JP2006136601A - 洗濯乾燥機 - Google Patents

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Abstract

【課題】洗濯時に発生した泡による電気部品などの故障を防止できる洗濯機を提供する。
【解決手段】温風を水受け槽33内に導入する温風送風口と、温風送風経路49の前記温風送風口付近で溢水面55より上方および前記水受け槽33前面下部に設けた第1の1対の電極と、温風発生手段付近で前記溢水面55より上方および前記水受け槽33前面下部に設けた第2の1対の電極と、一連の洗濯動作と給水手段、水位検知手段、排水手段43、温風発生手段と前記1対の電極の信号とを制御する制御手段とを備え、前記制御手段は前記1対の電極間の泡を検知させる構成により、ヒータやファンモータ等の電気部品に付着し、腐食あるいは電気ショートの状態とならないようにそれ以上の泡の侵入を阻止することができる。
【選択図】図1

Description

本発明は衣類の乾燥機能を有し、水平方向または傾斜方向に回転中心軸を有する回転ドラムを有する洗濯乾燥機に関するものである。
従来この種の回転ドラムが水平あるいは傾斜方向を中心軸に回転する洗濯機は水受け槽内に設定された水位まで給水し、洗い、すすぎ、脱水、乾燥まで行うことが可能であり、給水された水位を検知する水位検知手段を有し、ある一定の水位を越えると溢水を排水するように溢水排水部を有している。
また衣類の乾燥を行うよう温風発生手段で発生させた温風を水受け槽の側面に設けた送風口から送りこんでいる(例えば、特許文献1参照)。
図5、6、7は従来の洗濯機を示すもので、以下その構成について説明する。回転ドラム1は、外周部に多数の通水孔2を全面に設け、水受け槽3に回転自在に配設している。回転ドラム1の回転中心に水平方向に回転軸4を設け、この回転軸4にモータ5を連結し、回転ドラム1を回転駆動する。回転ドラム1の内壁面に数個の突起板6を設けている。
水受け槽3は洗濯機本体7よりばね体8で揺動可能に吊り下げられており、水受け槽3の下部に排水接続ホース9の一端を接続し、排水接続ホース9の他端を排水ポンプ10に接続し、排水ポンプ10の他端側には排水ホース11を接続して水受け槽3内の洗濯水を排水するようにしている。排水ポンプ10に接続した排水ホース11は上方向に立ち上げ溢水面26の高さで一旦90度以上下方向に折り返している。給水弁12は水受け槽3内に水を給水するものである。
送風ファン13とヒータ14と温風送風経路15とで水受け槽内3内の空気を温風取入れ口16から取り入れ、温風送風口17から送風している。水位検知手段18は水受け槽3内の水位を検知するものである。
制御装置19は、マイクロコンピュータで構成した制御手段20を有し、パワースイッチング手段21を介してモータ5、排水ポンプ10、給水弁12、送風ファン13、ヒータ14などの動作を制御し、洗濯、すすぎ、脱水、乾燥などの一連の行程を逐次制御する。入力設定手段22は、運転コース等を設定するもので、制御手段20は入力設定手段22からの情報を入力して、その情報を基に表示手段23を表示して使用者に知らせる。なお、商用電源24を接続し、電源スイッチ25を押して洗濯を行うものである。
特開平10−201991号公報
しかしながら、このような従来の洗濯機では給水弁や水位検知手段の故障あるいはそれらの信号伝達経路および当該制御部分の不具合などの異常時に、通常の洗濯時には起こり得ない溢水の異常を正確に判断できなくなる場合がある。特に水位検知手段は圧力を検知する精密な圧力センサーで構成される場合が多く、センシング不良になり易いものである。このように溢水レベルまで水位が上昇した場合、溢水排水部の排水能力よりも給水能力が高い場合は投入口などからの水もれにより電気部品などへの水の浸入や漏れた水の建物側への影響など拡大被害に至るおそれがある。
また、乾燥機能は温風取入れ口が水受け槽の上方、温風送風口が水受け槽の下方に設けられる。これは温風が上にたまる性質であるため上から取り入れ下から送風するようにして乾燥効率を高くする理由によるためである。しかし送風口を可能な限り下方にするあまり溢水レベルとほぼ同等レベルに達する。これにより洗濯中に生じた泡が水位の上昇と共に送風口から侵入し易くなる。洗剤を含んだ水は泡が立ちやすく、泡も洗剤成分により電気伝導度が高く、泡が侵入した場合、ヒータやファンモータ等の電気部品に付着し、腐食あるいは電気ショートの状態となり故障等の不具合発生に至る。
本発明は、上記従来の課題を解決するもので、給水系統および水位検知手段の不具合時のみならず洗濯中に発生した泡が電気部分に付着して故障等を発生することのないようにすることを目的としている。
本発明は上記目的を達成するために、水平方向または傾斜方向に回転中心軸を有する回転ドラムと、前記回転ドラムを内包し洗濯機本体に弾性的に支持した水受け槽と、前記水受け槽内に給水する給水手段と、前記水受け槽内の水位を検知する水位検知手段と、前記水受け槽の側面に設け、溢水面を超えた溢水を排水弁方向へ導く溢水排水部と、前記水受け槽内の水を排水する排水手段と、洗濯物を乾燥させるための温風発生手段と、温風を前記水受け槽内に導く温風送風経路と、前記水受け槽側面に設け、温風を前記水受け槽内に導入する温風送風口と、前記温風送風経路の前記温風送風口付近で前記溢水面より上方および前記水受け槽前面下部に設けた第1の1対の電極と、前記温風発生手段付近で前記溢水面より上方および前記水受け槽前面下部に設けた第2の1対の電極と、一連の洗濯動作と前記給水手段、水位検知手段、排水手段、温風発生手段と1対の電極の信号とを制御する制御手段とを備え、前記制御手段は前記第1および第2の1対の電極間の泡を検知するよう構成したものである。
これにより、ヒータやファンモータ等の電気部品に付着し、腐食あるいは電気ショートの状態とならないようにそれ以上の泡の侵入を阻止するようにしたものである。
本発明の洗濯機は、洗濯中に発生した泡が、ヒータやファンモータ等の電気部品に付着し、腐食あるいは電気ショートの状態とならないようにそれ以上の泡の侵入を阻止できるものである。
第1の発明は、水平方向または傾斜方向に回転中心軸を有する回転ドラムと、前記回転ドラムを内包し洗濯機本体に弾性的に支持した水受け槽と、前記水受け槽内に給水する給水手段と、前記水受け槽内の水位を検知する水位検知手段と、前記水受け槽の側面に設け、溢水面を超えた溢水を排水弁方向へ導く溢水排水部と、前記水受け槽内の水を排水する排水手段と、洗濯物を乾燥させるための温風発生手段と、温風を前記水受け槽内に導く温風送風経路と、前記水受け槽側面に設け、温風を前記水受け槽内に導入する温風送風口と、前記温風送風経路の前記温風送風口付近で前記溢水面より上方および前記水受け槽前面下部に設けた第1の1対の電極と、前記温風発生手段付近で前記溢水面より上方および前記水受け槽前面下部に設けた第2の1対の電極と、一連の洗濯動作と前記給水手段、水位検知手段、排水手段、温風発生手段と1対の電極の信号とを制御する制御手段とを備え、前記制御手段は前記1対の電極間の泡を検知するよう構成したもので、電極で泡を検知することにより、ヒータやファンモータ等の電気部品に付着し、腐食あるいは電気ショートの状態とならないようにそれ以上の泡の侵入を阻止することができる。
第2の発明は、制御手段は、第1の1対の電極間の泡を検知すると洗濯動作を弱めるようにしたもので、それ以上の泡の増大を抑えることができ、ヒータやファンモータ等の電気部品に付着し、腐食あるいは電気ショートの状態とならないようにそれ以上の泡の侵入を阻止することができる。
第3の発明は、制御手段は、第1の1対の電極間の泡を検知すると給水手段を停止するようにしたもので、それ以上の泡の増大を抑えることができ、ヒータやファンモータ等の電気部品に付着し、腐食あるいは電気ショートの状態とならないようにそれ以上の泡の侵入を阻止することができる。
第4の発明は、制御手段は、第1の1対の電極間で泡を検知しなくなると攪拌の強さを戻すとともに給水手段を動作するようにしたもので、再度攪拌の強さを戻すとともに給水して泡を検知すれば泡が消去できてないことが判定でき、再度給水して泡を検知しなければ泡を消去することができたとして次の最適動作を区別することが可能である。
第5の発明は、制御手段は、第2の1対の電極間で泡を検知すると排水手段を動作して水受け槽内の水を排水するようにしたもので、泡がヒータやファンモータ等の電気部品に付着し、腐食あるいは電気ショートの状態とならないようにそれ以上の泡の侵入を阻止することができる。
第6の発明は、制御手段は、第2の1対の電極間で泡を検知すると排水手段を動作しつつ、所定時間攪拌動作を行うようにしたもので、泡がヒータやファンモータ等の電気部品に付着し、腐食あるいは電気ショートの状態とならないようにそれ以上の泡の侵入を阻止することができる。
第7の発明は制御手段は、第2の1対の電極間で泡を検知すると排水手段を動作しつつ所定時間攪拌動作を行う間は洗い時間に含まない設定としたもので、洗いの実動作時間を減らすことなく洗浄力低下を防ぐことができる。
第8の発明は、制御手段は、第2の1対の電極間で泡を検知すると温風発生手段の前記送風ファンおよび前記ヒータを同時あるいは前記送風ファン単独で動作させるようにしたもので、風による泡の排出効果と泡付着防止効果を得ることができる。
第9の発明は、制御手段は、第2の1対の電極間で泡を検知しなくなると給水手段を動作させるようにしたもので、再度給水して泡を検知すれば泡が消去できてないことが判定でき、再度給水して泡を検知しなければ泡を消去することができたとして次の最適動作を区別することが可能である。
第10の発明は、制御手段は、第2の1対の電極間で泡を検知しなくなっても攪拌の強さを戻さないようにしたもので、それ以上の泡の増大を抑えることができ、ヒータやファンモータ等の電気部品に付着し、腐食あるいは電気ショートの状態とならないようにそれ以上の泡の侵入を阻止することができる。
第11の発明は、制御手段は、すすぎ行程においては、第2の1対の電極間が泡を検知しても給水手段を停止しないようにしたもので、すすぎ性能を確保しつつ、ヒータやファンモータ等の電気部品に付着し、腐食あるいは電気ショートの状態とならないようにそれ以上の泡の侵入を阻止することができる。
第12の発明は、制御手段は、第2の1対の電極間の検知精度を第1の1対の電極間の検知精度より高めるように設定したもので、泡濃度の高い第1の電極や泡濃度の低い第2の電極でも、誤検知することなく動作させることができる。
第13の発明は、制御手段は、第2の1対の電極間の検知の動作は第1の1対の電極間の検知が動作した後に動作するようにしたもので、泡の浸入の誤検知することなく動作させることができる。
以下、本発明の実施の形態について、図面を参照しながら説明する。なお、この実施の形態によって本発明が限定されるものではない。
(実施の形態1)
図1および図2に示すように、回転ドラム31は、有底円筒形に形成し外周部に多数の通水孔32を全面に設け、水受け槽33内に回転自在に配設している。回転ドラム31の回転中心に傾斜方向に回転軸(回転中心軸)34を設け、回転ドラム31の軸心方向を正面側から背面側に向けて下向きに傾斜させて配設している。この回転軸34に、水受け槽33の背面に取り付けたモータ35を連結し、回転ドラム31を正転、逆転方向に回転駆動する。回転ドラム31の内壁面には数個の突起板36を設けている。
水受け槽33の正面側の上向き傾斜面に設けた開口部を蓋体37により開閉自在に覆い、この蓋体37を開くことにより衣類出入口38を通して回転ドラム31内に洗濯物を出し入れできるようにしている。蓋体37を上向き傾斜面に設けているため、洗濯物を出し入れする際、腰を屈めることなく行うことができる。
水受け槽33は洗濯機本体39よりばね体(図示せず)とダンパー41により揺動可能に吊り下げており、水受け槽33の下部に排水経路42の一端を接続し、排水経路42の他端を排水弁(排水手段)43に接続して水受け槽33内の洗濯水を排水するようにしている。給水弁(給水手段)44は給水経路45を通して水受け槽33内に水を給水するものである。水位検知手段46は水受け槽33内の水位を検知するものである。
なお、本実施の形態では、回転ドラム31の回転中心に傾斜方向に回転軸34を設け、回転ドラム31の軸心方向を正面側から背面側に向けて下向きに傾斜させて配設しているが、回転ドラム31の回転中心に水平方向に回転軸34を設け、回転ドラム31の軸心方向を水平方向に配設してもよい。
乾燥機能はヒータ47、送風ファン48、温風送風経路49を有し、水受け槽33内の空気を取り入れる温風取入れ口50を水受け槽33の上面背部に設け、温風送風口51を洗濯機本体39の背面の上方に設け、矢印の方向に水受け槽33内の空気を熱して循環させ、洗濯物を乾燥させている。水受け槽33の前面下部に設けた第1の1対の電極の一方54aと温風送風経路49内の温風送風口51付近に設けた第1の1対の電極の他方54bからなる第1の1対の電極54を設け、水受け槽33の前面下部に設けた第2の1対の電極の一方72aと温風送風経路49内の送風ファン48付近に設けた第2の1対の電極の他方72bからなる第2の電極72を設けている。
制御装置56は、図3に示すように構成しており、モータ35、排水弁43、給水弁44、送風ファン48、ヒータ47などの動作を制御し、洗濯、すすぎ、脱水、乾燥の一連の行程を逐次制御するマイクロコンピュータからなる制御手段57を有している。制御手段57は、運転コース等を設定するための入力設定手段58からの情報を入力して、その情報を基に表示手段59で表示して使用者に知らせるとともに、入力設定手段58により運転開始が設定されると、水受け槽33内の水位を検知する水位検知手段46等からのデータを入力して負荷駆動手段60を介して、排水弁43、給水弁44、送風ファン48、ヒータ47などの動作を制御し、洗濯・乾燥運転を行う。
このとき、制御手段57は、モータ35のロータの位置を検出する位置検出手段61からの情報に基づいて、駆動回路62を介してインバータ回路63を制御することによりモータ35を回転制御するようにしている。モータ35は直流ブラシレスモータで、図示していないが、3相巻線を有するステータと、リング上に2極の永久磁石を配設しているロータとで構成し、ステータは3相巻線を構成する第1の巻線35a、第2の巻線35b、第3の巻線35cをスロットを設けた鉄心に巻き付けて構成している。
インバータ回路63は、パワートランジスタ(IGBT)と逆導通ダイオードの並列回路からなるスイッチング素子で構成している。第1のスイッチング素子63aと第2のスイッチング素子63bの直列回路と、第3のスイッチング素子63cと第4のスイッチング素子63dの直列回路と、第5のスイッチング素子63eと第6のスイッチング素子63fの直列回路で構成し、各スイッチング素子の直列回路は並列接続している。
ここで、スイッチング素子の直列回路の両端は入力端子で、直流電源を接続し、スイッチング素子の直列回路を構成する2つのスイッチング素子の接続点に、それぞれ出力端子を接続している。出力端子は、3相巻線のU端子、V端子、W端子に接続し、スイッチング素子の直列回路を構成する2つのスイッチング素子のオン・オフの組合せにより、U端子、V端子、W端子をそれぞれ正電圧、零電圧、解放の3状態にする。
スイッチング素子のオン・オフは、ホールICからなる3つの位置検出手段61a、61b、61cからの情報に基づいて制御手段57により制御される。位置検出手段61a、61b、61cは電気角で120度の間隔でロータが有する永久磁石に対向するように、ステータに配設されている。
ロータが1回転する間に、3つの位置検出手段61a、61b、61cは、それぞれ電気角で120度の間隔でパルスを出力する。制御手段57は、3つの位置検出手段61a、61b、61cのいずれかの信号の状態が変わったときを検知し、位置検出手段61a、61b、61cの信号を基に、スイッチング素子63a〜63fのオン・オフ状態を変えていくことで、U端子、V端子、W端子を正電圧、零電圧、解放の3状態にし、ステータの第1の巻線35a、第2の巻線35b、第3の巻線35cに通電して磁界を作り、ロータを回転させるよう構成している。
また、スイッチング素子63a、63c、63eはそれぞれパルス幅変調(PWM)制御され、例えば、繰り返し周波数10kHzでハイ、ローの通電比を制御することで、ロータの回転数を制御するようにしてあり、制御手段57は、3つの位置検出手段61a、61b、61cのいずれかの信号の状態が変わるたびにその周期を検出し、その周期よりロータの回転数を算出して、設定回転数になるようにスイッチング素子63a、63c、63eをPWM制御する。
電流検知手段64は、インバータ回路63の一方の入力端子に接続した抵抗65と、この抵抗65に接続した電流検知回路66とで構成し、インバータ回路63の入力電流値を検知し、その出力を制御手段57に入力している。モータ35が直流ブラシレスモータの場合は、トルクは入力電流にほぼ比例するので、抵抗65に接続した電流検知回路66により、インバータ回路63の入力電流値を検知することで、モータ35のトルクを検知することができる。
布量検知手段67は、回転ドラム31内の洗濯物の量を検知するもので、回転ドラム31を所定回転数(例えば、200r/min)に立ち上げるときの電流検知回路64からの信号により回転ドラム31内の洗濯物の量を検知するようにしている。
商用電源24は、ダイオードブリッジ68、チョークコイル69、平滑用コンデンサ70からなる直流電源変換装置を介して、インバータ回路63に接続している。ただし、これは一例であり、直流ブラシレスモータ35の構成、インバータ回路63の構成等は、これに限定されるものではない。
第1の1対の電極54および第2の1対の電極72は、抵抗値判定回路70に接続されている。また抵抗値判定回路内の基準抵抗との比較により制御手段57内の水・泡検知手段71内で1対の電極間の抵抗を算出し、水・泡を判別する。この時1対の電極間の抵抗値は、泡の場合は100kΩから500kΩ程度、なにもない場合は1MΩ以上となる。
次に、以上のように構成した洗濯機について、図4により、洗濯中に第1および第2の1対の電極で水、泡を検知した場合の動作、作用を説明する。
洗濯開始(ステップ101)し、第1の1対の電極54間の抵抗値(ステップ102)が500kΩ以上であれば電極間には泡の存在がないと判断し、通常シーケンス(ステップ103)で洗濯動作を行い、所定時間の洗濯動作を継続すれば洗濯終了(ステップ104)する。
ステップ102で抵抗値が500kΩ未満であれば電極間に泡が存在すると判断し、泡異常時の消泡シーケンス(ステップ106)に入る。
ここで消泡シーケンス(ステップ106)とは、電極で泡を検知すると、即時に給水動作を停止するとともに、攪拌の時限を変更したり、回転ドラムの回転数を下げるなどの攪拌動作を弱くすることである。
このあと、再度第1の電極54間の抵抗値を測定(ステップ107)し、500kΩ以上であれば泡の消去が完了したと判断し通常シーケンス(ステップ103)の洗濯動作に復帰する。
また、ステップ107で測定した抵抗値が500kΩ未満であれば第2の電極72間の抵抗値を測定(ステップ108)し、1MΩ以上であればステップ106の消泡シーケンスを行う。ステップ108で1MΩ未満であれば大量に泡が存在すると判断し、泡を消去するための動作である水なし攪拌(ステップ109)を行う。
ここで水なし攪拌(ステップ109)とは、排水を開始し回転ドラムを回転させることで喫水面の泡の消去を促進すると同時に衣類から泡を出していく。また、ファンを動作させることで泡を吹き飛ばしながら表面を乾燥させ泡を消去させていくことである。
槽内の水が徐々に抜けて所定水位まで排水が完了したら回転ドラムとファンの動作を所定時間運転し、再度第2の電極72間の抵抗値を測定(ステップ110)し、1MΩ以上であれば泡の消去が完了したと判断し、前回水位まで給水するとともに通常より弱い攪拌動作を行い(ステップ111)、洗濯終了(ステップ104)する。
ステップ110の測定において、1MΩ未満で泡の消去ができていないと判断した場合は、泡消去動作であるステップ109の水なし攪拌とステップ110の測定を繰り返し所定回数N回行って(ステップ112)も消去できない場合は、これ以上は無理であると判断し、洗濯を終了(ステップ104)し次行程に移行(ステップ105)する。
なお、ステップ109のファン動作において、ファンの動作を間欠的に行っても泡消去あるいは表面の乾燥をすることは可能であり、間欠的に行うことにより消費電力の削減が可能である。また、所定水位まで排水した後、一定時間ファンを運転することにより一層の泡消去効果を得ることが可能となる。
なお、各ステップにおいて、第2の電極72付近の泡濃度は、第1の電極54付近の泡濃度より低いため、第2の電極72の検知レベルを第1の電極54の検知レベルより上げている。
また、第2の電極72の検知は、第1の電極54の検知動作の後に検知するように設定しており、結露等による誤検知を防止することができる。
以上により、洗濯中に第1および第2の電極間で泡を検知した場合はそれぞれの場合の抵抗値から判別し、発生した泡が電気部分に付着して故障等を発生することのないようにしている。
以上のように、本発明にかかる洗濯機は、水平方向または傾斜方向に回転中心軸を有する洗濯機において、電極間で泡を検知し、泡の増大を防ぐことができるので、泡などによる電気部品を保護できる防止手段を有する洗濯機等として有用である。
本発明の実施の形態1における洗濯乾燥機の側断面図 同洗濯乾燥機の背面図 同洗濯乾燥機の一部ブロック化した回路図 同洗濯乾燥機の要部動作フローチャート 従来の洗濯機の側断面図 従来の洗濯機の一部切欠した斜視図 従来の洗濯機のブロック回路図
符号の説明
31 回転ドラム
33 水受け槽
39 洗濯機本体
43 排水弁(排水手段)
49 温風送風経路
51 温風送風口
55 溢水面

Claims (13)

  1. 水平方向または傾斜方向に回転中心軸を有する回転ドラムと、前記回転ドラムを内包し洗濯機本体に弾性的に支持した水受け槽と、前記水受け槽内に給水する給水手段と、前記水受け槽内の水位を検知する水位検知手段と、前記水受け槽の側面に設け、溢水面を超えた溢水を排水弁方向へ導く溢水排水部と、前記水受け槽内の水を排水する排水手段と、洗濯物を乾燥させるための温風発生手段と、温風を前記水受け槽内に導く温風送風経路と、前記水受け槽側面に設け、温風を前記水受け槽内に導入する温風送風口と、前記温風送風経路の前記温風送風口付近で前記溢水面より上方および前記水受け槽前面下部に設けた第1の1対の電極と、前記温風発生手段付近で前記溢水面より上方および前記水受け槽前面下部に設けた第2の1対の電極と、一連の洗濯動作と前記給水手段、水位検知手段、排水手段、温風発生手段と1対の電極の信号とを制御する制御手段とを備え、前記制御手段は前記第1および第2の1対の電極間の泡を検知するよう構成した洗濯乾燥機。
  2. 制御手段は、第1の1対の電極間の泡を検知すると洗濯動作を弱めるようにした請求項1記載の洗濯乾燥機。
  3. 制御手段は、第1の1対の電極間の泡を検知すると給水手段を停止するようにした請求項1または2に記載の洗濯乾燥機。
  4. 制御手段は、第1の1対の電極間で泡を検知しなくなると攪拌の強さを戻すとともに給水手段を動作するようにした請求項1〜3のいずれか1項に記載の洗濯乾燥機。
  5. 制御手段は、第2の1対の電極間で泡を検知すると排水手段を動作して水受け槽内の水を排水するようにした請求項1〜4のいずれか1項に記載の洗濯乾燥機。
  6. 制御手段は、第2の1対の電極間で泡を検知すると排水手段を動作しつつ所定時間攪拌動作を行うようにした請求項1〜5のいずれか1項に記載の洗濯乾燥機。
  7. 制御手段は、第2の1対の電極間で泡を検知すると排水手段を動作しつつ所定時間攪拌動作を行う間は洗い時間に含まないことを特徴とする請求項1〜6のいずれか1項に記載の洗濯乾燥機。
  8. 制御手段は、第2の1対の電極間で泡を検知すると温風発生手段の前記送風ファンおよび前記ヒータを同時あるいは前記送風ファン単独で動作させるようにした請求項1〜7のいずれか1項に記載の洗濯乾燥機。
  9. 制御手段は、第2の1対の電極間で泡を検知しなくなると給水手段を動作させるようにした請求項1〜8のいずれか1項に記載の洗濯乾燥機。
  10. 制御手段は、第2の1対の電極間で泡を検知しなくなっても攪拌の強さを戻さないことを特徴とする請求項1〜9のいずれか1項に記載の洗濯乾燥機。
  11. 制御手段は、すすぎ行程においては、第2の1対の電極間が泡を検知するまで給水手段を停止しないことを特徴とする請求項1〜10のいずれか1項に記載の洗濯乾燥機。
  12. 制御手段は、第2の1対の電極間の検知精度を第1の1対の電極間の検知精度より高めたことを特徴とする請求項1〜11のいずれか1項に記載の洗濯乾燥機。
  13. 制御手段は、第2の1対の電極間の検知の動作は第1の1対の電極間の検知が動作した後に動作するようにした請求項1〜12のいずれか1項に記載の洗濯乾燥機。
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