JP2005207563A - 建築用締結手段とその締結手段に用いるナット金具と補助ナットと締付リングと締付確認シール - Google Patents
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Abstract
【課題】高層建築物や耐震建築物の要請にも十分に対応でき、しかも熟練を要することなく高能率に、安全容易に、且つ安価に固定できる建築用締結手段と、該手段に用いるナット金具、補助ナット、締付リング、締付確認シールを提供する。
【解決手段】建築用第一部材Eの貫通穴Pに一方側から取付ける筒状のナット金具1と、該ナット金具内に第一部材の他方側から取付ける補助ナット6と、ナット金具又は補助ナットに螺合するボルトBと、ボルトに嵌挿する締付リング7と締付確認シール9とから成るもので、第一部材や第二部材Fの大きさ・材質・取付強度等によって、補助ナットと締付リングと締付確認シールとを選択的に使用するものであり、最も簡単な締結にあっては、ナット金具とボルトのみを用い、以下、取付強度の増大に伴い、ナット金具とボルトの外に少なくとも締付リングを用い、更に補助ナットを用いる。
【選択図】図1−1
【解決手段】建築用第一部材Eの貫通穴Pに一方側から取付ける筒状のナット金具1と、該ナット金具内に第一部材の他方側から取付ける補助ナット6と、ナット金具又は補助ナットに螺合するボルトBと、ボルトに嵌挿する締付リング7と締付確認シール9とから成るもので、第一部材や第二部材Fの大きさ・材質・取付強度等によって、補助ナットと締付リングと締付確認シールとを選択的に使用するものであり、最も簡単な締結にあっては、ナット金具とボルトのみを用い、以下、取付強度の増大に伴い、ナット金具とボルトの外に少なくとも締付リングを用い、更に補助ナットを用いる。
【選択図】図1−1
Description
本発明は、基礎部材に付属部材等を固定する締結手段と、その締結手段に用いるナット金具と補助ナット、及びボルトに嵌挿する締付リングと締付確認シールに関するものである。
建築物の構築において、基礎部材(コンクリート、鋼材、木材等)に付属部材(鋼材、木材、パネル材等)を取付ける締結手段として、図15−1の如く基礎部材EにボルトBより大径の貫通穴Pを、付属部材FにボルトBより大径の抜穴Qを穿設しておき、ボルトBとナットNを用いて固定するか、図15−2の如く付属部材FにボルトBより大径の抜穴Qを、基礎部材EにボルトBに螺合する雌ネジGを設け、付属部材Fの抜穴Qより基礎部材Eの雌ネジGにボルトBを螺入して固定し、更に、図15−3の如く基礎部材Eに貫通穴Pを、付属部材Fに抜穴Qを穿設し、貫通穴Pにナット金具1を取付け、付属部材Fの抜穴Qより基礎部材Eに取付けたナット金具1にボルトBを螺入して固定することが知られている。
角形鋼管柱と梁材との接合において、角形鋼管柱の接合部位の全周面を被覆する接合用筒体と、これら両者を貫通するように形成された孔の内、角形鋼管柱孔の内部側から固定された複数の雌螺子部材と、各雌螺子部材に対応する孔が形成され且つ梁材の端部に固定されたエンドプレートとを備え、エンドプレートを接合用筒体に当接した状態で各孔を介して雌螺子部材に雄螺子部材を螺合させ、これら両者を固定するものが知られている。
特開平5−302359号公報
これまで提案されていた建築用締結手段は、年々高層化する建物、耐震性を求められる建物の締結手段としては不充分であるという問題点と、定められた強度と精度を確保するには、高度の熟練を要する等の問題点があった。しかも高強度に締結する場合、施工に手間が掛かり過ぎて、工費も嵩むといった難点があった。
また、裏側に手指が入らない基礎部材に対する付属部材の取付けが困難であること、高力ボルトを使用するとしても、耐久力が得られない欠点があった。
従来例1にあっては、高力ボルトを使用するとしても、耐久力が得られない欠点があった。
また、裏側に手指が入らない基礎部材に対する付属部材の取付けが困難であること、高力ボルトを使用するとしても、耐久力が得られない欠点があった。
従来例1にあっては、高力ボルトを使用するとしても、耐久力が得られない欠点があった。
そこで本発明は、建築用締結手段と、該手段に用いる締結手具に上記のような難点があったことに鑑みて為されたもので、その目的とするところは、高層建築物や耐震建築物の要請にも十分に対応でき、しかも熟練を要することなく高能率に、安全容易に、且つ安価に固定できる建築用締結手段と、該手段に用いるナット金具、補助ナット、締付リング、締付確認シールを提供することにある。
上記目的を達成するために、本発明の建築用締結手段は請求項1として、建築用第一部材の貫通穴に一方側から取付ける筒状のナット金具と、該ナット金具内に取付ける補助ナットと、ナット金具又は補助ナットに螺合するボルトと、ボルトに嵌挿する締付リングと締付確認シールとから成るもので、第一部材や第二部材の要素(大きさ、材質、取付強度等)によって、補助ナットと締付リングと締付確認シールとを選択的に使用するものであり、最も簡単な締結にあっては、ナット金具とボルトのみを用い、以下、取付け要素に伴い、ナット金具とボルトの外に少なくとも締付リングを用い、更に補助ナットを用いることを特徴とする。
ここで建築用締結手段とは、ボルトとナット金具の外に、補助ナットと締付リングと締付確認シールとを選択的に使用して固定するものを言う。
ここで第一部材とは、背景技術の基礎部材と付属部材の一方であり、第二部材とは、基礎部材と付属部材の他方である。
ここで建築用締結手段とは、ボルトとナット金具の外に、補助ナットと締付リングと締付確認シールとを選択的に使用して固定するものを言う。
ここで第一部材とは、背景技術の基礎部材と付属部材の一方であり、第二部材とは、基礎部材と付属部材の他方である。
本発明の建築用締結手段に用いるナット金具の内、請求項2は胴部径を変更可能にした変胴径式ナット金具であり、該ナット金具は、建築用第一部材の貫通穴に対する係止手段として拡口式係止手段を備え、割型胴部を成し、該割型胴部の少なくとも挿入末側に第一部材の一側面に当接する挿入制限鍔を設け、拡口式係止手段として挿入方向に添った平行割溝と、挿入方向に非平行した非平行割溝との何れか一方を備え、胴部径の変化第一部材の貫通穴内に係止し得るようにしたことを特徴とする。
請求項3は挿入側の胴部径を変更可能にした変胴径式ナット金具であり、該ナット金具は挿入側に、第一部材の貫通穴に対する係止手段として一部拡口式係止手段を備え、溝付き胴部を成し、溝付き胴部の少なくとも挿入末側に建築用第一部材の一側面に当接する挿入制限鍔を設け、一部拡口式係止手段はスリットと、スリット間にあって内外周方向に弾力を有する弾力片とから成り、弾力片は挿入方向に添った扁平弾力片と、挿入側に向けて開脚する開脚弾力片と、内周向きに屈曲する二重弾力片との何れか一方であり、挿入時に貫通穴径より小径に抑圧し、その反発力で第一部材の貫通穴内に係止し得るようにしたことを特徴とする。
請求項4のナット金具は、請求項2,3の胴部に局部式係止手段を備えるものであり、局部式係止手段として胴部より外周側に突出する円錐突部と筒状突部、及び胴部より外周側に切起した切起片との何れか一方を備え、建築用第一部材の貫通穴内に係止し可能となることを特徴とする。
請求項3は挿入側の胴部径を変更可能にした変胴径式ナット金具であり、該ナット金具は挿入側に、第一部材の貫通穴に対する係止手段として一部拡口式係止手段を備え、溝付き胴部を成し、溝付き胴部の少なくとも挿入末側に建築用第一部材の一側面に当接する挿入制限鍔を設け、一部拡口式係止手段はスリットと、スリット間にあって内外周方向に弾力を有する弾力片とから成り、弾力片は挿入方向に添った扁平弾力片と、挿入側に向けて開脚する開脚弾力片と、内周向きに屈曲する二重弾力片との何れか一方であり、挿入時に貫通穴径より小径に抑圧し、その反発力で第一部材の貫通穴内に係止し得るようにしたことを特徴とする。
請求項4のナット金具は、請求項2,3の胴部に局部式係止手段を備えるものであり、局部式係止手段として胴部より外周側に突出する円錐突部と筒状突部、及び胴部より外周側に切起した切起片との何れか一方を備え、建築用第一部材の貫通穴内に係止し可能となることを特徴とする。
ここで変胴径式ナット金具とは、胴部径を大径又は小径に変更可能にした割型胴部と、挿入側の胴部径を変更可能にした溝付き胴部とを言い、ナット金具の係止手段とは、胴部全長に設ける拡口式係止手段、胴部の挿入側に設ける一部拡口式係止手段、胴部の任意個所に設ける局部式係止手段を言う。その内、拡口式係止手段とは、挿入方向に添った平行割溝と、挿入方向に非平行した非平行割溝とを言い、更に、非平行割溝とは、胴部の中心線に対して傾斜する傾斜割溝と、胴部の中心線に直交して食い違うクランク状割溝と、胴部の中心線に対して波状を成す波状割溝とを言うが、胴部径の変化にて第一部材の貫通穴内に係止し得るものであれば形態は自由である。例えば、非平行割溝の内、傾斜割溝と波状割溝は平行割溝の任意範囲に設け、クランク状割溝は半ピッチ、即ち、半クランク状に設けることも可能である。
また、一部拡口式係止手段とは、スリット間に設けた弾力片を外周側に開脚して係止するものを言い、局部式係止手段とは、胴部より外周側に突出する円錐突部と筒状突部と切起片とを言うが、ナット金具を建築用第一部材の貫通穴に取付けた時、貫通穴内に係止し得るものであればその形状は自由である。
また、一部拡口式係止手段とは、スリット間に設けた弾力片を外周側に開脚して係止するものを言い、局部式係止手段とは、胴部より外周側に突出する円錐突部と筒状突部と切起片とを言うが、ナット金具を建築用第一部材の貫通穴に取付けた時、貫通穴内に係止し得るものであればその形状は自由である。
本発明の建築用締結手段に用いるナット金具の内、請求項5は請求項2のナット金具において割型胴部の平行割溝と非平行割溝の途中に連結部を備えた溝破断式ナット金具であり、連結部は割型胴部へのボルト等の挿入にて切断し、胴部径の大径変形を可能にしたことを特徴とする。
本発明の建築用締結手段に用いるナット金具の内、請求項6は請求項3のナット金具において溝付き胴部のスリットに連結部を備えた溝破断式ナット金具であり、連結部は隣接弾力片に連続していて、溝付き胴部へのボルト等の挿入にて切断し、弾力片の大径変形を可能にしたことを特徴とする。
ここで溝破断式ナット金具とは、割型胴部の平行割溝に設けた連結部、及び非平行割溝に設けた連結部をボルト等の挿入にて切断し、胴部径を大径変形し得るもの、及び溝付き胴部のスリットに設けた連結部をボルト等の挿入にて切断し、弾力片を大径変形し得るものを言う。
本発明の建築用締結手段に用いるナット金具の内、請求項6は請求項3のナット金具において溝付き胴部のスリットに連結部を備えた溝破断式ナット金具であり、連結部は隣接弾力片に連続していて、溝付き胴部へのボルト等の挿入にて切断し、弾力片の大径変形を可能にしたことを特徴とする。
ここで溝破断式ナット金具とは、割型胴部の平行割溝に設けた連結部、及び非平行割溝に設けた連結部をボルト等の挿入にて切断し、胴部径を大径変形し得るもの、及び溝付き胴部のスリットに設けた連結部をボルト等の挿入にて切断し、弾力片を大径変形し得るものを言う。
請求項7のナット金具は、請求項2,3,4,5,6のナット金具において、筒状胴部の挿入末側に建築用第一部材の一側面に当接する挿入制限鍔を備え、且つ挿入先側に第一部材の他側面に当接する離脱防止爪を備えていることを特徴とする建築用逆止式ナット金具である。
ここで筒状胴部とは、割型胴部と溝付き胴部を含むものであり、離脱防止爪とは、挿入先側から挿入末側に向けて肉圧となる楔、挿入末側から挿入先側に向けて切り起した切起し片等を言うが、挿入方向に係止することがなく、離脱方向に係止するものであれば形状は自由である。
ここで逆止式ナット金具とは、第一部材の貫通孔に挿入するだけで、挿入制限鍔を建築用第一部材の一側面に、離脱防止爪を第一部材の他側面に係止し得るものを言い、第一部材に係止する挿入制限鍔と離脱防止爪とはボルトの締付けにて潰れるものが望ましい。
ここで筒状胴部とは、割型胴部と溝付き胴部を含むものであり、離脱防止爪とは、挿入先側から挿入末側に向けて肉圧となる楔、挿入末側から挿入先側に向けて切り起した切起し片等を言うが、挿入方向に係止することがなく、離脱方向に係止するものであれば形状は自由である。
ここで逆止式ナット金具とは、第一部材の貫通孔に挿入するだけで、挿入制限鍔を建築用第一部材の一側面に、離脱防止爪を第一部材の他側面に係止し得るものを言い、第一部材に係止する挿入制限鍔と離脱防止爪とはボルトの締付けにて潰れるものが望ましい。
本発明の建築用締結手段に用いるナット金具の内、請求項8は弾力を利用して取付ける押圧式ナット金具であり、
該ナット金具は請求項7のナット金具において、挿入制限鍔の代わりに建築用第一部材の一側面に当接し離脱方向に弾撥力を有する弾力鍔を備え、離脱防止爪側より第一部材の貫通穴に挿入し、弾力鍔を第一部材の一側面に当接するまで挿入した後、更に押圧挿入して離脱防止爪を貫通穴より外部に露出し、離脱防止爪と押圧力の開放により弾力復帰した弾力鍔とで第一部材を挟持し得るようにしたことを特徴とする。
ここで押圧式ナット金具とは、離脱方向に弾撥力を有する弾力鍔に対抗して挿入し、その反発力を利用して離脱防止爪を第一部材の他側面に圧接し得るようにしたものを言う。
該ナット金具は請求項7のナット金具において、挿入制限鍔の代わりに建築用第一部材の一側面に当接し離脱方向に弾撥力を有する弾力鍔を備え、離脱防止爪側より第一部材の貫通穴に挿入し、弾力鍔を第一部材の一側面に当接するまで挿入した後、更に押圧挿入して離脱防止爪を貫通穴より外部に露出し、離脱防止爪と押圧力の開放により弾力復帰した弾力鍔とで第一部材を挟持し得るようにしたことを特徴とする。
ここで押圧式ナット金具とは、離脱方向に弾撥力を有する弾力鍔に対抗して挿入し、その反発力を利用して離脱防止爪を第一部材の他側面に圧接し得るようにしたものを言う。
本発明の建築用締結手段に用いるナット金具の内、請求項9は建築用第一部材の貫通穴長さより胴部長さが長い胴長式ナット金具であり、該ナット金具は、長胴部の挿入末側に第一部材の一側面に当接する挿入制限鍔を設け、少なくとも貫通穴より外部に露出する挿入側に倒伏式係止手段を備え、該係止手段は挿入方向に添ったスリットと、スリット間において内外周向きに屈曲可能となる折曲片と、スリットにおいて隣接折曲片に繋がる連結部とを備え、ボルト等の挿入にて連結部を切断し、折曲片を連結部から開放して第一部材の他側面に屈曲し得るようにしたことを特徴とする。
請求項10は、請求項9の胴長式ナット金具において、挿入制限鍔を建築用第一部材の一側面に当接するまで挿入した時、第一部材の他側面に係止する係止片を長胴部に備えていることを特徴とする。
ここで胴長式ナット金具とは、長胴長さが貫通穴長さより長く、貫通穴より外部に露出する挿入側に倒伏式係止手段を備えるものを言い、倒伏式係止手段とは、溝破断式ナット金具の一部拡口式係止手段と略同様であるが、スリットの形成範囲が長く、連結部を適宜間隔で設け、総ての連結部を切断した時、折曲片が長くなる点で相違する。
ここで倒伏式係止手段の連結部とは、スリットの途中に設けるもので、スリットを長い範囲で設ける場合、適宜間隔に設ける。
ここで係止片とは、長胴部より切り起したものであるが、挿入方向に係止することがなく、離脱方向に係止するものであれば形態は自由である。
請求項10は、請求項9の胴長式ナット金具において、挿入制限鍔を建築用第一部材の一側面に当接するまで挿入した時、第一部材の他側面に係止する係止片を長胴部に備えていることを特徴とする。
ここで胴長式ナット金具とは、長胴長さが貫通穴長さより長く、貫通穴より外部に露出する挿入側に倒伏式係止手段を備えるものを言い、倒伏式係止手段とは、溝破断式ナット金具の一部拡口式係止手段と略同様であるが、スリットの形成範囲が長く、連結部を適宜間隔で設け、総ての連結部を切断した時、折曲片が長くなる点で相違する。
ここで倒伏式係止手段の連結部とは、スリットの途中に設けるもので、スリットを長い範囲で設ける場合、適宜間隔に設ける。
ここで係止片とは、長胴部より切り起したものであるが、挿入方向に係止することがなく、離脱方向に係止するものであれば形態は自由である。
請求項11は、請求項2,3,4,5,6,7,8,9,10の建築用ナット金具において、筒状胴部の内周側にボルト、又は補助ナットに螺合する雌ねじを備えていることを特徴とする。
ここで雌ねじとは、筒状胴部(割型胴部、溝付き胴部、長胴部)の全長に設けるもの、筒状胴部の一部に設けるもので、ボルトに螺合するもの、又は補助ナットに螺合するものを言う。
請求項12は、請求項2,3,4,5,6,7,8,9,10の建築用ナット金具において、筒状胴部の適宜位置に、補助ナットに係止する係止口を備えることを特徴とする。
ここで係止口とは、筒状胴部(割型胴部、溝付き胴部、長胴部)の肉厚方向に貫通するもの、筒状胴部の内周側に向けて開口するもので、挿入末側に設けるものを言う。
ここで雌ねじとは、筒状胴部(割型胴部、溝付き胴部、長胴部)の全長に設けるもの、筒状胴部の一部に設けるもので、ボルトに螺合するもの、又は補助ナットに螺合するものを言う。
請求項12は、請求項2,3,4,5,6,7,8,9,10の建築用ナット金具において、筒状胴部の適宜位置に、補助ナットに係止する係止口を備えることを特徴とする。
ここで係止口とは、筒状胴部(割型胴部、溝付き胴部、長胴部)の肉厚方向に貫通するもの、筒状胴部の内周側に向けて開口するもので、挿入末側に設けるものを言う。
本発明の建築用締結手段に用いる補助ナットは請求項13として、ナット胴部の外周に請求項11のナット金具の雌ねじに螺合する外周ねじと、請求項12のナット金具の係止口に係止する金具係止部との何れか一方を備え、ナットの中心部に内周ねじを貫通状態に設け、該内周ねじの少なくとも先部側に、外向きに広口となるボルトガイド部を有していることを特徴とする。
ここで補助ナットとは、ナット金具に簡単に取付け得るものであれば、外周ねじや金具係止部に限定されるものではない。また、内周ねじの先部側に設けたボルトガイド部は、ボルトの挿入を助けるものであれば形状は自由である。
ここで補助ナットとは、ナット金具に簡単に取付け得るものであれば、外周ねじや金具係止部に限定されるものではない。また、内周ねじの先部側に設けたボルトガイド部は、ボルトの挿入を助けるものであれば形状は自由である。
本発明の建築用締結手段に用いる締付リングの内、請求項14はリング体が加圧方向にスプリング効果を有する一体式締付リングであり、該締付リングは、リング体の任意厚さ位置に外周向きに開口する隙間と、外周向きに広口となる楔状隙間との何れか一方を備え、隙間より当接側に扁平脚部を、楔状隙間より当接側に開脚部を備え、扁平脚部と開脚部とが加圧方向にスプリング効果を有していることを特徴とする。
本発明の建築用締結手段に用いる締付リングの内、請求項15は反力脚の付設にて加圧方向にスプリング効果を有する付設式締付リングであり、該リングはリング体の当接側に反力脚を備え、リング体と反力脚との間に、外周向きに開口する隙間と、外周向きに広口となる楔状隙間との何れか一方を備え、隙間より当接側に扁平脚部を、楔状隙間より当接側に開脚部を備え、扁平脚部と開脚部とが加圧方向にスプリング効果を有していることを特徴とする。
本発明の建築用締結手段に用いる締付リングの内、請求項16は所定トルクによる締付けを目視可能にした締付確認式リングであり、該リングは請求項14,15の締付リングにおいて、隙間内に一定のトルク又は一定のボルト軸力により変形する弾性部材を着接しており、弾性部材が加圧により押し潰され、その一部が隙間から外部に飛び出し、外部から目視可能となることを特徴とする。
本発明の建築用締結手段に用いる締付リングの内、請求項15は反力脚の付設にて加圧方向にスプリング効果を有する付設式締付リングであり、該リングはリング体の当接側に反力脚を備え、リング体と反力脚との間に、外周向きに開口する隙間と、外周向きに広口となる楔状隙間との何れか一方を備え、隙間より当接側に扁平脚部を、楔状隙間より当接側に開脚部を備え、扁平脚部と開脚部とが加圧方向にスプリング効果を有していることを特徴とする。
本発明の建築用締結手段に用いる締付リングの内、請求項16は所定トルクによる締付けを目視可能にした締付確認式リングであり、該リングは請求項14,15の締付リングにおいて、隙間内に一定のトルク又は一定のボルト軸力により変形する弾性部材を着接しており、弾性部材が加圧により押し潰され、その一部が隙間から外部に飛び出し、外部から目視可能となることを特徴とする。
ここで一体式締付リングとは、リング体に直接隙間又は楔状隙間を設け、隙間より当接側に扁平脚部を、又は楔状隙間より当接側に開脚部を備え、扁平脚部や開脚部に加圧方向のスプリング効果を与えたものを言う。
ここで付設式締付リングとは、リング体の当接側に反力脚を取付け、リング体と反力脚との間に隙間や楔状隙間を備え、反力脚の扁平脚部や開脚部に加圧方向のスプリング効果与えたものを言う。
ここで締付確認式リングとは、一体式締付リングや付設式締付リングにおいて、隙間や楔状隙間に弾性部材を着接したものを言い、弾性部材とは、一定のトルク又は一定のボルト軸力により押し潰されて変形し、その一部が隙間や楔状隙間から外部に飛び出し、外部から視覚可能となるゴムや合成樹脂、或はそれらの複合素材から成るものを言う。
ここで付設式締付リングとは、リング体の当接側に反力脚を取付け、リング体と反力脚との間に隙間や楔状隙間を備え、反力脚の扁平脚部や開脚部に加圧方向のスプリング効果与えたものを言う。
ここで締付確認式リングとは、一体式締付リングや付設式締付リングにおいて、隙間や楔状隙間に弾性部材を着接したものを言い、弾性部材とは、一定のトルク又は一定のボルト軸力により押し潰されて変形し、その一部が隙間や楔状隙間から外部に飛び出し、外部から視覚可能となるゴムや合成樹脂、或はそれらの複合素材から成るものを言う。
本発明の建築用締結手段に用いる締付確認シールの内、請求項17は加圧による接近を限定した圧縮制限式シールであり、該シールは、適宜間隔を有して相対する表面板と裏面板との間に弾性部材を着接し、表裏面板の少なくとも一方側面板の中心部寄りに、他方側面板に向けて突出する肉厚部を設け、肉厚部より外周側の表裏面板間に弾性部材を着接し、表裏面板の接近方向に一定のトルク又は一定のボルト軸力が作用した時に肉厚部と他方側面板とが当接し、弾性部材を押し潰してその一部を表裏面板から外部に飛び出るようにしたことを特徴とする。
本発明の建築用締結手段に用いる締付確認シールの内、請求項18は加圧により破断接近する破断式シールであり、該シールは、一方側面部と他方側面部とが適宜間隔を有して相対し、且つ破断部を介して連続し、一方側面部と他方側面部との間に弾性部材を着接しており、一方側面部と他方側面部との接近方向に一定のトルク又は一定のボルト軸力が作用した時に破断部が破断し、両側面部が接近して弾性部材を押し潰し、弾性部材の一部を両側面部から外部に飛び出るようにしたことを特徴とする。
ここで圧縮制限式シールとは、相対する表面板と裏面板とに押圧力が作用しても、一定以上に接近しないようにし、そのことにより表裏面板間に着接した弾性部材が必要以上に潰れず、その一部が外部に飛び出し、外部から視覚可能となるものを言う。
ここで破断式シールとは、相対する一方側面部と他方側面部を、破断部を介して連続するものを言い、破断部の位置は一定のトルク又は一定のボルト軸力が作用した時に確実に破断し、両側面部の接近に支障を与えない個所であれば自由である。
本発明の建築用締結手段に用いる締付確認シールの内、請求項18は加圧により破断接近する破断式シールであり、該シールは、一方側面部と他方側面部とが適宜間隔を有して相対し、且つ破断部を介して連続し、一方側面部と他方側面部との間に弾性部材を着接しており、一方側面部と他方側面部との接近方向に一定のトルク又は一定のボルト軸力が作用した時に破断部が破断し、両側面部が接近して弾性部材を押し潰し、弾性部材の一部を両側面部から外部に飛び出るようにしたことを特徴とする。
ここで圧縮制限式シールとは、相対する表面板と裏面板とに押圧力が作用しても、一定以上に接近しないようにし、そのことにより表裏面板間に着接した弾性部材が必要以上に潰れず、その一部が外部に飛び出し、外部から視覚可能となるものを言う。
ここで破断式シールとは、相対する一方側面部と他方側面部を、破断部を介して連続するものを言い、破断部の位置は一定のトルク又は一定のボルト軸力が作用した時に確実に破断し、両側面部の接近に支障を与えない個所であれば自由である。
本発明による建築用締結手段は上記のとおりであるから、次に記載する効果を奏する。
第一部材と第二部材の締結において、両部材の要素(大きさ、材質、取付強度等)を鑑み、ボルトと請求項2〜12記載のナット金具とを用いる以外に、請求項13記載の補助ナットと、請求項14〜16記載の締付リングと、請求項17〜18記載の締付確認シールとを選択的に使用して固定する。
本発明による建築用締結手段を採用することにより、従来より第一及び第二部材に対する加工も軽減され、頗る簡単に、且つ確実に固定することができる。その結果、固定精度の低下を防ぐことができるし、作業能率や仕上がり状態も向上し、大幅なコスト削減を図ることができる等、その適用範囲が極めて広く、産業上の利用価値も頗る向上する。
第一部材と第二部材の締結において、両部材の要素(大きさ、材質、取付強度等)を鑑み、ボルトと請求項2〜12記載のナット金具とを用いる以外に、請求項13記載の補助ナットと、請求項14〜16記載の締付リングと、請求項17〜18記載の締付確認シールとを選択的に使用して固定する。
本発明による建築用締結手段を採用することにより、従来より第一及び第二部材に対する加工も軽減され、頗る簡単に、且つ確実に固定することができる。その結果、固定精度の低下を防ぐことができるし、作業能率や仕上がり状態も向上し、大幅なコスト削減を図ることができる等、その適用範囲が極めて広く、産業上の利用価値も頗る向上する。
本発明による請求項2の変胴径式ナット金具は、拡口式係止手段として、挿入方向に添った平行割溝と、挿入方向に非平行した非平行割溝との何れかを備えているので、胴部径を小径に押圧変化すれば、簡単に貫通穴内に挿入し得る。しかも、挿入状態で押圧力を解放すれば、反発力で貫通穴に係止するので、取付けが極めて容易になる。特に非平行割溝を備えたナット金具にあっては、胴部径の変更時にねじれが生じにくいので、取扱いが一段と容易になる。
また、挿入制限鍔を第一部材に当接するまで挿入することで、ナット止金具を確実に、しかも簡便に取付けることができる。即ち、装着操作等が著しく簡略になり、作業能率が向上する。
本発明による請求項3の変胴径式ナット金具は、挿入側に一部拡口式係止手段を備えているので、一部拡口式係止手段の弾力片を内外周方向に変形し、即ち、貫通穴への挿入時には予め内周側に変形し、挿入側の胴部径を貫通穴径より小径にしておけば、ナット金具を簡単に貫通穴内に挿入し得る。しかも、貫通穴への挿入状態でボルトを螺入すれば、ボルトにて外周側に変形し、貫通穴に簡単に係止し得る。
本発明による請求項4のナット金具は、局部式係止手段として割型胴部や溝付き胴部より外周側に突出する円錐突部と筒状突部と切起片の何れかを備えているので、貫通穴に挿入した状態で胴部径を拡大すれば、円錐突部や筒状突部、又は切起片を貫通穴に係止することができる。割型胴部と溝付き胴部以外の筒状胴部にあっては、ナット金具を貫通穴に打ち込むことで、局部式係止手段を貫通穴に係止することができる。
また、挿入制限鍔を第一部材に当接するまで挿入することで、ナット止金具を確実に、しかも簡便に取付けることができる。即ち、装着操作等が著しく簡略になり、作業能率が向上する。
本発明による請求項3の変胴径式ナット金具は、挿入側に一部拡口式係止手段を備えているので、一部拡口式係止手段の弾力片を内外周方向に変形し、即ち、貫通穴への挿入時には予め内周側に変形し、挿入側の胴部径を貫通穴径より小径にしておけば、ナット金具を簡単に貫通穴内に挿入し得る。しかも、貫通穴への挿入状態でボルトを螺入すれば、ボルトにて外周側に変形し、貫通穴に簡単に係止し得る。
本発明による請求項4のナット金具は、局部式係止手段として割型胴部や溝付き胴部より外周側に突出する円錐突部と筒状突部と切起片の何れかを備えているので、貫通穴に挿入した状態で胴部径を拡大すれば、円錐突部や筒状突部、又は切起片を貫通穴に係止することができる。割型胴部と溝付き胴部以外の筒状胴部にあっては、ナット金具を貫通穴に打ち込むことで、局部式係止手段を貫通穴に係止することができる。
本発明による請求項5の溝破断式ナット金具は、割型胴部の平行割溝と非平行割溝の途中に連結部を備えているので、胴部径を予め貫通穴径より小径に形成し得る。その結果、貫通穴への装着が著しく簡単容易になる。しかも、挿入後、ボルト等の挿入にて連結部を切断し、胴部径を大径に変形することで、割型胴部を貫通穴に圧接し得る。
本発明による請求項6の溝破断式ナット金具は、溝付き胴部のスリットに連結部を備えているので、少なくとも挿入側の胴部径を予め貫通穴径より小径に形成し得る。しかも、挿入後、ボルト等の挿入にて連結部を切断し、弾力片を外周向きに押し広げることで、弾力片を貫通穴に圧接し得る。
本発明による請求項6の溝破断式ナット金具は、溝付き胴部のスリットに連結部を備えているので、少なくとも挿入側の胴部径を予め貫通穴径より小径に形成し得る。しかも、挿入後、ボルト等の挿入にて連結部を切断し、弾力片を外周向きに押し広げることで、弾力片を貫通穴に圧接し得る。
本発明による請求項7の逆止式ナット金具は、挿入先側に離脱防止爪を備えていても、割型胴部を貫通穴径より小径に押圧変形し、或は溝付き胴部の挿入側を貫通穴径より小径に弾性変形すれば、容易に挿入し得る。しかも挿入末側に設けた挿入制限鍔を第一部材の一側面に当接するまで挿入すると、離脱防止爪は貫通穴より外部に露出し、反発力で現状に復帰して第一部材の他側面に係止するので、ナット金具を確実に、しかも簡便に取付けることができる。
本発明による請求項8の押圧式ナット金具は、挿入先側に離脱防止爪を、挿入末側に離脱方向に弾撥力を有する弾力鍔を備えているので、それにより弾力鍔を第一部材の一側面に当接するまで挿入した後、離脱防止爪が貫通穴より外部に露出するまで弾力に対抗して弾力鍔の更に押圧挿入し、離脱防止爪が外部に露出した所で押圧力を開放すれば、弾力鍔の弾力復帰により胴部が押し戻され、離脱防止爪と弾力鍔とで第一部材を挟持する。その結果、押圧式ナット金具の取付けが極めて簡単容易で、しかも強力に取付け得る。
本発明による請求項9の胴長式ナット金具は、長胴部が貫通穴長さより長く、貫通穴より外部に露出する挿入側に倒伏式係止手段を備えているので、倒伏式係止手段側からボルトを挿入すると、ボルトの螺進に従いスリットの途中に設けた連結部が順次切断され、その連結部の切断により折曲片は連結部から開放され、第一部材に向けて屈曲倒伏する。そのことにより、ナット金具の取付けが著しく強力になる。更に、第一部材の肉厚が薄く、ボルトの螺合が困難な部材に用いることで、ボルトによる薄肉部材の固定も可能となる。
本発明による請求項10の胴長式ナット金具は、挿入制限鍔を建築用第一部材の一側面に当接するまで挿入した時、第一部材の他側面に係止する係止片を備えているので、貫通穴に挿入した胴長式ナット金具を、倒伏式係止手段の連結部を切断し、折曲片を屈曲して第一部材に倒伏するまで、仮止め状態に保つことができる。
本発明による請求項10の胴長式ナット金具は、挿入制限鍔を建築用第一部材の一側面に当接するまで挿入した時、第一部材の他側面に係止する係止片を備えているので、貫通穴に挿入した胴長式ナット金具を、倒伏式係止手段の連結部を切断し、折曲片を屈曲して第一部材に倒伏するまで、仮止め状態に保つことができる。
本発明による請求項11のナット金具は、筒状胴部(割型胴部、溝付き胴部、長胴部)の内周側に雌ねじを備えているので、ボルト、又は補助ナットを螺合することができる。しかも雌ねじを筒状胴部の一部に設けることにより、ボルト及び補助ナットの螺合を簡略化することができる。
本発明による請求項12のナット金具は、筒状胴部(割型胴部、溝付き胴部、長胴部)の適宜位置に、補助ナットに係止する係止口を備えているので、補助ナットとの取付けが簡略化することができる。
本発明による請求項12のナット金具は、筒状胴部(割型胴部、溝付き胴部、長胴部)の適宜位置に、補助ナットに係止する係止口を備えているので、補助ナットとの取付けが簡略化することができる。
本発明による請求項13の建築用補助ナットは、ナット止金具に対して後から簡単に取付け得る。しかも、螺合式補助ナットにあっては、該ナットを螺進することで、ナット止金具における割型胴部の胴部径を拡大したり、溝付き胴部の弾力片を拡大し、貫通穴に圧接することができる。また、挿入式補助ナットにあっては、ナット金具内に向けて押込むか、叩打するだけで取付け得るので、更に取付けが簡単である。特に、補助ナットを併用することで更に大きな締結力を得ることができる。
本発明による請求項14の一体式締付リングは、これを用いてボルト締めすると、隙間を介して扁平脚部を、また楔状隙間を介して開脚部を有しているので、締結完了時には、扁平脚部や開脚部が第一部材に強く摩擦し、ワッシャーの如く効果を発揮し、より確実に、しかも強力に締付けることができる。特に、ボルトの締付けを強めるほど、第一部材に対する摩擦力が高まるので、一段と締結力が向上する。
本発明による請求項15の付設式締付リングは、これを用いてボルト締めすると、
反力脚にて扁平脚部や開脚部を形成しているので、締結完了時には、反力脚の扁平脚部や開脚部が第一部材に強く摩擦し、ワッシャーの如く効果を発揮し、より確実に、しかも強力に締付けることができる。特に、ボルトの締付けを強めるほど、第一部材に対する摩擦力が高まるので、一段と締結力が向上する。
本発明による請求項16の締付確認式リングは、これを用いてボルト締めすると、隙間及び楔状隙間に着接した弾性部材が締結完了時に潰れ、その一部が外部から目視可能な状態に変形するので、第一部材と第二部材の固定状態を目視にて確認できる。その結果、正確なトルクで締結することが可能となる。
本発明による請求項15の付設式締付リングは、これを用いてボルト締めすると、
反力脚にて扁平脚部や開脚部を形成しているので、締結完了時には、反力脚の扁平脚部や開脚部が第一部材に強く摩擦し、ワッシャーの如く効果を発揮し、より確実に、しかも強力に締付けることができる。特に、ボルトの締付けを強めるほど、第一部材に対する摩擦力が高まるので、一段と締結力が向上する。
本発明による請求項16の締付確認式リングは、これを用いてボルト締めすると、隙間及び楔状隙間に着接した弾性部材が締結完了時に潰れ、その一部が外部から目視可能な状態に変形するので、第一部材と第二部材の固定状態を目視にて確認できる。その結果、正確なトルクで締結することが可能となる。
本発明による請求項17の圧縮制限式シールは、これを用いてボルト締めすると、相対する表面板と裏面板との少なくとも一方に肉厚部を備えているので、押圧力が作用しても一定以上に接近しない。そのことにより、表裏面板間に着接した弾性部材が必要以上に潰れず、その一部を外部から目視可能な状態に変形を留め得る。このことにより、第一部材と第二部材の固定状態を目視にて簡単に確認できる。
本発明による請求項18の破断式シールは、これを用いてボルト締めすると、相対する一方側面部と他方側面部との間に破断部を連続しているので、シールの組立完了までに部品を紛失することがない。また、一定のトルク又は一定のボルト軸力が作用するまで成形時の形態を保つので、弾性部材に不用な圧力が作用しない。その結果、正確なトルクで締結することが可能となる。
本発明による請求項18の破断式シールは、これを用いてボルト締めすると、相対する一方側面部と他方側面部との間に破断部を連続しているので、シールの組立完了までに部品を紛失することがない。また、一定のトルク又は一定のボルト軸力が作用するまで成形時の形態を保つので、弾性部材に不用な圧力が作用しない。その結果、正確なトルクで締結することが可能となる。
本発明による建築用締結手段の基本形態を図1−1〜図1−5に基づいて説明すれば、建築用第一部材Eにボルト軸胴部b2の太さよりやや大径の貫通穴Pを穿設し、建築用第二部材Fに第一部材Eの貫通穴Pと略同径の抜穴Qを連通状態に設けておき、その第一部材Eと第二部材Fとを固定するもので、貫通穴Pに一方側から取付ける筒状のナット金具1と、該ナット金具1内に取付ける補助ナット6と、ナット金具1又は補助ナット6に螺合するボルトBと、ボルトBに嵌挿する締付リング7と締付確認シール9とから成り、ナット金具1とボルトBの外に、第一部材Eや第二部材Fの要素(大きさ・材質・取付強度等)によって、補助ナット6と締付リング7と締付確認シール9とを選択的に使用するものである。
本発明による建築用締結手段の第一実施形態を図1−1に基づき説明すれば、建築用第一部材Eと第二部材Fとを、ボルトBとナット金具1のみを用いて固定する最も簡単な締結手段であるし、第二実施形態は図1−2の如く、建築用第一部材Eと第二部材Fとを、ボルトBとナット金具1の外に、締付リング7を用いて固定する締結手段である。
また、本発明による建築用締結手段の第三実施形態を図1−3に基づき説明すれば、建築用第一部材Eと第二部材Fとを、ボルトBとナット金具1の外に、補助ナット6を用い用いて固定する締結手段であるし、第四実施形態は図1−4の如く、建築用第一部材Eと第二部材Fとを、ボルトBとナット金具1の外に、補助ナット6と締付リング7と締付確認シール9を用いて固定する締結手段である。
更に、本発明による建築用締結手段の第五実施形態を図1−5に基づき説明すれば、建築用第一部材Eと第二部材Fとを、ボルトBとナット金具1の外に、補助ナット6と締付リング7を用いて固定する締結手段である。
また、本発明による建築用締結手段の第三実施形態を図1−3に基づき説明すれば、建築用第一部材Eと第二部材Fとを、ボルトBとナット金具1の外に、補助ナット6を用い用いて固定する締結手段であるし、第四実施形態は図1−4の如く、建築用第一部材Eと第二部材Fとを、ボルトBとナット金具1の外に、補助ナット6と締付リング7と締付確認シール9を用いて固定する締結手段である。
更に、本発明による建築用締結手段の第五実施形態を図1−5に基づき説明すれば、建築用第一部材Eと第二部材Fとを、ボルトBとナット金具1の外に、補助ナット6と締付リング7を用いて固定する締結手段である。
建築用締結手段に用いる本発明ナット金具の内、筒状胴部2の胴部径rを変更可能にした変胴径式ナット金具1Aであり、該ナット金具1Aの第一実施形態を図2−1に基づき説明すれば、胴部径rを建築用第一部材Eの貫通穴径Rと同等、又は貫通穴径Rより僅かに大径に形成した割型胴部2Aに係止手段3として拡口式係止手段3Aを備え、且つ内周側に雌ねじ21を、挿入末側に第一部材Eの一側面e1に当接する挿入制限鍔22を、挿入先側に挿入方向に係止することなく離脱方向に係止する離脱防止爪23を設け、拡口式係止手段3Aとして挿入方向の全長に、挿入方向に添った溝幅Tの平行割溝11を備えるもので、製作時に図2−1(イ)の如く胴部径rを貫通穴径Rよりやや大径に形成し、貫通穴Pへの挿通時に図2−1(ロ)の如く胴部径rを貫通穴径Rより小径に絞り込み、即ち、貫通穴径Rより小径に弾性変形して挿入し、貫通穴P内に挿入した所で絞り込みを開放し、その復元力で貫通穴Pに圧接係止し、離脱防止爪23が第一部材Eの他側面e2に当接するものである。
平行割溝11の溝幅Tは、胴部径rを少なくとも1〜5mm程度縮小し得る範囲が好ましい。
平行割溝11の溝幅Tは、胴部径rを少なくとも1〜5mm程度縮小し得る範囲が好ましい。
本発明による変胴径式ナット金具の第二実施形態を、第一実施形態と相違する点について説明すると、図2−2の如く割型胴部2Aにおける係止手段3の拡口式係止手段3Aとして、挿入方向に非平行した溝幅Tの非平行割溝12を備え、その非平行割溝12として割型胴部2Aの中心線に対して傾斜角θを有する傾斜割溝12Aを設け、胴部径rの変化にて建築用第一部材Eの貫通穴P内に係止し得るようにしたものであり、傾斜割溝12Aは胴部径rの変化時におけるねじれをより少なくし、変胴径式ナット金具1Aと貫通穴Pとの偏芯を少なくし得るようにしたものである。
傾斜割溝12Aの傾斜角θは、胴部長さHと溝幅Tを考慮して設けるもので、胴部長さHが短い程、溝幅Tを広くする程、傾斜角θを大きくする必要があるが、割型胴部2Aの中心線に対し30度以下が好ましい。
傾斜割溝12Aの傾斜角θは、胴部長さHと溝幅Tを考慮して設けるもので、胴部長さHが短い程、溝幅Tを広くする程、傾斜角θを大きくする必要があるが、割型胴部2Aの中心線に対し30度以下が好ましい。
本発明による変胴径式ナット金具の第三実施形態を、第二実施形態と相違する点について説明すると、図2−3の如く割型胴部2Aにおける係止手段3の拡口式係止手段3Aとして、挿入方向に非平行した溝幅Tの非平行割溝12を備え、その非平行割溝12として挿入方向に直交して食い違うクランク状割溝12Bを備えるものであり、該クランク状割溝12Bは、挿入方向に沿った横溝部から、横溝部に直交する縦溝部を相対設し、縦溝部の先端間に横溝部に平行する平行溝部を連続しており、縦溝部を横溝幅Tより長く形成し、且つ縦溝幅tを横溝幅Tより小さくすることで弾性変形時のねじれをより少なくし、変胴径式ナット金具1Aと貫通穴Pとの偏芯を少なくし得るようにしたものである。
本発明による変胴径式ナット金具の第四実施形態を、第二及び第三実施形態と相違する点について説明すると、図2−4の如く割型胴部2Aに設ける拡口式係止手段3Aの非平行割溝12として、挿入方向に対して蛇行またはジグザグを成す溝幅Tの波状割溝12Cを備えるものであり、該波状割溝12Cは、円弧波や山型波の一部であっても、或は円弧波や山型波を繰り返して形成すものでも良く、このことにより弾性変形時のねじれをより少なくし、変胴径式ナット金具1Aと貫通穴Pとの偏芯を少なくし得るようにしたものである。
波状割溝12Cは、胴部長さHと溝幅Tを考慮して設けるもので、溝幅Tより大きい波にすることが望ましい。
波状割溝12Cは、胴部長さHと溝幅Tを考慮して設けるもので、溝幅Tより大きい波にすることが望ましい。
本発明による変胴径式ナット金具の内、挿入側の胴部径rを変更可能にした溝付き胴部2Bであり、該胴部2Bの第一実施形態を図3−1に基づき説明すると、挿入先側に一部拡口式係止手段3Bを、挿入末側に建築用第一部材Eの一側面e1に当接する挿入制限鍔22を備え、一部拡口式係止手段3Bを除く内周側に雌ねじ21を設け、一部拡口式係止手段3Bとして挿入方向に平行するスリット4と、スリット4,4間にあって内外周方向に弾力を有する弾力片5とを備え、弾力片5として挿入方向に添った扁平弾力片5Aを採用し、その先端に離脱防止爪23を設けるものであり、貫通穴Pへの挿通時に、溝付き胴部2Bの挿入側、即ち、扁平弾力片5Aを内周側に押圧して貫通穴径Rより小径にし、一部拡口式係止手段3BへのボルトBや後記補助ナット6の挿入により外周側に開脚し、貫通穴Pに係止し得るようにしたものである。
本発明による溝付き胴部の第二実施形態を第一実施形態と相違する点について説明すると、図3−2の如く一部拡口式係止手段3Bの弾力片5として、胴部側から挿入先側に向けて外周方向に開脚する開脚弾力片5Bを採用するものであり、この開脚弾力片5Bは先端部に離脱防止爪23を設け、貫通穴径Rより僅かに大径に開脚しておき、貫通穴Pへの挿入時に、開脚弾力片5Bの先端側を内周側に押圧して胴部径rと同径、又は胴部径rより小径にし、一部拡口式係止手段3BへのボルトBや後記補助ナット6の挿入により外周側に開脚し、貫通穴Pに係止し得るようにしたものである。
本発明による溝付き胴部の第三実施形態を第一及び第二実施形態と相違する点について説明すると、図3−3の如く一部拡口式係止手段3Bの弾力片5として、弾力片5を内周側に屈曲して二重に弾力を発揮する二重弾力片5Cを採用し、この二重弾力片5Cの先端に離脱防止爪23を設けるものであり、貫通穴Pへの挿通時に、二重弾力片5Cを内周側に押圧して胴部径rと同径、又は胴部径rより小径にし、一部拡口式係止手段3BへのボルトBや後記補助ナット6の挿入により外周側に開脚し、貫通穴Pに係止し得るようにしたものである。
建築用締結手段に用いる本発明ナット金具の内、請求項2の割型胴部2Aに局部式係止手段3Cを備えるものであり、局部式係止手段3Cの第一実施形態を図4−1に基づき説明すると、貫通穴径Rよりやや小径に形成した割型胴部2Aに平行割溝11、又は非平行割溝12を備え、少なくともと挿入末側に建築用第一部材Eの一側面e1に当接する挿入制限鍔22を設け、局部式係止手段3Cとして割型胴部2Aより外周側に突出する円錐突部31を備えるものであり、該円錐突部31は割型胴部2Aの一部を叩打して、またはプレス加工して形成し、第一部材Eの貫通穴P内に挿入した状態で胴部径rを拡大した時、第一部材Eの貫通穴Pに摩擦接触又は係止するものである。
この円錐突部31は溝付き胴部2Bに設けることも可能であるし、貫通穴径Rよりやや大径の割型胴部2Aや溝付き胴部2Bに設け、その変胴径式ナット金具1Aを貫通穴P内に向けて叩打しても取付け得る。
この円錐突部31は溝付き胴部2Bに設けることも可能であるし、貫通穴径Rよりやや大径の割型胴部2Aや溝付き胴部2Bに設け、その変胴径式ナット金具1Aを貫通穴P内に向けて叩打しても取付け得る。
本発明による局部式係止手段の第二実施形態を、第一実施形態と相違する点について説明すると、図4−2の如く局部式係止手段3Cとして、割型胴部2Aから外周側に筒状突部32を突出するものであり、該突部32は割型胴部2Aを叩打して、またはプレス加工して形成し、第一部材Eの貫通穴P内に挿入した状態で胴部径rを拡大した時、第一部材Eの貫通穴Pに摩擦接触又は係止するものである。
この筒状突部32は溝付き胴部2Bに設けることも可能であるし、貫通穴径Rよりやや大径の割型胴部2Aや溝付き胴部2Bに設け、その変胴径式ナット金具1Aを貫通穴P内に向けて叩打しても取付け得る。
この筒状突部32は溝付き胴部2Bに設けることも可能であるし、貫通穴径Rよりやや大径の割型胴部2Aや溝付き胴部2Bに設け、その変胴径式ナット金具1Aを貫通穴P内に向けて叩打しても取付け得る。
本発明による局部式係止手段の第三実施形態を、第一及び第二実施形態と相違する点について説明すると、図4−3の如く局部式係止手段3Cとして、割型胴部2Aから外周側に切起片33を切起すものであり、該切起片33は割型胴部2Aの一部を挿入末側に向けて切起し、挿入が可能で離脱方向に係止するように傾斜し、第一部材Eの貫通穴Pに挿入した状態で胴部径rを拡大した時、第一部材Eの貫通穴P内に摩擦接触又は係止するものである。
この切起片33は溝付き胴部2Bに設けることも可能であるし、貫通穴径Rよりやや大径の割型胴部2Aや溝付き胴部2Bに設け、その変胴径式ナット金具1Aを貫通穴P内に向けて叩打しても取付け得る。
この切起片33は溝付き胴部2Bに設けることも可能であるし、貫通穴径Rよりやや大径の割型胴部2Aや溝付き胴部2Bに設け、その変胴径式ナット金具1Aを貫通穴P内に向けて叩打しても取付け得る。
建築用締結手段に用いる本発明ナット金具の内、弾力を利用して係止する押圧式ナット金具1Bであり、該ナット金具1Bは図5−1の如く、割型胴部2Aや溝付き胴部2Bの変胴径式ナット金具1Aにおいて、挿入制限鍔22の代わりに、建築用第一部材Eの一側面e1に当接し離脱方向に弾撥力を有する弾力鍔25を備え、挿入先側に第一部材Eの他側面e2に係止する離脱防止爪23を有するもので、離脱防止爪23側より第一部材Eの貫通穴Pに挿入し、弾力鍔25を第一部材Eの一側面e1に当接するまで挿入した後、離脱防止爪23が貫通穴Pより外部に露出するまで、弾力鍔25の弾力に抗して更に押圧挿入し、外部に露出した所で押圧力を開放すれば、弾力鍔25の弾力復帰により離脱防止爪23が第一部材Eの他側面e2に係止するまで胴部2が押し戻され、弾力鍔25と離脱防止爪23とで第一部材Eを挟持する。
本発明による押圧式ナット金具1Bの弾力鍔25は、中心部を起点にして挿入先側に向けて湾曲した傘状を成し、図5−4の如く中心部から放射方向の切開き25aを略等間隔に複数設け、胴部径rを貫通穴径Rより小径にして離脱防止爪23側から挿入し、弾力鍔25の先が建築用第一部材Eの一側面e1に当接するまで挿入した後、図5−2の如く離脱防止爪23が第一部材Eの他側面e2から外部に露出するまで更に弾力鍔25を押圧挿入し、そのことによって弾力鍔25が開脚状態に弾力変形し、押圧力を開放した時、弾力鍔25が弾力復帰し、図5−3の如く弾力鍔25と離脱防止爪23とで第一部材Eを挟持するものである。
建築用締結手段に用いる本発明ナット金具の内、割型胴部2Aの平行割溝11に連結部14を備えた溝破断式ナット金具1Cであり、該ナット金具1Cの第一実施形態を図6−1に基づき説明すると、割型胴部2Aの胴部径rを建築用第一部材Eの貫通穴径Rよりやや小径に形成し、拡口式係止手段3Aの平行割溝11の途中に、平行割溝11の両側に相対する溝形成部に連続する連結部14を備えるものであり、該連結部14は、溝破断式ナット金具1Cを貫通穴P内に挿入し、該ナット金具1C内に螺入するボルトBによって一定のトルクを受けた時に切断し、拘束状態にあった平行割溝11を開放し、ボルトBの更なる螺進により胴部径rを拡大変形して貫通穴Pに圧接する。
本発明による溝破断式ナット金具の第二実施形態を、第一実施形態と相違する点について説明すると、図6−2の如く拡口式係止手段3Aとして挿入方向に非平行した非平行割溝12の傾斜割溝12Aを備え、傾斜割溝12Aの途中に、傾斜割溝12Aの両側に相対する溝形成部に連続する連結部14を備えるものであり、連結部14は第一実施形態と同様に、溝破断式ナット金具1Cを貫通穴P内に挿入し、該ナット金具1C内に螺入するボルトBによって一定のトルクを受けた時に切断し、拘束状態にあった平行割溝11を開放し、ボルトBの更なる螺進により胴部径rを拡大変形して貫通穴Pに圧接する。
非平行割溝12として、実施例4の如くクランク状割溝12Bを用いる場合、該割溝12Bの途中に、クランク状割溝12Bの両側に相対する溝形成部に連続する連結部14を備え、また実施例5の如く波状割溝12Cを用いる場合、該割溝12Cの途中に、波状割溝12Cの両側に相対する溝形成部に連続する連結部14を備えるものである。
非平行割溝12として、実施例4の如くクランク状割溝12Bを用いる場合、該割溝12Bの途中に、クランク状割溝12Bの両側に相対する溝形成部に連続する連結部14を備え、また実施例5の如く波状割溝12Cを用いる場合、該割溝12Cの途中に、波状割溝12Cの両側に相対する溝形成部に連続する連結部14を備えるものである。
本発明による溝破断式ナット金具の第三実施形態を、第一及び第二実施形態と相違する点について説明すると、図6−3の如く溝付き胴部2Bの一部拡口式係止手段3Bに連結部14を備えるもので、一部拡口式係止手段3Bの弾力片5が実施例6の如く扁平弾力片5Aである場合、連結部14はスリット4の両側に相対する扁平弾力片5A,5Aに連続しており、溝破断式ナット金具1Cを貫通穴P内に挿入し、該ナット金具1C内に螺入するボルトBによって一定のトルクを受けた時に切断し、拘束状態にあった扁平弾力片5Aを開放し、ボルトBの更なる螺進により挿入側の胴部径rを拡大変形し得るようにしたものである。
弾力片5が実施例7の如く開脚弾力片5Bである場合、スリット4の両側に相対する隣接開脚弾力片5B,5Bに連続し、実施例8の如く二重弾力片5Cである場合、スリット4の両側に相対する隣接二重弾力片5C,5Cに連続するものである。
弾力片5が実施例7の如く開脚弾力片5Bである場合、スリット4の両側に相対する隣接開脚弾力片5B,5Bに連続し、実施例8の如く二重弾力片5Cである場合、スリット4の両側に相対する隣接二重弾力片5C,5Cに連続するものである。
建築用締結手段に用いる本発明ナット金具の内、胴部長さHが建築用第一部材Eの貫通穴長さhより長い胴長式ナット金具1Dであり、該ナット金具1Dの第一実施形態を図7−1に基づき説明すると、長胴部2Dの挿入先側に倒伏式係止手段3Dを、挿入末側に第一部材Eの一側面e1に当接する挿入制限鍔22を備え、且つ挿入制限鍔22を第一部材Eの一側面e1に当接するまで挿入した時、第一部材Eの他側面e2に係止する係止片26を設けると共に、係止片26の形成位置より挿入末側の内周に雌ねじ21を設け、倒伏式係止手段3Dは少なくとも貫通穴Pより外部に露出する挿入側に設けるスリット4と、スリット4,4間にあって内外周向きに屈曲可能となる折曲片15と、スリット4の両側に相対する折曲片15,15に連続する連結部14とを備え、連結部14は胴長式ナット金具1DへのボルトBの螺入にて一定のトルクを受けた時に切断し、拘束状態にあった折曲片15の拘束を開放し、折曲片15の屈曲を容易にする。
本発明による胴長式ナット金具の第二実施形態を、第一実施形態と相点について説明すると、図7−2の如く挿入制限鍔22を建築用第一部材Eの一側面e1に当接するまで挿入した時、第一部材Eの他側面e2に係止する係止片26を備えると共に、雌ねじ21より挿入側の内周側に間欠係止部34を備えるものであり、間欠係止部34は胴部2と折曲片15の少なくとも一方の一部を内周側に突出し、例えば内周向きに突出する筒状突部や円錐突部の間欠係止部34を螺旋状に配置し、胴長式ナット金具1DへのボルトBの挿入時に、ボルトBの雄ネジ部b3に係止するものである。
本発明による胴長式ナット金具の第三実施形態を、第一及び第二実施形態と相点について説明すると、図7−3の如く雌ねじ21の代わりに長胴部2Dの全長内周に間欠係止部34を備えると共に、挿入制限鍔22を建築用第一部材Eの一側面e1に当接するまで挿入した時、第一部材Eの他側面e2に係止する係止片26を設け、間欠係止部34として長胴部2Dの一部、及び折曲片15の一部を内周側に切起し、螺旋状に配置するものであり、胴長式ナット金具1DへのボルトBの挿入時に、ボルトBの雄ネジ部b3に係止するものである。
本発明による胴長式ナット金具の第四実施形態を、第三実施形態と相点について説明すると、図7−4の如く間欠係止部34として、長胴部2Dの一部、及び折曲片15の一部を内周向きに突設し、例えば内周向きに突出する筒状突部や円錐突部の間欠係止部34を螺旋状に配置するものであり、胴長式ナット金具1DへのボルトBの挿入時に、ボルトBの雄ネジ部b3に係止するものである。
本発明による胴長式ナット金具の取付け例を説明すると、先ず倒伏式係止手段3D側を図7−5(イ)の如く建築用第一部材Eの貫通穴Pに向けて挿入し、挿入制限鍔22を第一部材Eの一側面e1に当接するまで挿入すれば、倒伏式係止手段3Dは第一部材Eの他側面e2から外部に露出し、係止片26も図7−5(ロ)の如く貫通穴Pから外部に露出して他側面e2に係止し、第一部材Eに対する仮設が完了する。
次いで、第一部材Eに仮設した胴長式ナット金具1Dに対し、図7−5(ハ)の如く挿入側からボルトBを挿入し、図7−6(イ)の如く雄ネジ部b3を胴長式ナット金具1Dの雌ねじ21に螺進すれば、ボルトBの螺進に従い図7−6(ロ)の如く連結部14が破断され、連結部14の破断により折曲片15が開放され、第一部材Eの他側面e2に向けて倒れる。
その後、第一部材Eより外部に露出したボルトBの雄ネジ部b3に建築用第二部材Fの抜穴Qに嵌挿し、第二部材Fより外部に露出したボルト雄ネジ部b3に締付確認シール9と締付リング7とナットNとを順に嵌挿し、ナットNを締付けることで、折曲片15が図7−6(ハ)の如く他側面e2に倒伏し、胴長式ナット金具1Dの固定を助ける。
次いで、第一部材Eに仮設した胴長式ナット金具1Dに対し、図7−5(ハ)の如く挿入側からボルトBを挿入し、図7−6(イ)の如く雄ネジ部b3を胴長式ナット金具1Dの雌ねじ21に螺進すれば、ボルトBの螺進に従い図7−6(ロ)の如く連結部14が破断され、連結部14の破断により折曲片15が開放され、第一部材Eの他側面e2に向けて倒れる。
その後、第一部材Eより外部に露出したボルトBの雄ネジ部b3に建築用第二部材Fの抜穴Qに嵌挿し、第二部材Fより外部に露出したボルト雄ネジ部b3に締付確認シール9と締付リング7とナットNとを順に嵌挿し、ナットNを締付けることで、折曲片15が図7−6(ハ)の如く他側面e2に倒伏し、胴長式ナット金具1Dの固定を助ける。
建築用締結手段に用いる本発明補助ナットの第一実施形態を図面に基づき説明すると、図8−1の如く螺合式補助ナット6Aであり、該補助ナット6Aは貫通穴径Rより大径のナット頭部6aと、該頭部6aの中心から一方側に延長するナット胴部6bとを備え、中心部にボルトBに螺合する内周ねじ61を設け、ナット胴部6bの外周にナット金具1の雌ねじ21に螺合する外周ねじ62を備え、内周ねじ61の少なくとも先部側に、外向きに広口となるボルトガイド部64を有するもので、ナット胴部6bをナット金具1の雌ねじ21に螺入し、ナット頭部6aが建築用第一部材Eに当接するまで、或いは後記締付リング7や締付確認シール9に当接するまで螺合して取付けるものである。
本発明による補助ナットの第二実施形態を、第一施形態の螺合式補助ナット6Aと相違する点について説明すると、図8−2の如く挿入式補助ナット6Bであり、該補助ナット6Bは螺合式補助ナット6Aの外周ねじ62に換えてナット胴部6bの先部側にナット金具1の係止口24に係止する金具係止部63を備え、該金具係止部63は挿入末側から挿入先側に向けて肉厚となる楔状を成しているものであり、建築用第一部材Eに取付けた非ねじタイプのナット金具1内に向けて挿入した時、挿入完了の間際に金具係止部63がナット金具1の係止口24に係止し、ナット金具1への取付けを完了するものである。
建築用締結手段に用いる本発明締付リングの内、リング体70が加圧方向にスプリング効果を有する一体式締付リング7Aであり、その第一施形態を図9−1に基づき説明すると、該リング7Aはリング体70の中心部にボルトBの挿通孔73を備え、挿通孔73を除く座面側に反力受け7aを備え、任意厚さ位置に挿通孔73側より外周向きに開口した隙間8を設け、隙間8より当接側に扁平脚部71を備えている。
この一体式締付リング7Aを用いる場合、反力受け7aを建築用第一部材Eに向けて挿通孔73にボルトBを挿入し、該ボルトBを第一部材Eに取付けたナット金具1、又は該金具1に取付けた補助ナット6に螺合するもので、ボルトBの締付けにより反力受け7aが第一部材Eの一側面e1に摩擦接触し、扁平脚部71が加圧方向にスプリング効果を有しながら隙間8に食込む。
この一体式締付リング7Aを用いる場合、反力受け7aを建築用第一部材Eに向けて挿通孔73にボルトBを挿入し、該ボルトBを第一部材Eに取付けたナット金具1、又は該金具1に取付けた補助ナット6に螺合するもので、ボルトBの締付けにより反力受け7aが第一部材Eの一側面e1に摩擦接触し、扁平脚部71が加圧方向にスプリング効果を有しながら隙間8に食込む。
本発明による一体式締付リングの第二実施形態を、第一実施形態の一体式締付リング7Aと相違する点について説明すると、図9−2の如くリング体70の任意厚さ位置に挿通孔73側より外周向きに広口となる楔状隙間18を備え、楔状隙間18より当接側に開脚部72を設け、該開脚部72は中心部から当接側に向けて開脚し、その座面側に反力受け7aを備えるものであり、ボルトBに嵌挿し、そのボルトBを建築用第一部材Eに取付けたナット金具1、又は該金具1に取付けた補助ナット6に螺入し、ボルトBを締付けた時、反力受け7aが建築用第一部材Eの一側面e1に摩擦接触し、開脚部72が加圧方向にスプリング効果を有しながら楔状隙間18に食込む。
第一実施形態と第二実施形態の一体式締付リング7Aは、後記する締付確認シール9を介して嵌挿する場合、反力受け7aを締付確認シール9に摩擦接触するように用いる。
第一実施形態と第二実施形態の一体式締付リング7Aは、後記する締付確認シール9を介して嵌挿する場合、反力受け7aを締付確認シール9に摩擦接触するように用いる。
建築用締結手段に用いる本発明締付リングの内、反力脚17の付設にてスプリング効果を有する付設式締付リング7Bであり、該リング7Bは図9−3の如くリング体70の当接側に反力脚17を一体的に備え、リング体70と反力脚17の中心部にボルトBの挿通孔73,73aを備え、リング体70と反力脚17との間に、外周向きに広口となる楔状隙間18を備え、該隙間18より当接側に開脚部72を備えるものであり、ボルトBに嵌挿し、そのボルトBを建築用第一部材Eに取付けたナット金具1、又は該金具1に取付けた補助ナット6に螺入し、ボルトBを締付けた時、反力受け7aが建築用第一部材Eの一側面e1に摩擦接触し、反力脚17の開脚部72が加圧方向にスプリング効果を有しながら楔状隙間18に食込む。
この付設式締付リング7Bは、後記する締付確認シール9を介して嵌挿する場合、反力受け7aが締付確認シール9に摩擦接触するように用いる。
この付設式締付リング7Bは、後記する締付確認シール9を介して嵌挿する場合、反力受け7aが締付確認シール9に摩擦接触するように用いる。
建築用締結手段に用いる本発明締付リングの内、所定トルクでの締付けを目視し得る締付確認式リング7Cであり、その第一実施形態を説明すると、締付確認式リング7Cは図9−4の如く、実施例22の一体式締付リング7Aにおいて、リング体70の隙間8内に加圧により変形する弾性部材10を着接するものであり、ボルトBに嵌挿し、そのボルトBを建築用第一部材Eに取付けたナット金具1、又は該金具1に取付けた補助ナット6に螺入し、ボルトBを締付けた時、反力受け7aが建築用第一部材Eの一側面e1に摩擦接触し、扁平脚部71が軸方向の加圧により弾性部材10を押し潰しながら隙間8内に食い込み、弾性部材10の一部を隙間8から外部に飛び出るようにし、外部からの視覚を可能となすことで、一定のトルクで締付けられていることを示す。
本発明による締付確認式リングの第二実施形態を、第一施形態の締付確認式リング7Cと相違する点について説明すると、該リング7Cは図9−5の如く、実施例23の一体式締付リング7Aにおいて、リング体70の楔状隙間18内に加圧により変形する弾性部材10を着接するものであり、ボルトBに嵌挿し、そのボルトBを建築用第一部材Eに取付けたナット金具1、又は該金具1に取付けた補助ナット6に螺入し、ボルトBを締付けた時、反力受け7aが建築用第一部材Eの一側面e1に摩擦接触し、開脚部72が軸方向の加圧により弾性部材10を押し潰しながら楔状隙間18内に食い込み、弾性部材10の一部を楔状隙間18から外部に飛び出るようにし、外部からの視覚を可能となすことで、一定のトルクで締付けられていることを示す。
本発明による締付確認式リングの第三実施形態を、第一及び第二実施形態の締付確認式リング7Cと相違する点について説明すると、該リング7Cは図9−6の如く、実施例24の付設式締付リング7Bにおいて、楔状隙間18内に加圧により変形する弾性部材10を着接するものであり、ボルトBに嵌挿し、そのボルトBを建築用第一部材Eに取付けたナット金具1、又は該金具1に取付けた補助ナット6に螺入し、ボルトBを締付けた時、反力受け7aが建築用第一部材Eの一側面e1に摩擦接触し、反力脚17の開脚部72が軸方向の加圧により弾性部材10を押し潰しながら楔状隙間18内に食い込み、弾性部材10の一部を楔状隙間18から外部に飛び出るようにし、外部からの視覚を可能となすことで、一定のトルクで締付けられていることを示す。
建築用締結手段に用いる本発明締付確認シールの内、加圧による接近を制限した圧縮制限式シール9Aであり、その第一実施形態を図10−1に基づき説明すると、圧縮制限式シール9Aは適宜間隔を有して相対する表面板91と裏面板92との中心部にボルト挿通穴91a,92aを穿設し、表裏面板91,92の一方側面板96の中心部寄りに、他方側面板97に向けて突出する肉厚部9aを設け、肉厚部9aより外周側の両側面板96,97間に弾性部材10を着接するものであり、ボルトBに嵌挿し、そのボルトBを建築用第一部材Eに取付けたナット金具1、又は該金具1に取付けた補助ナット6に螺入し、ボルトBを締付けた時、弾性部材10を押し潰しながら肉厚部9aと他方側面板97とが当接し、弾性部材10の一部を両側面板96,97から外部に飛び出るようにし、外部からの目視を可能にする。
本発明による圧縮制限式シールの第二実施形態を、第一実施形態の圧縮制限式シール9Aと相違する点について説明すると、図10−2の如く表面板91と裏面板92との中心部寄りに肉厚部9a,9aを相対設し、肉厚部9a,9aより外周側の表裏面板91,92間に弾性部材10を着接するものであり、ボルトBに嵌挿し、そのボルトBを建築用第一部材Eに取付けたナット金具1、又は該金具1に取付けた補助ナット6に螺入し、ボルトBを締付け、表裏面板91,92の接近方向に一定のトルク又は一定のボルト軸力が作用した時、表裏面板91,92は肉厚部9a,9aが相互当接するまで弾性部材10を押し潰し、弾性部材10の一部を表裏面板91,92から外部に飛び出るようにし、外部からの目視を可能にする。
本発明による圧縮制限式シールの第三実施形態を、第一及び第二実施形態の圧縮制限式シール9Aと相違する点について説明すると、図10−3の如く表面板91の中心部寄りにボルト挿通穴91aを有する円筒部9bを設け、裏面板92の中心部寄りに表面板円筒部9bが挿入する大筒部9cを設け、表面板91と裏面板92とを相対する状態で大筒部9cに円筒部9bを挿入し、大筒部9cより外周側の表裏面板91,92間に弾性部材10を着接するものであり、ボルトBに嵌挿し、そのボルトBを建築用第一部材Eに取付けたナット金具1、又は該金具1に取付けた補助ナット6に螺入し、ボルトBを締付け、表裏面板91,92の接近方向に一定のトルク又は一定のボルト軸力が作用した時、弾性部材10を押し潰しながら表面板91の円筒部9bが裏面板92の大筒部9cに深く挿入し、弾性部材10の一部を両面板91,92から外部に飛び出るようにし、外部からの目視を可能にする。
建築用締結手段に用いる本発明締付確認シールの内、加圧により破断接近する破断式シール9Bであり、その第一実施形態を図10−4に基づき説明すると、破断式シール9Bは一方側面部94と他方側面部95とを適宜間隔を有して相対設し、一方側面部94の中心部寄りに挿通穴93を備えた円筒部9bを他方側面部95に向けて突設し、他方側面部95の中心部寄りに円筒部9bより一回り大径の大筒部9cを設け、円筒部9bと大筒部9cとを破断部19を介して連続し、大筒部9cより外周側の両側面部94,95間に弾性部材10を着接するものであり、ボルトBに嵌挿し、そのボルトBを建築用第一部材Eに取付けたナット金具1、又は該金具1に取付けた補助ナット6に螺入し、ボルトBを締付け、表裏面板91,92の接近方向に一定のトルク又は一定のボルト軸力が作用した時に破断部19が破断し、弾性部材10を押し潰しながら大筒部9c内に円筒部9bが挿入しつつ両側面部94,95が接近し、弾性部材10の一部を両側面部94,95から外部に飛び出るようにし、外部からの目視を可能にする。
本発明による破断式シールの第二実施形態を、第一実施形態の破断式シール9Bと相違する点について説明すると、図10−5の如く適宜間隔を有して相対する一方側面部94と他方側面部95の中心部寄りに肉厚部9a,9aを相対設し、肉厚部9a,9aを破断部19を介して連続し、肉厚部9aより外周側の両側面部94,95間に弾性部材10を着接するものであり、ボルトBに嵌挿し、そのボルトBを建築用第一部材Eに取付けたナット金具1、又は該金具1に取付けた補助ナット6に螺入し、ボルトBを締付け、両側面部94,95の接近方向に一定のトルク又は一定のボルト軸力が作用した時に破断部19が破断し、弾性部材10を押し潰しながら肉厚部9a,9aが相互に当接するまで両側面部94,95が接近し、弾性部材10の一部を両側面部94,95から外部に飛び出るようにし、外部からの目視を可能にする。
本発明による建築用締結手段の実施形態は、実施例に限定されるものではなく、ボルトBとナット金具1とを使用する以外、補助ナット6と締付リング7と締付確認シール9とを選択的に使用することで、多様な締結が可能となる。また、ナット金具1の代りに補助ナット6を直接建築用第一部材Eの貫通穴Pに取付け、締付リング7と締付確認シール9とを選択的に使用することも可能である。
実施形態において、ナット金具1を建築用第一部材Eの一側面e1から取付けたが、第一部材Eの他側面e2から取付けても、また、第二部材Fに取付けても同様の目的を達成する。更に、第一部材Eと第二部材Fとを単体として説明したが、第一部材Eが複数体であっても、第二部材Fが複数体であっても略同様に取り扱うことが可能である。
実施形態において、ナット金具1を建築用第一部材Eの一側面e1から取付けたが、第一部材Eの他側面e2から取付けても、また、第二部材Fに取付けても同様の目的を達成する。更に、第一部材Eと第二部材Fとを単体として説明したが、第一部材Eが複数体であっても、第二部材Fが複数体であっても略同様に取り扱うことが可能である。
ナット金具1の係止口24は雌ねじ21の代りに設けるもので、筒状胴部2と割型胴部2Aと溝付き胴部2Bの何れにも用いることが可能であるし、係止口24に係止する挿入式補助ナット6Bの金具係止部63は、楔状に限定されるものではなく、挿入が可能で、離脱方向に係止するものであればその形状は自由である。
ナット金具1の挿入制限鍔22と離脱防止爪23は、第一部材Eの一側面e1や他側面e2に当接する状態において、ボルトBの締付けにより加圧された時、押し潰し得る強度にしておけば、第一部材Eと第二部材Fとの隙間を少なくし得る。また、離脱防止爪23は胴部2より切り起こして形成することもできるが、胴部2を貫通穴Pに対し強く当接したり係止し得るナット金具1にあっては、離脱防止爪23の形成を省略することも可能である。
図13のナット金具は、薄肉胴部2に直接雌ねじ21を加工することで、局部式係止手段3Cを形成するものであるが、この雌ねじ21は薄肉胴部2の一区間にのみ設けることも可能である。
ナット金具1の挿入制限鍔22と離脱防止爪23は、第一部材Eの一側面e1や他側面e2に当接する状態において、ボルトBの締付けにより加圧された時、押し潰し得る強度にしておけば、第一部材Eと第二部材Fとの隙間を少なくし得る。また、離脱防止爪23は胴部2より切り起こして形成することもできるが、胴部2を貫通穴Pに対し強く当接したり係止し得るナット金具1にあっては、離脱防止爪23の形成を省略することも可能である。
図13のナット金具は、薄肉胴部2に直接雌ねじ21を加工することで、局部式係止手段3Cを形成するものであるが、この雌ねじ21は薄肉胴部2の一区間にのみ設けることも可能である。
押圧式ナット金具1Bにあっては、割型胴部2Aと溝付き胴部2Bを採用することが好ましく、また係止手段3として、拡口式係止手段3A、一部拡口式係止手段3B、局部式係止手段3Cを採用することが好ましい。
胴長式ナット金具1Dの使用例は図7−5と図7−6に限定されるものではなく、補助ナット6を用いることも可能である。
溝付き胴部2Bにおいて、一部拡口式係止手段3Bを除く胴部2に平行割溝11と非平行割溝12を設けることも可能であるし、局部式係止手段3Cの円錐突部31、筒状突部32、切起片33を設けることも可能である。
一部拡口式係止手段3Bの弾力片5を予め内周向きに屈曲し、胴部径rより小径にしておいても、ボルトBの挿入によって外周向きに押圧し、貫通穴Pに係止することも可能である。
薄肉胴部2のナット金具1にあっては、図13の如く胴部自体をネジ山加工し、内周側に雌ねじ21を形成するものであり、このネジ山加工した雌ねじ21が局部式係止手段3Cとして貫通穴Pに係止可能となる。尚、この雌ねじ21は薄肉胴部2の任意範囲にのみ設けることも可能である。
胴長式ナット金具1Dの使用例は図7−5と図7−6に限定されるものではなく、補助ナット6を用いることも可能である。
溝付き胴部2Bにおいて、一部拡口式係止手段3Bを除く胴部2に平行割溝11と非平行割溝12を設けることも可能であるし、局部式係止手段3Cの円錐突部31、筒状突部32、切起片33を設けることも可能である。
一部拡口式係止手段3Bの弾力片5を予め内周向きに屈曲し、胴部径rより小径にしておいても、ボルトBの挿入によって外周向きに押圧し、貫通穴Pに係止することも可能である。
薄肉胴部2のナット金具1にあっては、図13の如く胴部自体をネジ山加工し、内周側に雌ねじ21を形成するものであり、このネジ山加工した雌ねじ21が局部式係止手段3Cとして貫通穴Pに係止可能となる。尚、この雌ねじ21は薄肉胴部2の任意範囲にのみ設けることも可能である。
この明細書において、ボルトBとは、図12の如くボルト頭部b1より一方側に軸胴部b2とテーパー部b4と雄ねじ部b3とを順に備え、テーパー部b4が軸胴部b2より雄ねじ部b3に向けて先細と成る汎用の高力ボルトやトルシア型高力ボルト等を言うが、図12(ロ)(ハ)の如く、ボルトBの一端側に一定のトルクで切断するピンテールb5を備えたものも含まれるし、図12(ニ)の如く、ボルト頭部b1とテーパー部b4と雄ねじ部b3から成るものも含まれる。
複数個の補助ナット6を一体形成し(図示せず)、そのナット胴部6bをナット金具1内に圧入することも可能である。
複数個の補助ナット6を一体形成し(図示せず)、そのナット胴部6bをナット金具1内に圧入することも可能である。
締付リング7の外周側に図9−1、9−2、9−4の如く工具係合部7bを設けておけば、工具係合部7bに図9−7の如く回転工具Mの外側ソケットm1を嵌合し、締付リング7の供回りを防ぎながらボルトBを螺入し得るので、その分、ボルトBを簡易且つ迅速に螺入し得る。また、工具係合部7bがボルトBの囲い部を兼ねるものであれば、悪戯によるボルトBの取外し防止に有効である。
また、付設式締付リング7Bにおいて、リング体70に着接した反力脚17に扁平脚部71を設け、リング体70と扁平脚部71との間に隙間8を設けることも可能であるし、締付確認式リング7Cにおいて、付設式締付リング7Bの隙間8に弾性部材10を着接することも可能である。
締付リング7に建築用第一部材Eや第二部材Fより硬質金属材を用いると、ボルトBの締付けに応じて反力受け7aの先部が第一部材E等に食い込むし、反対に、第一部材Eや第二部材Fより軟質金属材を用いると、ボルトBの締付けに応じて反力受け7aの先部が第一部材E等に当接して湾曲する。また、反力受け7aは、ボルトBの締付時に、第一部材Eや第二部材Fに強く摩擦接触するもの、或は食込むものであれば形状は自由である。
また、付設式締付リング7Bにおいて、リング体70に着接した反力脚17に扁平脚部71を設け、リング体70と扁平脚部71との間に隙間8を設けることも可能であるし、締付確認式リング7Cにおいて、付設式締付リング7Bの隙間8に弾性部材10を着接することも可能である。
締付リング7に建築用第一部材Eや第二部材Fより硬質金属材を用いると、ボルトBの締付けに応じて反力受け7aの先部が第一部材E等に食い込むし、反対に、第一部材Eや第二部材Fより軟質金属材を用いると、ボルトBの締付けに応じて反力受け7aの先部が第一部材E等に当接して湾曲する。また、反力受け7aは、ボルトBの締付時に、第一部材Eや第二部材Fに強く摩擦接触するもの、或は食込むものであれば形状は自由である。
締付確認シール9は、単独で使用することも可能であるが、一体式締付リング7A、及び付設式締付リング7Bと併用することが好ましく、締付確認式リング7Cを使用する場合には省略する。また、この締付確認シール9の代わりに周知のワッシャーWを用いることも可能である。
締付確認式リング7Cと締付確認シール9に用いる弾性部材10は、変形可能なゴムや合成樹脂、或いはそれらの複合材にて形成するものである。
何れの場合でもボルト頭部b1と締付リング7の間に締付確認シール9や周知のワッシャーWを装着し、各々の面を滑らかにしておくことで、締付けの際、ボルト頭部b1と締付リング7とがスムーズに回転し、より確実な締付けを可能にする。
締付確認式リング7Cと締付確認シール9に用いる弾性部材10は、変形可能なゴムや合成樹脂、或いはそれらの複合材にて形成するものである。
何れの場合でもボルト頭部b1と締付リング7の間に締付確認シール9や周知のワッシャーWを装着し、各々の面を滑らかにしておくことで、締付けの際、ボルト頭部b1と締付リング7とがスムーズに回転し、より確実な締付けを可能にする。
拡口式係止手段3Aの平行割溝11と非平行割溝12に設ける連結部14、一部拡口式係止手段3Bのスリット4に設ける連結部14、倒伏式係止手段3Dのスリット4に設ける連結部14において、連結部14の一方連続側を図11(イ)の如く小幅部14aと成すか、連結部14の途中を図11(ロ)の如く小幅部14aと成し、或は連結部14の一方連続側に図11(ハ)の如く切込み13を設けるか、連結部14の途中に、図11(ニ)の如く連結部14の連続方向に直交する切込み13を設け、ボルトBの挿入による切断個所を予定しておけば、切断片や切断粉の発生を未然に防ぎ、滑らかな切断を可能にすることができる。
建築用第一部材Eの鋼管柱E1と、建築用第二部材Fの鉄骨梁F1を用いて構築する高層建築物や耐震建築物において、本発明の締結具手段を採用すると、図14−1〜14−3の如く鋼管柱E1に鉄骨梁F1を取付ける場合、鋼管柱E1に貫通穴Pを、鉄骨梁F1のエンドプレートf1に貫通穴Pに連通する抜穴Qを設けておき、鋼管柱貫通穴Pにナット金具1を取付け、エンドプレートf1の抜穴Qよりナット金具1に向けてボルトBを螺入し、鋼管柱E1に鉄骨梁F1を固定している。
鉄骨梁F1と鋼管柱E1の締結は、上記例に限るものではなく、多様な締結が可能である。
鉄骨梁F1と鋼管柱E1の締結は、上記例に限るものではなく、多様な締結が可能である。
E 第一部材(基礎部材)、E1 鋼管柱、e1,e2 側面、P 貫通穴
F 第二部材(付属部材)、F1 鉄骨梁、f1 エンドプレート、Q 抜穴
G 雌ネジ
1 ナット金具、1A 変胴径式ナット金具、1B 押圧式ナット金具
1C 溝破断式ナット金具、1D 胴長式ナット金具
2 胴部(筒状胴部)、2A 割型胴部、2B 溝付き胴部、2D 長胴部
11 平行割溝
12 非平行割溝、12A 傾斜割溝、12B クランク状割溝、12C 波状割溝
21 雌ねじ、22 挿入制限鍔、23 離脱防止爪、24 係止口
25 弾力鍔、25a 切開き、26 係止片
3 係止手段、3A 拡口式係止手段、3B 一部拡口式係止手段
3C 局部式係止手段、3D 倒伏式係止手段、13 切込み
31 円錐突部、32 筒状突部、33 切起片、34 間欠係止部
4 スリット、14 連結部、14a 小幅部
5,5A,5B,5C 弾力片、15 折曲片
6 補助ナット、6A 螺合式補助ナット、6B 挿入式補助ナット
6a ナット頭部、6b ナット胴部
61 内周ねじ、62 外周ねじ、63 金具係止部、64 ボルトガイド部
7 締付リング、7A 一体式締付リング、7B 付設式締付リング
7C 締付確認式リング、17 反力脚
7a 反力受け、7b 工具係合部
70 リング体、71 扁平脚部、72 開脚部、73,73a 挿通孔
8 隙間、18 楔状隙間
9 締付確認シール、9A 圧縮制限式シール、9B 破断式シール
9a 肉厚部、9b 円筒部、9c 大筒部
91 表面板、92 裏面板、91a,92a,93 挿通穴
94 一方側面部、95 他方側面部、96 一方側面板、97 他方側面板
19 破断部
10 弾性部材
B ボルト、b1 ボルト頭部、b2 軸胴部、b3 雄ねじ部,b4 テーパー部
b5 ピンテール
N ナット
W ワッシャー
M 回転工具、m1 外側ソケット
R 貫通穴径、r 胴部径
H 胴部長さ、h 貫通穴長さ
T 溝幅、t 縦溝幅
F 第二部材(付属部材)、F1 鉄骨梁、f1 エンドプレート、Q 抜穴
G 雌ネジ
1 ナット金具、1A 変胴径式ナット金具、1B 押圧式ナット金具
1C 溝破断式ナット金具、1D 胴長式ナット金具
2 胴部(筒状胴部)、2A 割型胴部、2B 溝付き胴部、2D 長胴部
11 平行割溝
12 非平行割溝、12A 傾斜割溝、12B クランク状割溝、12C 波状割溝
21 雌ねじ、22 挿入制限鍔、23 離脱防止爪、24 係止口
25 弾力鍔、25a 切開き、26 係止片
3 係止手段、3A 拡口式係止手段、3B 一部拡口式係止手段
3C 局部式係止手段、3D 倒伏式係止手段、13 切込み
31 円錐突部、32 筒状突部、33 切起片、34 間欠係止部
4 スリット、14 連結部、14a 小幅部
5,5A,5B,5C 弾力片、15 折曲片
6 補助ナット、6A 螺合式補助ナット、6B 挿入式補助ナット
6a ナット頭部、6b ナット胴部
61 内周ねじ、62 外周ねじ、63 金具係止部、64 ボルトガイド部
7 締付リング、7A 一体式締付リング、7B 付設式締付リング
7C 締付確認式リング、17 反力脚
7a 反力受け、7b 工具係合部
70 リング体、71 扁平脚部、72 開脚部、73,73a 挿通孔
8 隙間、18 楔状隙間
9 締付確認シール、9A 圧縮制限式シール、9B 破断式シール
9a 肉厚部、9b 円筒部、9c 大筒部
91 表面板、92 裏面板、91a,92a,93 挿通穴
94 一方側面部、95 他方側面部、96 一方側面板、97 他方側面板
19 破断部
10 弾性部材
B ボルト、b1 ボルト頭部、b2 軸胴部、b3 雄ねじ部,b4 テーパー部
b5 ピンテール
N ナット
W ワッシャー
M 回転工具、m1 外側ソケット
R 貫通穴径、r 胴部径
H 胴部長さ、h 貫通穴長さ
T 溝幅、t 縦溝幅
Claims (18)
- 建築用第一部材(E)の貫通穴(P)に一方側から取付ける筒状のナット金具(1)と、該ナット金具(1)内に取付ける補助ナット(6)と、ナット金具(1)又は補助ナット(6)に螺合するボルト(B)と、ボルト(B)に嵌挿する締付リング(7)と締付確認シール(9)とから成るもので、第一部材(E)や建築用第二部材(F)の要素(大きさ・材質・取付強度等)によって、補助ナット(6)と締付リング(7)と締付確認シール(9)とを選択的に使用するものであり、最も簡単な締結にあっては、ナット金具(1)とボルト(B)のみを用い、以下、取付け要素に伴い、ナット金具(1)とボルト(B)の外に少なくとも締付リング(7)を用い、更に補助ナット(6)を用いることを特徴とする建築用締結手段。
- 本発明の建築用締結手段に用いるナット金具の内、胴部径(r)を変更可能にした変胴径式ナット金具(1A)であり、該ナット金具(1A)は建築用第一部材(E)の貫通穴(P)に対する係止手段(3)として拡口式係止手段(3A)を備え、割型胴部(2A)を成し、該割型胴部(2A)の少なくとも挿入末側に第一部材(E)の一側面(e1)に当接する挿入制限鍔(22)を設け、拡口式係止手段(3A)として挿入方向に添った平行割溝(11)と、挿入方向に非平行した非平行割溝(12)との何れか一方を備え、胴部径(r)の変化にて第一部材(E)の貫通穴(P)内に係止し得るようにしたことを特徴とする建築用変胴径式ナット金具。
- 本発明の建築用締結手段に用いるナット金具の内、挿入側の胴部径(r)を変更可能にした変胴径式ナット金具(1A)であり、該ナット金具(1A)は挿入側に建築用第一部材(E)の貫通穴(P)に対する係止手段(3)として一部拡口式係止手段(3B)を備え、溝付き胴部(2B)を成し、溝付き胴部(2B)の少なくとも挿入末側に第一部材(E)の一側面(e1)に当接する挿入制限鍔(22)を設け、一部拡口式係止手段(3B)はスリット(4)と、スリット(4)間にあって内外周方向に弾力を有する弾力片(5)とから成り、弾力片(5)は挿入方向に添った扁平弾力片(5A)と、挿入側に向けて開脚する開脚弾力片(5B)と、内周向きに屈曲する二重弾力片(5C)との何れか一方であり、挿入時に貫通穴径(R)より小径に抑圧し、その反発力で第一部材(E)の貫通穴(P)内に係止し得るようにしたことを特徴とする建築用変胴径式ナット金具。
- 本発明の建築用締結手段に用いるナット金具の内、請求項2,3の胴部(2)に局部式係止手段(3C)を備えるものであり、局部式係止手段(3C)として胴部(2)より外周側に突出する円錐突部(31)と筒状突部(32)、及び胴部(2)より外周側に切起した切起片(33)との何れか一方を備え、建築用第一部材(E)の貫通穴(P)内に係止し得るようにしたことを特徴とする建築用ナット金具。
- 本発明の建築用締結手段に用いるナット金具の内、請求項2のナット金具において割型胴部(2A)の平行割溝(11)と非平行割溝(12)の途中に連結部(14)を備えた溝破断式ナット金具(1C)であり、連結部(14)は割型胴部(2A)へのボルト(B)等の挿入にて切断し、胴部径(r)の大径変形を可能にしたことを特徴とする建築用溝破断式ナット金具。
- 本発明の建築用締結手段に用いるナット金具の内、請求項3のナット金具において溝付き胴部(2B)のスリット(4)に連結部(14)を備えた溝破断式ナット金具(1C)であり、連結部(14)は隣接弾力片(5)に連続していて、溝付き胴部(2B)へのボルト(B)等の挿入にて切断し、弾力片(5)の大径変形を可能にしていることを特徴とする建築用溝破断式ナット金具。
- 請求項2,3,4,5,6記載のナット金具において、筒状胴部(2)の挿入末側に建築用第一部材(E)の一側面(e1)に当接する挿入制限鍔(22)を、挿入先側に第一部材(E)の他側面(e2)に当接する離脱防止爪(23)を備えていることを特徴とする建築用ナット金具。
- 本発明の建築用締結手段に用いるナット金具の内、弾力を利用して取付ける押圧式ナット金具(1B)であり、該ナット金具(1B)は請求項7のナット金具において、挿入制限鍔(22)の代わりに建築用第一部材(E)の一側面(e1)に当接し離脱方向に弾撥力を有する弾力鍔(25)を備え、離脱防止爪(23)側より第一部材(E)の貫通穴(P)に挿入し、弾力鍔(25)を第一部材(E)の一側面(e1)に当接するまで挿入した後、更に押圧挿入して離脱防止爪(23)を貫通穴(P)より外部に露出し、離脱防止爪(23)と押圧力の開放により弾力復帰した弾力鍔(25)とで第一部材(E)を挟持し得るようにしたことを特徴とする建築用押圧式ナット金具。
- 本発明の建築用締結手段に用いるナット金具の内、建築用第一部材(E)の貫通穴長さ(h)より胴部長さ(H)が長い胴長式ナット金具(1D)であり、該ナット金具(1D)は長胴部(2D)の挿入末側に第一部材(E)の一側面(e1)に当接する挿入制限鍔(22)を設け、少なくとも貫通穴(P)より外部に露出する挿入側に倒伏式係止手段(3D)を備え、該係止手段(3D)は挿入方向に添ったスリット(4)と、スリット(4)間において内外周向きに屈曲可能となる折曲片(15)と、スリット(4)において隣接折曲片(15)に繋がる連結部(14)とを備え、ボルト(B)の挿入時に連結部(14)を切断し、折曲片(15)を連結部(14)から開放して第一部材(E)の他側面(e2)に屈曲し得るようにしたことを特徴とする建築用胴長式ナット金具。
- 請求項9記載の胴長式ナット金具(1D)において、挿入制限鍔(22)を建築用第一部材(E)の一側面(e1)に当接するまで挿入した時、第一部材(E)の他側面(e2)に係止する係止片(26)を長胴部(2D)に備えていることを特徴とする建築用胴長式ナット金具。
- 請求項2,3,4,5,6,7,8,9または10記載のナット金具において、筒状胴部(2)の内周側にボルト(B)、又は補助ナット(6)に螺合する雌ねじ(21)を備えていることを特徴とする建築用ナット金具。
- 請求項2,3,4,5,6,7,8,9または10記載のナット金具において、筒状胴部(2)の適宜位置に、補助ナット(6)に係止する係止口(24)を備えことを特徴とする建築用ナット金具。
- 本発明の建築用締結手段に用いる補助ナットであり、ナット胴部(6b)の外周に請求項11のナット金具(1)の雌ねじ(21)に螺合する外周ねじ(62)と、請求項12のナット金具(1)の係止口(24)に係止する金具係止部(63)との何れか一方を備え、ナットの中心部に内周ねじ(61)を貫通状態に設け、該内周ねじ(61)の少なくとも先部側に、外向きに広口となるボルトガイド部(64)を有していることを特徴とする建築用補助ナット。
- 本発明の建築用締結手段に用いる締付リングの内、リング体(70)が加圧方向にスプリング効果を有する一体式締付リング(7A)であり、該リング(7A)はリング体(70)の任意厚さ位置に外周向きに開口する隙間(8)と、外周向きに広口となる楔状隙間(18)との何れか一方を備え、隙間(8)より当接側に扁平脚部(71)を、楔状隙間(18)より当接側に開脚部(72)を備え、扁平脚部(71)と開脚部(72)とが加圧方向にスプリング効果を有していることを特徴とする建築用一体式締付リング。
- 本発明の建築用締結手段に用いる締付リングの内、反力脚(17)の付設にて加圧方向にスプリング効果を有する付設式締付リング(7B)であり、該リング(7B)はリング体(70)の当接側に反力脚(17)を備え、リング体(70)と反力脚(17)との間に、外周向きに開口する隙間(8)と、外周向きに広口となる楔状隙間(18)との何れか一方を備え、隙間(8)より当接側に扁平脚部(71)を、楔状隙間(18)より当接側に開脚部(72)を備え、扁平脚部(71)と開脚部(72)とが加圧方向にスプリング効果を有していることを特徴とする建築用付設式締付リング。
- 本発明の建築用締結手段に用いる締付リングの内、所定トルクによる締付けを目視可能にした締付確認式リング(7C)であり、該リング(7C)は請求項14,15の締付リングにおいて隙間(8,18)内に、一定のトルク又は一定のボルト軸力により変形する弾性部材(10)を着接し、この弾性部材(10)が加圧により押し潰され、その一部が隙間(8,18)から外部に飛び出し、外部から目視可能となることを特徴とする建築用締付確認式リング。
- 本発明の建築用締結手段に用いる締付確認シールの内、加圧による接近を限定した圧縮制限式シール(9A)であり、該シール(9A)は適宜間隔を有して相対する表面板(91)と裏面板(92)との間に弾性部材(10)を着接し、表裏面板(91,92)の少なくとも一方側面板(96)の中心部寄りに、他方側面板(97)に向けて突出する肉厚部(9a)を設け、肉厚部(9a)より外周側の表裏面板(91,92)間に弾性部材(10)を着接し、表裏面板(91,92)の接近方向に一定のトルク又は一定のボルト軸力が作用した時に肉厚部(9a)と他方側面板(97)とが当接し、弾性部材(10)を押し潰してその一部を表裏面板(91,92)から外部に飛び出るようにしたことを特徴とする建築用圧縮制限式シール。
- 本発明の建築用締結手段に用いる締付確認シールの内、加圧により破断接近する破断式シール(9B)であり、該シール(9B)は一方側面部(94)と他方側面部(95)とが適宜間隔を有して相対し、且つ破断部(19)を介して連続し、一方側面部(94)と他方側面部(95)との間に弾性部材(10)を着接しており、一方側面部と他方側面部との接近方向に一定のトルク又は一定のボルト軸力が作用した時に破断部(19)が切断し、両側面部(94,95)が接近して弾性部材(10)を押し潰し、弾性部材(10)の一部を両側面部(94,95)から外部に飛び出るようにしたことを特徴とする建築用破断式シール。
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JP2004029024A JP2005207563A (ja) | 2003-12-26 | 2004-02-05 | 建築用締結手段とその締結手段に用いるナット金具と補助ナットと締付リングと締付確認シール |
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- 2004-02-05 JP JP2004029024A patent/JP2005207563A/ja active Pending
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