JP5601827B2 - 洗濯機 - Google Patents

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Description

本発明は、ロータ位置を検出する複数の位置センサからのセンサ信号に基づいて、洗い及び脱水を行うための回転駆動力を発生させるモータを制御する洗濯機に関する。
従来、洗濯機に使用されるモータのロータ位置を検出する位置センサについて、検出精度の問題によるモータの起動不良(モータが連続して回転しない状態)や消費電力の増加に対処する技術として、例えば特許文献1に開示されているものがある。これは、ステータ巻線に通電することで発生する磁界が位置センサに対して及ぼす影響を、巻線への通電電流値に応じて補正する技術である。
特開2006−157999号公報
しかしながら、個々のモータの製造ばらつきによって、検出される電流値のデータと、位置センサのセンサ信号に基づく位置検出結果との関連性が低下した場合には、特許文献1の技術は適用できない。また、洗濯機では、洗濯槽内における布の分布状態により、負荷が過大になることで起動ができない場合もあるが、特許文献1に開示されている技術では、そのような起動不良には対処できない。
本発明は上記事情に鑑みてなされたものであり、その目的は、モータの起動不良について、より確実に対処できる洗濯機を提供することにある。
上記目的を達成するため、請求項1の洗濯機は、洗い及び脱水を行うための回転駆動力を発生させるモータと、
このモータのロータ位置を検出する複数の位置センサと、
これら複数の位置センサによって出力されるセンサ信号が、前記モータの回転に伴う一定の出力パターンを維持しているか否かに基づいて、前記モータを制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記モータを起動した場合に前記センサ信号に基づいて前記起動の良否を判定し、前記起動が不良だった場合は、前記ロータ位置を強制転流により変更してから起動を再試行することを特徴とする。
すなわち、モータの起動が成功すれば、複数の位置センサによって出力されるセンサ信号は、モータの回転に伴って一定のパターンを繰り返すので、そのパターンに乱れがあるか否かを監視すればモータの起動不良を確実に判定できる。そして、モータの起動が失敗する原因には、例えば回転槽の内部において洗濯物が一部に偏在した状態にあり、通常よりも大きな起動トルクが必要とされる場合などがある。そこで、起動不良が発生した場合に、ロータ位置を変更してからモータの起動を再試行すれば、起動を開始する場合の初期状態が変化することで、起動を成功させる確率が向上する。
また、請求項5〜7記載の洗濯機は、洗い及び脱水を行うためのドラムを回転駆動するモータと、
このモータのロータ位置を検出する位置検出手段と、
この位置検出手段により検出されるロータ位置に基づいて、前記モータを制御する制御手段とを備え、
前記制御手段は、前記モータを起動した場合の回転状態を監視することで前記起動の良否を判定し、前記起動が不良だった場合は、前記ロータ位置を、強制転流により前記起動の方向とは逆方向に移動させてから起動を再試行することを特徴とする。
この場合、起動良否の判定を行うための回転状態の監視は、モータの回転速度とモータの入力電力値又は入力電流値とを比較したり(請求項5)、上記回転速度と速度指令値とを比較したり(請求項6)、上記回転速度とモータの誘起電圧とを比較すること(請求項7)で行う。そして、起動が不良だった場合は、ロータ位置を起動の方向とは逆方向に移動させてから起動を再試行すれば、ドラムに位置エネルギーを与えた状態から起動を開始させることができるので、起動を成功させる確率が向上する。
請求項1又は5〜7記載の洗濯機によれば、モータの起動不良を確実に判定して、起動の再試行を、より高い確率で成功させることができる。
第1実施例であり、(a)〜(c)は各制御内容を示すフローチャート (a)はドラムモータが正常に回転している場合のU,V,W各相の誘起電圧波形と、回転位置センサより出力されるセンサ信号パルス波形とを示す図、(b)は(a)の組み合わせパターン(状態A〜F)を示す図 (a)〜(d)はドラムモータの各回転状態に応じた、図2(b)に示す組み合わせパターンの変化を示す図 回転位置センサとロータとの位置関係の変化を示す図 ドラムモータの駆動制御系を概略的に示す図 ドラムモータのロータの構成を示す平面図 ドラム式洗濯乾燥機の構成を示す縦断側面図 第2実施例を示す図4相当図 第3実施例を示す図1相当図 第4実施例を示す図1(c)相当図 ドラムの回転状態を示す図
(第1実施例)
以下、第1実施例について図1乃至図7を参照して説明する。図7は、ドラム式洗濯乾燥機の構成を示す縦断側面図である。外箱1は前板,後板,左側板,右側板,底板及び天板を有して中空状をなしており、外箱1の前板には貫通孔状の出入口2が形成されている。この外箱1の前板には扉3が装着されている。この扉3は使用者が前方から閉鎖状態および開放状態相互間で操作可能なもので、扉3の閉鎖状態では出入口2が閉鎖され、扉3の開放状態では出入口2が開放される。外箱1の内部には水受槽4が固定されている。この水受槽4は後面が閉鎖された円筒状をなすもので、軸心線CLが前から後に向けて下降する傾斜状態に配置されている。この水受槽4は前面が開口するものであり、扉3の閉鎖状態では扉3が水受槽4の前面を気密状態に閉鎖する。
水受槽4の後板には、水受槽4の外部に位置してドラムモータ5が固定されている。このドラムモータ5は速度制御可能なブラシレスDCモータからなり、ドラムモータ5の回転軸6は水受槽4の内部に突出している。この回転軸6は水受槽4の軸心線CLに重ねて配置され、回転軸6には水受槽4の内部に位置してドラム7が固定されている。このドラム7は後面が閉鎖された円筒状をなすもので、ドラムモータ5の運転状態に伴い回転軸6と一体的に回転する。このドラム7の前面は水受槽4の前面を介して出入口2に後方から対向しており、ドラム7の内部には、扉3が開放された状態で前方から出入口2と水受槽4の前面とドラム7の前面を通して洗濯物が出し入れされる。
ドラム7には、複数の貫通孔8が形成されており、ドラム7の内部空間は複数の貫通孔8のそれぞれを通して水受槽4の内部空間に接続されている。このドラム7の内周面には複数のバッフル9が固定されている。これら複数のバッフル9のそれぞれは、ドラム7の回転により軸心線CLを中心に円周方向へ移動するものであり、ドラム7内の洗濯物は、複数のバッフル9のそれぞれに引掛かりながら円周方向へ移動した後に重力で落下することで撹拌される。
外箱1の内部には、給水弁10が固定されている。この給水弁10は入口および出口を有し、給水弁10の入口は水道の蛇口に接続されている。この給水弁10は図示しない給水弁モータを駆動源とするもので、給水弁10の出口は給水弁モータの回転量に応じて開放状態および閉鎖状態相互間で切換えられる。この給水弁10の出口は、注水ケース11に接続されており、給水弁10が開放状態になると水道水が給水弁10を通して注水ケース11内に注入される。この注水ケース11は、外箱1の内部に水受槽4より高所に位置して固定されたもので、筒状の注水口12を有している。この注水口12は水受槽4の内部に挿入されており、給水弁10から注水ケース11内に注入された水道水は、注水口12から水受槽4の内部に注入される。
水受槽4には、最底部に位置して排水管13の上端部が接続されており、排水管13には排水弁14が介在している。この排水弁14は図示しない排水弁モータを駆動源とするもので、排水弁モータの回転量に応じて開放状態および閉鎖状態相互間で切換えられる。この排水弁14の閉鎖状態では注水口12から水受槽4内に注入された水道水が水受槽4内に貯留され、排水弁14の開放状態では水受槽4内の水道水が排水管13を通して水受槽4の外部に排出される。
外箱1の底板には、水受槽4の下方に位置してメインダクト15が固定されている。このメインダクト15は前後方向へ指向する筒状をなすものであり、メインダクト15の前端部には前ダクト16の下端部が接続されている。この前ダクト16は上下方向へ指向する筒状をなすものであり、前ダクト16の上端部は、水受槽4の内部空間に水受槽4の前端部で接続されている。メインダクト15の後端部にはファンケーシング17が固定されている。このファンケーシング17は貫通孔状の吸気口18および筒状の排気口19を有するものであり、ファンケーシング17の内部空間は吸気口18を介してメインダクト15の内部空間に接続されている。
ファンケーシング17には、ファンケーシング17の外部に位置してファンモータ20が固定されている。このファンモータ20はファンケーシング17の内部に突出する回転軸21を有するものであり、回転軸21にはファンケーシング17の内部に位置してファン22が固定されている。このファン22は軸方向から空気を吸込んで径方向へ吐出する遠心式のものであり、ファンケーシング17の吸気口18は、ファン22にその軸方向から対向し、ファンケーシング17の排気口19は、ファン22にその径方向から対向している。
ファンケーシング17の排気口19には、後ダクト23の下端部が接続されている。この後ダクト23は上下方向へ指向する筒状をなすものであり、後ダクト23の上端部は水受槽4の内部空間に水受槽4の後端部で接続されている。これら後ダクト23,ファンケーシング17,メインダクト15,前ダクト16及び水受槽4は、水受槽4の内部空間を始点,終点それぞれとする環状の循環ダクト24を構成しており、扉3の閉鎖状態でファンモータ20が運転されている場合は、ファン22が一定方向へ回転することにより、水受槽4内の空気が前ダクト16内からメインダクト15内を通してファンケーシング17内に吸引され、ファンケーシング17内から後ダクト23内を通して水受槽4内に戻される。
外箱1の内部には、コンプレッサ(圧縮機)25が固定されている。このコンプレッサ25は循環ダクト24の外部に配置されたものであり、冷媒を吐出する吐出口および冷媒を吸込む吸込口を有している。このコンプレッサ25は、内蔵されている図示しないコンプモータを駆動源とするもので、コンプモータは速度制御可能なブラシレスDCモータで構成されている。
メインダクト15の内部には、コンデンサ(凝縮器)26が固定されている。このコンデンサ26は空気を加熱するものであり、蛇行状に曲折する1本の冷媒管27の外周面に板状をなす複数の加熱フィン31のそれぞれを接触状態で固定して構成されている。このコンデンサ26の冷媒管27はコンプレッサ25の吐出口に接続されており、コンプモータの運転状態では、コンプレッサ25の吐出口から吐出された冷媒がコンデンサ26の冷媒管27内に進入する。
外箱1の内部には、図示しないキャピラリーチューブ(減圧器)が固定されている。このキャピラリーチューブはコンデンサ26の冷媒管27に接続されて循環ダクト24の外部に配置され、コンデンサ26の下流側で冷媒の流れを絞るものであり、1本のパイプから構成されている。メインダクト15の内部には、エバポレータ28が固定されている。このエバポレータ28は空気を冷却するものであり、コンデンサ26よりも空気の流れの上流側に配置されている。尚、コンプレッサ25,コンデンサ26,エバポレータ28及び冷媒管27やキャピラリーチューブなど、これらを接続する配管等によってヒートポンプ29が構成されている。
図5は、ドラムモータ5の駆動制御系を概略的に示すものである。インバータ回路(PWM制御方式インバータ)31は、6個のIGBT(半導体スイッチング素子)32a〜32fを三相ブリッジ接続して構成されており、各IGBT32a〜32fのコレクタ−エミッタ間には、フライホイールダイオード33a〜33fが接続されている。
下アーム側のIGBT32d、32e、32fのエミッタは、シャント抵抗(電流検出素子)34u、34v、34wを介してグランドに接続されている。また、IGBT32d、32e、32fのエミッタとシャント抵抗34u、34v、34wとの共通接続点は、分圧抵抗(分圧比1:1)からなるレベルシフト回路35を介して増幅回路部36の各入力端子に接続されている。尚、ドラムモータ5の巻線5u〜5wには最大で15A程度流れるので、シャント抵抗34u〜34wの抵抗値は、例えば0.033Ωに設定されている。また、レベルシフト回路35を構成する分圧抵抗の抵抗値は、例えばそれぞれ1kΩに設定されている。
インバータ回路31の入力側には駆動用電源回路37が接続されている。駆動用電源回路37は、100Vの商用交流電源38を、ダイオードブリッジで構成される全波整流回路39及び直列接続された2個のコンデンサ40a、40bにより倍電圧全波整流し、約280Vの直流電圧をインバータ回路31に供給する。インバータ回路31の各相出力端子は、ドラムモータ5の各相巻線5u、5v、5wに接続されている。
制御回路30は、増幅回路部36を介して得られるモータ5の巻線5u〜5wに流れる各相の電流を、A/D変換回路(ADC)30aによりA/D変換して読み込むと、その電流値と、インバータの出力電圧と、モータ定数(巻線の抵抗値及びインダクタンス)とに基づいて2次側の回転磁界の位相θ及び回転角速度ωを推定すると共に、三相電流を直交座標変換及びd−q(direct−quadrature) 座標変換して励磁電流成分Id、トルク電流成分Iqを得る。
そして、制御回路30は外部より速度指令が与えられると、推定した位相θ及び回転角速度ω並びに電流成分Id、Iqに基づいて電流指令Idref 、Iqref を生成し、それを電圧指令Vd、Vqに変換すると直交座標変換及び三相座標変換を行なう。最終的には、駆動信号がPWM信号として生成され、インバータ回路31を介してモータ5の巻線5u〜5wに出力される。尚、ベクトル制御の制御系については、特許文献1や特開2009−118663号公報に開示されている構成と同様である。
第1電源回路41は、インバータ回路31に供給される約280Vの駆動用電源を降圧して16Vの制御用電源を生成して制御回路30,駆動回路42及び高圧ドライブ回路43に供給する。また、第2電源回路44も、上記駆動用電源を降圧して3.3V電源を生成し、制御回路30及び増幅回路部36に供給する。高圧ドライバ回路43は、インバータ回路31における上アーム側のIGBT32a〜32cを駆動するために配置されている。
また、モータ5のロータには、起動時に使用するための例えばホールICで構成される回転位置センサ45(u,v,w)が配置されており、回転位置センサ45(位置検出手段)が出力するロータの位置信号は、制御回路30に与えられている。すなわち、モータ5の起動時において、ロータ位置の推定が可能となる回転速度(例えば、約30rpm)までは、回転位置センサ45を使用してベクトル制御を行い、上記回転速度に達した以降は、回転位置センサ45を使用しないセンサレスベクトル制御に切替える。
そして、圧縮機モータについては、具体的には図示しないが、ドラムモータ5の駆動系とほぼ対称な構成が配置されている。
また、電源回路37の出力端子とグランドとの間には、抵抗素子46a,46bの直列回路が接続されており、それらの共通接続点は、制御回路30の入力端子に接続されている。制御回路30は、抵抗素子46a,46bにより分圧されたインバータ回路31の入力電圧を読み込み、PWM信号デューティを決定するための基準とする。その他、制御回路30は、例えばドアロック制御回路や乾燥用ファンモータ等の各種電装品47を制御したり、前述した表示・操作用基板48との間で操作信号や制御信号等の入出力を行うようになっている。更に、制御回路30は、S/N比を向上させるため、通常のモータ制御を行う場合は増幅回路部36の増幅率を大きくし、後述するようにドラムモータ5のロータに配置されている磁石の着磁制御を行う場合は増幅率を小さくするように切替える。また、増幅回路部36に内蔵されている過電流判別機能が過電流検出信号を出力した場合には、それに応じた保護動作を行う。
図6は、アウタロータ型のドラムモータ5(永久磁石モータ)のロータの構成を示す平面図である。ドラムモータ5は、ステータ51と、その外周に配置されるロータ52とで構成されている。ステータ51は、ステータコア53とステータ巻線5(u,v,w)とから構成されている。ステータコア53は、打ち抜き形成した軟磁性体であるケイ素鋼板を多数枚積層し、かしめて構成したもので、環状のヨーク部53aと、当該ヨーク部53aの外周部から放射状に突出する多数のティース部53bとを有している。ステータコア53の表面は、各ティース部53bの先端面を除き、PET樹脂(モールド樹脂)により覆われている。
また、このPET樹脂から成る複数の取付部54が、ステータ51の内周部に一体的に成形されている。これら取付部54には複数のねじ穴54aが設けられており、これら取付部54をねじ止めすることで、ステータ51が、この場合、ドラム式洗濯乾燥機の水受槽4の背面に固着される。ステータ巻線5(u,v,w)は三相からなり、各ティース部53bに巻装されている。
ロータ52は、フレーム55とロータコア8と複数の永久磁石9とを図示しないモールド樹脂により一体化した構成となっている。フレーム55は、磁性体である例えば鉄板をプレス加工することにより扁平な有底円筒状に形成したものである。ロータコア56は、ほぼ環状に打ち抜き形成した軟磁性体であるケイ素鋼板を多数枚積層してかしめて構成したもので、フレーム55の内周部に配置されている。このロータコア56の内周面(ステータ2の外周面(ステータコア53の外周面)と対向し当該ステータ2との間に空隙を形成する面)は、内方に向けて円弧状に突出する複数の凸部(磁極チップ)56aを有した凹凸状に形成されている。
これら複数の凸部56aの内部には、ロータコア56を軸方向(ケイ素鋼板の積層方向)に貫通する矩形状の挿入穴が形成されており、これら複数の挿入穴がロータコア56において環状に配置された構成となっている。永久磁石57は、挿入穴に挿入された矩形状のネオジム磁石57a(高保磁力永久磁石)と、同じく矩形状のサマリウム・コバルト磁石(以下、サマコバ磁石と称す)57b(低保磁力永久磁石)とから構成されている。この場合、ネオジム磁石57aの保磁力は約700k〜900kA/m、サマコバ磁石57bの保磁力は約100k〜200kA/mである。永久磁石57は全数48であり、それらの内6個がサマコバ磁石57bであり、42個がネオジム磁石57aとなっている。
図6では、サマコバ磁石57bが配置されている位置にA〜Fを付している。A−B間に配置されているネオジム磁石57aは5個,B−C間に配置されているネオジム磁石57aは9個,C−D間に配置されているネオジム磁石57aは5個,D−E間に配置されているネオジム磁石57aは9個,E−F間に配置されているネオジム磁石57aは5個,F−A間に配置されているネオジム磁石57aは9個となっている。この配置形態は、同じ相について発生する誘起電圧の平均値を何れも同じ値にすることで、コギングトルクの発生を抑制するようにしたものである。そして、ドラムモータ5は、48極/36スロット構成となっており、3スロット当たりでは4極が対応する(4極/3スロット)。
尚、ネオジム磁石57aが高保磁力であり、サマコバ磁石57bが低保磁力であるというのは、後述するようにステータ51を介して着磁電流を通電した場合に、サマコバ磁石57bの着磁量を変化させることができる程度の電流ではネオジム磁石57aの着磁量が変化しないという基準において、前者を高保磁力,後者を低保磁力と称している。
次に、上記構成のドラムモータ5を備えたドラム式洗濯乾燥機の作用について説明する。制御回路30がインバータ回路31によりステータ巻線5(u,v,w)に通電すると、電機子反作用による外部磁界(ステータ巻線5(u,v,w)を流れる電流により発生する磁界)が、ロータ52の永久磁石57a,57bに作用する。そして、保磁力が小さいサマコバ磁石57bの磁化状態が、上記外部磁界により減磁または増磁され、その結果、ステータ巻線5(u,v,w)に鎖交する磁束量(鎖交磁束量)が増減される。
洗濯運転では、制御回路30は、給水弁10を開放して水受槽4内に給水を行い、続いてドラム7を回転させて洗濯を行う。この場合、サマコバ磁石57bの磁化状態を増磁させる。これにより、ステータ巻線5(u,v,w)に作用する磁束量が多く(磁力が強く)なるので、ドラム7を高トルク低速度で回転させるのに適した特性となる。但し、サマコバ磁石57bを最大限に着磁した場合の磁力は、ネオジム磁石57aの磁力の90%程度となるため、両者の磁力には若干の差が生じる。
脱水運転では、制御回路30は、排水弁14を開放して水受槽4内の水を排出し、続いてドラム7を高速回転させて洗濯物に含まれる水分を脱水する。この場合、サマコバ磁石57bの磁化状態を減磁させる。これにより、ステータ巻線5(u,v,w)に作用する磁束量が少なく(磁力が弱く)なることから、ドラム7を低トルク高速度で回転させるのに適した特性となる。最後に、乾燥運転では、制御回路30は、送風ファン22およびヒートポンプ29を駆動させると共にドラム7を回転させて洗濯物の乾燥を行う。この場合、次回の洗濯運転に備えて、サマコバ磁石57bの磁化状態を増磁させる。
次に、本実施例の作用について図1ないし図4を参照して説明する。図1(a)は、ドラムモータ5を起動して回転させる場合の制御内容を示すフローチャートである。制御回路30は、先ず、回転位置センサ45が検出しているロータ52の角度に応じて、ロータ52(ドラム7)を回転方向に起動させるようにトルク電流(q軸電流)を発生させる(ステップS1)。
それから、ドラムモータ5の回転数が目標回転速度に追従するようにトルク電流制御を行い(ステップS2)、回転数が30rpm以上になると(ステップS3:YES)、センサレス駆動方式に切り替える(ステップS4)。すなわち、モータのd軸電圧・電流方程式に従いd軸誘起電圧Edを演算により求め、そのd軸誘起電圧Edから、ロータ52の回転位置θ及び回転速度ωを求める。そして、洗い,すすぎ,脱水等の各行程に応じた運転時間まで(ステップS5:YES)、ドラムモータ5の回転動作を継続する。
また、制御回路30は、図1(a)に示す制御を行っている間、図1(b)に示す回転異常検知動作を例えば1m秒の周期で行うようになっている。ドラムモータ5が回転中であれば、すなわち図1(a)のフローチャートを実行中であれば(ステップS6:YES)、回転位置センサ45が出力するセンサ信号のパルスによって示されるドラムモータ5の回転方向が意図した通りに正常であり、且つドラムモータ5の回転が停止していないか否かを判断する(ステップS7)。ドラムモータ5の回転方向が正常で、且つ回転が停止していなければ(YES)そのまま処理を終了するが、回転方向が意図した方向と逆になっているか、又は回転が停止している場合は(NO)、起動リトライ動作を行う(ステップS8)。
ここで、図2(a)は、ドラムモータ5が正常に回転している場合のU,V,W各相の誘起電圧波形と、回転位置センサ45(A,B,C)により出力されるセンサ信号パルス波形とを示すものである。この場合、U相誘起電圧波形の立下がり時のゼロクロス点を電気角0°に設定し、位置センサ45Cの立上がりエッジが電気角−30°となっている。そこから120度離れた位置センサ45Aの立上がりエッジが電気角90°,そこから更に120度離れた位置センサ45Bの立上がりエッジが電気角210°(−150°)となっている。
これらの信号パルスが示すハイ,ロウレベルの組み合わせによって、図2(b)に示すように、電気角60°毎に変化する6種類の組み合わせパターン(状態A〜F)が生じる。すなわち、状態Aは(A,B,C)=(1,0,1),状態Bは(0,0,1),状態Cは(0,1,1),状態Dは(0,1,0),状態Eは(1,1,0),状態Fは(1,0,0)である。したがって、ドラムモータ5が正常に回転している場合は、上記のパターンは状態A→B→C→D→E→F→A→B→C→…が繰り返される(図3(a)参照)。
また、図3(b)は、正転動作中に一時的に異常が発生した場合であるが(状態A→B→C→D→C→D→E→F→A→…)この場合は許容して、ステップS7では「YES」と判断する。図3(c)は、回転動作時に「異常」と判定される場合であり(状態A→B→C→D→C→D→C→D→C→D→…)、正常状態に復帰する見込みがなく、ステップS7では「NO」と判断する。また、図3(d)は、回転が停止したと判定される場合であり(状態A→B→C→D→D→D→D→…)、1つの状態から変化しない時間が例えば0.3秒間継続すると、ステップS7で「NO」と判断する。
図1(c)は、ステップS8における「起動リトライ動作」の詳細を示す。先ず、リトライの試行回数をカウントするカウンタ(リトライカウンタ)をインクリメントして(ステップS9)、ドラムモータ5の速度制御を停止し(ステップS10)、その停止状態を3秒間維持する(ステップS11)。それから、d軸電流を出力して行う強制転流によって機械角30°だけ、当初の回転方向にロータ52を回転させると(ステップS12)、その状態を2秒間保持する(ステップS13)。
そして、リトライカウンタの値が「5」に達していなければ(ステップS14:NO)、図1(a)の回転動作を開始する。一方、リトライカウンタの値が「5」に達した場合は(YES)、ドラムモータ5の起動が失敗したことを示す報知を行うなどする(ステップS16:異常報知)。例えば、ドラム7に投入された洗濯物の量が多すぎるため、量を減らすことをユーザに促すようなメッセージを表示や音声等により報知する。尚、リトライカウンタは、例えば図1(a)のステップS3からS4に移行する間にゼロクリアされる。
ここで、ドラムモータ5の起動が問題なく成功する場合と、失敗する可能性が高い場合とについて、図4を参照して説明する。図4は、図6に示すドラムモータ5のステータ51及びロータ52の平面図を簡略化して示している。図4でロータ52の外周部に示す「C,A,B」は、回転位置センサ45(C,A,B)を示している。回転位置センサ45(C,A,B)は、電気角120°間隔で、それぞれがティース部53bの間に位置するように配置されている。尚、図4では、ドラム7の背面側からドラムモータ5を見ており、実際には図中の前側にロータ52があり、奥側にステータ51と回転位置センサ45とが位置している。
図4(a)を、ロータ52の初期位置とする。この状態からドラムモータ5の起動を開始しようとすると、回転位置センサ45Bがサマコバ磁石57bに近接した状態にあるため、回転位置センサ45Bが検知する磁力が相対的に弱くなる。これにより、ロータ位置の検知ずれが大きくなる可能性が高い。
この状態からロータ52を正転方向(図中で反時計方向)に機械角で30°回転させると、図4(b)に示す状態となる。この場合も、回転位置センサ45Cがサマコバ磁石57bに近接した状態にあるため、やはりロータ位置の検知ずれが大きくなる可能性が高い。ここから更に、正転方向に機械角で30°(初期位置から60°)回転させると、図4(c)に示す状態となる。すると、回転位置センサ45A,45B,45Cが全てネオジム磁石57aに対向した位置となるので、ロータ位置の検知ずれは無く、ドラムモータ5の起動は成功することになる。
また、図4(d)は、ロータ52を初期位置から反転方向(図中で時計方向)に機械角で30°回転させた状態を示す。この場合も、図4(c)と同様に、回転位置センサ45A,45B,45Cが全てネオジム磁石57aに対向した位置となるので、ドラムモータ5の起動は成功することになる。したがって、ステップS12では、ロータ52を反転方向に回転させても良い。
また、図示はしないが、図1(a)のフローにおいて、ステップS4でセンサレス駆動に移行した後においても、強度の外乱等の影響を受けてドラムモータ5が異常停止する場合も想定される。このような場合も再起動処理を行うが、図4に示した回転位置センサ45と磁石57との位置関係に起因するものではないので、単に図1(a)のフローを再実行すれば良い。
以上のように本実施例によれば、制御回路30は、回転位置センサ45A,45B,45Cによって出力されるセンサ信号に基づいてドラムモータ5を駆動制御する。そして、ドラムモータ5を起動した場合にセンサ信号に基づいて起動の良否を判定し、起動が不良だった場合は、ロータ52の位置を所定角度変更してから起動を再試行するようにした。したがって、三相センサ信号が示すパターンの乱れによりドラムモータ5の起動不良を確実に判定できる。
そして、ドラムモータ5は、ロータ52に、保磁力が高いネオジム磁石57aと、保磁力が低いサマコバ磁石57bとの双方を備えているので、起動を開始する際の初期状態で、回転位置センサ45(A〜C)の何れかが、磁力が相対的に弱いサマコバ磁石57bにかかっていたために起動が失敗した場合は、ロータ52の位置を所定角度変更してからドラムモータ5の起動を再試行すれば、起動を開始する場合の初期状態が変化して起動を成功させる確率が向上する。例えば、前述したように、個々のモータの製造ばらつきによって、検出される電流値のデータと位置センサのセンサ信号に基づく位置検出結果との関連性が低下している場合でも、本実施例の方式によれば起動を成功させる確率は高くなる。
この場合、制御回路30は、ロータ52におけるネオジム磁石57aとサマコバ磁石57aとの配置に応じて、予め定められた所定角度ずつ、本実施例では機械角30°ずつ、回転位置センサ45(A〜C)の全てがネオジム磁石57aに近接した状態になるまでロータ52の位置を変更してから起動を再試行するので、起動を成功させる確率を一層高めることができる。
(第2実施例)
図8は第2実施例を示す図4相当図であり、第1実施例と同一部分には同一符号を付して説明を省略し、以下異なる部分について説明する。第2実施例は、ロータ52に配置するサマコバ磁石57bの数を、第1実施例の倍の12個とした場合を示す。この場合、第1実施例と同様に、誘起電圧を平均化するためには、2つのサマコバ磁石57bを間に1つのネオジム磁石57aを挟んで配置し、何れか一方のサマコバ磁石57bから、間に5つのネオジム磁石57aを挟んで、同じパターンで2つのサマコバ磁石57bを配置した構成となる。
図8(a)を、ロータ52の初期位置としてドラムモータ5の起動を開始しようとすると、回転位置センサ45A,45Bがサマコバ磁石57bに近接した状態にあるため、これらが検知する磁力が相対的に弱くなり、ロータ位置の検知ずれが大きくなる可能性が高い。この状態からロータ52を正転方向に機械角で22.5°回転させると、図8(b)に示す状態となる。すると、回転位置センサ45A,45B,45Cが全てネオジム磁石57aに対向した位置となるので、ロータ位置の検知ずれは無く、ドラムモータ5の起動は成功することになる。
また、図8(c)は、ロータ52を初期位置から反転方向に機械角で22.5°回転させた状態を示す。この場合は、回転位置センサ45A,45Cがサマコバ磁石57bに近接した状態になり、ロータ位置の検知ずれが大きくなる可能性が高い。この状態からロータ52を更に反転方向に機械角で22.5°(初期位置から45°)回転させると、図8(d)に示す状態となる。すると、回転位置センサ45A,45B,45Cが全てネオジム磁石57aに対向した位置となるので、ロータ位置の検知ずれは無く、ドラムモータ5の起動は成功することになる。したがって、第2実施例の場合、図1(c)のステップS12において、ロータ52を機械角で22.5°回転させてから起動リトライを試行すれば良い。
以上のように第2実施例によれば、サマコバ磁石57bの配置数を12個にした場合でも、第1実施例と同様の効果が得られる。
(第3実施例)
図9は第3実施例であり、第1実施例と異なる部分について説明する。第3実施例は、ドラムモータ5の起動が失敗して起動リトライを実行する場合に、サマコバ磁石57bの位置を考慮して、回転位置センサ45A,45B,45Cが、全てネオジム磁石57aに対向する位置となるようにロータ52を回転させて、リトライを実行する。尚、ロータ52の構成は、第1実施例と同様である。
図9(a)は、図1(a)に相当する回転動作のフローであり、ステップS1を実行する前に、現在のロータ52の回転位置(初期位置)を「0」と記憶してから、図9(b)に示す回転角度監視処理を開始する(ステップS0)。それから、ステップS1〜S5を第1実施例と同様に実行する。また、図1(b)に示す回転異常検知動作も、第1実施例と同様に実行する。
図9(b)に示す回転角度監視処理は、図9(a)の処理を実行している間に、例えば128μ秒間隔で実行される。ここでは、位置センサ45により出力されるセンサパルス信号より、ロータ52の回転角度(機械角)を算出する(ステップS20)。そして、図1(b)に示す回転異常検知動作の結果、図9(c)に示す起動リトライを実行する場合には、ステップS9〜S11を実行した後、ドラムモータ5の回転方向を判別する(ステップS21)。
回転が正転方向であれば、その時点に回転角度監視処理において算出されているロータ52の回転角度を考慮して、ロータ52を、ステップS0で記憶した初期位置に対して、機械角で+30°だけ回転させる(ステップS22)。一方、回転が反転方向であれば、同様にその時点に算出されているロータ52の回転角度を考慮して、ロータ52を、ステップS0で記憶した初期位置に対して、機械角で−30°だけ回転させる(ステップS23)。ステップS22,S23の実行後は、第1実施例と同様にステップS13〜S16を実行する。
以上のように第3実施例によれば、制御回路30は、ドラムモータ5の起動開始前のロータ52の初期位置を基準として、ドラムモータ5の起動開始後のロータ52の移動量を計測し、起動が不良だった場合は、ロータ52の現在位置から前記移動量を差し引いた位置より、ロータ52の位置を所定角度ずつ変更するようにした。したがって、ロータ52の位置変更量を、初期状態から確実に所定角度分変更できるので、起動を成功させる確率を更に向上させることができる。
(第4実施例)
図10及び図11は本発明の第4実施例を示すものである。第4実施例は、起動リトライ動作を行う場合の制御形態が第1〜第3実施例とは異なっている。図10に示す起動リトライ動作では、ステップS9〜S11を実行すると、次にステップS14及び(YESの場合)S15を実行する。そして、ステップS14において(NO)と判断すると、強制転流により、ロータ52を、ドラムモータ5の起動方向と逆方向に機械角30°回転させる(ステップS31)。その状態を1秒間保持すると(ステップS32)、回転動作に移行する(ステップS15)。
図11は、この場合のドラム7の回転状態を示している。図11(a)に示す初期状態から、ドラム7を、図中反時計回りに回転させるようにドラムモータ5を起動しようとしたが、失敗したとする(図11(b)参照)。この場合、ステップS10,S11を実行すれば初期状態の図11(a)に戻るが、そこから図11(c)に示すように、ドラム7を時計回りに30°だけ回転させて、その状態を保持する。その位置からドラムモータ5の起動を行えば、図11(c)に示す状態の位置エネルギーを起動トルクとして加えることができるので、起動を成功させることが可能となる(図11(d)参照)。
以上のように第4実施例によれば、制御回路30は、ドラムモータ5の起動が不良だった場合は、ロータ52の位置を、起動の方向とは逆方向に移動させてから起動を再試行するので、逆方向の回転位置で保持される位置エネルギーを起動トルクとして加えることができ、起動を成功させることが可能となる。
本発明は上記し又は図面に記載した実施例にのみ限定されるものではなく、以下のような変形又は拡張が可能である。
ロータにおける高保磁力永久磁石と低保磁力永久磁石との配置パターンは、図示したものに限らず適宜変更して良い。例えば、両者が1個置きで交互に配置されていても良い。そして、起動を再試行する場合に変更するロータ位置の所定角度も、上記の配置パターンに応じて適宜設定すれば良い。
ロータに配置される全ての永久磁石の磁力が等しいモータに適用しても良い。
第1〜第3実施例を、洗い,すすぎ運転時に撹拌翼を回転させる縦型の洗濯機に適用しても良い。すなわち、モータの起動が失敗する原因には、縦型の洗濯機においても、例えば回転槽の内部で洗濯物が一部に偏在した状態にあり、通常よりも大きな起動トルクが必要とされる場合などがある。そこで、上記実施例と同様に、起動不良が発生した場合にロータ位置を所定角度変更してからモータの起動を再試行すれば、起動を開始する場合の初期状態が変化するので、起動を成功させる確率が向上する。
第4実施例を、回転位置センサ45に替えて、モータの電圧方程式からロータ位置を演算により推定する手段を位置検出手段として用いる位置センサレス方式の構成に適用しても良い。この場合、起動不良の判定は、モータの回転状態を監視して行うようにする。例えば、モータの回転速度に比較してモータの入力電力値や入力電流値が低い場合や、モータ回転速度が速度指令値に比較して大幅に低下している場合、或いはモータの回転速度に対して、モータの電圧方程式から算出される誘起電圧が低い場合などに、起動不良を判定すれば良い。
高保磁力永久磁石,低保磁力永久磁石は、それぞれネオジム磁石57a,はサマコバ磁石57bに限ることなく、材料については適宜変更して良い。例えば、低保磁力永久磁石にはアルニコ磁石を用いても良い。
ヒータ式の洗濯乾燥機に適用しても良い。また、乾燥機能を備えていない洗濯機に適用しても良い。
図面中、5はドラムモータ、7はドラム(回転槽)、30は制御回路(制御手段)、45は回転位置センサ(位置検出手段)、51はステータ、52はロータ、57aはネオジム磁石(高保磁力永久磁石)、57bはサマリウム・コバルト磁石(低保磁力永久磁石)を示す。

Claims (7)

  1. 洗い及び脱水を行うための回転駆動力を発生させるモータと、
    このモータのロータ位置を検出する複数の位置センサと、
    これら複数の位置センサによって出力されるセンサ信号が、前記モータの回転に伴う一定の出力パターンを維持しているか否かに基づいて、前記モータを制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記モータを起動した場合に前記センサ信号に基づいて前記起動の良否を判定し、前記起動が不良だった場合は、前記ロータ位置を強制転流により変更してから起動を再試行することを特徴とする洗濯機。
  2. 前記モータは、前記ロータに、高保磁力永久磁石と、ステータ巻線が発生させる磁界により磁力が変更可能な低保磁力永久磁石との双方を備えていることを特徴とする請求項1記載の洗濯機。
  3. 前記制御手段は、前記モータの起動が不良だった場合は、前記ロータにおける前記高保磁力永久磁石と前記低保磁力永久磁石との配置に応じて、前記複数の位置センサの全てが前記高保磁力永久磁石に対向する位置となるように前記ロータ位置を変更することを特徴とする請求項2記載の洗濯機。
  4. 前記制御手段は、前記モータの起動を開始する前の前記ロータの位置を基準として、前記モータの起動を開始した後の前記ロータの移動量を計測し、前記モータの起動が不良だった場合は、前記ロータの現在位置から前記移動量を差し引いた位置より、前記ロータ位置を変更することを特徴とする請求項3記載の洗濯機。
  5. 洗い及び脱水を行うためのドラムを回転駆動するモータと、
    このモータのロータ位置を検出する位置検出手段と、
    この位置検出手段により検出されるロータ位置に基づいて、前記モータを制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記モータを起動した際の当該モータの回転速度と当該モータへの入力電力値又は入力電流値とを比較することで前記起動の良否を判定し、前記起動が不良だった場合は、前記ロータ位置を、強制転流により前記起動の方向とは逆方向に移動させてから起動を再試行することを特徴とする洗濯機。
  6. 洗い及び脱水を行うためのドラムを回転駆動するモータと、
    このモータのロータ位置を検出する位置検出手段と、
    この位置検出手段により検出されるロータ位置に基づいて、前記モータを制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記モータを起動した際の当該モータの回転速度と当該モータへの速度指令値とを比較することで前記起動の良否を判定し、前記起動が不良だった場合は、前記ロータ位置を、強制転流により前記起動の方向とは逆方向に移動させてから起動を再試行することを特徴とする洗濯機。
  7. 洗い及び脱水を行うためのドラムを回転駆動するモータと、
    このモータのロータ位置を検出する位置検出手段と、
    この位置検出手段により検出されるロータ位置に基づいて、前記モータを制御する制御手段とを備え、
    前記制御手段は、前記モータを起動した際の当該モータの回転速度と当該モータの電圧方程式から算出される誘起電圧とを比較することで前記起動の良否を判定し、前記起動が不良だった場合は、前記ロータ位置を、強制転流により前記起動の方向とは逆方向に移動させてから起動を再試行することを特徴とする洗濯機。
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