特許文献1に開示された技術では、携帯端末を持ったユーザが画像形成装置の近くに来たことを検知したとき、そのユーザが印刷物を取りに来たものと推定するので、そのユーザが載置部上の印刷物を本当に持ち去ったのか否かを確実に把握することはできない。たとえば、画像形成装置の近くを通り過ぎたユーザを印刷物の回収者であると誤認すると、載置部上の実際の積載状況と画像形成装置が推定した積載状況とが相違してしまう。
特許文献2に開示された技術では、画像を印刷した記録媒体のRFタグにその印刷依頼者のユーザ情報を書き込み、載置部のRFタグリーダで記録媒体のRFタグからユーザ情報を読み取るので、どのユーザの印刷物が実際に載置部上に積載されているかを把握することができる。しかしながら、単にどのユーザの印刷物が載置部上に積載されているかを認識するだけなので、目的の印刷物が、載置部に積載された多数の印刷物の中のどこに位置しているか、あるいは目的の印刷物の一部が他人に持ち去られていないかなどを把握することができず、迅速・的確な印刷物の取り出しを充分に支援することはできなかった。
本発明は、上記の問題を解決しようとするものであり、載置部に積載された多数の印刷物の中から目的の印刷物を迅速・的確に取り出し得るようにユーザを支援することのできる画像形成装置を提供することを目的としている。
詳細には、載置部上にある各印刷物の積載ページ位置を認識することのできる画像形成装置を提供することを目的としている。
また、載置部上にある印刷物の一部のページが欠落しているか否かを認識することのできる画像形成装置を提供することを目的としている。
請求項1に係わる発明は、印刷ジョブを受け付ける受付手段と、
前記受付手段が受け付けた印刷ジョブに係わる画像をRFタグ付きの記録媒体に印刷する印刷手段と、
前記印刷手段が前記記録媒体に印刷した画像の属性情報をその記録媒体のRFタグに書き込むライト手段と、
前記印刷手段によって画像の印刷された記録媒体が載置される載置部と、
前記載置部に載置されている記録媒体のRFタグから属性情報を読み取るリード手段と、
前記リード手段の読み取り結果から、前記載置部に載置されている記録媒体に印刷されている画像に関連する情報である積載関連情報を通知する通知手段と
を有する
ことを特徴とする画像形成装置である。
上記発明によれば、画像形成装置は、受け付けた印刷ジョブに基づく画像をRFタグ付きの記録媒体に印刷する際に、その記録媒体のRFタグにその画像の属性情報を書き込む。そして、載置部に設けたリード手段で、載置部上に現に載置されている印刷後の記録媒体のRFタグから属性情報を読み取り、この読み取り結果から、載置部上にある記録媒体に関連する情報(積載関連情報)を求めてユーザに通知する。
RFタグに書き込む属性情報を種々に設定することで、現に載置部に載置されている印刷物に関する様々な情報を取得することができ、載置部上にある多数の印刷物の中から目的のものを迅速・的確に取り出し得るようにユーザを支援することが可能になる。
属性情報として印刷ジョブ単位の情報(たとえば、ジョブ名やファイル名)のみを書き込む場合には、各印刷ジョブにつき、少なくとも1枚の記録媒体のRFタグに属性情報を書き込めばよい。属性情報としてページ単位の情報(たとえば、ページ番号)を書き込む場合には、各記録媒体のRFタグに属性情報を書き込むことになる。
RFタグに書き込む属性情報には、たとえば、印刷ジョブのジョブ名・ジョブ番号、画像データのファイル名、印刷ジョブの依頼元(依頼者名や依頼元端末ID、IPアドレスなど)、印刷時刻、総ページ数、ページ番号、紙サイズ、排紙トレイ番号、後処理の有無やその種類などがある。積載関連情報としてユーザに通知可能な内容は、RFタグに書き込む属性情報の種類に依存することになる。
請求項2に係わる発明は、印刷ジョブを受け付ける受付手段と、
前記受付手段が受け付けた印刷ジョブに係わる画像をRFタグ付きの記録媒体に印刷する印刷手段と、
前記印刷手段が前記画像を印刷した記録媒体のRFタグから固有のID情報を読み取るID情報取得手段と、
前記画像の属性情報と前記ID情報とを対応付けて記憶する属性情報記憶手段と、
前記印刷手段によって画像の印刷された記録媒体が載置される載置部と、
前記載置部に載置されている記録媒体のRFタグからID情報を読み取るリード手段と、
前記リード手段で読み取ったID情報と前記属性情報記憶手段に記憶されている属性情報とから、前記載置部に載置されている記録媒体に関する情報である積載関連情報を通知する通知手段と
を有する
ことを特徴とする画像形成装置である。
上記発明によれば、画像形成装置は、受け付けた印刷ジョブに基づく画像をRFタグ付きの記録媒体に印刷する際に、その画像が印刷される記録媒体のRFタグから固有のID情報(いわゆる、タグID)を読み取り、読み取ったID情報とその記録媒体に印刷した画像に係わる属性情報とを対応付けて属性情報記憶手段に記憶管理する。
次に、載置部に設けたリード手段で、載置部上に現に載置されている印刷後の記録媒体のRFタグからID情報を読み取り、この読み取り結果に基づいて属性情報記憶手段から該当する属性情報を取得し、この取得した属性情報に基づいて、載置部上にある記録媒体に関連する積載関連情報を求めてユーザに通知する。
すなわち、記録媒体のRFタグに属性情報を書き込むことなく、載置部上に現に積載されている記録媒体に関する積載関連情報の取得が可能になっている。
請求項3に係わる発明は、印刷ジョブを受け付ける受付手段と、
前記受付手段が受け付けた印刷ジョブに係わる画像をRFタグ付きの記録媒体に印刷する印刷手段と、
前記印刷手段が前記画像を印刷した記録媒体のRFタグに固有のID情報を書き込むID情報取得手段と、
前記画像の属性情報と前記ID情報とを対応付けて記憶する属性情報記憶手段と、
前記印刷手段によって画像の印刷された記録媒体が載置される載置部と、
前記載置部に載置されている記録媒体のRFタグからID情報を読み取るリード手段と、
前記リード手段で読み取ったID情報と前記属性情報記憶手段に記憶されている属性情報とから、前記載置部に載置されている記録媒体に関する情報である積載関連情報を通知する通知手段と
を有する
ことを特徴とする画像形成装置である。
上記発明によれば、画像形成装置は、受け付けた印刷ジョブに基づく画像をRFタグ付きの記録媒体に画像を印刷する際に、その画像が印刷される記録媒体のRFタグに、画像形成装置側で割り当てた固有のID情報を書き込み、このID情報とその記録媒体に印刷した画像に係わる属性情報とを対応付けて属性情報記憶手段に記憶管理する。
次に、載置部に設けたリード手段で、載置部上に現に載置されている印刷後の記録媒体のRFタグからID情報を読み取り、この読み取り結果に基づいて属性情報記憶手段から該当する属性情報を取得し、この取得した属性情報に基づいて、載置部上にある記録媒体に関連する積載関連情報を求めてユーザに通知する。
このID情報は、RFタグに固有のタグIDと異なり、画像形成装置側で任意に設定できる。したがって、管理上都合のよい情報をID情報に設定すればよい。
請求項4に係わる発明は、画像の属性情報を分割し、一方を記録媒体のRFタグに、他方を属性情報記憶手段に記憶し、
前記リード手段は、前記ID情報と前記一方の属性情報とを記録媒体のRFタグから読み取る
ことを特徴とする請求項2または3に記載の画像形成装置である。
上記発明によれば、記録媒体に印刷した画像の属性情報は、その記録媒体のRFタグと画像形成装置側とに分けて記憶される。たとえば、載置部上の積載状況を把握するために必須の情報についてはRFタグに書き込み、そのほかの付随的情報は画像形成装置側に記憶するように構成することができる。
請求項5に係わる発明は、前記属性情報は、前記印刷ジョブの識別情報を含む
ことを特徴とする請求項1、2、3または4に記載の画像形成装置である。
上記発明によれば、印刷ジョブの識別情報が属性情報の1つとして、記録媒体のRFタグあるいは属性情報記憶手段に記憶される。これにより、載置部上にどの印刷ジョブに係わる記録媒体が積載されているかを印刷ジョブ単位で認識することができる。なお、識別情報は、印刷ジョブを識別可能な情報であれば、その種類は問わない。
請求項6に係わる発明は、前記識別情報は、印刷ジョブに係わる画像データのファイル名、印刷ジョブの依頼元を表わす情報、印刷ジョブのジョブ名の少なくとも1つを含む
ことを特徴とする請求項5に記載の画像形成装置である。
上記発明によれば、画像データのファイル名、印刷ジョブの依頼元を表わす情報、印刷ジョブのジョブ名の少なくとも1つが印刷ジョブの識別情報を表わす属性情報として、記録媒体のRFタグあるいは属性情報記憶手段に記憶される。
印刷ジョブの依頼元を表わす情報には、たとえば、印刷依頼ユーザ名や印刷依頼コンピュータ端末名、IPアドレスなどがある。ファイル名に対応する画像データは、イメージデータでも、RIP展開前のコードデータでもよい。ジョブ名は、ユーザが付与した名前でもよいし、受け付けた印刷ジョブに対して画像形成装置側が付与する連続番号のようなものでもよい。
このように、ユーザにとって印刷ジョブを特定し易い情報を印刷ジョブの識別情報に使用するので、積載関連情報を表示するリストの中から目的の印刷ジョブに係わる情報の発見が容易になる。
請求項7に係わる発明は、前記属性情報は、印刷の実行順序を表わした出力順序情報を含む
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5または6に記載の画像形成装置である。
上記発明によれば、印刷の実行順序を表わす出力順序情報が属性情報の1つとして、記録媒体のRFタグあるいは属性情報記憶手段に記憶される。
これにより、載置部上に現に積載されている記録媒体について、それらが印刷された順序、すなわち、載置部に排紙された順序を把握することができる。
請求項8に係わる発明は、前記出力順序情報は、記録媒体に画像を印刷したときの日時情報である
ことを特徴とする請求項7に記載の画像形成装置である。
上記発明によれば、記録媒体のRFタグあるいは属性情報記憶手段に、出力順序情報として日時情報が記憶される。
これにより、載置部上に現に積載されている各記録媒体が印刷された日時を把握でき、日時の前後関係から、その記録媒体が印刷された順序、すなわち、載置部に排紙された順序を把握することができる。また、RFタグから取得した日時情報と現在日時とを対比することで、その記録媒体が載置部上に放置されている時間の認識が可能になる。
請求項9に係わる発明は、前記日時情報に基づいて、前記載置部での載置時間が所定の上限時間を超過している記録媒体を特定する特定手段を有する
ことを特徴とする請求項8に記載の画像形成装置である。
上記発明によれば、載置部上にある記録媒体のRFタグなどから取得した日時情報と現在日時との比較により、載置部上にある各記録媒体の載置時間(放置時間)が認識され、この載置時間が上限時間を超過している記録媒体が特定される。すなわち、印刷後に上限時間が経過しても回収されない記録媒体が特定される。
請求項10に係わる発明は、前記特定手段が特定した記録媒体に係わる印刷ジョブの依頼元を識別する依頼元識別手段を備え、前記依頼元識別手段が識別した依頼元に対して上限時間の超過を通知する
ことを特徴とする請求項9に記載の画像形成装置である。
上記発明によれば、載置時間が上限時間を超えている記録媒体の印刷依頼元に対して、上限時間超過の警告が通知される。依頼元は、その印刷ジョブの属性情報に含まれる依頼元情報から特定され、その依頼元の宛先(電子メールアドレスなど)は、たとえば、各種のユーザ情報が登録されたデータベースなどから取得される。
これにより、長く放置しているユーザを特定して、印刷物の早期回収取得を促すことができる。
請求項11に係わる発明は、前記属性情報は、前記印刷ジョブの印刷枚数を表わした枚数情報を含む
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9または10に記載に記載の画像形成装置である。
上記発明によれば、印刷ジョブの印刷枚数(枚数情報)が属性情報の1つとして、記録媒体のRFタグあるいは属性情報記憶手段に記憶される。
たとえば、載置部に出力結果が載置されているすべての印刷ジョブについて枚数情報を合計することで、載置部にある記録媒体の総枚数の認識が可能になる。また、各印刷ジョブの出力順序を把握すれば、これと各印刷ジョブの枚数情報とから、各印刷ジョブの出力結果が載置部上での積載ページ位置、すなわち、上からあるいは下から数えて何枚目から何枚目にかけて存在するかの認識が可能になる。
請求項12に係わる発明は、前記属性情報は、印刷ジョブにおけるページ番号を含む
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10または11に記載の画像形成装置である。
上記発明によれば、ページ番号が属性情報として、記録媒体のRFタグあるいは属性情報記憶手段に記憶される。
ページ番号を属性情報に含めることで、一部のページが欠落している場合に、どのページが欠落しているかを認識できる。たとえば、載置部上に載置されている各印刷ジョブの枚数情報と、載置部上に載置されている各記録媒体のRFタグから読み取ったページ番号とを対応させることにより、どのページが欠落しているかを把握することができる。
請求項13に係わる発明は、前記通知手段は、前記積載関連情報の1つとして、前記載置部に出力結果が載置されている印刷ジョブの前記載置部上における積載順位を求めて通知する
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載の画像形成装置である。
上記発明によれば、どの印刷ジョブに係わる記録媒体がどのようなジョブ順序で載置部に積載されているかを表わす積載順位が通知される。たとえば、載置部上の記録媒体のRFタグなどから取得した印刷ジョブの識別情報(ファイル名など)と出力順序情報とから積載順位が認識される。すなわち、出力順序情報は各印刷ジョブの出力結果が載置部に排出された前後関係を表わしているので、出力順序情報に基づいて印刷ジョブを昇順あるいは降順に並べ替えて整理することにより積載順位が求められる。
この積載順位から、ユーザは目的の印刷ジョブに係わる記録媒体が、載置部において上からまたは下から何番目のジョブとして積載されているかを把握することができる。
請求項14に係わる発明は、前記通知手段は、前記積載関連情報の1つとして、前記載置部に載置されている各記録媒体の積載ページ位置を求めて通知する
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11または12に記載の画像形成装置である。
上記発明によれば、各印刷ジョブの出力結果が載置部上のどのページ位置、すなわち、上からまたは下から数えて何枚目から何枚目にかけて存在するかを表わした積載ページ位置が認識可能になる。
たとえば、載置部上の記録媒体のRFタグなど印刷ジョブの識別情報と出力順序情報と枚数情報とを取得し、その前2者から前述したように積載順位を求め、これに各印刷ジョブの枚数情報を組み合わせることで、各印刷ジョブの出力結果の積載ページ位置を求めることができる。ユーザはこの積載ページ位置を参考にして載置部から目的の印刷物を迅速・的確に取り出すことが可能になる。
請求項15に係わる発明は、前記通知手段は、前記載置部に載置されている記録媒体の総枚数を求め、前記総枚数が所定の上限枚数を超えている場合にその旨を警告する
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13または14に記載の画像形成装置である。
上記発明によれば、載置部に積載されている記録媒体の総枚数が上限を超える場合に、その旨が警告される。総枚数は、載置部上の記録媒体のRFタグなどから取得した各印刷ジョブの枚数情報に基づいて求めてもよいし、RFタグの検出個数の総計として求めてもよい。警告は、画像形成装置の表示部に行なうほか、載置部上に記録媒体が存在する印刷ジョブの依頼元を調べてそれらに電子メールなどを送信する方法で行なってもよい。
これにより、載置部が満杯のために印刷処理が中断するようなトラブルを防ぐことができる。なお、上限枚数は、満杯の枚数でもよいし、満杯に対してある程度余裕のある枚数に設定してもよい。
請求項16に係わる発明は、前記通知手段は、当該画像形成装置に設けられた操作パネルの表示部、もしくは、Webブラウザで閲覧できる形式で前記積載関連情報を通知する
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14または15に記載の画像形成装置である。
上記発明によれば、載置部上の記録媒体に関する積載関連情報が、画像形成装置の表示部またはネットワークで接続されたコンピュータのWebブラウザを用いてユーザに通知される。
請求項17に係わる発明は、ユーザを認識するユーザ認識手段を有し、
前記ユーザ認識手段によって認識されたユーザが印刷依頼元である印刷ジョブの記録媒体が前記載置積載部に載置されているか否かを前記属性情報に基づいて判定し、載置されている場合に、前記ユーザが印刷依頼元である積載関連情報のみを通知、もしくはこれをほかのユーザに係わる積載関連情報と識別可能に通知する
ことを特徴とする請求項1、2、3、4、5、6、7、8、9、10、11、12、13、14、15または16に記載の画像形成装置である。
上記発明によれば、画像形成装置の近くに居るユーザやWebからアクセスのあったユーザを認識し、そのユーザに係わる積載関連情報のみを通知、あるいはほかのユーザのそれと識別可能に通知する。ユーザの認識は、たとえば、IDカード、携帯端末に内蔵などされたRFタグ、指紋、ユーザIDの入力などを利用して行なうことができる。
積載関連情報の表示は、その認識されたユーザに係わるもののみを抽出表示してもよいし、ほかのユーザのものと背景色などを相違させて表示したりしてもよい。これにより、自己の積載関連情報をほかのユーザのものと容易に区別して認識することができ、利便性が向上する。
請求項18に係わる発明は、印刷ジョブを受け付ける受付手段と、
前記受付手段が受け付けた印刷ジョブに係わる画像をRFタグ付きの記録媒体に印刷する印刷手段と、
前記印刷手段が記録媒体に印刷記録した画像の属性情報をその記録媒体のRFタグに書き込むライト手段と、
を有する
ことを特徴とする画像形成装置である。
上記発明によれば、印刷した記録媒体のRFタグにその記録媒体に印刷された画像に係わる属性情報が書き込まれる。任意の機器のRFタグリーダで記録媒体のRFタグから属性情報を読み取って活用することが可能になる。属性情報のデータ形式などをオフィスのほかの機器と共通化するとよい。
本発明に係わる画像形成装置によれば、記録媒体に画像を印刷する段階で、その画像に係わる属性情報をその記録媒体のRFタグに書き込んでおき、載置部に載置されている記録媒体のRFタグから属性情報を読み取って、それらの記録媒体に関連する情報をユーザに通知するようにしたので、RFタグに書き込む属性情報を種々に設定することで、現に載置部に載置されている記録媒体に関する様々な情報をユーザに提供でき、積載された多数の印刷物の中から目的の印刷物を迅速・的確に取り出し得るようにユーザを支援することができる。
また、各印刷ジョブの積載順位や積載ページ位置を求めて通知するものでは、各印刷ジョブの出力結果が載置部上で何番目のジョブとして載置されているか、あるいは各印刷ジョブの出力結果が載置部上で上からあるいは下から数えて何枚目に位置しているかを認識できるので、各ユーザは、目的の印刷物を載置部から迅速・的確に見つけ出して回収することが可能になる。また、載置部上の位置が分かるので、他人の印刷物を誤って持ち去る可能性が少なくなる。
載置時間が上限時間を超過している記録媒体を特定し、その印刷依頼元に警告を行なうものでは、印刷物を取り忘れているユーザに回収を促すことができる。また、載置部上の総枚数が上限枚数を超える場合に回収を促す警告を出すものでは、載置部満杯のために印刷が長く中断するようなトラブルを防ぐことができる。
属性情報としてページ番号を管理するものでは、載置部に積載されている印刷物の一部のページが欠落している場合に、どのページが欠落しているかを把握することが可能になる。
画像形成装置がユーザを認識し、そのユーザに係わる積載関連情報のみ、若しくはほかのユーザのそれと識別可能に通知するものでは、自己の積載関連情報をほかのユーザのものと容易に区別して認識できるので、印刷物の回収がより迅速かつ簡便になるという効果がある。
また、画像が印刷される記録媒体のID情報を読み取り、若しくはその記録媒体のRFタグに画像形成装置側で与えたID情報を書き込み、このID情報とその記録媒体に印刷する画像の属性情報とを対応付けて記憶するようにしたものでは、RFタグへの情報の書き込み処理が不要もしくは書き込む情報量が少なくなるので、書込処理時間が短縮され、画像形成の生産性低下が防止される。また、属性情報を画像形成装置側に記憶するので、RFタグの記憶容量に制限されずに、豊富な情報を属性情報として記憶管理でき、より詳細な情報をユーザに提供することが可能になる。
属性情報の一部をRFタグに、ほかの一部を画像形成装置側にそれぞれID情報と対応付けて記憶するようにしたものでは、多様な属性情報を記憶しつつ、その中でも有用性の高い属性情報のみをRFタグに書き込むことができる。その結果、記録媒体のRFタグに書き込む情報量を減らしつつ、ほかの機器などでの応用範囲を広げることができる。
このほか、印刷した記録媒体のRFタグにその記録媒体に印刷された画像に係わる属性情報が書き込まれるので、任意の機器のRFタグリーダで記録媒体のRFタグから属性情報を読み取って活用することが可能になり、オフィス内のドキュメント管理システムとの連携なども可能になる。
以下、図面に基づき本発明の実施の形態を説明する。
図1は、本発明の第1の実施の形態に係わる画像形成装置20を含む印刷システム10の構成を示している。
印刷システム10は、複合機としての画像形成装置20と、ネットワーク上の電子メール送信やユーザ認証の処理などを行なうサーバ11とを備えている。画像形成装置20やサーバ11は、パーソナルコンピュータ12などのオフィス機器が接続されたLAN(ローカル・エリア・ネットワーク)13に接続されている。
なお、ネットワークの種類はほかの種類でもよく、また電子メール送信やユーザ認証を行なう機能は、サーバ11以外の画像形成装置20やパーソナルコンピュータ12が行なってもかまわない。
画像形成装置20は、原稿画像を読み取るスキャナ機能、原稿画像を読み取ってその複製画像を記録紙上に形成するコピー機能、印刷データに対応する画像を記録紙上に形成するプリンタ機能、原稿画像を送受信するファクシミリ機能などを備えている。
また、画像形成装置20は、RFタグ付きの記録媒体の使用を前提としており、記録媒体に印刷した画像に係わる属性情報をその記録媒体のRFタグに書き込むようになっている。そして、載置部43に設けたアンテナ44aにより、載置部43上にある記録媒体のRFタグから属性情報を読み取り、これに基づいて載置部43上の実際の積載状況を認識する機能を備えている。
アンテナ44aは、載置部43の周辺、すなわち、載置部43上に積載された記録媒体のRFタグと通信可能な範囲に設けられる。たとえば、記録媒体を載置部43に排出する出口の近傍(図中のアンテナ46aの位置など)に備えられてもかまわない。なお、アンテナ44a、46aは、RFタグへの情報の読み取りと書き込みに兼用する構成でもよい。
図2は、記録媒体3へのRFタグ5の埋め込み位置を示している。この例では、RFタグ5は記録媒体3の中央に埋め込まれている。このほか、図中の破線で表わした埋め込み位置5a〜5dのように記録媒体3の角でもかまわないし、そのほかの位置でもよい。記録媒体3は、RFタグ5が少なくとも1つ埋め込まれていればよい。
RFタグ5は、外部から電磁的に電力の供給を受けて動作するICチップとアンテナとを内蔵しており、非接触でデータの書き込みや読み取りが可能になっている。また、衝突回避技術(アンチコリジョン技術)を利用することにより、同一の通信範囲内に多数のRFタグ5が存在しても、それぞれのRFタグ5から独立に情報を読み書きできる仕組みになっている。このため、載置部43上に複数の記録媒体3が載置され、それらに埋め込まれた複数のRFタグ5がアンテナ44aの通信範囲内に存在していても、個別にデータを読み取ることができるようになっている。
なお、本発明で利用するRFタグの帯域は13.56MHzであり、アンテナの受信距離は、数mm〜数10cmもしくは数10cm〜70cmに設定されている。
図3は、画像形成装置20の構成を示している。画像形成装置20は、その動作を統括制御する制御部としてのCPU(中央処理装置)30と、RAM(ランダム・アクセス・メモリ)21と、ROM(リード・オンリ・メモリ)22とを主要部とした回路で構成されている。
ROM22は、CPU30が実行するプログラムや各種固定データを記憶している。RAM21は、CPU30がプログラムを実行する際に各種データを一時的に格納するワークメモリや、回転処理などを施すために画像データを少なくとも1ページ分格納するページメモリとして使用される。
受付手段としてのネットワークI/F(インターフェイス)部23は、LAN13を通してサーバ11やパーソナルコンピュータ12などのほかの外部装置と通信する機能を果たす。この通信にはパーソナルコンピュータ12から画像形成装置20への印刷依頼なども含まれる。
外部メモリ部24は、画像データなどを大量に蓄積するための大容量の不揮発性記憶装置であり、ここではハードディスク装置を使用している。外部メモリ部24には、ユーザ情報や印刷履歴などが記憶される。さらに、ブラウザで閲覧可能にHTMLファイルなどの公開データを保存するための領域としても使用される。たとえば、載置部43上の記録媒体の積載状況を通知するWebページのデータが保存される。
読取部25は、原稿画像を読み取って対応する画像データを取り込む機能を果たす。読取部25は、原稿を照射する光源と、原稿をその幅方向に1ライン分読み取るラインイメージセンサと、ライン単位の読取位置を原稿の長さ方向に移動させる移動手段と、原稿からの反射光をラインイメージセンサに導いて結像させるレンズやミラーからなる光学経路とを備えている。ラインイメージセンサはCCD(Charge Coupled Device)で構成される。ラインイメージセンサが出力するアナログ画像信号はA/D変換され、デジタルの画像データとして取り込まれる。
ファクシミリ部26は、読取部25や後述する印刷部40を制御して画像形成装置20をファクシミリ装置として動作させる機能を果たす。詳細には、画像データをファクシミリに対応した圧縮方式で圧縮・伸張する機能や、ファクシミリ送受信のための各種通信手順を制御する機能を果たす。
印刷部40は、画像データに対応する画像を電子写真プロセスによって記録媒体上に形成して出力する機能を果たす。印刷部40は、記録媒体の搬送装置と、感光体ドラムと、帯電装置と、レーザーユニットと、現像装置と、転写分離装置と、クリーニング装置と、定着装置とを有する、いわゆるレーザープリンタとして構成されている。印刷後の記録媒体は排紙トレイとしての載置部43に排出され積載される。
さらに印刷部40は、画像が印刷される記録媒体3のRFタグ5に情報を書き込むRFタグライタ45と、載置部43に積載されている記録媒体3のRFタグ5から情報を読み取るRFタグリーダ44とを備えている。
RFタグリーダ44は、前述のアンテナ44aと、このアンテナ44aを通じてRFタグ5とデータを送受信したり、RFタグ5に電力供給したりするための通信制御を行なうRFID通信部44bとから構成される。
RFタグライタ45は、アンテナ45aとRFID通信部45bとから構成される。RFタグライタ45のアンテナ45aは、たとえば、搬送経路の途中や載置部43への出口部、折り綴じなどを行なう後処理装置などに装備される。RFタグリーダ44のみでRFタグライタ45としての機能を兼ねるように構成してもよい。
なお、図示省略してあるが、画像形成装置20は載置部43を複数有しており、各載置部43にRFタグリーダ44が配設されている。各載置部43の底板は金属板で構成されており、載置部43間は電界遮蔽され、載置部43毎に独立して検知できるようになっている。なお、1つのRFタグリーダ44ですべての載置部43を読み取り可能に構成してもよい。この場合には、記録媒体3のRFタグ5にその記録媒体3が排紙される載置部の番号(排紙トレイ番号)などを書き込み、この情報に基づいて載置部を区別するように構成すればよい。
ユーザ認識部27は、画像形成装置20を利用するユーザを特定するための情報(ユーザ特定情報)を取得する機能を果たす。ここでは、ユーザが携帯するアクセサリなどに内蔵されたRFタグからユーザ特定情報を読み取るようになっている。このほか、IDカードからユーザ特定情報を読み取るもの、指紋認証を利用するものなどでもよい。
ユーザ認証そのものは、ユーザ認識部27が取得したユーザ特定情報に基づいてCPU30のユーザ認識処理部35がサーバ11に問い合わせて行なうようになっている。外部メモリ部24に認証に必要な情報を記憶しておき、画像形成装置20の内部でユーザ認証処理を完結させてもよい。
表示部28は、液晶ディスプレイで構成され、各種の案内情報を表示する機能を果たす。操作部29は、表示部28の画面に設けたタッチパネルやそのほかのスイッチで構成され、各種のユーザ操作を受け付ける機能を果たす。
CPU30は、ROM22に格納されているプログラムを実行することにより印刷処理部31と、積載関連情報通知部32としての機能を果たす。積載関連情報通知部32はさらに、特定手段33と、依頼元識別手段34と、前述のユーザ認識処理部35としての機能を果たす。
印刷処理部31は、ネットワークI/F部23などを通じて受け付けた印刷ジョブに係わる画像を記録媒体3に印刷する印刷手段としての機能を印刷部40と協働して果たす。また、記録媒体3に印刷した画像の属性情報をその記録媒体3のRFタグ5に書き込むライト手段としての機能をRFタグライタ45と協働して果たす。
積載関連情報通知部32は、載置部43に載置されている記録媒体3のRFタグ5から情報を読み取るリード手段としての機能と、リード手段の読み取り結果から、載置部43上にある記録媒体3に関する情報である積載関連情報を作成し、その通知や積載に係わる警告を行なう通知手段としての機能を果たす。なお、リード手段としての機能は積載関連情報通知部32とRFタグリーダ44とが協働で、通知手段としての機能は表示部28やネットワークI/F部23などと積載関連情報通知部32とが協働して果たすようになっている。
特定手段33は、リード手段がRFタグ5から読み取った属性情報に含まれる日時情報を基にして、載置部43上の載置時間が所定の上限時間を超過している記録媒体3を特定する機能を果たす。依頼元識別手段34は、特定手段33が特定した記録媒体3に係わる印刷ジョブの依頼元を識別する機能を果たす。
ユーザ認識処理部35は、ユーザ認識部27が取得したユーザ特定情報に基づいてユーザを特定し認証する機能と、そのユーザあるいはWebからアクセスしてきたユーザに係わる記録媒体3が載置部43上にある場合に、そのユーザが印刷依頼元である記録媒体3の積載関連情報を、ほかのユーザのそれと識別可能に通知する機能を果たす。
図4は、画像形成装置20の印刷処理部31が行なう印刷処理の流れを示している。
印刷処理部31は、まず、印刷ジョブの実行依頼がパーソナルコンピュータ12などから到来しているか否かを調べ(ステップS101)、到来していない場合は(ステップS101;N)、印刷ジョブの到来を待機する。なお、待機対象のジョブは、記録媒体3に画像を印刷するジョブであれば、プリンタ機能としての印刷ジョブに限定されない。たとえば、読取部25で読み取った画像データを印刷するジョブ、ファクシミリ部26で受信したファクシミリデータを印刷するジョブなどでもかまわない。
印刷ジョブが到来すると(ステップS101;Y)、その印刷ジョブに係わるデータを受信してジョブを受け付ける(ステップS102)。そして、この印刷ジョブに係わる画像を印刷部40で印刷する(ステップS103)とともに、その画像の属性情報をその画像が印刷された記録媒体3のRFタグ5に書き込む(ステップS104)。印刷後の記録媒体3は載置部43に排出されて積載される(ステップS105)。なお、ステップS103〜ステップS105は、当該印刷ジョブに係わるすべてのページの印刷が完了するまで繰り返し行なわれる。
RFタグ5に書き込む属性情報には、印刷ジョブの識別情報(ファイル名、印刷ジョブの依頼元を表わす情報など)、出力順序を表す情報(印刷の日時、ジョブの実行順序を表わす連続的なジョブ番号など)、印刷の枚数情報、ページ番号を示す情報などがある。これらすべてを書き込んでもよいし、一部でもかまわない。
図5は、画像形成装置20の積載関連情報通知部32が行なう積載関連情報通知処理の流れを示している。
積載関連情報通知部32は、載置部43上に現に積載されている各記録媒体3のRFタグ5から、それらに書き込まれている属性情報を読み取る(ステップS201)。
次に、その読み取った属性情報が前回取得したものから変化しているか否かを調べ(ステップS202)、変化している場合には(ステップS202;Y)、載置部43上の積載状況を表わした積載関連情報を、今回取得した属性情報に基づいて作成して更新する(ステップS203)。
積載関連情報は、載置部43に現に積載されている記録媒体について、印刷時刻、印刷依頼元、ファイル名、印刷枚数、載置部43上での積載ページ位置(上から何枚目に位置するかを示す情報)などを表わした情報である。
積載関連情報は、最新のものがRAM21あるいは外部メモリ部24に記憶されており、作成毎に更新される。また、ユーザ操作そのほかに応じて表示部28に表示されるほか、Webからの表示要求に対してWebページ形式で送信されて、アクセス元のブラウザに表示されるようになっている。
ステップS201で読み取った属性情報が前回取得したものから変化していないときは(ステップS202;N)ステップS203の処理は省略される。
積載関連情報通知部32は、その後さらに、一部のページの欠落有無を判定するページ欠落検出処理(ステップS204)と、載置時間が所定の上限時間を超過している場合に回収を促す警告を出す放置警告処理(ステップS205)と、載置部43が満杯となった場合に警告を出す満杯警告処理(ステップS206)と、画像形成装置20に印刷物を回収に来たユーザやWebからのユーザアクセスを認識してそのユーザ向けの積載関連情報を表示するユーザ別通知処理(ステップS207)とを順次呼び出した後、ステップS201に戻って、本処理を繰り返す。
ステップS203で作成した積載関連情報には、ファイル名や依頼者名(ユーザ名やユーザ番号)などのように属性情報をそのまま利用できる情報と、積載ページ位置のように属性情報を加工して求める情報とがある。以下、積載ページ位置の求め方について説明する。
まず、載置部43に載置されている記録媒体3のRFタグ5から取得した属性情報に含まれる印刷ジョブの識別情報(ファイル名など)から、載置部43上にどの印刷ジョブに係わる記録媒体3が載置されているかを把握する。次に、それらの印刷ジョブの属性情報が示す日時情報から、印刷された時刻の前後関係を把握し、印刷時刻の早いものから順に印刷ジョブを並べ替える。このように並べ替えた後の印刷ジョブの順序は、各印刷ジョブに係わる記録媒体3が載置部43上で下から何番目のジョブとして積載されているかを示す積載順位となる。
たとえば、載置部43上に印刷ジョブA、B、Cの記録媒体が載置されており、それらの属性情報が示す日時情報(印刷時刻)が、印刷ジョブA(10:45)、印刷ジョブB(10:50)、印刷ジョブC(10:35)であるとする。これらを、日時の早い順に並べ替えると、[1]印刷ジョブC(10:35)、[2]印刷ジョブA(10:45)、[3]印刷ジョブB(10:50)となる。早く出力されるほど載置部43の下方に積載されるので、下から印刷ジョブC(10:35)、印刷ジョブA(10:45)、印刷ジョブB(10:50)の積載順位で積載されていることがわかる。
次に、このようにして求めた積載順位と、各印刷ジョブの属性情報が示す枚数情報とから、各印刷ジョブに係わる記録媒体3が載置部43上で、上から若しくは下から何枚目に積載されているかを表わす積載ページ位置を求める。具体的には、積載順位が最大のものから降順(上から下)に各印刷ジョブの枚数情報を累積加算することで、それぞれの印刷ジョブに係わる記録媒体3が載置部43上で上から何枚目から何枚目に位置しているかを表わした、上からの積載ページ位置が求まる。一方、下からの積載ページ位置を求めるには、積載順位が最小の印刷ジョブ(最下に載置されたジョブ)から昇順(下から上)に各印刷ジョブの枚数情報を累積加算すればよい。また、このようにして求めた積載ページ位置の最大値は載置部43上にある記録媒体3の総枚数を表わしている。
たとえば、載置部43の下から上への積み重なり順を示す積載順位とそれらの枚数情報とが、印刷ジョブC(8枚)、印刷ジョブA(6枚)、印刷ジョブB(4枚)であるとする。このとき、上からの積載ページ位置は、最後に出力された印刷ジョブB(4枚)においては、上から1枚目〜4枚目となり、その下の印刷ジョブA(6枚)の積載ページ位置は上からは5枚目〜10枚目(印刷ジョブBの4枚+印刷ジョブAの6枚)となり、さらにその下の印刷ジョブC(8枚)の積載ページ位置は上から11枚目〜18枚目(印刷ジョブBの4枚+印刷ジョブAの6枚+印刷ジョブCの8枚)となる。そして、総枚数は18枚になる。
図6は、積載関連情報を表示した積載関連情報表示画面60の一例を表している。この画面60では、切替タブ61を操作することで、表示対象の載置部を切り替えることができる。図6は、トレイAとトレイBのうち、トレイAが選択された状態を示している。
画面60には、1つの印刷ジョブに係わる積載関連情報が横一列に表示されており、左端の積載順位欄62には、各印刷ジョブの積載順位が表示される。図6では、積載順位の昇順(下から上)に各印刷ジョブの積載関連情報を並べて表示してある。なお、画面下部の「上から」釦63を操作すると積載順位の降順(載置部43の上から下への順)に表示が並べ替えられ、「下から」釦64を操作すると、積載順位の昇順(載置部43の下から上への順)に並べ替えられるようになっている。
日時欄65には、その印刷ジョブの属性情報に含まれる日時情報、すなわち、各印刷ジョブの印刷時刻が表示される。日時欄65に、秒、日付、曜日を加えて表示してもよい。また、出力順序を表わす情報であれば、日時に代えて、実行順に連続的に割り当てられるジョブ番号などを表示してもかまわない。
ユーザ欄66には、その印刷ジョブの属性情報に含まれる依頼元情報が表示される。ここでは、ユーザ番号を表示しているが、ユーザ名や依頼元となった端末名などでもよい。ファイル名欄67は、その印刷ジョブに係わる画像データや印刷データのファイル名が表示される。プリント枚数表示欄68には、その印刷ジョブの属性情報に含まれる枚数情報が表示される。
位置情報欄69には、各印刷ジョブの積載ページ位置が表示される。積載ページ位置は、「上から」釦63を操作した場合には、上からの積載ページ位置が、「下から」釦64を操作した場合には、下からの積載ページ位置が表示されるようになっている。なお、載置部43上でのおよその積載ページ位置を絵柄で模擬表示してもよい。
図7は、「上から」釦63を操作して、上からの積載順位および積載ページ位置に並べ替えた後の積載関連情報表示画面60bを示している。
図8は、図7の状態から一部の記録媒体が回収された後に再演算されて積載関連情報が更新された積載関連情報表示画面60cを示している。図8は、図7の2番目にあった印刷ジョブ(ユーザ番号「95273」)の記録媒体が回収された後の状態を示している。回収の結果、図7では3番目にあった印刷ジョブ(ユーザ番号「08490」)と4番目にあった印刷ジョブ(ユーザ番号「09982」)との積載順位がそれぞれ繰り上がり、それらの積載ページ位置が再演算されている。
図9は、積載関連情報通知処理から呼び出されるページ欠落検出処理の流れを示している。なお、ここでは、すべての記録媒体がRFタグ付きであるものとする。載置部43上に積載されているそれぞれの印刷ジョブについて、属性情報の枚数情報が示す枚数と、その印刷ジョブについて載置部43上にある記録媒体3のRFタグ5から実際に読み取ることができた属性情報の個数とを比較する(ステップS221)。
ある印刷ジョブの属性情報に含まれる枚数情報が示す枚数と、その印刷ジョブについて実際にRFタグ5から読み取ることができた属性情報の個数とが一致しない印刷ジョブが存在するときには(ステップS222;Y)、その印刷ジョブの一部のページが載置部43上から欠落していると判定する。そして、ページ欠落のある印刷ジョブ毎に、記録媒体3のRFタグ5から取得した属性情報を収集し、それらに含まれるページ番号を調べ、欠落しているページ番号を検出する(ステップS223)。そして、「ページ欠落あり」を示す情報と欠落ページ番号とを、その印刷ジョブの積載関連情報に追加記憶して(ステップS224)、処理を終了する(エンド)。
印刷ジョブの属性情報に含まれる枚数情報が示す枚数と、その印刷ジョブについて実際に記録媒体3のRFタグ5から読み取ることができた属性情報の個数とが一致しない印刷ジョブが存在しないときは(ステップS222;N)、ページ欠落なしと判定し、そのまま処理を終了する(エンド)。なお、1枚の記録媒体に2以上のRFタグが埋め込まれている場合には、同一の記録媒体から読み出された複数の属性情報を1つと数えるようにすればよい。
図10は、ページ欠落を検知した場合の積載関連情報表示画面60dの一例を示している。同図は、図8に示す状態に対して、2番目の印刷ジョブ(ユーザ番号「08490」)に1枚のページ欠落を検出した状態を示している。
ページ欠落のあった印刷ジョブに係わる積載関連情報の表示箇所81は、背景色や点滅などにより、ほかの印刷ジョブに係わる積載関連情報と識別可能に表示される。また、そのプリント枚数表示欄68aには、「検知された枚数/本来あるべき枚数」の形式でプリント枚数が表示されている。また、ページ欠落を検知した場合には、位置情報欄69の積載ページ位置を補正して表示するようになっている。たとえば、図8では、3番目の印刷ジョブの積載ページ位置は位置表示欄69aに「6−11」と表示されていたが、図10では同欄69aの表示が「5−10」に補正されている。
なお、ページ欠落の有無を常時監視し、ページ欠落を検知したときに画面60dを即座に表示し、かつ警報音を発するように構成すれば、一部のページを余計に持ち去ろうとしているユーザに注意を促すことができる。図10の積載関連情報表示画面60dにおいて、ページ欠落の検知された印刷ジョブに係わる表示箇所81を操作すると、その印刷ジョブに関する詳細情報を表わした欠落情報画面が表示される。
図11は、欠落情報画面82の一例を示している。欠落情報画面82には、ページ欠落のあったことを示す欠落警告メッセージ83と、本来のページ数84と、検出されたページ数85と、欠落ページ番号86とが表示される。さらに、これらの下方にその印刷ジョブに係わる積載関連情報87と、「OK」釦88とが表示される。「OK」釦88を押すと積載関連情報表示画面60dに戻るようになっている。
図12は、積載関連情報通知処理から呼び出される放置警告処理の流れを示している。
積載関連情報から各印刷ジョブの日時情報(印刷時刻)を取得し(ステップS241)、これと現在時刻との差分から、各印刷ジョブの載置時間を求める(ステップS242)。次に、載置時間が予め定めた上限時間(たとえば、10分)を超過している印刷ジョブを特定し(ステップS243)、特定された各印刷ジョブについて、その印刷ジョブの依頼元情報を取得する(ステップS244)。そして、これらの依頼元情報が示す宛先に積載時間超過警告を送信する(ステップS245)。
依頼元情報は、たとえば、その印刷ジョブのユーザ番号を積載関連情報から取得し、このユーザ番号に基づいて外部メモリ部24やサーバ11のユーザ情報データベースから入手する。ここでは、依頼元情報として電子メールアドレスを取得し、その宛先に積載時間超過警告を電子メールで通知するようになっている。
なお、同一ユーザに係わる2以上の印刷ジョブが警告対象となっている場合には、それらを1つにまとめた積載時間超過警告を発するようにするとよい。また、積載時間が超過している各印刷ジョブに対して積載時間超過警告が通知済みか否かを登録しておき、未通知の場合にだけ積載時間超過警告を出すように構成するとよい。さらに前回の通知から一定時間(たとえば、1時間)が経過しても未だ回収されない印刷ジョブについては、その依頼元に対して再度、積載時間超過警告を送信するように構成してもよい。この場合、人がオフィスにいない深夜などの時間帯に積載時間超過警告が繰り返し送信され、朝には警告の電子メールが多数溜まっているような事態を回避するために、通知動作を一時的に停止する時間帯や曜日を設定可能に構成するとよい。
図13は、積載時間超過警告91の一例を示している。積載時間超過警告91には、積載時間超過の警告文92と、警告対象の印刷ジョブに係わる積載関連情報93と、この警告91を作成して送信した警告時刻94などが含まれている。なお、ここでは、載置部43に積載されている、そのユーザが依頼元のすべての印刷ジョブについて、積載関連情報を通知するようになっている。図13の例では、ファイル名「無題.cpp」の印刷ジョブは上限時間を超過していないが、同一ユーザであることから通知されている。なお、ほかの排紙トレイに同一ユーザの印刷物が存在する場合には、それらについてもこの警告91で同時に通知してもよい。
図14は、積載関連情報通知処理から呼び出される満杯警告処理の流れを示している。
積載関連情報を作成する際に求めた総枚数が、予め定めた積載上限枚数を超過しているか否かを調べる(ステップS261)。超過している場合は(ステップS261;Y)、載置部43上に記録媒体が載置されている各印刷ジョブの依頼元情報を取得し(ステップS262)、これらの依頼元情報が示す宛先に積載枚数超過警告を送信する(ステップS263)。
依頼元情報は、積載時間超過警告処理と同様にして求める。また、積載枚数超過警告が繰り返し送信されることを防止するために、前回の通知日時を登録しておき、前回の通知から一定時間が経過した場合にだけ積載枚数超過警告を再通知するように構成するとよい。また、記録媒体が回収されて総枚数が、一旦、所定枚数以下になった後、再び総枚数が積載上限枚数を超過した場合にだけ積載枚数超過警告を発するように構成してもよい。
図15は、積載枚数超過警告95の一例を示している。積載枚数超過警告95には、積載枚数超過の警告文96と、警告対象の印刷ジョブ(当該送信先ユーザの印刷ジョブ)に係わる積載関連情報97と、この警告95を作成して送信した警告時刻98などが含まれている。
図16は積載関連情報通知処理から呼び出されるユーザ別通知処理の流れを示している。
ユーザ認識部27あるいはWebからユーザアクセスを検知すると(ステップS281)、そのユーザの認証処理を行なう(ステップS282)。認証に成功した場合は(ステップS283;Y)、そのユーザが印刷の依頼元となっている印刷ジョブの記録媒体3が載置部43上にあるか否かを、先に求めた積載関連情報に基づいて判断する(ステップS284)。
認証されたユーザに係わる印刷ジョブが載置部43上に存在するときは(ステップS284;Y)、今回のユーザアクセスがWebからのアクセスか否かを判断し、Webからの場合は(ステップS285;Y)、そのユーザに係わる印刷ジョブの積載関連情報をアクセス元のユーザ端末に向けてWebページ形式で送信する(ステップS286)。これによりユーザは自己の印刷物に係わる積載関連情報を、Webを通じて遠隔から閲覧することができる。
Web以外からのアクセスの場合は(ステップS285;N)、そのユーザが画像形成装置20の近傍にいると判定し、そのユーザに係わる積載関連情報をほかのユーザのそれと識別可能に表示部28に表示する(ステップS287)。たとえば、該当するユーザに係わる積載関連情報だけをリスト表示する。また、ほかのユーザの積載関連情報とともにリスト表示する場合には、該当するユーザ以外の積載関連情報については、ユーザ番号やファイル名などを隠蔽して表示するとよい。
次に、本発明の第2の実施の形態について説明する。
図17は、本発明の第2の実施の形態に係わる画像形成装置20aの構成を示している。第1の実施の形態と同一部分には同一番号を付してあり、それらの説明は省略する。
第2の実施の形態では、RFタグ5に属性情報を書き込む代わりに、記録媒体3のRFタグ5から固有のID情報(タグID)を読み取り、これと属性情報とを対応付けて画像形成装置20a側に記憶するようになっている。このため第2の実施の形態に係わる画像形成装置20aは、RFタグライタ45に代えてRFタグリーダ47を有する点と、属性情報記憶部24aを有する点において第1の実施の形態とその構成が相違する。また、印刷処理部31および積載関連情報通知部32の処理内容が若干相違する。
RFタグリーダ47は、画像の印刷される記録媒体3のRFタグ5から固有のID情報(タグID)を読み取るID情報取得手段として機能し、アンテナ47aとRFID通信部47bとから構成されている。RFタグリーダ47は、画像が印刷される1枚の記録媒体3を特定してそのRFタグ5からID情報を読み取るようになっており、たとえば、アンテナ47aは、搬送経路の途中や載置部43への出口部などに装備される。なお、RFタグリーダ47を設けることなく、この機能を載置部43に設置したRFタグリーダ44が兼用するように構成してもよい。
図18は、第2の実施の形態に係わる画像形成装置20aの印刷処理部31が行なう第2印刷処理の流れを示している。
印刷処理部31は、印刷ジョブの到来を待機し(ステップS301;N)、印刷ジョブが到来すると(ステップS301;Y)、その印刷ジョブを受信して受け付ける(ステップS302)。そして、この印刷ジョブに係わる画像を印刷部40aで印刷する(ステップS303)とともに、当該画像が印刷された記録媒体3のRFタグ5からID情報(タグID)を読み取る(ステップS304)。そして、先の記録媒体3に印刷した画像の属性情報とこの記録媒体3のRFタグ5から取得したID情報とを対応付けて属性情報記憶部24aに保存する(ステップS305)。印刷後の記録媒体3は載置部43に排出され積載される(ステップS306)。
図19は、第2の実施の形態に係わる画像形成装置20aの積載関連情報通知部32が行なう第2積載関連情報通知処理の流れを示している。
積載関連情報通知部32は、載置部43上に積載されている各記録媒体3のRFタグ5からID情報(タグID)を読み取る(ステップS321)。
次に、読み取ったID情報が前回取得したものから変化しているか否かを調べ(ステップS322)、変化している場合には(ステップS322;Y)、今回読み取ったID情報に対応する属性情報を属性情報記憶部24aから取得する(ステップS323)。そして、この取得した属性情報に基づいて積載関連情報を作成し、更新する(ステップS324)。読み取ったID情報が前回取得したものから変化していないときは、ステップS323、S324の処理は省略される。
積載関連情報通知部32は、その後さらに、図9のページ欠落検出処理(ステップS325)と、図12の放置警告処理(ステップS326)と、図14の満杯警告処理(ステップS327)と、図16のユーザ別通知処理(ステップS328)とを実行し、ステップS321に戻って本処理を繰り返す。
このように、第2の実施の形態では、RFタグ5への書き込みを行なわないので、第1の実施の形態に比べて印刷速度の低下を防ぐことができる。すなわち、RFタグ5からID情報を読み出す処理は、RFタグ5へ属性情報を書き込む場合に比べて短時間で済むので、書き込みのために記録媒体3の搬送を一時停止させたり減速させたりする必要がなく、印刷の生産性低下が防止される。さらに、画像形成装置20a側に属性情報を記憶するので、RFタグ5の記憶容量の制限を受けることなく、多くの情報を管理対象にすることができる。
次に、本発明の第3の実施の形態について説明する。
第2の実施の形態では、RFタグ5が元々記憶しているタグIDをID情報として使用したが、第3の実施の形態では、画像形成装置側で任意に割り当てたID情報をRFタグ5に書き込み、このID情報と属性情報とを対応付けて属性情報記憶部24aに記憶するようになっている。第3の実施の形態に係わる画像形成装置の構成は、図3に示した第1の実施の形態に係わる画像形成装置20の外部メモリ部24に属性情報記憶部24aを設けたものになっている。
図20は、第3の実施の形態に係わる画像形成装置の印刷処理部31が行なう第3印刷処理の流れを示している。
印刷ジョブの到来を待機し(ステップS401;N)、印刷ジョブが到来すると(ステップS401;Y)、その印刷ジョブを受信して受け付け(ステップS402)、当該印刷ジョブに係わる画像を印刷部40で印刷する(ステップS403)。そして、適宜のID情報を生成し、先の画像が印刷された記録媒体3のRFタグ5にこのID情報を書き込む(ステップS404)。さらに、先の記録媒体3に印刷した画像の属性情報とこの記録媒体3のRFタグ5に書き込んだID情報とを対応付けて属性情報記憶部24aに保存する(ステップS405)。印刷後の記録媒体3は載置部43に排出され積載される(ステップS406)。
積載関連情報通知部32が行なう処理は、図19の第2積載関連情報通知処理と同様であり、その説明は省略する。
第3の実施の形態ではRFタグ5に書き込む情報が少ないため、RFタグ5の容量を小さいものにすることができる。また、多くの属性情報を書き込むものよりも、書き込み時間が短く済むので印刷速度の低下を防ぐことができる。
なお、画像の属性情報をすべて属性情報記憶部24aに記憶する代わりに、その属性情報を記録媒体3のRFタグ5と属性情報記憶部24aとに分けて記憶するように構成してもよい。たとえば、載置部43上の積載状況を把握するために必須の情報についてはRFタグ5に書き込み、そのほかの付随的情報は画像形成装置側の属性情報記憶部24aに記憶するように構成してもよい。たとえば、ファイル名、ページ番号、依頼元情報をRFタグ5に書き込めば、その記録媒体3の画像の出所をほかの機器で認識することも可能になる。
以上、本発明の実施の形態を図面によって説明してきたが、具体的な構成は実施の形態に示したものに限られるものではなく、本発明の要旨を逸脱しない範囲における変更や追加があっても本発明に含まれる。
たとえば、実施の形態ではすべての記録媒体のRFタグに情報を書き込むようにしたが、各印刷ジョブの最初のページのみ、もしくは最後のページのみでもかまわない。少なくとも、最初のページと最後のページに情報を書き込めば、いずれか一方が検出されないことで、一部のページ欠落を検知することができる。
また、第2、第3の実施の形態において属性情報記憶部24aに記憶した属性情報は、通常のジョブ実行履歴を代用してもよい。すなわち、ジョブの実行履歴を、ジョブの属性情報を含みかつRFタグ5のID情報と対応付けて記憶するようにすれば、これを積載関連情報の作成に利用することができる。
図6に例示した積載関連情報表示画面60には、日時情報、依頼元情報などを表示したが、紙サイズ、後処理の有無、データサイズそのほかの属性情報を積載関連情報として表示させてもよい。なお、積載関連情報表示画面60を、待機画面として使用してもよい。
また、積載関連情報表示画面60では、積載順位および積載ページ位置の表示を載置部43の上からにするか、下からにするかを選択可能にしたが、いずれか一方に固定してもかまわない。なお、ユーザを認識できたときには、そのユーザの依頼した印刷ジョブに係わる記録媒体5の積載ページ位置が積載全体の中で上寄りか下寄りかを判断し、近い方からの表示となるように自動的に切り替えるように構成してもよい。
たとえば、60ページが載置された中の下から10ページ目に目的の記録媒体が位置しているような場合に、上からのページ位置(51ページ目)ではその記録媒体を探し出す手間が大変になるが、下からのページ位置(10ページ目)を示せば取り出しが容易になる。なお、表示されている積載ページ位置が上からと下からのどちらから数えた値であるかを示すことを要する。
また、ページ欠落が検知された時刻と、RFタグの内蔵された携帯端末などによりユーザの接近を認識した時刻とから、欠落ページの記録媒体を持ち去ったユーザを推定する機能を備えてもよい。なお、上記の携帯端末をすべてのユーザが持っていれば、推定精度を高めることができる。
本発明の実施の形態では、RFタグ5が予め埋め込まれた記録媒体3を使用したが、RFタグのない記録媒体にRFタグを貼り付ける機構を画像形成装置に設けてもよい。この場合、RFタグを記録媒体に貼り付けてからそのRFタグに属性情報を書き込むように構成するほか、貼り付け前に画像の属性情報をRFタグに書き込むように構成してもよい。
また、実施の形態では、各種警告を電子メールで通知するようにしたが、通知の方法はこれに限定されない。たとえば、印刷ジョブ依頼元のIPアドレスが示す端末に対してメッセージ送信するような方法でもよいし、オフィス内で使用しているグループウェア上でこれらのメッセー
ジを通知する方法でもよい。
このほか、記録媒体3のRFタグ5へ必要な属性情報を1度に書き込むための時間が印刷部40における印刷高速化を阻害する要因になる場合には、搬送経路の複数箇所で複数回に分けて記録媒体3のRFタグ5に属性情報を書き込む方法を採用してもよい。また、載置部43上へ排出し終わった記録媒体3のRFタグ5に対して、属性情報や固有識別番号を書き込む方法をとってもよい。
第3の実施の形態においては、画像形成装置側で割り当てたID情報と属性情報とを対応付けしたが、RFタグ5が最初から保有しているタグIDの読み取りも行ない、このタグIDと任意に割り当てたID情報とを属性情報を関連付けるためのキー情報として併用する構成でもよい。こうすれば、いずれか一方が載置部上で認識できない場合にも、他方のキー情報から属性情報を探し出し、積載関連情報を正常に作成して表示することが可能になる。