、第二ドラム10に巻付けられたワイヤーロープRが繰り出し・巻き取られ、ジブ31の起伏操作が行われることになる。こうしてウインチ1に巻付けられたワイヤーロープR(起伏索40)は、前述のように余巻き層Raの巻付け時とは異なり使用時の張力により巻付けられるので、ドラム5(第二ドラム10)に対する巻付け状態が密接してに巻付けられる。したがって、複数層巻付けられても巻付け時に位置ずれを起すこともなく、巻付けられるロープ間に上層のロープがめり込んで乱巻きの原因を発生することなく使用できるのである。
なお、使用が終了してウインチ1からワイヤーロープRを撤去する場合、第二ドラム10を取付けた状態でワイヤーロープRを巻付けて保管するほかに、ワイヤーロープRを取除く場合は、第二ドラム10を露出させてから連結部片16の固定皿ネジ18を取外し、その連結部片16端部の切欠き25に例えばシノを係合させて引き起こすことによりその連結部片16を装着溝15から取外せるので、連結部片16を撤去後に第二ドラム10の接合部で嵌め合い係合を解くと分離して余巻き層Ra上から分離させることができる。したがって、その後に余巻き分のワイヤーロープRaを繰り出せばドラム5上からワイヤーロープRを撤去できる。
図6には分割部片の連結手段の他の実施形態を表わす断面図が示されている。
この連結手段では、第二ドラム10の分割部片11,11'の接合端部に設けられた段部13と突部14とを掛け合わせた状態で、その係合面に直交してノックピン孔27が一箇所〜三箇所に貫通穿設され、このノックピン孔27に対して外側から雌ネジ付テーパピン28が嵌入されて連結するようにされている。なお、その雌ネジ付テーパピン28は端部が第二ドラム10の表面から突出さない長さのものが用いられる。そして、雌ネジ部分は抜取る際に小ネジをねじ込んで引き抜くための穴である。
このような連結手段を採用すれば、テーパピン28によって強固に連結することができる。前記実施形態のように、第二ドラム10の表面に装着溝を設けて、この装着溝に対し連結部片を嵌め合わせて連結するような手数と部品を省略することができ簡素化できる。
上述したように、本発明によれば、ごく簡単な構成の第二ドラムを使用することにより、従来多層巻きすることで上層に巻付けるロープが巻付け力の緩い個所で下層のロープの間に沈み込んで乱巻きの原因となるのを、巻付け中間に第二ドラムを配することにより下層でのロープの巻付け緊張力が十分に得られない場合でも無理なく緊張力を確保できる作業が可能となれば乱巻き現象を予防して円滑な巻取り繰り出しが行えるのである。したがって、使用ロープを損傷させることなく作業能率の向上を図ることができるという効果を奏する。
本発明にかかる乱巻き防止装置を備える電動ウインチの一実施形態を表わす縦断面図 第二ドラムを表わす斜視図(a)と掛け合わせ部の詳細図(b) 連結部片の展開図(a)とその連結部片による第二ドラムの連結態様を表わす模式図(b) ドラムに設けられるワイヤーロープの引出し口を表わす図 第二ドラムの廻り止め構造部を表わす図 分割部片の連結手段の他の実施形態を表わす断面図 ジブクレーンの全体図(a)およびローピング図(b)
符号の説明
1 ウインチ
3,3' 支持フレーム
5 ドラム
10 第二ドラム
11,11' 第二ドラムの分割部片
12,12' 接合端部
13 段部
14 突部
15 装着溝
16 連結部片
17,17' 取付孔
18 皿頭ボルト
20 ロープ引出し口
25 係合凹部
26 突起部
27 ノックピン孔
28 雌ネジ付テーパピン
R ワイヤーロープ
Ra 余巻き層

Claims (6)

  1. ドラムにワイヤロープを仕込むに際し、所要の余巻き層を巻きつけ形成した後に、その上に少なくとも周方向に二分割した第二ドラムを被せ、その第二ドラム上に実使用ワイヤロープを巻付けて使用することを特徴とするウインチの乱巻き防止方法。
  2. ウインチのドラムに巻付けられるワイヤーロープの余巻き層上に外被する内径で、周方向に少なくとも二分割される所要肉厚の第二ドラムと、この第二ドラムの分割部片を前記余巻き層上に一体的に固定する連結手段とでなり、前記第二ドラムの軸方向一端にロープ引出し口が設けられ、そのロープ引出し口から引出した余巻き後のロープを第二ドラムの周面に巻付けるように構成されていることを特徴とするウインチの乱巻き防止装置。
  3. 前記連結手段は、前記第二ドラムの周面には円周方向に適宜幅の浅い溝が設けられ、この溝に嵌り合う円弧状に形成された連結部材を、前記第二ドラムの分割部片間に跨らせてネジ止めし、その連結部材を介して分割部片を一体的に連結固着されるようにする請求項2に記載のウインチの乱巻き防止装置。
  4. 前記第二ドラムの分割部片は、その接合端部において外周面が揃うように段付掛け合い構造にされている請求項2または3に記載のウインチの乱巻き防止装置。
  5. 前記第二ドラムの側端部には係止凹部が設けられ、ウインチドラムのフランジ部内側面に、前記第二ドラムの係止凹部と係合する突起部を設けて、その係止凹部と前記突起部との係合で第二ドラムの廻り止めとされる請求項2に記載のウインチの乱巻き防止装置。
  6. 前記連結手段は、前記第二ドラムの分割部片における接合端部の掛け合い部分を、着脱可能なノックピンにより閉じ合わせる構造である請求項2に記載のウインチの乱巻き防止装置。
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