JP2006127817A - 水素吸蔵合金電極及びアルカリ蓄電池 - Google Patents

水素吸蔵合金電極及びアルカリ蓄電池 Download PDF

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忠佳 田中
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潤 石田
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徹行 村田
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佳文 曲
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Abstract

【課題】 希土類元素とMgとNiとAlとを含み、Cu−Kα線をX線源とするX線回折測定において2θ=31°〜33°の範囲に現れる最強ピーク強度IAと、2θ=40°〜44°の範囲に現れる最強ピーク強度IBとの強度比IA/IBが0.1以上の水素吸蔵合金を負極に用いたアルカリ蓄電池において、アルカリ電解液がドライアウトするのを抑制してサイクル寿命を向上させる。
【解決手段】 正極1と、負極2、アルカリ電解液とを備えたアルカリ蓄電池において、その負極に、少なくとも希土類元素とMgとNiとAlとを含み、Cu−Kα線をX線源とするX線回折測定において2θ=31°〜33°の範囲に現れる最強ピーク強度IAと、2θ=40°〜44°の範囲に現れる最強ピーク強度IBとの強度比IA/IBが0.1以上の水素吸蔵合金の粉末であって、粒径が20μm以下の粉末を除去したものを用いた。
【選択図】 図1

Description

この発明は、水素吸蔵合金電極及びこの水素吸蔵合金電極を負極に用いたアルカリ蓄電池に係り、特に、アルカリ蓄電池の容量を高めるように、負極の水素吸蔵合金電極に、少なくとも希土類元素とマグネシウムとニッケルとアルミニウムとを含み、Cu−Kα線をX線源とするX線回折測定において2θ=31°〜33°の範囲に現れる最強ピーク強度IAと、2θ=40°〜44°の範囲に現れる最強ピーク強度IBとの強度比IA/IBが0.1以上である水素吸蔵合金を使用したアルカリ蓄電池において、上記の水素吸蔵合金電極の特性を改善し、アルカリ蓄電池のサイクル寿命を向上させるようにした点に特徴を有するものである。
従来、アルカリ蓄電池として、ニッケル・カドミウム蓄電池が一般に使用されていたが、近年においては、ニッケル・カドミウム蓄電池に比べて高容量で、またカドミウムを使用しないため環境安全性にも優れているという点から、負極に水素吸蔵合金を用いたニッケル・水素蓄電池が注目されるようになった。
そして、このようなニッケル・水素蓄電池が各種のポータブル機器に使用されるようになり、このニッケル・水素蓄電池をさらに高性能化させることが期待されている。
ここで、このようなニッケル・水素蓄電池においては、その負極に使用する水素吸蔵合金として、CaCu5型の結晶を主相とする希土類−ニッケル系水素吸蔵合金や、Ti,Zr,V及びNiを含むラーベス相系の水素吸蔵合金等が一般に使用されていた。
しかし、これらの水素吸蔵合金は、一般に水素吸蔵能力が必ずしも十分であるとはいえず、ニッケル・水素蓄電池の容量をさらに高容量化させることが困難であった。
そして、近年においては、上記のような希土類−ニッケル系水素吸蔵合金における水素吸蔵能力を向上させるために、上記の希土類−ニッケル系水素吸蔵合金にMg等を含有させて、CaCu5型以外のCe2Ni7型やCeNi3型等の結晶構造を有する水素吸蔵合金を用いることが提案されている(例えば、特許文献1参照)。
しかし、上記のような結晶構造を有する水素吸蔵合金は、従来のCaCu5型の水素吸蔵合金に比べて希土類元素の割合が多いため、酸化しやすく、このような水素吸蔵合金の粉末を用いた水素吸蔵合金電極をアルカリ蓄電池の負極に使用した場合、この水素吸蔵合金の粉末が酸化されて劣化すると共に、この電池内のアルカリ電解液が消費されるようになり、特に、高容量化のためにアルカリ電解液の量を少なくした電池においては、セパレータのドライアウトにより内部抵抗が上昇して、サイクル寿命が大きく低下するという問題があり、さらに負極に導電剤としてカーボン材料を添加させた場合には、アルカリ電解液がさらに負極に吸収され易くなって、セパレータのドライアウトがさらに進み、サイクル寿命がさらに低下するという問題があった。
また、従来においては、CaCu5型の水素吸蔵合金の粉末を用いて水素吸蔵合金電極を作製するにあたり、組成のずれが大きく微粉化しやすい粒径が10μm以下の水素吸蔵合金粉末を含まないようにして、水素吸蔵合金電極の活性が損なわれるのを抑制して、電池の内圧上昇を抑制すると共に、サイクル寿命を向上させるようにしたものが提案されている(例えば、特許文献2参照)。
しかし、上記のようなCaCu5型以外のCe2Ni7型やCeNi3型等の結晶構造を有する水素吸蔵合金を用いた場合において、粒径が10μm以下の水素吸蔵合金粉末を含まないようにして水素吸蔵合金電極を作製した場合においても、依然として、この水素吸蔵合金の粉末が酸化されて劣化すると共に、この電池内のアルカリ電解液が消費されて、サイクル寿命が大きく低下するという問題があった。
特開平11−323469号公報 特開平6−283171号公報
この発明は、負極の水素吸蔵合金電極に、希土類−ニッケル系水素吸蔵合金にMg等が含有されてCaCu5型以外の結晶構造になった水素吸蔵合金の粉末、特に、少なくとも希土類元素とマグネシウムとニッケルとアルミニウムとを含み、Cu−Kα線をX線源とするX線回折測定において2θ=31°〜33°の範囲に現れる最強ピーク強度IAと、2θ=40°〜44°の範囲に現れる最強ピーク強度IBとの強度比IA/IBが0.1以上である水素吸蔵合金の粉末を用いたアルカリ蓄電池において、上記の水素吸蔵合金の粉末の酸化が進んでアルカリ電解液が消費されるのを抑制し、セパレータ中におけるアルカリ電解液のドライアウトにより内部抵抗が上昇するのを防止して、このアルカリ蓄電池のサイクル寿命を向上させることを課題とするものである。
この発明における水素吸蔵合金電極においては、上記のような課題を解決するため、少なくとも希土類元素とマグネシウムとニッケルとアルミニウムとを含み、Cu−Kα線をX線源とするX線回折測定において2θ=31°〜33°の範囲に現れる最強ピーク強度IAと、2θ=40°〜44°の範囲に現れる最強ピーク強度IBとの強度比IA/IBが0.1以上になった水素吸蔵合金の粉末を用いた水素吸蔵合金電極において、粒径が20μm以下の水素吸蔵合金の粉末を除去するようにしたのである。
また、この発明におけるアルカリ蓄電池においては、上記のような課題を解決するため、正極と、負極と、アルカリ電解液とを備えたアルカリ蓄電池において、その負極に上記のような水素吸蔵合金電極を用いるようにしたのである。
ここで、上記の水素吸蔵合金電極における容量を高めると共に、アルカリ蓄電池のサイクル寿命を向上させるため、上記の水素吸蔵合金としては、一般式Ln1-xMgxNiy-aAla(式中、Lnは希土類元素から選択される少なくとも1種の元素であり、0.10≦x≦0.30、3≦y≦3.6、0<a≦0.3の条件を満たす。)で表わされるものを用いることが好ましい。また、上記の一般式で示される水素吸蔵合金において、上記の希土類元素LnやNiの一部を、V,Nb,Ta,Cr,Mo,Mn,Fe,Co,Ga,Zn,Sn,In,Cu,Si,P,Bから選択される少なくとも1種の元素で置換させたものを用いることもできる。
この発明においては、上記のようにアルカリ蓄電池の負極に用いる水素吸蔵合金電極に、少なくとも希土類元素とマグネシウムとニッケルとアルミニウムとを含み、Cu−Kα線をX線源とするX線回折測定において2θ=31〜33°の範囲に現れる最強ピーク強度IAと、2θ=40〜44°の範囲に現れる最強ピーク強度IBとの強度比IA/IBが0.1以上になった水素吸蔵合金を用いるようにしたため、この水素吸蔵合金における水素吸蔵能力が高く、アルカリ蓄電池における容量が高められる。
また、この発明においては、上記の水素吸蔵合金電極において、粒径が20μm以下の水素吸蔵合金の粉末を除去するようにしたため、この水素吸蔵合金の粉末の酸化が進むのが抑制されて、アルカリ電解液が消費されるのが防止されるようになる。特に、高容量のアルカリ蓄電池を得るために、アルカリ電解液に対する水素吸蔵合金の粉末の割合を多くし、アルカリ電解液に対する水素吸蔵合金の粉末の割合を5.2g/cc以上にしたアルカリ蓄電池や、上記の水素吸蔵合金電極中に導電剤としてカーボン材料を添加させたアルカリ蓄電池においても、セパレータ中のアルカリ電解液がドライアウトするのが防止されて、電池の内部抵抗が上昇するのが抑制され、アルカリ蓄電池のサイクル寿命が向上するようになる。
ここで、粒径が20μm以下の水素吸蔵合金の粉末を除去した場合に、水素吸蔵合金の粉末の酸化が進むのが抑制されて、アルカリ電解液が消費されるのが防止される理由については明確ではないが、上記のような水素吸蔵合金の場合、CaCu5型の水素吸蔵合金に比べて酸化されやすいが、上記のように粒径が20μm以下の水素吸蔵合金の粉末を除去すると、アルカリ電解液によって酸化される部分が少なくなって、初期におけるアルカリ電解液の消費が抑制されるようになると共に、この酸化によって水素吸蔵合金の粉末の表面に酸化膜が形成されるようになり、このアルカリ蓄電池を充放電させた場合に、さらに水素吸蔵合金が酸化されるのがこの酸化膜によって防止され、アルカリ電解液の消費が抑制されるようになると考えられる。また、上記のように粒径が20μm以下の水素吸蔵合金の粉末を除去すると、アルカリ蓄電池を充放電させた場合に、この水素吸蔵合金の粉末がさらに微粉化するのも抑制され、微粉化した水素吸蔵合金の粉末がさらに酸化されてアルカリ電解液が消費されるのも抑制されると考えられる。
なお、上記の水素吸蔵合金の粉末の粒径が大きいほど、上記のようにアルカリ電解液の消費が抑制されるようになると考えられるが、この水素吸蔵合金の粉末の粒径が大きくなりすぎると、水素吸蔵合金電極に水素吸蔵合金の粉末を高密度で充填させることが困難になって、高容量のアルカリ蓄電池が得られなくなるため、この水素吸蔵合金の粉末の重量平均粒径を90μm以下にすることが好ましい。
以下、この発明の実施例に係る水素吸蔵合金電極及びアルカリ蓄電池について具体的に説明すると共に、比較例を挙げ、この発明の実施例に係るアルカリ蓄電池においては、サイクル寿命が向上することを明らかにする。なお、この発明における水素吸蔵合金電極及びアルカリ蓄電池は、下記の実施例に示したものに限定されず、その要旨を変更しない範囲において適宜変更して実施できるものである。
(実施例1)
実施例1においては、負極に用いる水素吸蔵合金電極を製造するにあたり、希土類元素のLa,Pr及びNdと、Mgと、Niと、Alと、Coとを所定の合金組成になるように混合した後、これを誘導溶解炉により1500℃で溶融させ、これを冷却させて、水素吸蔵合金のインゴットを得た。なお、この水素吸蔵合金の組成をICP(高周波プラズマ分光分析法)によって分析した結果、この水素吸蔵合金の組成は、(La0.2Pr0.4Nd0.40.83Mg0.17Ni3.03Al0.17Co0.10になっていた。
そして、この水素吸蔵合金のインゴットをアルゴン雰囲気中において950℃で10時間熱処理した後、この水素吸蔵合金のインゴットを不活性雰囲気中で機械的に粉砕した。不活性雰囲気中において機械的に粉砕して、上記の組成になった水素吸蔵合金の粉末を得た。ここで、この水素吸蔵合金の粉末について、レーザ回折・散乱式粒度分布測定装置により粒度分布を測定した結果、重量平均粒径が65μmになっていた。
また、このようにして得た水素吸蔵合金の粉末をさらに乳鉢で磨り潰し、Cu−Kα管をX線源とするX線回折装置を用い、スキャンスピード1°/min,管電圧40kV,管電流40mAの条件でX線回折測定を行った結果、この水素吸蔵合金はCe2Ni型の結晶構造のものとピークがほぼ一致しており、CaCu5型以外の結晶構造を有していることが分かった。また、2θ=31°〜33°の範囲に現れる最強ピーク強度IAと、2θ=40°〜44°の範囲に現れる最強ピーク強度IBとの強度比IA/IBは0.42であった。
そして、この実施例においては、上記のようにして得た水素吸蔵合金の粉末において、粒径が20μm以下の粉末をメッシュにより除去した。
そして、上記のように20μm以下の粉末を除去した水素吸蔵合金の粉末100重量部に対して、結着剤としてポリビニルピロリドンを0.5重量部、ポリエチレンオキシドを0.5重量部加えると共に、導電剤のカーボンブラックを2重量部加え、さらに水を加えて、これらを混練させてスラリーを調製し、このスラリーをニッケル鍍金したパンチングメタルの両面に均一に塗布し、これを乾燥させてプレスした後、所定の寸法に切断して水素吸蔵合金電極を作製した。
一方、正極を製造するにあたっては、亜鉛を2.5重量%,コバルトを1.0重量%含有する水酸化ニッケル粉末を硫酸コバルト水溶液中に投入し、これを攪拌しながら、1モルの水酸化ナトリウム水溶液を徐々に滴下してpHが11になるまで反応させ、その後、沈殿物を濾過し、これを水洗し、真空乾燥させて、表面に水酸化コバルトが5重量%被覆された水酸化ニッケルを得た。そして、このように水酸化コバルトが被覆された水酸化ニッケルに25重量%の水酸化ナトリウム水溶液を1:10の重量比になるように加えて含浸させ、これを8時間攪拌しながら85℃で加熱処理した後、これを水洗し、65℃で乾燥させて、上記の水酸化ニッケルの表面がナトリウム含有コバルト酸化物で被覆された正極材料を得た。
そして、この正極材料を95重量部、酸化亜鉛を3重量部、水酸化コバルトを2重量部の割合で混合させたものに、0.2重量%のヒドロキシプロピルセルロース水溶液を50重量部加え、これらを混合させてスラリーを調製し、このスラリーをニッケル発泡体(面密度約600g/m2,多孔度95%,厚み約2mm)の空孔内に充填し、これを乾燥させてプレスした後、所定の寸法に切断して非焼結式ニッケル極からなる正極を作製した。
また、セパレータとしては、ポリプロピレン製の不織布を使用し、アルカリ電解液としては、KOHとNaOHとLiOH・H2Oとが15:2:1の重量比で含まれ、比重が1.30になったアルカリ水溶液を使用し、設計容量が1800mAhで、図1に示すような円筒型になったアルカリ蓄電池を作製した。
ここで、上記のアルカリ蓄電池を作製するにあたっては、図1に示すように、正極1と負極2との間にセパレータ3を介在させ、これらをスパイラル状に巻いて電池缶4内に収容させると共に、この電池缶4内に上記のアルカリ電解液を2.3g注液した後、電池缶4と正極蓋6との間に絶縁パッキン8を介して封口し、正極1を正極リード5を介して正極蓋6に接続させると共に、負極2を負極リード7を介して電池缶4に接続させ、上記の絶縁パッキン8により電池缶4と正極蓋6とを電気的に分離させた。また、上記の正極蓋6と正極外部端子9との間にコイルスプリング10を設け、電池の内圧が異常に上昇した場合には、このコイルスプリング10が圧縮されて、電池内部のガスが大気中に放出されるようにした。なお、上記のアルカリ電解液に対する前記の水素吸蔵合金粉末の割合は、5.2g/ccになっていた。
(比較例1)
比較例1においては、負極に用いる水素吸蔵合金電極を製造するにあたり、上記の実施例1と同様にして製造した重量平均粒径が65μmの水素吸蔵合金の粉末において、粒径が20μm以下の粉末を除去しないようにし、それ以外は上記の実施例1の場合と同様にして、比較例1のアルカリ蓄電池を作製した。
次に、上記のようにして作製した実施例1及び比較例1の各アルカリ蓄電池を、それぞれ180mAの電流で16時間充電させた後、360mAの電流で電池電圧が1.0Vになるまで放電させ、これを1サイクルとして、3サイクルの充放電を行い、実施例1及び比較例1の各アルカリ蓄電池を活性化させた。
そして、上記のように活性化させた実施例1及び比較例1の各アルカリ蓄電池を、25℃の温度条件下において、それぞれ1800mAの電流で充電させ、電池電圧が最大値に達した後、10mV低下するまで充電させた後、1800mAの電流で電池電圧が1.0Vになるまで放電させ、これを1サイクルとして、充放電を繰り返して行い、それぞれ放電容量が1サイクル目の放電容量の80%に低下するまでのサイクル数を求めると共に、それぞれサイクル後の内部抵抗を測定した。
そして、上記の比較例1のアルカリ蓄電池におけるサイクル数及び内部抵抗を100とした指数で、各アルカリ蓄電池のサイクル寿命及び内部抵抗を算出し、その結果を下記の表1に示した。
Figure 2006127817
この結果、負極に用いる水素吸蔵合金の粉末において、粒径が20μm以下の粉末を除去した実施例1のアルカリ蓄電池は、粒径が20μm以下の粉末を除去しなかった比較例1のアルカリ蓄電池に比べて、サイクル寿命が大きく向上すると共に、内部抵抗が大きく低下していた。
また、上記の比較例1のアルカリ蓄電池を用い、上記のように活性化させた後と、上記のようにサイクル試験を行った後とにおいてそれぞれアルカリ蓄電池を解体し、水洗してアルカリ電解液を除去した後、それぞれの負極における水素吸蔵合金の粉末の粒度分布をレーザ回折・散乱式粒度分布測定装置により測定し、それぞれ粒径が10μm以下の粉末の割合と、粒径が20μm以下の粉末の割合とを求めた。
そして、活性化させた後における10μm以下の粉末の割合及び粒径が20μm以下の粉末の割合をそれぞれ100とした指数で、サイクル試験後におけるこれらの粉末の割合を求め、その結果を下記の表2に示した。
Figure 2006127817
この結果、粒径が10μm以下の粉末の割合はサイクル試験後において大きく増加していたが、粒径が20μm以下の粉末の割合はサイクル試験後においても増加が少なくなっていた。これは、粒径が20μmを超える粉末はサイクル試験後においても微粉化することが少ないためであると考えられる。
このため、上記の実施例1に示すように、粒径が20μm以下の水素吸蔵合金の粉末を除去すると、充放電サイクルを繰り返して行った場合においても、この水素吸蔵合金の粉末が粉砕されて微粉化するということが少なく、アルカリ電解液によって新たに酸化される部分が発生するのが防止され、アルカリ電解液が消費されるが抑制されるようになり、この結果、アルカリ電解液のドライアウトによる電池の内部抵抗の上昇が抑制されて、サイクル寿命が低下するのも防止されるようになったと考えられる。
この発明の実施例1及び比較例1において作製したアルカリ蓄電池の概略断面図である。
符号の説明
1 正極
2 負極
3 セパレータ
4 電池缶
5 正極リード
6 正極蓋
7 負極リード
8 絶縁パッキン
9 正極外部端子
10 コイルスプリング

Claims (4)

  1. 少なくとも希土類元素とマグネシウムとニッケルとアルミニウムとを含み、Cu−Kα線をX線源とするX線回折測定において2θ=31°〜33°の範囲に現れる最強ピーク強度IAと、2θ=40°〜44°の範囲に現れる最強ピーク強度IBとの強度比IA/IBが0.1以上になった水素吸蔵合金の粉末を用いた水素吸蔵合金電極において、粒径が20μm以下の水素吸蔵合金の粉末が除去されていることを特徴とする水素吸蔵合金電極。
  2. 請求項1に記載した水素吸蔵合金電極中に導電剤としてカーボン材料が添加されていることを特徴とする水素吸蔵合金電極。
  3. 正極と、負極と、アルカリ電解液とを備えたアルカリ蓄電池において、その負極に、請求項1又は請求項2に記載した水素吸蔵合金電極を用いたことを特徴とするアルカリ蓄電池。
  4. 請求項3に記載したアルカリ蓄電池において、上記のアルカリ電解液に対する水素吸蔵合金の粉末の割合が5.2g/cc以上であることを特徴とするアルカリ蓄電池。
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