JP2006132161A - 鋼管柱接合構造物の施工方法と装着治具、ボルト止め金具 - Google Patents
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Abstract
【課題】 高層建築物や耐震建築物の要請にも十分に対応でき、しかも熟練を要することなく高能率に、安全容易に、且つ安価に固定できる建築用締結手段と、該手段に用いるボルト装着治具、ボルト留め金具等を提供することにある。
【解決手段】 建築用第一部材Eの貫通穴Pに一方側から取付ける筒状のナット留め金具1と、該ナット留め金具内に第一部材の他方側から取付ける顎付ナット6と、顎付ナットに螺合するボルトBと、ボルトに嵌挿する締付リング7と締付確認シール9等から成るもので、第一部材や第二部材Fの大きさ・材質・取付強度等によって、ボルト金具、顎付ナット、締付リング、締付確認シール、補強板、補強部材、方杖、シール部材等を選択的に使用することを特徴とする。
【選択図】 図1
【解決手段】 建築用第一部材Eの貫通穴Pに一方側から取付ける筒状のナット留め金具1と、該ナット留め金具内に第一部材の他方側から取付ける顎付ナット6と、顎付ナットに螺合するボルトBと、ボルトに嵌挿する締付リング7と締付確認シール9等から成るもので、第一部材や第二部材Fの大きさ・材質・取付強度等によって、ボルト金具、顎付ナット、締付リング、締付確認シール、補強板、補強部材、方杖、シール部材等を選択的に使用することを特徴とする。
【選択図】 図1
Description
本発明は、基礎部材に付属部材等を固定する構造物の施工方法と装着治具、ボルト止め金具に関するものである。
従来、鋼管柱にH形鋼等の鉄骨梁を接合する方法としては、鋼管柱の梁接合部に水平ダイヤフラムを介在させ、この水平ダイヤフラムに鉄骨梁を溶接接合するのが一般的である。しかし、この方法は、多くの切断・溶接工程が必要で手間が掛かるうえに、作業者の技量に負うところが大きく精度確保が困難である問題があった。
そこで、現在までに、溶接作業を必要としない柱接合方法として、鋼管柱の梁接合部分に補強部材を内装し、この補強部材を利用して鉄骨梁をボルト接合する方法が提案されている(特開平5-263468号、特開平11−324226号公報等参照)。
しかしながら、この方法は、鋼管柱内に補強部材を挿入し、そして、この補強部材を梁接合部に確実に固定する作業に手間が掛かり、精度の確保が困難であることに変わりはなく、しかも、この補強部材に梁材をボルト接合する際に、鋼管柱の内側の手の届かない場所においては、高価なワンサイドボルトを使用せざるを得ず、また、通常の高力ボルトを使用する場合には、鋼管柱の強度を犠牲にして鋼管柱に手を差し入れるための開口部を設けなければならなかった。
しかしながら、この方法は、鋼管柱内に補強部材を挿入し、そして、この補強部材を梁接合部に確実に固定する作業に手間が掛かり、精度の確保が困難であることに変わりはなく、しかも、この補強部材に梁材をボルト接合する際に、鋼管柱の内側の手の届かない場所においては、高価なワンサイドボルトを使用せざるを得ず、また、通常の高力ボルトを使用する場合には、鋼管柱の強度を犠牲にして鋼管柱に手を差し入れるための開口部を設けなければならなかった。
これまで提案されていた建築用締結手段は、年々高層化する建物、耐震性を求められる建物の締結手段としては不充分であるという問題点と、定められた強度と精度を確保するには、高度の熟練を要する等の問題点があった。しかも高強度に締結する場合、施工に手間が掛かり過ぎて、工費も嵩むといった難点があった。
また、裏側に手指が入らない基礎部材に対する付属部材の取付けが困難であること、高力ボルトを使用するとしても、耐久力が得られない欠点があった。
また、裏側に手指が入らない基礎部材に対する付属部材の取付けが困難であること、高力ボルトを使用するとしても、耐久力が得られない欠点があった。
そこで本発明は、建築用締結手段と、該手段に用いる締結手具に上記のような難点があったことに鑑みて為されたもので、その目的とするところは、高層建築物や耐震建築物の要請にも十分に対応でき、しかも熟練を要することなく高能率に、安全容易に、且つ安価に固定できる建築用締結手段と、該手段に用いるナット留め金具、顎付ナット、締付リング、締付確認シールを提供することにある。
また、近年の環境問題から資源循環型建築に対応した安全で耐久性に富んだ、リユース(再使用)可能な省力型柱梁等接合構造技術が求められている。本発明は、S造戸建住宅からRC、CFT造10階建程度を対象に、柱、梁、柱梁接合部材、柱脚部材等をそれぞれ部品化し着脱可能な構造としているため、おおむね100年程度の期間リユース可能な省力型柱梁接合構造の基幹技術として提供することも可能である。
また、近年の環境問題から資源循環型建築に対応した安全で耐久性に富んだ、リユース(再使用)可能な省力型柱梁等接合構造技術が求められている。本発明は、S造戸建住宅からRC、CFT造10階建程度を対象に、柱、梁、柱梁接合部材、柱脚部材等をそれぞれ部品化し着脱可能な構造としているため、おおむね100年程度の期間リユース可能な省力型柱梁接合構造の基幹技術として提供することも可能である。
上記目的を達成するために、本発明の建築用締結手段は請求項1として、建築用第一部材の貫通穴に一方側から取付ける筒状のナット留め金具と、該ナット留め金具内に取付ける顎付ナットと、ナット留め金具又は顎付ナットに螺合するボルトと、ボルトに嵌挿する締付リングと締付確認シールとから成るもので、第一部材や第二部材の要素(大きさ、材質、取付強度等)によって、顎付ナットと締付リングと締付確認シールとを選択的に使用するものであり、最も簡単な締結にあっては、ナット留め金具と顎付ナット、ボルトのみを用い、以下、
取付け要素に伴い、ナット留め金具と顎付ナットとボルトの外に少なくとも締付リングを用い、更に締付確認シールと補強板と柱梁接合部材、方杖、コンクリートを用いることを特徴とする。
ここで建築用締結手段とは、ナット留め金具と顎付ナット、ボルトの外に、締付リングと締付確認シール、補強板と補強部材、方杖、コンクリート、シール部材とを選択的に使用して固定するものを言う。
ここで第一部材とは、背景技術の基礎部材と付属部材の一方であり、第二部材とは、基礎部材と付属部材の他方である。
取付け要素に伴い、ナット留め金具と顎付ナットとボルトの外に少なくとも締付リングを用い、更に締付確認シールと補強板と柱梁接合部材、方杖、コンクリートを用いることを特徴とする。
ここで建築用締結手段とは、ナット留め金具と顎付ナット、ボルトの外に、締付リングと締付確認シール、補強板と補強部材、方杖、コンクリート、シール部材とを選択的に使用して固定するものを言う。
ここで第一部材とは、背景技術の基礎部材と付属部材の一方であり、第二部材とは、基礎部材と付属部材の他方である。
本発明の建築用締結手段に用いるナット留め金具の内、建築用第一部材(E)の貫通穴(P)に一方側から取付ける筒状のナット留め金具(1)と、該ナット留め金具(1)内に取付ける顎付ナット(6)と、顎付ナット(6)に嵌挿する補強板(X)と顎付ナット(6)に螺合するボルト(B)と補強部材(Y)、ボルト(B)に嵌挿する締付リング(7)と締付確認シール(9)、方杖(W)、コンクリート(Z)とから成るもので、第一部材(E)や建築用第二部材(F)の要素(大きさ・材質・取付強度等)によって、顎付ナット(6)と締付リング(7)と締付確認シール(9)と補強板(X)、補強部材(Y)、方杖(W)、コンクリート(Z)を選択的に使用するものであり、最も簡単な締結にあっては、ナット留め金具(1)と顎付ナット(6)とボルト(B)のみを用い、以下、取付け要素に伴い、ナット留め金具(1)と顎付ナット(6)とボルト(B)の外に少なくとも締付リング(7)を用い、更に補強板(X)と補強部材(Y)、方杖(W)、コンクリート(Z)を用いることを特徴とする建築用締結手段を特徴とする。
請求項2は本発明の建築用締結手段に用いるナット留め金具の内、挿入側の胴部径(r1)と挿入末側の胴部径(r2)を変更可能にした変胴径式ナット留め金具(1A)であり、該ナット留め金具(1A)は挿入側に建築用第一部材(E)の貫通穴(P)に対する係止手段(2)として一部拡口式係止手段(23)を備え、溝付き胴部(2A)を成し、溝付き胴部(2A)の少なくとも挿入末側に第一部材(E)の一側面(e1)に当接する挿入制限鍔(22)を設け、溝付き胴部(2A)はスリット(4)と、スリット(4)間にあって内外周方向に弾力を有する弾力片(5)とから成り、弾力片(5)を挿入時に挿入側の胴部径(r1)を貫通穴径(R)より小径に抑圧固定保持し、その反発力で挿入末側の胴部径(r2)が貫通穴径(R)より大径に拡幅径を保持した状態で、第一部材(E)の貫通穴(P)内へ挿入したとき、変胴径式ナット留め金具(1A)は接触部(27)にて係止する。変胴径式ナット留め金具(1A)が接触部(27)にて係止した後、当金(29)で変胴径式ナット留め金具(1A)の挿入制限鍔(22)をハンマ(30)等で投打し、簡単に装着しえる建築用変胴径式ナット留め金具を特徴とする。
請求項3は請求項2の胴部(2A)の弾力片(5)を挿入時に挿入側の胴部径(r1)を貫通穴径(R)より小径に抑圧保持部材(24)で抑圧保持し、その反発力で挿入末側の胴部径(r2)が貫通穴径(R)より大径に拡幅径を保持した状態で、第一部材(E)の貫通穴(P)内の接触部(27)に係止し得るようにした後、当金(29)で変胴径式ナット留め金具(1A)の挿入制限鍔(22)をハンマ(30)等で投打したとき、挿入末側の胴部径(r2)が縮径作用すると同時に挿入側の胴部径(r1)が拡径作用する事により、胴部径(r1)を貫通穴径(R)より小径に抑圧保持していた抑圧保持部材(24)が破断し、弾力を有する弾力片(5)が元形状に復帰し貫通穴径(R)に沿って拡径し貫通穴径(R)に容易に装着しえる建築用変胴径式ナット留め金具用抑圧保持部材を特徴とする。
請求項4本発明の建築用締結手段に用いる顎付ナット(6)おいて鋼管柱(E1)の貫通穴(P)に装着した変胴径式ナット留め金具(1A)の雌ねじ(21)に螺合可能な外周ねじ(62)を有し、且つ中心部には梁部材(f1)と鋼管柱(E1)を高力ボルト(B)で接合可能な内周ねじ(61)を刻設した顎付ナット(6)であって、鋼管柱(E1)内に充填したコンクリートとの定着部(6A)を有する顎付ナットを特徴とする。
請求項2は本発明の建築用締結手段に用いるナット留め金具の内、挿入側の胴部径(r1)と挿入末側の胴部径(r2)を変更可能にした変胴径式ナット留め金具(1A)であり、該ナット留め金具(1A)は挿入側に建築用第一部材(E)の貫通穴(P)に対する係止手段(2)として一部拡口式係止手段(23)を備え、溝付き胴部(2A)を成し、溝付き胴部(2A)の少なくとも挿入末側に第一部材(E)の一側面(e1)に当接する挿入制限鍔(22)を設け、溝付き胴部(2A)はスリット(4)と、スリット(4)間にあって内外周方向に弾力を有する弾力片(5)とから成り、弾力片(5)を挿入時に挿入側の胴部径(r1)を貫通穴径(R)より小径に抑圧固定保持し、その反発力で挿入末側の胴部径(r2)が貫通穴径(R)より大径に拡幅径を保持した状態で、第一部材(E)の貫通穴(P)内へ挿入したとき、変胴径式ナット留め金具(1A)は接触部(27)にて係止する。変胴径式ナット留め金具(1A)が接触部(27)にて係止した後、当金(29)で変胴径式ナット留め金具(1A)の挿入制限鍔(22)をハンマ(30)等で投打し、簡単に装着しえる建築用変胴径式ナット留め金具を特徴とする。
請求項3は請求項2の胴部(2A)の弾力片(5)を挿入時に挿入側の胴部径(r1)を貫通穴径(R)より小径に抑圧保持部材(24)で抑圧保持し、その反発力で挿入末側の胴部径(r2)が貫通穴径(R)より大径に拡幅径を保持した状態で、第一部材(E)の貫通穴(P)内の接触部(27)に係止し得るようにした後、当金(29)で変胴径式ナット留め金具(1A)の挿入制限鍔(22)をハンマ(30)等で投打したとき、挿入末側の胴部径(r2)が縮径作用すると同時に挿入側の胴部径(r1)が拡径作用する事により、胴部径(r1)を貫通穴径(R)より小径に抑圧保持していた抑圧保持部材(24)が破断し、弾力を有する弾力片(5)が元形状に復帰し貫通穴径(R)に沿って拡径し貫通穴径(R)に容易に装着しえる建築用変胴径式ナット留め金具用抑圧保持部材を特徴とする。
請求項4本発明の建築用締結手段に用いる顎付ナット(6)おいて鋼管柱(E1)の貫通穴(P)に装着した変胴径式ナット留め金具(1A)の雌ねじ(21)に螺合可能な外周ねじ(62)を有し、且つ中心部には梁部材(f1)と鋼管柱(E1)を高力ボルト(B)で接合可能な内周ねじ(61)を刻設した顎付ナット(6)であって、鋼管柱(E1)内に充填したコンクリートとの定着部(6A)を有する顎付ナットを特徴とする。
ここで変胴径式ナット留め金具とは、胴部径を大径又は小径に変更可能にした割型胴部と、挿入側、挿入末側の胴部径を変更可能にした溝付き胴部とを言い、ナット留め金具の係止手段とは、胴部全長に設ける拡口式係止手段、胴部の挿入側、挿入末側に設ける一部拡口式係止手段を言う。その内、拡口式係止手段とは、挿入方向に添った平行割溝を言い、胴部径の変化にて第一部材の貫通穴内に係止し得るものであれば形態は自由である。
また、一部拡口式係止手段とは、スリット間に設けた弾力片を外周側に開脚して係止するものを言うが、ナット留め金具を建築用第一部材の貫通穴に取付けた時、貫通穴内に係止し得るものであればその形状は自由である。
また、一部拡口式係止手段とは、スリット間に設けた弾力片を外周側に開脚して係止するものを言うが、ナット留め金具を建築用第一部材の貫通穴に取付けた時、貫通穴内に係止し得るものであればその形状は自由である。
本発明の建築用締結手段に用いる顎付ナットの内、請求項5は請求項2の顎付ナットであり、ナット胴部(6b)のナットの中心部に内周ねじ(61)が非貫通状態に設けた該内周ねじ(61)を有していることを特徴とする建築用顎付ナットを特徴とする。
請求項6の建築用締結手段に用いる締付リング(7B)の内、回転工具(M)の外側ソケット(m1)で工具係合部(7b)を固定し、ボルト頭部(b1)を回転工具(M)で締め付けを開始し、所定のボルト締め付けトルクに達したときに、工具係合部(7b)が切欠き部(7C)から破断し、締め付けを完了する事を特徴とした締付リング特徴とする。
ここで切欠き部(7C)は、所定のボルト締め付けトルクに達したときに、工具係合部(7b)が切欠き部(7C)から破断するものであれば形状は自由である。
ここで切欠き部(7C)は、所定のボルト締め付けトルクに達したときに、工具係合部(7b)が切欠き部(7C)から破断するものであれば形状は自由である。
本発明の建築用締結手段に用いる締付リングの内、請求項7はリング体が加圧方向にスプリング効果を有する一体式締付リングであり、該締付リングは、リング体の任意厚さ位置に外周向きに開口する隙間と、外周向きに広口となる楔状隙間との何れか一方を備え、隙間より当接側に扁平脚部を、楔状隙間より当接側に開脚部を備え、扁平脚部と開脚部とが加圧方向にスプリング効果を有していることを特徴とする。
本発明の建築用締結手段に用いる締付リングの内、請求項8は反力脚の付設にて加圧方向にスプリング効果を有する付設式締付リングであり、該リングはリング体の当接側に反力脚を備え、リング体と反力脚との間に、外周向きに開口する隙間と、外周向きに広口となる楔状隙間との何れか一方を備え、隙間より当接側に扁平脚部を、楔状隙間より当接側に開脚部を備え、扁平脚部と開脚部とが加圧方向にスプリング効果を有していることを特徴とする。
本発明の建築用締結手段に用いる締付リングの内、請求項8は所定トルクによる締付けを目視可能にした締付確認式リングであり、該リングは請求項14,15の締付リングにおいて、隙間内に一定のトルク又は一定のボルト軸力により変形する弾性部材を着接しており、弾性部材が加圧により押し潰され、その一部が隙間から外部に飛び出し、外部から目視可能となることを特徴とする。
本発明の建築用締結手段に用いる締付リングの内、請求項8は反力脚の付設にて加圧方向にスプリング効果を有する付設式締付リングであり、該リングはリング体の当接側に反力脚を備え、リング体と反力脚との間に、外周向きに開口する隙間と、外周向きに広口となる楔状隙間との何れか一方を備え、隙間より当接側に扁平脚部を、楔状隙間より当接側に開脚部を備え、扁平脚部と開脚部とが加圧方向にスプリング効果を有していることを特徴とする。
本発明の建築用締結手段に用いる締付リングの内、請求項8は所定トルクによる締付けを目視可能にした締付確認式リングであり、該リングは請求項14,15の締付リングにおいて、隙間内に一定のトルク又は一定のボルト軸力により変形する弾性部材を着接しており、弾性部材が加圧により押し潰され、その一部が隙間から外部に飛び出し、外部から目視可能となることを特徴とする。
ここで一体式締付リングとは、リング体に直接隙間又は楔状隙間を設け、隙間より当接側に扁平脚部を、又は楔状隙間より当接側に開脚部を備え、扁平脚部や開脚部に加圧方向のスプリング効果を与えたものを言う。
ここで付設式締付リングとは、リング体の当接側に反力脚を取付け、リング体と反力脚との間に隙間や楔状隙間を備え、反力脚の扁平脚部や開脚部に加圧方向のスプリング効果与えたものを言う。
ここで締付確認式リングとは、一体式締付リングや付設式締付リングにおいて、隙間や楔状隙間に弾性部材を着接したものを言い、弾性部材とは、一定のトルク又は一定のボルト軸力により押し潰されて変形し、その一部が隙間や楔状隙間から外部に飛び出し、外部から視覚可能となるゴムや合成樹脂、或はそれらの複合素材から成るものを言う。
ここで付設式締付リングとは、リング体の当接側に反力脚を取付け、リング体と反力脚との間に隙間や楔状隙間を備え、反力脚の扁平脚部や開脚部に加圧方向のスプリング効果与えたものを言う。
ここで締付確認式リングとは、一体式締付リングや付設式締付リングにおいて、隙間や楔状隙間に弾性部材を着接したものを言い、弾性部材とは、一定のトルク又は一定のボルト軸力により押し潰されて変形し、その一部が隙間や楔状隙間から外部に飛び出し、外部から視覚可能となるゴムや合成樹脂、或はそれらの複合素材から成るものを言う。
本発明の建築用締結手段に用いる締付確認シールの内、請求項9は加圧による接近を限定した圧縮制限式シールであり、該シールは、適宜間隔を有して相対する表面板と裏面板との間に弾性部材を着接し、表裏面板の少なくとも一方側面板の中心部寄りに、他方側面板に向けて突出する肉厚部を設け、肉厚部より外周側の表裏面板間に弾性部材を着接し、表裏面板の接近方向に一定のトルク又は一定のボルト軸力が作用した時に肉厚部と他方側面板とが当接し、弾性部材を押し潰してその一部を表裏面板から外部に飛び出るようにしたことを特徴とする。
本発明の建築用締結手段に用いる締付確認シールの内、請求項10は加圧により破断接近する破断式シールであり、該シールは、一方側面部と他方側面部とが適宜間隔を有して相対し、且つ破断部を介して連続し、一方側面部と他方側面部との間に弾性部材を着接しており、一方側面部と他方側面部との接近方向に一定のトルク又は一定のボルト軸力が作用した時に破断部が破断し、両側面部が接近して弾性部材を押し潰し、弾性部材の一部を両側面部から外部に飛び出るようにしたことを特徴とする。
ここで圧縮制限式シールとは、相対する表面板と裏面板とに押圧力が作用しても、一定以上に接近しないようにし、そのことにより表裏面板間に着接した弾性部材が必要以上に潰れず、その一部が外部に飛び出し、外部から視覚可能となるものを言う。
ここで破断式シールとは、相対する一方側面部と他方側面部を、破断部を介して連続するものを言い、破断部の位置は一定のトルク又は一定のボルト軸力が作用した時に確実に破断し、両側面部の接近に支障を与えない個所であれば自由である。
本発明の建築用締結手段に用いる締付確認シールの内、請求項10は加圧により破断接近する破断式シールであり、該シールは、一方側面部と他方側面部とが適宜間隔を有して相対し、且つ破断部を介して連続し、一方側面部と他方側面部との間に弾性部材を着接しており、一方側面部と他方側面部との接近方向に一定のトルク又は一定のボルト軸力が作用した時に破断部が破断し、両側面部が接近して弾性部材を押し潰し、弾性部材の一部を両側面部から外部に飛び出るようにしたことを特徴とする。
ここで圧縮制限式シールとは、相対する表面板と裏面板とに押圧力が作用しても、一定以上に接近しないようにし、そのことにより表裏面板間に着接した弾性部材が必要以上に潰れず、その一部が外部に飛び出し、外部から視覚可能となるものを言う。
ここで破断式シールとは、相対する一方側面部と他方側面部を、破断部を介して連続するものを言い、破断部の位置は一定のトルク又は一定のボルト軸力が作用した時に確実に破断し、両側面部の接近に支障を与えない個所であれば自由である。
本発明による建築用締結手段は上記のとおりであるから、次に記載する効果を奏する。
第一部材と第二部材の締結において、両部材の要素(大きさ、材質、取付強度等)を鑑み、ボルトと請求項2〜3記載のナット留め金具とを用いる以外に、請求項4〜5記載の顎付ナットと、請求項6〜9記載の締付リングと、請求項10記載の締付確認シールとを選択的に使用して固定する。
本発明による建築用締結手段を採用することにより、従来より第一及び第二部材に対する加工も軽減され、頗る簡単に、且つ確実に固定することができる。その結果、固定精度の低下を防ぐことができるし、作業能率や仕上がり状態も向上し、大幅なコスト削減を図ることができる等、その適用範囲が極めて広く、産業上の利用価値も頗る向上する。
また、近年の環境問題から資源循環型建築に対応した安全で耐久性に富んだ、リユース可能な省力型柱梁等接合構造技術が求められている現在、本発明は、S造戸建住宅からRC、CFT造5階建程度を対象に、柱、梁、柱梁接合部材、柱脚部材等をそれぞれ部品化し着脱可能な構造とし、おおむね100年程度の期間リユース可能な省力型柱梁接合構造の基幹技術として提供することも可能である
第一部材と第二部材の締結において、両部材の要素(大きさ、材質、取付強度等)を鑑み、ボルトと請求項2〜3記載のナット留め金具とを用いる以外に、請求項4〜5記載の顎付ナットと、請求項6〜9記載の締付リングと、請求項10記載の締付確認シールとを選択的に使用して固定する。
本発明による建築用締結手段を採用することにより、従来より第一及び第二部材に対する加工も軽減され、頗る簡単に、且つ確実に固定することができる。その結果、固定精度の低下を防ぐことができるし、作業能率や仕上がり状態も向上し、大幅なコスト削減を図ることができる等、その適用範囲が極めて広く、産業上の利用価値も頗る向上する。
また、近年の環境問題から資源循環型建築に対応した安全で耐久性に富んだ、リユース可能な省力型柱梁等接合構造技術が求められている現在、本発明は、S造戸建住宅からRC、CFT造5階建程度を対象に、柱、梁、柱梁接合部材、柱脚部材等をそれぞれ部品化し着脱可能な構造とし、おおむね100年程度の期間リユース可能な省力型柱梁接合構造の基幹技術として提供することも可能である
本発明による請求項2の変胴径式ナット留め金具は、拡口式係止手段として、挿入方向に添った平行割溝を備えているので、胴部径を小径に押圧変化すれば、簡単に貫通穴内に挿入し得る。しかも、挿入状態で押圧力を解放すれば、反発力で貫通穴に係止するので、取付けが極めて容易になる。
本発明による請求項3の胴部の弾力片を挿入時に挿入側の胴部径を貫通穴径より小径に抑圧保持し、その反発力で挿入末側の胴部径が貫通穴径より大径に拡幅径を保持した状態で、第一部材の貫通穴内の接触部)に係止し得るようにした後、当金で変胴径式ナット留め金具の挿入制限鍔をハンマ)等で投打したとき、胴部径を貫通穴径より小径に抑圧保持していた抑圧保持部材が破断し、容易に弾力を有する弾力片が元形状に復帰し貫通穴径)に容易に装着しえるので取扱いが一段と容易になる。
変胴径式ナット留め金具は、挿入側に一部拡口式係止手段を備えているので、一部拡口式係止手段の弾力片を内外周方向に変形し、即ち、貫通穴への挿入時には予め内周側に変形し、挿入側の胴部径を貫通穴径より小径にしておけば、ナット留め金具を簡単に貫通穴内に挿入し得る。しかも、貫通穴への挿入状態でボルトを螺入すれば、ボルトにて外周側に変形し、貫通穴に簡単に係止し得る。
本発明による請求項3の胴部の弾力片を挿入時に挿入側の胴部径を貫通穴径より小径に抑圧保持し、その反発力で挿入末側の胴部径が貫通穴径より大径に拡幅径を保持した状態で、第一部材の貫通穴内の接触部)に係止し得るようにした後、当金で変胴径式ナット留め金具の挿入制限鍔をハンマ)等で投打したとき、胴部径を貫通穴径より小径に抑圧保持していた抑圧保持部材が破断し、容易に弾力を有する弾力片が元形状に復帰し貫通穴径)に容易に装着しえるので取扱いが一段と容易になる。
変胴径式ナット留め金具は、挿入側に一部拡口式係止手段を備えているので、一部拡口式係止手段の弾力片を内外周方向に変形し、即ち、貫通穴への挿入時には予め内周側に変形し、挿入側の胴部径を貫通穴径より小径にしておけば、ナット留め金具を簡単に貫通穴内に挿入し得る。しかも、貫通穴への挿入状態でボルトを螺入すれば、ボルトにて外周側に変形し、貫通穴に簡単に係止し得る。
本発明による請求項4の顎付ナットは鋼管柱の貫通穴に装着した変胴径式ナット留め金具の雌ねじに螺合可能な外周ねじを有し、且つ中心部には梁部材と鋼管柱を高力ボルトで接合可能な内周ねじを刻設した顎付ナットであって、鋼管柱内に充填したコンクリートとの定着部を有している為、顎付ナットの引き抜き強度が増し、又、緩み止めや防錆効果も高く、耐久性、耐火性に優れている。
本発明による請求項5の顎付ナットであり、ナット胴部のナットの中心部に内周ねじが非貫通状態に設けた該内周ねじを有していることを特徴とする建築用顎付ナットで、内周ねじが非貫通状態であるため、コンクリートの流入が防止でき、コンクリート硬化後も繰り返しボルトの脱着が可能となる。これらの特徴を生かして柱、梁、柱梁接合部材、柱脚部材等をそれぞれ部品化し着脱可能な構造としたリユース可能な省力型柱梁接合構造の基幹技術として提供することも可能である
本発明による請求項5の顎付ナットであり、ナット胴部のナットの中心部に内周ねじが非貫通状態に設けた該内周ねじを有していることを特徴とする建築用顎付ナットで、内周ねじが非貫通状態であるため、コンクリートの流入が防止でき、コンクリート硬化後も繰り返しボルトの脱着が可能となる。これらの特徴を生かして柱、梁、柱梁接合部材、柱脚部材等をそれぞれ部品化し着脱可能な構造としたリユース可能な省力型柱梁接合構造の基幹技術として提供することも可能である
本発明による請求項6の締付リングは、回転工具の外側ソケットで工具係合部を固定し、ボルト頭部を回転工具で締め付けを開始し、所定のボルト締め付けトルクに達したときに、工具係合部が切欠き部から破断し、締め付けを完了する事を特徴とした締付リングであり、
市販の六画高力ボルトでも、締付リングを追加すれば所定のボルト締め付けトルクに達したときに工具係合部が切欠き部から破断し、容易にボルトの装着しえるので取扱いが一段と容易になる。
また、線路のレールやエレベータのレール等、従来ピンテール等の突起部生じるトルシア型高力ボルトが使用できなかった分野へも、ピンテール等の突起部生じないので利用可能となる。
市販の六画高力ボルトでも、締付リングを追加すれば所定のボルト締め付けトルクに達したときに工具係合部が切欠き部から破断し、容易にボルトの装着しえるので取扱いが一段と容易になる。
また、線路のレールやエレベータのレール等、従来ピンテール等の突起部生じるトルシア型高力ボルトが使用できなかった分野へも、ピンテール等の突起部生じないので利用可能となる。
本発明による請求項7の一体式締付リングは、これを用いてボルト締めすると、隙間を介して扁平脚部を、また楔状隙間を介して開脚部を有しているので、締結完了時には、扁平脚部や開脚部が第一部材に強く摩擦し、ワッシャーの如く効果を発揮し、より確実に、しかも強力に締付けることができる。特に、ボルトの締付けを強めるほど、第一部材に対する摩擦力が高まるので、一段と締結力が向上する。
本発明による請求項8の付設式締付リングは、これを用いてボルト締めすると、反力脚にて扁平脚部や開脚部を形成しているので、締結完了時には、反力脚の扁平脚部や開脚部が第一部材に強く摩擦し、ワッシャーの如く効果を発揮し、より確実に、しかも強力に締付けることができる。特に、ボルトの締付けを強めるほど、第一部材に対する摩擦力が高まるので、一段と締結力が向上する。
本発明による請求項9の締付確認式リングは、これを用いてボルト締めすると、隙間及び楔状隙間に着接した弾性部材が締結完了時に潰れ、その一部が外部から目視可能な状態に変形するので、第一部材と第二部材の固定状態を目視にて確認できる。その結果、正確なトルクで締結することが可能となる。
本発明による請求項8の付設式締付リングは、これを用いてボルト締めすると、反力脚にて扁平脚部や開脚部を形成しているので、締結完了時には、反力脚の扁平脚部や開脚部が第一部材に強く摩擦し、ワッシャーの如く効果を発揮し、より確実に、しかも強力に締付けることができる。特に、ボルトの締付けを強めるほど、第一部材に対する摩擦力が高まるので、一段と締結力が向上する。
本発明による請求項9の締付確認式リングは、これを用いてボルト締めすると、隙間及び楔状隙間に着接した弾性部材が締結完了時に潰れ、その一部が外部から目視可能な状態に変形するので、第一部材と第二部材の固定状態を目視にて確認できる。その結果、正確なトルクで締結することが可能となる。
本発明による請求項10の圧縮制限式シールは、これを用いてボルト締めすると、相対する表面板と裏面板との少なくとも一方に肉厚部を備えているので、押圧力が作用しても一定以上に接近しない。そのことにより、表裏面板間に着接した弾性部材が必要以上に潰れず、その一部を外部から目視可能な状態に変形を留め得る。このことにより、第一部材と第二部材の固定状態を目視にて簡単に確認できる。
本発明による建築用締結手段の基本形態を図1〜図6に基づいて説明すれば、建築用第一部材Eにボルト軸胴部b2の太さよりやや大径の貫通穴Pを穿設し、建築用第二部材Fに第一部材Eの貫通穴Pと略同径の抜穴Qを連通状態に設けておき、その第一部材Eと第二部材Fとを固定するもので、貫通穴Pに一方側から取付ける筒状のナット留め金具1と、該ナット留め金具1内に取付ける顎付ナット6と、ナット留め金具1又は顎付ナット6に螺合するボルトBと、ボルトBに嵌挿する締付リング7と締付確認シール9とから成り、ナット留め金具1とボルトBの外に、第一部材Eや第二部材Fの要素(大きさ・材質・取付強度等)によって、顎付ナット6と締付リング7、締付確認シール9、補強板X、コンクリートZ、補強部材Y、方杖W、シール部材Sとを選択的に使用するものである。
本発明による建築用締結手段を図1〜図6に基づき説明すれば、第一実施形態は建築用第一部材Eと第二部材Fとを、ボルトBとナット留め金具、顎付ナット61のみを用いて固定する最も簡単な締結手段であるし、第二実施形態は、建築用第一部材Eと第二部材Fとを、ボルトBとナット留め金具、顎付ナット61の外に、締付リング7を用いて固定する締結手段である。
また、本発明による建築用締結手段の第三実施形態は、建築用第一部材Eと第二部材Fとを、ボルトBとナット留め金具1、顎付ナット6、締付リング7の外に締付確認シール9を用い用いて固定する締結手段であるし、第四実施形態は、建築用第一部材Eと第二部材Fとを、ボルトBとナット留め金具1、顎付ナット6と締付リング7、締付確認シール9の外に補強板Xを用いて固定する締結手段である。
更に、本発明による建築用締結手段の第五実施形態を説明すれば、建築用第一部材Eと第二部材Fとを、ボルトBとナット留め金具1、顎付ナット6と締付リング7、締付確認シール9、補強板Xの外にコンクリートZを用いて固定する締結手段である。
本発明による建築用締結手段の第六実施形態を説明すれば、建築用第一部材Eと第二部材Fとを、ボルトBとナット留め金具1、顎付ナット6と締付リング7、締付確認シール9、補強板X、コンクリートZの外に補強部材Yを用いて固定する締結手段である。
本発明による建築用締結手段の第七実施形態を図1〜図6と図23に基づき説明すれば、建築用第一部材Eと第二部材Fとを、ボルトBとナット留め金具1、顎付ナット6と締付リング7、締付確認シール9、補強板X、コンクリートZ、補強部材Yの外に方杖Wとシール部材Sを用いて固定する締結手段である。シール部材Sはコンクリートの液体が建築用第一部材Eの外に漏れ出すことを防止する役割を担うものである。
また、本発明による建築用締結手段の第三実施形態は、建築用第一部材Eと第二部材Fとを、ボルトBとナット留め金具1、顎付ナット6、締付リング7の外に締付確認シール9を用い用いて固定する締結手段であるし、第四実施形態は、建築用第一部材Eと第二部材Fとを、ボルトBとナット留め金具1、顎付ナット6と締付リング7、締付確認シール9の外に補強板Xを用いて固定する締結手段である。
更に、本発明による建築用締結手段の第五実施形態を説明すれば、建築用第一部材Eと第二部材Fとを、ボルトBとナット留め金具1、顎付ナット6と締付リング7、締付確認シール9、補強板Xの外にコンクリートZを用いて固定する締結手段である。
本発明による建築用締結手段の第六実施形態を説明すれば、建築用第一部材Eと第二部材Fとを、ボルトBとナット留め金具1、顎付ナット6と締付リング7、締付確認シール9、補強板X、コンクリートZの外に補強部材Yを用いて固定する締結手段である。
本発明による建築用締結手段の第七実施形態を図1〜図6と図23に基づき説明すれば、建築用第一部材Eと第二部材Fとを、ボルトBとナット留め金具1、顎付ナット6と締付リング7、締付確認シール9、補強板X、コンクリートZ、補強部材Yの外に方杖Wとシール部材Sを用いて固定する締結手段である。シール部材Sはコンクリートの液体が建築用第一部材Eの外に漏れ出すことを防止する役割を担うものである。
本発明の建築用締結手段に用いるナット留め金具の内、挿入側の胴部径(r1)と挿入末側の胴部径(r2)を変更可能にした変胴径式ナット留め金具(1A)であり、図12〜図16に基づき説明すれば、該ナット留め金具(1A)は挿入側に建築用第一部材(E)の貫通穴(P)に対する係止手段(2)として一部拡口式係止手段(23)を備え、溝付き胴部(2A)を成し、溝付き胴部(2A)の少なくとも挿入末側に第一部材(E)の一側面(e1)に当接する挿入制限鍔(22)を設け、且つ内周側に雌ねじ21を設け、溝付き胴部(2A)はスリット(4)と、スリット(4)間にあって内外周方向に弾力を有する弾力片(5)とから成り、図13の如く弾力片(5)を挿入時に挿入側の胴部径(r1)を貫通穴径(R)より小径に抑圧保持部材(24)で抑圧固定、即ち、貫通穴径Rより小径に弾性変形後固定して挿入し、その反発力で他端である挿入末側の胴部径(r2)が貫通穴径(R)より大径に拡径する。胴部径(r2)が貫通穴径(R)より大径に拡径を保持した状態で、第一部材(E)の貫通穴(P)内へ挿入したとき図14の如く、変胴径式ナット留め金具(1A)は接触部(27)にて係止する。図15の如く変胴径式ナット留め金具(1A)が接触部(27)にて係止した後、当金(29)で変胴径式ナット留め金具(1A)の挿入制限鍔(22)をハンマ(30)等で投打ししたり圧入すれば抑圧保持部材(24)が破断し抑圧保持が開放状態となり貫通穴(P)の内面に沿って鋼管柱の内部側(e2)に変胴径式ナット留め金具(1A)が移動し、やがて図16の如く変胴径式ナット留め金具(1A)貫通穴Pに係止し得るようにしたものである。
スリット4の溝幅は、胴部径rを少なくとも1〜5mm程度縮小し得る範囲が好ましい。
スリット4の溝幅は、胴部径rを少なくとも1〜5mm程度縮小し得る範囲が好ましい。
建築用締結手段に用いる本発明顎付ナットの第一実施形態を図7〜図11に基づき説明すると、図7の如く螺合式顎付ナット6Aであり、該顎付ナット6Aは袋状穴径Rより大径のコンクリート定着部6aと、該コンクリート定着部6aの中心から一方側に延長するナット胴部6bとをナット顎部6cを備え、中心部にボルトBに螺合する内周ねじ61を設け、ナット胴部6bの先端側外周にナット留め金具1の雌ねじ21に螺合する外周ねじ62を備え、内周ねじ61の少なくとも先部側に、外向きに広口となるボルトガイド部64を有するもので,図8の如くナット胴部6bの先端側をナット留め金具1の雌ねじ21に螺入し、ナット顎部6cが補強板Xに当接するまで螺合して取付けるものである。
本発明による顎付ナットの第二実施形態を、第一実施形態の螺合式顎付ナット6Aと相違する点について説明すると、図19−1の如く螺合式テーパー型袋状顎付ナット6Bであり、該螺合式テーパー型袋状顎付ナット6Bは螺合式顎付ナット6Aのコンクリート定着部6aに換えテーパー型コンクリート定着部6dとしたものである。該螺合式テーパー型袋状顎付ナット6Bは袋状穴径Rより大径のコンクリート定着部6dと、該コンクリート定着部6dの中心から一方側に延長するナット胴部6bとをナット顎部6cを備え、中心部にボルトBに螺合する内周ねじ61を設け、ナット胴部6bの先端側外周にナット留め金具1の雌ねじ21に螺合する外周ねじ62を備え、内周ねじ61の少なくとも先部側に、外向きに広口となるボルトガイド部64を有するもので,図19−2の如くナット胴部6bの先端側をナット留め金具1の雌ねじ21に螺入し、ナット顎部6cが補強板Xに当接するまで螺合して取付けるものである。
コンクリート定着部をテーパー型とすることでコンクリートがむらなく行き渡り、応力を拡散させる効果も併せ持つことが可能となる。
コンクリート定着部をテーパー型とすることでコンクリートがむらなく行き渡り、応力を拡散させる効果も併せ持つことが可能となる。
本発明による顎付ナットの第三実施形態を、第二実施形態の螺合式顎付ナット6Bと相違する点について説明すると、図19−1の如く螺合式テーパー型貫通顎付ナット6Cであり、該挿入式顎付ナット6Cは螺合式テーパー型袋状顎付ナット6Bの袋状穴Rを貫通穴Rとしたものである。該螺合式テーパー型貫通顎付ナット6Cは袋状穴径Rより大径のコンクリート定着部6aと、該コンクリート定着部6aの中心から一方側に延長するナット胴部6bとをナット顎部6cを備え、中心部にボルトBに螺合する内周ねじ61を設け、ナット胴部6bの先端側外周にナット留め金具1の雌ねじ21に螺合する外周ねじ62を備え、内周ねじ61の少なくとも先部側に、外向きに広口となるボルトガイド部64を有するもので,図19−2の如くナット胴部6bの先端側をナット留め金具1の雌ねじ21に螺入し、ナット顎部6cが補強板Xに当接するまで螺合して取付けるものである。
図19−2の如く貫通穴Rは六角高力ボルトの他、ボルト頭部のない寸切りボルト、ネジ鉄筋等の使用が可能である。また、ボルト頭部のない寸切りボルトやネジ鉄筋を貫通顎付ナット6Bから反対側の貫通顎付ナット6Bへ鋼管柱内を貫いて利用する事も勿論可能である。
図19−2の如く貫通穴Rは六角高力ボルトの他、ボルト頭部のない寸切りボルト、ネジ鉄筋等の使用が可能である。また、ボルト頭部のない寸切りボルトやネジ鉄筋を貫通顎付ナット6Bから反対側の貫通顎付ナット6Bへ鋼管柱内を貫いて利用する事も勿論可能である。
本発明による顎付ナットの第四実施形態を、第一実施形態の螺合式顎付ナット6Aと相違する点について説明すると、図20−1の如く両側筒部式顎付ナット6Dであり、両側筒部式顎付ナット6Dは螺合式顎付ナット6Aのコンクリート定着部6aの中心から一方側に延長するナット胴部6bとをナット顎部6cを備えているのに対し、該両側筒部式顎付ナット6Dはナット顎部6cの中心から両側に延長するナット胴部6bを備えている。
袋状穴Rを貫通穴Rとしたものである。該両側筒部式顎付ナット6Dは袋状穴径Rより大径のナット顎部6cと、該コンクリート定着部6aの中心から両側に延長するナット胴部6bとを備え、中心部にボルトBに螺合する内周ねじ61を設け、ナット胴部6bの両側外周にナット留め金具1の雌ねじ21に螺合する外周ねじ62を備え、内周ねじ61の少なくとも先部側に、外向きに広口となるボルトガイド部64を有するもので,図20−2の如くまずナット胴部6b根元側外周ねじ62を補強体Yのナット留め金具1の雌ねじ21に螺合し概ねナット顎部6cが補強体Yの当接する程度まで螺合した状態で鋼管柱に内補強体Yを挿入し、その後先端側外周ねじ62を建築用第一部材Eの外側から六角レンチ等で回転させながら建築用第一部材Eのナット留め金具1の雌ねじ21に螺入し、ナット顎部6cが補強板Xに当接するまで螺合して取付けるものである。
補強体Yを採用する事でより強固な締結が可能となる。
袋状穴Rを貫通穴Rとしたものである。該両側筒部式顎付ナット6Dは袋状穴径Rより大径のナット顎部6cと、該コンクリート定着部6aの中心から両側に延長するナット胴部6bとを備え、中心部にボルトBに螺合する内周ねじ61を設け、ナット胴部6bの両側外周にナット留め金具1の雌ねじ21に螺合する外周ねじ62を備え、内周ねじ61の少なくとも先部側に、外向きに広口となるボルトガイド部64を有するもので,図20−2の如くまずナット胴部6b根元側外周ねじ62を補強体Yのナット留め金具1の雌ねじ21に螺合し概ねナット顎部6cが補強体Yの当接する程度まで螺合した状態で鋼管柱に内補強体Yを挿入し、その後先端側外周ねじ62を建築用第一部材Eの外側から六角レンチ等で回転させながら建築用第一部材Eのナット留め金具1の雌ねじ21に螺入し、ナット顎部6cが補強板Xに当接するまで螺合して取付けるものである。
補強体Yを採用する事でより強固な締結が可能となる。
本発明による顎付ナットの第五実施形態を、第一実施形態の螺合式顎付ナット6Aと相違する点について説明すると、図21−1の如く両側筒部式顎付ナット6Eであり、両側筒部式顎付ナット6Dは螺合式顎付ナット6Aのコンクリート定着部6aの中心から一方側に延長するナット胴部6bとをナット顎部6cを備えているのに対し、該両側筒部式顎付ナット6Eはナット顎部6cの中心から両側に延長するナット胴部6bを備えている。
袋状穴Rを貫通穴Rとしたものである。該両側筒部式顎付ナット6Dは袋状穴径Rより大径のナット顎部6cと、該コンクリート定着部6aの中心から両側に延長するナット胴部6bとを備え、中心部にボルトBに螺合する内周ねじ61を設け、ナット胴部6bの少なくとも根元側外周に補強体Yのナット留め金具1の雌ねじ21に螺合する外周ねじ62を備え、内周ねじ61の少なくとも先部側に、外向きに広口となるボルトガイド部64を有するもので,図21−2の如くまずナット胴部6b根元側外周ねじ62を補強体Yのナット留め金具1の雌ねじ21に螺合し概ねナット顎部6cが補強体Yの当接する程度まで螺合した状態で鋼管柱に内補強体Yを挿入し、その後先端側外周ねじ62を建築用第一部材Eの外側から六角レンチ等で回転させながら建築用第一部材Eの貫通穴Pに挿入し、ナット顎部6cが補強板Xに当接するまで螺合して取付けるものである。
補強体Yを採用する事でより強固な締結が可能となる。
袋状穴Rを貫通穴Rとしたものである。該両側筒部式顎付ナット6Dは袋状穴径Rより大径のナット顎部6cと、該コンクリート定着部6aの中心から両側に延長するナット胴部6bとを備え、中心部にボルトBに螺合する内周ねじ61を設け、ナット胴部6bの少なくとも根元側外周に補強体Yのナット留め金具1の雌ねじ21に螺合する外周ねじ62を備え、内周ねじ61の少なくとも先部側に、外向きに広口となるボルトガイド部64を有するもので,図21−2の如くまずナット胴部6b根元側外周ねじ62を補強体Yのナット留め金具1の雌ねじ21に螺合し概ねナット顎部6cが補強体Yの当接する程度まで螺合した状態で鋼管柱に内補強体Yを挿入し、その後先端側外周ねじ62を建築用第一部材Eの外側から六角レンチ等で回転させながら建築用第一部材Eの貫通穴Pに挿入し、ナット顎部6cが補強板Xに当接するまで螺合して取付けるものである。
補強体Yを採用する事でより強固な締結が可能となる。
建築用締結手段に用いる本発明締付リングの内、リング体70が加圧方向にスプリング効果を有する一体式締付リング7Aであり、その第一施形態を図17−1に基づき説明すると、該リング7Aはリング体70の中心部にボルトBの挿通孔73を備え、挿通孔73を除く座面側に反力受け7aを備え、任意厚さ位置に挿通孔73側より外周向きに開口した隙間8を設け、隙間8より当接側に扁平脚部71を備えている。
この一体式締付リング7Aを用いる場合、反力受け7aを建築用第一部材Eに向けて挿通孔73にボルトBを挿入し、該ボルトBを第一部材Eに取付けたナット留め金具1、又は該金具1に取付けた顎付ナット6に螺合するもので、ボルトBの締付けにより反力受け7aが第一部材Eの一側面e1に摩擦接触し、扁平脚部71が加圧方向にスプリング効果を有しながら隙間8に食込む。更に所定のトルク又は所定のボルト軸力が作用した時工具係合部7bが切欠部7cから破断し締め付けを完了する。
この一体式締付リング7Aを用いる場合、反力受け7aを建築用第一部材Eに向けて挿通孔73にボルトBを挿入し、該ボルトBを第一部材Eに取付けたナット留め金具1、又は該金具1に取付けた顎付ナット6に螺合するもので、ボルトBの締付けにより反力受け7aが第一部材Eの一側面e1に摩擦接触し、扁平脚部71が加圧方向にスプリング効果を有しながら隙間8に食込む。更に所定のトルク又は所定のボルト軸力が作用した時工具係合部7bが切欠部7cから破断し締め付けを完了する。
本発明による一体式締付リングの第二実施形態を、第一実施形態の一体式締付リング7Aと相違する点について説明すると、図17−2の如くリング体70の任意厚さ位置に挿通孔73側より外周向きに広口となる楔状隙間18を備え、楔状隙間18より当接側に開脚部72を設け、該開脚部72は中心部から当接側に向けて開脚し、その座面側に反力受け7aを備えるものであり、ボルトBに嵌挿し、そのボルトBを建築用第一部材Eに取付けたナット留め金具1、又は該金具1に取付けた顎付ナット6に螺入し、ボルトBを締付けた時、反力受け7aが建築用第一部材Eの一側面e1に摩擦接触し、開脚部72が加圧方向にスプリング効果を有しながら楔状隙間18に食込む。
第一実施形態と第二実施形態の一体式締付リング7Aは、後記する締付確認シール9を介して嵌挿する場合、反力受け7aを締付確認シール9に摩擦接触するように用いる。
更に所定のトルク又は所定のボルト軸力が作用した時工具係合部7bが切欠部7c
から破断し締め付けを完了する。
第一実施形態と第二実施形態の一体式締付リング7Aは、後記する締付確認シール9を介して嵌挿する場合、反力受け7aを締付確認シール9に摩擦接触するように用いる。
更に所定のトルク又は所定のボルト軸力が作用した時工具係合部7bが切欠部7c
から破断し締め付けを完了する。
建築用締結手段に用いる本発明締付リングの内、反力脚17の付設にてスプリング効果を有する付設式締付リング7Bであり、該リング7Bは図17−3の如くリング体70の当接側に反力脚17を一体的に備え、リング体70と反力脚17の中心部にボルトBの挿通孔73,73aを備え、リング体70と反力脚17との間に、外周向きに広口となる楔状隙間18を備え、該隙間18より当接側に開脚部72を備えるものであり、ボルトBに嵌挿し、そのボルトBを建築用第一部材Eに取付けたナット留め金具1、又は該金具1に取付けた顎付ナット6に螺入し、ボルトBを締付けた時、反力受け7aが建築用第一部材Eの一側面e1に摩擦接触し、反力脚17の開脚部72が加圧方向にスプリング効果を有しながら楔状隙間18に食込む。
この付設式締付リング7Bは、後記する締付確認シール9を介して嵌挿する場合、反力受け7aが締付確認シール9に摩擦接触するように用いる。
更に所定のトルク又は所定のボルト軸力が作用した時工具係合部7bが切欠部7c
から破断し締め付けを完了する。
この付設式締付リング7Bは、後記する締付確認シール9を介して嵌挿する場合、反力受け7aが締付確認シール9に摩擦接触するように用いる。
更に所定のトルク又は所定のボルト軸力が作用した時工具係合部7bが切欠部7c
から破断し締め付けを完了する。
建築用締結手段に用いる本発明締付リングの内、所定トルクでの締付けを目視し得る締付確認式リング7Cであり、その第一実施形態を説明すると、締付確認式リング7Cは図17−4の如く、実施例22の一体式締付リング7Aにおいて、リング体70の隙間8内に加圧により変形する弾性部材10を着接するものであり、ボルトBに嵌挿し、そのボルトBを建築用第一部材Eに取付けたナット留め金具1、又は該金具1に取付けた顎付ナット6に螺入し、ボルトBを締付けた時、反力受け7aが建築用第一部材Eの一側面e1に摩擦接触し、扁平脚部71が軸方向の加圧により弾性部材10を押し潰しながら隙間8内に食い込み、弾性部材10の一部を隙間8から外部に飛び出るようにし、外部からの視覚を可能となすことで、一定のトルクで締付けられていることを示す。
更に所定のトルク又は所定のボルト軸力が作用した時工具係合部7bが切欠部7c
から破断し締め付けを完了する。
更に所定のトルク又は所定のボルト軸力が作用した時工具係合部7bが切欠部7c
から破断し締め付けを完了する。
建築用締結手段に用いる本発明締付確認シールの内、加圧による接近を制限した圧縮制限式シール9Aであり、その第一実施形態を図18−1〜図18−3に基づき説明すると、圧縮制限式シール9Aは適宜間隔を有して相対する表面板91と裏面板92との中心部にボルト挿通穴91a,92aを穿設し、表裏面板91,92の一方側面板96の中心部寄りに、他方側面板97に向けて突出する肉厚部9aを設け、肉厚部9aより外周側の両側面板96,97間に弾性部材10を着接するものであり、ボルトBに嵌挿し、そのボルトBを建築用第一部材Eに取付けたナット留め金具1、又は該金具1に取付けた顎付ナット6に螺入し、ボルトBを締付けた時、弾性部材10を押し潰しながら肉厚部9aと他方側面板97とが当接し、弾性部材10の一部を両側面板96,97から外部に飛び出るようにし、外部からの目視を可能にする。
更に所定のトルク又は所定のボルト軸力が作用した時工具係合部7bが切欠部7c
から破断し締め付けを完了する。
更に所定のトルク又は所定のボルト軸力が作用した時工具係合部7bが切欠部7c
から破断し締め付けを完了する。
本発明による圧縮制限式シールの第三実施形態を、第一及び第二実施形態の圧縮制限式シール9Aと相違する点について説明すると、図7〜図11の如く表面板91の中心部寄りにボルト挿通穴91aを有する円筒部9bを設け、裏面板92の中心部寄りに表面板円筒部9bが挿入する大筒部9cを設け、表面板91と裏面板92とを相対する状態で大筒部9cに円筒部9bを挿入し、大筒部9cより外周側の表裏面板91,92間に弾性部材10を着接するものであり、ボルトBに嵌挿し、そのボルトBを建築用第一部材Eに取付けたナット留め金具1、又は該金具1に取付けた顎付ナット6に螺入し、ボルトBを締付け、表裏面板91,92の接近方向に一定のトルク又は一定のボルト軸力が作用した時、弾性部材10を押し潰しながら表面板91の円筒部9bが裏面板92の大筒部9cに深く挿入し、弾性部材10の一部を両面板91,92から外部に飛び出るようにし、外部からの目視を可能にする。
更に所定のトルク又は所定のボルト軸力が作用した時工具係合部7bが切欠部7c
から破断し締め付けを完了する。
更に所定のトルク又は所定のボルト軸力が作用した時工具係合部7bが切欠部7c
から破断し締め付けを完了する。
本発明による建築用締結手段の実施形態は、実施例に限定されるものではなく、ボルトBと顎付ナット6とナット留め金具1とを使用する以外、締付リング7と締付確認シール9と
締付リング、締付確認シール、補強板、補強部材、方杖、コンクリート、シール部材とを選択的に使用することで、多様な締結が可能となる。また顎付ナット6の代りに、ナット留め金具1を直接建築用第一部材Eの貫通穴Pに取付け、ボルトBの他に締付リング7と締付確認シール9とを選択的に使用することも可能である。
実施形態において、ナット留め金具1を建築用第一部材Eの一側面e1から取付けたが、第一部材Eの他側面e2から取付けても、また、第二部材Fに取付けても同様の目的を達成する。更に、第一部材Eと第二部材Fとを単体として説明したが、第一部材Eが複数体であっても、第二部材Fが複数体であっても略同様に取り扱うことが可能である。
締付リング、締付確認シール、補強板、補強部材、方杖、コンクリート、シール部材とを選択的に使用することで、多様な締結が可能となる。また顎付ナット6の代りに、ナット留め金具1を直接建築用第一部材Eの貫通穴Pに取付け、ボルトBの他に締付リング7と締付確認シール9とを選択的に使用することも可能である。
実施形態において、ナット留め金具1を建築用第一部材Eの一側面e1から取付けたが、第一部材Eの他側面e2から取付けても、また、第二部材Fに取付けても同様の目的を達成する。更に、第一部材Eと第二部材Fとを単体として説明したが、第一部材Eが複数体であっても、第二部材Fが複数体であっても略同様に取り扱うことが可能である。
ナット留め金具1の挿入制限鍔22と離脱防止爪23は、第一部材Eの一側面e1や他側面e2に当接する状態において、ボルトBの締付けにより加圧された時、押し潰し得る強度にしておいたり、板圧を薄くしたりすれば、第一部材Eと第二部材Fとの隙間を少なくし得る。
一部拡口式係止手段1Aの弾力片5を予め内周向きに屈曲し、胴部径rより小径にしておいても、ボルトBの挿入によって外周向きに押圧し、貫通穴Pに係止することも可能である。
薄肉胴部2のナット留め金具1にあっては、胴部自体をネジ山加工し、内周側に雌ねじ21を形成する事も可能であり、このネジ山加工した雌ねじ21が局部式係止手段として貫通穴Pに係止する事も可能である。尚、この雌ねじ21は薄肉胴部2の任意範囲にのみ設けることも可能である。
薄肉胴部2のナット留め金具1にあっては、胴部自体をネジ山加工し、内周側に雌ねじ21を形成する事も可能であり、このネジ山加工した雌ねじ21が局部式係止手段として貫通穴Pに係止する事も可能である。尚、この雌ねじ21は薄肉胴部2の任意範囲にのみ設けることも可能である。
この明細書において、ボルトBとは、図7の如くボルト頭部b1より一方側に軸胴部b2と雄ねじ部b3とを順に備える汎用の高力ボルト等を言うが、図1のB1の如く、ボルト頭部b1の一端側に一定のトルクで切断するピンテールb5を備えたものも含まれるし、図1B3の如く、ボルト頭部b1がない寸切りボルトやネジ鉄筋も含まれる。
複数個の顎付ナット6を一体形成し(図示せず)、そのナット胴部6bをナット留め金具1内に圧入することも可能である。
複数個の顎付ナット6を一体形成し(図示せず)、そのナット胴部6bをナット留め金具1内に圧入することも可能である。
締付リング7の外周側に図9の如く工具係合部7bを設けておけば、工具係合部7bに図9の如く回転工具Mの外側ソケットm1を嵌合し、締付リング7の供回りを防ぎながらボルトBを螺入し得るので、その分、ボルトBを簡易且つ迅速に螺入し得る。また、工具係合部7bが所定のトルク又は所定のボルト軸力が作用した時切欠部7cから破断し締め付けを完了するため、締め付けを完了後の点検時に、増し締め等のメンテナンスにも便利である。
また、付設式締付リング7Bにおいて、リング体70に着接した反力脚17に扁平脚部71を設け、リング体70と扁平脚部71との間に隙間8を設けることも可能であるし、締付確認式リング7Cにおいて、付設式締付リング7Bの隙間8に弾性部材10を着接することも可能である。
締付リング7に建築用第一部材Eや第二部材Fより硬質金属材を用いると、ボルトBの締付けに応じて反力受け7aの先部が第一部材E等に食い込むし、反対に、第一部材Eや第二部材Fより軟質金属材を用いると、ボルトBの締付けに応じて反力受け7aの先部が第一部材E等に当接して湾曲する。また、反力受け7aは、ボルトBの締付時に、第一部材Eや第二部材Fに強く摩擦接触するもの、或は食込むものであれば形状は自由である。
また、付設式締付リング7Bにおいて、リング体70に着接した反力脚17に扁平脚部71を設け、リング体70と扁平脚部71との間に隙間8を設けることも可能であるし、締付確認式リング7Cにおいて、付設式締付リング7Bの隙間8に弾性部材10を着接することも可能である。
締付リング7に建築用第一部材Eや第二部材Fより硬質金属材を用いると、ボルトBの締付けに応じて反力受け7aの先部が第一部材E等に食い込むし、反対に、第一部材Eや第二部材Fより軟質金属材を用いると、ボルトBの締付けに応じて反力受け7aの先部が第一部材E等に当接して湾曲する。また、反力受け7aは、ボルトBの締付時に、第一部材Eや第二部材Fに強く摩擦接触するもの、或は食込むものであれば形状は自由である。
締付確認シール9は、単独で使用することも可能であるが、一体式締付リング7A、及び付設式締付リング7Bと併用することが好ましく、締付確認式リング7Cを使用する場合には省略する。また、この締付確認シール9の代わりに周知のワッシャーWを用いることも可能である。
締付確認式リング7Cと締付確認シール9に用いる弾性部材10は、変形可能なゴムや合成樹脂、或いはそれらの複合材にて形成するものである。
何れの場合でもボルト頭部b1と締付リング7の間に締付確認シール9や周知のワッシャーWを装着し、各々の面を滑らかにしておくことで、締付けの際、ボルト頭部b1と締付リング7とがスムーズに回転し、より確実な締付けを可能にする。
締付確認式リング7Cと締付確認シール9に用いる弾性部材10は、変形可能なゴムや合成樹脂、或いはそれらの複合材にて形成するものである。
何れの場合でもボルト頭部b1と締付リング7の間に締付確認シール9や周知のワッシャーWを装着し、各々の面を滑らかにしておくことで、締付けの際、ボルト頭部b1と締付リング7とがスムーズに回転し、より確実な締付けを可能にする。
鉄骨梁F1と鋼管柱E1の締結は、上記例に限るものではなく、柱脚部材や柱頭部材への利用など多様な締結が可能である。
たとえば、鋼管柱E1の将来増築可能な接合位置に貫通穴Pをあけナット留め金具1や顎付ナット6、補強板X等をあらかじめ設けて置いても凹凸が殆んどなく意匠上の弊害も少なく、しかも増築時の工事が迅速正確に、低コストで行うことが可能となる。
更に、近年の環境問題から資源循環型建築に対応した安全で耐久性に富んだ、リユース(再使用)可能な省力型柱梁等接合構造技術が求められている。本発明は、S造戸建住宅からRC、CFT造10階建程度を対象に、柱、梁、柱梁接合部材、柱脚部材等をそれぞれ部品化し着脱可能な構造としているため、おおむね100年程度の期間リユース可能な省力型柱梁接合構造の基幹技術として提供することも可能である。
たとえば、鋼管柱E1の将来増築可能な接合位置に貫通穴Pをあけナット留め金具1や顎付ナット6、補強板X等をあらかじめ設けて置いても凹凸が殆んどなく意匠上の弊害も少なく、しかも増築時の工事が迅速正確に、低コストで行うことが可能となる。
更に、近年の環境問題から資源循環型建築に対応した安全で耐久性に富んだ、リユース(再使用)可能な省力型柱梁等接合構造技術が求められている。本発明は、S造戸建住宅からRC、CFT造10階建程度を対象に、柱、梁、柱梁接合部材、柱脚部材等をそれぞれ部品化し着脱可能な構造としているため、おおむね100年程度の期間リユース可能な省力型柱梁接合構造の基幹技術として提供することも可能である。
1・1′鋼管柱
10 通孔
2 柱梁接合部材
20 通孔
3 補強部材
30 通孔
5 トルシア型高力ボルト
50 破断ピンテール
52 ナット
6 挿着治具
62 パンダグラフ機構
63 ワーク保持フレーム
B 鉄骨梁
10 通孔
2 柱梁接合部材
20 通孔
3 補強部材
30 通孔
5 トルシア型高力ボルト
50 破断ピンテール
52 ナット
6 挿着治具
62 パンダグラフ機構
63 ワーク保持フレーム
B 鉄骨梁
Claims (3)
- 鋼管柱1に鉄骨梁Bを接合するにあたり、鉄骨梁Bを接合すべき部位に通孔10を開設した鋼管柱1の外側に、前記通孔10に対向する位置に通孔20を開設した柱梁接合部材2を配置させて、この柱梁接合部材2の通孔20と前記鋼管柱1の通孔10とを対向合致させる一方、
前記鋼管柱1の通孔10に挿入進退させ得るトルシア高力ボルト5であって、先端側のピンテール部を外側に向け、ボルト頭部をパンダグラフ機構62・62によって対向的に拡縮動作可能な挿着治具6のワーク保持フレーム63のボルトホルダー65に保持させて、更に補強部材3の通孔30を前記鋼管柱1の通孔10とを対向合致させ、トルシア高力ボルト5を挿通した後、ワーク保持フレーム63に当接させ、マグネットで固定する。
前記鋼管柱1の中に挿入し、対向合致状態にある前記通孔10と通孔20に前記パンダグラフ機構62・62の幅拡大動作を介してワーク保持フレーム63・63を当該鋼管柱1の対向内壁面に向けて移動させることによってトルシア高力ボルト5を挿入せしめ、補強部材3と当該鋼管柱1の内壁面に当接させてから、固定部材3の通孔30と柱梁接合部材2の通孔20とを合致させ、ついで、ナット52をトルシア高力ボルト5に雄ネジに螺入することにより補強部材3と鋼管柱1、柱梁接合部材2と鉄骨梁Bとを緊結状態に接合させることを特徴とした鋼管柱接合構造物の施工方法。 - 本発明の建築用締結手段に用いる補強部材3及びボルト留め金具70を強度、施工方法によって選択的に使用する事を特徴とする鋼管柱接合構造物の施工方法。
- 本発明の建築用締結手段に用いるびボルト留め金具部品70
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Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2004321343A JP2006132161A (ja) | 2004-11-04 | 2004-11-04 | 鋼管柱接合構造物の施工方法と装着治具、ボルト止め金具 |
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
CN101831969A (zh) * | 2010-05-07 | 2010-09-15 | 华太建设集团有限公司 | 自平衡式支撑承重墙体开设洞口的方法 |
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CN110872868A (zh) * | 2019-11-08 | 2020-03-10 | 浙江中清大建筑产业化有限公司 | 一种增强型锚拉式的板柱节点连接装置 |
CN112282059A (zh) * | 2020-11-25 | 2021-01-29 | 灵境(湖北)科技有限公司 | 一种建筑工地用的连接钢构件 |
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CN117966907A (zh) * | 2024-02-19 | 2024-05-03 | 安徽恒星建设工程有限公司 | 一种建筑搭建用装配式钢结构组件及其施工方法 |
-
2004
- 2004-11-04 JP JP2004321343A patent/JP2006132161A/ja active Pending
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