JP2006133175A - 回転速度検出装置付車輪用軸受装置 - Google Patents

回転速度検出装置付車輪用軸受装置 Download PDF

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Abstract

【課題】
外方部材のパイロット部およびこのパイロット部とナックル間の密封性を高めた回転速度検出装置付車輪用軸受装置を提供する。
【解決手段】
キャップ状に形成された合成樹脂製の主体13と金属製のスリーブ14とからなり、外方部材10の一端開口部を塞ぐカバー9と、内輪3に装着された磁気エンコーダ12と、これに対峙し、主体13に包埋支持された回転速度センサ15とを備えた回転速度検出装置付車輪用軸受装置において、カバー9が耐食性を有する鋼板をプレス成形によってキャップ状に形成されて主体13を覆うように外表面に包持され、その円筒部17が、外方部材10のパイロット部10cの内径に嵌合されると共に、当該円筒部17に外径側に折り曲げられて重合された凸条部17bが形成され、この凸条部17bにリップを有する弾性部材19が一体に接合され、ナックルNの内周面に接触している。
【選択図】図1

Description

本発明は、自動車等の車輪を懸架装置に対して回転自在に支承する車輪用軸受装置、特に、車輪の回転速度を検出する回転速度センサが内蔵された回転速度検出装置付車輪用軸受装置に関するものである。
自動車の車輪を懸架装置に対して回転自在に支承すると共に、アンチロックブレーキシステム(ABS)を制御し、車輪の回転速度を検出する回転速度センサが内蔵された回転速度検出装置付車輪用軸受装置として、従来から種々の構造のものが知られている。この従来構造の一例として、図5に示すものがある。
この回転速度検出装置付車輪用軸受装置は、内周に複列の外側転走面60a、60aが形成され、固定側部材となる外方部材60と、外周に複列の外側転走面60a、60aに対向する内側転走面51a、52aが形成され、回転側部材となる内方部材50と、両転走面60a、51aおよび60a、52a間に転動自在に収容された複列の転動体(ボール)61と、内方部材50に固定され、円周方向に亙る特性を交互に、かつ等間隔に変化させた円環状のトーンホイール62と、外方部材60の内端開口部に固定されたカバー63と、トーンホイール62と対向する円環状の回転速度センサ64と、カバー63の開口部周面に固定されたスリーブ65とを備えている。カバー63はこのスリーブ65の一方の周面を外方部材60の端部外径面に圧入嵌合することにより、この外方部材60に対し固定されている。
内方部材50は、一端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ53を一体に有し、外周に内側転走面51aと、この内側転走面51aから軸方向に延びる小径段部51bが形成されたハブ輪51と、小径段部51bに外嵌され、外周に内側転走面52aが形成された内輪52とからなる。
カバー63は、合成樹脂製の主体66と金属製のスリーブ65とからなり、主体66は、円板部66aと、この円板部66aから軸方向に延びる円筒部66bとを備えている。円環状に形成された回転速度センサ64は、この円板部66aの外側面側に包埋支持されている。そして、円筒部66bの先端部には、スリーブ65の大径部65aと段部65bで囲まれた凹溝67が全周に亙り形成され、この凹溝67の内側にOリング68等のシールリングが係止されている。こうした構成により、カバー63を構成する合成樹脂製の主体66を傷めることなくこのカバー63を外方部材60に着脱できると共に、外方部材60の内部に水が入り込むのを確実に防止することができる。
特開平9−329611号公報
このような従来の回転速度検出装置付車輪用軸受装置では、懸架装置を構成するナックルNと外方部材60のパイロット部68(ここでは、スリーブ65の大径部65a)との間には20〜100μm程度の嵌合すきまがあり、泥塩水やダスト等が浸入して錆が発生する可能性が高い。このパイロット部68が発錆すると、ナックルNから外方部材60を取外すことが容易にできないことがある。
また、カバー63を構成する主体66の円筒部66bの先端部に形成された凹溝67にOリング68等のシールリングが係止されていることにより、外方部材60の内部に水が入り込むのを防止することができるが、前記パイロット部68が発錆すると、錆の体積膨張によりカバー63が軸方向に移動し、回転速度センサ64とトーンホイール62の位置関係が狂う恐れがある。この位置関係が狂うことにより、回転速度センサ64の出力信号の正確性が損なわれ、場合によっては出力信号が出なくなる恐れがあって好ましくない。
本発明は、このような従来の問題を鑑みてなされたもので、外方部材のパイロット部およびこのパイロット部とナックル間の密封性を高め、長期間に亙って正確かつ安定した出力信号を出すことができる回転速度検出装置付車輪用軸受装置を提供することを目的とする。
係る目的を達成すべく、本発明のうち請求項1に記載の発明は、懸架装置を構成するナックルに内嵌され、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、外周にこの車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入された内輪とからなり、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、この内方部材と前記外方部材間に転動自在に収容された複列の転動体と、キャップ状に形成された合成樹脂製の主体と金属製のスリーブとからなり、前記外方部材の一端開口部を塞ぐカバーと、前記内輪に装着されたパルサーリングと、このパルサーリングに対峙し、前記主体に包埋支持された回転速度センサとを備えた回転速度検出装置付車輪用軸受装置において、前記カバーが耐食性を有する鋼板をプレス成形によってキャップ状に形成されて前記主体を覆うように外表面に包持され、その円筒部が、前記ナックルのパイロット部となる前記外方部材の端部内径に嵌合されると共に、当該円筒部の外周に環状の弾性部材が設けられ、前記ナックルの内周面に接触させた構成を採用した。
このように、カバーが耐食性を有する鋼板をプレス成形によってキャップ状に形成されて主体を覆うように外表面に包持され、その円筒部が、ナックルのパイロット部となる外方部材の端部内径に嵌合されると共に、当該円筒部の外周に環状の弾性部材が設けられ、ナックルの内周面に接触しているので、泥塩水等の悪環境下において合成樹脂製の主体の劣化を長期間に亙って防止できると共に、パイロット部から泥塩水やダスト等が浸入するのを防止することができ、外方部材のパイロット部およびこのパイロット部とナックル間の密封性を高めた回転速度検出装置付車輪用軸受装置を提供することができる。
また、請求項2の発明のように、前記カバーの円筒部に環状溝が形成され、この環状溝に前記弾性部材が装着されていれば、簡単な構成でパイロット部から泥塩水やダスト等が浸入するのを防止することができる。
好ましくは、請求項3の発明のように、前記カバーの円筒部が、前記外方部材に嵌合される嵌合部と外径側に折り曲げられて重合された凸条部を有していれば、外方部材に対するカバーの位置決めが容易にでき、カバーの圧入作業が簡便化できると共に、回転速度センサとパルサーリングとの正確なエアーギャップ調整ができる。
また、請求項4に記載の発明は、前記凸条部にリップを有する弾性部材が一体に接合されていれば、密封性を向上させると共に、組立作業性を簡便化できる。
また、請求項5に記載の発明は、前記パルサーリングが、前記内輪の外径に嵌合される円筒部と、この円筒部から径方向外方に延びる立板部と、この立板部の側面に一体接合され、エラストマにフェライト等からなる強磁性体粉を混入させ、周方向に交互に磁極N、Sが着磁された磁気エンコーダとからなり、前記立板部の外径縁が前記スリーブの円筒部に僅かな径方向すきまを介して対峙してラビリンスシールが構成されているので、低コストで正確な検出精度が得られると共に、軸受内部に封入された潤滑グリースがカバー内に漏洩するのを防止することができ、長期間に亙って軸受の耐久性を維持することができる。
本発明に係る回転速度検出装置付車輪用軸受装置は、懸架装置を構成するナックルに内嵌され、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、外周にこの車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入された内輪とからなり、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、この内方部材と前記外方部材間に転動自在に収容された複列の転動体と、キャップ状に形成された合成樹脂製の主体と金属製のスリーブとからなり、前記外方部材の一端開口部を塞ぐカバーと、前記内輪に装着されたパルサーリングと、このパルサーリングに対峙し、前記主体に包埋支持された回転速度センサとを備えた回転速度検出装置付車輪用軸受装置において、前記カバーが耐食性を有する鋼板をプレス成形によってキャップ状に形成されて前記主体を覆うように外表面に包持され、その円筒部が、前記ナックルのパイロット部となる前記外方部材の端部内径に嵌合されると共に、当該円筒部の外周に環状の弾性部材が設けられ、前記ナックルの内周面に接触されているので、泥塩水等の悪環境下において合成樹脂製の主体の劣化を長期間に亙って防止できると共に、パイロット部から泥塩水やダスト等が浸入するのを防止することができ、外方部材のパイロット部およびこのパイロット部とナックル間の密封性を高めた回転速度検出装置付車輪用軸受装置を提供することができる。
懸架装置を構成するナックルに内嵌され、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、一端部に車輪取付フランジを一体に有し、外周にこの車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入された内輪とからなり、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、この内方部材と前記外方部材間に転動自在に収容された複列の転動体と、キャップ状に形成された合成樹脂製の主体と金属製のスリーブとからなり、前記外方部材の一端開口部を塞ぐカバーと、前記内輪に装着されたパルサーリングと、このパルサーリングに対峙し、前記主体に包埋支持された回転速度センサとを備えた回転速度検出装置付車輪用軸受装置において、前記カバーが耐食性を有する鋼板をプレス成形によってキャップ状に形成されて前記主体を覆うように外表面に包持され、その円筒部が、前記ナックルのパイロット部となる前記外方部材の端部内径に嵌合されると共に、当該円筒部に外径側に折り曲げられて重合された凸条部が形成され、この凸条部にリップを有する弾性部材が一体に接合され、前記ナックルの内周面に接触している。
以下、本発明の実施の形態を図面に基いて詳細に説明する。
図1は、本発明に係る回転速度検出装置付車輪用軸受装置の実施形態を示す縦断面図、図2は図1の要部拡大図、図3は図2の変形例を示す要部拡大図である。なお、以下の説明では、車両に組み付けた状態で車両の外側寄りとなる側をアウトボード側(図面左側)、中央寄り側をインボード側(図面右側)という。
この回転速度検出装置付車輪用軸受装置は、内方部材1と外方部材10と、この両部材1、10間に収容された複列の転動体(ボール)6、6とを備えている。内方部材1は、ハブ輪2と、このハブ輪2に外嵌された別体の内輪3とからなる。
ハブ輪2は、一端部に車輪(図示せず)を取り付けるための車輪取付フランジ4を一体に有し、この車輪取付フランジ4の円周等配位置には車輪を固定するためのハブボルト5が植設されている。ハブ輪2の外周には内側転走面2aと、この内側転走面2aから軸方向に延びる小径段部2bが形成されている。この小径段部2bに内輪3が圧入され、さらに、小径段部2bの端部を径方向外方に塑性変形させて形成した加締部2cにより、ハブ輪2に対して内側転走面3aが形成された内輪3が軸方向に固定されている。本実施形態では、このようなセルフリテイン構造を採用することにより、従来のようにナット等で強固に緊締して予圧量を管理する必要がないため、車両への組込性を簡便にすることができると共に、かつ長期間その予圧量を維持することができる。また、ハブ輪2のインボード側の出っ張りを抑え、内方部材1を軽量・コンパクト化することができる。
外方部材10は外周にナックルNに取り付けるための車体取付フランジ10bを一体に有し、内周には複列の外側転走面10a、10aが形成されている。この複列の外側転走面10a、10aが内方部材1の外周、すなわち、ハブ輪2と内輪3の外周にそれぞれ一体に形成された複列の内側転走面2a、3aに対向している。そして、それぞれの転走面10a、2aと10a、3a間に複列の転動体6、6が収容され、保持器7、7によりこれら複列の転動体6、6が転動自在に保持されている。
また、外方部材10の端部にはシール8およびカバー9が装着され、軸受内部に封入された潤滑グリースの漏洩を防止すると共に、外部からの雨水やダスト等が軸受内部に侵入するのを防止している。このような構造は第3世代の車輪用軸受装置と呼称されている。なお、ここでは、転動体6、6をボールとした複列アンギュラ玉軸受を例示したが、これに限らず転動体に円すいころを使用した複列円すいころ軸受であっても良い。
ハブ輪2は、S53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中炭素鋼で形成され、アウトボード側の内側転走面2aをはじめ、シール8が摺接するシールランド部、および小径段部2bに亙って高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。なお、加締部2cは、鍛造後の素材表面硬さ25HRC以下の未焼入れ部としている。一方、内輪3は、SUJ2等の高炭素クロム軸受鋼からなり、ズブ焼入れにより芯部まで58〜64HRCの範囲で硬化処理されている。
また、外方部材10は、S53C等の炭素0.40〜0.80wt%を含む中炭素鋼で形成され、複列の外側転走面10a、10aが高周波焼入れによって表面硬さを58〜64HRCの範囲に硬化処理されている。
内輪3の外径面にはスリンガ11が圧入されている。このスリンガ11は、強磁性体の鋼鈑、例えば、フェライト系ステンレス鋼鈑(JIS規格のSUS430系等)あるいは防錆処理された冷間圧延鋼鈑(JIS規格のSPCC系等)からなり、円筒部11aと、この円筒部11aから径方向外方に延びる立板部11bとを有し、プレス加工によって断面略L字状に、全体として円環状に形成されている。立板部11bのインボード側の側面には磁気エンコーダ(パルサーリング)12が加硫接着等で一体に接合されている。
この磁気エンコーダ12は、ゴム等からなるエラストマにフェライト等からなる強磁性体粉を混入させ、周方向に交互に磁極N、Sがピッチ円直径(PCD)において、所定のピッチとなるように着磁され、車輪回転速度の検出用のロータリエンコーダを構成している。なお、ここでは、磁気エンコーダ12をエラストマ製としたものを例示したが、これに限らず、例えば、フェライト等からなる強磁性体粉を金属バインダーで固めた燒結金属製であっても良い。
本実施形態では、カバー9は、合成樹脂製の主体13と、この主体13の外表面を覆うように包持された鋼板製のスリーブ14とを備え、外方部材10の端部に装着され、外方部材10のインボード側の開口部を閉塞している。主体13は、ナイロン66等のPA(ポリアミド)系合成樹脂やPPA(ポリフタルアミド)、あるいはPPS(ポリフェニレンサルファイド)からなり、底部13aと円筒部13bを有するキャップ状に形成されている。底部13aの外径部には回転速度センサ15が包埋され、前記磁気エンコーダ12に所定の軸方向すきま(エアーギャップ)を介して対向配置されると共に、回転速度センサ15の検出信号を取り出すコネクタ16が一体形成されている。
車輪の回転に伴って内輪3と共に磁気エンコーダ12が回転すると、この磁気エンコーダ12に対向する回転速度センサ15の出力が変化する。この回転速度センサ15の出力が変化する周波数は車輪の回転速度に比例するため、回転速度センサ15の出力信号を図示しない制御器に入力すれば、ABSを適切に制御することができる。
スリーブ14は、耐食性を有するオーステナイト系ステンレス鋼鈑(JIS規格のSUS304系等)あるいは防錆処理された冷間圧延鋼鈑(JIS規格のSPCC系等)からなり、プレス成形によって円筒部17と底部18とを有するキャップ状に形成されている。
スリーブ14の円筒部17は、図2に拡大して示すように、外方部材10におけるパイロット部10cの内周面に圧入される嵌合部17aと、外径側に折り曲げられて重合され、圧入時のスリーブ14の位置決め部位となる凸条部17bを有している。この凸条部17bには、ゴム等の弾性部材からなる環状のシールリップ19が一体に加硫接着され、ナックルNの内周面に接触している。
このように、本実施形態では、外方部材10のパイロット部10cに固定されるスリーブ14が耐食性を有する鋼板で形成されると共に、このようにナックルNの内周面に接触するシールリップ19がスリーブ14に一体接合されているので、泥塩水等の悪環境下において合成樹脂製の主体13の劣化を長期間に亙って防止できると共に、パイロット部10cから泥塩水やダスト等が浸入するのを防止することができ、外方部材10のパイロット部10cおよびこのパイロット部10cとナックルN間の密封性を高めた回転速度検出装置付車輪用軸受装置を提供することができる。したがって、錆によりナックルNから外方部材10を取外すことができないと言った不具合や錆の拡大によりカバー9が移動して回転速度センサ15の検出精度が低下することはない。
図3は、図2の変形例を示すもので、ゴム等の弾性部材からなる環状のシールリップ20がスリーブ14の円筒部17における凸条部17bに一体に加硫接着され、ナックルNの内周面および外方部材10のパイロット部10cに密着されている。これにより、パイロット部10cから泥塩水やダスト等が浸入するのを一層防止することができる。
図4は、本発明に係る回転速度検出装置付車輪用軸受装置の他の実施形態を示す要部拡大図である。なお、前述した実施形態と同一部品同一部位には同じ符号を付して重複した説明を省略する。
スリーブ21は、耐食性を有するオーステナイト系ステンレス鋼鈑(JIS規格のSUS304系等)あるいは防錆処理された冷間圧延鋼鈑(JIS規格のSPCC系等)からなり、プレス成形によってキャップ状に形成されている。
スリーブ21の円筒部22は、外方部材10におけるパイロット部10cの内周面に圧入される嵌合部17aと、外径側に折り曲げられて重合された凸条部17bと、この凸条部17bから軸方向に延びるガイド部17cとを有している。このガイド部17cには、環状溝23が形成され、この環状溝23にOリング等のシールリング24が装着されている。シールリング24はナックルNの内周面に接触し、泥塩水やダスト等が軸受内部およびパイロット部10cに浸入するのを防止している。
ここで、図示しない内輪に圧入されたスリンガ11の外径縁が、スリーブ21の円筒部22に僅かな径方向すきまを介して対峙してラビリンスシール25が構成されている。これにより、簡単な構成で軸受内部に封入された潤滑グリースがカバー21の内部に漏洩するのを防止することができ、長期間に亙って軸受の耐久性を維持することができる。
以上、本発明の実施の形態について説明を行ったが、本発明はこうした実施の形態に何等限定されるものではなく、あくまで例示であって、本発明の要旨を逸脱しない範囲内において、さらに種々なる形態で実施し得ることは勿論のことであり、本発明の範囲は、特許請求の範囲の記載によって示され、さらに特許請求の範囲に記載の均等の意味、および範囲内のすべての変更を含む。
本発明に係る回転速度検出装置付車輪用軸受装置は、第3世代の構造に限定されず、第1あるいは第2世代の構造にも適用することができる。また、パルサーリングは、磁極N、Sが周方向交互に着磁された磁気エンコーダを例示したが、これに限らず、周方向に凹凸あるいは透孔が形成されたものであっても良い。したがって、このパルサーリングの形式に伴い、回転速度センサもホールIC素子、磁気抵抗素子(MR素子)等を適宜選択して適用できる。
本発明に係る回転速度検出装置付車輪用軸受装置の実施形態を示す縦断面図である。 図1の要部拡大図である。 図2の変形例を示す要部拡大図である。 本発明に係る回転速度検出装置付車輪用軸受装置の他の実施形態を示す要部拡大図である。 従来の回転速度検出装置付車輪用軸受装置を示す縦断面図である。
符号の説明
1・・・・・・・・・・・・・・・・内方部材
2・・・・・・・・・・・・・・・・ハブ輪
2a、3a・・・・・・・・・・・・内側転走面
2b・・・・・・・・・・・・・・・小径段部
2c・・・・・・・・・・・・・・・加締部
3・・・・・・・・・・・・・・・・内輪
4・・・・・・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
5・・・・・・・・・・・・・・・・ハブボルト
6・・・・・・・・・・・・・・・・転動体
7・・・・・・・・・・・・・・・・保持器
8・・・・・・・・・・・・・・・・シール
9・・・・・・・・・・・・・・・・カバー
10・・・・・・・・・・・・・・・外方部材
10a・・・・・・・・・・・・・・外側転走面
10b・・・・・・・・・・・・・・車体取付フランジ
10c・・・・・・・・・・・・・・パイロット部
11・・・・・・・・・・・・・・・スリンガ
11a、13b、17、22・・・・円筒部
11b・・・・・・・・・・・・・・立板部
12・・・・・・・・・・・・・・・磁気エンコーダ
13・・・・・・・・・・・・・・・主体
13a、18・・・・・・・・・・・底部
14、21・・・・・・・・・・・・スリーブ
15・・・・・・・・・・・・・・・回転速度センサ
16・・・・・・・・・・・・・・・コネクタ
17a・・・・・・・・・・・・・・嵌合部
17b・・・・・・・・・・・・・・凸条部
17c・・・・・・・・・・・・・・ガイド部
19、20・・・・・・・・・・・・シールリップ
23・・・・・・・・・・・・・・・環状溝
24・・・・・・・・・・・・・・・シールリング
25・・・・・・・・・・・・・・・ラビリンスシール
50・・・・・・・・・・・・・・・内方部材
51・・・・・・・・・・・・・・・ハブ輪
51a、52a・・・・・・・・・・内側転走面
51b・・・・・・・・・・・・・・小径段部
52・・・・・・・・・・・・・・・内輪
53・・・・・・・・・・・・・・・車輪取付フランジ
60・・・・・・・・・・・・・・・外方部材
60a・・・・・・・・・・・・・・外側転走面
61・・・・・・・・・・・・・・・転動体
62・・・・・・・・・・・・・・・トーンホイール
63・・・・・・・・・・・・・・・カバー
64・・・・・・・・・・・・・・・回転速度センサ
65・・・・・・・・・・・・・・・スリーブ
65a・・・・・・・・・・・・・・大径部
65b・・・・・・・・・・・・・・段部
66・・・・・・・・・・・・・・・主体
66a・・・・・・・・・・・・・・円板部
66b・・・・・・・・・・・・・・円筒部
67・・・・・・・・・・・・・・・Oリング
68・・・・・・・・・・・・・・・パイロット部
N・・・・・・・・・・・・・・・・ナックル

Claims (5)

  1. 懸架装置を構成するナックルに内嵌され、内周に複列の外側転走面が形成された外方部材と、
    一端部に車輪取付フランジを一体に有し、外周にこの車輪取付フランジから軸方向に延びる小径段部が形成されたハブ輪、およびこのハブ輪の小径段部に圧入された内輪とからなり、外周に前記複列の外側転走面に対向する複列の内側転走面が形成された内方部材と、
    この内方部材と前記外方部材間に転動自在に収容された複列の転動体と、
    キャップ状に形成された合成樹脂製の主体と金属製のスリーブとからなり、前記外方部材の一端開口部を塞ぐカバーと、
    前記内輪に装着されたパルサーリングと、
    このパルサーリングに対峙し、前記主体に包埋支持された回転速度センサとを備えた回転速度検出装置付車輪用軸受装置において、
    前記カバーが耐食性を有する鋼板をプレス成形によってキャップ状に形成されて前記主体を覆うように外表面に包持され、その円筒部が、前記ナックルのパイロット部となる前記外方部材の端部内径に嵌合されると共に、当該円筒部の外周に環状の弾性部材が設けられ、前記ナックルの内周面に接触させたことを特徴とする回転速度検出装置付車輪用軸受装置。
  2. 前記カバーの円筒部に環状溝が形成され、この環状溝に前記弾性部材が装着されている請求項1に記載の回転速度検出装置付車輪用軸受装置。
  3. 前記カバーの円筒部が、前記外方部材に嵌合される嵌合部と外径側に折り曲げられて重合された凸条部を有している請求項1または2に記載の回転速度検出装置付車輪用軸受装置。
  4. 前記凸条部にリップを有する弾性部材が一体に接合されている請求項3に記載の回転速度検出装置付車輪用軸受装置。
  5. 前記パルサーリングが、前記内輪の外径に嵌合される円筒部と、この円筒部から径方向外方に延びる立板部と、この立板部の側面に一体接合され、エラストマにフェライト等からなる強磁性体粉を混入させ、周方向に交互に磁極N、Sが着磁された磁気エンコーダとからなり、前記立板部の外径縁が前記スリーブの円筒部に僅かな径方向すきまを介して対峙してラビリンスシールが構成されている請求項1乃至4いずれかに記載の回転速度検出装置付車輪用軸受装置。
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