JP2006134498A - 光学的情報記録再生装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】 球面収差発生手段の調整によるDPP信号やLPS信号の誤差増大を抑えることが可能な光学的情報記録再生装置を提供する。
【解決手段】 半導体レーザ101からの光束を0次光及び±1次光の3つの光束に分ける回折格子102、回折格子で分割された光束を光ディスク101上に集光する対物レンズ112、光束に球面収差を発生させる球面収差発生手段111、球面収差発生手段の球面収差発生量を調整する第1の調整手段、光検出器3の出力信号に基づいてDPP信号、LPS信号を演算する演算手段を具備する、そして、第1の調整手段で球面収差発生量を調整した後、演算手段でDPP信号、LPS信号を演算する場合のDPP信号又はLPS信号を最適値に設定するためのゲインK1、K2を調整する。
【選択図】 図1

Description

本発明は、光ディスク等の光記録媒体に情報を記録或いは再生する光学的情報記録再生装置に関し、特に、球面収差発生手段の調整及びその調整により影響を受けるディファレンシャルプッシュプル法によるトラッキングエラー信号或いは対物レンズ位置信号を生成する場合の調整方法に関するものである。
近年、光ディスク装置において、半導体レーザの発振波長が短波長化すると共に、使用する対物レンズが高NA化している。例えば、BD(ブルーレイディスク)装置では、波長は405nm、対物レンズNAは0.85である。また、使用する光ディスク媒体も記録再生情報面が1層のディスクだけではなく、複数の層で構成される多層ディスクも現れてきている。
一方、一般に、光ディスクの基板(光透過層)の厚みに設計値に対する誤差があると球面収差が発生し、光記録媒体上でのスポット品位が劣化し(スポットサイズが大きくなり、相対的にピーク強度が低下する)、記録再生性能が低下することが知られている。また、発生する球面収差量は、概ね対物レンズNAの4乗に比例し、波長に反比例することが知られている。
従って、BD装置の場合、DVD装置等に比較して非常に球面収差が発生しやすく、光ディスクが交換された場合や、同じ光ディスクでも記録再生位置が大きく変わった場合、或いは複数の情報面をもつ多層の光ディスクで異なる情報面に移動した場合等には、その球面収差を補正する必要がある。
このような球面収差を補正する装置としては、例えば、特開2002−322971号公報に開示されたものがある(特許文献1)。同公報のものでは、球面収差補正手段としてコリメートレンズと対物レンズの間に2枚のレンズを配し、一方のレンズをDCモータで光軸方向に動かし、レンズ間隔を可変にして球面収差を発生させる。補正はディスクが挿入された時や記録再生動作が所定時間経過した時に、レンズ間隔を変えながら基準信号が最大となる位置を探し、基準信号が最大となる位置でレンズ間隔を固定する、というプロセスで行う。
また、光ディスクのトラッキング誤差検出方法として様々な方法があるが、その一方法として、ディファレンシャルプッシュプル法(以下DPP法)が知られている。DPP法は複数のビームを所定間隔でディスクに照射し、そのそれぞれの反射光から得られる検出信号を演算することにより、対物レンズの移動によるオフセットを抑制したトラッキングエラー信号を生成する。
また、上記検出信号の演算方法を変えることによって、対物レンズの位置検出信号が生成される。このような技術は、例えば、特開平7−93764号公報(特許文献2)、特開2000−331356号公報(特許文献3)等に開示されている。
以下、DPP法に関して説明する。まず、光源からの光束を光源と対物レンズ間に配置された波面分割素子により0次光であるメインビーム及び±1次光である2つのサブビームに分け、対物レンズで光ディスクに集光して、メインビーム及び2つのサブビームの光ディスクからの反射光を図8に示すようなフォトディテクターで受光する。0次光のメインビームを受光するメインビーム光検出器100は縦横4つに分割され、±1次光のサブビームを受光するサブビーム光検出器101、102は縦2つに分割されている。そして、各分割された素子からの出力をA、B、C、D、E、F、G、Hで示すと、これらの各信号を演算することによりトラッキングエラー信号及びレンズ位置検出信号が生成される。
即ち、メインビームのプッシュプル信号MPPは、
MPP=(A+D)−(B+C)
により得られ、サブビームのプッシュプル信号の和SPPはサブビームそれぞれのプッシュプル信号出力を加算して得られる出力として、
SPP=(E−F)+(G−H)
により得られる。そして、トラッキングエラー信号DPPはSPPをK0倍した信号とMPPの差動をとり、
DPP=MPP−K0×SPP
により得られる。
ここで、K0はメインビームと2つのサブビームの光強度の差異を補正・校正するように決められる定数であり、例えば、対物レンズの移動に伴なうDCオフセットが発生しないように設定されている。
一方、レンズ位置検出信号LPSは、
LPS=MPP+K0×SPP
により得られる。
この時、光ディスク上でのスポットの配置は回折格子の光軸周りの回転調整等により、図9に示すようにメインビームによるメインスポット200はグルーブ上に、サブビームによるサブスポット201、202はメインスポットを挟んで対称な位置のランド上になっている。(図9において、ディスクのグルーブ部にハッチングを施す)即ち、グルーブ周期を基準とした時、スポット、サブスポット間間隔は、略グルーブ周期の半分となっている。
この結果、K0を適当な値に設定することにより、DPP信号は期待される最大値に略等しい振幅となり、且つ、対物レンズ位置移動によるオフセットの発生が抑制される。と同時に、LPS信号は対物レンズ位置移動による各プッシュプル信号で発生するオフセット成分のみが抽出され、対物レンズ位置移動に対応する信号が得られる。
このLPS信号は、光ヘッドをディスク半径方向へシークさせる際に発生する対物レンズの振動抑制、或いは光ヘッドの姿勢により対物レンズが自重により変位することの防止に使用される。
また、K0の調整は、例えば、特開2000−331356号公報等に開示されているようにLPS信号に含まれる交流成分(トラッキング変調成分)が最小となるように調整したり、対物レンズを所定量シフトさせて、DPP信号に含まれるDCオフセット成分が最小となるようにしている(特許文献4)。
特開2002−322971号公報 特開平7−93764号公報 特開2000−331356号公報 特開2000−331356号公報
特許文献1に記載されているように球面収差発生手段の調整動作によってメインビームとサブビームの間隔が変化することが知られている。特許文献1には、そのような誤差を許容範囲内に収めるための光学系が開示されている。また、球面収差発生手段の位置によってメインビーム及びサブビームの品位が劣化するが、その劣化の割合が異なる場合がある。このような場合には、メイン及びサブビームより得られるMPP信号と、SPP信号の対物レンズ移動によるDCオフセットのプッシュプル振幅に対する比率が変わってしまうことがある。
つまり、球面収差発生手段の位置によってDPP信号の対物レンズ位置シフトによるオフセットや、LPS信号のトラッキングエラー成分の混入の割合が変わるということになる。多層のディスクの場合は、球面収差発生手段の位置は大きく異なることになるので、その影響は更に大きくなることが考えられる。
DPP信号の対物レンズ位置によるオフセットの発生はトラッキング制御の誤差となり、記録時の隣接トラックへの書き込み、再生信号への隣接トラックからのクロストーク増大等を起こし、記録再生信号の劣化要因となる。また、LPS信号へのトラキングエラー成分の混入は、ジーク時等のレンズ位置固定制御への外乱となり、シークを不安定にし、アクセス時間の増大、シーク失敗等の要因となる。
本発明の目的は、球面収差発生手段の調整によるDPP信号やLPS信号の誤差増大を抑え、光記録媒体毎或いは光記録媒体の記録再生情報面毎の自動調整を可能とする光学的情報記録再生装置を提供することにある。
本発明は、上記目的を達成するため、光源と、前記光源からの光束を0次光及び±1次光の3つの光束に分ける波面分割素子と、前記波面分割素子で分割された光束を光記録媒体上に集光する対物レンズと、前記光源と対物レンズの間にあって前記光束に球面収差を発生させる球面収差発生手段と、前記球面収差発生手段の球面収差発生量を調整する第1の調整手段と、前記3つの光束の光記録媒体からの反射光を検出する光検出器と、前記光検出器の出力信号に基づいてトラッキングエラー信号又は前記対物レンズのトラッキング方向の位置を示す対物レンズ位置信号を演算する演算手段と、前記第1の調整手段により球面収差発生量を調整した後、前記演算手段でトラッキングエラー信号又は対物レンズ位置信号を演算する場合の、前記トラッキングエラー信号又は対物レンズ位置信号を最適値に設定するためのゲインを調整する第2の調整手段とを備えたことを特徴とする。
本発明は、この構成により、球面収差発生手段の状態によらずいつも最適なトラッキングエラー信号、レンズ位置信号が得られる。
また、本発明は、前記第1の調整手段による球面収差発生量の調整は、トラッキング制御がオフの状態で行うことを特徴とする。このような構成により、トラッキングエラーが調整される前にトラッキング制御をオンにする必要がない。
更に、本発明は、前記第1の調整手段による球面収差発生の調整及び前記第2の調整手段によるゲインの調整は、レンズ位置制御がオンの状態で行うことを特徴とする。このような構成により、重力、振動等の外乱による影響を最小限に抑えることができる。
また、本発明は、前記演算手段は、前記検出器からの出力による0次光の反射光より第1のプッシュプル信号MPPを生成し、前記±1次光の反射光より第2、第3のプッシュプル信号を生成してその和のプッシュプル信号SPPを生成し、且つ、前記MPPからSPPにゲインK1を与えた信号を減算することによってトラッキングエラー信号DPPを生成する第1の演算手段と、前記MPPとSPPにゲインK2を与えた信号を加算することによって対物レンズのトラッキング方向の位置を示す対物レンズ位置信号LPSを生成する第2の演算手段とを有し、前記第2の調整手段は、前記第1、第2の演算手段によりそれぞれトラッキングエラー信号、対物レンズ位置信号を演算する場合の前記K1、K2のゲインを調整することを特徴とする。この構成により、メカ等の調整誤差によらず、いつも最適なDPP、LPS信号が得られる。
また、本発明は、前記光記録媒体は、複数の記録再生情報面を持ち、前記球面収差発生手段の調整とその後に行う前記演算手段の調整は、それぞれの記録再生情報面毎に行うことを特徴とする。この構成により、異なる情報面での球面収差補正手段の状況によらず、いつも最適なDPP、LPS信号が得られる。
本発明によれば、球面収差発生量の調整の後でトラッキングエラー信号或いはレンズ位置信号の調整を行うことにより、球面収差発生手段の状態によらずいつも最適なトラッキングエラー信号或いはレンズ位置信号を得ることができる。
次に、発明を実施するための最良の形態を図面を参照して詳細に説明する。
(第1の実施形態)
図1は本発明の光ディスク装置の一実施形態を示すブロック図である。図中1は光ディスク、2は光ディスク1に情報を記録或いは再生する光ヘッド、3は光ヘッド内の光検出器である。また、A〜Hはその光検出器3の分割パターンのひとつずつの検出素子を示す。4〜13はDPP信号及びLPS信号を生成するための加減乗算等を行う演算回路、14はDPP信号を入力とするトラッキング制御回路、15はLPS信号を入力とするレンズ位置制御回路、16はスイッチ、17はトラッキングアクチュエータを駆動するためのドライバー回路、18はコントローラ、19はスピンドル、20は球面収差発生手段を動作させるためのドライバー回路、21はMPP信号振幅測定回路である。
図2は光ヘッド2を示す図である。半導体レーザ101から出射したビームは、回折格子102で3ビームに分けられ、コリメータ103で平行光とされ、ビーム整形付き偏光ビームスプリッタ104に入射する。ビームの一部は反射されてAPC用センサ105に入射し、半導体レーザ101からの出射光量のモニターに利用される。透過したビームは1/4波長板106、レンズ107、レンズ108を介して、対物レンズ112により光ディスク1上で光透過層を経て記録層面へ集光され、情報の再生、記録に利用される。光ディスク1で反射されたビームは、ビーム整形付き偏光ビームスプリッタ104で反射させられ、センサレンズ114を介して光検出器3入射し、情報信号の再生に利用される。
ここで、レンズ107、レンズ108のうち、レンズ107は固定、レンズ108は光軸方向に移動可能で、電磁駆動手段110によりレンズ107との光軸方向の間隔が可変するように保持され、球面収差発生手段111を形成している。レンズ107、レンズ108の形状、硝材は、レンズ間隔が変わった時に球面収差のみが発生するように構成されている。電磁駆動手段110としてはステッピングモータが用いられ、リードスクリューによりミクロンオーダーでレンズ108を移動させるものである。
この際、レンズ108の移動20μmにつき、光ディスク1上の最適なフォーカス位置が1μm程度変わるように設計されている。この割合は光学系の設計によるもので、使用目的により最適な割合に決定される。
また、回折格子102で分けられた3つのビームは光ディスク1で反射され、再び光ヘッド2に戻り、光検出器3で受光される。0次回折光は光検出器3の8分割された素子のうち、ABCDの素子上で、2つの1次回折光はEF及びHGの素子で受光される。光検出器3のA及びDの出力は加算回路5で、B及びCの出力は加算回路6でそれぞれ加算された後、減算回路8で減算され、メインビームのプッシュプル信号MPPとなる。また、E及びFの出力は減算回路4で、G及びHの出力は減算回路7でそれぞれ減算され、2つのサブビームそれぞれのプッシュプル信号となり、更に加算回路9でこれらのプッシュプル信号を加算することで、サブビームのプッシュプル信号の和SPPとなる。
SPP信号は、乗算回路10でゲインK1を乗算された後、減算回路12でMPP信号から減算され、トラッキングエラー信号DPPとなる。また、SPP信号は乗算回路11でゲインK2を乗算された後、加算回路13でMPP信号と加算することで、対物レンズ112のトラッキング方向の位置を示す対物レンズ位置信号LPSとなる。
DPP信号は、トラッキング制御回路14を経てスイッチ16に入力され、LPS信号はレンズ位置制御回路15を経てスイッチ16のもう一方の端子に入力される。スイッチ16はコントローラ18で制御され、トラッキング制御時はトラッキング制御回路14側、レンズ位置制御時はレンズ位置制御回路15側に接続され、更にドライバー17を介して光ヘッド2内のトラッキングアクチュエータに接続され、それぞれの制御ループを構成する。また、コントローラ18は光ヘッド2内の図2に示す球面収差発生手段111を、ドライバー回路20をコントロールすることで球面収差を最適な状態に調整する。
次に、球面収差、DPP、LPSの調整方法を図3のフローチャートに沿って説明する。本実施形態の光ディスク装置が起動すると、コントローラ18はスピンドル19の起動、レーザ点灯、フォーカス引き込み等を行う。以上の調整は光ディスク1にフォーカス制御がかかっている状態で行う。フォーカス制御については詳述しないが、光検出器3の4つのABCD出力より一般的な非点収差法によってフォーカス誤差信号を検出し、フォーカス制御を行う。
調整は球面収差補正から始める。球面収差補正ルーチンがスタートすると、まず、球面収差発生手段111(可動側のレンズ108)を予め決められたスタート位置とする(S1)。例えば、媒体基板厚が標準である場合に、媒体面上で球面収差がなくなるような収差を与える設計値上の基準位置から所定量外れた位置とする。
この球面収差発生量を−4とする。これは、例えば、1単位当たりレンズ108を10μm移動させるものとする。この際、上述のように20μmで焦点位置1μmなので、焦点位置では、0.5μm単位となる。−4はレンズ107に近づく方向に基準位置から40μmレンズ108を移動させた状態である。この状態は、設計上では媒体基板厚が厚い方向に2μm増えた時に、球面収差が最適な状態になる位置である。
次に、コントローラ18はメインビームのプッシュプル信号であるMPP信号の出力信号振幅をMPP信号振幅測定回路21より入力し、補正量−4と関連付けて評価指標としてメモリ等に記憶させる(S2)。
次に、コントローラ18は球面収差発生手段111(可動側のレンズ108)がエンド位置であるかを確認する(S3)。エンド位置は球面収差発生量にして+4とし、レンズ107から遠ざかる方向に基準位置から40μmレンズ108を移動させた状態である。この状態は、設計上では媒体基板厚が薄い方向に2μm減った時に、球面収差が最適な状態になる位置である。
エンド位置でない場合には、エンド位置になるまで球面収差補正量を1づつ増加させ(S4)、MPP信号振幅測定回路21でMPP信号振幅を測定し、補正量と関連づけて記憶させる(S2)。補正量を1づつ増加させているので、レンズ108を10μmづつ動かし、その場所でのMPP信号振幅を測定していることになる。
MPP信号振幅測定回路21は、MPP信号の振幅をピークホールド回路とボトムホールド回路等で求めるような構成のもので良い。また、MPP振幅をAD変換器で取り込み、MAX値とMIN値を記憶しておくような方法でも良い。
補正量を横軸にMPP振幅値を縦軸にグラフ化すると図7の○で示すようなグラフとなる。最適な球面収差補正量を求めるために記憶された補正量に関連づけられたMPP振幅値を使用する。MPP振幅値が基準値を越える2箇所の補正量を求め、この2箇所の補正量の中央値を最適な球面収差補正量とする。離散的な補正量から最適な球面収差補正量を正確に求めるため、各補正量から線形補間等で基準値を超える補正量を求める。
図7の○の例では、マイナス側で基準値と交差する補正量は−3.0、プラス側では3.3であるので、最適な球面収差補正量は0.15と求まる。求まった補正量を球面収差発生手段111に設定する(S5)。以上により球面収差の補正が終わる。
続いて、DPP、LPS信号のK1、K2の調整を行う。まず、K2の調整から行う。K2はまず設計上考えられる最も小さい値の初期値に設定する(S6)。その状態で、コントローラ18はLPSのトラッキングエラー変調成分を観測し、所定量(約0)以下であるかを判断する(S7)。変調成分の観測方法としては、LPSのピークホールド値とボトムホールド値を観測し、その差が所定量以下かで判断する。最大値、最小値を検出しその差でも良い。
所定量以下でない場合には、K2の値を所定量増加させ、再度LPSのトラッキングエラー成分を検出し、所定量以下になるまで繰り返す(S8)。所定量以下になったところのK2の値を最適値とする(S9)。この時点で、LPS信号の0点はほぼ工場調整時の中心位置になっている。
次に、コントローラ18はレンズ位置制御の目標値を0として、レンズ位置制御回路15側にスイッチ16を接続し、レンズ位置制御ループをオンとする。これにより、対物レンズはLPS0となる点へ固定される(S10)。この時のレンズ位置制御の制御帯域は500Hz程度とし、重力、振動等の外乱に十分耐えられる程度の帯域とする。
続いて、コントローラ18はレンズ位置制御の目標値を0を中心とした所定振幅で所定周波数の正弦波に変更する。所定周波数は、例えば10Hz、振幅は対物レンズが±150μm程度移動する値とする(S11)。コントローラ18はK1の値として設計上の最適値を初期値として設定する(S12)。
この時のK1の初期値をK2の最適値としても良い。光学系等が正しく調整されている場合はK1とK2は等しい。K1とK2の差は調整誤差分であり、調整誤差が所定範囲内であれば、K1の初期値としてK2の最適値を与えることは、その後のK1の調整の収束時間短縮につながることになる。
コントローラ18はDPP信号の最大値と、最小値の中間値であるオフセット量を検出し、後述するようにレンズ位置目標値の極性と、オフセットの極性からK1の大きさを増減させる。オフセット量の検出はDPP信号をピークホールドとボトムホールドし、その中間値をオフセット量とすればよい。
K1の大きさの増減は、例えば、メインビーム(MPP)及びサブビーム(SPP)のDCオフセットが、対物レンズが内周側に移動するとマイナスで、外周側でプラスに変化するとして、また、レンズ位置制御の目標値が内周側でマイナス、外周側の時にプラスだとすると、DPP信号はMPP−K1×SPPなので、レンズ位置制御目標値がプラスの時にDPPのオフセットがプラスということは、補正が足りないということで、K1を大きくすれば良い。
逆に、レンズ位置制御目標値がプラスの時に、DPPのオフセットがマイナスの場合は、補正しすぎということでK1を小さくすればよい。レンズ位置目標値がマイナスの場合はこの逆でDPPのオフセットがマイナスということは補正が足りないということで、K1を大きく、DPPのオフセットがプラスの場合は、補正しすぎということでK1を小さくすればよい。
正弦波一周期の間、DPPのオフセットの変化量が所定範囲(0近辺の範囲)内となるまで、これを繰り返す(S13、S14)。所定範囲内となったらその時のK1の値を最適値とする(S15)。このように調整することで、ゲインK1、K2をLPS、DPPそれぞれの最適値に調整することが可能である。
本実施形態においては、トラッキング制御がオフ状態で、すべての調整が完了するので、調整の終わっていないDPP信号でトラッキング制御をオンする必要がない。また、球面収差の調整を先に行い、その後、DPP、LPSの調整を行うことにより、調整終了後には球面収差、DPP、LPS信号すべてが最適値になっており、すぐに記録再生動作に移ることができる。
なお、球面収差補正手段として、図2のような光学系を用いたが、液晶素子等球面収差発生により、DPP信号に影響の出る系であれば、どのようなものでも適用可能である。更に、K1調整時に対物レンズを所定量移動させなければならないが、先に調整したLPS信号によりレンズ位置制御をかけながら所定量移動させることができるので、重力、振動等の外乱によらず、安定して動作範囲内での調整が可能となる。
また、K1調整時のレンズ位置制御の目標値を正弦波としたが、ランプ波、三角波、方形波等所定量対物レンズ位置を移動させることができる波形であれば何でもよい。更に、本実施形態において、球面収差補正動作中からK2の調整が終わるまでの間も、目標値を0としたレンズ位置制御をオンとしておくことも可能である。この場合、トラッキングエラー変調成分の高い周波数成分に応答しないように、レンズ位置制御の制御帯域は100Hz程度として、重力による対物レンズの移動を抑える程度とするのが良い。
このようにすることで、球面収差、DPP、LPSのどの調整においても、レンズ位置制御がオンとすることができ、重力、振動等の外乱によらず、安定して動作範囲内での調整が可能となる。
また、図1でのMPP信号、DPP信号、LPS信号の演算回路は、再生専用ディスクのようにK1、K2の調整時からレーザパワーやディスクの反射率が変化しない場合には良いが、記録再生可能なディスクのように記録パワーによるレーザパワーの変化やディスク内の記録、未記録状態での反射率の変化等がある場合には、図4に示す演算回路の構成が必要である。
図4について簡単に説明する。図1の演算回路と異なるところは、21〜26の加算回路及び除算回路が追加されているところである。MPP信号は、(A+D)−(B+C)を加算回路25の出力{(A+D)+(B+C)}で除算(除算回路26)したものであり、SPP信号は、(E−F)信号を加算回路21の出力(E+F)で除算(除算回路23)したものと、(G−H)信号を加算回路22の出力(G+H)で除算(除算回路24)したものを加算回路9で加算したものとなる。3つのビームそれぞれのプッシュプル信号をそれぞれのビームの総和信号で除算することで、ビーム毎に正規化している。
このように構成することで、レーザパワーの変化やディスク内の反射率の変化によらず、MPP信号の振幅が得られ、ディスク毎に正確な球面収差の補正が可能であると共に、K1、K2の調整で最適なDPP信号、LPS信号が得られる。
(第2の実施形態)
図5は本発明の第2の実施形態を示すブロック図である。図5において図1と異なる点はMPP信号振幅測定回路21の代わりに再生信号振幅測定回路22がある点である。再生信号振幅測定回路22は光検出器3で受光された0次回折光、つまり、光検出器3の8分割された素子のうち、ABCDの素子の出力の和を入力信号として、その信号のピークホールド値とボトムホールド値より振幅を求める。
次に、本実施形態の動作を図6のフローチャートに従って説明する。まず、本実施形態の光ディスク装置が起動すると、コントローラ18はスピンドル19の起動、レーザ点灯、フォーカス引き込み等を行う。フォーカス引き込みは、所定のパターンが記録されている領域で行う。フォーカス制御については詳述しないが、光検出器の4つのABCD出力より一般的な非点収差法によってフォーカス誤差信号を検出し、フォーカス制御を行う。
球面収差補正ルーチンがスタートすると、まず、コントローラ18はK1及びK2に設計上の最適値を設定し、スイッチ16をトラッキング制御回路14側に接続し、トラッキング制御をオンとする(S1)。トラッキング制御に用いるDPP信号は調整されたものではないので、対物レンズの移動によってオフセットが生じる可能性があるが、この状態で記録再生をするわけではないので問題ないレベルである。
調整は、まず、球面収差補正から始める。球面収差発生手段111(固定側のレンズ108)を予め決められたスタート位置とする(S2)。これは、第1の実施形態と同様に媒体基板厚が標準である場合に、媒体面上で球面収差がなくなるような収差を与える設計値上の基準位置から所定量外れた位置とする。この球面収差発生量を−4とする。これは、例えば、1単位当たりレンズ108を10μm移動させるものとする。−4はレンズ107に近づく方向に基準位置から40μmレンズ108を移動させた状態である。この状態は、設計上では媒体基板厚が厚い方向に2μm増えた時に、球面収差が最適な状態になる位置である。
次に、コントローラ18は再生再生信号振幅測定回路22の出力である再生信号振幅値を補正量−4と関連付けて評価指標としてメモリ等に記憶させる(S3)。また、コントローラ18は球面収差球面発生手段111(固定側レンズ108)がエンド位置であるかを確認する(S4)。エンド位置は球面収差発生量にして+4とし、レンズ107から遠ざかる方向に基準位置から40μmレンズ108を移動させた状態である。この状態は、設計上では媒体基板厚が薄い方向に2μm減った時に、球面収差が最適な状態になる位置である。
エンド位置でない場合には、エンド位置になるまで球面収差補正量を1づつ増加させ(S5)、再生信号振幅測定回路22で再生信号振幅振幅を測定し、補正量と関連づけて記憶させる(S3)。補正量を1づつ増加させているので、レンズ108を10μmづつ動かし、その場所での再生信号振幅を評価していることになる。
補正量を横軸に再生信号振幅値を縦軸にグラフ化すると図7の○で示すようなグラフとなる。最適な球面収差補正量を求めるために記憶された補正量に関連づけられた再生信号振幅値を使用する。再生信号振幅値が基準値を越える2箇所の補正量を求め、この2箇所の補正量の中央値を最適な球面収差補正量とする。離散的な補正量から最適な球面収差補正量を正確に求めるため、各補正量から線形補間等で基準値超える補正量を求める。
図7の○の例では、マイナス側で基準値と交差する補正量は−3.0、プラス側では3.3であるので、最適な球面収差補正量は0.15と求まる。求まった補正量を球面収差発生手段111に設定する(S6)。
本実施形態においては、球面収差補正のための再生信号は、トラッキング制御が最適でない状態で再生動作が行われているが、トラッキング制御が再生信号の最適位置で行われていなくても、球面収差補正の最適位置で、再生信号が最大になることは変わらない。つまり、球面収差調整時には、再生信号の振幅だけ観測できれば良いので、トラッキングが最適である必要はない。以上により球面収差の補正が終わる。
次に、DPP、LPSのゲインK1、K2の調整を行う。まず、K2の調整から行う。K2は、まず、設計上考えられる最も小さい値の初期値に設定する(S7)。次に、コントローラ18はレンズ位置制御の目標値を0として、レンズ位置制御回路15側にスイッチ16を接続し、トラッキング制御をオフとすると同時にレンズ位置制御ループをオンとする(S8)。この時のレンズ位置制御の制御帯域は、100Hz程度として重力による対物レンズの移動を抑える程度とする。
この場合、レンズ位置制御の帯域を下げているので、トラッキングエラー変調成分の高い周波数成分には応答しない。その状態で、コントローラ18はLPSのトラッキングエラー変調成分を観測し、所定量(約0)以下かを判断する(S9)。
コントローラ18は所定量以下でない場合には、K2の値を所定量増加させ、再度LPSのトラッキングエラー成分を検出し、所定量以下になるまで繰り返し(S10)、所定量以下になったところのK2の値を最適値とする(S11)。
次に、コントローラ18はレンズ位置制御回路15をコントロールし、レンズ位置制御の制御帯域を上げる。この時は500Hz程度とする(S12)。この時点で、LPS信号の0点はほぼ工場調整時の中心位置になっており、LPSの対物レンズ位置と出力の関係も、ほぼ工場調整時の値となっている。
続いて、コントローラ18はレンズ位置制御の目標値を0を中心とした所定振幅で所定周波数の正弦波に変更する。所定周波数は、例えば10Hz、振幅は対物レンズが±150um程度移動する値とする(S13)。
コントローラ18はK1の値として設計上の最適値を初期値として設定する(S14)。この時のK1の初期値をK2の最適値としても良い。光学系等が正しく調整されている場合は、K1とK2は等しい。K1とK2の差は調整誤差分であり、調整誤差が所定範囲内であれば、K1の初期値としてK2の最適値を与えることは、その後のK1の調整の収束時間短縮につながる。
コントローラ18はDPP信号の最大値と最小値の中間値であるオフセット量を検出し、レンズ位置目標値の極性と、オフセットの極性から、K1の大きさを増減させる。これらの方法は第1の実施形態と同様である。
正弦波一周期の間、DPPのオフセットの変化量が所定範囲(0近辺の範囲)内となるまで、これを繰り返す(S15、S16)。所定範囲内となったらその時のK1の値を最適値とする(S17)。このように調整することで、ゲインK1、K2をLPS、DPPそれぞれの最適値に調整することが可能である。
本実施形態においては、DPP、LPS調整前にトラッキング制御をオンにして、球面収差補正の調整を行っているので、ディスク上の光ビーム形状等によりMPP信号振幅最大となる球面収差補正位置と、再生信号振幅最大となる球面収差補正位置が異なる場合でも、再生信号が最適となる球面収差補正位置に調整が可能となる。
また、K2調整時にもレンズ位置制御をかけながら調整を行うので、重力等により対物レンズ位置が動作補償範囲外に入ってしまう場合においても、対物レンズをほぼ中心にもってくることができ、正確な調整が可能となる。また、先に調整したLPS信号によりレンズ位置制御をかけながら、重力、振動等の外乱によらず、安定して動作範囲内での調整が可能となる。
更に、第1の実施形態でも述べたように、DPP信号、LPS信号の演算回路を図4のように構成することにより、レーザパワーの変化、ディスク内の反射率変化によらず、ディスク毎の1度のK1、K2の調整で最適なDPP信号、LPS信号が得られることは同様である。
また、なんらかの原因で球面収差補正の再調整が必要になった場合、その時のK1、K2の初期値は、前回の調整結果である最適値を設定し、球面収差、K1、K2の再調整を行うと、球面収差補正調整時のトラッキング制御をより安定な状態とすることができる。
更に、まず、K2の調整(図6のS7からS11まで)を行い、得られたK2の値をK1、K2両方に設定して(図6のS1)から、球面収差の調整を行うようにすることで、トラッキング制御は対物レンズ移動によるオフセット発生の少ない安定した制御が期待できる。この場合においても図6のフローに基づいて再度K2の調整を行う。
(第3の実施形態)
次に、本発明の第3の実施形態について説明する。本実施形態の構成は図1と同様であるが、光ディスク1が2層の情報面を持つ光ディスクであることが第1の実施形態と異なっている。その他の構成要素は第1の実施形態と同じである。
光ディスク1は、ディスク表面から75μmのところにある第1情報面と、25μmの中間層を挟んで、ディスク表面から100μmのところにある第2の情報面の2つの情報面からなる。光ヘッド2の構成も図2と同じように構成されている。
球面収差発生手段111は、2層のディスクに対応できるように十分広い収差発生範囲を持ち、ステッピングモータを用いてリードスクリューによりミクロンオーダーでレンズ108を移動させるものである。
DPP信号、LPS信号の演算方法は、第1の実施形態と同じである。DPP信号はトラッキング制御回路14を経てスイッチ16に入力され、LPS信号はレンズ位置制御回路15を経てスイッチ16のもう一方の端子に入力される。スイッチ16はコントローラ18で制御され、トラッキング制御時はトラッキング制御回路14側、レンズ位置制御時はレンズ位置制御回路15側に接続され、ドライバ17を介して光ヘッド2内のトラッキングアクチュエータに接続され、それぞれの制御ループを構成する。
また、コントローラ18は光ヘッド2内の図2に示す球面収差発生手段111を、ドライバ回路20をコントロールすることで球面収差を最適な状態に調整する。
次に、それぞれの情報面毎の球面収差、DPP、LPSの調整方法を、図10のフローチャートに沿って説明する。光ディスク装置が起動すると、コントローラ18はスピンドル19の起動、レーザー点灯、フォーカス引き込み等を行う。最初のフォーカス引き込みは、ディスク表面から遠い第2の情報面で行う。調整は光ディスク1の第2の情報面にフォーカス制御がかかっている状態で行う。フォーカス制御については詳述しないが、光検出器の4つのABCD出力より一般的な非点収差法によってフォーカス誤差信号を検出し、フォーカス制御を行う。
調整は、まず、球面収差補正から始める。球面収差補正ルーチンがスタートすると、まず、球面収差発生手段111(可動側のレンズ108)を予め決められたスタート位置とする(S1)。これは、例えば、第2の情報面の媒体基板厚が標準である場合、第2の情報面上で球面収差がなくなるような収差を与える設計値上の基準位置から所定量外れた位置とする。この球面収差発生量を−4とする。
これは、例えば、1単位当たりレンズ108を10μm移動させるものとする。第1の実施形態と同様に20μmで、焦点位置1μmなので、焦点位置では、0.5μm単位となる。−4はレンズ107に近づく方向に基準位置から40μmレンズ108を移動させた状態である。この状態は、設計上では第2の情報面までの媒体基板厚が厚い方向に2μm増えた時に、球面収差が最適な状態になる位置である。
次に、コントローラ18はメインビームのプッシュプル信号であるMPP信号の出力信号振幅をMPP信号振幅測定回路21より入力し、補正量−4と関連付けて評価指標としてメモリ等に記憶させる(S2)。
次に、コントローラ18は球面収差発生手段111(可動側のレンズ108)がエンド位置であるかどうかを確認する(S3)。エンド位置は、球面収差発生量にして+4とし、レンズ107から遠ざかる方向に基準位置から40μmレンズ108を移動させた状態である。この状態は、設計上では第2の情報面の媒体基板厚が薄い方向に2μm減った時に、球面収差が最適な状態になる位置である。
エンド位置でない場合には、エンド位置になるまで球面収差補正量を1づつ増加させ(S4)、MPP信号振幅測定回路21でMPP振幅を測定し、補正量と関連づけて記憶させる(S2)。補正量を1づつ増加させているので、レンズ108を10μmづつ動かし、その場所でのMPP振幅を測定していることになる。
MPP信号振幅測定回路21の構成は第1の実施形態と同様である。また、補正量とMPP振幅値より最適な球面収差補正量を決定する方法も第1の実施形態と同じである。次に、決定した補正量を第2の情報面の補正量として記憶させる(S5)。以上により球面収差の補正が終わる。
続いて、DPP、LPS信号のK1、K2の調整を行う。この調整方法は、第1の実施形態の調整方法と同じなので、ここでは説明を省略する(S6)。K1、K2の値を決定すると、その値を第2の情報面の値として記憶させる(S7)。
次に、トラッキング制御はオフの状態のままで、球面収差発生手段111(可動側のレンズ108)を第1の情報面の設計上の最適値として第1の情報面へフォーカスジャンプを行う(S8)。フォーカスジャンプが終了すると、球面収差発生手段111(可動側のレンズ108)を予め決められた第1の情報面のスタート位置とする(S9)。
スタート位置は、例えば、第1の情報面の媒体基板厚が標準である場合、第1の情報面上で球面収差がなくなるような収差を与える設計値上の基準位置から所定量外れた位置である。ここでの基準位置は、最初に行った第2の情報面の基準位置とは異なる。第2の情報面と第1の情報面とは、25μm離れていて、第1の情報面はディスク表面に近い側であるので、第2の情報面での基準位置から第1の情報面での基準位置は500μmレンズ107から遠ざかる方向に離れている。第1の情報面のスタート位置はこの位置から所定量外れた位置から始まる。
この球面収差発生量を−4とする。−4はレンズ7に近づく方向に基準位置から40μmレンズ108を移動させた状態である。この状態は、設計上では第1の情報面までの媒体基板厚が厚い方向に2μm増えた時に、球面収差が最適な状態になる位置である。
次に、コントローラ18はメインビームのプッシュプル信号であるMPP信号の出力信号振幅をMPP信号振幅測定回路21より入力し、補正量−4と関連付けて評価指標としてメモリ等に記憶させる(S10)。次に、コントローラ18は球面収差発生手段111(可動側のレンズ108)がエンド位置であるかを確認する(S11)。
エンド位置は、球面収差発生量にして+4とし、レンズ107から遠ざかる方向に基準位置から40μmレンズ108を移動させた状態である。この状態は、設計上では第1の情報面が、媒体基板厚が薄い方向に2μm減った時に、球面収差が最適な状態になる位置である。
エンド位置でない場合には、エンド位置になるまで球面収差補正量を1づつ増加させ(S12)、MPP信号振幅測定回路21でMPP振幅を測定し、補正量と関連づけて記憶させる(S10)。補正量を1づつ増加させているので、レンズ108を10μmづつ動かし、その場所でのMPP振幅を測定していることになる。
MPP信号振幅測定回路21の構成は第1の実施形態と同じである。また、補正量とMPP振幅値より最適な球面収差補正量を決定する方法も第1の実施形態と同じである。決定した補正量を第1の情報面の補正量として記憶させる(S13)。以上により球面収差の補正が終わる。
続いて、DPP、LPS信号のK1、K2の調整を行う。この調整方法は、第1の実施形態の調整方法と同じなので、ここでは説明を省略する(S14)。K1、K2の値を決定すると、その値を第1の情報面の値として記憶させる(S15)。以上で、各情報面の球面収差補正量と、DPP、LPSのゲインK1、K2の調整を終了する。各情報面での記録再生は、各情報面毎の調整値を用いて行う。
本実施形態においては、トラッキング制御がオフ状態で、それぞれの情報面すべての調整が完了するので、調整の終わっていないDPP信号でトラッキング制御をオンする必要がない。また、各情報面毎に球面収差の調整を先に行い、その後、DPP、LPSの調整を行うことにより、調整終了後には、球面収差、DPP、LPS信号すべてが最適値になっており、すぐに記録再生動作に移ることができる。
また、本実施形態では球面収差補正手段として、図2のような光学系を用いたが、液晶素子等球面収差発生によりDPP信号に影響の出る系であれば、どのようなものでも適用可能である。また、本実施形態では、2層の光ディスクを例に挙げて説明したが、2層に限定することなく何層でも層毎に調整を行うことで対応可能である。
本発明の光学的情報記録再生装置の第1の実施形態を示すブロック図である。 図1の光ヘッドを示す構成図である。 第1の実施形態の動作を示すフローチャートである。 演算手段の別の構成例を示す回路図である。 本発明の第2の実施形態を示すブロック図である。 第2の実施形態の動作を示すフローチャートである。 球面収差補正量と信号振幅の関係を示す図である。 フォトディテクターの構成を示す図である。 光ディスク上でのスポット配置を示す図である。 本発明の第3の実施形態の動作を示すフローチャートである。
符号の説明
1 光ディスク
2 光ヘッド
3 光検出器
4,7,8,12 減算器
5,6,9,13 加算器
10、11 乗算器
14 トラッキング制御回路
15 レンズ位置制御回路
16 スイッチ
17 ドライバー
18 コントローラ
19 スピンドル
20 ドライバー
21 MPP振幅測定回路
22 再生信号振幅測定回路
101 半導体レーザ
102 回折格子
103 コリメータ
104 偏光ビームスプリッタ
105 APC用センサ
106 1/4波長板
107、108 レンズ
110 電磁駆動手段
111 球面収差発生手段
114 センサレンズ

Claims (5)

  1. 光源と、前記光源からの光束を0次光及び±1次光の3つの光束に分ける波面分割素子と、前記波面分割素子で分割された光束を光記録媒体上に集光する対物レンズと、前記光源と対物レンズの間にあって前記光束に球面収差を発生させる球面収差発生手段と、前記球面収差発生手段の球面収差発生量を調整する第1の調整手段と、前記3つの光束の光記録媒体からの反射光を検出する光検出器と、前記光検出器の出力信号に基づいてトラッキングエラー信号又は前記対物レンズのトラッキング方向の位置を示す対物レンズ位置信号を演算する演算手段と、前記第1の調整手段により球面収差発生量を調整した後、前記演算手段でトラッキングエラー信号又は対物レンズ位置信号を演算する場合の、前記トラッキングエラー信号又は対物レンズ位置信号を最適値に設定するためのゲインを調整する第2の調整手段とを備えたことを特徴とする光学的情報記録再生装置。
  2. 前記第1の調整手段による球面収差発生量の調整は、トラッキング制御がオフの状態で行うことを特徴とする請求項1に記載の光学的情報記録再生装置。
  3. 前記第1の調整手段による球面収差発生の調整及び前記第2の調整手段によるゲインの調整は、レンズ位置制御がオンの状態で行うことを特徴とする請求項1に記載の光学的情報記録再生装置。
  4. 前記演算手段は、前記検出器からの出力による0次光の反射光より第1のプッシュプル信号MPPを生成し、前記±1次光の反射光より第2、第3のプッシュプル信号を生成してその和のプッシュプル信号SPPを生成し、且つ、前記MPPからSPPにゲインK1を乗算した信号を減算することによってトラッキングエラー信号DPPを生成する第1の演算手段と、前記MPPとSPPにゲインK2を乗算した信号を加算することによって対物レンズのトラッキング方向の位置を示す対物レンズ位置信号LPSを生成する第2の演算手段とを有し、前記第2の調整手段は、前記第1、第2の演算手段によりそれぞれトラッキングエラー信号、対物レンズ位置信号を演算する場合の、前記ゲインK1、K2を調整することを特徴とする請求項1に記載の光学的情報記録再生装置。
  5. 前記光記録媒体は、複数の記録再生情報面を持ち、前記球面収差発生手段の調整とその後に行う前記演算手段の調整は、それぞれの記録再生情報面毎に行うことを特徴とする請求項1〜4のいずれか1項に記載の光学的情報記録再生装置。
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