JP2006129587A - 案内装置 - Google Patents

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Abstract

【課題】超音波モータ21との摩擦駆動によって発生する粉塵が超音波モータ21と案内装置10の可動体との隙間に噛み込むことを防止し、超音波モータ21による安定した駆動特性が得られるようにする。
【解決手段】摩擦部材26を有する超音波モータ21と、前記摩擦部材26が当接して摩擦駆動を行うことにより直線方向に可動する可動体とを有する案内装置10において、
少なくとも前記摩擦部材26よりも前記可動体の可動方向上流側の摩擦駆動面に、前記可動体と前記摩擦部材26との摩擦駆動により発生する粉塵を除去する軟質部材1a、1bを配置させた構成とする。
【選択図】図1

Description

本発明は、超音波モータの摩擦駆動により直線運動や回転運動を行う可動体を駆動させる案内装置に関するものであり、特に超音波モータ先端に付着する摩耗粉を有効に除去することが可能で、精密加工機械、精密測定装置、半導体製造装置に用いられる案内装置として好適なものである。
超音波モータは、最小振幅がナノメートルオーダーと小さく、高分解能の位置決めが可能であり、しかも同サイズの他の電磁モータと比較して駆動力が大きいといった特徴を有するため、これまでカメラのレンズズーム機構や腕時計のバイブレーションアラームなど回転運動系への実用化が行われており、最近では直線運動系への適用もなされている。
図3に超音波モータを可動体の駆動源とする従来の案内装置10の一例を示す。この案内装置10は、図3に示すようにベース盤11上にクロスローラガイドの如く一対のガイド部材12を備え、これらのガイド部材12によって可動体としてのステージ13を直線的に案内するようになっている。
また、ステージ13の一方の側面には、ガイド部材12に対して平行に駆動力伝達部材14が、ステージ13の他方の側面には、上記駆動力伝達部材14と平行にリニアスケール15がそれぞれ設置されており、このリニアスケール15と対向する位置には測定ヘッド16を設けて位置検出手段17を構成するとともに、上記駆動力伝達部材14と対向する位置には超音波モータの摩擦部材26を上記駆動力伝達部材14の摩擦駆動面14aに対して垂直に当接させてある。
なお、図中、27は超音波モータの駆動部を収容するケース、18は位置検出手段17より得られた位置情報を基にステージ13の駆動条件を制御する制御部、19は制御部18から出力された信号を基に超音波モータを駆動させるための指令信号を出力するドライバーである。
次に、超音波モータについて詳説する。図4には、図3に示された案内装置に用いる超音波モータ21をケース27内に収容した状態の断面図を示す。超音波モータ21は、圧電セラミック板22の一方の主面に4分割された電極膜23a,23b,23c,23dを有し、対角に位置する電極膜23aと電極膜23dを結線するとともに、対角に位置する電極膜23bと電極膜23cを結線し、かつ他方の主面には、ほぼ全面に共通電極膜(不図示)を形成した振動体25と、この振動体25の一方端面に設けたセラミックスやガラスからなる摩擦部材26とからなり、上記共通電極膜をアースするとともに、電極膜23bと電極膜23dにそれぞれ位相を異ならせた電圧を印加することにより圧電セラミック板22に縦振動と横振動を発生させ、これらの振動の合力によって摩擦部材26を楕円運動させる。
また、超音波モータ21は、ケース27内においてその両側面をスプリング28により保持されており、スプリング28の押圧力によって超音波モータ21をステージ13の駆動力伝達部材14に押し付けて予圧を与えるようになっている。
その為、この超音波モータ21を駆動させると、その摩擦部材26の摩擦駆動によってステージ23をガイド部材22に沿って可動させることができ、ステージ13の移動に伴う位置検出手段17からの位置情報と、予め設定してあるステージ13の基準位置情報との偏差に応じて変化するパラメータを基に制御部18にて例えばPID演算処理を行ってドライバー19に超音波モータ21への指令信号を出力するフィードバック制御を行うことにより、ステージ13を移動、位置決めすることが可能である。
ところが、超音波モータ21の摩擦部材26やステージ13の駆動力伝達部材14は互いに摩耗し、その摩耗粉(粉塵)が駆動力伝達部材14に付着するため、この摩耗粉が超音波モータ21とステージ13の駆動力伝達部材14との間に噛み込まれると両者の当接状態が変化することから、ステージ13の駆動特性を不安定化させてしまうとともに、超音波モータ21の摩擦部材26やステージ13の駆動力伝達部材14の摩耗が促進され短期間の使用で前記摩擦部材26や駆動力伝達部材14を交換しなければならないという問題がある。
また、超音波モータ21の摩擦部材26やステージ13の駆動力伝達部材14は互いに摩耗し、その粉塵が飛散するため、周囲の雰囲気を汚染するといった課題があった。
この課題に対し、特許文献1では、駆動力伝達部材14に付着した摩耗粉を除去するため、ブラシやローラあるいはフェルトや剥離爪等を、前記駆動力伝達部材14に当接させて粉塵を除去する技術並びに、粉塵の再付着を防止するためにクリーニング溶液を塗布することが開示されている。
また、本件出願人らも特許文献2に示すような、ブラシ等の掻き取り部を前記摩耗粉と異なる極性に帯電させ、摩耗粉を掻き取り部に静電気力により吸着させ、掻き取った摩耗粉が駆動力伝達部材14に再付着するのを防止する提案や、特許文献3のように、掻き取り部先端の摩耗防止と掻き取った摩耗粉を保持させるために、掻き取り部先端を球形状に形成する提案を行っていた。
特開平11−18446号公報 特開2002−142471号公報 特開2004−236389号公報
しかしながら、特許文献1〜3のように、駆動力伝達部材14表面に付着した摩耗粉を取り除くことだけでは、超音波モータ21を備えた案内装置の駆動特性を安定化させることはできなかった。それは、発生した摩耗粉が、駆動力伝達部材14のみならず、超音波モータ21の摩擦部材26の当接表面および当接表面近辺に付着し、これが剥がれて摩擦部材21と駆動力伝達部材14との間に噛み込むためである。駆動力伝達部材14の当接表面が平面であるのに対し、この表面と当接する摩擦部材26先端部は、平面はもちろんのこと球状や多角形状等で構成されており、より摩耗粉が付着し易い。
この摩擦部材26の当接表面および当接表面近辺への摩耗粉の付着に対して、前記磨耗粉を除去するための有効な手段の提案はなく、本発明ではこの問題に対し、前記摩耗粉を除去できる手段を提供するものである。
本発明は上記課題に鑑み、摩擦部材を有する超音波モータと、前記摩擦部材が当接して摩擦駆動を行うことにより直線方向に可動する可動体とを有する案内装置において、少なくとも前記摩擦部材よりも前記可動体の可動方向上流側の摩擦駆動面に、前記可動体と前記摩擦部材との摩擦駆動により発生する粉塵を除去する軟質部材を配置させたことを特徴とする。
また、前記軟質部材を前記摩擦駆動面の端部に配置したことを特徴とする。
さらに、前記軟質部材の粉塵除去面を前記摩擦駆動面と略同一面としたことを特徴とする。
また、前記摩擦部材を前記軟質部材に摺接させ、前記摩擦部材を高周波振動させることで粉塵を除去することを特徴とする。
また、前記軟質部材がゴム、樹脂のいずれかまたはその複合部材からなることを特徴とする。
また、粉塵除去面に複数の凹凸部を形成したことを特徴とする。
また、前記軟質部材の粉塵除去面の硬度が50度以上であることを特徴とする。
本発明の案内装置は、可動体の可動方向上流側の摩擦駆動面に軟質部材を設置して可動体を直線方向に可動させると、可動体に設けられた前記軟質部材部分が超音波モータの摩擦部材表面と接触する位置まで移動して互いに摺接するため、可動体の摩擦駆動面と摩擦部材との当接表面、および当接表面近辺に付着した摩耗粉を前記軟質部材で除去することができ、可動体の摩擦駆動面と超音波モータの摩擦部材間における摩耗粉の噛み込みを防止することが可能となる。従って、長期間の摩擦駆動を繰り返し実施しても可動体の摩擦駆動面に摩耗粉が付着、凝固して良好な摩擦駆動を阻害することがなく、従来よりも長期間精密な駆動を維持できる案内装置を得ることが可能である。
以下、本発明の実施形態について説明する。なお、従来例と同一部分については同一符号で示す。
図1に本発明の超音波モータを可動体の駆動源とする本発明の案内装置の一例を示す。
この案内装置10は、ベース盤11上にクロスローラガイドの如き一対のガイド部材12を備え、これらガイド部材12によって可動体としてのステージ13を直線的に往復運動可能に案内するようになっている。
また、ステージ13はその一方の側面にガイド部材12に対して平行に取り付けた駆動力伝達部材14を、ステ―ジ13の他方の側面には、上記駆動力伝達部材14と平行にリニアスケール15をそれぞれ有しており、そのリニアスケール15と対向する位置には測定ヘッド16を設けて位置検出手段17を構成するとともに、上記駆動力伝達部材14と対向する位置には超音波モータ21の摩擦部材26を上記駆動力伝達部材14の摩擦駆動面14aに対して垂直に当接させてある。
なお、ステージの位置決めは、位置検出手段17より得られた位置情報を基に制御部18にてステージ13の駆動条件を制御し、そして、制御部18から出力された信号を基に超音波モータ21を駆動させるための指令信号を出力するドライバー19の作用により、ステージの位置決めをすることができる。
ここで、可動体の一部分である駆動力伝達部材14の摩擦駆動面14aの端部には、軟質部材1a、1bが設置されている。つまり、可動体はステージ13、駆動力伝達部材14、および軟質部材1a、1bより構成されている。
本発明では、図2(a)に示すように摩擦駆動面14aの端部、すなわち、可動体の可動方向上流側に軟質部材1a、1bを設けてステージ13を可動させると、図2(b)に示すように、可動体に設けられた軟質部材1a、1bが超音波モータ21の摩擦部材26と摺接する位置まで移動するため、摩擦部材26と駆動力伝達部材14との当接表面および当接表面近辺に付着した粉塵をステージ13の往復駆動を妨げることなく軟質部材1a、1bで除去することが可能である。これにより、可動体の駆動力伝達部材14の摩擦駆動面である摩擦駆動面14aと超音波モータ21の摩擦部材26の当接面間における粉塵の噛み込みを防止することが可能であり、案内装置10の良好な駆動を長期間にわたって維持することができる。
ここで、軟質部材1a、1bは、駆動力伝達部材14の摩擦駆動面14aの端部に段差部や凹部を設け、これに精度よく嵌合できるサイズに加工を施し設置する。駆動力伝達部材14への設置方法としては軟質部材の材質にもよるが、市販の接着剤や両面テープあるいはネジ止め等の方法を用いる。さらに、軟質部材1a、1bの設置に際しては、軟質部材1a、1bの粉塵除去面は、前記駆動力伝達部材14の当接面である摩擦駆動面14aと略同一面となるようにするのが好ましい。これは、前記粉塵除去面と摩擦駆動面14aとが略同一面ではなく、粉塵除去面と摩擦駆動面に段差があると、可動体であるステージ13の可動の際に、駆動力伝達部材14の摩擦駆動面14aより軟質部材1a、1b表面が高い段差の場合は、この部分に超音波モータ21の摩擦部材26が引っかかり、案内装置10の駆動が停止してしまう場合があるからである。また低い段差では軟質部材1a、1bにより超音波モータ21の摩擦部材26表面に付着した粉塵を除去できるものの、除去後に該段差部に摩擦部材26が引っかかり、案内装置の駆動が停止してしまう場合がある。より好適には前記段差を駆動力伝達部材14の摩擦駆動面14aに対し、±500μmの範囲内とするとよい。
また、前記可動体であるステージ13の駆動力伝達部材14の摩擦駆動面14aへの超音波モータの押圧力としては0.5〜5Nの範囲内とすることが好ましい。0.5Nより小さな押圧力では、図2(b)に示したように軟質部材1aへ摩擦部材26の一部が埋没するように接触させることができず、摩擦部材26の当接表面に付着した粉塵は除去できるものの、当接表面近辺に付着した粉塵を十分な除去が困難になる。また、5Nより大きな押圧力では、摩擦部材26を軟質部材1aに接触させ粉塵除去を良好に実施できるが、再び駆動力伝達部材14の摩擦駆動面14aとの摩擦駆動を実施しようとした際に強い押圧力により軟質部材1aが変形し、前記段差が生じて摩擦部材26が引っかかり、案内装置10の駆動が停止する場合がある。より好ましくは1〜4Nの押圧力とするのが好適である。
さらに、前記軟質部材1a、1bは摩擦部材26が接触した際に図2(b)に示すように、摩擦部材26の一部若しくは全部が埋没するように摩擦駆動面14aに設置されるのが良い。ここで、前記埋没とは、押圧力により超音波モータ21の摩擦部材26が軟質部材1a、1bの粉塵除去面に垂直な深さ方向に向かって押圧して軟質部材1a、1bが凹むことであり、この埋没の深さは、軟質部材1a、1bの硬度と摩擦部材の先端形状やサイズに左右されるが、超音波モータ21のケース27から突出した摩擦部材26の長さ以内とすれば、摩擦部材26の当接表面と当接表面近辺に付着した粉塵を良好に除去することが可能である。
また、軟質部材1a、1bの材質としては、天然ゴム、スチレンゴム、ブチルゴム、ニトリルゴム、エチレン・プロピレンゴム、アクリルゴム、シリコーンゴム、フッ素ゴム、ウレタンゴム、ネオプレンゴム等のゴム類や種々の樹脂等を好適に用いることができる。
また、軟質部材1a、1bの形状としては、前述のように摩擦部材26を埋没させることができる厚さのものであればどのようなものでも適用可能であり、ゴムと樹脂を積層したものや、フィルム状のものも適用可能である。さらには、その表面形状(粉塵除去面)は平坦状のものを用いてもよいが、複数の凹凸部を形成したものを用いると粉塵除去効果をより高めることができるのでより好適に粉塵を除去することができる。すなわち、凹凸部を形成することにより、超音波モータ21の摩擦部材26表面との接触面積をより増加させ、粉塵の吸着効果を高めることができるためである。また、前記軟質部材1a、1bの表面部分を樹脂製のブラシ形状とすることも可能であり、これにより前記摩擦部材26表面の粉塵を掻き取り、除去することが可能である。
なお、軟質部材1a、1bは適当な硬度を有していなければ、超音波モータ21の摩擦部材26表面の粉塵除去後に、再び超音波モータ21を駆動力伝達部材14上で駆動させることが困難となる。なぜなら、軟質部材1a、1bの硬度が非常に低い場合には、その表面に超音波モータ21の摩擦部材26表面を接触させ粉塵除去した後、可動体であるステージ13の駆動力伝達部材14に戻そうと超音波モータ21を駆動させた際に、摩擦部材26と軟質部材1a、1b間で十分な摩擦力を発生させることができない場合があり、上記摩擦力で駆動するステージ13を高精度に操作するのが困難になる。そのため、超音波モータ21の再駆動に際に軟質部材1a、1bが有する硬度としては、JIS K 6301に準拠した測定方法を用いて50度以上とすることが好ましい。
次に、本発明の案内装置10の駆動状態について詳細を説明する。
まず、ドライバー19より指令信号を出力して超音波モータ21の摩擦部材26を楕円運動させると、駆動力伝達部材14との摩擦駆動によってステージ13をガイド部材12に沿って移動させることができ、ステージ13の移動に伴う位置検出手段17からの位置情報と、予め設定してあるステージ13の基準位置情報との偏差に応じて変化するパラメータを基に制御部18にて例えばPID演算処理を行ってドライバー19に超音波モータ21への指令信号を出力するフィードバック制御を行うことにより、ステージ13を所定の条件で移動させる。
この時、駆動力伝達部材14の摩擦駆動面14aと、超音波モータ21の摩擦部材26の先端付近には摩擦駆動等によって発生した粉塵が付着する。
図2(a)は駆動力伝達部材14の摩擦駆動面14aと、超音波モータ21の摩擦部材26の先端部分を拡大した図であり、ステージ13が中央付近に位置している場合の配置図である。
さらに、図2(b)は駆動力伝達部材14の端部に設けた軟質部材1aに超音波モータ21の摩擦部材26の先端部分を当接した図であり、さらには、この状態で摩擦部材26の先端部分を高周波振動させれば、振動により摩擦部材26表面が軟質部材1a表面に擦りつけられ、その摩擦力により摩擦部材26の当接表面および当接表面近辺に付着した粉塵が除去される。
ここで、前記高周波振動は、超音波モータ21の圧電セラミック板22の電極膜23a、23b、23c、23dに、摩擦部材26が楕円運動や単純な縦横振動をするように電圧を印加することで実施することが可能である。そして、前記高周波振動させる際にはその周波数を20〜100kHzの周波数帯で実施するのが良い。これは、周波数が20kHzより小さな周波数とすると、粉塵除去に有用な摩擦力を得る振動数が得られず好ましくない。また、100kHzより大きな周波数とすると、振動数が大きすぎることで摩擦力が増大するため、軟質部材1aと超音波モータ21の摩擦部材26表面との間で高い摩擦熱が発生し、軟質部材1a表面が溶解したり、摩擦力により発生した応力が軟質部材1aの強度を超えて軟質部材1aが破損する可能性がある。より好ましくは20〜50kHzの周波数帯で振動させる。
また、軟質部材1a、1bを用いて粉塵除去を実施する際は、前述のドライバー19より、超音波モータ21へ指令信号を出力することにより実施する。このとき、前記指令信号としては、通常の駆動制御に、超音波モータ21の駆動位置が可動体であるステージ13の駆動力伝達部材14の摩擦駆動面14a端部の軟質部材1a、1bの設置位置に達した場合に駆動停止し、一定時間高周波振動を与える命令を追加した制御方法とすれば良い。
上記のように、本発明の案内装置10によれば、駆動力伝達部材14の端部に設置した軟質部材1a、1bに超音波モータ21の摩擦部材26の先端部分を接触させ、さらには摩擦部材26の先端部分を高周波振動させることにより、従来のように案内装置10を分解することなく、該摩擦部材26の先端付近に付着した粉塵を適当なタイミングで除去することが可能であり、駆動力伝達部材14と超音波モータ21の摩擦部材26との当接面に粉塵が付着しにくくすることができる。
その為、本発明の案内装置10によれば、駆動力伝達部材14の摩擦駆動面14aと超音波モータ21の摩擦部材26との隙間に粉塵が噛み込むのを防止することができるため、常に安定した両者の接触状態を得ることができ、超音波モータ21の駆動によってステージ13を安定して駆動させることができる。そのため、例えば可動中における精度が1μm、位置決め精度が0.1μmといった高精度が要求されるような場合でも精度良く移動、位置決めすることができる。
以上、本実施形態では、可動体が直線運動する案内装置を例にとって説明したが、可動体が回転運動する案内装置にも適用できることは言う迄もなく、さらに、可動体を駆動させる超音波モータについても、多重モード型のものに限らず、単一振動モードの定在波型や進行波、複数振動モードのモード変換型、複合振動型の超音波モータであっても構わない。
このように、本発明の要旨を逸脱しない範囲であれば、種々改良や変更したものにも適用できることはいう迄もない。
以下本発明の実施例を示す。
まず、図2のように軟質部材1a、1bからなる粉塵除去機構を備えた、図1に示す本発明の案内装置10を用意し、案内装置10のステージ13を継続して移動させ適当なタイミングで粉塵除去機構を動作させながら案内装置10の駆動特性を測定した。
なお、実験に使用した案内装置10の仕様としては、案内装置を構成するガイド部材12には、ストロークが100mmのクロスローラガイドを用い、前記ガイド部材12によって5kgの重さを有する金属製のステージ13を移動させるようにした。また、ステージ13の一方の側面にはアルミナセラミック製の駆動力伝達部材14を配置し、超音波モータ21との摩擦駆動面14aの表面粗さを算術平均粗さ(Ra)で0.05μmとした。
なお、前記摩擦駆動面14a両端部に設置する本発明の軟質部材1a、1bは、JIS K 6301に記載の測定方法における硬度が50度である天然ゴム製のものを、市販の樹脂系接着剤により、駆動力伝達部材14端部に設置した段差部に、摩擦駆動面14aと軟質部材1a、1b表面が略同一となるように貼りつけた。
一方、ステージ13の駆動源である超音波モータ21は、振動体25を、長さ30mm、幅7.5mm、厚み3mmの直方体をしたチタン酸ジルコン酸鉛系の圧電セラミック体22により形成し、振動体25の端面に、長さ4.2mm、直径3mmの円柱状をしたアルミナセラミック製の摩擦部材26を接合したものを用いた。なお、摩擦部材26の駆動力伝達部材14との当接面は、曲率半径が7mmの球面とした。
実験にあたっては、制御部18に予め設定しておくステージ13の移動プロファイルとして、1回の移動距離100mm、加減速度0.03G、最高速度100mm/secに設定した台形制御とし、超音波モータ21を40kHzの駆動周波数で駆動させるようにした。
そして、この時の位置検出手段17からの位置情報と予め設定してある基準位置情報との偏差を測定し、この偏差が1μmを越えた時をステージ13の駆動特性が不安定であるとし、そのタイミングで粉塵除去動作を行い、改めて駆動実験を再開している。このときの駆動距離と偏差の履歴を図5に示す。(a)が本発明の案内装置、(b)が比較として粉塵除去機構なしで駆動させた従来の案内装置のものである。
図5(b)から、従来の案内装置は、500km付近まで移動させると位置決め精度が1μmを越えてステージ13の駆動特性が不安定になり、駆動が停止した。この際、超音波モータ21の摩擦部材26の先端を観察してみると、小さな粉塵が多数付着していた。
これに対し、図5(a)の本発明の案内装置では、500km移動後に粉塵除去動作をおこなうことにより、ステージ13を1,500km移動させても偏差が1μmを越えることはなく、ステージ13を安定して駆動させることができた。また、1,500km移動後の超音波モータ21の摩擦部材26の摩耗量を測定したところ0.01mmと極めて少なくすることができ、本発明の案内装置10が優れた駆動性能を有することが確認された。
次に、実施例1と同様の本発明の案内装置10において、JIS K 6301に準拠した測定方法における硬度が30度と50度の2種類のウレタンゴムを軟質部材1a、1bに用い、駆動を実施する試験を実施した。なお、移動距離、加減速度、最高速度、制御方法等の駆動条件についても実施例1と同様の条件として試験実施した。
その結果、硬度30度のウレタンゴムを軟質部材1a、1bとして用いた場合には、超音波モータ21の摩擦部材26先端の粉塵を除去した後、ステージ13を再駆動させるために超音波モータ21を駆動させると、軟質部材1a、1b表面が比較的柔らかいために、摩擦駆動面で十分な摩擦力を得られず、ステージ13の再駆動が困難であった。
これに対して、軟質部材1a、1bに硬度50度のウレタンゴムを用いた場合には、粉塵除去後にステージ13を再駆動させるために軟質部材1a、1b表面で超音波モータを楕円駆動させると、その摩擦駆動面で十分な摩擦力を有していたため、すべりが生じることがなく良好に再駆動を実施できた。
超音波モータを可動体の駆動源とする本発明の案内装置の一例を示す斜視図である。 本発明の案内装置に備える粉塵除去手段の一例を示す模式図であり、(a)は案内装置が中央に配置している時、(b)は端部に寄って粉塵除去動作を実施している状態を示す。 超音波モータを可動体の駆動源とする従来の案内装置の一例を示す斜視図である。 案内装置に用いる超音波モータをケース内に収容した状態を示す断面図である。 案内装置におけるステージの移動距離と位置決め精度との関係を表したグラフであり、(a)が本発明の案内装置、(b)が従来の案内装置のものを示す。
符号の説明
1a、1b:軟質部材
11:ベース盤
12:ガイド部材
13:ステージ
14:駆動力伝達部材
14a:摩擦駆動面
15:リニアスケール
16:測定ヘッド
17:位置検出手段
18:制御部
19:ドライバー
21:超音波モータ
22:圧電セラミック板
23a、23b、23c、23d:電極膜
25:振動体
26:摩擦部材
27:ケース
28:スプリング

Claims (7)

  1. 摩擦部材を有する超音波モータと、前記摩擦部材が当接して摩擦駆動を行うことにより直線方向に可動する可動体とを有する案内装置において、
    少なくとも前記摩擦部材よりも前記可動体の可動方向上流側の摩擦駆動面に、前記可動体と前記摩擦部材との摩擦駆動により発生する粉塵を除去する軟質部材を配置させたことを特徴とする案内装置。
  2. 前記軟質部材を前記摩擦駆動面の端部に配置したことを特徴とする請求項1に記載の案内装置。
  3. 前記軟質部材の粉塵除去面を前記摩擦駆動面と略同一面としたことを特徴とする請求項1または2に記載の案内装置。
  4. 前記摩擦部材を前記軟質部材に摺接させ、前記摩擦部材を高周波振動させることで粉塵を除去することを特徴とする請求項1〜3のいずれかに記載の案内装置。
  5. 前記軟質部材がゴム、樹脂のいずれかまたはその複合部材からなることを特徴とする請求項1〜4のいずれかに記載の案内装置。
  6. 前記粉塵除去面に複数の凹凸部を形成したことを特徴とする請求項1〜5のいずれかに記載の案内装置。
  7. 前記軟質部材の前記粉塵除去面の硬度が50度以上であることを特徴とする請求項1〜6のいずれかに記載の案内装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2010207004A (ja) * 2009-03-05 2010-09-16 Konica Minolta Opto Inc 駆動装置

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